会社の中で一番大きな失敗をするのが、社長である。
社長が会社の将来の方向づけを間違えたら、部下がどれだけ頑張っても取り返しがつかな
い。日々の社長の判断でも完全無欠ですむわけがない。失敗の繰り返しをやるのが現実の経
営だ。
ところが、多くの社長は、自分の失敗を認めたくない。社長は完全無欠だと装いたい。そ
うでないと部下に示しがつかない、と考えている。これは大きな間違いだと思う。
社長は、自分の失敗をさらけ出す勇気をもつべきである。
自分の欠点や失敗を隠さない大らかな人物は、多くの人を引きつける魅力があるとは、よ
く物の本に指摘されているとおりである。人の上に立つためには、このようなざっくばらん
な人間的魅力も、統率の要素として確かに必要だ。
しかし、失敗をさらけ出すことには、別の大切な効用があることを忘れてはいけない。
もし社長が自分の失敗をさらけ出さないでおいて、部下の失敗をとがめると、部下が新し
い仕事、失敗する可能性のある仕事に挑戦する意欲を失ってしまう。無難な仕事だけを選ぶ
ようになってしまうのだ。
したがって、社長はたとえ小さな失敗でも、俺としたことがこんなばかばかしいことをやっ
てしまった、ドジを踏んでしまったよ、と平気で部下にさらけ出す勇気が必要なのだ。
そうすると、部下が安心して難しいことに挑戦してくれる。この次は同じ失敗は繰り返し
ません、任せておいてくださいと、失敗を乗り越えて成長してくれることになる。
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