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野望が先見に変わるとき

洗練されない、剥き出しの個人的な野望や欲は、社長の役割意識と数字の約束ごとで磨か

れ、どうなるかさっぱり見当のつかない未来から、計算できる未来へと変わるのである。

社長の事業や会社をみる視野がしだいに広がり、内部から、また外部からの情報の精度も

上がる。全社を挙げて、より次元の高い野望に挑戦することが可能となる。統率力も経営手

腕も、当初とは比べものにならないほど強化されることになるのである。

そうなると不思議なもので、つかむ運も、協力者も数が増えて大きくなるものである。い

つしか周りから尊敬される存在となっているのだ。先見性のある、夢のある素晴らしい社長

だと評価されるようになる。社長の能力の好循環サイクルをつくりだす、これは、社員の能

力を引っ張り上げることと同じように重要である。

佐藤塾の仲間の成長ぶりをみてきて、念願の店頭上場を果たすもの、わたしの会社より多

い利益を申告するものなどが輩出してくると、本当にわがことのようにうれしいものだ。入

塾当時の様子は、本書の冒頭でも紹介したように、やり手の経営者となる素質はうかがえた

ものの、あまりにやんちゃで粗削りすぎたり、頭でっかちであったり、性急にすぎたり、優

柔不断であったりと、失礼だがよくぞここまで成長したなと、感慨深いものがある。

もちろんわたしもそうであるが、塾の仲間は全員、社長という仕事が楽しくて楽しくてた

まらないと思っている。こんなやり甲斐のある仕事は、社長業以外には考えられない。生ま

れ変わってもまた、社長業をやりたいと思っているに違いない。これこそ、長期計画を実践

していく本当の効果ではないだろうか。

次に、これらの仲間の会社の中から、読者が自分で長期計画をまとめるご参考に、その後

の長期計画の最新事例を、三社ご紹介して、本章のまとめとしよう。

00 一〇年先までの繁栄を見つめて――優秀三社の事例

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