きみは、今の自分に自信がぁるか?「今の自分に自信がない」という人ほど、実は難関企業の内定に近い人かもしれない。今の自分に問題意識を持ててこそ、成長はある。
「自分に自信を持っている」と思っている人の中には、自分と向き合うことが、できていない人もいるのではないだろうか。
きみは、内定しようとしていないか?
きみが目指すのは、数ヵ月後の内定ではない。もっと先のきみの夢の実現と、今日から納得のいく生き方の実現だ。
誰もが「内定」という目先の安ミに走を奪われがち。
今こそ、度胸が間われている。日先の安越に飛び込もうとするな。そのままでは、玉砕は目に見えている。相手に合わせることなく、会社に媚びることなく、自分の人生にこだわろう。
まえがき
就職活動はきみの人生にとってのチャンスだ。これからの「きみの社会人生活」を「自分で決める」ことができる。「面倒だし、つまらない」「自分の未来を決めるのは不安で、怖い」と思っているかもしれない。それは当然だ。
就職活動の「正しいやり方」を知らないのだから。これは、学校や家庭で教えてくれるようなものではないし、多くの人はそのままなんとなく就職活動を進めていく。だからこそ、やり方を知っていて、正しく努力し続けられた人は強い。
僕が館長を務める我究館では、毎年9割以上の学生が第一志望の企業に内定をもらう。人によってやりたいことや進む先は違うが、みんな充実した社会人生活を送っている。
この「正しいやり方」の根幹に我究(自己分析)がある。
この本にある%枚のワークシートで徹底的に過去、現在、未来の等身大の自分と、自らの本音を把握する。
そして、1枚の我究図にまとめていく。
それによって、どんな自分になっていきたいか、心から望んでいることが何かがわかってくる。
納得できない部分があれば、再度問い直し、修正していく。これさえやつておけば、エントリーシートに書く内容も、面接で話す内容も自ずと見えてくる。
徹底的に問い、考え続けたからこそ迷いがない。読み手に伝わりやすい文章が作れるし、堂々と相手に話すことができる。
もし、「心から望む姿と、今の自分が遠すぎる」と感じても絶望しないではしい。
ワークシートをやっていれば、そのギャップを埋めるために自分が何をするべきなのか、自然とわかるようになっている。
行動力をつけることはとても大切だ。行動量と成長幅は絶対に相関する。結果を出す人の共通点は、行動し続けたかどうかだ。
一方で、中途半端な就職活動が¨番苦しい。努力が結果に結びつかないからだ。何でもそうだろう。
勉強、スポーツ、資格取得、恋愛も、やり抜かないと深いレベルでの納得感は得られない。
簡単なことではないが、誰しもその困難を乗り越えられる。ここで、自己分析を通してどんな変化が起こるのかを紹介する。
特に次の3つのタイプの学生は、大きく変わる可能性を秘めている。
まずは、自信のない学生。周囲からの過度な期待に応えられず、挫折したことがある。高学歴だが、優秀な友人と比較してしまう。自分で進路などの大きな意思決定をしたことがない。そんな人だ。
まずは自信のなさやその原因を認識しよう。ひとたび課題を認識し、受け入れれば成長スピードは早い。このプロセスの中心に自己分析がある。
次に、成果に執着できる学生。高学歴や体育会の人に多い。勉強やスポーツなど自分の努力を成果につなげられる感覚がある人だ。
ゴールさえ定めれば、それに向けて努力し達成できる。
目標達成への逆算思考や継続力があるからだ。ただ、キャリアや就職活動のゴール設定は難しい。そこで、自己分析が非常に有効だ。
最後に、強いコンプレツクスがある学生。学歴や家庭環境などに何かしらの負い目を感じている人だ。受験の失敗や、経済的な事情などで悔しさや悲しさがある。
だからこそ、就職活動では成果を出したいと思っている。
この場合「負けたくない」や、「有名企業に就職したい」などと他者との比較をしがちだ。
しかし、「ただ会社に入りたい」という志望動機では厳しい。自己分析で自分にとっての仕事を定義し、入社後にやりたいことを明確にする。
そして、企業が自分を採用するべき理由を語れるようになろう。
過去のつらい経験があるからこそ、「絶対に変わりたい」という強い気持ちが成長につながる。
僕も人生の転機は自己分析だった。だから、成果につながる最良の方法だと強く確信している。ごく普通の学生生活を過ごし、「普通の就活」をした。そして、大手上場企業でスポーツイベントに携わる営業職になった。
「スポーツに関わることができる仕事」という程度の理由で選んだ。この1社日で、仕事観は一変した。
「仕事を楽しむ」が通用しない厳しさをつきつけられ、涙することもあった。自分が楽しいと思えることをやるためには、数字や結果を求められると痛感した。それと同時に、今までの人生を否定された気持ちにもなった。
初めて「自分の人生は本当にこのままでいいのか?」という問いに真剣に向き合った。その後、青年海外協力隊としてケニア共和国に渡り、3年間、児童福祉施設で貧困層の子供たちと接した。
将来、日本で学校の先生になるという目標のために、海外の教育現場で成長したいと思っていた。しかし、帰国してなお、キャリアに迷走した。
「自分が何をやれば満たされるのか、真剣に考えていなかった」と、その時に気づかされた。
就職活動の段階で選択肢はたくさんあったはずなのに、それに本気で向き合い、選択してこなかつたことを深く悔やんだ。
同じような後悔を味わう人を減らしたい。その思いで我究館の館長になった。”代の今なら、きみはどんな未来も実現できる。
多くの就活生は、「どうやつたら、エントリーシートがうまく書けるか」「何を言えば、面接を通過できるか」といつた「HOW」を気にして、大事なことを見落としている。
確かに、自分にとって大切なことや、やりたいことを理解するのは難しい。
しかし、自分と社会を理解して、現場で活躍する能力なくして、夢や理想に近づくことはできない。今、きみがやるべきなのは「WHY」を問い続けることだ。
「なぜ、この業界を志望するのか」「なぜ、この会社に行くために努力しているのか」「なぜ、自分は満たされていないのか」このような問いを何度も繰り返し、自己を見つめ直す時間をとることだ。
これらの疑間に納得のいく答えが出せたとき、きみの就職活動は、なんとなくやらされるものではなく、自立した意思決定に基づいたものになる。
その先に、心から納得のいく人生が待っている。
この本は我究館創業者の杉村太郎によって、1994年に上梓された。彼が自己分析の重要性を提唱してから、実に30年近くたつ。リーマンショツク、東日本大震災、そしてコロナ禍。時代は変われど、大切なことは変わつていない。
ありがたいことに、現在も、大学生に一番多く読まれている自己分析の本としてロングセラー&ベストセラーとなっている。
風化するどころか、ますます多くの人がその重要性を強調している。むしろ、社会の変化が激しく、人々の価値観もどんどん変わる今の時代にこそ、必要とされている内容だ。
なぜなら、この本は「本質的なこと」を伝えるものだから。
また、この本は、学生のみならず社会人にも支持されている。転職希望者が、自分のキャリアを見直すとき、人生で悩んだときに、読み返しているのだという。
企業の人事。採用担当者も、この本を読んで研究してくれている。いつの時代も、求められる人材はいる。
そして、その人材の本質は変わらない。
今まで、多くの人が夢や理想を目指す過程に伴走してきた。「本当にこのままでいいのか?」と、一度も悩まずに人生を終えた人はいないだろう。この疑間の答えは自分の中にある。
できないことやわからないことに向き合うには勇気がいる。
だから、僕はこの本を通じて、きみが自分の進む道を自ら決めるという、勇気ある行動を心から応援した就職活動はきみの人生にとってのチャンスだから。
我究館館長藤本健司
本質は「自己分析の結果を知ること」ではない。
「自分と向き合うこと」だ就活といえば自己分析。
しかしこの本の初版を発表した1994年、「就職活動に自己分析が必要だ」などと言っている人は日本中に一人もいなかった。
あれから約30年、今や適性や特性を心理テストやコンピュータで分析したりと、まさに自己分析ブーム。
しかし、ここで気をつけなければならない。必要なのは「自己分析の結果」を知ることではない。心から自覚することだ。だからこそ自分ととことん向かい合うプロセスが重要なのだ。
その過程を通じて「本当にそうなのか?」「なぜ?」「ほかには?」と、自分に何度も何度も語りかけ、悩んだり、自分の至らなさに気づいて落ち込んだり、仲間や先輩と超本音で語り合い、愛情や友情や強い絆を感じたり、時に涙したり。
そして、あるとき、自分の心からの思いをリアルに感じ、モヤモヤとしたものが晴れて、これまでの自分を受け入れ、内面が変化していくのを感じるだろう。
自分が研ぎ澄まされていくのを感じるだろう。仲間と心が震え合い、高め合っているのを感じるだろう。勇気や行動力があふれていくのを感じるだろう。
自分と本気で向き合うこと、そして他人と本気で向き合うこと。それこそが尊いのだ。
僕はこの本を就職のために書いているつもりはない。就職の機会でもないとなかなか考えなさそうな「大切なこと」を、きみたち若者に考えてはしいから書いている。
一人一人の人生がもっと充実したものになるように、そして一人一人の人間が作り出す世界がもっといいものになるようにと願って書いている。
さて、きみは自分の可能性をどれほど信じているだろうか。カッコつけずに自分に問いかけてみてはしい。誰もがものすごい可能性を秘めている。限界はない。
これまで我究館で7000人、プレゼンスで1万人の方々と接してきて、それを確信している。
学生時代はさえなくても、その後の人生を大いに輝かせている連中を何千人も見てきた。これまでの人生などほんの序の口にすぎず、人生の本番はまさにこれからなのだから。
しかし、それを実感として気づいている人は、実は少ない。分析結果を求めて心理テストに飛びついているうちは、それを手にすることはないだろう。
就職よりも内定よりも何百倍も大事なもの、そして特に難関企業の内定にも、実は最も重要視され絶対に必要不可欠なものがある。
それは、自信だ。自分で自分を心の底から信じてあげられることだ。
この本を手に取ったきみは、ぜひそれから目を離さないでほしい。そして必ず手にしてはしい。
自信の源は、どんな時代も不変である。見たくないものから目をそらさず、ごまかさず、自分と向き合うこと。深い愛情と強い信頼関係で結ばれた親の存在。全面支援し合える仲間の存在。そして、勇気を出して全力で何かに取り組むこと。
自信のありようも、どんな時代も不変である。強烈な不安と表裏一体でしか存在し得ないもの。ギリギリのところ以外には、存在し得ないもの。自分と向き合えないヤツには持ち得ないもの。
向き合うツールとして、「我究ワークシート」を提案している。ぜひ繰り返し取り組んでほしい。
その気になればざっと1週間で1回できる分量だ。だがある調査によると、実際に「我究ワークシート」に取り組んでいる人は読者の3パーセントだという。
だとすれば、せめて読んでほしい。読んで感じて考えてほしい。先輩が書いたものときみの気持ちを対比させながら。
そして「これは1」と思う切り口があれば、ノートに実際に書いてはしい。書くことで考えはどんどん深まる。だまされたと思って書いてみてほしい。書くことの効用を、我究の力のものすごさを体感してほしい。
さらに、仲間や先輩と超本音で、きみ自身と相手のために語り合ってはしい。就職活動は仕事とまったく同じだ。
自分から主体的に取り組む者にとってはものすごく楽しい。興奮する。期待するからこそ不安にもなる。それを乗り越える過程で、さらに大きな自信も手にすることができる。
唯一の条件は、きみが自分と向き合い、自分から行動できるかどうか。それだけだ。
きみが残りの数十年、震えるほどに人生を堪能して生きることを願う。そのためにも、まず卒業を迎える3月。
学生から社会に飛び出すとき、きみが自分の可能性を信じられる人間として、納得できる環境でその時を迎えていることを願う。
いつまで逃げ惑つていようと、きみの自由だ。だがあるとき、きっと気づくだろう。自分の人生だ。言い訳していても何にもならない。
杉村太郎
「絶対内定」するために知っておきたいこと
自己分析がなぜ就活で有効なのかなど、最新の採用情報や傾向について解説する。就職活動の「今」を知り、全体像をつかむことからスタートしよう。
8割以上の学生が、就活準備で「自己分析」に取り組んでいる
就活準備と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?左の調査結果を見ると分かるが、8割以上の学生が「自己分析」を就活準備として行っている。
もはやほとんどの学生が行っていると言っても過言ではない。多くの学生が取り組む理由は、「自己分析」をしなければ選考突破が難しいからだ。
人気企業の競争率は相変わらず高く、内定倍率が100倍以上の企業も多数ある。
「自己分析」を通して、選考通過に必要な「志望動機」や「自己PR」を他の就活生より魅力的な内容にする必要がある。
万全の準備をすれば高倍率の選考突破も可能だ。この本を手にしたきみは本当にラッキーだ。まだ何もしていないという人も大文夫。今から「自己分析」に取り組もう。そして、自分の望む仕事。会社・進路を見つけ、心から納得のいく就活をしよう。
なぜ自己分析(我究)が大切なのか?
毎年、「就職活動で、もっと早く取り組めばよかったことランキング」1位が「自己分析(我究)」になる。
自己分析の重要性はあちこちで叫ばれているが、毎年、同じ結果が出る。分かっているのに、多くの人が自己分析を後回しにして、同じ後悔をしてしまう。
このあとにも説明するが、自己分析は進めていくと楽しい。どんどん自分のことが分かるようになり、エントリーシートの作成や面接が楽しくなる。
企業を選ぶ「軸」も明確になり、自信を持って楽しみながら、就職活動を進めることができる。「もっと早く取り組めばよかった」と後悔している人が多いことから、有用性は間違いない。やらない理由はおそらく「面倒」「やらなくても何とかなる」「難しそう」だろう。誤解だ。
この本は、その誤解をすべて解消して、きみを導くために書いた。これからの人生を棒に振らないためにも、この本にまず1日を捧げてみてほしい。
後′卜をしていることランキング、.1位自己分析、2位筆記試験対策後悔していない人は、強み、弱み、志望動機を、自信を持って人に語れるまで自己分析をした人だ。
自己分析はあらゆるプロセスで必要である
学生から「自己分析はいつやればいいですか?」という質問を多くもらう。答えは「今すぐ」。気づいたときこそ、はじめるタイミングなのだ。コロナ禍で「がんばったことがない」と悩むのはわかるが、なおさら早めにやるべきだ。
そして、インターンシツプに参加する企業を決めるときから、インターン選考、インターン参加中、社会人訪間、本選考中、さらには、内定をもらつた後も有効だ。つまり、どの段階でも自己分析を行う価値がある。
詳しくは後から述べるが、「なぜこの会社(のインターン)を選んだのか」「どんな仕事ヽをしたいと(現段階で)考えているのか」「この仕事を通じて、会社と社会にどんな影響を与えたいのか」「そもそも、自分はどんな人生を送りたいのか」「本当にこの会社でいいのか」といった本質的な問いに、誰に対しても(もちろん自分自身にも)偽りなくブレなく答えるためには、自己分析が不可欠だ。
また、「もう間に合わない」とあきらめないでほしい。選考に落ちてから、あわてて自己分析を行う学生も多いが、そこからでも逆転はできるのだ。
自己分析ができているとインターン参れ企業選びに失敗しない
内定者の中に自社のインターンシツプ参加者が「いた」と回答した企業は8割を超える(左図を参照)。この数字から、インターン参加が内定への近道になることは理解してもらえると思う。
実際に、我究館生の中にも、インターン参加後に「特別な選考ルート」に乗せられ、他の就活生とまったく違う(優遇された)プロセスで内定を受けている者や、書類選考が免除された者など、様々な特典を受ける学生が多数いる。
「心から」志望する進路を見つけ、インターンに参加する企業選びができていれば、きみが志望企業で働ける可能性がぐっと高まる。そのためにも自己分析が重要になる。
一方で、そこまで思い入れのない企業のインターンに「とりあえず」「なんとなく」参加している学生も少なからずいる。これは効率が悪い。企業側からアプローチを受けたとしても、中途半端な気持ちでしか受け答えすることができない。
結局その企業とはご縁がなかったとなれば、お互い時間の無駄になってしまう可能性が高い。結果にこだわるためにも、インターンに応募する前に、自己分析をしよう。
自己分析は社会人訪問対策になる
ここ数年、社会人訪間が選考とほぼ同じ意味を持つようになっている。
従来は、学生が企業を知るための「企業研究」の場だったが、現在は、それに加えて、訪間を受けた社員が「学生を評価」して人事に報告をするケースが増えているのだ。
その評価が高いと、本選考の面接回数が減るケースや、特別なイベントや選考会に呼ばれることもある。
また、本選考の際、面接官の手元に「(これまでの)評価の一覧」があることも多い。そこに高い評価があれば、プラス材料となる。
つまり、訪問時に「自分をアピール」し「志望度」をしつかりと伝えることが求められる。そう、まさに本選考とまったく変わらないのである。
であるならば、社会人訪間前に自己分析を進め、強み・弱み、自己PR、就職活動の軸、といった点を「言語化(感覚ではなく、言葉で説明できる状態)」し、全力でお会いした社会人に思いを届ける必要がある。
特に1月以降の社会人訪間は重要だ。各社、選考となっていることが多い。
自己分析は、エントリーシートo面接対策‘にもなる
人気企業の倍率は300倍以上になる。内定者は、300人に1人だ。「そんなの無理だ」と聞こえてきそうだが、大文夫。きみが思うより難しくない。
合否は「自分のことを、深く理解しているか」、つまり自己分析の完成度にかなり左右される。これまで、何を感じ、どう考えて、行動してきたのか。
きみ自身の人生のすべてを振り返り、「相手に伝えると有効な部分」を言葉にして、整理しておくことだ。これができている人は、極端に少ない。できているだけで勝負できる。
最終面接では社長や役員が60分間、質問してくる。
きみがエントリーシートに300文字でまとめた「学生時代最も力を入れたこと」や「志望動機」を読みながら。膨大な過去の経験や、言葉の候補から選ばれた300文字なら、説得力がある。
それを元にして面接を受ける人は、ブレない軸を持って語れるので評価が高い。徹底した自己分析を元に、整理して相手に伝える。これだけで、差別化できるのだ。
すべての就活ステップにおいて自己分析は役立つ
自己分析ができていると、選考時に迷わない
自己分析は、面接が一番多く行われる6月の直前、5月にも必要になる。理由は「日程かぶり」が発生するからだ。説明しよう。
選考が進むと、2社以上の企業から「同じ日の、同じ時間帯」に次の面接を指定されるケースが多発する。その日程を断った時点で、「今回はご縁がなかつたということで」と落とされるというケースを多く聞く。
面接日程の案内は電話で伝えられることが多く、短い時間で結論を出す必要がある。そのときに、優柔不断にならないように、もしくは、うつかり答えてしまったことを後々後悔することがないようにしたい。
「あのとき、A社を優先しておけばよかった」と思っても、時間を戻すことはできないのである。
そのため、面接が解禁になる前に、優先順位をつけておく必要がある。そのためにも、自己分析が大切だ。書類が通過して安心せずに、4、5月に再度、自分の思いを確かめるのだ。
面接まで進もうと決めた企業だ。各社、そんなに大きな志望度の差はないはず。その微妙な差を、しっかりと自分の中で認識し、決断してから選考に挑もう。
複数社の内定を手にし、1社に決めるときも同様。迷ったら何度でも自己分析を。優先順位をつけてから面接を受けよう。1社に決めるときも、自己分析は有効だ。
「心から望む生き方」0見つけ方
自己分析とは「どんなオトナになりたいか」を考える作業でもある。まずは、次の3つの切り口で考えてみてほしい。
- ①Being:どんな人でありたいか(人格・能力)
- ②Having:手に入れたいものは何か(家庭・ライフスタイル・豊かさ・名誉)
- ③Giving:社会に(どんな人たちに)どのような影響を与えたいか
Beingはどうか。
「多国籍の人を束ねるリーダー」「高い専門性を持っている人」「出会う人を元気にできる人」など、理想の自分はどんな能力や人間性の持ち主だろうか。
Havingはどうだろう。
「年収2000万円を稼ぎたい」「異性にモテまくりたい」「海外の名門MBAに入学したい」など、本音では何を求めているのだろう。
Givingはどうだろう。
「世界の貧困をなくしたい」「日本のインフラ技術を世界に輸出したい」「日本の教育を変えたい」など、誰のために何のために生きるのか。
採用ページや説明会で聞いた話をなぞった「企業にすり寄った夢」では、皆、似たものになる。埋もれてしまう。まずは素直な気持ちで、きみ自身の夢を描いてみよう。
3つの切リロと3つの視点で考えよう
3つの切リロ
- ①Being・・・どんな人でありたいか
- ②Having・・・手に入れたいものは何か
- ③Giving・・・社会に(どんな人たちに)どのような影響を与えたいか
・コア↑
これらは、どんな仕事でなら実現できるだろうか
Doingどうしてもやりたいこと
3つの視点
- Want・・・何がしたいか
- Must・・・何をすべきか
- Can・・・何ができるか
「何がやりたいか」だけではなく、「望む生き方を実現できる仕事は何か」と考える。
自己分析で過去・現在・未来を把握する
未来を描くために、過去を分析する。強み、弱み、欲しいもの、満たしたいもの、世界観、すべては過去から形成される。
特に、幼児期から、小中学・高校生、大学1、2年生までの間の、家庭環境や、友人や地域社会との人間関係から受けた刺激に、未来のヒントがある場合が多い。
自分の生きてきたストーリーを把握する。そして、これまで追いかけてきた、これからも追いかけたい人生のテーマを見つける。
そのテーマのことを「コア」と呼ぶ。この「コア」が明確になると―フレない就職活動ができるようになる。
そのストーリーの先にある、理想の自分や、仕事が見えてくる。ワクワクする業界、企業も見つかる。ストーリーに沿つた自己PRや志望動機は、一貫性を持ち、説得力がある。
自分の語る内容に自然と自信がつく。言葉に魂が宿る。やがて行動も変わってくる。過去を振り返ることで、現在の自分、そして未来の自分が見えてくる。
会社選びはどうするか?
身近さ。親しみやすさや、憧れで企業選びをしないのが成功の秘訣だ。食品・化粧品・家電メーカー、といった身近な企業や、または広告代理店や、総合商社、コンサルといった超難関企業に憧れ、そこしか見えなくなってしまう人が多いが、それはリスクが大きい。
そういった企業は、他の学生も殺到するので、過度に倍率が上がってしまう。
ほとんどの場合、複数の業界、企業、職種で、きみの夢は叶う。
例えば商社だつて、総合商社だけじゃない。専門商社が多数あり、それは鉄・繊維・食品。エネルギーなど多分野にわたる。規模も大小様々、それぞれ良さがある。
大企業はダイナミックな仕事ができるが、歯車だと感じる人もいる。中堅企業は堅実で確実に成長できるが、やや硬いと感じる人も。
良い悪いではなく、特徴がある。自己分析の結果、もっとも「きみに適した場所」と思える企業が正解だ。自分や家族の雰囲気・出身中学高校などのスペック客観的な大人のアドバイスも有効だ。
自己分析で、慮から納得のいく就職先を知る
やりたいこと(What)が明確になると、志望企業の候補が見えてくる。その中から受ける企業を選ぶ際に重視してほしいことがある。
それは、「活躍できるか(強みが生きるか)」である。きみがどれだけその企業に入りたくても、そこで活躍できなければ楽しくない、輝けない。
もっと言うなら、採用の段階で残念ながら落とされてしまう。自己分析を入念に行おう。
何が得意なのか、いままでの人生でどんな貢献を仲間にしてきたのか、アルバイトやサークルで頼られた経験はなかつたか……。
一つ一つを振り返り、謙虚になりすぎずに見つけてみる。きみのこれからの人生を決める就職活動だ。モヤモヤした状態で続けてほしくない。
どんなことがしたいのか、どんな活躍ができるのかを考えることは、自分がどう生きたいかを考える、最初にして最大のチャンスなのだ。
自分の「Want」「Can」「Must」を見つけよう3つの円が童なる部分が、自己分析(我先)で見えてくる。ここを、自分の言葉で語れるようにしよう。
求められている人物像に合っていれば内定する
きみは、どんなタイプの人間であることを望んでいるのか。採用担当者は、きみにどんなタイプであることを望んでいるのか。採用担当者は、きみの顔つき、日つき、声、しやべり方、服装等の雰囲気、そして、高校。大学名、学部、過去の実績などのスペックから、きみのタイプを予測している。
きみは、どんなタイプの人間であることを期待されているか、正確に読もう。相手が望んでいることと、きみのタイプがズレていたら落ちる可能性が高い。
「広告っぽい、商社っぽい、銀行っぽい」「三菱っぽい、三井っぽい、住友っぽい」「営業っぽい、コーポレートつぽい、システムっぽい」業界にも、会社にも、職種にも、それぞれが持つ雰囲気や個性がある。
自分を正確に把握して、足りない部分はすぐに身につけよう。今からでも遅くない。
今の自分は求められる人物か就職は、ただ自分をぶつければいい、というものではない。
「相手が望んでいることを把握して應えていく」という意識も必要。
だからこそ、今の自分はどういう人間なのか、正確に把握すること。その会社の、その部署は、どういう人材が欲しいのか、工確に把握すること。
ギャップを正確に把握し、自覚し、足りない部分は身につけること。大切なのは、今の自分を正確に把握することだ。
今の自分に足りないものを知ること自信につながる
自分の短所を克服しよう。その短所が発生した根本から向き合って。
例えば「本気になれない」のならば、どうして本気になれなくなったのか、その原因(おそらくそれは目を向けたくないことであろうが)を、過去の経験に探す。
それが見えたら、現在の自分と対峙して乗り越える。やるべきことを、しつかり勇気を出してやることだ。自分に対して、他人に対して誠実になることが、自信につながる。
就職活動中の学生も同じだ。考えて悩んで行動して、また考えて悩んで行動して……。それでも自分は変わっていかない気がする。
ところがあるレベルまでもがいたら、その瞬間に突き抜けるのだ。時間がかかつたとしても、要は逃げないことだ。成長カープは二次曲線を描く。ブレークスルーは意外と近くにある。足りないものを正確に把握し、身につける。
どうしたらそれができるか
今の自分に何が足りないのか虚勢を張らずに、ごまかさずに、客観的に正確に把握すること。
`むの底から白覚し、身につけること。
足りないものは、英語力や実績などの表面的なものだけではない。
多くの場合、人間性といった内面的なものである。
第二者によるアセスメント(評価)による気づきが有効だ。
足りないものを`こから自党して身につける意識の変化、行動による変化の実感が自信につながる。
未来の活躍を予感させる人になろう
合否は、現在の実力差で決まらない。採用担当者は、未来の成長と活躍を予感して選ぶ。人間は変わることができる。今からでも成長できる。
学生時代にサボつていた人は、まだいろんな要素が開花していない。しかし、だからといつて、そういう人は内定しないのかというと、そうではない。
面接官は、未来の成長や活躍を予感して選ぶ。いくら現在の実力が高くても、成長が止まっている人は、「予感」させることができない。
一方で、現在の実力がそれほどでなくても、現在進行形で成長をしているのならば、「活躍の予感」を与えることできる。
こういう人に、企業は内定を出す。たとえ、どんな大学生活を送ってきたとしても、今からでも成長できる。ずっと、やりたかったことはないだろうか。今日から挑戦してみよう。
面接官は「将来性」を見る
未来の成長や活躍の「子感」を、与えることがカギだ。
3分でわかる、我究(自己分析)の進め方
この本を通して、きみ自身が本当にやりたいことの絵を描き、それを実現するためにするべきことを明確にしてほしい。
そのための手順をここでは簡単に解説する。詳しく知りたい人は第7章を読んでほしい。まず、いきなリワークシートに手をつける前に、我究図に取り組もう。
これは自分の「過去・現在。未来」をシンプルにまとめるためのものだ。詳細な書き方や我究館の学生が書いた実例は50ページからにある。
おそらく最初は、これまでの経験も、今の思いも、これからやりたいことも、心から納得したものが書けないだろう。
でも、この一回目の我究図は、わからないことを明確にするためのものだ。52ページに我究館生が実際に書いたものを掲載している。このレベルでいいので、まずは一度やってみよう。
一通り我究図を書き終えたら、ワークシートに挑戦してみよう。
そのあとで、再度我究図の作成に取り組んでほしい。初回とは比べ物にならないほど深く具体的なことが書けるだろう。
そして、エントリーシートや面接の準備を進めながら、我究図を磨き上げていく。理想は、我究図を見るだけで、自分が書くことや話すことが思い浮かぶような状態だ。
自己PRであれば、自分とはどういう人なのかを一言で伝えられるようにしておこう。
そのために、過去から現在の自分について振り返っておく。家庭環境や学校生活、周囲の人との関係性、成功体験や失敗体験。
嬉しかったことや苦しかったこと、悲しかつたことなど、感情が大きく動いた経験が我究図にあると良い。
現在の自分について充実した内容が書けていれば、学生時代頑張つたことに問題なく答えられる。
学生時代の行動とその背景、成果を書いておこう。先述したように、企業側は入社後の期待値を測っている。志望動機は、未来の自分と密接に関わっている。我究図の大きな特徴は、過去だけではなく、その先にある未来も書くところだ。
自分の過去が、今後の仕事や人生にどう関連するのか、客観的に納得できる説明を求められる。過去からの一貫性を常に意識しておこう。ここまでくれば、いつどんな質問をされても、自分の思いを一貫して語れる。
エントリーシートも面接も、最も大切なのは、伝えたいことが明確になつているかどうかだ。自分の価値観や強みを、それが形成された背景や発揮した場面とともに伝える。そして、入社後にその会社にとつて役に立つと説明する。
ここからもわかるように、「思い」といった抽象的なことの言語化と、説明するための具体的なエピソードを準備しておく必要がある。
我究図を使ってこれらを整理し、いつでも取り出せる形にしておこう。我究図とワークシートを活用して、きみが心から納得する結果を得てほしい。
そして、その結果を得られたら、再度我究図に取り組んでほしい。我究は、内定を得るためだけにするものではないからだ。入社する企業が決まったタイミングも、我究図に取り組むべきタイミングだ。
今後の具体的な仕事内容や、入社後のキャリアパスがより具体的になったこの段階で、やりたいことや成長するために必要なことを明確にしよう。
我究図の作り方と実例
1過去を振り返ろう
ノートもしくはテキストェディタで、自分の人生において大きなインパクトや意味のあったイベントを、箇条書きにしていく。
うまく書けないところがあっても気にしなくて大文夫だ。最初から完璧なものを書き上げる必要はない。
まずはこれまであつたエピソードをとにかく吐き出して、最終的に整理すればよい。
例えば、家庭環境や家族との関係性、友人などの人間関係やクラスでの立ち位置。部活や習い事の経験。受験や進路を決めたときの葛藤や成功体験など。
きみの人生には今まで多くのことが起こっているはずだ。自分のコアを明確にするために、大きな影響受けたことから書き出してみよう。
2.未来について考えよう
思い描く理想や、自分がワクワクする「なりたい姿」を想像し、言葉にしていこう。
うまく書けない理由には、「言葉にするのが怖い」ことが多い。自分の描いている未来が小さかったら、自分の器が小さいと悩んでしまいがちだ。
逆に、壮大な未来を描くと、自分がその当事者になれるのか不安になるものだ。大事なのは、ワクワクできるかどうかだ。
不安があるのはよくわかるが、自分の進むべき方向を言葉にすることには、必ず意味がある。
3.心から望む生き方を書く
ノートやA4程度の紙の左上に3つの切り回(Being・Having・Giving)を書く。そして、左下から右上に向かって伸びる矢印を書こう。それに沿うように、1と2の内容を過去から記入していく。左下を過去に、右上を未来にしよう。
4.内容を確認する
自分にとって分かりやすい、すっきりしたものになっていれば、ひとまずは完了だ。抜けているものや、ここに示した形式は気にしすぎなくても大丈夫。
2回日以降は、書き終えたワークシートの内容を元に、我究図をまとめていこう。再度取り組むべきタイミングは先述の通りだが、それにこだわらず気づいたときに修正。加筆すればいい。では、実物を見ていこう。
勝つために、まずすべきこと。それは自分の弱さを知ることだ。弱さを知れば、強さも見えてくる。自分をごまかしているうちは、勝利などあり得ない。自分を信じることなどできやしない。今がチャンス、じっくり向き合ってみないか。
2024年卒は、どんな人が内定したのか
次の6点を押さえていた就活生は結果を出していた。
- 「自己分析」を早期に行い、志望業界を決定し、2〜4の行動を多く実行できた人
- 「(夏)インターンシップ」に積極的に参加し、志望企業にアピールできた人
- 「社会人訪問」を精力的に行い、志望企業の研究と自分のアピールができた人
- 「リクルーター面談」の段階で、志望動機と自己PRをしっかり語れた人
- 「面接」(本選考)で、1〜4で得た知識や経験をもとに、自分をアピールできた人
- オンライン選考対策ができていた人
近年の就職活動では「インターンシツプ」「社会人訪問」「リクルーター面談」の場が事実上の「面接」になっている。
それぞれの場で学生は評価され、人事に報告されている。他の人より高い評価を得ていれば通常よりも早期に内定が出ることもある。早期に自己分析を行っていた学生は志望業界の選定が早い。そのため、2〜4の機会を多く持つことができる。
また、自己PRや志望動機が明確になっているため効果的にアピールできる。「量」と「質」ともに効率よく動くことができるのだ。
今が何月だったとしても、一日でも早く自己分析から取りかかろう。
残念ながら、こういう学生は落ちている
志望企業が、大手企業に偏り過ぎていた学生にとつては厳しい就職活動になつた。人気企業はいつの時代も超難関だ。倍率は常に100倍〜300倍だ。自己PR(我究)と志望動機(我究と業界・企業研究)の入念な準備が必要だ。
しかし、過度な大手志向の場合、志望業界を増やして受験社数を増やそうとするため、業界・企業研究が手薄になる。
平均で30社エントリーするとして、大手志向の学生は上位5社×6業界を受けることになる。一方で、堅実な学生は上位10社×3業界と半分の業界だ。
当然研究にかけられる時間が伸びるため、こちらの方が結果が出る。企業規模も大切だが、仕事の中身にこだわり、業界内を縦に見て就活に挑もう。
また最近、ネットで見た他人のエントリーシートや、面接の回答をそのまま使う学生がいる。「効率的に結果が欲しい」「内定できるか不安」という気持ちはわかる。
しかし、企業はきみについて聞いている。ほかの誰かが内定した文章や受け答えではなく、自分の言葉で自らを語る必要がある。そこで大事なのは、自ら考え、仕事を理解するのに必要な情報をとる主体性だ。
これこそ、内定獲得を分ける重要な要素なのだ。
日本の人口が減ると、これからの仕事はどうなる?
すでに日本は、経済だけでなく人口も縮小しはじめている。左図に示した通りだ。日本はマーケットとしても確実に小さくなりつつあるのが、数字で理解できる。
1990年代、世界のGDPの14%を日本が占めていた。しかし2020年には5。7%になり、世界の中での日本のプレゼンスは急速に小さくなっている。
海外に出たことがある人は、それを強く実感したはずだ。
2022年現在、約1億2500万人の日本の人口は、2050年には9500万人になるとされ、「世界のGDPの3%以下に過ぎない高齢者の国」になる。
経済規模の縮小は、企業の事業縮小やポストの減少、所得の低下を導く。生き残りをかけて、新規事業や新たなマーケット開拓を目指す企業が増えている。
それに伴い、若手の抜擢や、外国人の積極採用を通して社内の変革を目指している。
一方で国内のスタートアップ企業の資金調達額はこの約10年で10倍超になっている。
自分で何かを起こせる人、個の力を持った開拓者精神のある人にとっては、非常にやりがいのある社会が到来する。
「グローバル対応」できでいれば、勝ち抜ける
少子高齢化とともに縮小する日本経済とは対照的に、アジアの国々が巨大なマーケットとして、成長を続けている。世界中の企業が、アジアを目指して動いているのだ。
例えば、その国の発展を支える出生数を見ても明らかだ。日本で1年に生まれてくる子供は約77万人。
それに対し、インドネシアは約500万人、中国は約1062万人、インドは約2500万人だ。これらの国々の若者たちが今後のアジア経済の成長を支える。
きみたちが働く40〜50年間のビジネスの主戦場がアジア諸国になることは、ほぼ間違いないだろう。
組織の大小にかかわらず、多くの企業が世界を目指している。
その中にあって、日本のマーケットだけを相手に仕事を考えるのは無理がないだろうか。実際に、あらゆる企業が説明会で「グローバル事業の強化」を本気で語っている。
それを自分事として捉えよう。企業研究や留学、勉強、ゼミ選び、TOEICなど、今日からできる準備はある。世界の動きを捉えた自己PRや志望動機を、採用担当者は期待しているのだ。
きみには、夢があるか?今の自分の実力や、今までの自分の実績などに縛られずに、自分の本音の夢を持とう。
人からどう思われようと、構わない。誰にも言わなくても構わない。自分の本音の夢を見つけよう。きみはこの人生で、何を実現したいのか。
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