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第六章 ポジティブなアファメーションと自己イメージ

目次

★言葉があなたをつくる

あるとき、私の娘の一人が学校でチアリーダーの入部テストを受けようとしていたのに、直前になってやめてしまいました。

私はあきらめた理由をたずねました。

「どうしてやめたんだい? やりたいことを途中であきらめるのを習慣にしてしまってはいけないよ」すると、娘は怒ってこう言い返しました。

「試して失敗するのが嫌だったの。パパは失敗したことなどないでしょう? 何をやってもいつも勝って、いつも成功しているじゃない」私は驚きました。

娘が私のことをそんなふうに思っていたなんて。そして気づきました。

「この子は私が失敗したところ、負けたところ、うまくいかなかったところを、まったく見ていない。私たちの事業や人生の成功面だけを見ている」そこで、娘にこう言いました。

「君が見ているのは、うまくいっていることだけだ。パパが十のことを始めて、そのうち六つか七つは失敗しているのを見ていないだろう? うまくいった三つか四つのことだけを見ているんだ。

だから、『私は完壁じゃないといけない。両親は完璧だし、周りの人たちも完璧だから。彼らは絶対にドジをしない』と思っている。でも、それは正しくないんだよ」

自分以外の人は完璧で、自分は欠点だらけだと思っているとしたら、あなたのセルフトーク、自尊心、目標設定能力に何が起こるでしょう? あなたは何かを始めようとしなくなります。

自分にとって価値ある目標を追いかけなくなります。

間違いを犯してはいけないとか、ほかの人はいつも成功しているとか感じたり信じたりすると、本当はできるはずのことをしなくなったり、簡単に達成できる日標しか設定しないようになります。

自分の能力を伸ばそうとしなくなってしまいますGどうしたらそこにたどり着けるのか、最初は何の考えも浮かばないようなことでも、ビジョンを描き、日標を達成できるという自信と確信を持つことが必要です。

自尊心が低いと、あまり遠くに目標を設定することができません。高い目標を設定すると、「このままの私ではあそこに決してたどり着けない。この思考パターンを克服しなければ」と思ってしまいます。

北を向いているボートの船尾で魚を釣っているところを想像してみてくださいcまったく釣れないので、船の方向を変えることにします。

舵をつかんで、ボートを東に向けました。そして、そのまま舵を放し、船尾に戻ります。すると、ボートは再び方向を北に戻していきます。

自動操縦システムを調整するのを忘れたからです。

あなたはただそれを無効にしようとしただけでした。恐怖にかられると、人は一時的に勇敢な行動をとることができます。

内気な人でも、一時的に外向的になることができます。怒り狂っていても、一時的に冷静になることができます。あなたはいつでも自動操縦システムを一時的に解除することができるのです。

しかし、自分がどんな人間であるかの自己イメージを変えないかぎり、舵から手を離した瞬間に自動操縦システムが再起動し、また元の状態に戻します。

あなたは後ろに引っ張られるように感じます。もっといい方法を教えましょう。

舵に手を触れることもなくボートの方向を変えることができます。

どのように? 自動操縦システムを切り替えて、ボートが自動的に東に向かうようにするのです。もちろん、ここで言う自動操縦とは、あなたの自己イメージのこと。

自己イメージによってあなたが傾く方向上 〈でも北でも、ポジティブにでもネガティブにでも― ‐が決まります。

★アファメーションが目的地へと導く

どうしたら自己イメージを変えることができるでしょう? セルフトークをコントロールすることによってです。建設的なセルフトークのことを、私は「アファメーション(スマートトーク)」と呼んでいます。

セルフトークは自分自身との対話です。そして、自己イメージを形成する材料にもなります。

「私はなんて不器用なんだ」「私は優雅だ」「それは私には簡単だ」「それは私にはむずかしい」というように。潜在意識はこうした自分への語りかけの言葉を信じ、その言葉と一致するような行動をとらせようとします。言葉の力が行動を引き起こすのです。

したがって、セルフトークをコントロールできれば、潜在意識の力を借りて目標を達成することができます。

地域社会、家庭、結婚生活、職場など、外部環境で起こる出来事を観察するときには、実際に起こったことを記憶しているわけではありません。

記憶されるのは、セルフトークを通して得る、その出来事の″解釈″です。

「彼女は怒っている。でも本気であんなことを言ったわけじゃない。私は彼女が本当は何を言いたかったのかわかっている」というように、あなたは何が起こっているかについての考えを自分自身に語りかけています。

つまり、自分の感覚器官を通して認識した世界が、自分なりの解釈に基づいた世界にすぎないとわかれば、そうしたいと思ったときにその世界を変えることができるということです。

起こった出来事を変えることはできませんが、セルフトークをコントロールすることで、その出来事の解釈を変えることはできます。

セルフトークで繰り返し自分に語りかけることが、自己イメージと自分の信じるものを決め、それが行動に影響を与えます。セルフトークを変えることでこれまでの信念をくつがえさないかぎり、行動を変えることはできません。

あなたの未来は過去と変わらないものになるでしよう。

会社から解雇され、「この仕事を失えば、私には価値がない。もう生きていたくない」と思えば、あなたは実際に、あるいは間接的に、自殺することを選ぶかもしれません。

あなたの行動に責任を負うのは会社でしょうか、それともあなた自身でしょうか?ここでシナリオを変えてみましょう。

解雇されたあと、「私には価値がない。もう生きていたくない」と自分に語りかける代わりに、「いずれにしても、この会社では成長できなかったc次はもっといい仕事を見つけられるさ」と考えます。

そして、実際に新しい仕事探しを始めます。

あなたの行動に責任を負うのは会社でしょうか、それともあなた自身でしょうか? もちろん、あなた自身ですGそれが、出来事の″解釈″をヽ自分で選ぶということです。

「私には価値がない」は、起こった出来事のセルフトークによる解釈です。「もう生きていたくない」は、セルフトークが導いた″真実″です。

するとすぐさま、あなたの最も従順な奴隷である創造的潜在意識が、「わかりました。仰せのままにいたします」と応じ― ‐たとえそれが自己破壊的な行為であっても1 小実に仕事をやり遂げます。

POINT

あなたは自分の考えるものに向かい、考えている人物になる。現在の思考が未来を決める。

★「思考の蓄積」が信念を築く

間違いを犯した自分に対して、一いったい、どうしたっていうんだ?」と問いただしたことはありませんか? ネガティブなセルフトークを長々と続けるたびに、自分自身についての否定的な考えが重みを増していきます。

あなたが自分に対してそうしているのと同じように、あなたのことを否定的に話す友人がいたら、その友情を長く維持することができるでしようか?自分に語りかける言葉は注意深く選んでください。

自分との対話によって、何かに向かわせることも、引き離すこともできます。あなたが価値を置く何かと関連づけることで、態度は良いものにも悪いものにもなります。

セルフトークによって描かれた昨日までの古い絵は、今日のあなたに大きな価値と恩恵をもたらすはずの何かからあなたを引き離し、大きな害を与えるもののほうに向かわせてしまうかもしれません。

自分の孫たちに何か一つだけしか教えられないとすれば、私はどのように″現実″が築かれるかを教えると思います。

現実は、一度築かれたらそれで終わりというものではありません。つねに変化しています。

子どものころにすべてが決まってしまうと思ってはいませんか? たしかに、五歳までに現実の大部分が形成されますが、それで終わりではありません。

潜在意識の中の現実のイメージは、私たちの考え方や話し方、とくに私たちが言葉、イメージ、感情を通して自分自身に伝えるものによって築かれます。

セルフトークは、自分の頭の中で交わされる会話です。すべての思考が脳内に記録され、すべての思考が集まって信念を築きます。

「それが何だと言うんだ?」とあなたは思うかもしれません。

私が言いたいのは、あなたは自分にどんな可能性があるかではなく、現時点で信じることに従って自分を動かしているということです。思考を基に信念が築かれます。

仕事について、富について、恋愛について、自分の可能性について、自分が夜型の人間か朝型の人間かについて、賢い人間か愚かな人間かについて。

その考えを自分に話しかけることによって信念を築いているのです。あなたは一つの出来事を、頭の中で何千回と追体験することができます。

ただイメージを再生するだけでよいのです。

セルフトークによってその出来事について思い出すたびに、同じことが再び起こっているかのように頭に描かれます。

通常、一つの考えが潜在意識のレベルに深く根を下ろすことはありません。ただし例外があります。

権威を持つ人からのたった一度の褒め言葉、結婚の誓い、卒業のセレモニー、祈り、神聖な誓い、神との契約などがそうです。

それ以外の大部分の場合は、一つの思考が定着するには反復が必要です。その出来事を実際に繰り返す必要はありません。何かを鮮明に思い出すたびに、潜在意識はそれが実際に起こっていると信じるからです。

何かを鮮明に思い浮かべ、それに特定の感情が結びつくと、記憶に強く刷り込まれて″現実″になります。その出来事を思い出すたびに、イメージは強化されます。

POINT

あなたは自分が考えているものに向かい、考えている人物になる。現在の思考が未来を決める。スマートトークはよい未来を意味する。

★セルフトークで形成される自己イメージ

自己イメージとは、潜在意識のレベルでの自分についての意見であり、脳内の″データバンク″に保存した無数の信念や態度に基づいて形成されます。それは言ってみれば、自分がどんな人間で、自分に何を期待するかについて、頭の中に描かれた″絵″です。

「私は外向的だ」「私は内気だ」「私はのみ込みが早い」「私は本が好きではない」「私はリズム感がいい」「私は踊れない」「私は人気者だ」「私は孤独だ」。

その″絵〃は、あなたがこれまで学んできたことすべてで構成されています。人は自分について言われたことをどう認めるかによって、自己イメージを築きます。自己イメージはあなたが自己制御する基準になります。すべての思考を基にこの基準をつくり、それに基づいて自己制御を行うということです。

自分がその基準に満たないと認識すると修正し、基準を超えていると認識したときにも正しい位置に戻そうとする力が働きます。

つまり、どのように自分や周囲の人に話しかけるかが、自分の潜在能力を引き出して目標を達成する鍵となるわけです。

誰かを見下しているときには、相手を卑小に見せるような言い方をします。誰かを低く評価しているときには、実力以下の仕事をさせます私は自尊心が低下しているときに、より他人を見くびる傾向があります。すると、相手を自分より小さく見せるために、辛辣な言葉を浴びせます。実際には、「私より小さくなれ、私が大きく見えるように」と言っているのです。

自分自身や周囲の人に「小さくなれ」と言う代わりに、本当は「大きくなれ――自尊心においても、重要性においても、人としての価値においても、大きくなれ」と言うべきなのです。

それなのに、相手を見くびるような言葉を使い、同僚、子どもたち、配偶者、両親に、自分は小さな人間なんだと感じさせようとします。

肉体的な大きさではなく、態度、自信、勇気においての大きさです小さく見せるというのは、「自分が重要な人物に見えるように、君を重要な人物に見えないようにしたい」という意味です。

それを正しい方法でするのではなく― 自分の性格を改善し、知識とスキルを高めることによって、自分を価値ある人物にするのではなく― ‐周囲の人の価値を下げることによって、彼らの重要性を損なおうとするのです。

自分を価値ある人間だと思う感情を持たせ、自尊心を高めるべきときに、わざわざ小さな人間に見せようとするとは、なんと悲劇的なことでしょう。

子どもたち、そして、あなたが人生で出会ういわゆる″ちっぽけな人たち″は、自尊心を築くのにあなたをとくに必要としています。

どうしたら子どもに良い自己イメージを持たせることができるでしょう?・三歳の男の子が絵の描き方を学んでいるところを想像してください。

彼は絵に色を塗り、とてもうまく描けたと思ったので、彼にとっての権威者である五歳のお姉ちゃん(お姉ちゃんは絵がうまいので、冷蔵庫に貼って飾られています)に認めてもらおうと考えます。

彼はお姉ちゃんのところに走っていって、「見て、見て」と言いました。

ところが、お姉ちゃんは、「これ、何? ばかみたい。色が線からはみ出しちゃっているじゃない」とけなします。

男の子は姉の評価を受け入れます。

「お姉ちゃんが、ぼくはばかで、間抜けで、絵が描けないと言っている」。

このセルフトークが頭の中で繰り広げられると、自分自身への態度が大きく否定的な方向に傾き、「お姉ちやんがそう言っているから、ぼくは絵が描けない」という否定的な考えを持ってしまいます。

彼は別の絵を描き、今度はそれをお兄ちゃんのところに持っていって、「ねえ、見て」と言いました。

お兄ちゃんは弟にうるさくされたくないので、「じゃまするなよ、ばか。おまえに絵なんか描けないよ」とはねつけます。

もし男の子が兄の評価を受け入れると、彼の思考は「僕はばかで、絵が描けない」という信念に変わります。彼がまる一日かけて、これまでで最高の絵を描いたとしましよう。

それを母親のところに持ちていて、「ねえ、見て」と言いました。母親は眉間にしわを寄せて「まあ、いったい何をしたの? ひどいわね」と言います。

さて、男の子は何を考えるでしよう?「ああ、ぼくには絵なんて描けないんだ。それが真実なんだ」この子が幼稚園に行くようになりました。

先生が言います。

「さあ、みんな。きょうはすばらしいプレゼントがあります。これからクレヨンを配ります。みんなで絵を描くのよ」男の子は考えます。

「いやだ。ぼくは描かない。いちばん最後に描いたとき、すごく嫌な思いをしたんだ。ぼくには絵が描けない」人は潜在能力に従ってではなく、自分が真実と考えるものに従って行動します。

あなたが人々をネガティブに扱うとき、彼らの価値を低め、小さく見せるとき、それを彼らが受け入れれば、あなたは彼らの自己イメージを損なっているのです。

あなたがリーダー、親、配偶者、兄弟として彼らから信頼を得ていれば、彼らはあなたからの評価をそのまま受け入れてしまうでしよう。

誰でも人生のすべての側面に信念と期待を持っています。自分が道徳的、社会的、精神的、知的にどんな種類の人物になるかということです。

したがって、ある意味で自己イメージは一つだけではなく、何千ものイメージから成り立っています。

たとえば、自分がどんなリーダーかについてのあなたの考えには、おそらく自己イメージが含まれています。あなたはこう考えるかもしれません。

「私はソフトボール部のチームリーダーで、学校では教師をしている。しかし、地域社会や教会ではリーダーではない」と。

また、自分がどんな運動選手であるかについても特定の考えを持っています。

「私はテニスとゴルフとボウリングは得意だが、泳ぎだけはまったくだめだ」すべてのスキルや経験ごとに、実際にそうであれ、想像したものであれ、自己イメージが形成されています。

そのすべては自分に対する信念を基にしてつくられたもので、これらの信念があなたの人生をコントロールします。

ネガティブな信念に基づいて自己イメージが形成されると、これらの信念は頭の中で″私らしい″こととして記録され、それが行動に反映されます。

信念を変えないかぎり、自己イメージを変えることはできません。そして、あなたは自分が思い描く自己イメージにふさわしい行動をとり続けます。

どこかの時点で、「私はどうしてこんな考えを持つようになったのだろう?」と疑間を持つかもしれません。

その考えはセルフトークを通して得たのです。あなたが頭の中で行う自分自身との会話です。思考の流れがこの沈黙の会話を成り立たせます。そして、思考が蓄積されて信念を築きます。

言葉で考えたことが鮮明なイメージとなり、それが感情を呼び起こします。思考と感情が、脳の中で″真実″として記録されるのです。

そして、あなたは″自分らしい″と思う行動を通して、その″真実″を補強し始めます。つまり、セルフトークがあなたの自己イメージの基礎なのです。

POINT

私たちは真実に従って考え行動する。ただしそれは、自分が信じる真実である

★望まないものに意識を集中する

多くの場合、最も恐れることが現実になるのは、潜在意識がセルフトークの内容を受け入れて、行動をコントロールし始めるからです。

起こってほしくないことばかり考えていると、潜在意識がその方向に向かわせます。事故を起こしやすい人というのがいると思います。

彼らが何を考えているかといえば――事故を起こすことです! 保険産業によれば、ほとんどの交通事故がこのような″事故を起こしやすい″タイプの人によって起こされているそうです。

自分が事故を起こしやすいと考えると、自ら事故を呼んでしまうのです。望まないことに意識を集中するほど、その方向に引き寄せられます。

誰かに自分の人生がいかにうまくいっていないかを話すのは自由ですが、ネガティブで破滅的な話は、望むことからあなたを遠ざけるだけです。

ポジティブ思考というのは、「この問題が″存在しなければ″どうなるだろう? 問題が″修復されたら″、物事はどう変わるだろう?」という考え方です。

あなたが気持ちを向けるものが、あなたの手に入れるものです。

たとえば、車の運転を覚えると、やがてそれは無意識に行える習慣になります。その車でどこに行きたいかを思い描くだけで、自動的にハンドルをその方向に向けています。意識して「左折、左折、ブレーキを踏んで、アクセルを踏んで」と考える必要はありません。

頭の中の行きたいところのイメージに従つて、自然に体が動きます。それでは、事故はどのように起こるのでしょう? 事故は、起こってほしくないことを頭に思い描き始めたときに起こります。

テイーンエイジャーに車の運転を教えているところを想像してみてください。

その子の運転で車がセンターラインに近寄りすぎると、あなたは対向車との正面衝突を思い浮かべ、「対向車に気をつけて―」と叫びます。

子どもはどこを見るでしょう? 向かってくる車です― 潜在意識が「あの車に突っ込め」と彼に告げるのです。車がセンターラインを越えると、あなたはイライラして「反対だ― 縁石のほうに寄るんだ!」と言います。

この言葉が別のイメージを喚起し、子どもはまっすぐ縁石に乗り上げます。怒りを爆発させたあなたが「あの駐車している車に気をつけろ!」と言うと、子どもはその車にぶつけます。

あなたはすぐさま、「この子は問題児だ―・なぜ私の言うことを聞かないんだ?」と非難することでしょう。いいえ、彼はじっかりあなたの言うことを聞いていたのです。良いことでも悪いことでも、最も鮮やかにイメージすることが、実際に起こることです。

ゴルフのときに、打ったボールがいつもフックかスライスして、バンカーや池に落ちてしまうとしたら、プレーしながら何を考えるでしょう? おそらく、ひどいスライスを打ったときのことを思い出しています。

それが完全なスライスボールを生み出すのです。ちようど車やバイクを運転しているのと同じように。

「私はいつもスライスばかり打っている」と自分に語りかけると、体は自動的に脳内のイメージと外の現実を一致させようとします。

あなたが″望む″ ことではなく、あなたが″考える″ ことが現実になるのです。

「いや、私にはあてはまらない」と思っていますか? しかし、もしあなたが最もむずかしいホールのティーグラウンドで、本当にボールがグリーン上に落ちるところを思い描いているのなら、なぜひどいボールを打つのでしよう? わかりますか? むずかしいのはセルフトークをコントロールすることです。

もし池があることを知っていて、「あの池にボールを落としたくない」と考えれば、自分では反対のことをしているつもりでも、潜在意識が頭の中の最も支配的なイメージのほうにあなたを動かします。

「そうしたくない」は、頭の中の″絵″にはなりません。「水」が″絵″になり、その水があなたを引き寄せるのです。

フェアウェイを歩きながら、「またやった。私はいつだってこうだ」と考えてしまうと、一度ボールをスライスで打ってしまったら、それについて考えるたびに同じことを繰り返します。

「一度スライスするなら、百回でもスライスするにちがいない。実際に、いつもこのスライスを打っている」。

ラウンドが終わるころには、頭の中で五百回はスライスボールを打っていることでしょう。あなたは自分で思うより優秀です。

あまりに頻繁にスライスを打つので、すでにスライスの専門家です―つまり、セルフトークによって、自分で自分の失敗のお膳立てをしているということです。

結婚生活がうまくいかなくなる、会社の中でうまくやっていけなくなる、体調を壊すかもしれないなどと悪いことばかり考えて、自分からそれを呼び込んでいる人がいます。

心配や不安はネガティブな目標設定です。自分が望まないことに意識を集中するため、結果的にまさにその望まないことを呼び寄せてしまうのです。

あなたが企業の管理職なら、部下を率いる方法を考えてください。あなたが親なら、どのように子どもたちを導くかを考えてください。

あなたがコーチなら、自分のチームをどう管理しますか? あなたが精神的指導者なら、どのように人々に助言を与えますか?自分が彼らに望まないことをわざわざ彼らにイメージさせますか? 駐車中の車に追突するように導きますか?

★スーパースターのアファメーション

運動選手のコーチを務めるとき、私は彼らに自分のパフォーマンスを管理するためのアファメーションの力を教えます。

たとえば、フットボール選手を指導するときには、ボールを落としたあとにする最悪の行動は、自分がミスをしたと確認しながらハドルに戻ることだと話します。

「僕のせいだ。ボールを落としてしまった」。セルフトークでそれを鮮明にイメージすると、次に同じ状況が起こったときに問題を再生してしまいます。

自動操縦システムを変えないかぎり、ボールを落とし続けることになります。スポーツや人生でスランプが生じるのも、それと同じ理由からです。

自分が認識した現実を肯定し続けると、その現実が永続化することになります。自分に語りかけることが、頭に思い描くイメージになり、そのイメージどおりの現実を引き寄せてしまいます。

「私はいつも重要なときに失敗する」「私には売り上げが伸ばせない」「私たちはいつも負ける」「私はその仕事につけない」「私はいつも貧乏だ」それは自己実現する予言となります。

セルフトークで予測する結果が現実のものになるのです。過去の過ちに縛られていると、それを将来まで永遠に持ち続けることになります。

その代わりに、自分が達成したいこと、実現させたいことを考えましよう。

頭の中では過去の「成功」だけを再生し、「これが私だ。次にも同じことを繰り返そう」と自分に語りかけてください。そうした思考が成功を育てます。

セルフトークの本物のスーパースターと言えば、プロフットボール選手のジョニー・ジョンソンでしよう。

私がジョンソンに最初に出会ったのは、彼がテキサス大でプレーしていたころでした。

彼は試合の前に必ず自分の能力を肯定し、パスをインターセプトするところやタッチダウンにつながるパスをするところを思い描きました。

大事なテキサス大対アーカンソー大の試合では、パンターが彼とは別の方向にボールを蹴ったり、強い風にボールが押し戻されてしまったりしましたが、ジョンソンは自分にこう言い聞かせ続けました。

「キッカーはきっとミスする。だから準備をしておけ。チヤンスは一度だ」ついに、緊迫したゲームの第四クオーターに、ジョンソンにチヤンスがやってきました。

彼の蹴り返したボールが決勝点につながりました。セルフトークをうまく操ることで自己イメージを操ることができます。セルフトークをコントロールすれば、自己イメージを変えることができます。

自己イメージを変えれば、人生を変えることができます。セルフトークからも周囲の人との会話からも、皮肉や嫌みをすべて取り除いてください。

誰かの価値をおとしめるような言葉も、見くびりやからかいの言葉も、恥をかかせるような言葉も、あら探しをすることも、すべてやめてください。

自分や周囲の人を肯定的に考えると、望むイメージを引き出すことができます。自分の考えには責任を持ちましょう。

あなたの健康や幸福に責任を負うのは、あなた自身です。自分の困難な状況を、「私にはどうしようもない」と言って、他人や環境のせいにしてはいけません。

セルフトークを操ることで、自分の将来を自分で形づくる能力により自信を持てるようになります。

「私には明日がどうなるかが見える。明日を私の望むとおりのものにすることができる」と、感じられるようになります。

外部環境を変えるには、まず内部環境を変えなければなりません。あなたは二つの現実、内的現実と外的現実の中に生きています。

どちらかを変えれば、もう一方も変わります。誰もが外部環境を変えたいと思いますが、その方法を知る人はほとんどいません。

お金をもっと稼ぐことが求めている変化をもたらしてくれると考える人もいれば、特定の車を運転すること、特定のブランドの服を着ること、正しい相手と結婚することを目指す人もいます。

彼らは間違っています。お金や高級品や他人に、その力はありません。力は自分の中にあります。

ただし、「よし、私の自己イメージは完成した。

修正できた」と考えてはいけませんc自己イメージはつねに修正が必要です。

これは、継続的な改善プロセスです。

受け入れる情報が、現状認識に影響を与えます。

これからの二四時間、自分のセルフトークを監視して、さげすみ、敵意、皮肉、自分や他人に対する過小評価などを、すべて排除するように努力してみましよう。

「いつたい、私はどうしたんだ?」とか「どうしてこんなにばかなんだろう?」のような、否定的な考えは持たないでください。

遊び心からであっても、からかいや皮肉は禁物です。潜在意識は冗談と本気の区別ができません。

もし自分や誰かのことを悪く言ってしまったら、すぐに「今のは自分らしくなかった」と認めて修正しなければなりません。

そして、次に同じ状況が起こったときには何をすべきかを自分に言い聞かせます。これはあなたのこれまでの人生の中で、最も静かな二四時間になるかもしれません。

あなたは何を話すべきでしょう?他人に対する肯定的な評価、自分に対する肯定的な評価です。正しいことをしているときは自分にそう言いましょう。

ただし、これは自分にだけこっそり言うことで、声に出して言ってはいけません。

自分に対するものでも人に対するものでも、セルフトークの内容を肯定的な言葉と否定的な言葉に分けて、スコアをつけてみてください。

二四時間後には、自分のセルフトークの傾向が明らかになります。内なる自分を解き放つため、まずはスマートトークを使うことから始めましよう。

POINT

すべての意味のある永続的変化は、内から始まり外に広がる

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