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価格設定法は、競争者指向価格

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価格設定法は、競争者指向価格

商品価格の設定は、売価=原価×利掛率というような積算方式でやっていては、現在の市

場価格にはマッチしてこない。特にスタート時の少ロットの場合は、機械設備、習熟度など

の点で、原価がかなり高額になり売価が高騰してしまう。これではもくろみの売価はとれな

い。希望価格で流しても値引しないと商談は進展せず、セールスマンは会社の方針に添わず、

市場価格に翻弄されて安く話を決めてしまうことになる。

多少の例外はあるが、基本的には自社商品の価格決定は、競争者指向価格による売価決定

法によるのが一番である。

原価積み上げの積算方式では、無理が生じ、市場実勢より見て、その算定価格は大幅に突

き出してしまって、販売価格にならない。だから、私は当初から価格の設定は、コスト積算

方式を捨てて減算方式が好ましいといっている。

コストを積み上げず、先に競争者の価格を中心にして我が社の価格を決めるべきで、引き

算でもって粗利を生み出す方式を提唱しているわけだ。

大阪駅のコンコースにカレーの「サンマルコ」という超繁盛店がある。この店舗の開発に関

与したわけであるが、競争者としてすでに存在していた阪神電車改札日の「カレーショップ」

や梅田地下街「ピッコロ」と「インディアン」との比較から、当初四五〇円という価格を決定し

た。

今日、席回転率が四五回転という驚異的回転率になったので、店原価率四三パーセント、

工場原価率七〇パーセントでおさまるようになった。当初、標準原価計算をすればとてもで

ないが、粗利益はとれなかった。

常に新商品を発売した場合は、売上個数が少ないので当初赤字という結果になる。

売上を増やすには、価格×個数(客数)という算式はご承知の通り。個数(客数)を増やさな

い限り売上は増えてこないが、価格というのは顧客が決めることであって、これは「お値打

ち価格」でないと売上増もまた期待できないのである。

売上個数を増やすということは、とどのつまリマーチャンダイジングの領域に入ってくる。

その領域は、マーケティングの重要さにハネ返ってくる。生産工場側とか、商品企画(開発)

側が要望する価格では売れるものではない。販売価格というのは、常に顧客が決めるもので

あることを知るべきだ。

売価とは、原価とは無関係である。売価として通る基本は「お値打ち」でみられるというこ

とだ。

商人としてなすべきことをきっちり果たしたのちに、顧客からお代を項戴する。顧客が高

いと思えば買わないし、来てくれない。販売価格を上げるとか上げないとかは、顧客がこの

商品を取り上げてくれてからの話だ。だから、値上げはアトから実施すべきである。

ところが、実際の経営者の方々の印象は値上げは難しい。逆に値下げは、簡単であると思

われている。しかし、私の立場から見れば値上げのほうが簡単である。なぜかといえば顧客

が多く来ていれば(商品が良く売れていれば)それはやりやすいからだ。

要するに売れ過ぎてくれれば値上げをする。売れているということは、顧客がそれを認め

てくれている証拠であり、価値である、だから可能だ。

値下げの場合、売れていないからであり、そこで値下げするということは負けたことであ

り敗北であり、下げたからといって顧客は決して帰ってこない。

店舗でもオープンするのは簡単で、閉鎖するほうが難しいのと同様である。撤退するほう

が難しいのである。

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