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第4章 夕方まで高いパフォーマンスを持続させる「日中の過ごし方」

目次

1ランチも仕事の一環。「3パターン」を戦略的に摂るべし

パフォーマンスの最大化を考えるなら、「ランチも仕事の一環」と捉えることが大切です。多くの人はランチの時間になると、とくに何も考えずに外に出て、気が向いた店に入るという行動をとるのではないでしょうか。

しかし、このランチの時間をどう過ごすかで、午後のパフォーマンスは大きく異なります。

私は、平日のランチについては次の三つのバージョンを用意し、その日の午後の予定に合わせてどれにするかを決めています。

①好きな人と親交を深めるための「オキシトシン・ランチ」

②午後に勝負仕事が入っているときの「パフォーマンス・ランチ」

③ふだん頑張っている自分への「ご褒美ランチ」

では、一つずつ説明しましょう。

①好きな人と親交を深めるための「オキシトシン・ランチ」

オキシトシン・ランチは、好きな人たちと楽しい時間が過ごせるランチのこと。

だから一緒に食事をする相手は同僚、上司、部下、取引先の人、友人……誰でもOKですが、「気の合う人」に限定してください。

好きな人と楽しい時間を過ごしていると、「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。オキシトシンは「抱擁のホルモン」「親愛のホルモン」などと、いろいろな表現がなされます。

とくに出産の際や出産後に母親が子どもに対して愛情を感じるときにたくさん放出されることで知られています。

ところが近年、子どもの有無や性別、年齢にかかわらず、親しい存在に対して愛情を感じるときにも分泌されることがわかってきました。

さらにオキシトシンが分泌されると、ストレス中枢に働き掛け、ストレスを消してくれることもわかっています。またオキシトシンが増えると、自動的にセロトニンも増えることがわかっています。

セロトニンが精神を安定させ、前向きな気持ちをつくってくれることや、夕方以降メラトニンに変わって良い睡眠を誘発してくれることは、これまで説明した通りです。

だから、親愛の情が抱ける人とのランチは楽しいだけでなく、科学的にもとても「有意義」なのです。このときの食事内容としては、次の二つを避けます。

・血糖値を急上昇させるものラーメン、牛丼など炭水化物中心のワンプレートものは血糖値を急上昇させます。

それによって食後にだるさや眠気に襲われます。それでなくとも、13~14時くらいは、体内時計の都合で何も食べなくても眠くなりやすい時間帯。そこへ炭水化物攻撃が加われば、眠くなるなというほうが無理な話です。

・体温を急上昇させるもの体温は上がると、その後下がっていきます。

人は、体温が下がるタイミングに眠気を感じ、そのまま深い眠りに入っていきます。お風呂に入ることでいい睡眠がとれるのもそのメカニズムによります(こちら参照)。

しかし、それは夜だからいいのであって、午後にまだ重要な仕事が残っている段階で体温の大きな上昇→下降は禁物。体温が大きく上がる激辛の食べ物などは避けましょう。私自身、平日にこのようなランチは絶対に摂りません。

相手の希望にもよりますが、できれば和定食(焼き魚などのおかずと味噌汁、ご飯がセットになったもの)や、野菜とタンパク質がしっかり摂れる中華やフレンチのメニューを選び、できるだけ炭水化物を少し残して腹七分目くらいでストップするようにしています。

なお、万が一、気のすすまない人と一緒にランチに行くことになってしまったときの救助策として、「親切な気持ちを抱くこと」が挙げられます。

オキシトシンは、人に親切な気持ちを抱くと分泌されます。

ですから、たとえ不快な相手でも「嫌だなあ」と思うのではなく、その一時間だけはできるだけ相手の役に立とうとサービス精神を発揮することで、オキシトシンが出やすくなるのです。

②午後に勝負仕事が入っているときの「パフォーマンス・ランチ」

「パフォーマンス・ランチ」とは、勝負仕事、つまり日々のビジネスで「これは成功させたい」と強く願う業務が、午後に待ち構えているときのランチ。いわば「勝負メシ」です。

となれば、とんかつやステーキなど、がっつりしたものを想像する人が多いでしょう。それらお肉中心のメニュー自体はタンパク質が豊富でいいのですが、問題は消化のために胃腸に負担がかかること。

理想の勝負メシは、空腹感は消えて、かといって満腹になるというのではなく、眠くならず、体は軽く、頭がクリアになるランチです。

本気の勝負が待ち構えているときのパフォーマンス・ランチは、私はホエイプロテイン(こちら参照)だけで済ませています。これだと、準備時間や後片付けも含め、10分もあれば終了します。

そこで私は、残りの時間はまず昼寝をし、起きたらガムをかみながら散歩に出掛け、5~10分日向を歩くようにしています。

これで頭はスッキリ、セロトニンもチャージ。気分転換ができ、緊張もほぐれて、どっしりとした気分で勝負仕事に臨めます。

「ホエイプロテイン、昼寝、ガムで散歩」は、まさにパフォーマンスアップしたいときの三種の神器とも言えるのです。

なお、ランチをホエイプロテインで済ませた日は、夕方には空腹になるはず。もし、そのように感じないとしたら、まだ勝負仕事の緊張が残っているのです。自分で思っている以上に疲れていますから、リカバリーが必要です。

具体的には、早めに家に帰って、たっぷりの野菜と魚や豆腐など、栄養バランスに優れ、かつ消化のいい夕食を摂り、いつもより早めに就寝しましょう。

また、そこまで大変ではなくても、そこそこ重要な仕事が待っているときのパフォーマンス・ランチには、「一人で外食+散歩」がおすすめ。

オキシトシン・ランチでは、相手に合わせなければならない部分がありますが、一人なら何を選んでも自由。そこで、オキシトシン・ランチの内容を基本にして、自分が食べたいものを選んでモチベーションアップを図りましょう。

ただ、好きなものだからといって食べすぎは禁物。腹七分目にとどめておくことで、頭のクリアさと体の快調さが維持できます。

③ふだん頑張っている自分への「ご褒美ランチ」

これまで述べてきたオキシトシン・ランチやパフォーマンス・ランチのセオリーは全て無視してOK。頑張った自分へのご褒美ですから、何でも気にせず、量も好きなだけ食べましょう。ただし、このランチは1週間に1回が限界です。

午後も仕事があるのに、眠くなったりだるくなるリスクのある「ご褒美ランチ」ばかり食べている場合ではないということは、たいていの人は頭では理解できているはずです。

ところが、実際には、多くのビジネスパーソンが毎日このランチを食べていて、午後のパフォーマンスを著しく落としています。

もっとメリハリをつけて、ランチを価値あるものにしましょう。もちろん、週に1回でも、ご褒美ランチの後は眠くなりがち。そんなときは、前述した15~20分の昼寝や散歩でリフレッシュできると万全ですね。

ここで早速、明日からのあなたのランチについて考えてみましょう。すでに誰かと食べる約束が入っている日は、①のオキシトシン・ランチに分類されます。午後に勝負仕事が待っているときは、迷わず②のパフォーマンス・ランチを選択します。

ちょっとお金をかけて好きなものを食べたいときは③のご褒美ランチ。あくまでご褒美ですから、多くても1週間に1度くらいにします。

では、誰とも約束をしていないし、午後に勝負仕事も入っていないし、自分にご褒美を与えるほどでもないという日のランチについてはどうするか。

そういう日でも、意識的に先ほどの三つのランチのうちのどれかに当てはめてほしいのです。

すなわち、どんな日であっても、オキシトシン・ランチなのか、パフォーマンス・ランチなのか、ご褒美ランチなのかを選択した上で食べてほしいということ。

それによってあなたのランチタイムは、単にお腹を満たす昼ご飯ではなく、何かしらの対価を生み出す「仕事の一環」となります。

これを意識すれば、同僚に誘われて定食を食べるときも「オキシトシンを分泌する」という目的が生まれ、よりよい関係性を築き楽しい場にすることができるでしょう。

そうでないと、惰性の時間を過ごしたり、つまらないグチのこぼし合いで終わってしまいかねません。

また、一人でランチを摂ることになっても、「午後にはあの大事な仕事を片付けてしまおう。だから今日はパフォーマンス・ランチにしよう」とか、あるいは「今日はご褒美ランチにしよう。ちょっと高いけれどあのイタリアンに行こう」といったように、有意義な時間をつくり出すことができます。

できれば、1週間のランチスケジュールを立て、手帳に書いておくとシステマチックでとてもラクです。またこれを続けると、ランチタイムを最大限活用できる人に変われるのです。

なお、いずれのランチも、タンパク質の摂取量を多めにし、血糖値を上げて眠気やだるさを誘う炭水化物は少なめにします。

一方で私は、休日のランチは「チートデイ」として、パスタなど炭水化物が多いものも気にせず好きなように食べています。というのも、休日の昼間は眠くなってもOKだからです。

2パフォーマンスを上げるなら「15~20分の昼寝」を

ランチ後は、お腹も膨れて眠気が襲ってきがちです。毎日の生活にうまく昼寝を取り入れましょう。頭はスッキリし、体も元気になり、午後の仕事のパフォーマンスを上げることができます。

ただし、昼寝には条件があって、「寝過ぎ」はダメ。夜間のようにしっかり眠ると、夜遅くまで眠れなくなったり、眠りが浅くなったり、夜の睡眠の質を下げてしまいます。

具体的には、12~15時の間に、15~20分(55歳以上は30分まで)。それ以上寝てしまうと深い睡眠に入り、目覚めてから頭がぼーっとします。だから、まだ仕事が残っている平日の昼寝には、15~20分(55歳以上は30分まで)が最適でしょう。

一方、休日なら少しくらい頭の働きが悪くなっても構いませんよね。

もし睡眠負債が溜まっているなら、休日は積極的にその負債を返済することに充てたいので、午前中~15時までの間のなるべく早い時刻に1時間半まで昼寝をしましょう。

1時間半までなら夜、睡眠の質が下がることもないと言われています(ただし、これはやむをえない場合の救済策です。

理想は一刻も早く平日に十分に寝る生活を確立させて、このような昼寝をしなくても済むことを目指しましょう)。

最近では、マネジメントサイドがその効果を理解して、積極的に昼寝を推奨する企業も見受けられるようになりました。それでも、多くのビジネスパーソンにとって、仕事場で昼寝をするのは抵抗があるかもしれません。

しかし、グーグー寝るわけではありません。

ランチ後の残り時間に休憩室や仮眠室を使ってもいいですし、軽く机に伏せるだけでもいいのです(ベッドで昼寝をすると目が覚めにくくなる人もいるので、心配な人はイスに座って寝る方法をとりましょう)。

私も午後にパフォーマンスを上げたい日には、必ず昼寝をしています。最初は眠れなくとも、目を閉じているだけで十分です。

視覚情報が入ってこないだけで脳はそれなりに休まります。またこんな、目をつぶるだけの「昼寝もどき」を1週間も続けていると、だんだん眠れるようになっていきます。

こうした短時間の昼寝でも、いいことがいっぱい。まず、頭がシャープになって午後の仕事がはかどります。それに、脳の疲労が改善することで、夕方以降のうたた寝もなくなります。

夕方以降のうたた寝(もちろん、がっつり寝も)は夜の睡眠の質を下げ、こちらで説明した「眠り始めの3時間」の熟睡を妨げてしまうことに該当し、心身が十分に回復しなくなります。だから、帰りの電車などで運よく座れたとしても、絶対に寝てはいけません。

なお、12~15時に15~20分など、適切な時間帯に短い昼寝を効果的にとることで、認知症リスクを5分の1に減らせることもわかっています。

短いけれど快適な昼寝のお供として、ハンカチや耳栓があるといいでしょう。ハンカチをアイマスク代わりにして目を覆うと、蛍光灯の光が遮られるだけでなく、気持ちが落ち着きます。

耳栓はさまざまなタイプのものが売られています(図4-1参照)。短い昼寝には100円ショップでも買える①フランジタイプや②フォーム(スポンジ)タイプが適しています。なまじ、遮音効果が高すぎると、深く寝入ってしまいかねません。

また①フランジタイプは、ほどほどに音が入ってくるので仕事中にも使えます。たとえば、書類作成に没頭したいのに、周囲の声が気になるようなとき。

この耳栓を使えば、「邪魔な音は小さくなるけれど、大事なことまで聞こえないわけではない」という理想の環境ができあがります。

集中して寝たいときには、③シリコン(粘土)タイプの耳栓がおすすめ。自分の耳穴の形に合わせて成形できる上、遮音性が高いので安心して睡眠をとることができるでしょう。

3工夫すれば「歩くだけ」でも、セロトニンはつくられる

どうしても仕事場で昼寝ができない人には、「散歩」をおすすめします。

近年、ウォーキングがセロトニン神経を活性化することが解明されており、ランチタイムなどに散歩しておけば、頭がスッキリして午後の仕事がはかどることはもちろん、その日の夜の睡眠の質も改善されます。

また、体を動かすことで血行もよくなりますから、そういった意味でも脳内がリフレッシュされて午後の仕事の集中力が高まります。もともと、ゲーテなど哲学者の多くが「歩きながら考えた」と言われています。

ウォーキングによってセロトニン神経が活性化され、直感を司る前頭前野(前頭葉の一部)の働きがよくなることで、ひらめきが生まれるからでしょう。

また、ベートーヴェンも毎日のようにウォーキングをしていたことで知られています。

有田秀穂著『ひらめく!ひとり散歩ミーティング』(きこ書房)によると、彼は、音楽家でありながら40歳の時点で完全に聴力を失ってしまいました。

その絶望を乗り越え56歳まで作曲生活を続けるのですが、その間、天候にかかわらず、ウォーキングに出たそうです。その際にひらめいた曲の走り書きも多数見つかっています。

ハイリゲンシュタットというウィーンの北にある地域には、「ベートーヴェンガング(ベートーヴェンの散歩道)」と呼ばれる道があります。

ここは自然豊かな環境にあり、耳が聞こえなくなりつつあることで心神衰弱に陥っていたとされるベートーヴェンが、多くの癒やしを得られたのだと思われます。

セロトニンが分泌されるとひらめきが起きやすくなるだけでなく、辛い気持ちが消え、前向きで明るい気分になります。そういった意味でも、ベートーヴェンは散歩に救いを感じていたのではないかと想像します。

あなたが書類作成に思いのほか手間取ったり、同僚からの相談に対する返答が冴えなかったりしたら、それは煮詰まっている証拠。

脳の働き自体が悪くなっているので、そのままダラダラ仕事を続けずに「ウォーキングリセット」しましょう。職場のそばに、いい散歩コースがあるでしょうか。開拓しがてら、ランチの後にでも歩いてみましょう。

散歩する際は5~30分ほど、なるべく日向を歩けるとベストです。どうしても無理なら社内を歩きましょう。トイレに行くふりをして、階段の上り下りをするのもいいですね。

いずれにしても、散歩でセロトニンをつくるには、歩行に集中することが必要条件です。

歴史上の偉人が散歩をしていたころは、今のように激しい車や人の往来がなく集中を阻害する刺激も少なかったため、歩くだけでセロトニン神経が活性化できたのだと思われます。

一方、現代の私たちの場合は、外に出るだけで車、人、看板などさまざまな刺激が脳に入ってくるので、散歩に呼吸法、鼻歌、ガムをかむ、のどれかを加えると確実に集中できるでしょう。

歩いていると、前述の偉人たちのようにセロトニン神経が活性化され、いいアイデアが出てくる可能性大。

このようなアイデアは瞬間的にひらめき、瞬間的に忘れる傾向が強いので、たとえ社内であろうと、歩くときはメモとペンを忘れずに持っていくようにします。携帯のメモ機能を活用してもいいでしょう。

ちなみに私は午後に大事な商談がある日は「昼寝」、午後に重要な書類作成がある日は「散歩」、内容を問わずとにかく最高のパフォーマンスにしたい日は「昼寝」と「散歩」の両方を取り入れられるように時間をやりくりしています。

4〝プチ瞑想〟で、不安や緊張を和らげる

午後から重要な仕事があるときは、気持ちを落ち着かせてパフォーマンスをアップさせる〝ルーティン〟のようなものを持っておくと便利です。スティーブ・ジョブズ氏が「禅」の思想に傾倒していたのは有名ですね。

前述の有田先生から教わった話で感動したのですが、彼は幼いころ、養子に出され、生みの親を知らないことで葛藤を抱えていたそうです。

その葛藤を乗り越えるためにさまざまな療法に頼りますが、最後まで納得して実践したのが座禅による瞑想だと言われています。

座禅を組むときには丹田に力を入れた腹式呼吸=腹筋のリズム運動を行います。

それによって脳内のセロトニン神経が活性化され、セロトニン分泌が増えることで、ジョブズ氏も葛藤=ネガティブな思考から解放されたのかもしれません。

また、イチロー選手は試合前にロッカールームで20~30分の瞑想の時間を持っていたそうです。

それによって、セロトニンを分泌し、気持ちを整え、ポジティブないいイメージを自分の中でつくり出すことに成功していたのでしょう。彼らの試みについて、ビジネスパーソンも真似する価値が十分にあります。

さすがに職場で座禅は組めないにしても、イスに座ったまま目を閉じ、第3章で紹介した「三呼一吸法」をくり返す〝プチ瞑想〟なら簡単にできます。

とくに、重要な商談、プレゼン、書類作成などがあるときは5分でいいので試してみてください。不安や緊張が和らぎ、集中力が増すのを実感できるはずです。

このように、ふだんからネガティブな感情に振り回されないようにすることは、パフォーマンスアップや質の高い睡眠のためにも重要です。

睡眠の勉強に真剣に取り組み、自分の心と体は自分で整えようと決めてからというもの、私は「怒る」「恨む」「妬む」という気持ちを極力持たないようにしています。

同時に「不平不満」や「悪口」もなるべく口にしないように決めています。

一度ネガティブな感情が顔を出すと、せっかくつくった幸せホルモンのセロトニンが減り、ストレスホルモンのコルチゾールが増え……自分自身への打撃が大きいからです。

また平常心に戻すまでに時間がかかり、ただでさえ少ない自分の時間がムダに消費されてしまいます。とはいえ私も人間ですので、我慢しきれず、ネガティブな発言をしてしまうこともあります。

そこで、時間がないときは三呼一吸法のプチ瞑想をし、時間がとれるときは散歩に出て、なるべく早く気持ちを切り替えるようにしています。

5カフェインを飲むなら「14時」がタイムリミット

昼間の眠気を吹き飛ばすために、カフェインの入った飲み物は一定の効果があります。ただし、間違った摂取をすれば、睡眠の質を大きく下げます。私は過去に、コーヒー中毒とも言える状態にあり、一日に5~6杯以上は飲んでいました。

朝から飲み続けると午後から決まって背中全体がだるくなり、後から疲れがドッと出てしまうのですが、なぜかやめたくてもやめられないのです。

おそらく、飲んだ一瞬だけシャキッと元気になったような気分になるからでしょう。まさに薬物中毒と同じです。

そんな状態が何年も続いたものの、本気で体質改善に取り組む一環として、意を決して「断コーヒー」に挑戦。なんとか中毒から脱出し、飲みたくなることは、月に数回のみとなりました。

セロトニンを分泌させる行動をしていることも相まって、だるさや疲れやすさがなくなった他、イライラが減り、精神も安定するようになりました。

コーヒーに限らず、カフェインの含有量が多い飲み物はやみくもに摂らず、上手にその効果を利用したいものです。

具体的には、朝の目覚めの1杯の他は、体内時計の関係でどうしても眠くなりがちな13~14時ごろに摂ることをおすすめします(図4-2参照)。

そして、夕方以降は避けるようにしてください。

カフェインの効果は5~7時間持続すると言われていますが、カフェインの耐性には個人差があり、人によっては10時間続くこともあります。

「寝付けない」「途中で目が覚める」「眠りが浅くなる」の犯人が、実は自分が「大好きで毎日飲んでいるドリンク」ということもあり得るのです。就寝時刻から逆算してみれば、やはりカフェインを飲むのは14時ごろがタイムリミットと言えるでしょう。

なお、私は断コーヒーをしてから、21時や22時などの早い時間に眠気が訪れるようになりました。そして、眠りが深く、疲れもとれやすくなりました。以前遅くまで起きていられたのは、コーヒーのカフェインによるものだったと思います。

今では周囲に「私は21時には眠くなり、22時に寝ているときもあります」などと宣言して堂々と早寝をしています。とはいえ、21時や22時に寝たくても、仕事上厳しい人もいるかもしれません。

毎日のように栄養ドリンクを摂取しては眠気と戦っている、という人もいるでしょう。

かつて雑誌の編集者だった私も、約10年間、毎月のように栄養ドリンクの世話になっていました。月に1~2回の徹夜は当たり前。

2~3時間しか寝ることができない〝徹夜もどきの日〟も多かったため、「どうやったら眠気を飛ばして元気に起きていられるか」は喫緊の課題。

同僚たちと日々活発に情報交換を行っては、栄養ドリンクを摂取していました。

しかし、本書を執筆するに当たり、コンビニで売っている栄養ドリンクの成分を一通り調べてみたところ、「シャキッ」とする秘密もカフェインによるものだということが判明。

あの小さな瓶の中に、コーヒー1杯分相当のカフェインが入っていたのです。さらに栄養ドリンクには砂糖や添加物がたくさん入っていますから、常用は避けたほうが無難だという結論に至りました。

今となっては、毎月何本も飲んでいたことを恐ろしく感じます。

では、どうしても眠気を抑えたいときにはどうするかというと、「ハッカ油」を使います(私は北海道の北見ハッカ通商のものを愛用しています)。

ハッカ油を指にとって頰骨のあたりにつけると、タイガーバーム以上に「スースーする」ので、自ずと目が冴えてきます。緊急事態用に、会社のデスクと家の引き出しに入れておくと便利です。

6お菓子を食べたくなったときこそ「ホエイプロテイン」

午後も遅い時間になってくると小腹がすいてきて、お菓子に手を出すという人も多いと思います。かつての私もそうでした。

しかもお菓子の大半は、スナック菓子やクッキーなど、炭水化物に砂糖が入ったものですよね。これらを食べると血糖値が上がって眠気やだるさを招き、夕方のパフォーマンスが急降下しがちです。

今でも「頭脳労働には糖分が必要だ」と、仕事中に甘い物を食べたがる人がいますが、その理論は完全に間違っています。

昔の農作業のように体力を消費するような仕事は別として、頭脳労働で糖分が不足することはありません。むしろ、血糖値を上げることによるマイナス面のほうがはるかに大きいのです。

つまり、お菓子の中に含まれている砂糖がNGということです。習慣になっているから「お菓子が食べたい」と思うのです。本当は必要でないのに、何か食べてしまうだけ。高いパフォーマンスを目指すビジネスパーソンたるもの、お菓子に手を伸ばすのはやめましょう。どうしてもお腹がすいたら、ホエイプロテインを飲んでください。

いろいろな味のものが売られていますから、気分によって飲み分けると飽きません(おすすめは「ザバスホエイプロテイン100リッチショコラ味」と「ビーレジェンドホエイプロテイン初恋のいちご風味」です)。

ホエイプロテインのいいところは、ある程度お腹は満たされるのに、眠くなったりだるくなったりしないことです。

では、お菓子のいただき物があった場合はどうしたらいいでしょうか。出張先のお土産などが配られたとき、せっかくの気持ちは受け取りたいですよね。

そういうときは味わっていただくようにします。

パソコン作業をしながら、といった雑な「ながら食い」は厳禁。しっかり働いている自分への「ご褒美セレモニー」として、そのお菓子に合う飲み物を用意し、じっくり味わっていただきましょう。

「ご褒美感」を高めることでストレス解消になり、結果的に「どか食い」を防ぐことができます。間違っても糖分たっぷりの飲み物を選ばないこと。

ジュースや甘い缶コーヒーと一緒に摂れば、体がお菓子の糖分とダブルのダメージを受け、その後の仕事はボロボロになってしまいます。

7「ホエイプロテイン」で、気軽にタンパク質補給

お菓子を食べたくなったらホエイプロテインを、と書きましたが、ホエイプロテインはタンパク質を気軽に摂取する上でも大変便利です。

厚生労働省が定めている、成人(18~64歳)の一日のタンパク質推奨摂取量(2020年版)は男性65グラム、女性50グラムとなっています。

しかし、栄養のプロは「もっと摂るべき」と言います。筋肉も内臓も血管も髪の毛も肌もタンパク質でできているからです。

中でも、精神科医の藤川徳美博士のメソッドは強く納得できるものがあり、私自身、意識的にタンパク質を摂取するようになりました。それ以来、体調がとても上向いたことを、身をもって実感しています。

驚いたのは、タンパク質を多く摂るようになってからというもの、大好きだった甘い物を食べなくても平気になったことです。

必要な栄養が摂れていないと糖質が欲しくなるといいますが、本当だったようです。とはいえ、食事からタンパク質をしっかり摂るのは簡単なことではありません。

間違えたくないのは、肉や魚の65グラムが、そのままタンパク質65グラムに匹敵するのではないということです。肉だけで65グラムのタンパク質を摂ろうと考えたら、450グラムほど食べなくてはなりません。

ふだんから、ラーメンや丼ものなどの炭水化物を主な栄養源としている人にとって、毎日450グラムほどの肉を食べるのは至難の業。そこで、ホエイプロテインというわけです。

前述したように、私は「パフォーマンス・ランチ」に、あるいは小腹が空いたときに、ホエイプロテインを愛飲しています。

ちなみにプロテインには大きく分けて3種類あります。

牛乳に含まれるホエイプロテインとカゼインプロテイン、大豆に含まれるソイプロテインです。中でもホエイプロテインは低カロリーながら栄養が凝縮されていて吸収も早いのが特徴です。

おすすめの飲み方は、ホエイプロテインに牛乳、アーモンドミルク(筑波乳業の「濃いアーモンドミルクまろやかプレーン」は添加物が少なくておすすめ)や無糖のヨーグルト(小岩井の「生乳100%ヨーグルト」が割りやすくおすすめ)を混ぜること。

ただしダイエット中は水のみで割るなど、そのときの状況に合わせて工夫しましょう。あなたの職場のロッカーに、いくつかの味のプロテインとシェイカーを用意しておきましょう。

シェイカーを洗うためのマイスポンジとマイ布巾も用意しておけば、片付けも億劫になりづらく、ますますプロテインを習慣化しやすくなるのでおすすめです。

私たちが日ごろ体調を大きく崩す最大の原因は、風邪とインフルエンザですね。実はナチュラルキラー細胞、マクロファージなどの免疫細胞はタンパク質からつくられています。

タンパク質が不足すると免疫機能の働きが低下するので、十分なタンパク質を摂取することは、全ての人にとって大前提であることも言い添えておきます。

8免疫力を上げる「ビタミンD」は、日光浴とサプリで補充

ビタミンDは、日本ではもっぱら骨を強くするという点に着目されていますが、アメリカやドイツでは、体全体の免疫力を上げる栄養素としても非常に重要視されています。

ビタミンDは免疫系の強力な調整役になり、免疫力を上げてくれるのです。太陽の紫外線の中の「UV-B」が皮膚に当たるとビタミンDが合成されます。

UV-Bは、シミやシワなど肌の老化や皮膚がんの原因になるというマイナス面だけが強調されていますが、実はビタミンDをつくるという素晴らしい働きもしています。

健康を維持するために必要なビタミンDを皮膚でつくるには、真夏の天気のよい日であれば、10~14時の間に15分ほど、毎日日光を浴びなければなりません(とくに日差しの強い日には熱射病にならないように加減してください)。

これは一年の中でも一番日差しが強い季節と時間帯なので、それ以外の季節は、毎日30分程度浴びる必要があります(冬の札幌は一時間程度)。

なお、ガラスはUV-Bを通しません。車や建物内の窓ガラス越しに光を浴びても、ビタミンDはつくられないのです。このような理由からも、毎日なるべく外に出て、日向を歩くことをおすすめしているわけです。

狩猟と採集で暮らしていた遠い祖先も、農耕を知った比較的近い祖先も、みんな日中は外で活動して十分な日差しを浴びていました。

しかし、室内でのデスクワークが主だったり、日焼けを嫌がっていることで、現代人は圧倒的にビタミンDが不足してしまっているのです。

私は、顔と首以外は日焼け止めを塗りません。

太陽の日差しを最も得られにくい冬は首にも塗らず、日中はマフラーや手袋をしないなどして、なるべく肌が露出する部分をつくり、太陽の日差しを直接皮膚で受けるようにしています。

真夏でも、日焼けしないように両腕両足に黒いサポーターのようなものをはめて、帽子にサングラスにと完全防備している女性をたまに見かけますが、老婆心ながらビタミンD不足で骨が弱くなっていないか、免疫力が落ちていないかと心配になります。

ある研究結果によると、宗教上の理由で頭にスカーフを巻いたり、肌を全部布で覆っている中東の女性2032人のうち、60%の人のビタミンD濃度が12ng/以下だったそうです。

これは日本で言う骨粗鬆症や骨折、骨軟化症、くる病、虫歯などの発症リスクや筋力の低下が心配される「ビタミンD欠乏症」の値に相当します。

彼女たちのふだんの食生活をはじめとする生活習慣を知らないので、太陽を皮膚に当てないことだけが「ビタミンD欠乏症」の原因とは言えません。

しかし、このようなデータからも、日中にはある程度皮膚を露出して日差しを浴びることはやはり必要だと思ってしまいます。

また、ビタミンDをつくるには、サケ、サバ、マグロなど脂肪の多い魚やキノコ類を積極的に摂るのもおすすめです。厚生労働省は、食べ物による成人のビタミンD摂取基準を一日8・5(340IU)としています。

しかし、これは日光の日差しをある程度浴びていることが前提の数字であって、これだけではとても足りないと感じます。そこで私は念のため、サプリメントも活用しています。

厚生労働省『統合医療に係る情報発信等推進事業』の「統合医療」情報サイトによると、ビタミンDのサプリメントの安全な摂取上限は1日4000IU(100)とのこと。

そして私は会社の産業医のすすめで、ナウフーズのビタミンD-32000IU(50)を1日2粒摂っています。その結果、驚くほど風邪をひかなくなりました。

私はもともとすぐに風邪をひくタイプで、2~3ヵ月に1回は必ずひいていました。しかし、ビタミンDが不足しないよう、サプリメントを活用する生活を始めて3ヵ月。

その間は風邪をひくこともありましたが、3ヵ月を過ぎたころから今までずっと、3年以上風邪をひいていません。風邪に限らず、体の不調があれば睡眠の質も下がります。睡眠の質が下がれば十分な休養がとれなくなり、不調も改善されにくくなるという負のスパイラルに陥ります。

もちろん、仕事のパフォーマンスは激落ちします。ビタミンD不足は骨を強くしたり免疫力を上げる他にも、さまざまな効果が期待できるということで研究されています。

たとえば呼吸器疾患、自己免疫疾患、がん、糖尿病、認知症、うつ病などの予防です。現代人が無意識のまま生活していれば絶対的にビタミンDは不足する。そのことを認識した上で、ビタミンDを補う方法を検討してください。

9「1時間に1回の小休憩」が疲れを遠ざける

現代のビジネスパーソンの多くが「疲れ」を訴えます。と同時に、睡眠障害を訴える人も増えています。しかし、体を動かしたことによって疲れているのなら、むしろ眠りやすくなるはず。

たいていは、「体を動かさないこと」で、疲れているのです。とくに、パソコン仕事ではどうしても座りっぱなしになり、「動かないことによる疲れ」が蓄積します。

もともと、座っているときの理想の姿勢は、骨盤、上半身、頭部が真っすぐ上に向かった状態です。座禅を組んでいるときの姿を思い浮かべるとわかりやすいと思います。

しかし、パソコンを前にすると、どうしても肩が持ち上がりがちです。かつ前傾姿勢になるため巻き肩になり、顔は前に突き出してしまいます。

とくにノートパソコンの場合、モニター位置が低いので、余計に顔が下向きになり、体への負担は甚大です。顔を前に傾ける時間が長いほど、ストレートネックにもなりやすくなります。姿勢が悪いと骨盤も後傾してしまいますね。

そして、こうした不自然な姿勢のまま長時間過ごしていると、体が悪い姿勢のまま固まってしまい、血行が悪くなります。

血行が悪くなれば老廃物が溜まり、酸素も全身に十分に行き届かず、脳の働きも体調も悪くなります。これが、デスクワークが主体のビジネスパーソンの疲れの大きな原因です。

このような疲れを抱えていると、ベッドに横になっても体は固まったままで、首、肩、腕などが重く感じ、眠りにつきにくくなります。

そこで、1時間に1回は小休憩をとり、体を動かしてほしいのです。大げさなものでなくともOK。

大事なのは、仕事中の姿勢とは逆の方向に体を伸ばしてあげることです。

・首が前に出ていた→首を後ろ方向、横方向に伸ばす・猫背の巻き肩になっていた→胸を開いて伸ばす・全身が縮んだ→天井に向かって思いっきり伸びをするこうしたストレッチを、体が固まってしまう「前に」「こまめに」行うことが重要。

3時間に1回、15分かけて行うよりも、1時間に1回、1分行うほうがいいのです。また、座りっぱなしにならないように、ときどき立ち上がることも大事です。

仕事に集中していると、1時間はすぐにたってしまいますから、スマホのタイマーなどで自分に合図を送ってあげましょう。

なお、パソコン作業をするときには、肘が90度くらいになるようにイスの高さを調整しましょう(図4-3参照)。

モニターが低い位置にあるとどうしても首が前に倒れますから、デスクよりも少し高い位置にモニターを置きましょう。

調整の利かないノート型であっても、別売りのキーボードを使い、パソコンの下に本などを積んでモニター画面を高くしてみてください。

10「自然音」を流すだけで、疲労対策になる

私たちが「疲れた」と自覚したときは、心身のダメージは想像よりも大きくなっています。実は、その状態からのリカバリーはなかなか大変なのです。

そこで私は、疲れる前、たとえば15~16時ごろに、前述した散歩や呼吸法などでこまめにセロトニンを分泌するようにしています。そうすることで元気を取り戻すことができ、体力・気力ともに夜まで高いレベルで長持ちさせることができるのです。

またこちらで説明した「オキシトシン」というホルモンについて思い出してください。オキシトシンを増やすとセロトニンも増えるのでしたね。オキシトシンは、誰かに好意を感じることでたくさん分泌される「親愛のホルモン」です。

だから、休憩時間などに親しい同僚と他愛もないおしゃべりをすることは、疲労回復にとても効果的です。オキシトシンが分泌されることでストレスが解消しますし、セロトニン神経も活性化させるので、明るく前向きになれます。

ただ、気分よく感じている時間が5分以上ないとオキシトシンは出てきません。一言二言ではなく、5分以上おしゃべりできる環境にない人は、やはりランチタイムなどを積極的に活用しましょう。

また、オキシトシンは「心地よい」と感じると分泌されるので、休憩時間には好きな音楽を聴くこともおすすめです。音楽を聴いていれば5分などすぐにたってしまいます。

その間にオキシトシンが分泌されれば、セロトニンも増えて元気回復です。音楽の分野は問いませんが、興奮するようなロックよりも、むしろ心が穏やかになる静かなものがベストです。

サウンドヒーリング協会の喜田圭一郎理事長によると、植物にいろいろな音楽を聴かせる実験を行ったところ、自然音を聴いた植物が一番長生きし、次がクラシック、最も早く枯れたのがロックだったそうです。

そのくらい「自然音」の力は絶大なのです。このサウンドヒーリング協会が筑波大学のいくつかの研究グループと共同で発表した論文に、「自然音を聴くことによるオキシトシン・コルチゾール濃度、心拍変動に及ぼす効果」というものがあります。

その論文によると、屋久島やハワイのカウアイ島のせせらぎと滝の音で構成されたヒーリング音を実験対象者に聴かせたところ、10分でオキシトシンとセロトニンが増え、逆にストレスホルモンであるコルチゾールが減ったそうです。

面白いことにその実験では、耳栓をして、さらにその上からノイズカットヘッドフォンをして音が聞こえない状態で自然音を流した場合でも、オキシトシンの増加が見られます。もしかしたら、肌が「感じて」いるのかもしれません。

「皮膚は第三の脳」と、皮膚科学研究のパイオニアである傳田光洋博士も述べています。

私も前述のサウンドヒーリング協会に伺ったことがあるのですが、不思議なことに、協会のドアを開けた瞬間、自分の「全身の細胞が喜んでいる」と感じました。

とにかく気分がよくなり、全身の力が抜けてリラックスできたのです。その場にあった植物も見たことがないほど地厚でツヤがあり、生命力に溢れ、生き生きとしていました。

その全ての秘密が、この自然音を24時間流し続けていることにあるというのです。

あまりに感動したので、現在は私のオフィスでも試験的に流していますが、たしかに心が安らぎ、疲れにくくなったという実感があります。

かように、私たちの心身はミラクルでセンシティブ。「疲れた」と自覚してから対処したのではやや遅いのです。しかし幸いにも、本書の読者にはセロトニンとオキシトシンの力を借りる知恵があります。

夜まで最高のパフォーマンスを持続させるために、ふだんから意識的にセロトニンとオキシトシンを分泌させて、疲労対策をしましょう。

COLUMN4「デジタルデトックス」で、質のいい睡眠を手に入れる

こちらで、「寝室にスマホは持ち込まないで」とお伝えしました。

日が暮れてからのブルーライトは、ぐっすり眠るためのメラトニンを減らすので、「なかなか寝付けない」「ぐっすり眠った感じがしない」といった負の睡眠状況をつくってしまいます。

ましてや寝る直前にスマホを見る行為は、メラトニンを減らすことはもちろん、脳を興奮させるので、ダブルで睡眠の質を下げる作用が働きます。

だから日が暮れてからはできる限り、スマホやパソコンなどのデジタル機器を使わないようにしましょう。

また四六時中スマホをいじっていることで、視力低下、肩こり、イライラなどさまざまな不調に陥ることがいくら言われていても、街には「スマホにぞっこん」な人たちで溢れ返っています。

スマホだけでなく、パソコン、ゲームといったデジタル機器によって現代人の脳はコントロールされている状態と言えますが、そこから自分で主導権を取り戻さない限り、本来の質のいい睡眠や十分な睡眠時間は手に入りません。

思いきって「デジタルデトックス」を行いませんか?たとえば、次のようなことを行ってみてはいかがでしょう。

①メールに即レスせず、メール対応する回数は1日3回まで

即レスは、自分自身が素早く動いているようで、実は送ってきた相手の優先事項に従っているにすぎません。早く返信すればするほど、先方からの返信も早く戻ってきてしまい、結果的にいつも返信に追われる状態になってしまいます。

それに、本当に一刻を争う案件ならば電話をしてくるはず。

メールという手段をとった段階で、すでにそうではないわけですから、返信期限が書いていない場合はなおさら急ぐ必要はありません。

ブリティッシュコロンビア大学が2014年に行った研究では、メールチェックを1日3回に制限された人は、ストレスが大幅に減ったことがわかりました。

また、返信の本数自体はいつもと変わらなかったのに所要時間は20%減ったそうです。つまり、回数を制限するほうが効率もよかったわけです。

②ソーシャル系アプリを削除する

私自身、「中毒のデパート」なのでSNS中毒に陥っていた時期もありました。今も仕事で必要な発信はしていますが、「いいね!」のやりとりに意味を見出すことはやめました。

その分、本当に会いたい人、好きな人にアポを取って直接会うようにしたら、心が穏やかになり、喜びや充実を感じられる時間が増えました。

今は会える人数が限られていますが、今後リアルで会える人をもっと増やしたいと考えています。

ニュースなどの情報アプリも大幅に削除しました。

一方的に外から入ってくる情報にもまれていると、不安と人生に対する不満で頭がいっぱいになり、いったい自分にとって何が重要なのかがわからなくなってしまう自覚があったからです。

このままでは「プレイヤー」ではなくニヒルな「批評家」になってしまい、大事な自分の人生に向き合う余裕もなくなると感じました。

また、いろいろなことが常に頭の中に入ってきて「決断しなければならないこと(大して大事でもないのに)」が増え、知らないうちに緊張感が続いてストレスだったのです。

③Wi-Fiを切断する

これ、実際にやってみると、何も困りません。今は公共の場でも自宅マンションでも、Wi-Fi環境が整っています。整っているからついつないでしまうのですが、つないだからといって大したことをしているわけではないのです。

そこでWi-Fi自体を切断してみると、その「大したことではないこと」をしなくなった分、自分でハンドリングできる時間が増えました。

「いや、24時間のネット環境がなかったらまずい」こんな声が返ってきそうですが、「まずい」ことなどありません。

そう思い込んで、引き換えに睡眠の時間や質を落としていることのほうが、パフォーマンスを問われるビジネスパーソンとしてははるかにまずい。必要なら、必要なときだけつなげばいいのです。

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