これまでのような手順で、この会社の人件費は、
初年度 一〇七人で、五億一九七三万四〇〇〇円
二年度 一一〇人 五億六六五四万九〇〇〇円
三年度 一一二人 六億一七一六万円
四年度 一一六人 六億七一九二万三〇〇〇円
五年度 一一九人 七億三二七二万人○○○円
という数字になる。
そしてこの人件費の推移に、社長のポリシーをすべて入れたことになる。
これから五年間の物価上昇率を見込み、それを上回る社員の生活の向上原資を見込み、経
営コストの判断も入れてパート切り替えの方針も見込み、将来の幹部候補生になり得る有能
な人材の採用戦略も入れた。しかもそのすべての人員に喜んでもらい、しかもやる気を出し
てもらうよう、人件費係数の是正も見込んでいる。
つまりこの計画は、社長の社員に対するポリシーのかたまり、なのである。
社長は、自分の夢や野望を、数字に込める人なのだ。計画の数字は、単なる計算ではなく
て、「自分のところのかわいい社員の生活の根幹にかかわることだから、少なくてもこれだ
けは実施する」というポリシーの具体的な表現でなければならない。
これを労務担当者にやらせるようでは、社長失格である。前項までに繰り返し繰り返し述
べてきたように、事務の担当や経理の担当が計算してきた数字は、社長の数字と根本的に違
うのである。社長みずから、この表を完成させることによって、社長としての役割のうち何
十%かは、果たしたことになるのだ。
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