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第 8章 クレーム対応力を高める

クレームはステップアップのチャンス お客さまがサービスや商品を求められたとき、 ◆本来は受けるべき一定のサービスを受けられなかった場合 ◆当該の商品に対して満足できなかった場合 にはクレームが発生します。

クレームが起きたときに大事なのは、最初の対応です。

対応が悪いと、お客さまの怒りがさらに倍増しかねない半面、きちんと対応できれば、お客さまの怒りは満足に代わり、自社(自店)のファンになってもらえる可能性もあります。

お客さまは、わざわざ“口うるさいお客”になりたいとは思っていません。

意図的なクレーマーでないかぎり、クレームをいうのは、それなりのパワーが必要で、いわずにはいれないから、多少なりとも勇気を持って、クレームという形で、怒りや意見を伝えてくれているのです。

クレームの発生を、「困ったこと」「大変なこと」と受け止めないことです。

自社(自店)が変われるチャンスだと前向きにとらえて、最善の対応を心がけ、ステップアップへつなげていきましょう。

クレームのお客さまをファンにする ◎クレームは氷山の一角 クレームは、商品やサービスの改善すべきところを指摘してもらえ、お客さまに満足してもらえる企業へと飛躍していけるヒントがいっぱい詰まった“宝の山”です。

お客さまの不満を、聴く耳を持って真剣に受け止め、お店のサービスや商品の改善・向上に役立てていこうという気持ちがあれば、クレームをありがたいと思えます。

しかしながら、不満を抱いたお客さまのすべてが、クレームという形で、わざわざ会社に貴重な情報を提供してくださるわけではありません。

「ジョン・グッドマンの法則」によれば、お店に苦情をいう人は、不満を抱いたお客さまの 4割だそうで、残りの 6割は“サイレント・クレーマー”です。

しかも、満足したお客さまよりも、不満を持ったお客さまのほうが、倍の人数に悪い評判を話すということですから、クレームをヒントにして、商品やサービスの向上に前向きに取り組みましょう。

◎クレームを満足に変える クレームのお客さまは、改善ポイントを教えてくださるだけではありません。

もし自分のクレームを会社に聞き届けてもらえ、その対応が迅速で、なおかつ満足のゆくものであったなら、 82%の人が再びその会社の商品を購入すると、ジョン・グッドマンは指摘しています。

いいかえれば、苦情をいってくださるお客さまは、対応を間違えなければ、会社のファンになってくださる存在です。

クレームに対して感謝の気持ちで接し、それを改善に役立て、クレームのお客さまをファンに変えていきましょう。

クレームは初期対応が重要 ◎クレームの7つのポイント クレームをプラスに転じ、クレームのお客さまをファンにしていけるかどうかは、初期の対応にかかっています。

お客さまの話を素直に聴く「そんなことはありません」「お客さまの勘違いでは」などと、反論や否定をするのは、お客さまの怒りを逆なでするだけ。

まず聴くことが大事です。

逃げ腰ではなく、積極的に聴こうとする前傾姿勢を取り、お詫びの表情も必要です。

すべての形と気持ちを整えて、お客さまの怒りに対して誠実に耳を傾けます。

この姿勢が少しでもずれていると、お客さまの怒りは倍増していきます。

具体的な言葉で謝罪する たとえば待たされたことにお客さまがお怒りなら、「お待たせして申し訳ございませんでした」と、怒っておられることを具体的な言葉にしてお詫びします。

正確にメモをとる お客さまの苦情を記録することで、後々のトラブルを避けられ、お客さまに何度もくり返し話をさせたり、たらい回しにしなくてすみます。

断りなしに記録をすると、お客さまは不審感を抱かれるので、「お客さまのご意見を今後の参考にさせていただきます」「お客さまに何度も同じお話をさせてご迷惑をおかけしないように、メモを取らせていただいてよろしいでしょうか」などと了解を得ます。

お客さまの怒りは、「空間を変える」「対応する相手を変える」「時間を変える」の“三変の法則”(クレーム対応の「三変の法則」)で静まる場合があります。

話を聴くときに、部屋を変える、イスをすすめて座ってもらい、間をつくるなどです。

上司に相談をしたり、先輩と交代する場合も、このタイミングで行ないます。

お客さまのおっしゃったことを具体的に復唱・確認する たとえば商品の納品ミスで怒っておられたとしても、話しだすと、「注文の電話をしたときにコールセンターの対応が悪かったし、電話口で待たされるし……」などと、続けてクレームが出てくることがあります。

「コールセンターの対応に失礼があったのですね」「お待たせしてしまったのですね」と怒りの内容を具体的に復唱・確認していく中で、整理をして、お客様が本来怒っていたのは何なのかを見極めます。

対処方法を明らかにする こちらに手違いがあった場合は、上司に相談したうえで別の商品と取りかえる、返金するなどの対処をします。

どのような対処をするのかを明確に伝えることで、お客さまは安心されます。

ここで注意したいのが、できないことまで「わかりました」と受けてしまわないことです。

できないことは、「申し訳ございません」とお断りし、できる範囲内の回答をします。

また、こちらにすべて落ち度があるわけではなくて、お客さまに誤解が生じている場合もあるかもしれません。

こちらのいい分を簡潔に説明して、誤解を解くことも必要です。

再発の防止を約束する「お客さまのご意見を参考にさせていただき、今後はこのようなことがないよう注意いたします」と再発の防止を約束します。

クレームとその後の対応は、社内で情報を共有する 今後の対策のために大事です。

◎クレーム対応の「三変の法則」 お客さまの怒りをしずめるための方法として場所・相手・時間を変える「三変の法則」があります。

◆場所を変えるお客さまの話しを聴く時に、応接室や会議室にご案内し、椅子をすすめて座っていただくなど、環境を変えることで気持ちをしずめていただきます。

◆相手を変えるお客さまのクレームを受けたら、まず、お怒りの原因をお聴きします。

その後、早い段階で上司に相談し交代します。

責任のある立場の者が対応することで気持ちをしずめていただきます。

この時、お客さまから伺ったクレームの原因や経緯は上司に正確に伝えておきます。

◆時間を変える「後日、改めてお詫びに伺います」と時間を変えます。

数日の時間をおくことで、怒りの頂点に達しておられるお気持ちをしずめていただきます。

お詫びの品などをお持ちし、ご自宅に伺います。

ただし、いずれも一時的な対処法にすぎません。

クレームの原因は何かを考え、再発防止の根本的な改善が必要です。

電話でのクレームの対応 直接ではなく、電話でクレームを寄せてくるお客さまも少なくありません。

電話だと、相手の顔が見えないために、言葉だけでお客さまの怒りを受け止め、言葉だけで返さないといけなくなります。

お客さまに厳しい口調で攻め立てられると、顔が見えないぶん、本来はできない対応でも、ついうっかり「できます」といってしまいたくなります。

まずは、徹底してお客さまのいい分を聴くことです。

定番のお詫びのフレーズである「ご迷惑をおかけしました」「大変申し訳ございませんでした」など、怒りを受け止める言葉を上手に使います。

声の抑揚にも、お詫びの気持ちが表れるように気をつけましょう。

クレーム対応力のまとめ ●お客さまの不満は改善・向上の宝の山。

初期対応の7つのポイントで冷静に ●クレームは会社の問題。

自己判断はトラブルの元。

すぐに先輩・上司に報告を ●クレーム電話は誰もが一度は直面するもの。

恐れず誠意を持って対応を

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