脳コラム ④ 脳も食事をする!?
成長を支えるのは旺盛な好奇心 理解系脳番地
人は目や耳を通じて情報を得ますが、その情報を理解するときに働くのが理解系脳番地です。
日常生活では、相手の話を文字通り理解するだけでなく、「きっと、相手はこんなことを言いたかったのだろう」と推測で理解することがありますが、このような場合も理解系脳番地が働いています。
言われたことをそのまま理解したり、言わんとすることを推測したりと、人の理解の仕方はさまざま。
ですから、理解のバリエーションが増えれば、何事も広く深く理解できるようになり、それだけ人間としての幅が広がるのです。
ところが、自分の経験した範囲内でしか理解し(でき)ない人は、脳から見ればマイナスだと言わざるを得ません。自分が育ててきた理解系脳番地だけですべての物事を把握しようとするからです。
よって、他から新しい情報がもたらされても理解せず(できず)、自ら応用の範囲を狭めてしまうのです。
理解系脳番地を伸ばすには、自分の理解力が最も伸びていた時期を思い出し、その当時の気持ちで日常生活を送ることが一番でしょう。
ちなみに私の場合、 28歳前後が最も理解力を伸ばせた時期なのですが、今でも「何でも知りたい」という気持ちを思い出し、当時の意識を維持するようにしています。
このように、未知のことが多く好奇心旺盛だった頃の状態で物事を見たり、人に接したりすると、それまでとは異なる形で理解が深まり、理解系脳番地にも強い刺激を与えられるのです。
弁護士や新聞記者、編集者などは、相手の話す内容やその場の状況を瞬時に理解する能力に長けています。これは、理解系脳番地が人より発達しているからなのです。
24 10年前に読んだ本をもう1度読む
理解系脳番地を大きく2つに分けると、言語を理解する番地と図形や空間などの非言語を理解する番地があり、前者は左脳に、後者は右脳に主要な機能が位置しています。
このうち、言語を理解する脳番地を鍛えたいのなら、読書が効果的でしょう。といっても、ただたくさんの本を読めばいいというわけではありません。
どんなに多くの本を読んでも、 1度目を通しただけの「読み捨て」では理解が深まることはないからです。理解を深めるには、同じ本を複数回読むことです。
1度読めば内容は頭に入るし、何度も読むのは面倒だという人もいるかもしれません。そんな人は、だまされたつもりで、昔読んだ本をもう 1度手に取ってみてください。
あまり最近のものでは意味がないので、 10年ほど前までさかのぼればいいでしょう。
どんなにしっかり読んだ本でも、過去に読んだときには気づかなかったことや、長い時間を経て忘れていたことが必ず見つかるはずです。
小説でもノンフィクションでも、 1度読んだだけでは字面しか理解していない状態です。しかし 2度、 3度と読むうちに読後の印象は大きく変わります。
なぜなら、脳自体が成長しているため、 2度目に読むときには以前とは異なる脳番地を使ってその本を読んでいるからです。
つまり、本は同じでも、それを読むあなたの脳はまったくの別物になっているということ。脳の成長をより実感したい人は、あえて過去に読んだときに面白いと思わなかった本を読んでみるのもいいでしょう。
以前とは異なる解釈で読めるばかりでなく、当時はなぜ面白くないと感じたのか、現在の視点から分析することができます。
とくに太宰治の『走れメロス』や、宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』など、国語の教科書に出てきたような短編小説は格好の素材となります。
学生のときには、教科書に載っているというだけで拒否反応があった作品も、社会人になってから読むと、新鮮な発見があるかもしれません。このトレーニングは、さまざまなアレンジが可能です。
たとえば、小説なら主人公とは別の登場人物に感情移入してみる、新書やノンフィクションなら著者の主張に批判的な立場から読んでみるなど、工夫次第で初回とは違った読み方ができます。このように本の内容を多角的に読み込むことで、理解力は格段に深まっていくのです。
25部屋の整理整頓・模様替えをする
理解系脳番地には言語理解に関する部分(左脳)と非言語理解に関する部分(右脳)があることは前項で説明しました。
前者は読書によって鍛えられますが、では後者、つまり図形や空間を理解する力はどうすれば鍛えられるのでしょうか。おすすめしたいのは、部屋の整理整頓と模様替えです。
あなたのまわりにも、部屋が片づけられないタイプの人がいるのではないでしょうか。彼らがなぜ片づけられないのかといえば、空間( =部屋)を把握し、オーガナイズしていく能力が欠けているからに他なりません。
部屋が汚いと、お客さんにはいい印象を与えませんし、いざというときに大事なものが見つからないなど、本人にとってもさまざまな不都合があります。
本来なら、整理整頓はそうした状況を改善するために行うものでしょう。
ところが部屋が汚い人は、散らかっていることで自分の部屋を空間的に把握することができず、そのためにますます整理ができないという悪循環に陥ってしまうのです。
この悪循環を断ち切りたければ、定期的に模様替えをすることから始めてみましょう。
掃除機や雑巾で部屋をきれいにし、机やテーブル、本棚などの配置を変える作業を繰り返すうちに、「この場所に棚を置くとホコリがたまりやすいな」「ここに机を置くと窓の一部をふさいでしまうから、別の場所に移そう」と、新たな「気づき」が生まれるはずです。
こうした体験を積み重ねていくことで、部屋という「空間」に対する理解力が高まり、結果的に理解系脳番地を鍛えることになるのです。
部屋の整理整頓が苦もなくできるようになったら、今度は引き出しの中の小物を整理したり、本棚の本をカテゴリー別に分けたりしてみてください。
部屋という大きな空間の整理と、小物や本の整理とでは同じ理解系でも使う脳番地が異なるからです。また、洗濯物を干すとき、タオルを干していたらTシャツを干す場所がなくなってしまった……という経験はないでしょうか。実はこれも、限られたスペースの理解力が欠けている証拠。
洗濯物の量を考えながら、どこに、どういう手順で干せばいいかを意識するだけでも、理解系脳番地を鍛えることができます。
26自分のプロフィールをつくる
アメリカに住んでいた頃、医師や科学者として職員の募集に応募しようとすると、必ず C V(カリキュラム・ヴァイティ)を送ってくださいと言われました。
CVとは、職歴をはじめ、過去にどんな研究をしてきたか、その結果どんな賞を受賞したかなどを記入するもので、いわば「履歴書」のようなものだと考えてください。
医師や科学者の世界で重視されるのは、「何を成し遂げ、何が評価されたか」です。
採用する側は、大量に送られてきた CVに素早く目を通さなければなりませんから、採用担当者の目を引くように、こうした実績を簡潔にまとめる必要があります。
しかし、自分をアピールすることに慣れていなかった当時の私は、最初のうちは CVをどう書けばいいのか非常に戸惑いました。
これと似たような体験は、おそらく多くの人が持っているのではないでしょうか。
とくに就職活動で履歴書を書くとき、学歴や職歴は楽に書けても、「自己 PR」欄を書こうとした途端、ペンが止まってしまう人は少なくないと思います。
日本人はもともと自分を売り込むのが苦手という面もありますが、だからといって自己 PRを避け続けていては、やりたいことを実現する機会が訪れても、チャンスをみすみす逃してしまうことにもなりかねません。
こうした事態を避けるには、自分がどんな人間で、他人からどう見られているかを日頃から理解しておくことです。そこで自分自身への理解を深めるべく、「プロフィール」をつくってみましょう。
学歴や職歴にとらわれない、自分ならではの特徴を書き出してみるのです。このとき、どう書けば自分という人間に興味を持ってもらえるか、考えてみてください。
誰かに見せるわけではないので、内容はどんなものでも構いません。
「実は鉄道マニアで、東海道本線の駅名を全部言える」というマニアックなものでも、「合コンで必ずメールアドレスを聞き出すことができる」という、実際の履歴書には書けないようなことでもいいのです。
あらゆる角度から自己分析することで、自分に対する理解が深まると同時に、他者とは違う自分らしさに気づくことができるでしょう。
27電車内で見かけた人の心理状態を推測する
私の友人には、ちょっと変わった趣味を持つ人がいます。なかでも「電車内で人間観察をして、その結果を家族に報告する」という人の話は興味深いものでした。
彼が言うには、「気になる人を見つけて、その人の背景を推理するのが楽しい」のだそうです。たとえば、降水確率 0%の快晴の日に傘を持っている人がいたとします。
友人は、この傘を持っている人に注目して、「なぜ快晴なのに傘を持っているのか」「荷物が増えて面倒だと思わないのか」「自分だけ傘を持っていて恥ずかしくないのか」など、いろいろな想像を膨らませるそうです。
そう考えると、たくさんの見知らぬ人と乗り合わせる電車の中は、人間観察ができる格好の場所だと言えるかもしれません。
ブスッとした顔で座っているスーツ姿の男性を見れば、「あの人は会社で何か嫌なことがあったのかな」と想像できますし、大きなスーツケースを持った外国人を見かけたら、「この人は日本語があまり話せないみたいだ。不安そうだな」と思うでしょう。
このように人の表情を読む訓練は、理解系脳番地を刺激します。
なぜでしょうか。
たとえば、初対面の人と話すときのことを思い出してください。会った直後は、相手の性格や経歴など、詳しいことは何ひとつわかりません。ですから、当たり障りのない話題を選んで相手を不快にさせないようにするでしょう。
同時に、表情やちょっとしたひと言から、相手がどんな人物なのかを想像し、理解しようと努めるはずです。この観察が、理解系脳番地を活性化させるのです。
もっとも、電車内で人の顔をじっと見続けていると、思わぬトラブルを引き起こしてしまうかもしれません。相手を不快にさせないように注意しましょう。
28おしゃれな人の服装をまねてみる
「きれいになりたい」と思うのは、女性においてはごく自然なことだと思います。しかし、男性の場合はどうでしょうか。今や男性向けの化粧品が出回る時代ですが、それでもきれいになることを意識する男性は少数派でしょう。
もちろん、男性に化粧をすることまでは求めませんが、少なくとも他人に不快感を与えないような身なりを心がけたいものです。
街を歩いていると、髪型が乱れたままの人や、しわだらけの服装の人をよく見かけますが、やはりいい印象は持てません。
こういう人は部屋の整理整頓をするのが苦手な人と同じで、自分自身をオーガナイズする能力に欠けているのでしょう。
実は、私自身も外見をまったく気にせず過ごしていた時期がありました。研究の目的で渡米した後、しばらく研究に没頭しすぎて見た目に気を遣う余裕がなくなってしまったのです。見た目に無頓着になると、外見を整えるときに機能する脳番地が使われなくなります。その結果、使われない脳番地の機能が低下し、外見に対する感性はますます失われていきます。
とはいえ、見た目に気を遣おうにもどんな格好をすればいいのかわからない、という人もいるでしょう。そういう人は、「あの服なら着てみたい」と思える人を街中で見つけて、まねしてみることです。自分と同じような身長・体形の人が、どんな服を着ているか観察することは、楽しいものです。
なかには「素敵だけど自分には無理かもしれない」というケースもあるでしょう。しかし、服装にしても化粧品にしても、実際に試してみないことには、自分に合っているかどうかはわかりません。試してみて、自分に合っていたら取り入れ、合っていなければ潔く止める。この作業を繰り返すうちに、自分自身に対する理解力が強くなっていくのです。
29普段絶対に読まない本のタイトルを黙読してみる
18歳の頃から私が続けている習慣のひとつに、図書館や書店で普段読まないジャンルのコーナーに行き、本のタイトルだけを黙読する、というものがあります。
書店にはたくさんのコーナーがあり、ジャンル別に本が並べられていますが、普段行かないコーナーに足を運べば、タイトルを見るだけでも一味違う発見ができるものです。
たとえば政治関連のコーナーに行くと、「ポリティカル・サイエンス」というジャンルがあることがわかります。
政治に詳しくない人にとって、ポリティカル・サイエンスと言われてもどんな内容なのか謎ですし、実際に本を手に取ってパラパラめくってみても、難しい単語の羅列にしか見えず、あっさり読むのをあきらめてしまうでしょう。
しかし、ポリティカル・サイエンスのコーナーで扱っている書籍をざっと眺めてみると、その分野ではどんな人が本を書いているのか、本のタイトルとして最もよく使われている単語は何か、などがおぼろげながら理解できます。
また、本を手に取り、奥付やカバーに書かれたプロフィールに目を通せば、その本の著者がどんな経歴で、他にどんな本を書いているのかがわかりますし、周辺の情報を総合すれば、著者がどんな意見の持ち主なのかもつかめてきます。
写真が載っていれば、「そういえば、この人は前にテレビ番組で見たことがあるな」と気づくかもしれません。
このように、予備知識がなくてもタイトルや著者の情報をザッと読むことで、そのジャンルの傾向が何となく理解できるようになるから不思議です。
30出かける前の 10分間でカバンの整理をする
人間の脳は、「時間の枠」を設けたほうが働きやすくなります。
学校の授業を思い出してみてください。
先生の話を集中して聞いていられたのは、 50分という時間が決められていたからこそ、ではないでしょうか。
もしこれが、授業時間がはっきりと決まっておらず、いつ終わるのかもわからない状態で先生の話を聞き続けなければならないとしたら、どうでしょう。
おそらくほとんどの人が、途中で先生の話に耳を傾けるのをやめてしまい、授業を放棄してしまうのではないでしょうか。
この「時間の枠」をうまく応用すれば、より効率的に理解力を高めることができます。たとえば朝、家を出る前に、あらかじめ 10分と時間を設定したうえで、カバンの整理をしてみてください。
今、どんなものがカバンに入っているのか?これから、何を入れて何を出さなければいけないのか?このトレーニングでは、限られた時間内で「現状」と「これからすべきこと」を瞬時に理解しなければいけません。
この作業が理解系の脳番地を活性化するのです。このトレーニングは、工夫次第でいろいろなアレンジが可能です。
「会議が始まる前の 10分間で机の引き出しを整理する」 「15分後に人が訪ねてくるから、それまでに本棚を整理する」このように、後ろにずらせない予定を「デッドライン」に設定するのがポイントです。
時間制限があると、最初のうちは焦りが生まれ、追い詰められたような気持ちになりますが、この焦りを逆手に取れば、心地よい緊張感の中で理解力を向上させることができるのです。
31帰宅した直後に俳句をつくる
カバンの整理が外出直前なら、帰宅直後にも理解系脳番地を鍛えることができます。帰宅直後は、その日の出来事を振り返るのに最適な時間帯でしょう。
この時間帯を利用して、その日最も記憶に残ったことを何らかの形で残しておくと、 1日の流れを改めて理解できるため、脳内が整理できます。
ある企業の社長は、寝る前の時間を利用してブログを更新しているそうです。もちろん、ブログもその日を総括するには大いに役立つでしょう。
ただ、日記やブログはある程度の文章量が求められるため、負担が大きいかもしれません。そのため、毎日続けられない可能性もあります。
理解系に限らず、脳番地を鍛える訓練は楽しみながら続けることが重要ですから、続けられない習慣は避けるべきでしょう。
そこで、おすすめしたいのが、帰宅直後に「俳句」をつくることです。1日を振り返って五・七・五の俳句をつくることは、簡単なようで、実はかなり頭を使います。
その日の出来事をきちんと思い出さなければならないですし、印象的な出来事を簡潔かつ的確に表現する語彙力も必要です。
ですから、「つくるぞ!」と意気込むより、「家まで歩きながら一句考えよう」と気楽に考えるほうが無理なく続けられるのではないでしょうか。
もちろん、季語などのルールにこだわる必要はありません。つくった俳句は、 1日の記録であると同時にひとつの作品でもあります。
毎日続ければかなりの量になるでしょうし、そのときの気持ちが言葉に反映されているので、後で見返すと面白いと思います。ちなみにお年寄りになってから俳句をたしなむのは、脳にとてもいい影響を与えます。
お年寄りは、話す能力が落ちても言語理解力や思考力が目立って落ちているわけではありません。
くわえて、年をとると使われる脳番地が変化しますから、結果として若い頃に使っていた部分とは異なる脳番地を使いながら、含蓄のある句を詠むことができるのです。
32地域ボランティアに参加する
大学から大学院にかけての 6年間、私はひとりで近隣の掃除をしていました。毎朝 5時半に起き、当時の住まいから最寄り駅までの道をほうきで掃いたり、草むしりをしたりすることを続けていたのです。
不思議なもので、掃除を続けるうちに街がそれまでとは違って見えてきて、自分が地域と深く関わっているような気持ちになりました。
当時はまったく意識しなかったことですが、振り返ってみると、このようなボランティアが脳を鍛えるために非常に有意義だったのではないかと、私は考えています。
それは、なぜでしょうか。
どんな形であれ、自分の住む地域と関わりを持つと、「今日はごみが多いぞ」「人の動きがいつもと違うな」と、わずかな変化に敏感になります。この「気づき」が、理解系脳番地に刺激を与えるのです。
地域ボランティアへの参加は、とくに会社の社長やチームリーダーなど管理者的な立場にある人におすすめしたいトレーニングです。
社長の脳は、普段「経営」に必要とされる脳番地だけを使っているため、「現場」で必要とされる脳番地をあまり使っていません。
ですから、社長と一般社員を比べると、社内的な立場は社長のほうが上でも、脳番地の使い方は一般社員のほうが優れている、ということもあり得ます。
脳番地をうまく使いこなせているかどうかは、社会的な地位とはまったく関係ないのです。
ところが、日本では契約社会のアメリカとは違い、会社での上下関係をプライベートにまで持ち込んでくる傾向があります。結果として、社長はプライベートにおいても、常に支配的な脳の使い方をしてしまう。これでは使用される脳番地が変わらず、ものの見方や理解の仕方が固定化されてしまいます。
こうした事態を防ぐために、いつもリーダー的な立場にいる人は、仕事以外の場では意識的に立場を変える必要があります。仕事上の人間関係や利害とは無縁のボランティア活動は、その絶好の機会となるのです。
逆に、普段は部下の立場にいる人は、地域のボランティア活動では積極的にリーダーシップを取ってみるといいでしょう。
どんな方法で地域の人たちを統率すればいいかを理解することで、リーダーが使う脳番地が鍛えられるというわけです。
33尊敬する人の発言・行動をまねる
優れたリーダーシップで組織を動かす社長、話題作を次々と世に送り出す作家、鍛えられた肉体と驚くべき精神力で記録を塗り替えるスポーツ選手など、誰でもひとりくらいは、心から尊敬できる人物がいるのではないでしょうか。
有名人でなくても、お世話になった学校の先生や会社の先輩など、身近な人を尊敬の対象としている人も多いかもしれません。
お世話になった人には、「感謝」と「敬愛」の気持ちを持ち続けることが大切です。
なぜなら、感謝と敬愛の気持ちは、それを抱いた人の理解力の閾値を下げ、今まで見えていなかった物事を見やすくする作用を脳に引き起こすからです。
もし、尊敬できる人がまわりにいるなら、その人のまねをして、自分にはない部分を積極的に取り込んでいきましょう。
誰かのまねをするというと、日本人はとかく「パクる」と称して嫌う傾向がありますが、他の人の長所は積極的に見習っていくべきです。
「模倣は創造の母」と言いますし、まねをしながら自分に合っていると思ったものは継続して、合わないものは止めればいいのです。
こうした試行錯誤を繰り返すうちに、その人の良さはやがて自分自身のものになっていくでしょう。まずは、尊敬する人を思い浮かべながら、「こうなりたい」「こうありたい」と思う事柄を 3 ~4つ選びます。
次に、その事柄を数日から 1週間ほどかけて実際の行動に反映させてみるのです。「まね」は、相手のことを本当に理解していなければできません。
単に「知っているつもり」では、本質を正確にとらえることはできないのです。
本当に尊敬する人のようになりたいと思うなら、「なぜ自分ができないのか」「なぜ自分がそこにあこがれるのか」について、真剣に考えようとするでしょう。
このように、他者を理解しようという思考こそが、理解系脳番地を鍛えることにつながるのです。
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