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経営の王道と覇道

資本主義は競争が原理であり、赤字になってもだれも助けてくれない。この冷厳な現実を忘れてはならない。金儲けが下手な社長は、そもそも社長たる資格がない。そういう姿勢で事業を経営していけば、まず間違いない。儲けを目的とする経営には、王道と覇道がある。

王道とは、 一人当たりの売上、 一人当たりの粗利益、 一人当たりの経常利益、 一人当たりの給料を、できるだけ高くするように努力することである。規模よりも質を追求することを王道という。

ある社長が、「私のところは、ここずっとそれほど規模が大きくなっていない。でも、質はよくなりました。それは、儲けの薄いお得意さんをだんだん減らして、いいお得意さんだけを残していくことを繰り返してきたからです」と言っていた。まさにその通りである。

つまり、百社のお得意様があったとして、本当に儲けさせてくれるのはせいぜい十社とか二十社だ。あとの人割は、ほとんどだめである。

百社を新規開拓して、そのなかの二十社ぐらいが良かったら、その二十社だけを得意先としてつけ加える。後の残りは、ほんの少しだけしかつけ加えない。

ただし、選外の得意先でも、A ・B 。Cのランクをつけていって、将来いいお得意様になるとか、ならないとかの分析だけはする。もし、なりそうなら、得意先として残しておく。

いま儲かっていなくても、残しておく。

質を追求する王道では、特にそういう見極めが大切である。

もう一つの覇道は、文字通り「覇」を競って、儲かっても儲からなくても、市場占有率をどこまでも高めていくことである。つまり、敵が入り込む隙をつくらないために、あらゆる仕事を奪い取ってしまう。相手を叩いて、制覇するといういき方だ。

どちらを取るかは、自由である。とにかく、儲けの道には、二つがある。そして、繰り返すが、資本主義は競争が原理だということを知っておく。潰れても、だれも助けてくれないということである。

儲けるに当たって、経営で一番大切なことは、先述したように、いつでも開拓すべき市場が残ぅているということだ。

開拓すべきお客様がまだ残っている、こういう会社はこれからも非常に強い。店をつくろうと思っている場所にまだつくっていない、こういう会社も非常に強い。たとえば、現在、十店ほど構えているが、あと百店もつくれる場所があるという余裕が大事である。得意先として開拓すべき地域とか、増設すべき工場とか、売るべきお得意様が、まだ山ほど残っている……こういう会社は強い。

薬や酒のディスカウンターや背広の安売り店、ボーリング場などの分野は、もう成長産業ではない。成熟している。そうすると、生き残る道は、敵の市場を奪うしか残されていない。奪うためには、際立った商品をつくったり、際立った営業戦略を用いたりする以外にない。儲けの道は、すべてこうなっている。

だから、残された市場をたくさん持っていることが一番だということを肝に銘じておく。そして、金儲けは、社長である以上、上手であって当然だ。儲けが上手でない人には、社長は務まらないということだ。

これは、米をたくさんつくれない、あるいは魚をたくさん採れない人には、村長が務まらないのと同じである。自由競争が原理の資本主義は、そうなっている。だから、優勝劣敗の資本主義の原理を厳しく忘れないで欲しい。

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