ベースアップとは、物価上昇にあわせて、賃金の実質目減りを防ぐために昇給するもので、
会社の懐具合と相談しながら実施していくものである。
したがって、その金額の決定に当たっては、会社の懐具合と社員の懐具合のかねあいが問
題となるから、労使交渉で折り合うところ
を決めるということになるわけである。

第七図は、このベースアップと定期昇給
の関係を示したものである。
いま仮に月給二〇万円の営業マンのA社
員に一万円の賃上げを実施したとする。こ
の会社では、Aさんが営業の仕事を平均的
にこなした場合は、六〇〇〇円の昇給をさ
せると制度で決めていたとする。というこ
とは、残り四〇〇〇円がベースアップで上
がったことになる。
これをパーセントでいうと、賃上げ額は五。○%、うち三・〇%が定期昇給分、二・〇%
がベースアップ分で上がったわけである。図でいえば、斜めに上がるのが定期昇給、上に上
がるのがベースアップとも見える。定期昇給分の賃上げは、どんなことがあっても会社で決
めたルールで実施して、そのうえで会社に賃上げ余力が残されていれば、ベースアップで上
げる。これがわが国の賃上げの基本原則なのである。
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