第 7章 チャレンジ
意識的に思考の幅を広げ、クリエイティブに考える 創造力のアウトプットを増やす アイデア創造セッションをジャンプ・スタート! 人間の行動を観察して学ぶ 建設的なフィードバックを促し、受け入れる グループの雰囲気を盛り上げる 上下関係をなくして、アイデアの流れを活発化する 顧客、従業員、エンド・ユーザーに共感する 取り組む問題を定義するグループにイノベーション思考を理解してもらう
第 4章で、行動することが重要だと話した。
もしあなたが私たちのワークショップに参加したなら、とっくに外に飛び出して人々の未解決のニーズを観察したり、新しいアイデアをプロトタイプ(試作品)にしたり、話を聞いて回ったりしているだろう。
少なくとも、ワークショップの目的に合わせて部屋の模様替えくらいはしているはずだ。
だからみなさんも、今すぐこの本を置いて、外に走り出し、あなたが温めているアイデアを行動に移してみてほしい。
さあ早く。
ここで待っているから…… ……さて、どうだっただろう? 行動を起こすのが難しいことはわかっている。
しかし、内に秘めた創造力を解き放つのは、ほかの色々な物事と何ら変わらない。
そう、練習すればするほど上達していくのだ。
本章では、創造力に対する自信を手に入れるための橋渡しとして、創造的思考を解き放つ練習をするのに役立つツールを紹介していきたい。
それぞれの演習では、イノベーションに関する問題や課題がひとつ定められている。
無理にぜんぶを試す必要はない。
テーマがあなたの抱えている問題と無関係だと感じるなら、たぶん紹介しているツールも役立たないだろう。
最初に、今すぐにひとりきりで始められる演習をいくつかやってみよう。
残りの演習は、次にグループやチームで集まる機会があったときに使ってみてほしい。
まずは何個か試してみて、創造力の筋肉が鍛えられているかどうかを確かめてみよう。
紹介するテクニックの中には、信じられないくらいシンプルに見えるものもある。
気軽に参加できるということなので、これはいいことだ。
少なくともひとつはアイデアを試してみてほしい(必要に応じて、アイデアを同僚とシェアしてみよう)。
ただし、重要なのはアイデアそのものではなく、行動することだ。
チャレンジ 意識的に思考の幅を広げ、クリエイティブに考える 思考の幅を広げたり、常識にとらわれずに考えたりする演習を積極的に行なうことで、次々とアイデアを生み出せるようになる。
自分ひとりでイノベーティブな解決策を探している場合は、マインドマップが大いに役立つ。
マインドマップは、アイデアを生み出したり、目の前のテーマについて見通しを良くしたりするのに打ってつけの万能ツールなので、私たちはいつも使っている。
家族旅行のアイデアを練るのであれ、週末に片づけなければならない家の仕事をピックアップするのであれ、マインドマップはありとあらゆる問題解決に使えるのだ。
また、ひとつのアイデアを中心として、思考の奥の奥まで描き出すのにも役立つ。
マップの中心から離れれば離れるほど、隠れたアイデアが見つかるだろう。
ツールの名称:マインドマップ参加者:通常はひとり所要時間 :15 ~ 60分用意するもの:紙(大きいほど良い)とペン手順 大きな白紙を用意し、紙の真ん中に中心的なテーマや課題を書き込み、丸で囲む。
たとえば、「友人たちをもてなす楽しいディナー・パーティ」など。
中心から枝分かれさせていく感じで、メイン・テーマから連想するものをいくつか書き出す。
「ほかにこのテーマと関連するものをマップに書き加えられないだろうか?」と考えよう。
ディナー・パーティの例でいえば、「全員でキッチンに立つ」「オリジナルのパフェを作る」と書けば、ふたつの思考経路が生まれるだろう。
途中、ひとつのアイデアを中心にしてまったく新しい広がりができそうになったら、そこが中心であることを示すために、長方形や楕円形でざっと囲もう。
それぞれの線について、新しいアイデアを生み出していく。
たとえば、「オリジナルのパフェを作る」の次に、「先にデザートを食べる」「テーブルの上で料理する」などと書く。
同じことを繰り返す。
ページ全体が埋まるか、アイデアが尽きたら終了。
ウォーミング・アップにはなったけれどまだやり足りないと感じる場合は、メイン・テーマを言い換え、新しい視点でもういちどマインドマップを作り直してみよう。
十分にアイデアが出尽くしたと感じたら、どのアイデアで行くかを考える。
デイヴィッドは、先ほどのマインドマップを描いたあと、盛大なディナー・パーティを開いた。
招待客たちはコースを終えるたびに席を替え、部屋の全員と会話したのだ。
マインドマップを描くたびに、新しいイノベーションの機会が待っている。
実践的なアドバイス 中心から枝分かれした直後のアイデアは、陳腐や当たり前と感じるものが多い。
これは誰もが経験することだ。
そのアイデアはもともとあなたの頭の中にあって、紙に書き出される寸前だったからだ。
しかし、マップが広がるにつれて、頭は柔らかくなっていき、大胆で予測不能でまったく異なるアイデアが見つかっていくだろう。
マインドマップを試していくうちに、どんな創造活動でもマインドマップを活用できることに気づくだろう。
デイヴィッドの元同僚のロルフ・ファスティは、マインドマップには次の利点があるとよく話していた(注 1) 。
とにかく行動を起こし、白紙の状態に対する恐怖を克服できる。
パターンを探すことができる。
目の前のテーマの構造を明らかにできる。
自分の思考プロセスをマップ化し、アイデアの変遷を記録できる。
(新しい洞察を求めて、あとで線を逆向きにたどることも可能だ。
) アイデアとプロセスの両方を他者に伝え、自分とまったく同じ心の旅に案内できる。
マインドマップがふつうのリストよりも効果的なのはどんなときだろう? と考えている人もいるかもしれない。
リストは忘れたくない物事を記録するには効果的だ。
ところが、 ToDo(やること)リストには、どんな項目を載せるべきかわかっているという前提がある。
一方、マインドマップを開始した時点では、どこに行き着くのかまだわからない。
リストはすでに頭の中にある考えの中から、最善の答えを見つけるのに適しているのに対し、マインドマップは思考の幅を広げたり常識にとらわれない考えを促したりするのに適している。
つまり、マインドマップはアイデアを生み出すのに効果的なのだ。
そういうわけで、マインドマップは創造プロセスの初期の段階で特に有効だ。
リストはもっとあと、つまり生み出したアイデアを記録して、その中から最善の解決策を探している段階の方が役立つ。
本書のすべての章はマインドマップから始まった。
そのあとで、紡ぎ合わせたい物語やアイデアをリストにまとめていった。
新しいものを作ろうとしているなら、マインドマップを使ってアイデアを生み出し、リストを使って最善のアイデアをまとめるといいだろう。
このふたつを組み合わせれば、強力なコンビになりうるのだ。
チャレンジ 創造力のアウトプットを増やす 夢について研究している人なら誰しも認めるように、夢を覚えておきたいなら、ベッドの真横に夢日記を置いておく必要がある。
そして、起きた瞬間(夜中でも朝でもかまわない)、忘れないうちに夢を書き留めるのだ。
同じことは、起きている最中に見る〝夢〟についてもいえる。
漠然とした考えでも、完璧に固まった考えでも、遠くにちらりと見える未来像でもかまわない。
創造力のアウトプットを最大化したいなら、短期記憶を当てにしてはいけない。
アンディ・ウォーホルは「誰でも 15分間は有名人になれる」と述べたが、たとえそれは無理だとしても、ふとした拍子に名案を思いつくことなら、誰にでもあるだろう。
名案をひらめいたときには、その場でアイデアを記録するようにしよう。
というのも、脳の短期記憶には 15 ~ 30秒間しか思考が記憶されないからだ。
したがって、アイデアの貯蔵量を増やすには、思い浮かんだ矢先に記録するようにするのがシンプルな方法なのだ。
ツールの名称 :15秒間のひらめき参加者:ひとり所要時間 :1日 10分間用意するもの:紙とペン、またはデジタルのメモ・ツール手順 アイデアをひらめいたり面白いものを見つけたりしたら、すぐに記録する。
常に身につけられるものであれば、アイデアを記録する実際の手段は何でもいい。
次を参考にして、あなたのライフスタイルや生活に合った方法やテクノロジーを選ぼう。
●デジタル・ツールは優秀だが、紙は今もなお効果抜群だ。
トムはいつもペンを持ち歩き、後ろのポケットに折り畳んだ簡単な紙を入れている。
また、ベッドサイド・テーブルには小さなメモ帳と暗闇でも文字が見えるペンを常備している。
おかげで読書中や真夜中でも、妻を起こす心配なくアイデアを書き留められる。
●前にも話したとおり、デイヴィッドは浴室にホワイトボード・マーカーを常備し、頭をよぎったアイデアが消える前に書き留めている。
● IDEOパートナーのブレンダン・ボイルは、アイデアを記録する目的に特化したさまざまな〝アイデアの財布〟を試している(注 2) 。
● iPhoneのソフトウェア「 Siri」を使えば、頭の中で浮かんだことを簡単に言葉で記録できる。
ほかのプラットフォームでも、使えるツールはどんどん増えている。
●ノートパソコンやタブレットにはさまざまなメモ帳アプリケーションが搭載されているが、アイデアを記録することに特化した「エバーノート」のような専用プログラムの方が、機能性は高いと思う。
ぜひみなさんも、できるだけアイデアを無駄にしないようにしてほしい。
突然のひらめきを書き留める努力をするだけで、名案がどんどん溜まっていくことに驚くだろう。
人間の脳は、人々、モノ、アイデアに遭遇したとき、絶えず関連づけや連想を行なっている。
この偶然のひらめきを無駄にしないこと。
チャレンジ アイデア創造セッションをジャンプ・スタート! 創造力の筋肉のウォーミング・アップにふさわしい手軽でシンプルな演習をご紹介しよう。
これはデイヴィッドがプロダクト・デザインを学んでいた学生時代に、彼の師であるボブ・マッキムから教わったものだ。
「サーティ・サークル」( 30個の円)という演習で、ひとりでもグループでもできる。
演習の目的は、超短時間のあいだに円を図柄に変え、創造性を試すことだ。
ツールの名称:サーティ・サークル参加者:何人でも所要時間 :3分間( +討論タイム)用意するもの:紙とペンをひとり 1セットずつ。
(紙にだいたい同じ大きさの空白の円を 30個描いておく。
ふつうは、特大の紙に同じサイズの円を事前に印刷しておくが、白紙を配って、それぞれ自分で 30個の円を描いてもらってもかまわない。
)手順 30個の円が描かれた紙と筆記用具を参加者にそれぞれ配る。
3分間でなるべく多く、円を図柄に変えてもらう(時計、ビリヤード・ボールなど)。
結果を比べ合う。
まずは量を比べよう。
アイデアはスムーズに出たか? 10個、 15個、 20個、それ以上の円が埋まった人は何人いるか?( 30個すべて埋まる人はまずいない。
)次に、アイデアの多様性や柔軟性を比べよう。
アイデアは似たものばかりか(バスケットボール、野球のボール、バレーボール)、それともひとつひとつ違うのか(惑星、クッキー、笑顔)? ルールを破って、ふたつ以上の円を組み合わせた人はいないか(雪だるま、信号)? ルールは明確にされていたのか、それとも参加者が自分で決めつけてしまったのか?
実践的なアドバイス サーティ・サークルは、ウォーミング・アップに打ってつけの演習であるだけでなく、アイデア創造について手軽な教訓も教えてくれる。
人はアイデアを生み出すとき、スムーズさ(アイデアを出す速さや量)と柔軟性(まったく性質の異なるアイデア)のふたつの目標のバランスを取っているのだ。
私たちの経験からいえば、アイデアを出せば出すほど、名案が生まれやすい。
しかし、ひとつのテーマを変形させただけのアイデアばかりだと、実は真のアイデアはたったひとつで、残りの 29個はそのバリエーションにすぎないこともある。
スムーズさと柔軟性をうまく組み合わせれば、豊富なコンセプトを生み出し、その中からいいものを選び出すことができるのだ。
チャレンジ 人間の行動を観察して学ぶ イノベーションや創造的思考の基本原則は、共感を出発点にすることだ。
白紙の状態から洞察へと至る過程で、その次の「統合」の段階に役立つ道具が必要なこともある。
知識を求めて外に飛び出し、現場の人々と会い、懸命に観察したり話を聞いたりしても、そうやって集めたすべてのデータを統合する段階になると、どう手を付けていいのか少し戸惑うこともあるだろう。
そこで、「共感マップ」を使って現場の観察結果を整理し、はっきりと把握しよう。
共感マップは、 IDEOが考案し、 dスクールが発展させたツールだ(注 3) 。
ツールの名称:共感マップ参加者:ひとりまたは 2 ~ 8人のグループ所要時間 :30 ~ 90分間用意するもの:ホワイトボード(または大きめのフリップ・チャート)、ポスト・イット、ペン手順 ホワイトボードまたは大きめのフリップ・チャートに、上下左右の4つのエリアからなるマップを描き(左の図を参照)、それぞれのエリアに「 SA Y」(言う)、「 DO」(する)、「 THINK」(考える)、「 FEEL」(感じる)と書く。
マップの左半分に、あなたの個々の観察内容を書いたポスト・イットを貼っていく。
観察内容ひとつにつき、ポスト・イットを 1枚使うこと。
人々がしていること( DO)に関する観察内容を左下に、人々が言っていること( SA Y)に関する観察内容を左上に貼る。
観察内容を色で分けるとわかりやすい。
たとえば、ポジティブな内容には緑、ポジティブでもネガティブでもない内容には黄色、不満、混乱、苦痛を表わす内容にはピンクや赤のポスト・イットを使うといいだろう。
何もかも記録しないこと。
特筆すべきものだけを書き込もう。
左側に貼る観察内容やスペースがなくなったら、こんどは右側をポスト・イットで埋めていく。
人々が考えている( THINK)と思われることを右上に、感じている( FEEL)と思われることを右下に貼ろう。
人々のボディ・ランゲージ、口調、言葉選びによく注意すること。
一歩下がって、マップ全体を眺める。
そして、書き留めた内容や話し合った内容を参考にして、いくつか洞察や結論を導き出そう。
斬新だと思う点や意外だと思う点は? 4つのエリア内やエリア同士で矛盾やギャップはないか? 予期せぬパターンは存在しないか? 人間の隠れたニーズが潜んでいないか? これらの疑問は、洞察について話し合うきっかけになる。
実践的なアドバイス 人間の行動観察から価値を引き出すポイントは、真の洞察を導き出すことだ。
それは難しいこともあるが、時間と労力をかけるだけの価値はある。
自信が付いてきたら、「これは真の洞察だろうか?」と自問しよう。
目の前のトピックやテーマを新しい視点で眺められるようなものを探すのがコツだ。
斬新と感じるものをいくつか考えてみよう。
目の前のトピックやテーマをほかの人々と一緒に探るうちに、パターンが浮かび上がってくるだろう。
洞察の中には、ほかのものよりも重要なものがあるはずだ。
チャレンジ 建設的なフィードバックを促し、受け入れる チームで創造力に対する自信を実践するには、たとえ完成とはほど遠い初期の段階であっても、チーム・メンバーが自由に試せる環境が必要だ。
しかし、そのような実験から学習するためには、失敗の原因を突き止め、次回に修正できるよう、ある時点でフィードバックが必要になる。
私たちは誰でも、建設的な批評が必要だと直感的にはわかっている。
それでも、フィードバックに耳を傾け、吸収するのは、難しいこともある。
自尊心や自己防衛の感情に振り回されることなく、貴重な教訓が潜んでいるかもしれないメッセージに耳を傾けるのは大変なのだ。
その点、「 I like/ I wish」というツールは、建設的な批評をイノベーション・プロセスに取り入れるのにとても効果的だ。
「 I like/ I wish」はフィードバックが必要なときならいつでも役立つ。
少人数でコンセプトを検討するのにも使えるし、大人数で授業やワークショップの体験に関するフィードバックをやり取りするのにも使える。
フィードバックには一定の形式があり、まずは「 I like…(良いと思う点は……)」で始まるポジティブな文章を使って、素直に相手を褒める。
次に、「 I wish…(希望を言うとすれば……)」で始まる文章で、改善点を提案するのだ。
ツールの名称 :I like/ I wish参加者:何人でも所要時間 :10 ~ 30分間用意するもの:フィードバックを記録する手段。
たとえば、大人数の場合、私たちはワープロソフトの文書を開いたまま、リアルタイムでメモを入力していくことが多い。
少人数の場合は、ポスト・イットやインデックス・カードでも十分だ。
手順 建設的な会話をしやすい雰囲気を作り、「 I like/ I wish」の手法について説明する。
たとえば、こんな風に説明しよう。
「今回のワークショップ体験について、ぜひ感想をうかがいたいと思っています。
〝良いと思う点は……〟〝希望を言うとすれば……〟という形式で、意見を聞かせてください。
たとえば、〝良いと思う点は、毎朝予定どおりに始まったことです。
希望を言うとすれば、午後に 30分間の休憩があれば良いと思います〟という感じで」。
実際に「 I like/ I wish」の例を実演し、いいフィードバックの見本を示すと効果的だ。
参加者が順番に「 I like/ I wish」の文章を発表するあいだ、ファシリテーターが発言を記録する。
たとえば、開発中の新しい資産管理ソフトウェア・ツールについて検討しているなら、「良いと思う点は、最新の資産状況を閲覧する方法が 5種類も用意されていることです」などと言って、良い点を挙げよう。
ほかにもいくつか良い点を述べたら、「希望を言うとすれば、初めて利用するユーザーでももっと簡単にウェブサイトを操作できるといいと思います」「数カ月単位の短期的な視点ではなく、数年単位の長期的な視点で資産状況を確認できるといいと思います」などと述べよう。
フィードバックを受け取る人々は、黙って聞くこと。
弁解や反論をするための時間ではないのだ。
全員に黙って聞いてもらい、善意のフィードバックとして受け入れてもらうこと。
詳しい説明や議論はあとからでもできる。
参加者が「 I like」と「 I wish」の両方を言い尽くしたら終了。
実践的なアドバイス まず「 I like」の意見だけを集めてから、次に「 I wish」の意見を発表してもらうといいだろう。
ただし、グループによっては、「 I like」「 I wish」の意見を有機的に織り交ぜる方が理に適っているかもしれない。
お好きな形式を試してほしい。
「I like/ I wish」という形式は、フィードバックが単なる個人的意見であって、絶対的なものではないというシグナルになる。
「誰かを非難しているわけではなく、個人的な見方や見解を述べているにすぎません」というメッセージになるわけだ。
フィードバックを受け取る人々に守りの姿勢を解いてもらい、必要によっては別のアイデアを客観的に検討したり、受け入れたりしてもらうのが目的だ。
私たちは誰でも、自然と自分のアイデアに肩入れし、弁護しようとしがちだ。
しかし、創造的な文化では、同僚がわざわざ丁重にありのままのフィードバックを伝えてくれるということは、それだけ関心を持ってくれているサインといえる。
こういう率直なメッセージは、「そんなのうまくいかないよ」とか「それは前にも試したけどダメだった」というネガティブな言い方をしなくても、はっきりと伝えられるものなのだ。
チャレンジ グループの雰囲気を盛り上げる 創造性は自由気ままな社会的交流の中で高まる。
部屋いっぱいの赤の他人たちにイノベーションを行なってもらうには、まず社会的な壁を壊すことから始める必要があるだろう。
この演習がうまくいけば、部屋は会話や笑いに包まれ、参加者は次の活動にもっとオープンな気持ちで取り組めるだろう。
ツールの名称:スピード・デート参加者:ペア(何組でも可)所要時間 :1回につき 3分間、合計 15 ~ 20分間用意するもの:質問のリストが印刷された紙(人数分)。
質問が重複しないよう、質問のリストは数セット用意する。
手順 参加者ひとりひとりに、自由回答式の質問が書かれたリストを配る。
同じ質問ばかり連続してされないように、部屋のすべてのテーブルに質問リストを数セット用意するとよい。
質問の例: ●いちばん近い家族があなたのことを説明するとしたら、どんな風に言うでしょう? ●人類のために 1億円を使えるとしたら、何に使いますか? ●親に言ってもらいたかった言葉は? ●あなたが感動したライブ・パフォーマンスやショーは? その理由は? よく知らない人や初対面の人とペアを組むよう参加者に伝える。
必要に応じて、立ち上がって席を移動してもらう。
ペアのうちのひとりが、リストから質問を読み上げる。
もうひとりが 3分以内で質問に答える。
役割を交代し、同じことを繰り返す。
リストにある別の質問をすること。
新しいパートナーを見つけるよう全員に伝える。
同じことをあと何回か繰り返す。
実践的なアドバイス うまく総当たりになるように、テンポよく演習を進行しよう。
時間の管理をきちんとすること。
誰かに進行役や時計係を任せよう。
少し遊び心を加えるために、ブザーやゴングを使って時間終了を告げるといい。
スピード・デートの終了後に行なうセッションの性質に応じて、自由回答式の質問の一部に工夫を加えることもできる。
セッションのテーマと軽く関連している、インスピレーションのもとになるような質問を選ぶのだ。
たとえば、ミーティングの目的が未来の職場について話し合うことなら、「今までに働いたことのある刺激的な職場は?」と質問をするのもいい。
質問のタイプについても少し配慮しよう。
哲学的な質問や最上級(もっとも ~、最高の ~、最悪の ~)を含む質問をすると、言葉に詰まったり、何も思いつかなかったりするかもしれない。
いちばんの目的は交流だ。
だから、質問を聞いて相手が一瞬でも戸惑ってしまうようなら、いい質問とはいえない。
グループで使用する前に、誰かに質問を試してみるといいだろう。
演習のタイトルに「デート」という言葉が入っていると、参加者が気まずい思いをしそうなら、「スピード・ミーティング」と呼べばいい。
これまでの経験からいえば、ノーベル賞受賞者にも効果抜群だ(注 4) 。
チャレンジ 上下関係をなくして、アイデアの流れを活発化する スピード・デートは人々がお互いをよく知らない状況で有効だが、グループ・ミーティングの場合、正反対の問題に直面することもある。
つまり、お互いを知りすぎているケースだ。
より具体的にいうと、グループ内の上下関係がすっかりできあがっていて、後輩のメンバーが遠慮をし、最善のアイデアを出すのではなく経営幹部たちの意見に従ってしまうケースだ。
上下関係(会話の妨げになる)や遠慮(これも同じくらい妨げになる)をなくすために、 dスクールでは最近、「ニックネーム・ウォーミング・アップ」という手法を試している(注 5)。
インストラクターが事前に準備した個性的な名前を使って、創造セッションの最中などで、一時的に上下関係を取り払うのだ。
参加者ひとりひとりに、新しい行動をお試しできるペルソナを与えるわけだ。
ツールの名称:ニックネーム・ウォーミング・アップ参加者:ファシリテーターひとりあたり 6 ~ 12人のグループ所要時間:ひとりあたり数分間用意するもの:仮の名前が書かれた参加者全員分の名札。
ファシリテーターひとりにつき帽子とボールをひとつずつ。
手順 参加者がそれぞれ帽子に手を入れ、名札を取り出し、身に着ける。
遊び心のある名前や感情を掻き立てる名前を選ぼう。
最高の成果は楽しんでいるときに生まれるものなのだ。
一般受けのするような名前もあれば、若僧、ミスター太っ腹、ぶきっちょエンターテイナー、うぬぼれ屋など、変わり者をイメージさせるニックネームもある。
グループの人々に輪になってもらい、ファシリテーターがボールを投げる。
ボールをキャッチした人は、自分の新しいニックネームを使って自己紹介を行ない、子どものころにどうしてそのニックネームを付けられたのか、(即興で)簡単なエピソードを紹介する。
自己紹介を終えた人は別の人にボールを投げる。
全員が新しいニックネームとエピソードを紹介し終えるまで続ける。
ワークショップの残りの時間も、自分自身やお互いの名前を呼ぶときに、このニックネームを使うこと。
実践的なアドバイス 名札は効果的だろうか? これは比較的新しい演習だが、これまでの経験からいえば答えはイエスだ。
最近の経営者向けのイベントでは、ある世界的なホスピタリティ企業の CEOが「若僧」のニックネームを引いた。
すると、彼がどんな反応をするのだろうとうかがうかのように、その場が一瞬凍りついた。
しかし、ワークショップの残りの時間、彼は正々堂々とそのニックネームを使い通した。
主催者たちは、このニックネームが自由に発言できるオープンな雰囲気を生み出すのに一役買ったように感じた。
目的は上下関係をなくすことなので、部屋にいる上級職の人々に参加してもらうことが重要だ。
上の者が率先して模範を示せば、自由気ままなコラボレーションを妨げている壁が自然と壊れるのだ。
チャレンジ 顧客、従業員、エンド・ユーザーに共感する 顧客により深く共感し、顧客に関する新しい洞察を得るひとつの方法は、商品やサービスという狭い定義だけを見るのではなく、顧客体験全体について考えることだ。
顧客体験を広く定義すればするほど、改善のチャンスを見つけやすくなるのだ。
たとえば、あなたは家の内装用のペンキを開発している。
その場合、ペンキがなるべく垂れないようにするとか、たった一塗りで壁をまんべんなく塗れるようにするなど、製品そのものの特徴だけに目を向けることもできる。
しかし、一連の顧客体験について考えれば、イノベーションの機会はもっとたくさん見つかるはずだ。
寝室を塗り直すという単純な作業を取ってみても、おそらく十数ものステップがあるだろう。
そのひとつひとつにイノベーションの機会がある。
たとえば、塗り直しが必要だと顧客に気づいてもらう。
色選びをサポートする。
準備や清掃の時間を短縮する。
将来的に修繕が必要になったときに参照できるよう、どの壁にどの色を塗ったのかを記録する、など。
カスタマー・ジャーニー・マップ(顧客のたどる旅の地図)を作れば、顧客(内部顧客または外部顧客)が製品やサービスを利用する際にたどるステップを体系的に考えられる。
私たちはマップを使って、インタビューや観察で得た教訓をまとめている。
(または、実地調査の際、エンド・ユーザー自身にカスタマー・ジャーニー・マップを描いてもらう手もある。
)ツールの名称:カスタマー・ジャーニー・マップ参加者:ひとりまたは 2 ~ 6人のグループ所要時間 :1 ~ 4時間用意するもの:ホワイトボードまたはポスト・イット手順 マップにしたいプロセスやジャーニーを選ぶ。
一連のステップを書き出す。
一見すると些細に思える小さなステップも抜かさないこと。
目的は、普段なら見逃しがちな体験の細部について検討することなのだ。
ステップをマップ化する。
ふつうはステップを時系列順に並べるが、カスタマー・ジャーニーの別の道筋を示すために、途中で枝分かれを設けてもかまわない。
また、一連の写真を使うなど、お手持ちのデータに合う方法なら、どんな方法を使ってもかまわない。
洞察する。
どんなパターンが浮かび上がるか? 意外な点や不思議な点は? 各ステップが生じる理由は? どうしてその順序なのか? 各ステップにイノベーションの機会はないか、自問しよう。
できれば、そのカスタマー・ジャーニーになじみのある人々にマップを見せ、見落としている点や順番の違う点がないかたずねる。
実践的なアドバイス この手法を使った例を紹介しよう。
病院の救急救命室への旅について考えてみよう。
もちろん、もっとも大事なのは治療の瞬間、つまり医師が診断を下したり処置を施したりしている瞬間だ。
ところが、人々が救急救命室の体験について文句を言うのは(または、珍しいケースではあるが、絶賛するのは)、ふつうはその医師のスキルに関してではない。
単純化すれば、患者の旅は次のような瞬間からなるだろう。
●痛みを感じる、または症状に気づく。
●家で治療するか、病院に行くかを検討する(行く/行かないの判断)。
●病院に行く交通手段を決める。
●病院に到着して駐車する(またはタクシーに料金を払う、など)。
●病院に入り、救急救命室を見つける。
●トリアージ・ナース(訳注:病気の重篤度に応じて診察順を決める看護師)を見つける。
●保険関連の書類に記入する。
●待つ。
そしてまた少し待つ。
●救急救命室に入る。
●着心地の悪い病衣に着替え、また少し待つ。
●何人かの看護師や技師に予備的に診てもらう。
●医師の診察を受け、場合によっては予備的な診断を受ける。
●追加の血液検査、X線検査などを受ける。
●より確実な診断を受ける。
そのうえで、在宅治療、外来治療、薬の処方、一般医か専門医による経過観察の予約、入院などの指示を受ける。
ステップをひとつひとつ挙げながら、低コストでイノベーションを行ない、平凡な体験を非凡な体験に変える方法がないか、考えてみよう。
救急医療はかなりの不安を伴うので、この先にどんな旅が待ち受けているのかをきちんと説明した方が、患者にとっては安心だということがわかった。
私たちはこれを「ジャーニー化」( journifying)と呼ぶこともある。
とらえどころのないプロセスや恐怖心を煽るプロセスを細かくし、とらえどころがあって予測の付くステップへと変えるわけだ。
「ジャーニー化」は、救急救命室の患者にとってだけでなく、赤ちゃんを病院から家に連れて帰る、手術を受ける、新しい治療計画を始めるといった、さまざまな医療の場面でも役立つことがわかっている。
チャレンジ 取り組む問題を定義する イノベーターは、どの課題に取り組むか、与えられた課題をどう形作るかという問題に直面することが多い。
IDEOでは、問題を完全に定義する前に行なうすべての活動を表わすのに、「フェーズ・ゼロ」(第 0段階)という言葉を使っている。
問題について話すだけでは、必ずしもアイデアを思いついたり、行動する意欲が湧いたりするとはかぎらない。
希望的観測だけでもダメだ。
その点、「夢と不満」セッションを使えば、単なる話し合いを、実際に取り組むことのできる創造的思考の課題へと変えることができるのだ。
「夢と不満」ツールは、 IDEOがリバーデイル・カントリー・スクールと共同で開発した「教育者向けデザイン思考ツールキット」( Design Thinking for Educators Toolkit)の演習のひとつを脚色したものだ。
ツールの名称 :「夢と不満」セッション(注 6)参加者:ペア(何組でも可)所要時間 :15 ~ 30分間用意するもの:ペンと紙手順 話し合うトピックを決める。
夢と不満は、企業文化のような社内の問題に関するものでも、接客のような社外の問題に関するものでもかまわない。
ペアを組み、先に演習を行なう人(パートナー 1)を決める。
パートナー 1は、 5 ~ 7分間で自身の夢と不満を発表し、パートナー 2は聞きながらメモを取る。
例:夢「顧客にマニュアルをちゃんと読んでもらえるといいんだけど……」不満「ここはうるさすぎて集中できない」 パートナー 2は、相手の夢と不満の枠組みをとらえ直し、イノベーション課題としてふさわしい自由回答式の質問へと変える。
通常、私たちは「どうすれば ~できるか?」( How might we…)というフレーズで始める。
解決策を示唆してしまうほど具体的な質問は、いい質問とはいえない(たとえ名案だとしても)。
最初は、焦って解決策の候補を出すのではなく、問題を理解することに専念しよう。
また、アイデアを生み出すのではなく、アイデアの流れを妨げてしまうような漠然とした質問も、いい質問とはいえない。
いい質問とは、すぐにアイデアが 10個くらい浮かぶような質問だ。
パートナー 2は、 3 ~5つのイノベーション課題を練り、パートナー 1に伝えよう。
例:不満「ここはうるさすぎて集中できない」とらえ直しが不十分な質問:どうすれば騒音を抑えて集中できる環境を築けるか?具体的すぎる質問:どうすれば従業員がもっと集中できるような個室を作れるか?漠然としすぎている質問:どうすれば集中できるようになるか?適切な質問:どうすれば色々な働き方に対応できるスペースをデザインできるか?夢「従業員が経費報告書の提出期限を守ってくれるといいんだけど……」とらえ直しが不十分な質問:どうすれば従業員に経費報告書の期限を守ってもらえるか?具体的すぎる質問:どうすればスマートフォン・アプリを使って経費報告のプロセスを迅速化できるか?漠然としすぎている質問:どうすれば期限というものをもっと尊重してもらえるか?適切な質問( +従業員への共感):どうすれば経費報告のプロセスを単純化し、もっと早く記入できるようになるか? 役割を交代し、パートナー 2が夢と不満を発表する。
パートナー 1は話を聞き、「どうすれば ~できるか?」という形式のイノベーション課題を提示する。
(省略可)グループで演習を行なっている場合、各ペアのイノベーション課題のリストを比べる。
そして、パターン、テーマ、共通の問題を探そう。
そうすれば、議論の照準が定まり、次にどんなイノベーション課題に取り組む余地があるかがわかるはずだ。
チャレンジ グループにイノベーション思考を理解してもらう dスクールのクラスやエグゼクティブ・プログラムに参加すると、たいていは初日に「デザイン・プロジェクト・ゼロ」(略して D P 0)と呼ばれるハイペースな実践演習を行なうことになる。
DP 0では、私たちのイノベーション・プロセスを言葉で説明するのではなく、小規模な形でイノベーションを実体験してもらい、全体像を理解してもらう。
簡単なイノベーション課題を与えられた参加者は、およそ 90分以内で、人々に共感し、新しいアイデアを生み出し、ラフなプロトタイプを作る。
DP 0プロジェクトのテーマは、プレゼントを贈る体験からラーメンを食べる体験まで、あらゆるものがある。
ここで簡単に紹介するのは、最初に考案された DP 0プロジェクトだ。
名づけて「ウォレット・エクササイズ」(お財布演習)だ。
この演習では、ほとんどの人が持ち歩いているシンプルなモノを小道具として使い、ニーズを見つけ出し、解決策のデザインとプロトタイピングを行ない、ユーザーのフィードバックを受け取る。
つまり、全員が人間中心のデザイン・プロセスをざっと一通り体験できるのだ。
ツールの名称:ウォレット・エクササイズ参加者:ペア(何組でも可)所要時間 :90分間 +準備時間用意するもの:ファシリテーション・ガイド( dスクールのウェブサイト dschool. stanford. eduから入手可)には、手順、ワークシート、プロトタイピング用の材料の一覧が網羅されている(注 7)。
手順とワークシートは、印刷して参加者全員に配ってもいいし、スクリーンに映してもかまわない。
また、プロトタイピング用の材料(原則的には、マーカー、色紙、アルミホイル、テープ、針金モールなどの基本的なクラフト用品)を配付する。
手順 参加者はペアになり、ひとりがインタビュアー(人類学者)、もうひとりが見込み客の役を演じる。
インタビュアーは数分間かけてもうひとりのことを理解し、共感する。
顧客役の人は自分の財布を取り出し、財布に入っている品物やその品物が持つ意味合いについて話をする。
インタビュアーは質問をしながら、その財布が顧客の生活の中でどんな役割を果たしているのかを探る。
特に、財布にまつわる問題や悩みを探ろう。
たとえば、「財布をなくした経験は?」「海外旅行をするとき、財布の使い方は変わりますか?」「いちばん頻繁に取り出すものは?」など。
数分間たったら、ファシリテーターは時間終了を告げ、ペアは役割を交代する。
つまり、 1回目でインタビュアーだった人が 2回目では顧客になる。
参加者が顧客やその財布について理解したら、次は財布に関する潜在的なニーズや、見落とされている機会について、一定の見解を立てる。
ニーズに基づく見解を立てるのがポイントだ。
たとえば、「私の顧客は ○ ○ ○(意味や感情)と感じるような形で ○ ○ ○(ユーザーのニーズ)できる方法を求めている。
なぜなら、 ○ ○ ○(インタビューで得た洞察)だからだ」という形式の文章を使うといいだろう。
例:「私の顧客は安心感を抱けるような形で財布の中味を管理できる方法を求めている。
なぜなら、財布をなくしたとき、財布の中のお金がなくなる不安よりも、何がなくなったのかわからない不安の方が大きいこともあるからだ」 各参加者はミニブレインストーミング形式で、ステップ で突き止めた顧客ニーズを満たす新しいモノのアイデアをいくつか考える(物理的な財布とはかぎらない)。
参加者は究極にラフなプロトタイプを作り、自分のアイデアに命を吹き込む。
このステップは、ウォレット・エクササイズの中でももっとも幼稚園に近い段階だ。
工作用紙、ガムテープ、針金モール、バインダー・クリップなど、バラエティに富んだ材料を使って、プロトタイプを作っていく。
アイデアを形にし、目の前の見込み客からフィードバックを得られる程度の粗雑なものでかまわない。
一部の参加者を選び出し、話術を使って自分の顧客(または部屋にいる全員)に対して新しい財布のアイデアを〝売り込んで〟もらう。
実践的なアドバイス ウォレット・エクササイズで大事なのは、行き先ではなく旅そのものだ。
ウォレット・エクササイズについていくら読んでも、体験学習はできない。
重要なのは実践なのだ。
この演習で特にタメになるのは、グループ全員でウォレット・エクササイズを振り返っているときだ。
何組かのペアに頼み、グループ全体にプロトタイプを紹介してもらおう。
その際、「今すぐほしくなるくらいすばらしい解決策をパートナーが考えてくれた人はいませんか?」「資金調達サイトで絶対に投資が集まると思うような名案は?」「びっくりするほど個人的な解決策をデザインした人は?」と聞くといいだろう。
そのうえで、それぞれのペアに前に来てもらい、自分の突き止めたニーズや製作したプロトタイプについて説明してもらうのだ。
この話を全員で共有して、共感やプロトタイピング、早めにたくさんフィードバックを得ることの重要性などについて、教訓を学び取ろう。
このハイペースな演習形式は、さまざまな種類の課題に応用できる。
いったんこれをマスターしたら、日々の通勤の見直しやエクササイズ計画の見直しなど、ほかの課題も考えてみてほしい。
新しい習慣を作る 一部の心理学者の主張によると、新しい行動を 21日間実践すれば、習慣として定着しはじめるという。
キーワードは「実践」だ。
何週間、何カ月間、何年間、新しい行動について考えても、まったく意味はない。
だから、ぜひみなさんも本章の中から好きなものを実践してほしい(もちろん、自分で新しい実験を考えてもかまわない)。
新しいスキルを羽ばたかせたいなら、今すぐ滑走路を走り出そう!
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