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第5章それでもカラダが変わらない人へ

減量期の前段階「増量期」に何を食べているか?ここまでは、主に除脂肪を進める「減量期」での取り組みを中心に、いいカラダになるためにできることをお伝えしてきました。

しかし、それでもカラダが変わらないのなら、減量期の前段階にある「増量期」に目を向けていきましょう。

増量期とは、筋肉を大きく育てるために設定する期間です。

ある程度の体脂肪を味方につけてカラダをパワーアップさせ、挙上重量を伸ばして筋肉量を増やしていきます。

競技として取り組んでいると出場大会が終わると同時に、増量期に突入する人が多いです。

かつては減量幅が10キログラム以上という選手が一定数いたのですが、最近は少なくなったように感じています。

背景には「クリーンバルク」などと呼ばれる増量スタイルが広まったことがあります。

「増量期」だからといってむやみに体脂肪を増やさず、次のシーズンに向けた減量幅を3~5キログラム程度に抑えながらバルクアップに勤しむ方法です。

昨今のフィットネスブームで「SNS映えするカラダ作り」という新しいトレーニングの目的が登場しました。

それもクリーンバルク流行の一端を担っているのでしょう。

クリーンバルクを実践することで、年間を通してまあまあいいカラダをキープすることができます。

健康の面から見ても、体重の増減が少なくなるため心臓や血管へのダメージも少なく、選択肢のひとつとして、もっていることはとてもいいことです。

ただ、そのクリーンバルクにこだわりすぎるがゆえに、いいカラダに近づいていかない可能性にも忘れずに目を向けてください。

というのも、あらゆるタイプのトレーニーを見てきたなかで、クリーンバルクとカラダが変わらないことに、何かしらの関係があるように思えて仕方がないからです。

学生然り社会人然り、毎年のように大会に出場するけれど、常に同じようなカラダで登場し、例年通りふるわない結果でステージを後にする選手を多く見かけます。

共通の特徴は、絞りだけはすごくいいということ。

想像の域は超えませんが、おそらく彼らの減量幅は、クリーンバルクのレベルなのではないでしょうか。

そしてもうひとつの共通点が、毎年仕上がるカラダから一切の伸びを感じ取れないということです。

体質的に量が食べられずに増量ができないというのであれば、本書を参考にするなどして食事の摂り方を切り替えていきましょう。

そうではなく、ただ「いいカラダをキープしたいから」「減量の苦しみを少なくしたいから」といった目先の目標ばかりを優先してクリーンバルクを心がけているようなら、一度、考えを改めるべきでしょう。

本当になりたいカラダがあるのなら、一時的な体脂肪増加も受け入れる覚悟を持ちましょう。

改めるべきなのは、カラダがいい方向に変わっていかない現在のやり方です。

ただし、増量期だからといって、体重を無尽蔵に増やしていいわけではありません。

だから、何を食べてもいい期間だといいたいわけではありません。

それこそSNSで「フィットネス」を発信している若い選手たちを見ると、大会を終えた数分後にはジャンクフードやらケーキやらスナック菓子やら……減量期に我慢していたであろうさまざまな物を次々と平らげ、その様子も逐一アップロードしています。

文化祭後の打ち上げのような一時的な盛り上がりもあるでしょう。

それもひとつの世代的な楽しみ方だと理解していますし、彼らの大半が数日後、また気を引き締めてクリーンな生活を送りはじめることもわかっています。

だとしても情報を受け取った全員がそこまで判断できるのかはわかりませんし、そもそも、それが本当に「フィットネス」なのかという疑問を抱かざるを得ません。

本質的にカラダを変えるには、長期的な取り組みがマスト。

そして心も変えてしまう。

また、減量明けのカラダは枯渇状態にあるため、口にしたものから手当たりしだい養分を吸収しようとします。

養分がすべて筋肉に反映されればよいですが、残念ながらほぼ体脂肪として蓄積されます。

真剣にカラダ作りのことを考えるのならば、大会直後の増量期のはじめにこそ、バランスの整った食事を摂るべきです。

ややこしくなりますが、羽目を外してはダメといっているのではありません。

羽目を外さずにはいられなくなるくらい、減量のために無理な我慢を積み重ねてしまうことに問題があるということに気づいてほしいのです。

一気に増やして一気に絞る。

それを続けている限り一生、努力がついてまわります。

いいカラダを維持するために、一生努力をし続ける覚悟が、あなたにはありますか?正直、私は首を縦には振れません。

一生努力をし続けなくても、自分に合ったかたちでいいカラダを作っていく方法があることに、私は気づいているからです。

無敵ポイント「クリーンバルク」への執着が、カラダ作りを阻止する場合も

「何を食べたら、パフォーマンスがどう変わるか」を観察するここ数年間、柔道の日本代表選手たちを見ていて感じたことは、「何を食べたか」と「どのくらい寝たか」がパフォーマンスに与える影響は大きい、ということです。

よく覚えているのが、リオデジャネイロオリンピックの前年に行われた2015年の代表合宿でのこと。

ちょうど中日で、朝練がない日がありました。

そういうときには、張り詰めている心とカラダにほんの少しのリラックスをもたらすために、前日の夜にみんなで食事をともにして緊張を和らげるのです。

翌日、午後練に登場した大野将平選手のカラダつきは、まったくの別人レベル。

太ったという意味ではなくて、いわゆるカーボアップの状態でパンパンに張り上がっていたのです。

もともと体脂肪も少ない選手なので、血管もバリバリ。

相当いいカラダに仕上がっていました。

動き出したら、またビックリ。

動きのキレが凄まじく、粘りも強い。

限界に近いレベルまで、パワーを出して動くことができていたのです。

彼はトップ中のトップの柔道家です。

日夜、研ぎ澄まされた練習を繰り返し、カラダも素晴らしい状態を保っています。

自分自身のカラダの変化を敏感に感じとり、パフォーマンスに変化をもたらした行動に興味を示しました。

栄養補給と休養によるものだ、という見解を伝えると、彼はそれからの1年間「何を食べたか」と「どのくらい寝たか」に着目し続けました。

そして迎えたリオオリンピックで、どれだけ素晴らしい結果を残したか、みなさんの記憶にも新しいと思います。

非常にボディビル的な考え方であり、実際トップビルダーたちは皆、このように今の自分のカラダの状況に対して因果関係を見つめています。

大野選手の場合は、長年積み重ねてきた鍛錬により、自分のカラダのわずかな変化をすぐさまキャッチする敏感さをもち合わせていたからこそ、結果を引き寄せるためのアプローチができたのです。

気づきを得るためにはそれなりの経験、つまりは時間が必要です。

なので、トレーニング経験が浅い、あるいは細かなところまで意識が届かないまま続けてきた中上級者には、実感を得るのはなかなか難しいかもしれません。

しかし、実感がないからといって因果関係が存在しないというわけではありません。

よくカラダづくりの基本は「運動・栄養(食事)・休養(睡眠)」の3本柱といわれますが、まさにそれ。

みなさんのカラダのなかでも、運動だけでなく栄養と休養によるところの変化が必ず起こっているのです。

普段は、そこまで気を回す余裕はないかもしれませんが「それでもカラダが変わらない!」と嘆くようなら、栄養と休養に目を向けてみるといいでしょう。

カラダにいい影響を与えるものを食べ、いつまでもダラダラと起きているのではなく潔く睡眠をとる。

そういったところで差をつけていくのも、ひとつの手です。

注意点としては「いい影響」という言葉に、とらわれすぎないようにすること。

たとえば「トレーニングのガソリンは炭水化物だから」と糖質ばかりを摂取する。

すると、すべての栄養素は必要なものですから、何かしらが必ず足りなくなるのです。

糖質といっても、和菓子を食べるのか、塩おにぎりを食べるのかでも変わってきます。

なるべくバランスよくいいものを食べる。

そのうえで質を選んでいきます。

米ひとつとっても食物繊維の多いものから少ないものまで存在します。

トレーニング中の動きやすさを考えたら食物繊維の含有量が多ければいいというわけでもありません。

無敵ポイント誰にでも「栄養と休養」によるカラダの変化が起こっている

消化吸収の第一歩「咀嚼」を見直せどのような理論も、万人に対して最適とはいい切れません。

なので、いろいろな角度からものを見ていく必要があります。

ここでは「何を食べたか」の先にある「どう食べたか」に着目していこうと思います。

「どう」というのは、調理法や調味という意味ではなく「いかに嚙んで食べたか」ということ。

食べ物を口に入れた後の「咀嚼」です。

「よく嚙んで食べなさい」この言葉をいわれたことが一度もないという人は、おそらくいないのではないでしょうか。

かくいう私も、二人の子どもたちに繰り返し声をかけています。

では、なぜよく嚙んで食べなくてはいけないのでしょうか。

それを理解するためには、いったん「食事をする目的」に戻る必要があります。

この本を読んでいるみなさんであれば、おそらく「筋肉を大きく育てるために必要となる十分な栄養を摂取するため」といったパーフェクトアンサーを返してくださることでしょう。

確かにそうです。

では、次の質問です。

栄養の摂取は、どのようにして行われているのでしょうか。

「食べ物を口のなかで嚙み砕き、そこから栄養を消化して吸収していく」。

大正解です。

では、最後の質問です。

質問というより、確認といえるでしょうか。

その「消化吸収」は、カラダのなかでどのような流れをもって行われているのでしょうか。

答えはすでに書いていますが、改めて。

「消化吸収」とは、食べ物が十分に消化され、含まれていた栄養素が体内に吸収されるまでの一連の流れを指した言葉です。

消化が行われるのは体外(口から小腸)で、小腸から体内に取り込まれた栄養素が、血液の流れに乗ることを吸収と表現しています。

吸収された栄養素は、血流に乗って全身の各臓器にデリバリーされます。

つまり消化吸収とは、すでにみなさんにお答えいただいているように、食事を通して取り込んだ栄養素を、筋肉に送り届けてさらなる成長を促すための大切なプロセスというわけです。

そのなかにおいて、咀嚼は消化の第一歩となります。

咀嚼が担う役割は、口より先に固形物を送り込むためにサイズダウンすることだけではありません。

食べ物を小さく砕くことで表面積を増やして、唾液や胃腸のなかにある消化酵素と混ざりやすくして、消化酵素の働きを最大化するためでもあるのです。

咀嚼を繰り返し行うことで、口のなかは「刺激」であふれかえります。

その刺激が神経に作用して、摂食亢進ホルモン「グレリン」が減少、反対に摂食抑制ホルモン「GLP-1」「PYY」「コレシストキニン」が増大するともいわれているのです。

つまり、しっかり「嚙む」ということだけでも、食事量をモニタリングすることができるようになっているということです。

また、同じものを食べてもよく嚙んだほうが痩せやすくなる、という見解もあるのはご存じでしょうか。

よくいわれる満腹中枢が刺激され……というのとは異なる話です。

トレーニング経験者であれば「特異動的作用」あるいは「食事誘発性熱産生」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。

知らない人は……食後に体温の高まりを感じて熱くなる、あれです。

食後にはカラダのエネルギー消費量が増えるのです。

たくさん嚙むことによってエネルギー消費量が増えた、とする研究結果がありました。

たくさん咀嚼するよう留意したグループと、留意しないグループとにわけて実験をした結果、たくさん咀嚼することに留意したグループのほうが、食後の特異動的作用(食事誘発性熱産生)が高まったというデータです。

嚙むことによる口内への刺激が交感神経に伝わって、褐色脂肪細胞のエネルギー消費を促すためと考えられています。

あくまで私の予測ですが、おそらく「嚙む」という行為、および刺激は、カラダにとっては「エネルギーが入ってきている」という情報に近いのではないでしょうか。

だから、カラダは熱を出して、さまざまな生理機能を活性化しようとする。

平たくいえば、同じものを食べてもよく嚙んだほうが、痩せやすくなるということです。

1日3食すべての食事で「よく嚙む」ことを1年間、実践すると1万6425キロカロリー(体脂肪約2キロ分)を消費するというデータもあります。

1年間で2キロなら、減量幅6キロの私は、今から3年間よく嚙み続ければ勝手にカラダが仕上がるという計算になります。

消化酵素の効果を最大化する、口内で消化を始める、食べすぎを抑制する、特異動的作用を高める。

咀嚼が秘めたるパワー、侮るなかれ!です。

無敵ポイント「嚙むほどカラダが仕上がる」は、筋肉都市伝説ではない

上手な「オフ」が努力による成果を伸ばすカラダを変える食事術について考えるとき「食べる」ことばかりではなく、たまには「食べない」ことに目を向けるのも、戦略のひとつであると考えます。

私たちは常に、タンパク質を摂り続けています。

一方で、その消化吸収のために都度、働いているのは胃腸をはじめとした内臓です。

筋肥大に向けた取り組みのなかでも、筋肉の成長を促すための回復は重要視されています。

そのため、多くの人が週1~2回のオフを設けています。

しかし、栄養補給は365日休むことなく続きます。

ボディメイクの過程において、筋肉以外に与えられるオフは、ないのでしょうか。

ボディメイクを進めるにあたって必要なオフとは何か、考えてみましょう。

まずは、先ほども触れましたが、筋肉に対するオフです。

それから、消化器系を中心とした内臓に対するオフ。

そして、筋肉も内臓も含め、カラダのすべてをコントロールしている神経系統に対するオフ。

この3つが考えられます。

いずれも「使わない」ことが一番のリカバリーです。

なので、筋肉はトレーニングをしないことで、回復を促します。

マッサージやストレッチでこわばりをほぐすことも、血流を上げて回復を図る有効な手段でしょう。

次に内臓は、まったく使わないという選択が難しいです。

そのなかでもできることといえば、週に1、2回はタンパク質の摂取量を抑える、サプリメントを飲まない日を作る、休肝日を作る。

ちょっとしたことを積み重ねるだけでも、回復につながります。

神経系統は、司る筋肉と内臓とを使わないようにすることで自然と休まります。

しかし、筋肉・内臓を使わないようにするだけでなく、視聴覚というセンサーからの刺激とタスクを減らすことで、ようやく神経系統は休めます。

睡眠はさまざまなセンサーのスイッチを切って、センサーからの情報をいつも処理している神経系統を回復させる大切な時間なのです。

できる限りリラックスできる環境を整えて「何もしない」をする時間を確保すればいいのです。

無敵ポイントさらなる成長を望むなら、内臓と神経系統にも「オフ」の概念を

364/365のトレーニングと18/24の食事で見えたものトレーニングをすることで筋肉に与える負担、タンパク質を多く摂取することで消化器系に与える負担、有酸素運動を取り入れることで心臓に与える負担、それらすべてを司る神経に与える負担……。

カラダを変えるということは、カラダそのものに何かしらの負担を与えるということです。

なので、肉体改造に長期的に取り組む場合、どこかで必ず休ませていかないと破綻してしまいます。

ただ、頑張る人ほど休むことができません。

一生懸命であればあるほど、休むことが怖くなるものです。

実は、私自身がそうでした。

特に2017年のシーズンは、1年365日のうち364日間トレーニングをし続けました。

残る1日は元日でも、リカバリーのためのオフでもなく、出場した日本ボディビル選手権の日です。

鶏むね肉を1日7回、18時間食べ続けたのも同シーズン。

結果は……全然ダメでした。

生活そのものをボディビルにする、ということに挑戦したこと自体はとてもよかったのですが、そこで1日でもオフを入れていたらもっと伸びたのかもしれない、と後になって思いました。

そう、なかなか思い切れなかった休養をとる、ということの大切さを身を以て知ることができたというわけです。

それを受けて、2018年のシーズンはオフを取り入れ、しっかり調子を整えながら臨むことができたわけですから、やはり経験とは何にも代えられない宝物です。

トライをして、エラーを出す。

それを繰り返すことでしか、自分のポテンシャルを最大限に引き出すことはできません。

もしも今、休むことに不安を覚えているのなら、こういった経験を踏まえて情報を発信している私のことを思い出してください。

経験は自分のものでしかありませんから「そういわれても、私にオフは不要」と考える人もいるでしょう。

それならそれで、意思をもって限界に挑んでみればいいと思います。

そこから見えてくることが、必ずあるはずです。

ただ、迷いなく結果にたどり着きたいのなら、オンとオフを区切って取り組むほうが間違いはないです。

無敵ポイント休むのは怖い。

でも、休め

ストレッチやほぐしを取り入れ体脂肪内の「血流」を改善オフとは少し異なりますが、トレーニングと並行してストレッチやほぐしを取り入れているでしょうか?するとしないでは、カラダの仕上がりに大きな差が出てくるほか、筋肉だけでなく血管に対してもほどよくケアができるようになります。

血管の収縮・拡張をコントロールしているのは自律神経です。

しかし、ストレッチやほぐしを取り入れることで、血管自体が伸ばされ、ゆるみます。

ストレッチは、筋肉をその走行に従って伸ばす作業です。

血管もそれに従い伸ばされます。

一方、ツールを使うなどして押しほぐしていく作業も、ストレッチとは異なる方向になりますが筋肉を伸ばしていくことになります。

血管もそれに従ってほぐされ、伸ばされます。

よくストレッチだけやっておけば十分だ、という人もいるのですが、押したりほぐしたりすることで、ストレッチとは異なる方向まで、まんべんなく筋肉を伸ばし、ほぐすことができるので、私は並行して行うことが大事だと思っています。

まんべんなくほぐすことで、カラダの隅々まで血流が改善。

するとトレーニングで筋肉を使ったときにも余すところがないくらい、全身を血がめぐることになります。

逆にいうと、どこかに血流の滞りが発生していると、運動から得られる効果に損失があるということです。

なお、特に「押しほぐす」という行為は、筋肉に対して行っていたとしても、その手前にある脂肪も必ず一緒に押しほぐされます。

ほぐされた脂肪は内部の血流が改善され、体脂肪の落ちがよくなると考えられるのです。

エステなどの揉むと痩せやすくなる、というのはこのためかもしれません。

もちろん血流が改善することで、栄養素の運びもよくなりますから筋肉の発達も促されることになるのでしょう。

そのような利点を理解しているので、毎日セルフストレッチ&フォームローラーを使ったほぐし→ストレッチを30分は行うよう心がけています。

無敵ポイントストレッチだけではもったいない!ほぐしの効果も絶大だ

パーツを定めた除脂肪スキルをもて運動生理学やスポーツ科学の世界では肌寒い環境のほうがエネルギー消費量が多く、痩せやすいといわれます。

しかし、私たちボディビルダーの意見は真逆です。

暖かい環境のほうが除脂肪の効率が上がり、自然に絞れるといいます。

なぜ、このように意見がわかれるのか。

少し考えていきたいと思います。

まずカラダが冷えると、血管が縮こまります。

その状況下で、外界と接する皮下脂肪にまで血流を促すと余計に熱が奪われてカラダがさらに冷えてしまいます。

そのため皮下脂肪を断熱材ととらえて、カラダの内部に熱をこもらせるように働くのです。

寒くなると筋肉が収縮して震えたり、鳥肌が立ったりします。

全身の筋肉を一気に使って熱を起こすための現象なのです。

鼻腔を刺激しておこる反射以外で寒さでくしゃみが出るのも同じことで、普段自分の意識でコントロールできない不随意筋まで駆使するくしゃみは、瞬間的にかなりの熱を生むと考えられます。

しかし、それだけで落ちていく脂肪は内臓脂肪など元々、血のめぐりがいい部分にあるものに偏ります。

ただ「太っている」状態から、ただ「痩せた」状態へという、いわゆる体重を落とすダイエットが目的ならそれだけでもある程度の効果は出てくるでしょう。

そこが、ボディメイクとは異なる部分です。

私たちの除脂肪では、カラダ全体からまんべんなく体脂肪を減らす……というのはもちろんのこと、さらに、落としたいところにある体脂肪を狙って削ぎ落とし、筋肉のカタチを浮き上がらせることが必要になってきます。

これを叶えるためには何をしたらよいのかというと、落としたい体脂肪の血流を増やして燃焼を促すというアプローチ。

つまりは、カラダを冷やすよりも温めるということです。

このような観点からも、血流を促すためのほぐしケアは、やはり積極的に取り入れるべきです。

「なかなか落ちない」という実感がある頑固な脂肪ほど、十分に血が通っておらず少し冷えている印象があります。

そう感じる場所は、人それぞれ違うと思いますが、思い当たる節があるならばよく揉みほぐしたほうがいいし、冷やさないほうがいいでしょう。

つきやすいおなかまわりの脂肪の燃焼を進めるために、冬はもちろん夏であっても薄手の腹巻きを必ず着けて生活をしているという人もいます。

特に夏は、冷房などにさらされて、知らぬ間にカラダが冷えてしまうこともよくあります。

ほぐしにプラスして、衣類を調整することで、さらなる効果を期待できるようになります。

これは男性であっても、使える手だと思っています。

余談ですが、このように考えていくとビルダーが旅行をするとしたら南国一択でしょう。

そして、もしも行くならば「とりたいところの脂肪をほぐしてから行きなさい」を格言として、頭の隅においてもらいたいくらいです。

ほぐしておけば海で遊んでいるうちに自然とカラダが仕上がってくるかも……なんていう甘い期待を抱きつつ、ほぐしケアもプラスしながら今日もトレーニングに勤しみましょう!無敵ポイント男性だって、脂肪を落としたいパーツは極力冷やさないように

普通のことを積み上げてこそとんでもない景色が見えるトレーニングの世界に限らず、研究とは日進月歩の世界です。

新たなメソッドが出るたびに、効果の裏づけとしてさまざまな研究結果が紹介されます。

まるで、決定的証拠のような扱いで論文が登場することもしばしば。

しかし、論文というものはひとつの研究を文章化したものにすぎません。

つまり「このような可能性がある」という主張でしかなく、論文が存在するからといって、その内容が真実であると信じ込んでしまうのは、危険です。

特に、日本語の論文には注意が必要。

質の高い研究の結果は、研究者にとっても宝となるため、世界的に認知を広げるために英語の論文としてまとめるはずです。

では、英語で書かれている論文なら信用性は高いのかというと、そういうわけではありません。

論文を掲載する雑誌は、世界中に数えきれないほどありますから、掲載誌のレベルがどの程度のものなのかを見ていく必要があります。

そして、そういった論文は次から次へと発表されます。

このように最新レベルの研究というのは、どれだけ結果を裏づけるデータがあったとしても、一般の方にとってはその「質」がわかりにくいため、判断がとても難しくなります。

では、私たちは何を信じればいいのかというと、やはり「大原則」といわれるものなのです。

何回繰り返し研究を行っても、誰が先導して研究をしても、必ず同じような結果が出る。

その過程を経て真実として認知され、教科書化されたもの。

それこそが大原則であります。

最先端のメソッドは「最先端」である限り、大原則にプラスアルファされる要素にしかなりません。

何をしてもカラダが変わらないから!教科書は古い!と手当たり次第、最新のトレーニングメソッドにばかり手を伸ばすより、とにかく一度、腰を据えて大原則に立ち返ってみることのほうが、圧倒的に効果的です。

リオデジャネイロオリンピックの後も、あらゆるところで「どのようなトレーニングを指導したのか」と聞かれました。

私たちが選手たちに伝えたことは、大原則にすぎません。

あとは彼らが愚直なまでに、大原則に則った「普通のこと」をやり込んだ。

超基本的なことを、地道に積み上げたからこそ、とんでもない景色を見ることができたのです。

普通のことを続けるって、実は誰にでもできることではないはずです。

続けるうちに欲が出て「よりよい」という都合のいい言葉に、どうしても目が眩んでしまいます。

特に、最近はSNSで、上澄み的な情報が大量に飛び交っていますから、惑わされることも多いのではないでしょうか。

それが原因で、本来やらなくてはならないはずの基本がおろそかになっていきがちなのではないでしょうか。

しかし、リオオリンピックの柔道選手たちのエピソードのように、「普通」のことでも圧倒的に積み上げることで「特別」になるということがわかったら……どうでしょうか。

もうちょっと、続けてみようかな、という気持ちになりませんか?エビデンス、という言葉に飲み込まれないでください。

そして、さまざまな情報に踊らされないでください。

普通のことを、普通に続ける。

その先に、肉体改造の成功が待っています。

無敵ポイント「大原則」に例外なし

高精度のトレーニングとは「筋肉と脂肪へのピンポイント攻撃」「筋肉の使い方」と聞くと、筋肥大に向けた話と思われがちですが、実は除脂肪にも通じてきます。

この本の目的は「食べて絞る」ための方法をお伝えすることにありますが、ただ食べるだけで自然と絞れるわけがありません。

食べて絞るというのは、実際には「食べて、カラダを動かして、絞る」ということ。

きちんと食べることで「よいトレーニング」ができるようになるからカラダが絞れていくということが大前提です。

「よいトレーニング」とは何なのかというと、ひとつは筋肉が発達するという側面であり、もうひとつは体脂肪が落ちるという側面があります。

体脂肪を落とすためには「摂取カロリーよりも消費カロリーを増やす」という条件がついてまわります。

ただし、これは全身を俯瞰で見たときの話です。

パーツごとに見ていくと「よく使っている筋肉のまわりには、脂肪がのらない」という考えのほうが当てはまっていきます。

気になる部位がある一方、あまり問題を感じない部位があるのはまさにそれです。

これを解決するためには特定の筋肉をうまく使うテクニックが必要になってきます。

これは、筋肉に対して適切に負荷をかけて、その筋肉を動かしてしまう技術といい換えることができますから、筋肉を発達させるためにも有効に働きます。

つまり、うまく効かす(動かす)ことができるパーツの筋肉は大きくなるし、脂肪も落ちるという、いいことづくめの状態に。

反対にうまく効かす(動かす)ことができないパーツの筋肉は大きくならないし、脂肪も落ちないという、踏んだり蹴ったりの状態に陥ります。

トレーニングを熱心にやっている人たちは多くても、そのなかでパーフェクトに鍛え上げられている人が少ない。

それだけ全身くまなく「よいトレーニング」を実現させることは難しいということです。

「背中のトレーニング」という括りにおいても、下に引く動作があったり、後ろに引く動作があったり……。

種目が違えばカラダの使い方も異なるわけで、使い方が変われば、使われる筋肉も変わってきます。

だから、全身くまなく鍛え上げられていない人には、何かの種目を疎かにしていたり、何かの種目が苦手な人が多いのです。

先ほども書きましたが、うまく動かすことのできないパーツは発達もしないし、体脂肪も落ちません。

このような考え方があるということも、忘れないでほしいです。

減量には、エネルギー収支という全身を俯瞰したときの大原則のほかに、パーツそのものをしっかりと使えているか否かという観点があるのです。

特定の筋肉を使っていくと、そこに血管が浮かび上がるようになります。

パンプアップして太い血管が存在感を増すのですが、それこそ血流が増えている証拠以外の何ものでもありません。

筋肉がエネルギーを使い、血流が増えると、体脂肪は必然的に使われます。

睡眠とほぐしやストレッチで血管をしっかりケアして、バランスのよい食事を徹底して血流を増やし、さらに血液性状をどんなに高めたとしても、結局は、筋肉をうまく使うことができなかったら、効果は得にくいのです。

全身のトレーニングを上手にしていくこと。

満遍なく行うという意味ではなく、苦手種目を中心に動作スキルを高めていくことへの取り組みも、体脂肪除去にはとても大切なことになってくるのです。

消費エネルギーを稼ぐために、闇雲でもいいからとにかくたくさんカラダを動かす、というのも、もちろんひとつの手です。

しかし、賢い方法ではないです。

狙ったパーツの脂肪を落とすことができない、狙ったパーツの筋肉をつけられないということは、望むカタチのカラダになれないということです。

そのまま今のトレーニングを続けても、いつまで経っても理想のカラダにはたどり着けないでしょう。

食事術を取り入れると同時に、トレーニングに関してはパーツに意識を集中させて、狙った筋肉に負荷をのせ、その部位に疲労を起こさせる動作ができていることを大前提として取り組む必要があります。

どんなに一生懸命トレーニングをしても、終えた後に一番疲れていたのが心臓だとしたら……まったく意味がありません。

狙った部分に疲れを感じるか、鍛えるべき筋肉が熱くなるか、体脂肪を落としたいところがパンプアップしてくるか。

このような感覚を頼りにして、精度の高いトレーニングをすることが、血管を広げて、血流を増やし、エネルギーを集中させて体脂肪を取り去る技術となってきます。

目には見えないレベルの血管も広がって、血管の新生が起こって細かなところまで血液が行き渡るようになるでしょう。

そうなったら、もう余計な脂肪はつきにくくなります。

実際、私も5年間ボディビル競技を続けてきて、前年「ここの体脂肪を落としたい」と思っていたパーツが、翌年には気にならなくなっていることを実感した経験が何度かあります。

いうなれば、筋肉と脂肪へのピンポイント攻撃。

80キロの人でも70キロの人でも、体重に変化がなかったとしても、筋肉のつき方が変わり(筋肉の住所変更)、気になる部分の脂肪がなくなれば、カラダに対する印象が、かなり変わって見えるのです。

そして、それを実現できるのは「カラダの使い方」に着目をした「精度の高いトレーニング」のみ。

脂肪を落とすのは食事、筋肉を鍛えるのはトレーニング、とボディメイクの目的ごとに方法を決めつけたがる傾向にあります。

しかし、除脂肪を進めるうえでもトレーニングスキルが役に立つことがわかった今日からは、いついかなるときであっても、筋肉を鍛え上げるためのスキルアップを求めていきましょう。

無敵ポイント筋肉に問え。

「疲れているのか、それとも、まだいけるのか」

トレ中のサプリ摂取を再考すると直後の食事が、最高に旨くなる第3章に、私が今飲んでいるサプリメントをまとめました。

そこでも触れていますが、トレ中の補給にカーボ(炭水化物)ドリンクなどは用いません。

そもそもトレ中にカーボを摂る目的は、集中力とスタミナの持続です。

私の場合、2時間のトレーニングではどちらも切れる感じがしないので、余計なカロリーを摂らないため、飲みません。

また、トレーニング直後(私の場合は、終了15分前)のプロテインに20~30グラムのカーボを混ぜるという方法もあります。

それは、タンパク質を摂取することによるインスリン分泌の効果でアミノ酸の取り込みをよくするために行います。

しかし、それも私は実行しません(正確には、実行しない期間が圧倒的に多いです。

変化をつけるために摂ることもあります)。

空腹がおきにくく、トレーニング後の食事に対して「食べなくていいかも」というスタンスになってしまうからです。

全体のバランスを考えたときに「飯が旨い!」という状態を作りたい。

トレーニング中にカーボを摂ってしまうと、それが崩れてしまうので不要という結論を出しました。

今でこそ「サプリメントは不足分の補給」という考えですが、ボディビルを始めた当初は、ボディメイクに関して引き算的な手法を覚える前だったので、できることはすべてやっていました。

トレ中のカーボを摂って、トレ後の食事も無理やり摂っていた。

ほかにも、トレ前のサプリをたくさん飲んでいました。

パンプ系の海外サプリを試していた時期もありますが、ずっと調子はよくなかったです。

この経験を踏まえて、たどり着いたのが「食事をおいしくいただくこと」です。

旨い!と思って摂る食事と、カラダのために……とイヤイヤながら摂る食事とでは、唾液も胃液も分泌量が異なり、体内での消化吸収の度合いが違うと感じたからです。

なので、トレ中にカーボを摂っても食事が旨い!のなら、摂ってもいいのではないでしょうか。

もしくは、トレーニングから食事までの間が長く空いてしまう場合(そうなりそうなら、トレーニングをしないほうがいいのでは、とも思いますが)。

「インスリンを分泌させることが、筋肥大には大事だ」。

そのような理論があるからこそ、トレ中カーボ摂取の話が出てくるわけですが、インスリンの分泌は成長ホルモンを抑制するともいわれています。

そこに関しても、質問を受けることがあります。

「インスリン分泌と成長ホルモン分泌、どちらを優先すべきなのですか?」と。

それに関していえることは、インスリンを経由して筋肉が大きくなるメカニズムと、成長ホルモンを経由して筋肉が大きくなるメカニズムは別だということ。

どちらか一方の道が通れなくなったとしても、もう一方の道が通れれば目的地には到着できますよね。

ひとつの道しか選ばない!と、はじめから決めつけるのではなく、ふたつの道のどちらも通れるように準備をするのが、正解ではないでしょうか。

ただし最近では、成長ホルモンによる筋肥大にはそれほど期待できない、というデータも出てきています。

いずれにせよ、私がトレ中にカーボを摂らないのは、成長ホルモンによる作用を期待してインスリンの分泌を抑えるためではありません。

ただ「飯が旨い!」という状況を作るほうが、有効だと感じているからです。

やはり、運動後の食事をおいしく食べられるのは最高ですし、余計なストレスが溜まりません。

これが普通の生活でもボディメイクができる「鍵」と考えています。

無敵ポイントボディメイク成功の鍵は、トレ後の食事をどう「エンタメ」に昇華させるか

「0か100」かの勝負より「1でも2でも稼ぐ」精神を世の中に情報が発信されるときというのは、極端に偏った形になることがあります。

昭和の終わりから平成初頭にかけてはゴリゴリの男性がピックアップされて、生卵でドリンクを作る、ツナ缶を持ち歩くといったキャッチーさがウリになっていました。

また最近ではフィットネスがブームにあり、さまざまな趣旨の大会が開催されるようになり、若い女性も多く競技に出場するようになりました。

そのため若くて綺麗な女性が、激しくトレーニングをして節制しまくりの食事内容(鶏むね肉を味なしで、炭水化物はすべてカットし毎日同じものばかりを食べ続ける)など、一般の方が驚きから興味をもつような意外性の部分にスポットをあてた、極端な例を紹介することがしばしばあります。

イメージがあまりに強烈であるがゆえに、目にした人が「いいカラダを作ろう」とか「痩せて綺麗になろう」と思ったときに、極端な例であることに気づかずロールモデル的な扱いをしてしまいがちです。

トレーニングを始めようとしたときに正しい知識やよりよい情報を求めて専門誌を購入し、トップビルダーの取り組みをそっくりそのまま真似するのも同じこと。

その情報の多くが彼・彼女らが10年ないしは20年かけて導き出した「あと、ここだけを強くしたい!」という想いを叶えるために組み立てられた特殊なプログラムです。

レディネス(準備)が整っていない段階の一般レベルのトレーニーが「来年挑戦する大会で勝てるように」と、そのまま取り入れたとしても、うまくいくわけがありません。

そもそもトレーニングの目的が違います。

来年挑戦するのなら、今はまだ根本的な部分でカラダを大きく育てていかなければならない時期。

トップ選手が気にかける、樹でいうなら枝葉の部分に着手したところで、強く風が吹いたらすぐに倒れてしまうような見せかけの樹にしかなりません。

そもそもカラダ作りに関して未熟な段階で、カラダの動きや食事の管理を実際のトレーニング、および生活のなかで忠実に再現できているのかについても疑問が残ります。

トップ選手の場合、たとえ極端なことをやったとしても、レディネスが整っているからその都度、自分のカラダの反応を敏感にキャッチしています。

そのうえで、とるべき対応策をとりながら安全かつ効果的にボディメイクを進めていきます。

そのような背景に考えをおよばせることができない状態で、同じことを嚙み砕かずにやったとしても、本来得られるはずの効果は出てこないということです。

私もメディアでは、自分の取り組みとして「ひたすら鶏むね肉を食べる」という手法を紹介することがあります。

しかし、それを聞いてトライしようとしても、おそらくほとんどの人が日常生活レベルまで落とし込む前に限界を迎えてしまうでしょう。

誤解なきよう補足しておくと、雑誌などメディアを通じて発信されている情報を参考にしてはいけないといっているのではありません。

自分のレディネスがどこまで整っているのかによって、参考にすべきものは変わってくるということをいいたいのです。

では、情報とどのようにして付き合っていくべきなのでしょうか。

私の考えでは、各段階のレディネスが整うまでは、トップ選手が発信していることに対して「ものすごいカラダになる人は、これくらいのことをしているのか!」という程度で留めること。

そして、自分がそこにたどり着くために、今は何をするべきかを考え抜くことです。

根本的なカラダ作りには、どうしても地味な印象がつきまといます。

なので、よりよい情報を求めたくなる気持ちはわかるのですが、はじめのうちは地味なものをひとつずつ自分の課題としてこなしていくくらいのほうが、変化や成長を実感しながら無理なく1歩ずつ進んでいくことができます。

1日3食のタイミングを整える。

栄養素のバランスを計算する。

間食をプラスする。

トレーニング後のプロテイン摂取を始める……。

この本で提唱したさまざまな取り組みを、一度にすべてやってみることで得られる効果が100だとしたら、基礎中の基礎と思われることをひとつずつ実践したところで得られる効果は1か2くらいかもしれません。

だとしても、1をコツコツ積み重ねれば、いつか必ず100になります。

はじめから100をとりにいって挫折をし、結果0となるよりどれだけいいか。

本質的なボディメイクにスピード感は不要です。

一度、深呼吸をして自分の心に「どうなりたいのか」と問いかけてみてください。

無敵ポイント本質的なボディメイクにスピードは不要。

成長を実感できることが最も大事

今、すべきなのは除脂肪か筋肥大か「カラダが全然、変わらないんです」と嘆く人のなかには、時々「今、自分のカラダをどうしようとしているのか」が、見えなくなってしまっている人がいます。

「いいカラダ」の条件を細分化していくと「無駄な脂肪がない」「筋肉が発達している」「それぞれの筋肉のカタチがいい」というような要素によって成り立っていることがわかります。

カラダ作りの本質を理解しないままに、ただ「今日から俺はいいカラダを作る!」と張り切って始めてしまうと、脂肪を落とさないといけないし、筋肉を育てないといけないし、それぞれのデザインもしていかなければいけないし……と、マルチタスク状態に陥って、そのままタスクに溺れてしまうのです。

なので、今一度、自分自身に問いかけましょう。

今、自分がすべきことは、体脂肪を削ることなのか。

それとも、筋肉を大きく成長させることなのか。

それらは互いにトレードオフの関係になりやすいので、まずはどちらが第一優先事項となるのか、ハッキリさせておく必要があります。

ここまで十分に時間をかけて筋肉を育ててきたという実感があるのなら、体脂肪を削ることでいいカラダは手に入ります。

削りながら、出てきたカットを見て、そこからデザインを決めていくこともできるようになるでしょう。

まだまだ筋肉を大きくしたいというのであれば、多少の脂肪がのることも受け入れて栄養をガンガン入れてトレーニング強度を上げていくしかありません。

どちらを選ぶかの判断を下すための助けになるかどうかはわかりませんが、筋肥大の最終形態は、お相撲さんのカラダです。

しかし、みなさんがなりたいカラダはおそらくお相撲さんのスタイルではないと思うので(私はお相撲さんの比類なき肉体をリスペクトしています)、その先には、必ず除脂肪と向かい合う日がやってきます。

脂肪を剥ぎとった後、どれだけの筋肉を残しておけるかは未知数です。

ただ一時的に筋肉を最大化することは、できるということです。

また「体脂肪を落とす」という行為には、得意不得意が出やすいと感じています。

得意な人であれば、どれだけ増量していたとしてもストレスなく脂肪を削ぎ落とし、なおかつ筋肉も綺麗に残すことができます。

しかし不得意だった場合、カタボリックな状態に陥り、せっかく育てた筋肉を必要以上に落としてしまう恐れがあります。

減量をするということだけでもストレスになりやすいのに、筋肉まで落ちてしまったらどんなに努力をしても結局、いいカラダにはなれません。

そうなると、もうただひたすらに自分が苦しいだけなので、いくら筋肉をつけるためだとしても、あまり体脂肪を増やしすぎないほうがいいでしょう。

どちらを先にするほうがいいですか?と聞かれることは、しょっちゅうです。

でも、それに対する答えは、どこにもありません。

どうにも決めきれないのなら、はじめのうちは両立でもいいのかもしれませんが、同時に取り組むと体脂肪除去の効果も筋肉を肥大させる効果も、どちらも下がり気味になってしまうということは知っておいてほしいです。

しかし、それでも長期間継続することで、少しずつ理想に近づいていくことは間違いではありません。

無敵ポイントあなたのカラダ作りは、マルチタスク状態になっていないだろうか

 

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