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定石41:税務署は税金をとるだけのところではない 経費の半分を負担してくれるところである

税務署は税金をもっていくところだけではなく、むしろ経費の半分を負担してくれるということがわかると、積極的な経費計上による前向きな節税に力を入れられるのではないか。すなわち、自社の経費の半分を税務署が負担してくれるということを皆さんに知っておいていただきたいのだ。

そこで、第48表を使ってこれを説明する。ケースーとケース2という、2つのP/Lがある。両者の違いを説明すると、ケースーは通常の決算をした場合、そしてケース2はケースーに比べて営業経費が9,500万円増えた場合のP/Lだ。

ケース2は、将来の新規の事業展開に向けて、増員して調査チームをつくっている。さらに、外部のコンサルタントも使い、様々な指導も行った。よって、人件費がケースーに比べて4,500万円多く、 一般経費も5,000万円多い。つまり、ケース2は人件費と一般経費を合わせた営業経費9,500万円がケースーより多いというわけだ。

ところが、当期純利益の差異にご注目いただきたい。営業経費が9,500万円多いにも関わらず、当期純利益は5,200万円しか減少していない。つまり、残りの経費4,300万円は税務署が負担してくれたようなもの、ということである。

ケース(1)は税引前営業利益が2億7,000万円だから、約10%の2,700万円が事業税引当となるが、ケース(2)は営業経費が増加している分、税引前営業利益は1億7,500万円とケース(1)より9,500万円少ないから、事業税引当が1,800万円と、900万円分ケース(1)より徴収額が少ない。さらに、法人税充当金についても、ケース(1)は8,600万円だが、税引前利益の少ないケース(2)は5,200万円である。

要するに、事業税引当と法人税充当金の合計差異4,300万円分の経費を、税務署がもってくれたのと同じと言ってもよい。もちろん、経費を税務署が払ってくれたわけではないが、経費を増やせば税金が安くなるということは、安くなる分だけ税務署が経費を持ってくれたことと、何ら変わりはない。

こういう発想をもって税務署にあたると、正しい記帳をすることの方がむしろ節税になり、よって、正しく記帳して積極的に損金を算入してもらおうという考えに至るだろう。企業の繁栄を長い目で見れば、このような前向きな姿勢で税務署を捉えることが、やはり重要な定石となるのだ。

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