定期昇給は、一年たったらいくら昇給すると、会社の制度としてあらかじめ決めておいて、
毎年四月に、会社の業績が良い悪いに関係なく、決められた昇給を実施するものである。
会社がたとえ赤字であっても、定期的に昇給するから定期昇給というわけである。したがつ
て、定期昇給は、春闘の交渉で決められるものではなくて、経営者の責任で上げなければな
らない性格のものなのだ。
一年たったら昇給する根拠は、その一年間に本人が仕事に習熟してより業績を上げるであ
ろう、という考え方が中心である。他にも、本人の励みになるからとか、年を重ねるごとに
生活費がかさむから等などの説もあるが、会社の業績にかかわらず昇給を保証するからには、
一番の根拠を本人の能力の向上におくべきではないかと思う。
ということになれば、おみこしを担いで業績を上げた社員とおみこしにぶら下がっていた
社員に、同額の昇給を定期的に保証していては、実力社員のやる気を損なってしまう。そこ
で、昇給に能力主義を何らかの形で反映させる工夫が必要なのだ(もっとも、その専門的な
やり方は、本項の趣旨ではないので省かせていただく)。
この定期昇給の額は、 一般に若い社員の多い会社で所定内賃金の約二・五%、平均年齢の
高い会社で二。一%ぐらいといわれている。そうすると年四%の賃上げ率とすれば、残り一
・五から一。九%が、何で上がるのかといえば、それがベースアップなのである。
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