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友人との共同経営の場合、後継者はどうするか

「友人四人と共同出資でつくった会社で、出資額は全員同額、現在、私が取締役社長を務めていますが、後継者の問題はどう考えたらよいでしょうか。四人とも同じ年齢で、それぞれ同じぐらいの息子がいます」という質問をされたことがある。これは、差し迫った問題としてではなく、将来の懸念として提起された問題である。そもそも、共同経営を選択した出発点から間違いだと思う。私は、共同経営がうまく行われているのをほとんど見たことがない。

創業の苦しい時代には、互いに寝食を忘れて協力し、兄弟のように事業を営んでいた人たちでさえ、売上が伸びて利益が増大するにつれ、相争うようになる。共同経営は、そういう要素を多分に含んでいる。それは、人間そのものが背負っている業のようなものだ。人間は、特に経営者は所有欲が深く、また、そうでなければ社長業はしょせん務まらない。しかし、それぞれに能力や努力に差があり、時には富にも差がある。時間が経つにつれ、地位や分配や働く場所などに自然と序列が出てくる。こういうことが縫れる原因で、会社を分離したいとか、独立したいという内紛が起こってくる。

共同経営の成功のためには、自分がその会社を「所有したい」のか、「経営だけに協力したい」のか二者択一の決断を最初からしておかなければならない。その覚悟が曖味だから、多くの場合、みっともない結果を招いている。

所有したいと強く願うなら、最初から過半数の株をもつべきだし、純粋に経営だけに協力するつもりなら、事業成功の暁に株を高い評価で買ってもらえばいい。

私が質問を受けた社長は、これらのポイントを曖味にしたまま共同経営をスタートさせてしまった。だから、その回答としてせいぜい言えることは、第一に、現在と同じように、四人の息子たちが引き続き将来もオーナーになって、仲よくやっていくことをそれぞれに教えるべきだということだ。第二に、四人とも息子がいるのだが、息子によっては会社に入らないで、別の道を行くという人間がいるので、そういう場合には、その株を後継者の手元にできるだけ多く買い集めるようにする。もう一代ぐらいの期間がかかるかもしれないが、株の比率を五〇%以上にもっていくことが大切だ。急がないで、徐々に後継者の持ち株比率を高めていく。互いによく話し合えば、株を売ってくれる人も出てくるはずである。これは、息子の時代の処置の仕方だが、五〇%以上の株を持つように努力することを考えるべきだ。

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