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第 6章 「空気」を読む

「職場の人間関係」を見抜くワザ紹介者から、紹介される人物を読む人脈が多い人には、「自信家」が多い「一人黙々と仕事をするとはかどる」はウソ!「年配者だから仕事ができる」わけではないどんなとき人は職場で恋に落ちるのか社内恋愛がバレる「3つの理由」 column‐ 6 交通事故の起こし方で、その人の「利き手」がわかる

紹介者から、紹介される人物を読む「私の知り合いが、 ○ ○さんにお会いしたいそうなんですよ。

もしよければ、一度会ってもらえないでしょうか?」 仕事をしていると、知り合いの紹介から別の人と知り合っていくということがよくある。

この場合、紹介者については面識があるのだが、紹介される人については未知である。

したがって、知らない人と本当に一緒にビジネスをしてよいものかどうかの判断に迷うこともあるだろう。

だが、紹介される人物については未知でも、紹介者のほうに問題がなければまずは大丈夫である。

つまり、紹介者が、付き合いやすい人物で、あなたも好ましく評価している人物なら、その人が紹介してくる人も、きっと付き合いやすいはずなのだ。

もし紹介者と、紹介される人物がとても仲良しなら、なおさら安心である。

オールド・ドミニオン大学のトーマス・キャッシュ博士によれば、親友同士は、驚くほど似ているという。

モノの考え方、価値観、趣味、はては風貌についても、親友同士というのは、どちらも似ている(似てきてしまう)ものらしい。

これから紹介される人物が、紹介者の親友であれば、その人の言動を予想するのは、わけもないことである。

紹介者と〝同じような人〟だと予想すればいいのである。

もし紹介者がハンサムなら →紹介される人物もそれなりにハンサムもし紹介者が細かいことに気をつける人なら →紹介される人物もそうなのだろうもし紹介者がせかせかしている人なら →紹介される人物も神経質にちがいない こんな感じに読心術してもよいわけである。

「朱に交われば赤くなる」という言葉があるが、私たちは、自分が親しく付き合っている人の影響をお互いに受けやすい。

だから、親友と自分が似てきてしまうのである。

紹介者と紹介される人物が親友のような付き合い方をしていれば、当然、お互いは似ているはずで、だから一方の人物を見れば、他方の人物のほうも読めるわけである。

そう考えてみると、私の親しく付き合っている編集者たちは、みな私に似ている。

恥ずかしがり屋なところがあって、お酒が好きなくせに弱くて、マジメなのだが、ちょこちょこと仕事の手を抜くような人たちである。

どうも私たちは、自分と似ている人とだけ付き合おうとする傾向があるらしい。

これを心理学では、「マッチング仮説」と呼んでいるのだが、波長がぴったりと一致(マッチ)している人のほうが、気が休まるからであろう。

「○ ○さん、紹介したいヤツがいるんだけど……?」 次にそういう機会があったときには、ぜひその紹介者から、紹介される人物の予想をしてみてほしい。

あまりに似ている人がやってきて、笑ってしまうこともあるはずだ。

人脈が多い人には、「自信家」が多い ドイツにあるフンボルト大学のジャープ・デニッセン博士によると、私たちには、他の人とおしゃべりをしたり、付き合いたいという欲求があるそうである。

そしてまた、この欲求を満足させている人(つまりは友だちが多い人)ほど自信家であるという特徴もあるそうだ。

したがって、携帯に登録している人数がとんでもなく多いとか、しょっちゅういろいろな会合への参加を求められるような人がいれば、その人はまた自信家であるということもわかるわけである。

考えてみれば、私たちの自信の源というものは、自分の思いこみというよりは、他人からの言葉によって生み出され、強化されることが多い。

「○ ○クン、すごい!」 「○ ○さん、頭がいい!」 と他人から声をかけてもらえるからこそ、私たちは、自分に自信が持てるようになるわけで、そういう言葉をかけてもらうチャンスが多い人、すなわち、友だちが多い人ほど自信家になれるのも当然といえば当然なのである。

もし友だちが一人もいなければ、「僕はすごいんだ!」と自分自身で思いこまなければ自信は持てないし、そうやって自分に暗示をかけることは決して不可能ではないにしろ、他人に声をかけてもらうときに比べれば、やはり効果は弱いといわざるをえない。

そもそも人脈がある人は、他人に好意的に評価されているからこそ人脈ができるわけで、嫌われている人は人脈を築くことさえできない。

だから、人脈がある人は、他人からの称賛やホメ言葉を浴びやすく、それゆえ自信家にもなれるのである。

芸術家などには、自分一人で孤独な仕事をしていて、友だちも少ないように見えるのに、それでも自信家が多いではないか、という反論をなさりたい読者もいらっしゃるだろう。

だが、それは単なるイメージであって、芸術家は、サロンのようなものを形成して、ちゃんと友だちを作っているものであり、決して孤独ではないのである。

ただその友だちも芸術家だったりして、一般の人との付き合いが疎遠であるように見えるだけなのだ。

友だちが一人もいないと嘆いているような人は、自信もない。

だから、そういう人は、自分の判断にも自信が持てず、他人まかせにすることが多い。

もしあなたがそういうタイプと仕事をするのなら、「全部、こちらにおまかせしてもらえますか?」と切り出してあげれば、相手はすべてあなたに丸投げしてくれるだろう。

何しろ、自分では判断できないのだから。

まずは相手の人脈を調べてみよう。

そうすれば、相手の自信まで推し量ることができるのだ。

「一人黙々と仕事をするとはかどる」はウソ! ここに一人きりで黙々と仕事をしている人と、あるプロジェクトで、大人数で仕事をしているグループがあるとしよう。

さて、どちらが楽しく仕事ができるものなのかを考えてみたい。

「だれにも邪魔されず一人で仕事をしたほうが能率がいいんだよ」という意見もあるが、「楽しく仕事ができる」のはどちらなのか、という観点から考えてみた場合には……。

正解は〝グループでやったほうが楽しい〟ということになる。

カリフォルニア大学のアラン・フリードランド博士は、あるビデオを観るとき、一人きりで見る場合と、他の人と一緒に観る場合とで、そのビデオの面白さが変わってくるのかどうかを確認するための実験を行っている。

次のグラフは、同じビデオを一人、あるいは他の人と一緒に観た場合の得点( 100点満点)を示したものである。

このデータから明らかなように、私たちは、一人きりだと同じことをしていても面白くないことがわかる。

フリードランド博士は、このように他の人の存在が、面白さを高める働きをすることを「聴衆効果」と呼んでいる。

映画を観るときも、自宅で観るより、映画館で観たほうが興奮するのは、他にも聴衆がいるからにほかならない。

今もあるのかどうかはわからないが、昔の会社では、辞めさせたい人間には、自主的な退社を促すために、一人きりで個室に閉じ込めて、単調な作業を延々とやらせたようである。

これはかなりの苦痛であろう。

ただでさえ、一人でする仕事は面白くないからだ。

もし上司に仕事を与えられたとき、「これって、僕一人でやるんでしょうか? それとも他のスタッフもいるんでしょうか?」と質問してみて、「お前一人でやれ!」と命じられたとしたら、「ああ、なんだか退屈しそうだぞ」と予想したほうがいい。

逆にいうと、仕事の内容にかかわらず、他のメンバーと一緒にやれる仕事なのであれば、「それなりに面白いんだろうな」と予想できるわけである。

「年配者だから仕事ができる」わけではない 年配者のほうが、若造よりも何事もうまくこなせるイメージがある。

だが、それは単なるイメージで、年をとっているからといって仕事がうまくできるとはかぎらないし、若造だからといって、必ずしも仕事ができないわけではない。

大切なのは、「自己成長するぞ!」という意識をいつでも忘れないことであり、そのためにたえず自分を磨くことなのである。

自分を磨くことを忘れなければ、年が若くとも仕事のスキルは身につくし、そういう努力をしない年配者は、いたずらに年をとるだけだ。

英国オックスフォード大学のハーバート・マーシュ教授は、 195名の大学の先生たちを 13年間も追跡調査したことがある。

「先生の教え方のうまさというものは、年々あがっていくものなのか?」 を調べることが、この研究の目的であった。

ふつうに考えれば、先生としての年数を重ねれば、それなりに教える技術もうまくなっていくような感じがする。

ところが、マーシュ教授が得た結論は、そういう考えを持つ人に冷や水を浴びせるものだった。

「先生の教え方のうまさは、 1年目からほとんど変わらない」ということがわかったのである。

先生になったばかりの人でも、教え方のうまい人はずっとうまいままだし、ヘタな人は 13年間も仕事をしていても、やはりヘタなのである。

単純に、年をとればうまくなる、というわけでもなかったのだ。

どの職場でもそうだが、本人が努力していない人は、仕事に必要な技術を磨くことはできない。

だから、相手の年齢だけから、その人の仕事ぶりを判断しようとするのはとても危険で、はずれる可能性のほうが高いのだ。

「ずいぶん年配の人だな。

たぶん、仕事もできるんだろうな」 という読心術をしてはいけない。

少なくとも、他に何の手がかりもないのに、年齢だけから仕事のスキルを読もうとしてはいけない。

どうせはずれてしまう。

「ふふん、ずいぶん若いヤツだな。

たぶん、仕事もできないだろう」 という読心術もよくない。

年齢だけから、その人の仕事ぶりを読むことはできないので、そうやってナメてかかると、とんだしっぺ返しを食らうこともあるからである。

たしかに、日本の大多数の企業が年功序列でやっていれば、年配者ほど地位が高かったものだが、最近では、まだ若いうちから重役を務める人も多いし、他の人に抜きんでた実力を持っている人もいる。

だから、年齢だけで判断してはいけないのである。

どんなとき人は職場で恋に落ちるのか 心理学者は、本当にいろいろなことに興味を持って、大真面目な研究を行っているが、その中には、「よく調べるなぁ、こんなの」と感心してしまうものが少なくない。

今回は、そのうちのひとつ、〝職場のロマンス〟についての研究をご紹介しよう。

このデータを知っていれば、だれが、どんなときに人は職場で恋に落ちるのかを予想することができるはずだ。

そんなことを予想できるからといって、別にどうということはないのかもしれないが、ご参考までに覚えておくとよいだろう。

「職場のロマンスは、どういうときに生まれるのか?」 ということに興味を持ったニューヨーク州立大学のチャールズ・ピアス博士は、ひとつひとつその原因を特定する作業をすすめた。

そして、次のような状況があると、ロマンスが生まれやすいという結論を得たのである。

①お互いの席が近い人たちほど、恋に落ちやすい ②お互いに声をかけることが多いほど、恋に落ちやすい ③部下をよくホメる上司は、その部下から好かれやすい ④仕事が忙しいときに、人は恋に落ちやすい ⑤仕事が楽しいときに、人は恋に落ちやすい ⑥社風がリベラルな会社ほど、人は恋に落ちやすい ⑦官僚主義的な会社では、ロマンスは生まれにくい 職場でも、基本的には、普通に恋に落ちるときと同じプロセスが見られる。

すなわち、頻繁に顔を合わせ、おしゃべりする機会が多いほど、相手を好きになってしまうのである。

職場だからといって、何か特殊な原因があるわけでもないのだ。

ピアス博士の指摘している状況で、面白いと思うのは、「仕事が忙しいときに、恋に落ちてしまう」ということだ。

人間は、仕事に追いまくられて、プレッシャーを感じてドキドキしているときに、そのドキドキ感を、隣にいる人のせいでドキドキしているのだと勘違いし、相手に恋心を抱いてしまうことがあるのである。

本当は仕事が忙しくてドキドキしているのに、「僕がドキドキしているのは、隣の女性が好きだからにちがいない」と思い込んで、それが恋心を育ててしまうことがあるのだ。

オフィスの中で、だれとだれがくっつくのかを予想したいときには、デスクが近いとか、よくおしゃべりしているかどうかに注目するとよい。

席が近ければ、それだけ接触の頻度が高まるから、恋にも落ちやすいのだ。

これを心理学では、〝近接性の原理〟と呼んでいる。

私は、中高生の頃に、席替えをすると、すぐ隣の女性を好きになってしまったものである。

私が、もともと惚れっぽい性格だというのもあるが、心理学的にいっても、近くにいる人ほど恋に落ちやすいのである。

社内恋愛がバレる「3つの理由」 前回のお話では、職場のロマンスの見抜き方を考えてみた。

では次に、自分が社内恋愛をする場合に、他人にバレないようにするための方法についても考えてみよう。

他人の恋愛については知りたくとも、自分の恋愛についてはあまり他人に知られたくないものであるから、〝上手な隠し方〟を学んでおくことも、決してムダにはならないはずだ。

ニューヨーク州立大学のロバート・クイン助教授は、社内恋愛がバレる理由について、ビジネスマンと OLの 130名のデータから分析を試みたことがある。

その結果、社内恋愛がバレてしまう原因の一番目は、「社外で一緒にいるところを見られる」 これがもっとも多く、 77・ 9%だったという。

たしかに、休日だというのに、街中に二人で一緒にいれば、「二人がただならぬ仲」だと思われてもしかたがないところだろう。

学校の先生たちは、職場で恋愛していることが教え子たちにバレないように、わざわざ遠くの町で待ち合わせをしてデートするというが、そういう涙ぐましい努力は、バレないためには必要なのかもしれない。

社内恋愛がバレる 2番目の原因は、「職務中のおしゃべり」で、これが 57・ 7%だった。

「あいつら、二人でよくしゃべっているよな」という姿を周囲の人たちに見られていると、付き合っていることがバレやすくなるといえる。

3番目の原因は、「一緒にお昼をとっている」であった。

これを社内恋愛がバレた理由に挙げた人は 47・ 0%である。

もう少し数値が高くともよさそうだが、ランチを一緒にとることは、いまどき、そんなにめずらしいことでもないのかもしれない。

なお、人は恋に落ちると、頭がぼんやりして、仕事が手につかなくなるとされているが、どうもこれはウソらしい。

クイン助教授が調べたところ、「仕事が手につかなくなってバレた」と答える割合は、 21・ 9%とそれほど多くはなかったのである。

むしろ男性では、「社内恋愛をするようになって、仕事の生産性があがった」と答える人が 17・ 1%もいたのだ。

逆に、張り切って仕事をしていると、「おっ、ひょっとして女でもできたのか?」と疑われてしまうことさえあるだろう。

結論としていえば、もし自分が社内恋愛をしていて、それがバレたくないのなら、デートはなるべく他人に見られないようなところでするしかない。

まるで芸能人のお忍びデートであるが、そうしないとだれかに見られてしまって、どうせ発覚してしまう。

また、職場においても、あまりベタベタせずに、ビジネスライクな付き合いをしていないと、恋人であることがバレてしまうであろう。

不用意に楽しげにおしゃべりしない慎重さも大切だ。

結局、社内恋愛を極秘のまま進行させるのはとてつもなく大変であることがわかる。

さっさと自分から暴露してしまって、「でも僕たちは、マジメに付き合っているんですよ」とでも周囲に公言してしまったほうが、かえって精神的にもラクでいられるかもしれない。

column‐ 6交通事故の起こし方で、その人の「利き手」がわかる ニュースを見ていると、交通事故の現場が映し出されることがある。

たいていは車体がめちゃめちゃにされて悲惨な状況になっているが、現場を見ると、運転手の利き手がだいたい読めることをご存知だろうか。

・対向車のほうにぶつかっていく事故ならば、その運転手は右利き。

・ガードレールや歩道のほうにぶつかっていく事故ならば、左利き。

ということが、およそ予想できるのである。

大きな破裂音がするときなど、思わず身体が「ビクッ」となることがある。

これを「驚愕反射」という。

この驚愕反射においては、右利きの人はなぜか左手があがり、左利きの人は右手があがってしまうという傾向がある。

つまり、利き手とは逆の手が高くあがってしまうわけだ。

自動車を運転中に、驚愕反射があると、右利きの人は左手を思わずあげてしまう。

そのためハンドルは右にきれることになり、対向車線のほうに向かって飛び出しやすくなるのだ。

営業車を運転している人が、しょっちゅうガードレールにぶつかっていく自損事故を起こしているのなら、その人は左利きなのであろう。

彼は、何か驚くようなことがあると、つい右手をあげてしまうので、ガードレールに車体をこすったり、縁石に乗り上げたりする事故を起こすのだと考えられる。

私も左利きなので、自動車の左側をぶつける事故をよくやる。

先日も、左側の側溝にタイヤを落としたばかりである。

自動車を運転していると、横から小学生が飛び出してきたり、バイクがムリな車線変更をしたりなど、「ビクッ」とさせられることが多い。

そういうときに、人間の自然な驚愕反射が起こって、事故を起こしてしまうのだ。

悲惨な交通事故の現場を目の前にして、運転手の利き手がどうの、ということなどを考えているのは不謹慎だと思われるかもしれないが、一応は、そういうものも読めるのだということを知っておくとよい。

なお、驚愕反射は、「反射」という言葉からもわかるとおり、自分の意識ではどうにもならないことが多い。

「右利きの人は、対向車線につっこまないようにしましょう」などと考えても、いざ驚くようなことがあれば、反射的に手が動いてしまうものである。

自動車を運転するときには、やはり安全運転を心がけたほうがよさそうだ。

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