中小企業の賃金は、「もともと少ない原資を、少ない人数で分ける」のが鉄則である。ここに、中小企業経営の面白さがある。
もし予定以上の利益が出たら、少ない人数で分ければ、1人の分け前は大企業のサラリーマンの比ではない。だからやりがいもある。ところが、小さなパイを大勢で取り合えば、社員の生活の向上など望むべくもない。
この鉄則に則れば、中小企業は「仕事を増やして人を増やそう」という発想を、もう捨てるべきなのである。パイを大きくするため増益を狙うには、増員もまた必要な場合もあるが、昨今の厳しい経営環境のなかで安易に人を増やすと、意図した利益が出なくなった途端に企業体力を一挙に弱めかねない。
人を増やさず儲からないものを捨てれば、売上は減っても利益率は上がり、会社におカネが残る。増員して売上を伸ばすより、よほど楽に経営できる。
佐藤肇一決断の定石」CDより
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