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第1章 情報洪水から智慧をつかみ出す習慣

目次

まえがき

本書は、月刊『ザ・リバティ』に連載した私の論稿をとりまとめたものである。

ビジネスマンたちに役立つことを念頭に置きながら、宗教的な深みも忘れないように書かれている。仏陀が現代のビジネスマンの悩みに答えたなら、こういう内容になるだろう。

本書のもつもう一つの面は、リーダー論である。リーダーになるべき人の心構えや、リーダーとして受けて立つべき責任論について数多く述べられている。

もともと資源に乏しく、それでも敗戦後に高度成長した日本である。その日本が今では二十年以上、停滞し続けている。人材あるいは人財という資源が不足していると思われる。

本書『人格力』には、もう一度この国を成長させ、世界のリーダーに変換させるための「秘術」が、しっかりと書き込まれていると言えよう。

二〇一八年五月二十三日幸福の科学グループ創始者兼総裁大川隆法

人格力目次

未来を創る言葉「徳あるリーダー」を目指して

オスプレイ反対運動や脱原発の動きをどう見るか

1将来の夢を描く方法

自分や友人、家族、周りの人々の成功や幸福について非常に狭い範囲で考えてしまいがちな人が、世界により大きな幸福をもたらすような、大きな夢を持つためにはどうすればよいのでしょうか。

※英語で行われた質疑応答を和訳したものです。

二十四時間を使って、どう生きるかを考える

実を言えば、大きな夢を持つには、少し才能が必要です。もし、あなたが自分のなかに大きな夢を描くことができないならば、それはあなたの天分に関係があるのだと思います。

ですから、自分の未来について思慧する時間が少しでもあれば、できるかぎり素晴らしい夢を描いてください。そして、それを何度も描いてみてください。

もし、天上界からアイデアやインスピレーションが何も得られない場合は、まずは、最初の一歩として小さな夢について考えてください。

この小さな夢とは、自分自身の人生をつくり直し、再建するための小さな計画のことです。つまり、今週、あるいは、今日一日の計画です。

そのようにすれば、誰であっても夢を持つことができるのです。その夢が小さいか大きいかについては、それぞれの状況にもよるでしょう。

しかし、すべての人が、日々の生活における小さな夢を持たなければなりません。その日々の計画が、未来に向けてのとてもよい足がかりとなります。

世界の歴史に名を遺している人は誰でも、自らの一日、日々の時間を可能なかぎり有効に使っていたのです。

つまり、「二十四時間を使ってどう生きるか(Howtolivebytwentyfourhours)」。あなたがたはみな、毎日二十四時間のなかを生きてはいますが、「二十四時間を使って生きている」と、考え方を変えるべきです。

毎日、毎時間、毎分、毎秒をいかに生きるか

「二十四時間を使って生きる」ということは、二十四時間でいかに勝利するか、二十四時間で、いかにして自分の人生にとってのウイニング・ショットを打てばよいかを考えるということです。

こうしているうちに、「どうすれば豊かになれるか」を見いだせるでしょう。

つまり、精神的な意味において、一日を使って、あるいは一時間を使って、より豊かに、より裕福になっていくことができるということです。

ですから、まずは小さな夢から考えてください。そのときに、小さな意味においてですが、目覚めたる者になれるのだと思います。

ですから、一時間でどう生きるか、二十四時間でどう生きるか、このことについて考えてください。それが出発点です。もし、あなたに才能があるようでしたら、未来の日々について熟考してください。

それは、あなたの天分次第であり、神の意志次第だと思います。

しかし、誰もが、毎日、毎時間、毎分、毎秒をいかに生きるか、この一秒をどう生きるか、一分をどう生きるか、一時間をどう生きるか、二十四時間をどう生きるか、こうしたことについて考えなければなりません。

それが、天国へと向かう成功の道です。私はそのように思います。

2意志が弱いからこそ習慣をつくる

個人の能力を伸ばしていくためには「よき習慣」が必要だと思います。

自分で決めた習慣を守り抜くために、日々、どういうことを心掛けていけばよいのでしょうか。

頭のよし悪しは「結果論」

若い人、特に学生の場合、「人生は結局、才能で決まる」と思うこともあるでしょう。

最近は遺伝学も進んでいるので、「遺伝子で決まっているのではないか」とか、両親を見て「これはもう駄目だろう」「よその両親は偉そうだけど、うちは駄目だ」「とてもではないけれども、出世の見込みはない」などと、いろいろと感じるところもあると思います。

ただ、遺伝学にもよし悪しがあります。それは「魂」の部分を考慮していないからです。だから、両親の遺伝が出るかどうかということだけを考えているのかもしれません。しかし実際には、きょうだいでも違いがあるでしょう。

同じ両親から生まれても、きょうだいに違いがあることから、遺伝だけで人生は決まらないことが分かります。「魂」の問題があるのだということは、一つ知っておいたほうがいいでしょう。

生まれつきの才能で全部が決まるような考え方を持っているなら、そう考えないほうが幸福だろうと思います。もちろん、才能に溢れて困っている人は別です。

そういう方は、「才能があるから、私はこれができるんだ」と信じたほうがいいと思います。けれども、一般の方は、おそらくそうではないでしょう。

頭がいいか悪いかなどというのは、本当はあまり分からないことで、結局は結果論なのです。

例えば、医者や弁護士になると、「頭がよかったんだね」などと言われることはありますが、その前の段階では、同じ人間だと思われています。

医者や弁護士になる前には、「頭がよい」と言われないこともありますが、いざ、なったあとには、「頭がよい」と言われます。このようにけっこう、結果論で評価されることがあることは知っておいていただきたいと思います。

習慣を成果に結びつける

どうしたら優秀になれるかということですけれども、今、あなたは「習慣」という言葉を出されました。

昨日私は、このことについてスタッフと話をしていました。

私は自分について、「やはり、習慣が仕事をしている」と言っていたのですが、スタッフは「先生はすごく意志が強いですから」と言うのです。けれども私は、「何を言っているのか。意志が弱いから習慣をつくっているんじゃないか」と答えたのです。

「意志が強かったら習慣など要らない。意志でやるならやり抜けばいい。意志が弱いからこそ、習慣をつくって、毎日毎日やり続けていくうちに、成果があがってくるんじゃないか」と答えたのです。

意志の強さだけで、一千六百冊の本など出せません(注。説法当時。二〇一八年五月時点で著書は二千三百冊を超える)。

出そうと思って出せるものではないのです。発奮して出し始めても、すぐに力尽きます。ですから、これは意志の力ではなくて、私の習慣の力なのです。

仕事の仕方を組み立てて習慣をつくり、毎日、同じようにその習慣を守っていくことで、成果が出続けているわけです。

例えば、この説法は今年(二〇一四年)百何本目かのものだと思います。このペースだと、週に三本や四本は話していることになるはずです。

それを習慣にしていけば、気がつくと、一年間に百冊ぐらいの本を出せる内容ができているということです。それは、頭のよさとは関係がありません。頭のよい人でも、本が書けない人はたくさんいます。

「勉強中」とか「調査中」とか、「資料を集めている」「分析している」などと言い訳や先延ばしをして、成果を生まない人がたくさんいます。

やはり、「成果に結びつける習慣を持っている」ということが非常に大事です。やったことは、きちんと成果に結びつけることが大事なのです。

付加価値が何倍にも広がる仕事法

この前、御生誕祭(*)の講演会に参加された方の感想を読んでいました。すると、外部から参加された人の感想のなかに、「私の仕事は、人前で話すことです」という内容の話を私がしたことについて、「驚きました」と書いたものがあったのです。

しかし私には、一体何が驚きなのか分かりませんでした。その人にとっては、人前で話をすることを仕事とは思えなかったのでしょう。

「仕事」というのは、会社の実務のように電話をかけたり、書類を書いたり、表をつくったりという手仕事のことを言うのであって、話をするのは仕事とは思っていなかったのだろうと思うのです。

「私の仕事は話をすること」と言ったことに驚いたという感想に、こちらのほうが驚きました。ただ、小学校、中学校の先生が朝礼で話しているような「話」とは、一緒ではないかもしれません。

私の説法は衛星放送で各地に中継されていますけれども、そのあとはDVDや書籍になります。書籍が出たら広告を打ち、それが教団の教えを広く知らしめることになります。

また、外国語にも訳されます。さらに、書籍を使って全国、全世界の弟子たちがセミナーや研修を行うことができます。

このように、一度の話を何重にも使えるようにして、それらが付加価値を生んでいくような仕事の仕方をしています。話している時間自体は、今日も一時間程度でしょう。

けれども、この一時間の仕事が、何重にも広がっていくわけです。一対一で話しているのに比べると、何万倍にも、何十万倍にも広がっていく。これを「仕事」だと言っているわけなのです。

内部的にはたいへん恥ずかしい話ではあるのですが、幹部との会議はしばらくやっていないような気がします。その代わり、毎日のように説法をして、質疑応答もやり、その内容を多くの方々に公開しているのです。

教団全体で、ほぼ同じような情報が入る状態になるようにしています。幹部と何時間話しても、結局、その一部しか伝わらず、時間がもったいないので、なるべく公開の場で話すようにしているのです。

(*)幸福の科学の二大祭典の一つ。

習慣があれば「複線型」の仕事もできる

どうか、才能などに劣等感を持たず、よき習慣をつくることを心掛けてください。習慣になれば、自然にできるようになります。

日が昇ったら目が覚める、お昼が来たらご飯が食べたくなるように、仕事でも、時間になったらこういうことがしたくなる。

勉強でも、時間になったらこれを勉強したくなるというように日々の習慣をつくって、コンスタントに続けていくことです。

するとだんだん、仕事が積み重なっていって、大を成すことができるようになります。

自分のやったことが仕事と言えるためには、何らかの成果につながる、あるいは生産性を高めることにつながることが大事です。

ただただ時間を潰しているなら駄目です。本を読むにしても、本を読んで時間を潰しているだけだったら、ほとんど意味はないわけです。

漫然と、将来のために勉強しているとか、将来の仕事のために読んでいるということもあるかもしれません。それでもやはり、必ず何らかの成果につなげていこうと努力することが大事です。

そういう考えを持ち、習慣をつくっていくと、複線で走りながらいろいろなことが積み重なっていって、大きな仕事ができるようになります。

結果的には、あなたが生まれつきどうであったかは別にして、優れた人として業績をあげることになると思います。もちろん、かつての偉人を見ても、志は必要だと思います。

志、情熱がなければ駄目ですが、それに加えてみなやはり、よき習慣をつくっているはずです。勤勉に働く人は、必ず習慣ができているのです。

そして、その習慣を成果に結びつけていく努力があったと思うのです。

習慣を成果に結びつけるということを極めて簡単なことのように思い、サラッと読み流して頭に残っていない方も多いので、どうか、そのあたりをよく理解していただければ幸いです。

私は、意志が強いなどと思ったこともありません。習慣的に、演壇に上がったら話しているだけです。普通の人なら、カラオケで歌わないとたまらなくなるのでしょうか。私は、カラオケで歌う代わりに、みなさんの前で話をしないと生きている感じがしないので、話をしています。

カラオケボックスで、趣味で演歌を歌っていても、それだけでは一円も価値を生みません。そのような習慣の代わりに、「人前で話す」という違う習慣を持っているわけです。

もちろんプレッシャーはかかりますけれども、そのためには日ごろから準備をしておくことが大事です。そして、勉強したことを、きちんと外に吐き出して、成果にして固めていくことです。

ただ勉強をし続けるだけでは駄目です。一年間、勉強だけを続けていると、何も言えなくなってしまいます。一時間で話そうとしても、言えないのです。

ですから私は、勉強して学んだことを一つひとつ話して、惜しみなく出しています。話したことは全部、本やCD、DVDで残っているので、記憶する必要はありません。

気にしないで、どんどん積み重ねていくというかたちでやっています。

そうすると、今度は弟子のほうに、その内容や教義を整理したり、教えを分かりやすく解説したりする二次的な仕事が生まれているという状況になります。

習慣は才能や意志を超える力

やはり、才能や強い意志の力も要るとは思いますが、最終的に、習慣の力には、才能や意志を超えるものがあるような気がします。

習慣を身につけるには、「禁煙」などと壁に貼って、ただただ睨み続けるということだけでは十分ではありません。できれば、生産的な方向で習慣を身につけることです。

例えば、英語ができないと思って悩んでいるよりも、毎日毎日、どこかで英語の勉強を続ける習慣をつくることのほうが大事です。

毎日、同じ電車やバスに乗るという習慣があるなら、そこで英語の勉強をする習慣をつけてしまえば、一年中勉強し続けることができます。

そうすると、気がつけば学力がついているということがあるわけです。これを大事にしてください。そうすれば、北海道の人であろうが、東京の人であろうが、住んでいる場所は関係なく、結果が出てくるようになります。

噓だと思わないで、信じたほうがよい結果に結びつくでしょう。

3自家発電できる自分になるには

私は、大きな目標を掲げて、その目標を突破できるように努力したいと考えています。しかしそのためには、一度本気になって終わりではなく、本気さを持続させなければならないと思います。

そのための秘訣は何でしょうか。

「言い訳する癖」と戦う

それは、一言で申し上げますと、「言い訳との戦い」です。やはり、人間は弱いもので、すぐにできない言い訳を考えてしまいます。

例えば、自分の頭のせいにします。「頭が悪いから」「勉強ができなかったから」とか、「学歴が足りないからだ」とか、頭のせいにするわけです。

次は年齢のせいにします。「年を取りすぎた」とか、「若すぎるからだ」とか、年齢のせいにするのです。あるいは、「仕事がこういう状態だからだ」などと言って仕事のせいにします。さらには、「日本人だからできないのだ」と、自分が日本人であるせいにします。

それから、「健康の具合が悪い」とか、「今日はどうも気分が優れない」とか、「体調が悪い」など、できない理由はいくらでもあります。このように、言い訳がたくさんあるのです。

何事も成し遂げられない人は、やはり言い訳が実にたくさん出てくるのです。聞けば聞くほど出てきます。けれども、世の中の大事な仕事の八割以上は、体調の悪いなかで成し遂げられています。八割以上は、何か体調が悪いのを押してやっている人たちが成し遂げている仕事なのです。

だからそれを言い訳にしてはいけないのです。まずは、「言い訳廃止」ということを貼り紙にしておいたらよいと思います。まず、できない言い訳が出てきますから、それとの戦いがあります。言い訳の癖をやめて戦うことが大切です。

やる気を〝自家発電〟することが「努力の天才」への道

次に、〝自家発電〟をして戦うことが大切です。自家発電ができるようになる、つまり、自分で自分のやる気を出す、というのは難しいことです。

人に檄を飛ばされてやる気を出し、張り切るというのは簡単です。しかし、叱られなくても自家発電するのは大事です。

自家発電ができるようになったら、これは「努力の天才」への道が開けます。ですから、言い訳を廃止して自家発電ができる自分をつくることです。努力の天才はここから始まります。

努力の天才型の人はみな、できない言い訳をなくします。

次は自分で発奮し、自分を励まして、「他の人に任せたら駄目だ」「自分がやらなくてどうするか」と、自分でやる気になるのです。

そのときに、体調のせいや天気のせい、親のせいや景気のせいなど、いろいろなもののせいにしないことが大事です。それさえ守っていれば、必ず本気度が出てくると思います。

そのことは言っておきたいと思います。

特に若い人に言っておきたいのですが、若くて言い訳が多い人は特によろしくありません。年を取ったら言い訳が増えてくるのですけれども、できるだけ言い訳と戦わなければいけません。

できない理由など、世の中には山のようにあるのです。諦める理由だって、山のようにありますし、困難な理由も山のようにあります。

でも、それでは何も進まないので、やはり、どんなにコンディションが悪くても、どんなに困難な事情があっても、いつも、何とかできないかを前向きに考えることが大事です。

ですから、本気さを持続させるためには、言い訳を排し、自家発電する努力をすることが大事です。それだけでよいのです。

4「情報」を「智慧」に変えるには

『未来の法』(幸福の科学出版刊)の第4章には、「情報の組み立て方、使い方に熟練すると、知識として完成する」とあります。

これについては、幸福の科学で教えている「信仰」や「愛」との関係をどのように考えればよいのでしょうか。

「情報の取捨選択」と、「異質なものの結合」が智慧を生む

この世の中に情報は溢れていますので、情報を集めるだけでは、現代では知識人にも教養人にもなれません。ある意味では、自分の持ち時間が全部なくなってしまうぐらいの情報の山です。

それに、朝に読んでも、夕方や夜にはもう要らないような情報もたくさんあります。やはり取捨選択が非常に大事です。

「重要な情報は何であるか」を選り分けていく必要があると思います。これが基本です。

とにかく、時間を奪おうとするものがたくさんやってくるので、そのなかから、時間を取られないようにしながら、重要なものをいかに抜き出していくかが大事です。

これには創意工夫が必要です。

オーソドックスなことをやりすぎたら駄目になるので、いかに重要な情報だけを取るか、ということが一つあります。

それから、ワンパターンの情報だけでは役に立たないこともあります。

ある情報を、別の種類の情報、要するに別業界や別の学問ジャンルの重要な情報と結びつけると、「異質なものの結合」が起きて、これが創造、クリエイションにつながるということは、「創造学」では繰り返し言われています。

「創造」のためには、まったく新しいことを思いつこうとばかり考えていては駄目なのです。そんなに毎日、インスピレーションばかり出てきたりはしません。

例えば、政治なら政治の分野で、重要な情報を追い求めているとします。

その上で経営など別の分野で重要な情報を集めていると、それぞれの重要な情報同士が、カチンカチンと火花を散らすように合うときがあって、「ああ、これを政治に生かすとこういうことができるな」というように、結びついてくることがあります。

これが新発明になり、新しい価値を生み出すわけです。

例えば、「経営者なら、当然こういうときはこうする」ということでも、政治家は、国家財政は企業経営とは全然違うものだと思っていることがあります。そこで、両者の考え方をうまく合わせると新しいやり方を思いつくでしょう。これが新しい価値を生むのです。

「次の仕事の種になるような智慧を生み出すことによって、未来は、もっともっと拓けていきますよ」というのが、『未来の法』(前掲)に書いてあることの趣旨です。

信仰や愛を持つ人が正しい方向の未来を拓く

これを、「信仰」や「愛」と結びつけるとどうなるでしょうか。

要するに、「異質な情報の結合によって新しい智慧を生み出す」というのが創造学の基本で、これは文系でも理系でも共通しています。

それに「信仰」と「愛」が加われば、創造が、「神様が考えているユートピアづくりの方向」へまっすぐ向いていくのです。もちろん、悪魔の考える創造もありえるわけです。

情報を組み合わせて、「敵のここが弱い。ここを攻めればいい」と、国を悪くし、世界を悪くする発明だって、当然ありえます。

創造自体は、どちらにでも働きますが、「信仰」や「愛」によって、正しい方向の未来が拓けていくと言えるのではないかと思います。

ですから、「信仰」や「愛」を持っている者が、新しい付加価値をつくり出そうと考えることが大事です。幸福の科学は宗教ですが、いわゆる「宗教」を超えた活動をしているところもあります。

全体としては社会啓蒙運動をやっているように見られているところが、そうとうあります。それは、いろんなジャンルについて、たくさんの意見を言っているからです。

いろいろ重要な情報を結びつけることによって、新しい価値を生んでいるのです。それが大事なところで、他の宗教にはできていないけれども、うちはやっているところなのです。

幸福の科学は、現代的な問題にいくらでも答えています。けれども、昔からのお経だけに頼っている宗教だったら、何も言えないことがあります。

例えば、原子力発電の問題については、過去のお経には、「大蔵経」にだって書いてありません。

私は二千六百年前に仏陀として生まれたときに、そんなことを説いた覚えはないし、当然お経にも書いてありません(『太陽の法』〔幸福の科学出版刊〕等参照)。

現代の新しい問題に答えるには、厳選された情報を他の知識と突き合わせながら、どうなるかを考えていけばいいわけです。

沖縄では米軍のオスプレイ(*1)が問題になっていますが、単にオスプレイが落ちたか落ちないかの問題だけで、「反対」や「賛成」と言っています。

けれども、朝鮮半島や中国での有事のときに、邦人輸送、あるいは、アメリカ人の輸送に使えるという観点から導入しようとしていることは、公式には報道していません。

こういうことを、ちゃんと知っているかどうかが問題になるのです。情報と情報とを結びつけると、オスプレイを入れようとしている意味が分かります。

すると、「これは絶対、反対のほうに回ってはいけない」という結論が出てくるわけです。知らない人は、単に反対していて、「オスプレイの安全性をもっと確かめなければいけない」などと言います。

しかし、日本人を含めて救助のために導入しようとしているし、それこそ本当に、安全性を高めるためにやろうとしていることですけれども、この点は軍事機密だから言えないのです。

アメリカは、もし朝鮮半島や中国で有事が起きたときに、「これくらいの人を避難させなければいけない」など、実はもう避難計画までつくっているのです。

そのためにオスプレイを入れておかないと間に合わないので、無理やりでも押し込んでいます。当然、ここまで考えているのです。けれども、どのくらいの速度で避難させられるかということは、「秘密情報」です。

秘密にしないと、戦争になったときに人質にされてしまい、アルジェリアで起きた事件(*2)のようなことになってしまいます。そうならないように、いち早く避難させなければいけません。

「アメリカ人や日本人をどうやって避難させ、それにはどのくらいの時間がかかるか」というのを計算した上でないと、戦争などできません。それを知らないで外交だけでできると思ったら、大間違いです。

このような軍事知識も勉強しておくと、情報と情報とが結びついてきて、他の人が考えていないような結論が見えてきます。

そのときは理解されなくても、何年かすると、「やはり、そうせざるをえなかったのだ」ということになってくるのです。これが、先見性になることもあるわけです。

まずは異質な情報に接しながら、大事なものを選り出していくことが大事です。それらを結びつけることによって「新しい智慧」が生まれ、「新しい仕事」も生まれてくる。これが未来をつくる力になります。

そして、基本的に「信仰」や「愛」を持っている人が、未来をつくるためにそういうことをすると、よい方向に社会が動いていくようになるということです。

二〇一一年の東日本大震災後、脱原発運動に参加していた人のなかでも、「脱原発で電気料金が上がり、日本の貿易赤字が増え、生活が苦しくなるということまで考えているのですか?」という問いに答えられた人はほとんどいなかったはずです。

もっとひどいことに、テレビ番組で、ある新聞の編集委員が、「(東日本大震災では)原発が爆発して、二万人死んだ」とも取れるような言い方をしているのを聞きました。津波があったことを、もう忘れたのでしょうか。

原発問題ばかりを報じているうちに、いつの間にか勘違いしてきて、原発事故で二万人死んだとでもいうような話にすり替わってきているのです。

こうなることもあるわけです。

とにかく情報は溢れていますけれども、ただ氾濫させればいいわけではありません。やはり、そのなかから大事な砂金の部分をきちっと取り出していき、さらに、有用な仕事や活動の材料をつくり出していくことです。

そして、未来にとってプラスのことを押し出していくことが大事です。

映画「ファイナル・ジャッジメント」(*3)(製作総指揮・大川隆法/二〇一二年六月公開)のDVDを家で観ましたが、二〇一二年に日本全国で公開された時点では、あの映画で訴えていることについて、ほとんどの人は分からなかったのだろうし、マスコミも全部は分からなかったのだろうと思います。

二〇一三年には中国の人民解放軍幹部から、「戦争が始まったら東京を空爆することを考えないといけない」などと言われて、震え上がっているような状況でした。映画では空想に見えたのでしょうが、空想でも何でもなくて、そこにある現実だったわけです。

そういうものを見破るには、確実な「情報見積もり」をして、基本的なところを押さえて予想しているかどうかなのです。

私も、〝人間国防総省〟みたいなところもあるので(会場笑)、分かってしまうのです。

(*1)2012年10月、米海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイが米軍普天間飛行場(沖縄県)に配備され、それに反対する県民大会が開催された。

2016年4月の熊本地震では、普天間飛行場所属のオスプレイが被災地に派遣された。(*2)

2013年1月にアルジェリアの天然ガス関連施設で起きた人質事件。アルカイダ系武装組織が施設作業員約40人を人質に取り、人質の多くは亡くなった。犠牲者にはプラント建設大手「日揮」の日本人社員も含まれていた。(*3)

日本がアジアの独裁国家、オウラン人民共和国に占領され、信教の自由や言論の自由などが失われる姿を描いた映画。

勉強を重ね、世界の人々に幸福をもたらす人材に

幸福の科学は〝単なる宗教〟ではありません。とにかく、みなの幸福、国民の幸福から、世界の人々の本当の幸福につながる方向へと導いていきたいと思います。

途中の計画は十分分からないところもあるかもしれませんけれども、そこのところを信じてもらうのが、信仰ではないかと思います。

先ほども言ったように、「機密情報」については「なぜか」ということが、しばらく言えないこともあるのです。

アメリカのほうは、今朝(二〇一三年三月十七日)の新聞を見たら、「アラスカに迎撃用のミサイルを十四基つくる」と言っていました。

アメリカでさえ、北朝鮮からの核ミサイルの防衛のために、アラスカにまで基地を置こうとしているわけです。こうした現実が迫っているのです。

そのなかで、日本がこれから、国会でダラダラと何年も議論していたら、危険な国から先制攻撃を受けてしまう可能性もあります。

ですから、今からであれば、ある程度、秘密裡に研究しなければ危ない段階に入っていると考えます(注。

その後、二〇一六年二月の法話で、日本の核装備の必要性について言及した。『世界を導く日本の正義』〔幸福の科学出版刊〕参照)。

勉強は、とても大事なことです。吉田松陰(*)の言うとおりです。万巻の書を読んで、千年後に名を遺すような人間(千秋の人)にならなければ駄目です。頑張って勉強しましょう。

(*)長州出身の幕末の志士、兵学者、陽明学者。

松下村塾で弟子を教育し、「万巻の書を読むに非ざるよりは、寧んぞ千秋の人たるを得ん」という言葉を遺している。

5忙しい人ほど孤独の時間を持とう

私は、政治活動など外向きの活動に燃えるときと、誰とも話さず静かにしていたいときの両方があります。これは自分のなかにいる「魂のきょうだい」(*)の傾向性と、何か関係があるのでしょうか。

(*)魂は6人で一組になっている。

孤独の時間を持たない人は創造性が足りなくなる

人間の魂のなかには、基本的に、その両方の自分がいるのです。経営者なども、孤独の時間を持たないと、ある意味で、やはり駄目なのです。経営者は、いつも忙しく働かなければいけないし、忙しくお客様のところを訪問しなければいけない。

これは至上命題でしょうが、また逆に、エネルギーを充電しなければいけないのも事実です。孤独の時間を持たない人は、やはり創造性が足りなくなってきます。

インスピレーションが足りず、新しい製品や商売、サービスなど、いろいろなことを考える上で後れを取ります。非常に難しいのですが、静的な部分と行動的な面と、人間にはどうしても両方必要なのです。

私であっても、人前で話すこともありますが、普段は静かにしていることのほうが多いのです。そうした静かな時間のなかで思索したり勉強したりしないと、智慧が生まれてこないのです。

常に放電しているだけでは、智慧が生まれてきません。その静かな時間のなかで智慧を形成し、それを多くの人にお伝えするということをやっているわけです。

人間の魂には「表に出ていない部分」がある

あなたは魂のきょうだいの話もされました。これは理解されない人も多いかと思いますし、すぐに理解されなくてもいいのですが、人間には、表面意識と、自分の気づいていない潜在意識があるということは、心理学でもすでに認められていることです。

その潜在意識層の中身を、幸福の科学は明らかにしたわけです。

潜在意識のなかに、自分自身の魂の片割れというか一部があります。要するに、魂のなかで、肉体に宿っている以外の部分ですね。簡単なたとえで言えば、魂のきょうだいというのは、サツマイモみたいなものです。

サツマイモを抜いたら一本だけでなく、何本も抜けてくるでしょう。あれがサツマイモの正体です。

「サツマイモは必ず一本単位で考えなければいけない」と決めつけるのは結構ですが、実際、抜いたら何本かついてくるでしょう。

ジャガイモであっても、抜いたら何個か玉がついているものです。人間の魂もそういうふうになっていて、一本抜いたと思ったら、つまり一人だと思っていたら、実はほかにも何本か〝イモ〟がついています。

これが実態であって、あなたの魂は、イモで言えば、何本かついているうちの一本です。この部分が今、地上で修行中なのです。簡単に言えばそういうことです。

そういう形態は、この世的にもありえるので、イメージとしては分かるのではないでしょうか。実態はそうなっていて、魂のきょうだいの部分は、科学的には、表に現れていない潜在意識だと言われています。

潜在意識を活性化させて智慧を得る

あなたの魂は、そういう他の部分につながっています。そして、あなたが意識していない部分、表に出ていない部分も、実は、今の職業を持っているあなた自身にいろいろな影響を与えているところがあるのです。

その潜在意識の部分を発掘し、明らかにしていく、あるいは、その声を聞き、影響を受けるようにすることが、幸福の科学の精舎研修等で開発される能力なのです(*)。

いろいろな精舎で瞑想修行等をしていると、そうした〝土のなかに埋もれている部分〟が出てきて、活性化し、本人にいろいろと影響を与えやすくなってきます。

例えば、あなたが道を間違っているようであったら、インスピレーションというかたちで、「こっちに行きなさい」と教えてくれることもあるし、「この人は、あなたにとって非常に重要な人だから、大事にしなければいけない」というようなことを、それとなく教えてくれることもある。

そういうことが数多くなってきます。それが、精舎修行等が必要な理由です。精舎修行も含めて、静かな時間のなかで一種の智慧を拡大することは、可能かと思います。(*)

精舎とは、信仰心を高め、悟りを向上させる宗教施設。心を見つめたり、問題解決や発展のための智慧を得る研修が用意されている。

幸福実現党は日本の〝ノアの箱舟〟

それから、幸福実現党の政治運動については、世間から、まだそう簡単には理解されないと思います。日本のマスコミ等も非常に臆病で、幸福実現党のことを伝えないように努力していますが、幸福実現党は次第に必要になってくるだろうと思います。

二〇〇九年は、自民党が、再起するのが大変な状態でしたし、民主党(当時)も、期待はされていたけれども、だんだん危なくなっていきそうな感じでした。

「そのあと、どうする」となったときに困るでしょうと私は考え、政党を旗揚げして準備しているので、何らかのお助けをするつもりです。

幸福実現党は〝ノアの箱舟〟です。日本人が漂流するときにお救いするのが幸福実現党であり、その箱舟を今つくっているところなのです。

大きめの船をつくらないと乗せられないので、若干まだ完成していませんが、万一のときには、みなさんをお救いするつもりで、日夜、精進しています。

本当は、政党の違いや考え方の違いは、私はそれほど気にしてはいないのです。困った人がいたら助けたいだけのことなのです。

ただ、既成の政党では考え方が固定化しすぎている面もあるでしょうから、「足りないところは私たちがお助けしなければいけないのではないか」と思い、今、トンカントンカンと箱舟をつくっているところです。

世間は、「まだ水も見えないのに、陸の上で船をつくって何をしているのか」と見ているであろうと思いますが、洪水が来たときに、その船が必要なことがやがて分かるでしょう。

必ずお役に立つときが来ると思います。そう信じて、今、いろいろなかたちでの努力をしています(注。幸福実現党が国防上の危機を訴えてきたとおり、北朝鮮は核・ミサイル開発を続け、世界を揺さぶっている。

中国も、覇権拡大を目指し、日本の領海、領空への侵入を繰り返し、経済圏構想「一帯一路」を展開している)。

人間は、行動的になり積極的になる反面、そのための充電部分が必要です。すなわち、静かな時間や修行の機会を確保し、智慧を形成する努力が必要です。

特に、忙しい人ほど、そうする必要があります。智慧をつくってください。幸福の科学は智慧をつくるところであり、智慧の生産工場でもあります。

新しい智慧やヒントを得て、人生を拓くためのところでもあります。今後のご活躍をお祈り申し上げますので、どうか頑張ってください。

6若手の経営者に必要な勉強とは

私は、「世界的な企業をつくり、ユートピア建設のために貢献したい」と本気で思い、同じ志を持った青年の仲間と一緒に勉強しています。これから起業する者にとって偉大な経営者となるために必要な心構えは何でしょうか。

「最初の十年」をどうサバイバルするか

あなたには、もう十分に志があるようです。今のあなたに必要なものは、やはり知識と経験の部分でしょう若い人には知識と経験がどうしても足りないのです。

したがって、知識と経験を、ある程度、貪欲に身につけていくことが必要です。知識を蓄えるには勉強に勉強を続けなければいけませんし、経験の蓄積にも時間がかかります。

企業が簡単に潰れなくなるまでには十年ぐらいを必要とします。十年ぐらい経営を続けていると、企業には一通りのことが起きます。

十年ぐらいの間には、経済の浮き沈みがあり、企業にも、さまざまな事故や事件が起きるのです。そのため、起業して最初の十年以内に、ほとんどの企業は潰れます。

三年以内に潰れる新企業がいちばん多く、五年以内や十年以内で潰れるところもあり、新企業の大部分は十年以内に潰れるので、まず十年を乗り越えることが非常に大事です。

したがって、悠長に構えていることはできません。「この十年を、どうやってサバイバルするか」ということを考えなければならないのです。

自分なりに勉強することはもちろん大事ですが、それと同時に、先輩の意見をしっかりと聴くことも大事です。十年以上も経営を続けている企業の経営者の意見は貴重です。

そういう先輩は一通りのことを経験しているはずだからです。そのような耳学問を実践してみてください。

一定レベルの経営力を身につける早道とは

最近の若い人には、「理科系の技術を使って仕事をしよう」と思っている人も多いようですが、そういう人であっても、勉強の基本は、やはり書物です。

勉強においては書物を無視しないでください。

今はインターネットが流行っていますが、そこにある情報は〝ガラクタの山〟でもあるので、気をつけないと時間の無駄になってしまいます。

「一冊の書物を書き上げる」というのは大変なことです。調査や執筆に大量の時間がかかるので、それほど簡単には書物をつくれないのです。

そのため、本当に大事な情報は書物のなかにあることが多いので、書物を大事にしてください。経営の勉強においては、「優秀な経営者が書いたものを読む」ということが大切です。

経営者として成功したかどうかが、まだ分からない人ではなく、経営に失敗せず、経営者として成功し、その仕事を〝満行〟した人が書いた経営書を読む努力をしてください。

新しい企業が潰れるのは、たいてい十年以内なので、起業家は、それまでの間は、ひたすら経営書を読み続けなければなりません。

自分の専門分野についての勉強も必要ですが、専門に関係なく、どの業種であっても経営においては一定のレベルの実力が要求されるのです。その実力を持たない経営者の企業は潰れます。

「理系か文系か」「営業系か技術系か」などということが違っていても、経営の仕事は同じなので、経営者に一定の実力がなければ企業は潰れるのです。「経営力」というものは本当にあります。

受験勉強においては、学力によって大学入試のセンター試験などで順位がつくように、経営力にも、さまざまな段階があるのです。

経営力をつけようと思うならば、いちばん早いのは、やはり、成功した経営者の書いた経営書や自伝を数多く読むことです。これが、経営力をつけるための、いちばんの早道です。

そういう本はヒントの山であり、数多くのヒントが書かれています。

どのような会社であっても、ほとんどの事件は十年以内に一通り起きるので、「他の会社が、それをどのように乗り越えてきたのか」ということを知れば、あなたは、その対策が打てるのです。

経営者の書いた経営書や自伝、経営学の本などを、頑張って読むことです。一日に一冊ぐらいは読まなければ駄目です。

その程度は読んでください。そうでなければ、新規企業は三年以内に潰れてしまうでしょう。あなたの志はよいので、あとは勉強の中身だけを問いたいと思います。

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