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リモートワークで生きていく!

はじめにはじめまして、稲員未来(いなかずみく)と申します。私は週5日間のほとんどを、都内の自宅でリモートワークしています。普段は情報システム部門で社内SE(ヘルプデスク)として働いており、何か特出した専門スキルを持っているわけではありません。本書の執筆時点である2020年5月現在、全世界の人々が新型コロナウイルスによって苦しめられています。世界経済は停滞し、職を失った人も数多くいます。そんな渦中ではありますが、新たな働き方として「リモートワーク」がより一層の注目を浴びています。私はというと、新型コロナウイルスが蔓延する以前からリモートワークを実践し、あらゆる検証を行ってきました。2018年から本格的にリモートワークで働き始めたので、約2年間リモートワークしていることになります。この本では、私がリモートワークによって経験したあらゆるノウハウをあなたにお伝えしていきたいと思います。「満員電車での通勤なんてもうやめたい!」「好きな場所で仕事ができたらどんなにいいだろう」「自由な時間に仕事ができたら楽なのになあ」あなたも、こんな考えが一度でも頭をよぎったことはありませんか?多くの人が、自分の好きな場所で、自由な時間に働きたいと思っています。実は私も少し前までは「会社に行って仕事をするのが当たり前だ」と思っていました。そんな私が、どうしてリモートワークに惹かれたのか。本書ではその点も含めてお話していきます。私がこの本を書きたいと思った理由は、自宅で仕事したいけどリモートワークなんて無理、スキルがないからできないと諦めそうになっている人に、「こんな働き方の選択肢もあるんだ」ということをぜひ知ってほしいと思ったからです。「自分はこれしか選べない」というよりも、「これも選べるし、あれも選べる」「いろんな選択肢の中から、自分でこれを選んだ」という状態のほうが、人生はさらに豊かになると思います。「知らない世界はないも同然だ」という言葉があります。自分の世界や選択肢を広げたいのであれば、まずは知ることから始めてみてはいかがでしょうか。また、本書にはリモートワークをする際に注意すべき点やちょっとしたコツなど、私の失敗談や実体験も交えた具体的な内容を盛り込んでいます。ですから、今後リモートワークをしたいという個人の方はもちろん、これから会社に導入していきたいという経営者の方にも、有益な情報になると思います。今後は「自分の働き方は自分で選ぶ」時代になっていくと思います。これほど色々なものが多様化しているにもかかわらず、働き方の選択肢はほぼ「オフィスで働く」一択なのは不思議だし不便だと思っています。世の中は必ず便利な方向へ向かうので、働き方も多様化していくでしょう。私は現在の働き方に至るまで紆余曲折ありましたが(そしてこれからも、たくさんの紆余曲折があるのでしょう)、働き方を変えたら驚くぐらい日々のストレスが減って、人生の幸福度が上がりました。この本がほんの僅かでも、あなたの人生の幸福度を上げる一助になることを切に願っています。稲員未来目次はじめに第1章リモートワークとはなにか?リモートワークの定義と類義語リモートワークしやすい職種・雇用形態リモートワークのメリット・デメリット第2章リモートワークで働くためのチェックポイント自宅環境のチェックポイントメールやチャットで注意すべきことオンラインミーティングに関する注意点公共の場所で仕事する時のコツ自宅でも仕事に集中するコツリモートワークで仕事相手からの信頼を得るためのコツリモートワークに役立つITツール第3章リモートワークの事例紹介稲員未来/20代女性・情報システム部門田中さん(仮名)/30代女性・コンサルタント吉井秀三さん/40代男性・事業開発maiさん/20代女性・広報PRSNさん/50代女性・メーカー事務職第4章リモートワークでぶつかる壁への対処法リモートワークに向いている人の特徴コミュニケーション不足を防ぐには今いる会社でリモートワークを認めてもらうにはおわりに巻末付録リモートワーク関連用語集・本書で紹介したツールのリンク集

第1章リモートワークとはなにか?本書を読んでくださっている方の中には「リモートワークってよく分からない」という方もいらっしゃると思います。第1章では、リモートワークの定義やメリット・デメリットなどの基礎知識について簡単にご説明いたします。リモートワークの定義と類義語リモートワークとは、簡単に言うと「自宅やカフェ、コワーキングスペースなどオフィス以外の場所で業務をすること」です。ただし、やや曖昧な定義ではありますので、私は「労働者がサービスの提供や成果物の納品をする際に、必ずしも特定の場所に行く必要のない働き方」と理解しています。それでは、単語としての意味も紐解いていきましょう。ワーク(work)はさておき、リモート(remote)とは「遠隔」という意味です。そもそも「リモートワーク」という言葉には、本来はオフィスで行うはずだったことを「ITツールを利用することで」遠隔地でも行えるようにする、というニュアンスが含まれています。ですから、元々オフィスで行うことが想定されていない仕事、たとえば工場作業や農作業といったものに対してリモートワークは当てはめられません。また、リモートワークと似た概念に「テレワーク」という言葉もあります。日本テレワーク協会による定義では、「情報通信技術を使用した、場所や時間に囚われない働き方」とされています。なお、本書では両者を特に区別せず「リモートワーク=テレワーク」と捉えたうえで、「リモートワーク」の方を使用していきます。リモートワークしやすい職種・雇用形態本書の執筆時点では、新型コロナウイルスの影響で日本の雇用環境は変化を迫られています。中でも最近SNSを中心に、「リモートワークができるのは上級国民だ」という議論が話題になりました。ではそもそも、リモートワークをすることができる仕事とは、一体どんなものなのでしょうか。最近では大手企業の一般職にもリモートワークは浸透し始めていますが、新型コロナ以前ではリモートワークというとフリーランスを思い浮かべる人が多かったと思います。その理由は、下記の2つの勘違いによることが多いです。【リモートワークに関するよくある勘違い】1.会社員(正社員)はオフィス勤務を前提とした働き方である2.高度なスキルを持っていないとリモートワークはできない1.会社員(正社員)はオフィス勤務を前提とした働き方である1つ目の勘違いは、会社がリモートワーク制度を取り入れて活用しているかどうかによります。実際には、会社員(正社員)としてリモートワークをしている人もたくさんいます。たとえば私が働いている会社では、秘書や広報、営業などの正社員も全員リモートワーク可能ですし、実際に自宅などオフィス以外の場所でも働いています。2.高度な独自スキルを持っていないとリモートワークはできない2つ目の勘違いは、リモートワークをするために必要な「スキル」に対する勘違いから来るものです。現在リモートワークが広く浸透している職種は、エンジニアやデザイナー、ライターなど一定のスキルを要する職種です。いずれもパソコンさえあれば業務遂行が可能な職種なので、最初からリモートワークとの相性がとても良いと言えます。このイメージが先行しすぎるせいで、他の職種ではリモートワークは難しいと勘違いしてしまうケースが多いかと思います。一方で、最近は新型コロナウイルスの影響もあり、秘書や一般事務、さらには営業もフルリモートで行っている会社もあります。ですから、「自分はクリエイティブなスキルを持ってないから……」という理由でリモートワークを諦める必要はないのです。先ほど紹介した「上級国民」という議論に関してですが、私はリモートワークをするのに「上級も下級もない」と思っています。会社との契約内容によっては、正社員だろうが派遣社員だろうがアルバイトだろうが、誰でもリモートワークが可能です。とはいえ、リモートワークは個人の裁量(自由度)が大きくなるため、前提として会社や周囲からの信頼を得ていることも条件になってきます。ただし、どうしてもリモートワークとの相性が悪い職種というのも一部存在します。たとえば、会社の機密情報を扱う財務や監査といった仕事は、セキュリティなどの観点からオフィスでの勤務が必須となるケースが多くあります。

リモートワークのメリット・デメリット次に、私が考えるリモートワークのメリットとデメリットを「働く側」と「企業側」それぞれの視点からお伝えします。なお、第3章では私以外のリモートワーカーが考えるメリットとデメリットも載せているので、ぜひそちらも参考にしてみてください。働く側のメリット1.不要な時間を削減できる2.スキマ時間を活用できる3.より柔軟なスケジュール調整ができる4.ネット環境さえあればどこでも仕事ができる1.不要な時間を削減できるリモートワークをすると、通勤時間や移動時間、空いている会議室を探す時間や、人によってはランチのために外出したり行列に並ぶ時間など、不要な時間を削減することができます。その中でも私は「満員電車に乗らなくてよい」というのが大きなメリットだと思っています。特に都市部において、満員電車は人々の生産性を下げている要因のひとつと言えます。2.スキマ時間を活用できるたとえば、会社に勤めていると平日に役所や郵便局、病院に行くのは難しいので、お休みを取る必要があります。会社にいる間は会社のために行動することが前提となっており、仕事の区切りでちょっとした時間ができたとしても、プライベートの用事に時間を使うことはできません。しかし、リモートワークなら、仕事の切りが良いところで家事や買い物を挟めますし、郵便局や役所に行くこともできます。それがかえって気分転換にもなります。また、先日SNSで「リモートワークだとじっくり煮込む料理が作れるのがいい」という内容の投稿を見て「まさにそうだな」と感じました。自宅で仕事をしながら、料理の様子を見ることができますからね。私の場合だと、平日の日当たりがよい時間に布団を干したり、部屋の掃除をしたり、ジョギングをすることもあります。「休日にやろう」と思って溜めていたことを平日に分散できているイメージです。平日も自由に使える時間が増えたことによって、仕事とプライベートを含めた「生活の生産性」が上がり、QOL(生活の質)も向上しました。3.より柔軟なスケジュール調整ができるたとえば、夜に予定がある場合は早起きして仕事したり、1日空けたい場合は前倒しで仕事をしたりするなど、「1日のうち、いつ仕事をするのか」において自由裁量の度合いが高いのが、リモートワークの大きなメリットと言えます。また、社会全体で見てもリモートワークが浸透することによって「決まった時間に働くこと」ではなく「仕事のアウトプット」に評価基準が移りつつあります。ただし、会社員の場合は勤務時間によって割増賃金を支払う必要があるため、リモートワークでも業務時間がきっちり決まっているところもあります。労働時間にどのくらいの裁量をもたせてもらえるかについては、会社と相談してみてください。4.ネット環境さえあればどこでも仕事ができるネット環境さえあれば、場所を選ばずどこでも仕事ができるのも良いですね。私は基本的に自宅で仕事することが多いですが、旅しながらリモートワークすることは可能なのかを検証するために、2019年に3ヶ月間ヨーロッパを周遊しながらリモートワークしてみたことがあります。その様子は著者紹介のリンクから読めますので、ご覧ください。働く側のデメリット1.自己管理能力が試される2.働きすぎてしまう3.すぐに質問できない4.コミュニケーションロスが生まれやすくなる1.自己管理能力が試されるリモートワークは、とにかく自己管理能力が試されます。リモートワークで成果を出すために一番重要な要素といっても過言ではありません。なぜなら、周りの目があるオフィスと違って、仕事時間の確保、進捗確認、報連相(報告・連絡・相談)など、全ての業務を自発的に行う必要があるためです。他人の目がないと、人はついサボってしまいます。そんな自分をどこまで律することができるかが、常に問われます。ただし、これはメリットにもなると思っています。なぜなら自己管理能力はほとんどの人にとって必要な能力であり、高ければ高いほど良いからです。私も日々、自己管理能力を鍛える良い機会だと思って楽しんでリモートワークしています。先述のように、私は2019年に3ヶ月間海外でリモートワークをしましたが、一見無謀なこのチャレンジを許可してくれた社長に「なぜ許可してくれたのですか?」と帰国後に聞いてみたことがあります。すると、このような回答が返ってきました。「自己管理能力が高いので、きっと大丈夫だろうと思って許可をした。正直言ってITスキルはそれほど高くないが、スキルよりも、離れた場所でもちゃんと仕事をしてくれている安心感があるほうが大事」雇用主の視点からも「自己管理能力の有無」はリモートワークで人材活用する際の重要な要素と言えます。2.働きすぎてしまういつでも仕事できてしまうため、つい働きすぎてしまうことがあります。良くも悪くも、移動による場所の切り替えがないため、仕事とプライベートとの境界線を引きづらいためです。この場合は、あらかじめ仕事時間を決めておいて「この時間を過ぎたら仕事はしない」などのマイルールを作ると良いと思います。3.すぐに質問できない特に新入社員や新しくジョインしたメンバーは「気軽に質問できない」という悩みを持つ人が多いです。オフィスの近くの席にいれば気軽に聞けるはずの質問も、リモートワークになると「今聞いていいのかな?」「質問内容がまとまらない」と躊躇してしまう人もいます。この場合は、上司や仕事仲間が新入メンバーの進捗を頻繁に確認して「なにか困ってることある?」と問いかけてあげるといいと思います。4.コミュニケーションロスが生まれやすくなるコミュニケーションロスも、リモートワークにおける大きな課題だと思っています。私の知人に、フルリモートで事務系の仕事をしている女性がいます。いつもイキイキと仕事をしている彼女から、ある日「今の会社をやめようか迷っている」と相談されました。よくよく聞いてみると、コミュニケーションがなくて辛いとのこと。彼女は人と会話や雑談をしながら仕事を進めたいタイプだそうですが、フルリモートでメンバーとの雑

談が少ないことがストレスとなっていたようでした。私は彼女に、週に一度オンラインで雑談する時間を作ってみることを提案しました。実際に雑談の時間を設けたことで彼女のストレスは緩和し、今でも同じ会社で仕事を続けています。リモートワークをしたからこそ、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションやちょっとした雑談の重要性が分かった出来事でした。このようにリモートワークの場合は、ほとんどのやりとりがチャットやメールなどのテキストになります。そのため、意図しないことが伝わってしまったり、反対に意図したことが伝わらなかったり、ともすると冷たく聞こえてしまったりします。私はその対策として、オンラインミーティングはカメラオンの状態で行う、チェックインを取り入れるなどの工夫をしています。詳しくは次の第2章をご覧ください。企業側のメリット1.広いオフィスや設備を構える必要がない2.他社と差別化できるため優秀な人材が集まりやすい3.メンバーのアウトプットがより可視化される1.広いオフィスや設備を構える必要がないリモートワークを導入すると、高い賃料を払って広いオフィスを構える必要がなくなるため、固定費を大幅に削減することができます。最近は「バーチャルオフィス」と呼ばれる事務所に登記だけして、普段の仕事は自宅で行うという会社も増えてきています。2.他社と差別化できるため優秀な人材が集まりやすい売り手市場の業界においては、リモートワーク制度を取り入れることで他社との差別化を図り、より優秀な人材の確保に繋がります。特にエンジニアやデザイナーなど、リモートワークという働き方がスタンダードになりつつある職種においては、リモートワーク制度を取り入れていない企業はあまり魅力的には映りません。つまり、高いスキルを持つ人材を確保するためには、リモートワークの導入は大きなアピール材料になります。3.メンバーのアウトプットがより可視化されるリモートワークは、抱えているタスクの進捗、課題や問題点の共有や相談、期限内の提出、アウトプットの質などが各メンバーの自発性や自己管理能力に委ねられる部分が大きくなります。したがって、意欲や能力の高いメンバーの成果はより大きく、そうでないメンバーは普段よりもさらに生産性が低下し、総合的なアウトプットの差異が可視化されます。そのため、メンバーに対してより適切なフォローを行うことができます。企業側のデメリット1.コストが増える2.メンバーのマネジメントが難しい1.コストが増えるリモートワークでは持ち運びできるノートパソコンを利用することになるため、会社によってはノートパソコン等のデバイス購入費用がかかります。ハード面に加えて、セキュリティ対策のために、VPNやMDMツールなどのソフト面の導入コストも必要になります。また、オフィス勤務に比べてメンバーへのセキュリティ教育の重要性も高まります。オフィスでの勤務の場合は、セキュリティに関する専門知識を持ち全社員をサポートする情報システム部門があることも多いので、社員一人一人が細かいセキュリティ知識を身につける必要性は高くありませんでした。しかし、リモートワークの場合は自宅や自宅以外でも仕事をすることが可能になる分、たとえばフリーWiFiの危険性や個人情報の盗聴、デバイス盗難の可能性について各自がより知識をつけて自衛できるようにしていく必要があります。そのため、リモートワークするメンバーに向けたセキュリティ教育コストが増えます。2.メンバーのマネジメントが難しいリモートワーク環境では、「メンバーが本当に仕事をしているのか分からない」という場面は多くなります。これを解決するには、下記のように各メンバーの仕事を「見える化」する工夫が必要になります。・週報や日報、分報を提出してもらう・各メンバーが抱えているタスクを可視化・共有する・タスクの進捗確認を頻繁に行い、進捗に遅れが見られるメンバーをすぐにフォローするまた、「いつでも仕事ができる」と言えど、ほとんどの人はチームで仕事をすることになるため、最低限のコアタイムは設けたほうがいいでしょう。チームメンバー同士がある程度同じ時間帯で就業しているほうが、連絡もとりやすく効率的です。すでに導入している企業も多いですが、1on1ミーティングを行うのも効果的です。1on1ミーティングとは、上司と部下が定期的に1対1で行う面談のことを言います。目標設定や目標に対するフォロー、人事考課のフィードバックの他に、下記の項目について話し合うと良いでしょう。・通常業務の課題・部下自身の体調やメンタル・ワークライフバランス第2章リモートワークで働くためのチェックポイントこれからリモートワークをしてみたい、または週のうち何割かにリモートワークを取り入れたいと考えている個人や企業は、今後多くなってくると思います。そこで、第2章では実際に「リモートワークで働く(導入する)ために必要なこと」をチェックリスト形式で挙げていきます。自宅環境のチェックポイントリモートワーカーのほとんどが自宅で勤務しています。なぜなら、カフェやコワーキングスペースのように、飲み物代や場所代などのコストがかからず、さらに移動時間もかからないという最強の環境だからです。ここでは、実際にリモートワークを自宅で始める際にチェックするべきポイントをご紹介します。【自宅環境のチェックポイント】インターネット環境はあるか作業スペースを整えられているかパソコンにカメラはついているかイヤホンを持っているか同居人の合意を得ているかインターネット環境はあるか・できれば固定回線ルーターを準備するポケットWiFi(モバイルルーター)でも良いですが、固定回線ルーターのほうが通信速度が速く、パソコンがサクサク動きます。やむを得ずポケットWiFiを使う場合は、電波を拾いや

すくするためにできるだけ窓側に置いて使いましょう。・作業に十分な通信速度が出ているかメールやチャットを使うのか、オンラインミーティングをするのか、それとも動画編集をするのか。作業内容によって必要な通信速度は違います。現在の通信速度を調べる方法は簡単です。「Fast.com」などのスピードテストサイトにアクセスするだけで、現在の通信速度を計測してくれます。一般的には、以下が快適に利用できる通信速度と言われています。メールやLINE→128kbps~1MbpsWebサイト閲覧→1Mbps~10Mbps動画視聴→5~20Mbps作業スペースを整えられているか・近くにパソコン等を充電できるコンセントがある・集中力を妨げるようなもの(マンガ、ゲーム等)を手の届く範囲に置かない・無音だと集中できない人は、BGMをかけてみる・快適に作業できる机と椅子を用意するここまで何度もお話してきたように、リモートワークでは自己管理能力が問われます。ただ、そもそも自宅はくつろぐスペースなので、その分誘惑も多いものです。ですから、意識して極力仕事に集中しやすい環境を作りましょう。仕事用の机と椅子を用意できない場合は、椅子の座面にクッションや座布団などを敷いて、疲労を軽減すると良いです。パソコンにカメラはついているかオンラインミーティングをするのであれば、カメラは必須です。スマホでもいいのですが、資料を共有して全員で閲覧する場合などを考えると、カメラ付きのパソコンがあるほうが便利です。イヤホンを持っているかできればノイズキャンセリング機能付きのものを用意しましょう。たとえば、自宅に子どもやペットがいたり、同居人とオンラインミーティングが被ったりした時でも、自宅の環境音を相手に聞かせることなく快適に会話ができます。同居人の合意を得ているかシェアメイトや同棲相手、家族と同居している場合は「9時から15時までは仕事に集中するね」「13時から15時まではオンラインミーティングに参加するよ」と前もって伝えておくと、家事や育児を上手に分担できたり、お互いに配慮ができます。メールやチャットで注意すべきことリモートワーク環境では直接対面した状態でのコミュニケーションが取れません。代わりに、メールやチャットでのやりとりがほとんどになります。しかし、テキストだけのコミュニケーションでは思った以上に感情が相手に伝わりづらいので、自分は別に怒っていないのに「なんだか冷たい……」と勘違いされてしまうこともあります。また、LINEのように既読機能がついていないチャットツールもあるため、自分の送ったメッセージを相手がきちんと読んでくれたかどうかがわかりません。こういったメールやチャット上のコミュニケーションを円滑に進めるためのチェックポイントをご紹介します。【メールやチャットでのチェックポイント】メールやチャットにはとりあえず反応する数回説明しても伝わらない場合は口頭で説明する冷たい印象を和らげる工夫をする辞書ツールやスニペットツールを活用する「察してくれ」ではなく言語化する努力をメールはチャットにはとりあえず反応するチャットには、いいねや絵文字、スタンプ等の機能があります。自分宛てのチャットが来たら、とりあえずそれらを押して反応しておきましょう。メールの場合は「了解です。後でちゃんと返信します」など一言送ればいいと思います。なんの反応もないと、連絡した相手は「見てるのかな?」「もしかして、なにか気に障るような内容だったのでは?」などと不安になります。私の会社で使用しているチャットツールには「いいね!」機能があり、チャットを読んだら(たとえその内容に対していいね!と思わなかったとしても)「いいね!」を押しましょう、という社内ルールがあります。また、反応する側にもメリットがあります。とりあえず反応しておくことで相手に与える印象が良くなりますし、反応したメールやチャットを貯めておいてまとめて返信すれば、メールやチャットにはりつく必要がなくなります。数回説明しても伝わらない場合は口頭で説明するたとえば、ある業務について同僚にチャットで依頼をしたところ、「これってこういうことですか?」と質問をされたとします。数回説明しても、自分の意図が相手に伝わってなさそうだなと感じたら、その時点でオンラインミーティングや電話をして、口頭で説明しましょう。何度もテキストをやりとりするよりも口頭で説明したほうが、同僚の疑問解消とお互いの認識合わせが早くできることが多いです。冷たい印象を和らげる工夫をする・絵文字や顔文字を活用したり、語尾を変えてみるたとえば「分かりました」ひとつ取っても、いろんな表記ができます。・分かりました。・分かりました!・分かりましたー・分かりました~・分かりました(^^)情報の93%は表情やしぐさ等の非言語コミュニケーションで伝達すると言われていますが、メールやチャットだと非言語コミュニケーションがないためやりとりする情報量が少なくなり、ミスコミュニケーションが生じやすくなります。

会社やチームの文化や相手との関係性にもよりますが、絵文字や顔文字をほどよく使用するとそのようなミスコミュニケーションが生じにくくなります。特にチャットツールでは多様な絵文字が使えるので、効果的に使っていきましょう。絵文字や顔文字の使用が難しい場合は、語尾に「ー」「~」「!」などを付けるだけでも柔らかさを演出できます。・否定から入らず、まずは肯定と感謝を伝えるとはいえ、上記の方法のようにくだけた文面でのやりとりが難しい場合もあると思います。その場合は、細かい言葉尻はともかく「否定から入らず、まずは肯定と感謝を伝える」ことを意識してみましょう。たとえば、あなたの提案に対して上司から返信が来ました。どちらのメッセージが、受け取った時の印象がより良いでしょうか?①しかし、それだと納期に間に合わないですね。②意見ありがとう。しかし、それだと納期に間に合わないですね。多くの人は、②のほうがより良い印象を持つのではないでしょうか。これはメールやチャットに限った話ではないですが、相手の意見に対して「それは違うのでは」と思ったとしても、まずは意見を言ってくれたことに対する感謝と肯定を伝えることで、相手に伝わる印象はかなり違ってきます。一見当たり前のことのようにも思えますが、メールやチャットのみのコミュニケーションの場合は普段よりも強く意識することをおすすめします。辞書ツールやスニペットツールを活用する「ありがとうございます。」「いつもお世話になっております。」「承知いたしました。」などなど、頻繁に使用する文言を、毎回全て手で打っていませんか?たとえば辞書ツールに登録しておくと「あ」と打つだけで「ありがとうございます。」と変換されるようになります。改行が必要な文言は「Dash」などのスニペットツールに登録しておくと便利です。これらのツールは生産性を爆発的に向上させてくれるので、使ったことのない方はぜひ一度使ってみてください。「察してくれ」ではなく言語化する努力をリモートワークにおいて「言わなくても分かるでしょ」「察してくれ」は通用しないと思ってください。対面でのやりとりに比べて非言語コミュニケーションが圧倒的に不足しているので、致し方ありません。伝えたいことがあれば、面倒でもメールやチャットで伝えるか、電話やオンラインミーティングを活用しましょう。オンラインミーティングに関する注意点リモートワークではメールやチャットでのやりとりが多くなる一方で、大事な会議はWeb会議ツールを使ってオンラインで参加することになります。タイムラグなどについては、インターネット回線の高速化やデバイスの進化によって、対面とほぼ遜色ないレベルにまで利便性は上がっていますが、それでも対面と異なる点は多々あります。特に気を付けていただきたいチェックポイントをまとめますので、オンラインミーティングの前に必ず確認しておきましょう。ミーティング環境のチェックポイント音質を上げる工夫をするカメラはできるだけオンにする共通の資料を見て会話する時は、画面共有機能を活用する音質を上げる工夫をする・ノイズキャンセリング機能があるマイクイヤホンやアプリを使うノイズキャンセリング機能を使うと、キーボードを打つカチャカチャ音などの環境音が抑えられて、自分の声だけが相手に聞こえやすくなります。イヤホンやヘッドホンを使わない場合でも、パソコンにダウンロードして使用できる「Krisp」などのノイズキャンセリングアプリがあるので、使ってみてください。私は試しに、Krispの機能をオンにした状態で、洗濯機を回している近くでオンラインミーティングをしたことがありますが、相手には洗濯機の音はほとんど聞こえていないようでした。・複数人が同じ場所からオンラインミーティングに参加する時は、1人以外は全員マイクをオフにする(ハウリング防止のため)Aさん、Bさん、Cさんはオフィスから、Dさんは自宅からオンラインミーティングに参加する場面があるとします。その場合、オフィスにいるメンバーのうち1人を除く、たとえばBさんとCさんはマイクをオフにした状態でミーティングに入ると、ハウリングが抑えられます。その際はUSBマイク等を使用して、同じ場所にいる人達全員の声がちゃんと聞こえるようにしましょう。カメラはできるだけオンにする前述の通り、情報の93%は非言語コミュニケーションによって伝わります。稀に、特に理由もなくカメラオフのままオンラインミーティングに参加する人がいますが、全員がカメラオフならともかく、一部のメンバーのみがカメラオフだと表情が見えないので「ちゃんと理解できているか?」「本当はどう思っているか?」ということが分かりづらく、ミスコミュニケーションが生じる一因になります。共通の資料を見て会話する時は、画面共有機能を活用する画面共有して全員で同じ資料の同じ箇所を見ることで「今資料のどこを見てるの?」と置いてけぼりにされる人がいなくなります。ZoomやSkypeなど、オンラインミーティング用のツールであれば画面共有機能は標準装備されているので、ぜひ活用してみてください。ミーティング前のチェックポイントミーティングで使用する資料はあらかじめ共有しておくミーティングツールのアプリをスマホにもダウンロードしておく

ミーティングで使用する資料はあらかじめ共有しておくオンラインミーティングあるあるですが、通信状態が良くない参加メンバーがいて、色々な設定を確認したり調整しているうちに時間が過ぎてしまうことがあります。先述のように資料を画面共有しようと思っても、通信状態が良くないと画面共有ができなかったり、画面共有できても映像が固まってしまうことがあります。ですので、資料を前もって共有しておけば、そのような場合も慌てることなく対応できます。ミーティングツールのアプリをスマホにもダウンロードしておく実は多くのミーティングツールには、スマホ用のアプリが用意されています。自宅でももちろんですが、特にカフェなどでリモートワークをする場合は、あらかじめスマホアプリをインストールしておくと安心です。相当電波の悪い場所にいない限りスマホの回線は問題なく繋がります。たとえWiFiの調子が悪くても、アプリに切り替えてスマホからミーティングに参加すれば問題ないです。それでも調子が悪い場合は、映像を切って音声のみにすると通信が安定しやすくなります。ミーティング開始直後のチェックポイントお互いの声は聞こえているか、また音声の遅延がないか確認する環境音が入っていないか確認するどうしても音が入りそうな場合は前もって断っておくお互いの声は聞こえているか、また音声の遅延がないか確認するまずは、自分の声が相手に聞こえているか、遅延はないかを確認すると良いでしょう。インターネットは思わぬハプニングがつきものですので「当然聞こえているだろう」と思って話し始めてしまうとコミュニケーションミスに繋がりますし、結果的にお互いの時間を浪費してしまいます。環境音が入っていないか確認するたとえば子どもの声や洗濯機の音などの環境音が入ると、聞いている側はその人の声が聞き取りづらくなってしまうのですが、話している本人は環境音が入っていることに気づきにくいという難点があります。特に相手が目上の方や上司の場合は、環境音について指摘しづらい場合もあります。ですので、特に初めてミーティングした相手に対しては、上司や目上の人のほうから「音質大丈夫だった?」などの声がけをしてあげると、相手も言いやすくなります。また、先述のようにノイズキャンセリング機能のあるイヤホンやアプリを使うと、環境音を聞こえにくくすることができるのでおすすめです。どうしても音が入りそうな場合は前もって断っておく環境音がどうしても入ってしまいそうな時は、自分から前もって断っておくと親切です。私が経験した例ですと、ある人との電話ミーティング中に耳元でいきなり「キャン!」と甲高い音が聞こえて飛び上がるくらい驚いたことがあります。音の主はその人の家で飼っているワンちゃんだったようです。その人の家に犬がいることを知らなかったので、かなり驚きました。一方で別の人と電話ミーティングをした時、本題に入る前に「すみませんが今日は自宅にいるので、もしかしたら子どもの声が入るかもしれません」と言っていただいたことがありました。その人の心遣いに感動したことを覚えています。ミーティング中のチェックポイント同時に話さない発言しますの合図を決めておく同時に話さないオンラインミーティングの最中は、同時に話さないようにするのも大事です。同時に話すと映像と音声の遅延が生じやすくなるため、非常にコミュニケーションがしづらくなります。ですから、話している人の話を遮らずに、必ず最後まで聞くようにしましょう。話し終わってから少し待って、誰も発言しないようであれば次に書いてある「発言しますの合図」をしてから発言するとスムーズです。会議ごとにファシリテーターを決めておき、発言が被ってしまった時にはファシリテーターが発言者を指名するのも良いですね。発言しますの合図を決めておく発言する前に挙手をするなどの合図を決めておくと、同時に話してしまうことを防げます。たとえば、代表的なWeb会議ツールであるZoomには「手を挙げる」という機能があり、「手を挙げる」ボタンを押すと、参加者リストの名前の横に手のマークが付きます。それを活用してみるのもいいでしょう。また、発言する時に「提案があります」「質問があります」などと言ってから話し出すと、自分がこれから話す内容がざっくり聞き手に伝わるので、聞き手の集中力をムダに奪うこともなく、会議がスムーズに進みやすいです。公共の場所で仕事する時のコツプライバシーフィルターを使用するパソコンやスマホを置きっぱなしにしない個人情報を喋らない鍵つきWiFiのみを使うURLを確認して「https」で始まるURLのみにアクセスするVPNを利用するプライバシーフィルターを使用する覗き見防止のために、プライバシーフィルターを使用しましょう。パソコンであれば画面に貼り付けられる着脱式のものがたくさん売っています。スマホであれば覗き見防止用の保護フィルタを貼ったり、スマホ自体に覗き見防止機能が付いているものもあるので活用しましょう。パソコンやスマホを置きっぱなしにしないパソコンやスマホは個人情報の塊です。カフェのテーブル等に放置するのは絶対にやめましょう。少しでも席を離れる時は、同席者がいれば見ていてくれるようお願いしたり、一人の場合はできるだけ持ち歩きましょう。また、トイレにパソコンを持っていくのは大変だし嫌だという場合は、モニタリングアラームという製品を活用する方法もあります。自分のスマホと連携させたモニタリングアラームを離席する際にパソコン等の上に置いておき、もしパソコン等が動かされてしまったらアラーム音とLEDの光で周りの人に異常を知らせるというものです。個人情報を喋らない公共の場所では、誰があなたの話を聞いているか分かりません。個人情報は話さないようにしましょう。もしも取引先の企業名について公共の場所で話す時は、

「A社」などイニシャルで会話するというルールを決めている会社もあります。鍵つきWiFiのみを使うフリーWiFiは極力使わず、鍵付きWiFiを使うようにしましょう。フリーWiFiとは、パソコン画面上部のWiFiマークをクリックすると表示されるWiFi一覧の中で、鍵マークが付いていないWiFiのことです。フリーWiFiが危険な理由は、通信が暗号化されておらず第三者に情報が漏えいする可能性が高いからです。通信が暗号化されていないと、あなたが見ているWebサイトのURLやメールの内容を、同じフリーWiFiに接続している第三者が簡単に取得できてしまいます。また、「なりすましアクセスポイント」という方法で、あなたの情報を抜き取ろうとするケースもあります。これは、正規のフリーWiFiのSSIDに似た名前のアクセスポイントを作って、それに接続した人の情報を抜き取るという手口のことです。ですので、できるだけパスワード入力が必要な鍵付きWiFiを利用するようにしましょう。URLを確認して「https」で始まるURLのみにアクセスするどうしてもフリーWiFiを使わざるをえない場合は、閲覧したいサイトのURLを確認して「https」で始まるURLのみにアクセスしましょう。httpsで始まるサイトへのアクセスはHTTPS通信と呼ばれ、パソコンやスマホなどの端末とサーバー間での通信が暗号化されるので安全です。逆に「http」で始まるサイトは通信が暗号化されていないため、アクセスするのはやめましょう。たとえばChromeで「https」のサイトにアクセスすると、アクセスバーに鍵マークが表示されます。「http」のサイトにアクセスすると「保護されていない通信」と表示されます。VPNを利用するVPNとはVirtualPrivateNetwork(=仮想専用網)の略です。インターネット上に仮想の専用網を設けて、そこを経由することで情報を安全にやりとりできます。筑波大学が無料で提供している「VPNGate」というサービスがよく使われているようです。パソコンでもスマホでも利用可能です。私もフリーWiFiを利用する時は必ずVPNに接続しています。自宅でも仕事に集中するコツ通知は全てオフに仕事とプライベートを上手に切り替えよう通知は全てオフにメール、LINE、ブラウザなどの通知が、パソコンやスマホの画面によく表示されていませんか?人は、何かをしている時に別のものが2秒間目に入るだけでも集中力が切れるそうです。通知は、本当に必要なもの以外は全てオフにしておきましょう。仕事とプライベートを上手に切り替えよう多くのリモートワーカーが抱えている課題のひとつが「仕事とプライベートの切り替えが難しい」ことです。私は周りに人がいると集中できないのでほぼ自宅で仕事をしていますが、1日中自宅にいると切り替えが難しいなと感じています。いつでもどこでも仕事できることの弊害として、切り替えたいのにプライベートでもつい仕事のことを考えてしまう、ということがありますよね。仕事用の服に着替える、女性ならメイクをするなど、皆さん色々なことを試しているようです。中でも複数の方が実践されていて、私自身も効果を感じているのが「空間を変えること」です。たとえば、集中したい作業は自宅でやってアイデア出しはカフェでやる、仕事が煮詰まったらジムに行くなど(執筆時点では新型コロナの影響で難しいですが……)。私は夕方になったらジョギングに行くことが多いです。自宅作業でずっと座っていると足がむくむので、むくみ解消にもなり一石二鳥です。リモートワークで仕事相手からの信頼を得るためのコツ「勤務時間中のはずだけど、なかなか返信が返ってこない…」「本当に仕事してるのかな?」仕事相手に対して、こんな風に思ったことはありませんか?毎日顔を合わせるオフィス勤務でもあることですが、顔を合わせることが滅多にない、もしくは全くないリモートワークだとこの問題はより根深くなります。なかなか返信が返ってこなかったり、空き時間はあるはずなのに依頼したタスクをこなしてなかったり……。こういうことが積み重なると相手への不信感が少しずつ募っていき、メンバー間の雰囲気が悪くなったり効率が下がってしまいチームワークに支障をきたします。この課題を解決するには、「自分の状況を積極的に共有していく」という姿勢、つまり「自分の状況を見える化すること」がとても大事です。私が現在実践していることを4つ挙げてみます。1.返信はとにかく早く!2.解決策が思いつかない課題や困りごとは、早めに上長やメンバーに相談する3.他の人から依頼されたタスクは「現状と完了予定日」をできるだけ頻繁に共有する4.スケジュールをブロックする際は、できるだけ具体的なタイトルをつける

1.返信はとにかく早く!即レスは仕事の基本です。普段から即レスを心がけておけば、なにか都合があって返信が遅くなった時に「なにかあったのかな?」「今は忙しいのかな?」と配慮してもらいやすくなると思います。これが、普段から返信が遅い人だったら……、評価はますます下がることでしょう。極端な話、「この人にはリモートワークはさせない方が良い」と会社から判断されてしまうかもしれません。2.解決策が思いつかない課題や困りごとは、早めに上長やメンバーに相談する溜めこんでしまうとそれは「悩み」になってしまい、その時点で生産的ではありません。他メンバーの意見を取り入れてなるべく早く解決策を見出し、なんらかの行動ができるようにしましょう。また、「自分は今こういうことに取り組んでいて、その結果課題を抱えている」というアピールにもなります。アピールという言葉は少し聞こえが悪いかもしれませんが、自分の現状や仕事の進捗、成果を効果的にまわりにアピールしていくことはリモートワークに限らず必要だと思っています。3.他の人から依頼されたタスクは「現状と完了予定日」をできるだけ頻繁に共有する「部下や他メンバーに依頼したタスクがなかなか完了にならない……」「進捗状況の報告が上がってこない……」リモートワークをしていると、タスクを依頼する側の人はこんな課題にぶつかるかと思います。タスクを依頼した側が主に気になるのは下記の2点です。・今どうなってるのか?(現状)・いつ終わるのか?(完了予定日)なのでタスクを依頼された側はこの2点のみを頻繁に共有するだけでも、依頼者側のストレスや不信感はかなり軽減されます。同時に、依頼された側の評価も上がることでしょう。4.スケジュールをブロックする際は、できるだけ具体的なタイトルをつけるこれは、ここまでの3つをきちんとやっていることが前提条件となります。リモートワーカーの中には、平日の日中にプライベートの予定を入れる方もいると思います。私も、たとえば通院や役所での手続きは平日の日中にすることが多いですし、たまに日帰り旅行をすることもあります。単に「予定あり」とだけ書いてスケジュールをブロックするのも悪くないですが、タイトルを具体的に書いておくと(もちろん書ける範囲で)、それを見る相手の心象も違ってくるかなと思います。私の例ですが、海外リモートワーク中にポルトガルのロカ岬という場所に日帰りで行った時のことです。会社のGoogleカレンダーに「【即レス不可】ユーラシア大陸の端まで行ってまいります」とちょっとユーモアを込めて書いてみました。普段は即レスを心がけていますが、移動中は通信が不安定になりやすいし観光もしたいので、すぐに返信できないと思ったからです。リモートワークはオフィス勤務と違って、相手がどんな行動をしているのかを把握しづらいです。人は自分がわからないものに対しては、ついネガティブな想像をしてしまいがちだと思っています。できる範囲で自分の行動を明示することは印象アップや信頼性に繋がります。リモートワークに役立つITツール多数あるITツールの中から、代表的なツールとそれらの特徴を挙げてみました。まずは無料版で使い勝手を試してみることをおすすめします。チャットツールChatwork(チャットワーク)・ITに疎い人でも使いやすい、シンプルなツール・チャット内容を即座にタスク化できるので、タスク管理も可能Slack(スラック)・コードを投稿できるsnippet機能など、エンジニア用の機能が豊富・Googleカレンダーなど、多数の外部サービスとの連携が可能Web会議ツールSkype(スカイプ)・ゲストであってもアカウントが必要・格安で固定電話に国際電話をかけることができる同時接続人数:50人通話時間制限:4時間(1日最長10時間)GoogleMeet(グーグルミート)・ゲストであってもGoogleアカウントが必要・他ツールと比べて重い・Google系サービスと連携しやすい同時接続人数:100人通話時間制限:60分Zoom(ズーム)・ホストのみアカウントが必要で、ゲストはアプリがあればアカウント不要・動画や通話の保存が簡単にできる・参加者を小さなグループに分けられる「ブレイクアウトルーム」という機能がある・比較的通信が安定しており、音声や動画の乱れが少ない同時接続人数:100人通話時間制限:40分(参加者が3人以上の場合。2人の時は無制限)※同時接続人数と通話時間制限は、いずれも無料版の場合です。タスク管理ツールTodoist(トゥドゥイスト)・シンプルで使いやすい・タスクを完了するたびにカルマというポイントがたまり、ランクが上がっていくのでToDoを完了したくなるBacklog(バックログ)・プロジェクト管理に便利・デフォルトでガントチャート機能が付いている・無料版が使えるのは30日間のみTrello(トレロ)・プロジェクト管理に便利・各ToDo(Trelloでは「カード」)の中にチェックリストを作成できたり、担当者を追加できるグループウェア

グループウェアとは、組織やチームにおいて円滑なコラボレーションを実現するために複数のツール(メール、資料作成、スケジュール、ファイル管理など)を統合的に提供するものです。GSuite(ジースイート)・Googleが提供するグループウェア・メール機能はGmail、資料作成はGoogleDocsやスプレッドシートMicrosoft365(マイクロソフト365)・Microsoftが提供するグループウェア・グループチャットツール「MicrosoftTeams」が利用可能・メール機能はOutlook、資料作成はMicrosoftOfficeサイボウズOffice・サイボウズが提供する、代表的な国産グループウェア・他ツールと比べて安価第3章リモートワークの事例紹介第2章までを読んでいただいたことで、リモートワークとは何か、リモートワークではどんなことを準備すればいいか、というところはある程度イメージが湧いてきたかと思います。次の第3章では、実際に私の知り合いでリモートワークをしている4名の方に対して取材をさせていただきました。私の事例も加えて、実際の働き方やリモートワークに移行した背景、使用しているツールなどをご紹介します。稲員未来/20代女性・情報システム部門現在の働き方とリモートワークを始めた背景まずは私の事例です。「はじめに」でもお伝えしましたが、私は社内SEの仕事をリモートワークでしています。ミーティングの時はたまにオフィスに行くこともありますが、ほとんどの時間は自宅で仕事をしています。会社のメンバーに合わせて日中に仕事することが多いですが、別の予定を入れたい時は夜に仕事したりもします。フリーランスで業務時間が決まっていないので、平日だから働く、土日だから休むという意識は昔より弱くなったと思います。曜日もしばしば忘れます(笑)。リモートワークにはずっと興味がありやりたいと思っていましたが、ずっと事務系の仕事をしていたので「特別なスキルのない自分には無理かも……」とも思っていました。しかし、2017年頃に専門スキルを身につけてリモートワークをしたいと思うようになり、ITやプログラミングを勉強してキャリアチェンジしました。ただ、その後は自分にエンジニアとしての適性がないことを自覚し、社内SE(ヘルプデスク)やプロジェクトマネージャーとして働いています。使用しているツール連絡:Gmail、Slack、SalesforceのChatter、Facebookメッセンジャー、LINEスケジュール管理:Googleカレンダータスク管理:SalesforceのToDoリスト、Trello資料作成:Googleドキュメント、Googleスプレッドシート資料格納:GoogleDriveミーティング:Zoom、たまにGoogleMeet仕事のツールはできるだけクラウドサービスを利用するようにしています。情報漏えいのリスクが少なく、スマホなど様々なデバイスで使えて、万が一デバイスが壊れてもデータがクラウド上にあれば問題ないためです。また、クラウドサービスを使うと資料が常に最新の状態で共有されるので、仕事が属人化するのを解消する効果もあります。ある日のスケジュールリモートワークのイメージが湧かない方もいると思いますので、私が普段こなしているスケジュールをご紹介します。08:30起床09:0010:00業務10:0011:00社内メンバーとオンラインミーティング11:0012:00私用で郵便局とスーパー12:0013:00自宅で昼食13:0014:00業務14:0015:00取引先とオンラインミーティング15:0015:30お茶・休憩15:3016:30業務16:3017:00気分転換にジョギング17:0020:00入浴、夕食20:0020:30業務働きすぎを防いで業務効率を上げるためにも、意識的に休憩や気分転換を挟むようにしています。買い物も混んでいない時間帯に行けるので、人混みが苦手な私にとってはストレスを感じずにすみます。

田中さん(仮名)/30代女性・コンサルタント現在の働き方とリモートワークを始めた背景コンサルタントとして働いています。主に資料作成やミーティングなどを、リモートワークでやっています。仕事柄、必ずしも会社に出勤するわけではなく、客先に行くことがあったりオフィスも複数あるため、必然的にリモートワークをするようになりました。リモートワークする時間帯は基本的には日中で、10時頃から20時ごろまで働いていることが多いです。都内の自宅やカフェで仕事をしています。使用しているツール連絡、ミーティング:MicrosoftTeamsスケジュール管理:Outlook心掛けていることリモートワークの際には、背景や目的を共有することを意識しています。また、スケジュールは移動時間を含めてOutlookに入力しておき、対応可能な時間を明示するようにしています。リモートワークに関する課題や感想場所に囚われずに仕事ができ、場合によっては迅速なコミュニケーションが可能になる一方で、コンテクストの共有がおろそかになり、チームの一体感や効率的な仕事という意味では難しい場合もありますね。定期的に対面コミュニケーションしている等、意思疎通がしやすい関係性が存在していることが前提でないと難しいのかもしれないと感じています。コロナの影響でフルリモートになって感じたメリットがあります。それは、相手が見えないことにより、イライラする機会が減ったことです。イライラする相手って動きや表情含めて残念なことが多いから、そこが見えないのがいいです(笑)。その一方で、フルリモートになって感じたデメリットもありました。それは、部下や後輩のケアが難しいということです。対面であれば表情を見ながら言葉を足せますが、オンラインでは難しいため、フォローが遅れることがあります。吉井秀三さん/40代男性・事業開発現在の働き方とリモートワークを始めた背景現在はフリーランスで、鳥取県鳥取市にてリモートワークで働いています。私は20年近く東京のIT企業で、事業開発やマネジメント業務などを行ってきました。地方移住をするために会社を退職し、地方で仕事を探すか会社を作るかなど考えていたのですが、退職・移住が決まった後に知人の会社から「リモートで良いから仕事しないか?」という誘いがあり、リモートで仕事をすることになりました。コワーキングスペースなどが近くにないので、自宅で仕事することが多いです。地方の一軒家は部屋の数が多いので生活空間と切り分けやすく、家賃を抑えながら仕事に集中できる部屋を作ることができます。業務時間は日中が中心です。ただし、プロジェクトによって、オンラインミーティングを夜にすることもあります。お互い家族や子どもがいたり、リモートでの仕事をしている場合は、21時からオンラインミーティングすることも多いです。使用しているツール連絡:Slack、Chatwork、Gmail資料作成:Googleドキュメント、Googleスプレッドシートミーティング:Zoom、Skype心掛けていること雑談のチャット部屋をつくったり、チェックインを普段のミーティングに取り入れることで、リモートワークでもコミュニケーション量を増やしています。あとは気持ちの切り替えや、仕事に集中できる環境作りなどを意識しています。たとえば、旅先で仕事をする時はコワーキングスペースを時間単位で契約したり、3時間パックで契約するとその時間内に収めようとするので集中しやすくなります。リモートワークに関する課題や感想今の私にとってのリモートワークのメリットは、やはり地方にいる状態で仕事ができることだと思います。20年近く築いてきたキャリアが地方でも活かせるのも、ありがたいことですね。一方、イベントやセミナー、オフラインの商談しかできない企業との話などオフライン業務が行いにくい点はデメリットだと感じています。とはいえ、コロナの影響でかなり多くのイベントや商談をオンラインで実施することができるようになってきているので、今後はかなりデメリットも解消されると思います。

maiさん/20代女性・広報PR現在の働き方とリモートワークを始めた背景フルリモートでベンチャー企業の広報PR業務を担当しています。所属会社の勤務形態がリモートワークのみであるため、入社と同時にリモートワークになりました。私の業務は電話をすることが多いのですが、シェアオフィスやカフェではかけづらいため、自宅で仕事することが多いです。業務時間は大体朝9時~20時くらいです。間の休憩や外出等はその日によって変動します。使用しているツール連絡:Slack、Gmail、Facebookメッセンジャータスク管理:Trello資料格納:GoogleDrive心掛けていることフルリモートなので対面コミュニケーションがない分、オフィスにいるときに雑談をする感覚で、業務以外のことも結構話すようにしています。リモートワークにおいて工夫していることは、他人の目がなく管理されない状況なので、自分のタスクを忘れないよう日々のレポートやノートにメモしたりと、かなり色々なメモをしている気がします。また、Slackで自分宛にメモを書いてリマインダーしたり、メールもリマインダーしたり、あらゆるツールでリマインダーをかける等して未来の自分にお知らせを出しています。リモートワークに関する課題や感想リモートワークのメリットは、信頼があるからこそ成り立つ働き方であり、信頼されているからこそ、「その信頼に応えられるように頑張ろう」と思えるところです。始業時間や就業時間、移動時間など、時間に縛られることなく働けるのでストレスがなくて良いです。デメリットは運動不足になることと、口頭であれば簡単に通じることが、テキストベースだと倍以上の時間がかかることです。また働く場所と時間を問わないため、時差や勤務時間にばらつきがあってスケジュール調整が難しいと感じています。SNさん/50代女性・メーカー事務職現在の働き方とリモートワークを始めた背景メーカーで勤務しています。主に企画書、報告書、社内報等の文書作成業務をリモートワークで行っています。リモートワークをするようになったきっかけは、仕事と子ども関係の用事、ボランティア研修等を両立させたかったためです。なお、自宅以外でのリモートワークは会社で認められていません。勤務時間は6:00~18:00の中で、合計8時間程度仕事をしています。使用しているツール連絡:LotusNotes(IBMのグループウェア製品)ミーティング:Zoom心掛けていることメールがコミュニケーションのメインとなるため、なるべく早く返信することを意識しています。即答できない時にも「了解しました」レベルの一報を入れるようにしています。リモートワークにしやすいように、各種資料のペーパーレス化も進めています。自宅の作業環境でいうと、作業用としても使いやすい椅子を選んで購入しました。リモートワークに関する課題や感想リモートワークのメリットは、たった2~3時間の私用のために有休取得しないで済むことです。ちょこちょこ家事もできますし、それが気分転換になります。今のところ不便なところはなく、快適に働けています。第4章リモートワークでぶつかる壁への対処法リモートワークに向いている人の特徴リモートワークに向いている人は、先述したように一言で言うと自己管理能力がある人です。何事も受け身ではなく自発的に考えて行動できる人が、リモートワークに向いています。【リモートワークに向いている人の特徴】時間や期限を守れる自分からこまめに連絡ができる時間や期限を守れるリモートワークで重要なのは「一緒に仕事をするメンバーの信頼を勝ち得ること」です。ですので、時間や期限をきちんと守ることで信頼貯金を貯めていくことがとても大切です。時間や期限を守らないと「あの人は本当に仕事してるんだろうか」と相手に不信感を持たれてしまいますし、「自己管理能力のない人物」として見なされてしまい結果的に評価も下がります。これはあくまでも私個人の考えですが、子どもの頃、夏休みの宿題を早く済ませていたタイプの人は、リモートワーク向きだと思っています。リモートワークにおいては予定通りに、あるいは予定を前倒しして仕事を進められる人の方が向いている印象があります。自分からこまめに連絡ができる自分からこまめに連絡ができることも重要な要素です。リモートワークではメンバー同士が物理的に離れて仕事をしているため、各メンバーの現状をタイムリーに把握する

のが難しいです。ですので、自分が抱えているタスクの進捗や、ちょっとした疑問質問を自分から上げてもらえると、一緒に仕事をしていて非常に安心感があります。「こんなこと聞いてもいいのかな」と躊躇してしまう場合もあるかもしれませんが、迷っている時間がもったいないですし、早めに聞いて悪いことはひとつもないのでぜひ質問しましょう。質問を受けた人や他のメンバーは、些細な会話や質問がしやすい心理的安全性の高い環境を全員で作っていきましょう。コミュニケーション不足を防ぐにはリモートワークでどうやって緊密なコミュニケーションを取っていくのか、色々取り組んでいる中で特に効果が高いと感じているものをご紹介します。チェックインを取り入れる雑談用のチャットグループを作る感謝を伝えるチェックインを取り入れるチェックインとは「参加者同士の気持ちの調整のために、話し合いのはじめに、全員が一言ずつ今の自分の状態、気持ちをなど自分のことを共有する時間をとるという手法」のことです。チェックインをする目的は3つあります。1.現状を把握しあうことでお互いを気遣いやすくし、ミーティングをやりやすくするため2.発言する意識をもってもらう、また自発的に発言しやすくするため3.より良い関係性の組織を目指していくためリモートワーカーにインタビューをする中で共通して出てくる課題のひとつが「リモートワークは感情の共有が難しい」ということです。たしかに文字だけのやりとりだとどうしても機械的になってしまいがちですし、細かいニュアンスがうまく伝わらなかったり、冗談として書いた文章がストレートに伝わってしまって嫌な思いをさせてしまったり……(逆も然り)ということがあります。オンラインミーティングでも単に議題を話し合うだけだと、どこかギスギスした雰囲気になってしまうこともありました。私は「情報だけではなく、感情を共有できる組織は強い」と思っています。だからこそ、私が働いている会社では一部のミーティングにチェックインを取り入れています。「今日嬉しかったこと」や「最近ハマっていること」など、テーマを設けることもあります。その結果、各メンバーが今どんな気持ちなのか、どんな状態なのかを知ることで、お互いへの配慮が生まれやすくなるなと感じました。リモートワークは孤独になりがちな働き方でもあるので、メンバーとの繋がりをより強く感じられる効果もあります。雑談用のチャットグループを作るこの方法を取り入れている企業が多いと以前から小耳にはさんでいたのですが、実は私は「そんなに効果ないんじゃない?」と懐疑的でした。というのも、雑談をわざわざチャットに書き込むなんて、みんな面倒くさがってやらないのではと思っていましたし、自分が書き込んだチャットに反応がなかったら悲しいからです……。ですが、社内で使用しているコミュニケーションツールに「談話室」という名前のチャットグループが作成されて運用されるようになってから、私はこの考えを改めました。雑談用チャットは、かなり効果があります。談話室は「雑談・ひとりごと・趣味の話・なんでもOK」のチャットグループです。作成された当初は、「誰がどんな投稿をするのかな?」と見守っていたのですが、社長がひとりごとを呟いたり、かわいいネコの画像を投稿しているのを見て「こんな内容でも投稿していいんだ!」と思ったであろうメンバーが次々に投稿するようになりました。談話室の良いところは、本当にどんな内容でも投稿できることです。仕事上のちょっとしたグチや誰に相談したらいいのか分からない困りごと、ちょっとしたアイデアや「仕事が終わったー!」という喜びの声、ダイエットの経過報告まで投稿されています。投稿への反応も頻繁にあり、いいね!だけでなくコメントが付くことも多いです。私が談話室を見ていて気づいたことは「何気ないことだけど誰かに聞いてほしい」というニーズがあるのだなということです。オフィス勤務であれば隣の席の人にちょこっと話しかけたり、トイレで会った人と少し雑談する機会がありますが、リモートワークではそれがありません。この「ちょっと話したい」という気持ちも、解消されないまま積もっていくとかなりのストレスになってしまうようです。談話室は、そのようなストレスに対するガス抜きの役割もあるのだなと感じています。雑談用のチャットグループを作成したものの誰も使っていないという場合には、上司など役職が高い人に協力してもらうのが良さそうです。おそらく最初の頃の私のように、様子見をしている人が多いと思います。高い役職の人が率先して取るに足らない内容のチャットを投稿すれば、みんな安心して投稿しやすくなります。そして投稿してくれた人には、ぜひみんなで反応してあげましょう。反応があるとさらに投稿したくなるものです。感謝を伝える日々の忙しさの中でつい忘れがちなのが「感謝を伝えること」です。特にリモートワークだとメールやチャットなどテキストでのコミュニケーションが中心になるため、どこか殺伐とした雰囲気になりがちです。先述した通り、とりあえず反応するのも大事ですが、加えて「ありがとうございます」「いつも助かります」などの一言を添えると、コミュニケーションがより円滑になります。

今いる会社でリモートワークを認めてもらうには周りを巻き込んでいく業務整理をするリモートワークをしている人の話を聞いてみる周りを巻き込んでいくもし、現在働いている会社でリモートワークをしたいのなら、周りを巻き込んでいく力が必要になります。たとえば、社内での雑談で「実はやってみたいと思っている」と言ってみるなど、リモートワークをしたいのだということを地道に周囲に伝えていき、一緒に推進してくれる仲間を探してみましょう。業務整理をする同時に、業務整理も必要です。たとえば、会社でしかできない仕事は火曜日と木曜日にまとめ、その他は自宅でリモートワークをするなどです。業務整理をしたうえで提案すれば、説得力も増します。たとえ一気に移行するのが難しくとも、月に1回などスモールステップで始めるのもひとつの方法です。これは、「リモートワークってよく分からないから」と導入に対してネガティブな方が社内にいる場合にも有効な手段です。「あれ?意外とリモートワークでも業務が回るじゃないか」と思わせれば勝ちです(笑)。少しずつ導入して改善をくり返し、リモートワークの良さを周りの方に知ってもらいましょう。リモートワークをしている人の話を聞いてみるまた、すでにリモートワークをしている人の話を聞いてみるのもいいと思います。実体験を聞いて「本当にできるんだ」という実感を持つと、一歩を踏み出すハードルがぐんと低くなります。リモートワーカーを招いて、社内勉強会を開催するのもいいですね。本書の第3章でご紹介した事例もぜひ参考にしてみてください。おわりに人生のなかで働いている時間は、とても多くの割合を占めます。その時間をどう過ごすかで、QOLが大きく変化すると言っても過言ではありません。そしてリモートワークは、QOLを上げられる働き方のひとつだと思っています。私は20代前半の頃、「安定した大企業に正社員として新卒入社して、定年まで働くことが正解であり幸せなんだ。転職なんてしたら人生の負け組になってしまう」と考えていました。当時の私が今の私を見たら、あまりの負け組っぷりに卒倒すると思います(笑)。ですが、レールから外れてみたからリモートワークという働き方に出会えました。リモートワークで働けることにとても満足していますし、幸せです。これを書いている2020年5月現在、新型コロナウイルスの影響で正社員の方もリモートワークをする機会が増えています。多くの人の働き方の選択肢が増えた、あるいは働き方自体が変わったという意味でも、転換期だと感じています。もしもリモートワークに少しでも興味があり、やってみたいと思っているならば、短期間でも1回でもいいので、まずはやってみることをおすすめします。何事もそうですが、やってみないと何も分かりません。やってみて初めて、好きか嫌いか、自分に合っているかそうではないかが分かります。少しやってみて自分には合わなそうだなと思ったら、元に戻ればいいだけです。これまでの習慣や環境を変えるのは勇気がいることですが、失敗したとしてもそれほどリスクはないはずです。無責任だと言われるかもしれませんが、実はこう考えるに至った経緯があります。私は「行動力がありますね」と言われることが多いのですが、「やらずに後悔するより、やって後悔するほうがいい」という気持ちが人一倍強いです。私が通っていた大学では、1年以上の海外留学をするのが慣例的になっていました。なので、大学5年生もたくさんいました。中には留年組もいましたが、ほとんどは留学した人です。通常、大学5年生というと留年したのかとネガティブに思われがちですが、私の大学では「行動している人」と評価されていました。しかし、周りの友達が次々に留学していく中、私は留学をしませんでした。今考えると本当にもったいないことですが、私は当時の彼氏と1年も別れるのが辛かったのです。当時はそれで良い、悔いはないと思っていましたが、年々後悔が大きくなっていきました。「やったことでの後悔はだんだん小さくなるが、やらなかったことの後悔はだんだん大きくなる」という言葉がありますが、これは本当なんだなと痛感しました。そんなことがあったので、やらずに後悔したくないという気持ちが強いのです。海外リモートワークしようと思ったのも、この気持ちが根底にあったのは事実です。ある意味、大学時代の後悔を仕事で解消できたのかもしれないと思っています。あなたがすぐにはリモートワークできる環境にいないのであれば、まずは周囲の人に「リモートワークに興味あるんだよね」と話してみてください。興味があったり、やりたいことを自分から発信していると、不思議とご縁が引き寄せられることがあります。

謝辞この本を出すにあたり、たくさんの方々にお世話になりました。海外リモートワーククラウドファンディングにご協力いただいた皆さん、お陰様で3ヶ月ヨーロッパでリモートワークするという貴重な体験をすることができました。ありがとうございました。リモートワークインタビューにご回答いただいた皆さん、貴重な経験談や興味深いお話を寄せていただき、ありがとうございました。海外でリモートワークしたいと急に言い出した私を快く見送ってくれた両親と夫、いつも私の突飛な行動を見守ってくれてありがとう。編集者の岡本さん、まさか自分の人生で本を出す機会があるなんて思いもしませんでした。岡本さんのおかげで最後まで頑張れました。ありがとうございます。最後に、リモートワークとキャリアチェンジという最高の機会を与えてくれた尾崎社長、そして会社のメンバー、いつも本当にありがとうございます。みんなのおかげで楽しく仕事ができています。著者紹介稲員未来()1990年生まれ、東京都出身。私立国際基督教大学高校を卒業後、国立東京外国語大学の朝鮮語専攻に進学。「大企業の正社員だけが世の中の正解であり成功である」という“思いこみ”を持ちながら某大企業に総合職として就職するも、入社早々自分の“思い込み”に疑問を感じるようになり、1年で退職。その後、派遣社員、アルバイト、フリーランスなど様々な労働形態を経験。その中で、実力を持ちながらも子育てや介護・自身の病気などが理由で「決まった時間に会社に来ることができない、決まった時間会社にいることができない」人材に対する会社の評価や給与が相対的に低くなることを実感。「その人の成果や貢献度より、会社という決まった場所に“いる”ことのほうが重要視されている」ことを疑問に思うようになり、その解決手段となりうる「リモートワーク」に興味を持つようになる。2018年より情報システム部門やディレクション業務をリモートワークで行い、その魅力に気づく。リモートワークの可能性を追求したいと思うようになり、2019年4~6月にヨーロッパ8ヶ国に渡航し、自ら実践・検証してノウハウを得る。現在は主に都内の自宅で、時々地方に長期滞在しながらリモートワークしている。女性プロマネがリモートワークしながらヨーロッパ周遊に挑戦https://www.remoteworklabo.jp/category/blogs/miku/巻末付録リモートワーク関連用語集・本書で紹介したツールのリンク集【用語解説】・シェアオフィスシェアオフィスとは、自社だけではない複数の企業がフリーアドレス形式で使用するものです。個別の専有スペースはなく、安価で利用することができます。・コワーキングスペースコワーキングスペースはシェアオフィスと似ていますが、利用者同士の交流やコミュニティ形成をメインとします。・レンタルオフィスレンタルオフィスとは必要なオフィス設備があらかじめ用意されており、専有の個室が与えられるオフィスのことです。会議室などは他の契約者と共有して使用します。・サテライトオフィス企業、または団体の本拠から離れた所に設置されたオフィスのこと。一般的には地方に設置されることが多いです。・バーチャルオフィス法人や個人事業主に格安で住所を貸してくれるサービスのことです。実際に入居はしません。多くのバーチャルオフィスはコピー機やプリンターなどのオフィス設備、また郵便物の転送や会議室のレンタルサービスを備えています。・SOHO「SmallOfficeHomeOffice」の略語で、小さなオフィスや自宅を仕事場とする働き方、またはその仕事場、物件のことを指します。賃貸物件で「SOHO可」というものを目にしますが、これはつまり「住居利用も事務所利用も可能です」ということです。

【本書で紹介したツールのリンク集】・Fast.comhttps://fast.com/ja/・Dashhttps://kapeli.com/dash・VPNGatehttps://www.vpngate.net/ja/・Chatworkhttps://go.chatwork.com/ja/・Slackhttps://slack.com/intl/jajp/・Skypehttps://www.skype.com/ja/・GoogleMeethttps://apps.google.com/intl/ja/meet/・Zoomhttps://zoom.us/jpjp/meetings.html・Todoisthttps://todoist.com/ja/overview・Backloghttps://backlog.com/ja/・Trellohttps://trello.com/ja・GSuitehttps://gsuite.google.co.jp/intl/ja/features/・Microsoft365https://www.microsoft.com/jajp/microsoft365・サイボウズOfficehttps://office.cybozu.co.jp/リモートワークで生きていく!~リモート歴2年以上の私が教える完全ノウハウ~発行日令和2年6月1日著者稲員未来発行株式会社ICE東京都千代田区神田神保町1―105(本の内容に関するお問い合わせ先)quickbooks_info@impress.co.jp発売株式会社インプレスCopyright©2020MikuInakazuAllrightsreserved.編集岡本雄太郎表紙デザイン吉田ゆみこ

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