利益を上げるための方法は4つです。
これ以外の方法は考えられません。
- 方法1:売上を増やす(お客様の数や取り扱う商品の数を増やす)
- 方法2:粗利益率を上げる(販売単価を上げる)
- 方法3:売上原価を下げる(変動費率を下げる)
- 方法4:固定費を下げる
これらを考えるうえで、さきに上げた、3つの数字(112ページ)は必須なのです。一つひとつ個別に見ていきましょう。

方法1:「売上」を増やす(Pを一定としてQを増やす)
粗利益率は50%のままで、117ページの図全体が縦にのびた状態となります。
単純計算すると、売上高が10%増せば、110(100×1.1)となり、粗利益率50%で、粗利益は55(110×0.5)となります。そこから固定費40を引けば、経常利益は15となります。
売上を増やす方法は、117ページの売上に示した「P(単価)×Q(量)」のうち、Qを増やすという考え方をしたほうが現実的です。
お客様の数を増やすこと、商品を多く売ることで成し遂げられます。
方法2:「粗利益率」を上げる(Qを一定として売価を上げる)
より付加価値の高い商品・サービスを開発し、売価を上げます。粗利益率の高い商品を多く売ります。
粗利益率50%の会社では粗利益率が10%下がると粗利益額は20%下がり、粗利益率25%の会社で粗利益率が10%下がると粗利益額は40%下がります。
粗利益率の低い業種ほど粗利益率の、粗利益額や経常利益に及ぼす影響は大きくなります。
方法3:「売上原価」を下げる(変動費を下げる)
117ページ全体はそのままで売上原価が小さくなれば、粗利益が大きくなります。それは、粗利益率が高くなることと同じです。
単純計算で、変動費率が50%から10%下がれば粗利益率は50%から60%に上がりますから、売上高はそのままで粗利益60(100×0.6)となり、固定費40を引けば経常利益は20となります。
変動費率が10%下がれば粗利益額は20%上がり(50→60)、経常利益は倍(10→20)になります。
変動費を下げる方法は「外注していたものを内製化する」「仕入単価・外注単価の交渉」「仕入先の絞り込みによる値下げ」「技術力の向上」、また「仕入過多になっていないか」「入札制度による仕入値の引下げ」しかありません。
方法4:「固定費」を下げる
固定費の科目は「人件費」「未来費用」「一般経費」「減価償却費」「営業外損益」の5つです。
117ページの固定費40が下がれば、経常利益は増えます。一言でいえば節約です。しかし現実的には、費用科目一つひとつを見ればわかる通り、非常に難しいのです。
「人件費を減らす」とは「社員を減らすか」「機械化を進めるか」「外注を増やすか」「生産をやめて他から仕入れるか」のいずれかを意味するということです。
現実的に可能かどうかを慎重に考える必要があります。
一方、「未来費用や減価償却費をなくす」とは、会社の未来を考えないことを意味します。通常、一般経費や金利などは削っても微々たるものなのです。
ちなみに、人件費削減の優先順位は、「役員報酬」→「社員の賞与」→「社員の給与」→「社員の数」、と常々お客様にはお伝えしています。
役員報酬が一番始めにあがっていることに驚かれるようですが、「働いている社員を守り、幸せにする」ことを経営理念にしている著者からすれば当然のことなのです。
以上の4つの数字をいかに変えられるかが、利益を上げるために必要なポイントになります。
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