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第 2章 これだけでもチームがよくなる基本のチームビルディング

第 2章 これだけでもチームがよくなる基本のチームビルディング

1 お互いに楽しく関心を持つ・最近うれしかったこと・どちらが好きか・子供の頃に好きだった遊び・幸せを感じる食べ物・どちらが好きか〝見える化〟体験 2 笑顔で接する・優しさの表現は笑顔・歯磨き笑顔体操やってみませんか・笑顔を促進する早口言葉 3 重要感を持たせる・アイコンタクト・笑顔・握手はビタミン愛・あいさつをしないと相手はどう思うか・なぜあいさつをしないとならないか・正しいあいさつとは・気持ちのよいハイの返事とは・拍手で笑顔満開 2 よい聞き手になる・悪い話の聴き方体験 1・悪い話の聴き方体験 2・よい話の聴き方体験・うなずきとあいづち・仕事で頑張ったこと(大変だったこと)を聞く・人に好かれる応え方・よりそって話を聞くこと 5 率直に誠実な感謝を伝える ・「ありがとう」を言わないチームをどうするか ・「褒めるありがとうカード」・今、伝えないと伝える機会をなくすケースもある・自分の身体の価値 ・「ありがとう」の価値・ありがとう W・職場で一番うれしい言葉は何・ありがとう付箋

・感謝が自己重要感を高める・感謝の謝とは

1 お互いに楽しく関心を持つ お互いに関心を持つことが楽習チームビルディングのスタートになります。

ただ、これまで他の人に関心を持つという言動をしたことがない人に向かって、「相手に関心を持ちなさい」と言っても、なんの効果もありません。

やったことがないことはできないからです。

だから、相手に関心を持って会話をする時間を楽しく体験させることです。

すると、それをきっかけにチームの中での会話が活発にできるようになります。

簡単にできて効果的な方法があります。

●最近うれしかったこと 「自己紹介をお願いします」と言われると、緊張してうまく話せないものです。

何を話そうか迷ってしまいます。

新入社員だと、まるで採用面接のときと同じように学校名やクラブ活動などを話しています。

これを聞いている他の新入社員も緊張してきます。

緊張感あふれる場所は居心地が悪くて、そこから逃げ出したくなります。

無意識にいたくないと思わせてしまうのです。

それが積み重なると、会社にいることが嫌になるのです。

他部署のメンバーが集まったプロジェクトなどでのキックオフミーティングなどの自己紹介も経歴やキャリアなどの話だと重苦しい雰囲気になりがちです。

自己紹介は大切だけれど、その話すテーマを相手に任せないことです。

共通のテーマにします。

基本は名前を話す。

どこから来たか(出身地や住んでいるところ)、最後に、最近うれしかったことの3つです。

この順番に話していくのです。

ポイントはうれしかったことです。

うれしいことを話しているときは、誰もが笑顔になっています。

聞いている方も笑顔になります。

すると、その場が心地よい場所に変わっていくのです。

上機嫌な職場にする第一歩は、うれしかったことを話す機会をつくることなのです。

チームリーダーが、ミーティングを主催するようなケースでは、最初にうれしかったことを話すことからスタートすると場がなごんできます。

うれしかったことは、毎回、違っているのでミーティングのたびに実施してもかまいません。

その後のミーティングが活発な意見が出る場になります。

そして、幹部社員が部下と昼食をするようなときも同様です。

会社の方針や社員として期待すること、やるべきことばかりなどを話してはいけません。

幹部社員自ら、自分の好きなこと、家族のことなどを話すのです。

そして、新入社員時代に失敗したことなどを話したほうが、社員との心の距離が近づいてきます。

ある経営者は、自分の小学生の娘とトランプをしたことをうれしそうに話していました。

小学校 3年生の娘を含めた家族でババ抜きをすると、娘が勝つまで何度もババ抜きをすることになるそうです。

そのことが楽しいと話していました。

それを聞いた部下の社員と打ち解けることができました。

何気なく、家族を大切にしていることや人の気持ちがわかることを伝えているからです。

コラム【地獄のランチミーティング】 退職したある社員が話してくれました。

退職の決意をしたのが、経営者とのランチミーティングだったそうです。

雑談もなく、いきなり、仕事のミスを指摘されて、その改善を求められたそうです。

その場で反省を促されて、詰問された 1時間を過ごしたそうです。

うまくいかなったこと、ダメだったことを自己批判することを強要されたそうです。

そのときに、退職を決意したそうです。

本人は“地獄のランチミーティング”と呼んでいました。

その会社では、経営者とマンツーマンで話すと、社員が退職するという言い伝えがあるそうです。

1 ON 1ミーティングが大切だと言われています。

何のためにやるのか目的を持っていなければなりません。

働きやすい職場をいっしょにつくるために、気安く話を聞くことを目的にしていれば、社員の定着率は向上します。

「何か大変なことはないですか」「何か助けて欲しいことはないですか」このような質問のできる環境から、チームビルディングが始まるのです。

質問は、何のためにするものでしょうか。

鋭い発言をして自分は優秀な人間だと示すためのものでしょうか。

そうではありません。

相手のことを「知る」ためです。

相手のことを少しでも「理解する」ためです。

大切なのは、「好意」 →「質問」 →「共感」のサイクルです。

「 ○ ○さんは、困っていることはないかな」「 ◯◯さんは、どんなことが楽しいのかな」「 ○ ○さんの考えを知りたい」好意を持って質問するのです。

しかし、この経営者は、問題点の指摘ばかりをして社員を辞めさせるためのランチミーティングをやっていたのです。

もし、この経営者が、最近うれしかったこと、うまくいったこと、困っていることなどを雑談のように気楽にランチミーティングで聞くことができていたら、この社員は辞めなかったでしょう。

●どちらが好きか 人前で話すことが苦手な人がいます。

自由に話をしていいと言われても何を話してよいのかわかりません。

雑談が苦手なのです。

そして、話を聞いている人がどう思うのか不安なのです。

否定されたらどうしよう、バカにされたらどうしようと思っているので、話をする機会があっても避けたい気持ちが強いのです。

だから、実際の仕事の場面でも、話をするのが苦手なので相手に自分の思いを伝えることがうまくできていません。

そんな人たちでも楽しく話ができる方法があります。

テーマを決めて「どちらが好きか」を聞いていくのです。

どちらが好きかを言ってから理由を説明することが大切だと伝えておきます。

たとえば、「海と山」がテーマだとすると、海か山のどちらが好きかを言ってから、理由を話していくのです。

聞くほうは話す人を見て聞くことに集中します。

すると、相手が好きな理由がわかって、共感したり、その人の価値観もわかって、その人のことを知ることができます。

相手に対する興味や関心が出てきます。

その他のテーマは、たとえば、「いなかと都会」「肉料理と魚料理」「一軒家とマンション」「野球とサッカー」「うどんとそば」などです。

人数が多いケースは、 5人 ~ 7人ずつのグループに分けて、グループの 1人に司会進行も任せるようにします。

テーマを変えて繰り返すと、話をするのが楽しくなってきます。

好きなことを話しているときの表情は笑顔になっています。

その笑顔が周りに伝染していくのです。

すると、話している人は、その場の人たちが笑顔で聞いてくれているので、受け入れられている自分を感じることができます。

話す人、聞く人の両方とも笑顔あふれる上機嫌な場になっていきます。

そして、この実習をすると何を大切にしているのかというお互いの価値観を知ることができます。

お互いの価値観を知って、どのような価値観も認めることがチームビルディングの土台になります。

自分の価値観だけで相手の善し悪しを判断しないことが重要です。

理由を聞くとなるほどと感じるケースも多く、お互いの気心がわかったという意見も出てきます。

そして、お互いの共通点も見つけることができるので親しみがわいてきます。

たとえば、「いなかと都会」をテーマにすると、それぞれの故郷の話が出てくるケースがあります。

何気なく、相手の育った環境を知ることができるのです。

たとえば、話を聞いて富山出身の人だとわかったら、「富山って水が美味しくてお魚も美味しいのですよね」と、その場で伝えることができます。

このような思いやりのある応え方が相手を機嫌よくしていくのです。

そして、その笑顔を見ている自分自身も機嫌よくなれるのです。

●子供の頃に好きだった遊び お互いのことに無関心な職場があります。

プライベートは一切、話したくない人もいます。

そのような職場でのチームビルディングの第一歩はどうしたらよいかというと、好きをテーマにして楽しく話をすることです。

たとえば、子どもの頃に好きだった遊びを聞くのです。

〝子どもの頃に好きだったこと〟は何ですかと話し合ってもらうと、気持ちは子ども時代に戻ります。

気持ちが子ども時代になっているので、素直に楽しく話をすることができるのです。

ある会社では三角ベースボールの話をする人がいました。

ゴム飛びの話をする人もいました。

缶蹴りの話をする人もいました。

ファミコンの話をする人もいました。

それらを聞いて、それぞれが自分もその遊びをしたことを思い出していました。

共通の遊びをした体験があると、一気に心の距離が近くなります。

その後の仕事での話が弾む効果があるのです。

ところで、ずっと忘れていたのに、ある言葉を聞いたときに、一瞬で思い出すことがあります。

このように記憶を呼び起こす言葉を〝アンカー〟と言います。

子ども時代に好きだった遊びを言うことでアンカーを呼び起こして、話す人も聞いている人も気持ちも子ども時代になることができるのです。

コラム【アンカーとアンカリング】 アンカーには視覚アンカー、聴覚アンカー、体感覚アンカーなどがありますが、これは外部からの刺激によって感情や体験を呼び起こすものです。

言葉を聞くことで記憶が甦ることもそれに当たります。

逆に発声によるアンカーもあります。

短いポジティブな言葉を意識して繰り返して、口癖にすることでセルフイメージをポジティブに変えていくことができるのです。

これをアンカリングといいます。

アンカリングに最適の言葉があります。

それは「ありがとう」です。

「ありがとう」を人に対してだけでなく、自分に対してもどんどん使うことで、感謝のエネルギーが湧いてきます。

感謝のエネルギーは潜在意識に働きかけ、肯定的なイメージを育てます。

そして、感謝のエネルギーはやる気となって潜在意識から湧き上がってくるのです。

●幸せを感じる食べ物 チーム全体の表情を明るくするにはどうしたらよいでしょうか。

すぐできる方法があります。

チームのメンバーを集めて、幸せを感じる食べ物をイメージしてもらいます。

1つだけにしてもらって、いっせいに全員が大きな声でその食べ物を言います。

その後に順番に理由も含めて発表してもらいます。

「焼肉です。

なんと言っても好きだからです」「寿司です。

ウニが好きなのです」「ケーキです。

甘いものが好きだからです」「炊き立てのごはんです。

炊き立てのごはんがあれば幸せです」「シュークリームです。

シュークリームの食べ放題を体験したいくらいです」などの発表をしてくれます。

「幸せって何ですか」と聞くと、難しくなります。

ほとんどの人は、何が幸せなのか具体的に考えていないからです。

具体的でないものをイメージすることはできません。

だから、幸せをイメージすることは難しいのです。

しかし、幸せを感じる食べ物をイメージしてくださいと言うと、食べ物はイメージできるので、その食べ物を食べたときの幸せの感情を思い出すことができます。

幸せな感情を思い出すので幸せな表情と言動になっています。

それを見ているチームメンバーの表情も言葉も幸せ感あふれるようになっています。

そして、チームメンバーの好きな食べ物もわかるので、チームリーダーは、メンバーの好きなものを覚えておいて、一緒に食べるような機会をつくってあげてもいいのかもしれません。

表情が暗い人は、周りに不機嫌を振りまいています。

周りに不幸を振りまいています。

そのことに気づかないでいるのです。

だから、お互いに話をするのをためらってしまうのです。

だから、チームメンバーがそばに来ることがありません。

それだけでなく、おそらく、幸運の女神さまも、そばに来るのをためらってしまうでしょう。

そんな人の表情を明るくし心を幸せにすることができるのが幸せを感じる食べ物を聞くことなのです。

コラム【職場でお菓子】 コーヒーサーバーが職場に置いてあるのだったら、その横にテーブルを置いてお菓子を常備しておくと雑談ができるチームになっていきます。

雑談には、お菓子の効果は絶大です。

雑談はチームビルディングに欠かせない要素です。

お互いのことを知るために雑談を促進する環境をつくることです。

研修会場では、お菓子を用意しているインストラクターがいます。

疲れた頭や心を癒してもらうためと、受講生同士が雑談できる場をつくるためです。

研修では、同じ会社に勤めていても、その日初めて会うという人もいます。

あいさつや自己紹介も満足にできないうちに研修が始まってしまうこともあります。

そのようなときでも、休憩時間にお菓子を用意してあると、自然に会話が生まれます。

お菓子がきっかけで雑談がはじまるのです。

お菓子をつまみながらの雑談では、誰もが笑顔です。

そうして、研修の雰囲気が打ち解けたものになるのです。

●どちらが好きか〝見える化〟体験 「人は考え方が違うのだから、お互いの考え方を尊重しましょう」って言われたことはありませんか。

こう言われたとしても考え方が違う体験をしていないと腑に落ちていません。

体験しないとイメージできないのです。

どのように違うかを〝見える化〟すると、イメージしやすくなります。

五感でもわかることになります。

チームメンバーが広めの部屋の中央で縦の 1列になります。

チームリーダーが、どちらが好きかの選択問題を言います。

そのテーマの好きなレベルを 3段階にして横に移動をします。

レベルは、とても大好きが最高の 3レベル、好きが 2レベル、どちらかというと ◯◯より好きが 1レベルです。

たとえば、うどんとそばのどちらが好きかという選択問題があったとします。

うどんが大好きな人はレベル 3なので右側に 3歩移動します。

好きな人はレベル 2なので 2歩右側に移動、どちらかというとそばより好きな人はレベル 1なので 1歩右側に移動するのです。

同じようにそばが好きな人は左側で 3段階の移動をします。

どちらも同じくらい好き、もしくはどちらも嫌いな人はそのままの位置にいます。

この行動実習によって、好みの違い、価値観の違いなどを体感できます。

人はそれぞれに違う考え方をしていること、違った価値観を持っていることを見える化で体感することができます。

コミュニケーションのトラブルは、相手が自分と同じ考え方をしていると、勝手に解釈することが原因の1つです。

たとえば、うどんかそばのどちらが好きかと聞かれたときに、うどんが好きな人は、世の中の大半の人は自分と同じようにうどんが好きと思ってしまっているのです。

自分と相手は違うという前提に立つと、伝える努力をしなければならないことにも気づくことができるのです。

2 笑顔で接する ●優しさの表現は笑顔 働いていて気持ちのよいチームには笑顔の会話があります。

チームリーダーは笑顔のあるチームをつくることができたら、チームビルディングの土台ができていると思っていいでしょう。

そのために笑顔の大切さを教えることが大切です。

笑顔の大切さを教えているときに、ある言葉を聞いて気づいてくれた人がいました。

それは、「笑顔も給料のうち。

笑顔になることも仕事」という言葉です。

それまでは勘違いをしていたそうです。

笑顔になることを教えられても、マナーの1つであって、アドバイス程度と軽く感じていたそうです。

つまり、仕事の大切な要素でもなく、笑顔が重要だとも思っていなかったのです。

会社のマニュアルや就業規則に、あいさつの義務や笑顔で接することが記載されている会社がほとんどです。

つまり笑顔になることは会社のルールなのです。

会社のルールだから守らないとしたら、給料を下げられても文句は言えないのです。

特に、サービス業では、笑顔があるかどうかで、お客様が固定客になっていただけるかどうかが決まります。

笑顔も仕事、給料のうちなのです。

だから、心からの笑顔になるように努力して練習しないとならないのです。

百貨店などの小売業では毎朝、朝礼で接客用語と笑顔を繰り返して実施しています。

毎日の継続の効果は大きくて、新入社員も半年ほどたつと素敵な笑顔に変貌しています。

本気でやるか、継続だけの問題です。

一緒に過ごす働く仲間も笑顔のない人よりも、笑顔の素敵な人がよいはずです。

いつも、しかめっ面の上司、機嫌の悪い部下に囲まれた職場に行くのは誰もが嫌になるはずです。

笑顔は仕事と思って笑顔になることです。

ところで、しかめっ面の上司も、本当は、心は暖かいのかもしれません。

機嫌が悪く見える部下も、心は楽しんでいるのかもしれません。

笑顔の練習をしていないので、周りの人から勘違いをされている人がいるのです。

表情筋が固まっていて、笑顔になったとしても笑っていない人がいるのです。

チームを不機嫌にするのは笑顔のない表情、上機嫌にするのは笑顔のある表情だと断言してもいいと思っています。

たった 2秒で誰もができる優しさの表現は笑顔なのです。

●歯磨き笑顔体操やってみませんか 笑顔があるチームだと安心して、その場にいることができます。

しかしながら、笑顔がない不機嫌なチーム、職場がほとんどです。

チームのメンバーが笑顔でいたら、不機嫌がなくなっていきます。

それには、笑顔の重要性を教えるだけでなく、笑顔のつくり方を教えないとなりません。

チームメンバーは笑顔のつくり方を学んだことも教えてもらったこともないのです。

それでいて笑顔をつくりなさいと言われても、ムリなのです。

相手が嬉しくなる笑顔が簡単にできる方法を学んで、笑顔習慣を身に付ける必要があります。

簡単に笑顔が上達する〝歯磨き笑顔体操〟があります。

手に歯ブラシを持っているイメージで、口角を上げて前歯を見せて歯磨きをするのです。

次のようにチームリーダーが伝えます。

①手に歯ブラシを持ってください。

②口角を上げて前歯を磨いてください ③「はい、にこにこにこ!」全員で 5秒間続けます。

その場で、笑顔のよい人を見つけて、その人を指名してモデルになってもらいます。

そして、同じことを 5秒間続けます。

笑顔も技術です。

毎日、続けることによりチームの笑顔の基準ができあがります。

最高の笑顔のできる人が基準となり、その基準まで笑顔を引き上げることができるのです。

鏡を見ながら歯磨き笑顔実習をすると、自分の笑顔を確認しながら笑顔の練習ができます。

歯磨き笑顔実習を毎日の歯磨きのときに 5秒でよいので続けましょう。

ほとんどの人は歯磨きの習慣があるので、追加の歯磨き笑顔体操の習慣は簡単にできます。

毎日続けると無意識に笑顔になることができます。

笑顔習慣が身に付くのです。

●笑顔を促進する早口言葉 笑顔体操をやっても表情筋が硬くなっていて笑顔になっていないケースがあります。

その対策として、早口言葉で練習すると、表情筋を柔らかくしてくれる効果があります。

やり方は簡単です。

「生麦、生米、生卵」「赤巻紙、青巻紙、黄巻紙」などの早口言葉を早口で 3回連続で言うのです。

表情筋が柔らかくなり笑顔の表情がよくなります。

1人で練習しても効果がありますが、チームメンバー全員でやると、早口言葉で失敗しても、それを見ているメンバーは心からの楽しい笑顔になることができます。

失敗したこともお互いに笑い合えるような安全・安心な場をつくりながらチームメンバーの絆を強くする効果があります。

チームメンバーどうしの対抗戦にして、優勝者に賞品をあげると盛り上がって楽しくなります。

チームビルディングは、このような明るい場の共有の積み重ねで築かれていきます。

コラム【楽習チームビルディングの必要性 「せっかく採用した社員が辞めていく」】 せっかく採用した新入社員が辞めていくケースがあります。

どんな研修をすればよいのでしょうか。

新入社員の本音を聞いたことがあります。

今の新入社員は親に何と言われて会社に入社してくるのかアンケートで聞いたのです。

「死に物狂いで働きたいから、この会社に入った」という新入社員はいません。

親からは「パワーハラスメントの会社だったら、すぐ辞めて家に戻っておいで」と言われて、新入社員研修に参加しています。

7割以上がそう言われて新入社員研修に参加しているというのがアンケートの結果でした。

そのような新入社員を対象に、昔ながらの大声のあいさつ訓練、そして、時間厳守としつけ重視の厳しすぎる新入研修は逆効果です。

その場で「研修が終わったら辞めよう」と決意させるだけだからです。

新入社員たちが楽しくて笑顔になれる楽習チームビルディングが最適なのです。

新入社員研修だけでなく、人がどんどん辞めていく職場でも楽習チームビルディングは効果的なのです。

3 重要感を持たせる あいさつしない、名前を呼んでも返事がない、そもそも会話をしないチームがあります。

コミュニケーションはメールでのやり取りになっています。

歩いて 1メートルのところに座っている者どうしが、メールでやり取りをしています。

あいさつは、私はあなたのことを認めています。

尊重していますという気持ちを伝えることができます。

もし、あいさつをしないと、相手は無視されていると思ってしまいます。

●アイコンタクト・笑顔・握手はビタミン愛 あいさつをしない職場は、お互いの無関心がさらに強化されていきます。

同じチームにいたとしても、朝から何の会話もない 1日を過ごしたとしたら、関係性が希薄になっていきます。

ザイアンスの法則(ザイアンスの単純接触効果)があります。

①人は知らない人には攻撃的、冷淡な対応をする。

②人は会えば会うほど好意を持つようになる。

③人は相手の人間的な側面を知ったとき、より強く相手に好意を持つようになる。

というものです。

あいさつを交わしていないと、お互いの不信感が増長されていくかもしれません。

「あの人が声をかけてくれないのは、私のことを嫌っているからだ」と思う人もいます。

本当は、あいさつをする習慣がなかっただけだったとしても、相手はそう思ってしまうのです。

そして、あいさつをしない職場であいさつの重要性を説いても、行動に結びつきません。

実際に、何度も繰り返して訓練するのです。

それも楽しく繰り返さないと、心からの笑顔のあいさつになりません。

あいさつの訓練というと、大きな声で何度も繰り返し発声をさせるケースが多いです。

これをやると、相手に怖い顔で怒鳴るようなあいさつをする人もいます。

これだと逆効果です。

たった 1分間で、その場のみんなが明るく元気になり、今日もやるぞという気持ちになる方法があります。

それは、笑顔になって、アイコンタクトをしっかりとして、握手をして、「よろしくお願いいたします」とあいさつをするのです。

チームリーダーが明るく、元気よく、次のように話します。

「さあ、今日も明るく握手からスタートしましょう。

笑顔、アイコンタクト、そして、よろしくお願いいたしますとあいさつをしながら握手をしましょう。

時間は 1分間です。

全員と握手をしましょう。

同じ人と何度も握手をしてもかまいません。

自分からどんどんやっていきましょう。

私がスタートと言ったら始めます。

それではスタート」 この方法には、人にとってうれしいと言われているストロークが4つも入っています。

だから効果が大きいのです。

ストロークとは相手の存在・価値・行動を認めているということを伝える何らかの行動や働きかけと定義されています。

具体的には、にっこりとほほ笑む、話をする、あいさつをする、話を聞いてあげる、握手する、応援する、励ますなどです。

共通しているのは、相手の存在を認め、現状を肯定的にとらえて認める、そして、それを相手に伝えることです。

このストロークが生み出すものは、自信・安心感・信頼感・幸福感です。

もっと一緒にいたい、もっと話をしたい、ともに歩きたい、さらに、自信がつく、やる気になる、そういう気持ちにさせるものなのです。

特にアイコンタクトがポイントです。

アイコンタクトがあると、ビタミンをもらうことができます。

ビタミン Cでもなく、ビタミン Aでもありません。

アイコンタクトは愛を込めて、そう、ビタミン I(愛)をプレゼントする気持ちを込めておこないましょう。

●あいさつをしないと相手はどう思うか 職場であいさつをしないのは、あいさつをしなくても問題はないと思っているからです。

相手がどう思うか想像したことがないからです。

相手がどう思うかがわかっていなくて、相手から嫌われている人がいます。

上司からはあいさつもできないダメな奴だと思われてしまっている人もいます。

もし、そのことに気づくことができたら、あいさつをするようになるでしょう。

簡単な方法があります。

チームリーダーが「職場であいさつをしなかったらチームメンバーはどう思うか」と全員に聞いていきます。

書記役を決めて出てくる答えをホワイトボードに書いていきます。

「やる気がない」、「話したくない」「仕事を頼みたくない」「仕事を教えたくない」「信頼できない」「大丈夫か心配になる」「一緒にいたくない」「無視する」「距離を置く」「疎遠になる」などが出てきます。

同じやり方で、チームリーダーは「職場で明るいあいさつをするとチームメンバーはどう思うか」と聞いていきます。

「もっと話をしたくなる」「困っていると助けたくなる」「教えたくなる」「もっと話を聞きたくなる」「関心を持つようになる」「打ち解け合いたくなる」「かわいがる」「よい仕事を与えたい」「チャンスを与えたくなる」「仕事を任せる」などです。

2つの答えが出てきたら、それぞれを書記役の人に読んでもらいます。

チームメンバーはそれを聞いて、あいさつをするのとしないのとでは大きな違いがあることを体感することができます。

あいさつをしないと相手がどう思うかをしっかりと心で感じることができます。

チームビルディングの土台は、相手を認めて尊重することです。

あいさつはそのために欠かせない行動の1つです。

たとえば、あいさつがよいと評価を上げるという上司が多いです。

あいさつがよいと仕事もできていると勘違いをしてしまうからです。

これはハロー効果といって、評価エラーの1つだと言われています。

しかし、あいさつは職場の空気を上機嫌にするという効果が大きいのだとしたら、このことを評価して高い評価をつけるべきだと思っています。

あいさつを明るく元気よくする人を高い評価にするとチーム力は向上します。

●なぜあいさつをしないとならないか あいさつをしない人がいます。

そんなことは仕事に関係ないと思っているのかもしれません。

あいさつをするメリットとあいさつをしないデメリットを体感する方法があります。

最初に会社であいさつをしないと上司はどう思うかを 1人ずつ聞いていきます。

その中の1つを選んで、たとえば、「やる気がないと思われる」と答えが出てきたとしたら、それをさらに別の人に「すると、どんな悪いことが起こると思いますか」と聞くのです。

すると「仕事を教えてもらえない」などの答えが出てきます。

「するとどんな悪いことが起こると思いますか」と同じ質問を繰り返してしていきます。

何度も繰り返すと、最後は不幸な人生になる結末で終わります。

次に、会社であいさつをすると上司はどう思うかを聞いていきます。

たとえば、「やる気があると思われる」と答えが出てきます。

その後に質問をします。

「すると、どんなよいことが起こると思いますか」と聞くのです。

すると、「仕事を教えてもらえる」と答えが出てきます。

「するとどんなよいことが起こると思いますか」と同じ質問を繰り返していきます。

何度も繰り返すと、最後は、幸せな人生になる結末で終わります。

この体験は、幸せな人生と不幸な人生のイメージを思い描くことができるので効果的です。

誰もが幸せになりたいと思っています。

幸せになるためにやることは、そんなに難しいことではありません。

あいさつ、ハイの返事、笑顔、そして、相手の話を聞くときのうなずきやあいづちなどです。

このことに気づいて、相手に対して思いやりのある態度で接している人は幸せになれるのです。

オグ・マンディーノの「その後の世界最強の商人」の一節をご紹介します。

〝日々の人々との交流の中で愛情や賞賛を獲得するのは、常日頃の言葉や、話し方、しぐさ、顔つきなどを通して繰り返される、心のこもった小さな行為によってであることを、私は知っている〟 〝私は不機嫌で、しかめ面をして怒りの目をしていたために、何年もの間、好機を逃してきた。

微笑と優しい言葉を使っていれば、多くのドアが開き、数えきれ

きれないほどの人の心を和ませ、その結果、彼らは助けの手を伸ばしてくれたに違いない〟

コラム【オグ・マンディーノ名言】 オグ・マンディーノは生前 16作品を遺しています。

そのどれもが、人々を成功や幸福に導く名著ぞろいです。

彼の著書から、名言と呼ばれている言葉をもう1つ紹介します。

“真の幸せは自分の中にある、ということに気づきなさい。

平和や安らぎや喜びを外部に捜し求めるために、時間を費やしたり努力したりしないように。

持つことや得ることにではなく、与えることに幸せがあるのだ、ということを忘れないように。

手を差し伸べなさい。

分かち合いなさい。

にっこりと笑いなさい。

抱き合いなさい。

幸せは香水のようで、人にかけようとすると、自分にも数滴かかるのです。

●正しいあいさつとは 「私はあいさつをしています」と誰でも言います。

確かにしています。

問題は、その仕方にあります。

周りに聞こえないくらいの小さな声で言う人がいます。

だるそうな感じで言う人もいます。

こうしたあいさつは不合格です。

上司やお取引からは「あいさつひとつ満足にできない社員、すなわち仕事ができない社員」と思われてしまうのです。

チームで正しいあいさつを学びましょう。

正しいあいさつの仕方には7つのポイントがあります。

①立ち止まってする 歩きながらのあいさつは相手の正面に立てないことが多いのです。

顔だけ横に向けてのあいさつや、ひどい場合は相手にお尻を向けてのあいさつになります。

相手の正面に立つために立ち止まりましょう。

②相手の顔を見てする 下を向いたままや後ろを向いたまま、「おはよう」とだけ言っている人がいます。

顔を見合わなければ心は通じません。

まっすぐ相手の顔を見ましょう。

③自分から先にする あいさつは下から上にするという考えはもう古いです。

上司のほうから先にしてもいいのです。

部下は「しまった」と思い、次は必ず自分のほうから先にします。

あいさつは先手必勝です。

④言葉を省略しない あいさつは日本語の中でも美しい言葉です。

省略しないで語尾まではっきりと言いましょう。

⑤言葉を言った後でおじぎをする 言いながら頭を下げるのは、地面や床にあいさつをしていることになります。

「おはようございます」と言い終わってから頭を下げましょう。

⑥頭を上げて相手の目を見る おじぎをしてそのまま座ったり、仕事に取り掛かったりする人がいます。

相手の心にすっと冷たい風が流れます。

せっかくのあいさつが台無しです。

おじぎをして頭を上げて目を合わせる。

これがあいさつの一番大事なところです。

締めくくりのアイコンタクトをきちんとしましょう。

⑦笑顔でする 当然のことですが、明るい笑顔であいさつをしましょう。

●気持ちのよいハイの返事とは 業績のよい会社、ホウレンソウのよい会社、成果を上げているチームがわかる診断があります。

それは、ハイの返事が、明るく笑顔でできているかどうかです。

私は小売業の会社に勤務しているときに、数多くの売場を見てきました。

成果を上げている売場のチームは、ハイの返事が明るい笑顔になっていました。

不振の売場のチームは暗いハイの返事でした。

もしくは、ハイの返事をしない人もいました。

どんよりした空気がまんえんしていて、そこに働いている人、そして、そこにある商品もどんよりと暗い空気に染まっていました。

その売場に来たお客様も、素通りして他の売場に行っていました。

ハイの返事1つで空気が変わります。

小学生でもあるまいし、返事の重要性はわかっているという大人がたくさんいます。

ところが、〝わかっている〟のと〝できている〟のは違います。

よいハイの返事ができていなくて不幸な人生になっている人がたくさんいます。

ハイの返事がヘタで、チャンスを逃している人がたくさんいるのです。

笑顔でハイの返事をすると、相手を元気にする効果もあります。

なにより、素直さの表現はハイの返事がどれだけ早くできるかなのです。

ハイの返事をよくする方法があります。

チームメンバーを集めます。

チームリーダーがチームメンバーの 1人に名前を 4回呼んでもらいます。

1回目に ◯◯さん、と呼ばれたときは、「ハーイ」とふくれ面で、わきを見て低い声で暗い返事をします。

2回目に ◯◯さん、と呼ばれたときは、「ハイ・・・」と小さい声でボソッと返事をします。

3回目に◯〇さん、と呼ばれたときは、無視します。

4回目に ◯◯さん、と呼ばれたときは、「ハイ!」と明るく元気よく返事をします。

どの返事が一番気持ちよかったのか質問して聞いてみましょう。

すると、全員が 4回目の返事だと答えるはずです。

そして、職場でハイの返事が悪いと、どんな気持ちを相手に与えるかをチームメンバーに質問して聞いていきます。

質問をして答えてくれたら、すばらしいと応えながら聞いていくとリズムが出てきます。

ハイの返事の重要性を共有できる場になります。

そこで説明を入れます。

「残念ながら、皆さんの返事は明るく元気なハイの返事ではありません。

練習不足なのです。

では練習方法を教えます。

よいハイの返事は、絶対音感のソの音の高さで、すぐに相手に向かってアイコンタクトをしながら言うと、『あなたの言ったことをしっかりとわかりました』と伝えることができます」 先ず、チームリーダー自身がモデルとなってやって見せます。

そして、全員でハイの返事の実習をします。

チームリーダーがチームメンバーの名前を順番に呼んで、ハイの返事で応えてもらうのです。

最後にチームリーダー自身のハイの返事のエピソードや考えを話して締めくくります。

●拍手で笑顔満開 チームを1つにする方法はたくさんありますが、簡単ですぐに効果がある方法が、拍手で相手をたたえる方法です。

チームリーダーはチームメンバーの 1人ずつに 「悪い拍手ってどんな拍手ですか」と聞いていきます。

すると、音がしない拍手、笑顔でない拍手、相手を見ていない拍手、嫌そうな表情での拍手などの答えが返ってきます。

受講者の 1人を選んで、その人に向かって最悪の拍手をチームメンバー全員でおこないます。

最悪の拍手をされた人は暗い表情になっているはずです。

次に、 「よい拍手ってどんな拍手ですか」と聞いていきます。

すると、笑顔の拍手、大きな音の拍手、アイコンタクトのある拍手、心のこもった拍手などの答えが返ってきます。

そのよい拍手を先ほどと同じ人に向かって行います。

両方の拍手の体験を感想として話してもらいましょう。

「最悪の拍手のときは、この場から去りたい気持ちになった。

悲しかったです。

よい拍手を受けたら、拍手だけだけれど気持ちが明るく元気になりました」 そんな感想が出てくるはずです。

拍手をしてたたえると相手は喜ぶことはわかっています。

しかし、その拍手が弱くて笑顔がないと逆効果なのです。

悪い拍手とよい拍手を同時に体験できるので、今までの自分の拍手が間違っていたことに気づくことができます。

拍手はただすればいいのではなく、笑顔や相手を心からたたえようという気持ちも大切だと気づくこともできます。

たとえば、誰かを表彰するときの拍手が弱いと盛り上がりに欠けるのです。

最高の拍手でチームのみんなから笑顔のプレゼントがあると、とてもうれしい気持ち

気持ちになります。

同じチームのメンバーの誕生日のときに、「今日は ◯◯さんの誕生日です。

おめでとうございます」って言って、拍手のプレゼントをしてみませんか。

満面の笑顔で応えてくれるはずです。

コラム【ストロークは心の栄養です】 心理学に「ストローク」という言葉があります。

「ストローク」には肯定的ストロークと否定的ストロークがあります。

ストロークは、言語(言葉)、非言語(態度やしぐさ)にかかわらず、相手の存在を認める行為をいいます。

肯定的ストロークは人間関係を良好に保つものですが、当人にとっては心の栄養にもなるのです。

たとえば、「おはよう」の明るく元気なあいさつ。

落ち込んでいる人の肩を抱く行為。

疲れている人に飲み物をいれてあげること。

すべて肯定的ストロークです。

何気ない行為ですが、相手との交流において肯定的な心の動きを生み出します。

自分の存在が認められていると感じるのです。

そしてストロークを受けた人は心に栄養を与えられます。

人は、周囲との交流の中で生き、そして成長します。

最近ではハラスメントが社会問題になり、上司は部下に気を使い、話しかけても嫌がられるのではないかと不安です。

困っている部下の力になりたいと思っても、余計なお世話と思われるのは嫌なのです。

一方、部下は、何でも怒られるのではないかと不安で、上司にうまく報告・連絡・相談ができません。

すべてコミュニケーションがうまくいかないことから生じています。

明るいハイの返事も、拍手も、朝のあいさつもすべて相手へのストロークになります。

そして、ストロークを受けた相手の反応が自分へのストロークになって戻ってきます。

先ず、あいさつと返事からはじめてみませんか。

4 よい聞き手になる 人の話を聞く態度ができていない大人が増えています。

不機嫌な表情のまま、うなずきもあいづちもなく、話を聞いています。

それだけなら、まだよいほうです。

あくびをしている人、背伸びをしている人もいます。

ときどき気になるのか、携帯電話でメールや SNSの確認をしています。

会議中でのパソコン持ち込みが OKの会社だと、上司が話しているときに、パソコンで会議とは関係のない仕事の連絡をしている人もいます。

それがどんなに相手を不機嫌にするかわかっていないのです。

それを体験するために悪い話の聞き方のロールプレイングをすると、自分の話の聞き方のつたなさに気づくことができます。

●悪い話の聴き方体験 1 2人ずつペアになります。

話し手と聞き手になって、たとえば、話し手は〝職場ではなぜあいさつをしないとならないか〟について話していきます。

聞き手は次の話の聞き方をします。

あなたにはネガティブな思い込みがあります。

相手の話を聞いても仕方がない。

相手はアドバイスをする価値のない人だ。

相手は嫌なタイプの人だ。

これらを言葉と態度で表現してください。

そして、次の言葉を話し手に伝えます。

「そんなどうでもよいことを考えていたのですか」 「つまらない考えですね」 「もっと現実的に考えればよいと思います」 聞くときの態度は、視線を合わせません。

ときどきため息をつきます。

聞き手にとって話し手は、話など聞く必要のない人だとムリにでも思い込んでください。

もちろん、現実の話し手は、そんな人ではありませんが、本気で取り組んでください。

聞く時間は 3分です。

終わったら、話し手と聞き手で振り返りをします。

●悪い話の聴き方体験 2 2人ずつペアになります。

話し手と聞き手に分かれて実習をします。

たとえば、話し手は〝職場ではなぜあいさつをしないとならないか〟について話していきます。

聞き手は次の話の聞き方をします。

私たちの日常生活の中では、仕事や家事をしながら、相手の話を聞くような状況が全くないとはいえません。

ちょうど、あなたは、今、仕事や家事でとても忙しいのです。

もしくは大変に疲れています。

相手の話すことなど聞いている暇(余裕)はありません。

あなたは、しぶしぶ、仕方なく、事務的に相手の話を聞いています。

これらを言葉と態度で表現してください。

そして、次の言葉を話し手に伝えます。

「手短にお願いいたします」 「忙しいんです」「そんなことは ◯◯さんに聞いてみたら」 「つまらない考えですね」 「わかったから、それで、結論は」 聞き手の聞くときの態度は忙しい中、事務的に聞いてやっているという態度をとってください。

しかめっ面でメモを取ったり、スケジュールを書いたり、時計を見たりします。

話し手を見ないで、他の人を見ています。

忙しくて時間がないとムリにでも思い込んでください。

本気で取り組んでください。

聞く時間は 3分です。

終わったら、話し手も聞き手も振り返りをします。

●よい話の聴き方体験 よい話の聞き方の基本があります。

笑顔で聞くこと、アイコンタクトをすること、うなずくこと、あいづちを打つこと、そして、繰り返しの言葉を言うことです。

繰り返しの言葉は、たとえば、相手が 「寒いですね」と言ったら 「寒いですね」と同じ言葉で繰り返すことです。

この聞き方をすると、相手が話しやすくなります。

そして、相手が考えていて言葉が出てこないときは、質問や、アドバイスをしてはいけません。

ゆったりと待つようにしましょう。

一生懸命に考えている時間を大切にしてあげましょう。

これがよい聞き手の基本です。

悪い話の聞き方とよい話の聞き方のロールプレイングが終わったら、チームメンバー全員で振り返りの発表をしましょう。

それぞれの気づきの発表をすることで、チームメンバーの話の聞き方の改善をする動機づけになります。

話の聞き方の改善ができるとチーム力がアップします。

コラム【傾聴テクニック ~繰り返し ~】 相手の話を聴くとき、あいづちで相手の言葉をそのまま返すことを繰り返しのスキルといいます。

相手の言葉を文字どおりオウム返しに繰り返すことで、相手は自分の考えや気持ちを改めて確認することができます。

すると相手は自分の考えや気持ちを整理することができ、さらに話しやすくなるのです。

相手の気持ちをもっと聴きたいと思うときなどに試してみてください。

●うなずきとあいづち 話を聞くときに、「どのようにうなずいているか?」は、とても大切です。

本人はうなずいているつもりでも、まったく、うなずきもあいづちもなしで話を聞いている人がいます。

心と頭ではうなずいているつもりだけれど、実際には顔を動かしたり、表情豊かにうなずいたりはしていないのです。

心と頭でうなずいているだけでは、相手に聞いている姿勢は伝わりません。

うなずきは、相手にわかるように反応を返すことです。

顔を縦に振れば同意、横に振れば拒絶、斜めに倒せば疑問と、うなずきの仕方で、自分の気持ちを伝えることができます。

さらに、声を出して表情豊かにうなずくことができると、あいづちに進化します。

もちろん、表情は笑顔で、うなずきは少なくとも 10センチ以上あごを上下させ、身体全体で相手に「聞いていますよ!」というメッセージを返していきます。

あいづちの打ち方次第で、会話や対話の生産性は大きく変わります。

うまくあいづちを入れれば、相手は心地よくなり、自分でも考えてもいなかった話までしてしまいます。

相手の話に応じて、よいタイミングであいづちを打つのです。

ここで意識すべきは、単調なあいづちにならないことです。

あいづちの中で、もっとも多く使われるのが、「同意」のあいづちです。

相手の話を「聞いている」合図として、また、「理解した」ことを示すものとして使われるあいづちです。

たとえば「そうですね」「なるほど」「たしかに」などです。

人を元気にさせる「共感のあいづち」があります。

共感のあいづちは話し手を励まし、元気にさせる役割をはたしてくれます。

「大変でしたね」 「本当にそうだよね」 「うん、気持ち、わかります」 「辛かったでしょうね」 「よくやった、私もうれしいよ」などです。

気持ちを込めて、こうしたあいづちが打てると、自分の感情も豊かになります。

●仕事で頑張ったこと(大変だったこと)を聞く 話の聞き方の応用として、「仕事で頑張ったこと(大変だったこと)」をテーマにして、チームメンバーがペアになって話を聞くと大きな効果があります。

ペアの心の距離が一気に近づいてきます。

チームメンバーどうしがペアを変えて繰り返すと、お互いのことがわかってきます。

チームとして結束力のあるチームはお互いがメンバーの 1人ひとりの仕事の状況を少なくともわかろうと努力しています。

ペアになって話すと、お互いの状況が簡単にわかるのです。

このテーマで毎月 1回、時間は 10分間程度でよいので定期的に大変だったことを聞くとチームの協力や応援がうまくできるようになります。

そして、これは職場でチームリーダーとメンバーの会話のテーマの1つとして取り入れておくべきものです。

日常の会話で、チームリーダーが、くだけた感じで「どう何か大変なことはない?」と聞くスタイルでもいいでしょう。

たとえば、 1 ON 1ミーティングのテーマは、これ1つでうまくいくケースもあります。

チームメンバーは、聞いてもらった安心感から、心を前向きにできます。

コラム【人の心を救うあいづちの言葉】 ある人が心療内科のお医者さんに、仕事で大変だったことを話していました。

どんなに大変だったかを思い出しながら話していました。

そのときに、お医者さんが、「がんばりましたね」とあいづちを入れてくれました。

“そうか、私はがんばっていたんだ“と初めて気づくことができたそうです。

その後に、凍り付いていた心が緩んで、涙がとめどなく流れてきました。

そんなお医者さんに出会えてよかったそうです。

その日から、その人の人生に転機が始まったそうです。

それは、そのお医者さんのあいづちの言葉があったからと言っても過言ではありません。

コラム【マインドの壁とマインドフルネス】 チームビルディングに悩む管理職の方からよく聞くことに「注意しても直らないのですよ」というものがあります。

相手に対して「どうして言うことを聞いてくれないのだ」という思いがあるようです。

多くの管理職に、「では、あなたが言うことを聞きたくないと思うのはどういうときですか?」と尋ねると、「自分の仕事に理解のない上司に机上の空論を聞かされるときです」、「自分の仕事の進め方を頭から否定されたときです」等という答えが返ってきます。

「よくわかってらっしゃるじゃないですか」と応じると、変な顔をされる方、一瞬いぶかし気な表情を浮かべてからハッとした表情になる方、様々です。

自分に置き換えて考えてみればわかることなのです。

ご自身が、若手社員だったとき、どういう気持ちで上司に接してきたかを思い出してみませんか、と促してみます。

納得いかないという態度を示す方もいらっしゃいます。

「自分が若い頃は・・・」という考えは、「今の若いものは・・・」と同じです。

ちなみに「今の若いものは・・・」という言い方は古代エジプト文明の頃の文献にも見られるそうですから、人間関係の悩みはいつの世も変わらないのでしょうか。

楽習チームビルディングでは、まず、相手との信頼関係を築きます。

そのために最善の方法は、「相手の理解者」となることです。

うわべのことではありません。

相手の話を傾聴し、理解し、共感します。

相手は自分の思いや考えを聴いてもらったと感じたとき、理解されたと感じます。

会話全体を 100としたとき、相手と自分の話す割合が 50対 50、つまり半々であったなら、相手は「何も聴いてもらえなかった」と感じるようです。

70対 30で相手の方が話せば、ようやく「少しは聴いて聞いてもらえた」程度の感覚になります。

「すごく、よく聴いてもらえた」と感じるには 90対 10で相手の方が話すくらいでなければなりません。

では、相手が話すのを聞いていればいいのかというと、そうはいきません。

相手の話をそれだけ聴くには、相手が話してくれないと聴くことができないでしょう。

ここにマインドの壁があるのです。

上司は部下との間にあるマインドの壁を乗り越えなければなりません。

マインドの壁は上司から越えないとならないのです。

マインドの壁を乗り越えるのにもっとも効果的なのは、自分と部下は違う人間であると認めることです。

そして、相手の気持ちになることで乗り越えられるのです。

近年、欧米の先進的企業で取り入れられ、注目されているメソッドにマインドフルネスというものがあります。

効果が科学的に立証されていること、瞑想という言葉がイメージさせる宗教的要素を一切排除したことで急速に広まりました。

マインドフルネスには幾つかのプログラムがあります。

その中に「思いやりの心を育むプログラム」というプログラムがあります。

このプログラムでは、他のプログラムと同様に「今、ここ」を意識するマインドフル状態をつくります。

「今、ここ」に存在する自分を意識することで、煩わしい過去や、不安な未来から解放されるのです。

続いて自分以外の人を思い浮かべていきます。

その人も自分と同じで、過去に辛い体験、悲しい体験、嬉しい体験、楽しい体験をしてきたこと。

様々な悩みをもつこと。

そして自分と同じように「幸せになりたい」と願っていることをマインドフルネス瞑想の中で感じます。

最後にその人が幸せになりますように、と願います。

この瞑想の目的は思いやりの心を育むことですが、効果としては対人関係の改善、向上、ストレスの低減等が報告されています。

職場の仲間や上司や部下との人間関係の改善を効果として報告する人も多くいます。

それらの人と自分は違う人間であること。

その上で、相手を認め、思いやる心の状態をつくることの価値は世界的に注目されるメソッドの1つなのです。

●人に好かれる応え方 人に何か言われたときの応え方で相手を不機嫌にしてしまう人がいます。

おもいやりのない応え方で、相手を不機嫌にする人がいるのです。

本人は相手を不機嫌にする応え方が習慣になっていることに気づいていません。

だから周りの人からいつの間にか避けられるようになります。

チームメンバーに応え方の大切さに気づいてもらうことができる方法があります。

まず、「相手から寒いよね」って言われたらどう応えますか。

チームメンバーにいろいろなパターンを考えてもらいます。

次のような回答の事例を教えてどんな気持ちになるのか聞いてみるのです。

①「寒いよね」 「ふーん」 ②「寒いよね」 「今朝、電車が遅れて、それに電車が混んでいて大変だったんだ。

電車が駅に着くのも遅れて、会社に遅刻しそうになったよ」 ③「寒いよね」 「こんなの寒いのに入らないよ。

冬だから当たり前の寒さだよ」 ④「寒いよね」 「そう感じるのは、きっと昨日は会社が休みだったので、この時間に家を出なかったからじゃないかな。

今朝は月曜日で会社にいつも通りの時間に出社したから、寒いと思ったんだよ。

同時刻で気温を比べてみるとそんなに変わらないことがわかると思う」 ⑤「寒いよね」 「暖かくしたら! 風邪ひくと大変だよ!!」 ⑥「寒いよね」 「ホント、寒いよね」 ①は無関心の応え方です。

この応え方をする人はかなり多いです。

相手の気持ちに無関心なのです。

相手には無関心が伝わるので、無視された気持ちになります。

その後の会話が続きません。

仕事だけでなく、プライベートでの会話でもこのような返事をする人がいます。

②は自分の話をする人です。

相手が何を言おうと、私を主語にしてどんどん話してきます。

相手の言うことを聞いていません。

いつも自分中心に話をしてきます。

③は反論をする人です。

なんでも反対のことを言ってきます。

暑いと言えば寒い、寒いと言えば暑い、おもしろいと言えばおもしろくない、すべてに対してそれは違うという意味のことを言ってきます。

反論しているのだけれど、自分では正しいことを相手に伝えているつもりの人です。

相手は一緒にいたい気持ちがなくなり、その場から逃げ出したくなります。

同じチームにこのような人がいると、チームのまとまりがなくなり、チームの生産性は落ちていきます。

④は解説をする人です。

まじめな表情で自分の知っている知識を長々と話してきます。

話が長いのが特徴です。

⑤は解決策を言う人です。

相手が解決策を求めていなくても、「こうしたらいいですよ」とアドバイスするのが正しいと思っています。

アドバイスされた方は叱られているような気持ちになり、いい気持ちはしません。

⑥は相手によりそった感情を伝える応え方です。

これが人に好かれる応え方です。

⑥以外は、いずれも相手を不機嫌にするのです。

この応え方の6つのパターンがわかると、自分の応え方の傾向に気づくことができます。

感情によりそう応え方以外は相手を不機嫌にします。

解決策の応え方は、まれに喜ばれることがありますが、そんなことはわかっているし、既にやっている人に言うと、その人を不機嫌にしてしまいます。

解決策やアドバイスは、相手を自分より能力が下だと思っているから言うことができるのです。

だから、解決策を言われると、バカにされているように感じる人もいるのです。

いつも解決策を言う習慣のある人は相手を不機嫌にしてしまうこともわかっていなければなりません。

日常会話で、相手が求めているのは解決策ではなく、共感だからです。

コラム【妻の話を聞くときに携帯ゲームをしている?!】 妻の話を聞くときに、携帯ゲームをする夫が増えています。

理由を聞いたら、仕事で忙しくて、携帯ゲームをする時間がないからだそうです。

妻が話をしているときに、携帯電話を見ているので、うなずき、あいづち、アイコンタクトはありません。

携帯電話の画面を見ながら、「ふーん」と聞いています。

こんな夫が増えているのです。

夫婦間だけでなく、職場でも同じように話を聞く習慣が出てきています。

携帯電話やパソコンを見ながら、「ふーん」と話を聞いているのです。

相手を見ていないので、うなずくこともあいづちを打つこともありません。

このことで相手を不機嫌にしています。

すると不機嫌になった相手は不機嫌な言動を返してきます。

だから、結果として、自分自身も不機嫌になるのです。

●よりそって話を聞くこと 人の不安要因は様々ですが、共通するのは自分が存在するチームで必要とされているかどうかです。

この不安を軽減するためには、心から聞くことによりチームメンバーの存在を受け止め、その言葉に耳を傾けることです。

なぜなら、それによって〝受け入れられている〟〝このチームにいてよかった〟と、自分がいるチームの中に自分の存在意義を感じることができるのです。

「がんばれ」と声をかけることや、気力で乗り越えろ」という精神論も時には必要かもしれませんが、それよりもチームに必要なのは、あいづちを駆使しながら感情によりそって話を聞いてくれるチームメンバーの存在なのです。

楽習チームビルディングでは、話を聞く機会を数多く取り入れています。

何かを体験したら、必ず、振り返りの発表をしてもらっています。

それをチームメンバーがうなずきながら笑顔で聞く機会をつくっています。

このような会話する機会を増やしていけば、周りを不機嫌にする人を減らすことができるのです。

5 率直に誠実な感謝を伝える ●「ありがとう」を言わないチームをどうするか 周りを不機嫌にする人の特徴は、「ありがとう」を一切言わないことです。

何をしてもらっても「ありがとう」を言いません。

たとえば、仕事を教えてもらったとしても、教えてもらうことは当たり前の権利だと思っています。

教える人が自分の仕事の時間を削って教えていたとしても当然だと思っています。

「ありがとう」を言わないだけなら、まだ、他の人から疎外されることはありません。

教えている人に対して不満を言う人がいます。

もっと上手に教えるべきだ、問題に対して解決策になる答えを教えるべきだという不満です。

相手の気持ち、感情によりそうことなく、その不満をぶつけてきます。

まるで、〝こんなことくらいでは感謝してやらないぞ〟と決意しているようです。

感謝のハードルが高いのです。

感謝の気持ちが湧いてこないので、「ありがとう」の一言が出てこないのです。

チーム内の人間関係の問題が発生しているチームで研修をしたことがあります。

意外だったのだけれど、全体の 8割以上のメンバーの一番うれしい言葉は「ありがとう」でした。

何をしても当たり前で、「ありがとう」を言われないので、ひとことの「ありがとう」が欲しいそうです。

「ありがとう」の言葉があふれるチームだと、会社を辞める人がいなくなります。

「ありがとう」の言葉を言うチームにするためには、感謝神経を磨くしかありません。

反射神経と同じように感謝神経があります。

いつも磨いていないと錆びついています。

思うだけでなく、体操と同じで行動して感謝神経を磨かないとなりません。

●「褒めるありがとうカード」 感謝を伝える実践が褒めるありがとうカードです。

ふつうのありがとうカードと違うのは、褒めることと感謝の2つを目的にしたことです。

ありがとうカードを取り入れている会社は数多くあります。

ところが、ほとんどの会社で継続されていません。

それは、感謝の行動は相手から何かをしてもらった反応として起こるものだからです。

つまり「 ~~してくれてありがとう」しかないからです。

これだと、相手が動かないと対応しようがありません。

しかし、褒めるありがとうカードは、相手から何もしてもらわなくても、相手のよいところを褒めて感謝することができます。

いつでも、誰にでも書くことができるのです。

だから、継続しやすいのです。

「褒めるありがとうカード」は褒め言葉と感謝の気持ちを書いて相手に渡すカードです。

上司・同僚・部下のよいところを褒めて、感謝への気持ちを書いて渡すのです。

たとえば、「尊敬する ◯◯さんへ、 ◯◯さんの話はとてもすばらしくて勉強になりました。

わかりやすくて私の未来を明るくしてくれました。

ありがとうございます。

感謝します」「優しい ◯◯部長へ 部長の指導のおかげで今の私があります。

いつもありがとうございます」「仕事の早い ◯◯さんへ ◯◯さんが正確にテキパキと仕事をしてくれるので、このチームは成果が出ています。

ありがとうございます」「笑顔が素敵な ◯◯さんへ、 ◯◯さんの笑顔で癒されています。

応援いつもうれしいです。

ありがとうございます」このような言葉を書いて、直接相手に渡すのです。

そして、自分のご両親や家族に対して書いてもかまいません。

普段、声に出して言うことがなかなかできないことも、紙に書いて手渡すことならできるはずです。

ある人は妻に「優しい ◯◯へ いつも美味しい食事をありがとう」と日頃のお礼を書いたそうです。

妻は大切に保管しているそうです。

会社でこのような「褒めるありがとうカード」の実践をすることには大きな意義があります。

相手を褒める・認める・感謝する習慣が無意識に身に付くからです。

「褒めるありがとうカード」を書く時間を取ると、褒め言葉の力で、書いている自分自身の自己肯定感が向上します。

そして、自分が職場や家族から多くの愛情を受けていると気づくことができます。

そこから、今の自分があるのは周りの人たちのおかげだと感謝する気持ちが芽生えてきます。

自分を支えてくれている人たちへの感謝の気持ちは、仕事を頑張ろうというやる気につながるのです。

ある会社の社長が、人の嬉しいことを4つ挙げていました。

①人から愛されること、 ②人から褒められること、 ③人の役に立つこと、 ④人から必要とされることの4つです。

「褒めるありがとうカード」を書いて手渡すと、これらの全部を相手に伝えることができます。

●今、伝えないと伝える機会をなくすケースもある 多くの人がいつも目の前にいる人が永遠にいるものと勘違いをしています。

だから、「褒めるありがとうカード」を書くことはいつでもできるし、恥ずかしいからと避ける傾向があります。

しかし、「ありがとう」を言う機会を逃してしまって後悔することもあるのです。

私の社員研修のある受講者は祖母に対して書いたそうです。

骨折で入院していたので、退院してから「ありがとうカード」を手渡そうと思っていたそうです。

仕事も忙しく、手渡すのが恥ずかしかったこともあって、病院にお見舞いには行かなかったそうです。

ところが、急にその祖母が亡くなりました。

時間をつくってお見舞いに行って手渡そうと思えばできたのに、そうしなかったことを今でも後悔しているそうです。

また、ある受講者の父親が交通事故で亡くなりました。

その 1か月前の企業研修で、「褒めるありがとうカード」を書く実習を行っていました。

全員に「褒めるありがとうカード」を配布して、ご両親に感謝の気持ちを書いて手渡すように伝えていました。

いつまでも、大切な人がそばにいると思わないでいて欲しいことも伝えました。

この受講者は研修後すぐに、父親に「褒めるありがとうカード」を渡したそうです。

生まれて初めて、父親を褒めて感謝の言葉を告げたそうです。

父親が交通事故にあう前でした。

突発的な交通事故だったので、本人の気持ちの整理はできないでしょうが、感謝の言葉を一度でも生前に言えたことは、救いになっているでしょう。

私も、その協力ができてよかったと感じています。

この受講者は、お葬式の際の棺にも、「ありがとう」と涙を流しながら「褒めるありがとうカード」を入れたそうです。

親戚のみなさんも涙ぐみながら、これまでの感謝の気持ちを書いて入れてくれたそうです。

●自分の身体の価値 「ありがとう」を言うことが恥ずかしいという人がいます。

今さら「ありがとう」を言うのは、子供みたいだから嫌だと思っている人がいます。

「ありがとう」は言わなくても気持ちは伝わっていると思っている人がいます。

そのような人は、何をしてもらっても「ありがとう」を言わないのです。

チームの中にその

ような人がいると、チームの力は弱くなります。

ありがとうの価値に気づいてもらう方法があります。

チームメンバーに次のように質問をします。

「あなたの身体の価値から考えてみましょう。

あなたの指 1本、腕 1本の値段はいくらですか。

たとえば、取り外し自由で 10年間レンタルできるとしたら、レンタル料としていくら取りますか。

もちろん、現実には、そのようなことは不可能です。

仮定の話として想像してみてください。

たとえば、片腕を誰かにレンタルしている期間は、あなたは残った片腕で生活します。

それでは、片腕のレンタルの金額はいくらでしょうか」 おそらく大半の人が相当の金額をもらいたいと思うはずです。

続けて、次の質問をします。

「それでは、腕以外にも、足や眼球、頭、内臓などもレンタルしたとしたら、その総額はいくらになりますか。

考えてみましょう」合計すると 10億円以上という答えが大半になるでしょう。

宝くじを当てて億万長者になりたいと言う人がいるけれど、自分の身体だけでも 10億円以上の価値があるということに気づきませんか。

歩く億万長者ですよね。

そこで、次の質問をします。

●「ありがとう」の価値 「ありがとう」の感情を 10年間、レンタルすることができるとします。

レンタルをしたら、「ありがとう」の感情がないので、何をしてもらっても「ありがとう」を感じることがありません。

また、相手に「ありがとう」を言うことも、言われることもありません。

あらゆる場所、職場でも家庭でも一切ないのです。

その代わりに、怒りの感情だけは十分に味わうことができます。

「いくらでレンタルしますか」。

この答えを聞くと、どの人も身体のレンタル以上の金額になるはずです。

億の単位でなく 1兆円以上になるかもしれません。

それくらい「ありがとう」には価値があるとわかっているのです。

そして、気づくことができます。

そんな大切な「ありがとう」なのに、「ありがとう」を目の前の人に言っていただろうか。

こんなに大切なのに、たとえば、ご両親に恥ずかしくて「ありがとう」が言えないという人がいます。

ある有名なお医者さんが本で書いていました。

末期がんの患者さんが死ぬときに後悔することの1つは、『愛する人に「ありがとう」を伝えなかったこと』だそうです。

「ありがとう」を言い過ぎて不幸になった人はいません。

「ありがとう」を言うべきときに言わなくて不幸になっている人はたくさんいます。

「ありがとう」の価値は 1兆円以上とわかった今から、目の前の人に「ありがとう」を伝えましょう。

周りの人に、感謝の気持ちを込めて「ありがとう」を伝えましょう。

この話の後に、すぐにチームメンバー全員で、褒めるありがとうカードの交換をしましょう。

きっと、チームメンバーは書いてもらった一言に感動の表情をしています。

いつもいっしょに働いているチームメンバーからもらった感謝の褒め言葉が嬉しいのです。

いつもいっしょにいても、言葉にしないと相手には届いていないのです。

そのことを〝目は口ほどにものを言わない〟と教えています。

相手に対しての感謝や褒め言葉は、言葉にして言うか、書いて相手に伝えないと、気持ちは伝わっていないのです。

どんなに思っていても伝わっていないから、気持ちの交流がない不機嫌なチームになってしまっているのです。

●ありがとう W 人に対して「ありがとう」と感謝を伝えるべきなのは誰もがわかっています。

そして、誰もが言葉を言うことができているかもしれません。

しかし、いつの間にか、言う方も言われる方も当たり前のように感じてしまっています。

「ありがとう」が感情のない言葉だけの「ありがとう」になっています。

だから、相手にも感動を与えない「ありがとう」になっています。

それを解決するのが、ありがとう Wです。

「ありがとう」の言葉と、「ありがとう」の気持ちを入れた言葉を付け加えて伝えるのです。

ありがとう Wを自然と使えるチームであれば、チームメンバーが明るく元気になっています。

ありがとう Wを使うと、チームメンバーのやる気を引き出し、お取引先や他部門のメンバーから応援されるチームになることができます。

ありがとう Wの具体例は次のようなものです。

①「ありがとうございます。

さすがです!」 チームメンバーの仕事ぶりを褒めるときに、自分の驚いた気持ちを入れることができます。

表情も、さも感心したような表情にして言うようにします。

チームメンバーがよい仕事をしたときに、「ありがとう、さすがだね!」と言うと、チームメンバーは能力を認められた気持ちになります。

②「ありがとうございます。

感謝します」 何かをしていただいたときに、こころからのお礼を伝える際に効果的です。

「ありがとう」の一言だけで終わらないで、「感謝します」と付け加えるのがコツです。

メールなどの文章でも使うことができます。

失敗を未然に防いでくれたチームメンバーに、「ありがとう。

感謝!!」というメールを送っているチームリーダーがいました。

チームメンバーは、このチームリーダーのために頑張る意欲がわいてくるそうです。

③ 3「ありがとうございます。

勉強になります」 これは、目上の人やメンターなどから指導を受けたときに言うと効果的な言葉です。

こう言われると、教えた方は、もっと教えてあげようと思います。

部下にも、「ありがとう、勉強になったよ」と言うこともできます。

松下幸之助さんは、部下に、これを言うのが得意だったという逸話があります。

松下幸之助さんは、自分から部下に尋ねて、感謝の表情で、「君ええなぁ、勉強になったわ」と褒めていたそうです。

言われた部下は気持ちがよいので、もっと勉強しなくてはと思ったそうです。

④「ありがとうございます。

助かりました」 急な対応をしていただいた取引先や他の部署の人などに言うと効果的です。

チームメンバーには、急な仕事を頼んだようなケースで「ありがとう。

助かったよ!」と言うと、やってよかったと思ってくれるはずです。

⑤「ありがとうございます。

嬉しいです」 嬉しさを心から表現したいときなどに使いましょう。

チームメンバーには、「嬉しいなぁ。

ありがとう!」と言うと心からの嬉しさが伝わります。

⑥「ありがとうございます。

楽しかったです」 一緒に楽しい時間を過ごしたときに使いましょう。

チームメンバーには「ありがとう。

楽しかったね」と伝えると、共有した時間の楽しさが倍増します。

⑦「ありがとうございます。

感激しました」 誕生日プレゼントをもらったとき、表彰されたときなど、サプライズなことがあったときなどに使います。

チームメンバーが素晴らしい仕事をしてくれたときに、「ありがとう。

感激したよ!」と言うと感激が伝わります。

その他、いくつか例示します。

「いつも、ありがとうございます」「ありがとうございます。

○ ○さんのおかげです」「ありがとうございます。

また、お願いします」「ありがとうございます。

また、誘ってください」「ありがとうございます。

尊敬しています」「ありがとうございます。

美味しかったです」「ありがとうございます。

これまで生きてきた中で一番楽しかったです」 うまくいっているチームはメンバーがありがとう Wを上手に使っています。

実際に口に出して言うだけでなく、メールや報告書のコメントにも書いて表現しています。

●職場で一番うれしい言葉は何 職場で言われて一番うれしい言葉は何でしょうか。

ある会社の研修の受講者にアンケートをとったことがあります。

それは「ありがとう」の言葉です。

その会社はチームとしての結束が弱く、お互いが無関心で他の人がどんな仕事をしているかさえ興味がありませんでした。

助け合いや協力することもありませんでした。

そんな状況でありながら、一番求めているのは「ありがとう」の言葉でした。

会社では何をしても仕事だから当たり前だと思われているので、「ありがとう」を言う習慣がなくなっているのです。

お世話してもらった先輩社員に後輩たちが「ありがとう」を言うこともなければ、所用を引き受けてくれた部下に上司が「ありがとう」を言うこともありません。

何をしてあげても当たり前。

逆に何かをしてあげたら、もっとこうして欲しいと指導を受けたりします。

他の人によかれと思って問題となりそうなことを伝えたら、ありがとうの言葉でなく、批判し

ないで欲しいと文句を言われるケースもあります。

そのようなさつばつとした会社、チームを変えるのは「ありがとう」の言葉なのです。

●ありがとう付箋 「ありがとう」をその場で言うことができないケースがあります。

たとえば、電話メモが机の上に置いてあったケースです。

そのようなときに、お返しに「電話メモありがとう。

助かったよ」と付箋にメッセージを書いて、その人の机の上に置いておくのです。

それ以外にも、出張から戻ってきたチームリーダーからのお土産が机の上に置いてあったケースなどでも、付箋にありがとうの一言を書いてチームリーダーの机の上に置いておくと、気持ちが伝わります。

このような感謝の交流が、チームの絆を強くするのです。

企業研修のときには付箋を渡して、受講者どうしで付箋に一緒に学んだ感謝を書いてもらっています。

その場で手渡してもらいます。

そのことにより感謝の気持ちが高まり、感謝神経を磨くことができるのです。

●感謝が自己重要感を高める 自己肯定感と似た言葉として、自己重要感という言葉があります。

自己肯定感や自己重要感という言葉の意味は、専門家によってさまざまな捉え方があると思っています。

私は次のように思っています。

人の存在の根底には、自己肯定感があり、自己肯定感の上に自己有能感というものがあって、両方あわせたものが自己重要感だと考えています。

自己重要感が満たされない人は求め続けます。

たとえば、苦労した時代に応援してくれた妻がいたとします。

しかし、大成功したら、その妻と別れて他の女性と結婚する人がいるのです。

しかし、長続きしなくて、別れて他の女性を捜そうとします。

自己重要感が満たされていない人は、このように求め続けるのです。

求め続ける人生になります。

「足るを知る」自己重要感の高い人は、このことをわかっています。

これは、現状に妥協して、チャレンジしないことではありません。

今の幸せに気づくことです。

今が幸せだと気づいたとすると、イメージしたとおり幸せになり、さらに幸せな人生になるのです。

今が不幸だから、幸せを目指そうと思っていると、実は今の不幸をイメージしてしまいます。

すると、イメージしていたとおりに不幸がやって来るのです。

ある中学生の息子さんがお父さんに、こんな話をしたそうです。

「お父さん、幸せなときって何も感じないかもしれないね。

もし、お父さんが幸せなことって何だろうと思ったとしたら、そのときが幸せなのかもしれないね」 誰もが気づいていないけれど、今が幸せなのかもしれません。

たとえば、この本を読んでいるこの瞬間が幸せなのかもしれません。

こんな 1日が幸せなのかもしれないのです。

生きていること、歩けること、息をしていること、水が飲めること、ご飯を食べられること、本を読んでいること、幸せなことなのです。

そして、家族がいること、友人がいること、とても幸せなのです。

理想の 1日はふだんの日常生活。

幸せな理想の 1日って、何気ない日常生活なのかもしれません。

また、文句を言う人、自分の邪魔をする人、嫌な人がいることも幸せに感じることができたとしたら究極の幸せな状態かもしれません。

ある社労士が独立したきっかけを話してくれました。

リストラを受けたそうです。

今は、リストラしてくれた会社に感謝しているそうです。

今が幸せだからだそうです。

●感謝の謝とは 感謝の気持ちを持つのは大切です。

感謝の言葉の意味を調べたことがありますか。

感謝とは、辞書には、ありがたさを感じて謝意を表すことと載っていました。

では謝意の謝の漢字にはどういう意味があるのでしょうか。

先日、ある社労士の方の説明を聞いて納得しました。

謝 =言 +身 +寸なのです。

つまりお礼を言う「言」、行動で恩返しをする「身」、お金や物でお返しをする「寸」の意味があるそうです。

感謝の気持ちを持つだけではダメで、しっかりと言葉にして言うこと、そして、行動で返すこと、時にはお金や物で返すことが「感謝」なのだそうです。

おそらく、感謝の気持ちを持つだけで満足している人が多いのではないでしょうか。

言葉にしないと、それは相手には伝わっていないものです。

そして、行動で返すこと、また、時にはお金や物で返さないと相手には感謝が伝わっていないのです。

ふだん、お世話になっている人に感謝の言葉とともにプレゼントを贈ることはとても大切なことだと思っています。

感謝を相手に伝えるだけで、苦手だった相手や、犬猿の仲だった相手との関係がよくなるケースがあります。

お互いが誤解していたことに気づけることもあります。

そして、お世話になった人には、お中元、お歳暮など品物を贈ることも大切だと思っています。

お世話になった方のお祝いごとには、お金を包むことも大切だと思っています。

感謝の言葉の意味がわかった今日から行動してみませんか。

コラム【アランの幸福論】 アランことエミール =オーギュスト・シャルティエが著した「幸福論」は世界三大幸福論の内の1つです。

アランの幸福論で最も特徴的な考え方は「人間には幸福になる義務がある」としたことです。

人は誰も、絶対的に幸せにならなければならないと主張するのは、否定的な感情や不幸は周囲の人々に感染する疫病のようなものだという説の裏返しなのです。

もし、誰かが不幸を感じたとします。

その感じはどんどん大きくなり、やがて周りの人にも影響していきます。

自分が不幸なのは自分のことだから誰にも迷惑にならないだろうと考えるのは間違いだと言うのです。

それは、周りの人も不幸にすることだとアランは説きます。

幸せそうな人と接するとき、幸福を感じる人だけならいいのですが、不幸な人は嫉妬ややっかみをもつこともあります。

それは必ず周囲に伝わり、幸福な人を不幸にしてしまうこともあるのです。

しかし、そのような権利、他人を自分が不幸だからという理由で同じく不幸にする権利はありません。

不幸を感じていたとしても、周りに不幸を感染させないために幸福でなければなりません。

故に人間は幸福であらねばならないのです。

また、こういう考えも著しています。

人間が人間に与えられる最高の贈り物は「上機嫌」であるという説です。

上機嫌も不幸と同じく周囲に伝染します。

もし、世界中に上機嫌を伝染させることができれば、上機嫌は自分のところに返ってくると言います。

小さな幸せであっても、それを周囲に広めることが大事なのです。

楽しそうな顔をしていれば周囲の人の気分もよくなります。

そのように振舞う人は多くの人に愛されるでしょう。

大切なのは、先ず自分から、という意識をもつことです。

先ず自分から笑顔になり、自分からあいさつをし、自分から話しかけるのです。

誰もがそういう気持ちになれば、世界は変わるでしょう。

アランによると、赤ちゃんが笑うのは、自分に笑いかける大人の真似をしているのだと言います 確かに、赤ちゃんに「おもしろい」とか「楽しい」という感覚はないのかも知れません。

ですが、自分に笑いかける大人の真似をして笑うと、大人たちはもっと嬉しそうに笑います。

赤ちゃんはその大人の様子を見て、嬉しくなってさらに笑うのだと言うのです。

だとしたら、大人どうしはもっと笑顔で接しなければなりませんね。

ところで、私は世の中の不機嫌な表情や言動を解消するために、「にこやか会(略称)」 FBグループをつくりました。

にこやかだいじょうぶで幸せになる会が正式名称です。

会則もつくりました。

“にこやかだいじょうぶで幸せになる会”の会則 私は、相手を明るく元気にすること、夢や希望を与えることを常に考えて、にこやかな笑顔で目の前の人に接します。

そして、不安や心配をしている人には、「だいじょうぶ」だと伝えます。

●“にこやかだいじょうぶで幸せになる会”の心構え 10か条 ★目の前の人ににこやかな笑顔で接します ★目の前の人に思いやりの行動をします ★目の前の人をかけがいのないくらい大切に思います ★目の前の人の気持ちになって言葉を使います ★目の前の人を「だいじょうぶ」だと元気づけます ★目の前の人に明るい冗談を言って笑顔にします ★目の前の人の未来に希望や夢を与えます ★目の前の人と一緒にいる今を楽しみます ★目の前の人に感謝の気持ちを持って接します ★目の前の人を幸せにして自分もさらに幸せな人になります本当に小さな活動かもしれませんが一歩ずつ始めています。

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