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社長の能力の好循環サイクル

事業を育て、会社を大きく育てる過程で、社長の能力も、それにふさわしく伸ばしていか

なければならない。社長自身の「好循環サイクル」が必要なのである。

先のT社長に限らず、事業を興した人は、生まれついての商才やしつこさや交渉力や統率

力など、どれか一点でも人並み以上に優れたものをもっていたからこそ、今日を築いたとい

える。

社長に必要な能力や要素については次の章でまとめて述べるが、ここで第十図をご覧いた

だきたい。

自分の会社の将来を考えない社長は一人としていない。

長期計画をもたない段階では、社長としての将来の野望や夢が剥き出しのままで、頭のな

かに、胸の中に入っている。社長とて、 一人の人間であるから、他人に言ったら笑われるよ

うな物欲や名誉欲や権力欲のかたまりだ。むしろ、それらが人一倍強いから社長をやってい

るともいえなくはない。それらの、社長自身でも正体をとらえられないような‥曖味模糊と

した野望とか夢というものをエネルギーとして、・激務をこなしているはずだ。しかし剥き出

しのままの野望や夢は、時として社長自身を悩まし、あるいは不安にさせ、眠れない夜をも

たらすのである。

はじめて長期計画に取り組む社長は、例外なく、自分の個人的な野望の整理整頓を迫られ

ることになるのだ。(第十図の螺旋のはじまりの部分)

社長の役割を意識して、付加価値の配分目標を設定するときに、社長のビジョンを数字に

表現しなければならない。繰り返し述べてきたが、このときに社長はわが社の現状と自分の

夢の落差に気がつくことになる。わが社の「ひと。もの。かね」から実現性をチェックし、

最終の目標を設定するまでに、自分自身にもはっきりしなかった野望のうち、何が最も大事

で何がどうでもいいものかが、おぼろげながら見えてくるはずだ。

はじめての目標設定は、実証作業をやってはいても、何らかの見込み違いもまた必ず発生

する。計画どおりにはなかなかいかないものである。ここで大事なことは、「何としても日

標を達成する執念」である。あれだけ実現性をチェックして立てた目標だ。何が不都合で狂っ

たのか、当初の想定した条件との誤差を見つけて対処する。そのためには社内だけではない、

社外にも協力者を求める。そして目標を達成したときに、達成感が社長に自信と新たな意欲

をもたらす。その結果、社長の能力は、当初より一段と向上するのである。

次の計画策定の段階では、社長の役割意識も当初より強いものとなっている。社長の野望

も、一段次元の高いものへと昇華している。実証作業もよリポイントをついたものとなって、

実現性の確率も高くなる。そのうえで設定した新たな目標は、社長の達成への執念もより強

く、しつこいものとなるはずだ。それでもなお思惑は外れることもある。新たな見込み違い

が発生することも当然ある。しかしすぐに手が打てる、適切な対応策を考えられるような能

力が、いつの間にか社長に備わっているはずである。

実は、長期計画実践の一番の効果は、このような社長自身の能力の「好循環サイクル」を

自からつくりだすことにあるc

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