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第5章 居心地のいい「最高の居場所」を見つける強みの見つけ方 弱点は武器だ: 自分の得意が武器になる自己分析3つのポイント

あなたに合った「最高の居場所」は必ずあるこれまでの復習になりますが、「居場所」とは何だったか、覚えていますか?答えは「価値観が満たされ、強みが活きる環境」のことです。

「価値観」と「強み」、どちらかに偏りすぎることなく、それぞれをバランスよく満たせるところが、本書で定義する居場所。

前章までは、この「居場所」に必要な2つの要素であるあなたにとって大事な「価値観」あなたの「強み」になりうる「性格」「知識」「スキル」の特徴をワークを通して見つけてきました。

いよいよ最終章となる本章では、「価値観」と「強み」がかけ合わさった、あなたにとって最高の「居場所」を見つけていきましょう。

最高の居場所が見つかれば、今抱えているしんどい気持ちや状況が絶対に変わっていくはずです。

価値観1、強み1がポイントでは、具体的にどういった環境が「居場所」かというと、「自分の大事な価値観が1つ以上満たされている」「自分の強みが1つ以上活きている」この2つが最低限の目安だとわたしは考えています。

つまり、●第3章のワークで作成した「価値観リスト」の中の価値観が、1つ以上満たされる環境●第4章の「強み発掘ワーク」の回答(強みとなりうる特徴リスト)が、1つ以上活かせる環境この2つの条件を満たす環境を見つけられれば、「居場所づくり」ができた!と言えるわけです。

もちろん、満たされる価値観や、活かせる強みの数がそれぞれ増えれば増えるほど「居場所」の最適度は上がっていくと同時に、「幸福度」も右肩上がりに上がるでしょう。

言葉で説明しても今いちピンとこない方もいるかもしれませんね。

せっかくなので、本書の総まとめとして、今のあなたの環境があなたにとって最適な「居場所」なのか否かを可視化していきましょう。

これまでのまとめと思って、気楽にやってみてくださいね。

今いる場所への捉え方が変わったり、モヤモヤしていた考えがスッと整理されたりして、気持ちが楽になるはずです。

さあ、いかがだったでしょうか?あなたが今いる「環境」について、「居場所になりうるか」という新しい観点で振り返ることができ、新たな発見はありましたか?もしかしたら「意外と今の環境は自分に合った居場所だと思えた」という人もいるかもしれません。

一方で、「何をやってもうまくいかないのは、やっぱり今の環境が自分の価値観と合っていなかったからなのか」などといったように腹落ちした人もいるかもしれませんね。

けれど、このように目の前の出来事や自分のことを1つずつの要素に分解し、○をつけながら考えていくことで、「自分のモヤモヤの原因」が論理的にわかってきたのではないでしょうか?ここまでで、今いる環境が「自分の居場所」だと確信できた方は、見事目的達成ですね(おめでとうございます!)。

しかし、まだ自分の「居場所」を確信できていない場合、次にあなたがやるべきことは、●今いる環境で○の数を増やしていく●○の数が増えそうな新しい環境に飛び込んでみるの二択に絞られましたね。

そう考えると、やるべきことがとてもシンプルになりました。

ぜひ、この2項目のいずれかを選択して、自分に合った「居場所」探しの作戦を具体的に練ってみることをおすすめします。

意識するのはたった2つより自分に合った「居場所」(=より○の多い「居場所」)を手に入れるには、以下の2つのいずれか、または両方を考えればOKです。

「価値観」がより満たされる環境を選ぶ「強み」がより活きる環境を選ぶいずれを選択しても考えられるのは、既存環境を改善すること、または新しい環境に飛び込むことです。

既存環境を改善する例●職場で「もっとお金を稼ぎたい」という重要な「価値観」を満たすべく、正社員登用試験にチャレンジしてみる●家庭で「時間を大事に使いたい」という重要な「価値観」を満たすべく、家事代行サービスの利用について夫婦で話し合ってみる●趣味のコミュニティでの活動を充実させるため、「新しいもの好きの性格」や「企画力」という「強み」を活かして、「イベントの企画係」を買って出てみる新しい環境に飛び込む例●収入を上げるという目的を果たすべく、趣味で勉強した語学スキル(強み)を使って、今より年収が高い会社に転職する●「好きな人とだけ過ごしたい」という「価値観」を優先するために、気の合わないママ友グループとは思い切って距離を置き、SNSで価値観の合いそうなママたちとつながってみる●「もっと家族との時間を大切にしたい」という「価値観」を満たすために、独立開業できそうな「スキル」を勉強する(強みを増やす)これらの例はほんの一例ですが、自分にとってよりよい「居場所」を手に入れるために、自分にできることがこんなにある(そして、どれを選んでもよい)と思うと、なんだかとても希望が湧いてきますよね。

右記を参考に、ぜひあなたも「居場所」を見つけるための具体的なアクションプランを考えてみてください。

居場所は「見つけたら終わり」ではありませんあなたの「居場所」がどのような場所なのか、だんだん見えてきましたね。

ここからは、今、自分に合った居場所にいる方も、またこれから居場所を見つけていく方も、居場所を見つける、そして持つ上で大事にしてほしいことをお伝えします。

「居場所」に関して大事な3つのこと「居場所」は焦らず見つけるべし前出のような図を見ると、「早く右上にいかなくては」と焦る気持ちが出てくるかもしれません。

「今の自分は強みも見つかっていないし、活かせていないし、大事にしたい価値観もわかっていないし、価値観の合う場所も選べていない…」こんなふうに思ってしまったときに覚えておいてほしいのは、「焦って右上にいく必要はない」ということです。

まずは1つでもいいから「強み」に変わる特徴を見つけてみる。

1つでもいいから「譲れない価値観」と向き合ってみる。

日々の生活の中の気づきでもよいですし、本書のワークにもう一度取り組むことで見つけてもよいでしょう。

その1つひとつを着実に積み重ねていけば、必ず右上の「居場所ゾーン」に近づいていくことができます。

むしろ焦れば焦るほど、自分と向き合う思考が雑になりやすく、「それっぽい正解」を急いで出して動いてしまう…ということにもなりかねません。

「居場所」は複数持つべしまた、「居場所」についてよくある誤解の1つが「居場所はたった1つさえあれば万事OK」ということです。

もちろん「たった1つの居場所があること」が悪いとは言いませんが、本来、「居場所」はいくつあってもいいのです。

むしろ「居場所」がたくさんある人のほうが、より安定した日々を送ることができます。

なぜなら、仮に「たった1つの居場所」がある日急に失われたとしても、別の「居場所」があれば慌てずに済むからです。

たとえば、職場の倒産、所属しているコミュニティの解散、家族や恋人・友人との別れなど、悲しいけれど人生に不測の事態はつきものです。

となれば、今ある「居場所」が永遠に続く保証はありません。

「依存先が1つしかない」という状態は、「その場所がなくなったら生きる希望を失う」ことと同義です。

ですから、普段から依存先を増やしておくと安心なのです。

自分が自分らしくいられる「居場所」は複数見つけておくとよいでしょう。

「居場所をつくる」発想を持つべし最後に重要なのは、居場所は「見つける・出合う」だけではなく「つくる」という発想も持っておくことです。

なぜなら、職場でも、その他のコミュニティでも、他人がつくった環境である以上、「自分」に何もかもが100%ぴったり合う、ということは基本的にありません。

それらは別に「自分」のためにつくられたコミュニティではないので、考えてみると当たり前ですよね。

ですので、「居場所」を確保する上で大事なことは、自分にとって絶対に満たしたい「重要な価値観」や「強み」の優先順位を把握しておき、少なくともそれらが満たされたり、活かせる環境を見つける自分に100%合うコミュニティがほしければ、「自分で」つくるこのいずれかを、つねに選択するということです。

たとえば「自分で仕事や会社をつくる=起業・副業」という選択肢もあるかもしれません。

もしくは、今いる職場で「新しいプロジェクト」を起案してみるのもいいかもしれません。

あるいは、「小さなボランティアグループを立ち上げてみる」「SNSで気の合う友人を見つけて、主催者として楽しいコミュニティをつくる」というのでもいいでしょう。

「今存在していない=諦める一択」ではなく、「ハードルを下げれば自分にもつくれるかもしれない」と頭をひねってみることが、居場所づくりには重要なのです。

自己分析を楽しむ3つのルーティーンさて、本書では、悩みを抱えている方に向けて、そのモヤモヤの解決法を「強み」や「価値観」を見つけることを通して、提示してきました。

ワークを実践してくださった方は、本書を手に取る前よりもずっと、モヤモヤの輪郭がはっきりしたり、しんどい悩みの解決法を考えられたり、つらい状況の打開策が見えてきたのではないかと思います。

そして、前よりもずっと「自分」のことがわかったのではないでしょうか。

ですが、「自己分析は1回やったら終わり」ということはありません。

なぜなら、これまでもお伝えしてきたように、長い人生の中であなたの「強み」や「価値観」はつねに増えたり、変わっていくことがあるからです。

いろいろな人との出会いによって性格や価値観が変わったり、仕事や勉強を通じて新たな知識やスキルが身についたり。

なので、何年経っても、自己分析をするたびに、「新たな自分」との出会いがあることでしょう。

最後に、今後あなたがまた何か壁にぶつかったときに役立つように、そして、もっと楽しく「自分」を知っていけるように、わたし自身が今でもやっている「自己分析ルーティーン」を3つほどお伝えします。

ROUTINE1「過去の悩み」振り返り大会わたしは定期的に「過去の悩み」振り返り大会を開催します。

たとえ今がうまくいっていても、うまくいっていなくても、です。

なぜかというと、「自分の成長」や「変化」がわかり、それだけで今の自分に役立つ自己分析になるからです。

「10年前のあなたは何をしていて、どんなことで悩んでいましたか?」そう聞かれたら、あなたはどのように答えるでしょうか。

「就職したばかりで仕事が覚えられず、上司に怒られて泣いていたな」「好きな人に告白をしたら振られて、絶望していたな」「給料日まで1000円しかなく、節約生活をしていたな」「運転免許を取ったばかりで練習していたら、電柱にぶつけて落ち込んだな」「学生時代の友人となかなか会えなくなって、寂しく感じていたな」など…もちろんよいことも悪いこともあったと思いますが、それでも人生経験を積んだ今は「あんなことで悩んでたんだ」と、当時の自分の悩みがちっぽけに思えたり、逆に「成長した現在の自分」を感じることができるかもしれません。

そんなふうに懐かしく思えるのもまた、「自分」を見つめることの醍醐味ではないでしょうか。

本書で「自分を知る方法」を知ったあなたは、これからもっと「変わっていく自分」をそばで楽しく見守ることができます。

日々変化していく「自分」のことを、つねに見続けてあげてほしいなと思います。

ROUTINE2毎日の「ありがとう」探しわたしは毎日、ノートやメモアプリに「ありがとう」と言われたことを書き留めるようにしています。

なぜなら、「他人に感謝されること」には、「自分が大事にしていること」や「自分だからできること」のヒントがたくさん隠されているからです。

たとえばわたしは、読者の方から「本を読んで、自分を好きになれました」と、嬉しいご報告のメールをいただくことがあります。

飛び上がるほど嬉しくて、ついついメールのスクリーンショットを撮って保存してしまいます。

それは、「自信を持てる人を増やしたい」という価値観があるから。

ですが、この「ありがとう」メモは、特別に大きな感謝ばかりでなくても構いません。

●離れて暮らす母に「元気?」と連絡してみたら、「気にかけてくれてありがとう」と言われた●友人に「お誕生日おめでとう」と送ったら、「覚えててくれてありがとう」と言われた●家を出るついでにゴミ捨てをしたら、家族から「ありがとう」と言われた●後輩の相談に乗ったら、「聞いてくれてありがとうございます」と言われた●仕事のパートナーにメールで資料を送ったら、「わかりやすくまとめてくださってありがとうございます」と言われたなど、こうして書き出してみると、「わたしは大切な人へのちょっとした気遣いや声かけを大事にしているな」「わたしは人の話をじっくり聞いて、共感するのが好きだな」「わたしはごちゃついた情報をわかりやすく整理するのが得意だな」

と、自分が「何を大事にしているのか」や「どういうことを周りに提供できているのか」などが見えてきます。

ついでに、ポジティブな「ありがとう」にたくさん触れることで、嬉しさや周りへの感謝が溢れてくるので一石二鳥です。

他人からの「ありがとう」を並べてみるだけで、自己肯定感が上がるだけにとどまらず、「自分という人間」の特徴が少しずつ浮かび上がって自己分析になるなんて面白いですよね。

いいこと尽くしでおすすめのルーティーンです。

ROUTINE3「失敗」コレクション実は、先ほどのようにポジティブな「ありがとう」を集めることと同じくらい、逆に「ネガティブ」を集めることにもものすごく意味があります。

とりわけ「失敗」の経験は、最高の自己分析にもなるのです。

なぜかというと、何かにチャレンジして失敗することによって、「自分のレベルをもう少し上げたほうがいいのかな」「このやり方は自分に合っていないかもしれない」といったように「自分の強み」と向き合うきっかけになるからです。

また、失敗してなお「やっぱりわたしはこれがしたいな」と思ったり、「こんな気持ちになるのは苦しいと学んだから、代わりの選択肢を考えよう」などの気持ちが出てくれば、自分の大事な価値観に気づくことにつながります。

たとえばわたし自身も、「失敗」から自分を知ったことは数多くありました。

6年ほど前、それまで自分の成長を求めて、自分に負荷をかけて営業の仕事をしていましたが、「たくさんの人と会いすぎるとエネルギーを使ってしまうから、一度、新規開拓をする営業の仕事を辞めてみよう」と、内勤の仕事へ転職してみたことがありました。

これによって、関わる人は社内の人間が中心となり、確かに「初対面の人と会う緊張感」は緩和されて心が楽になりました。

多くの人とたくさん会う働き方よりも、限られた人と深く信頼関係をつくっていく働き方を選んで正解だと思ったものです。

しかし、一方で、今度は別の問題も浮き彫りになりました。

社内で「感情的になりやすく、批判的な強い言葉をたくさん使う人」と同じプロジェクトになってしまい、会議のたびにネガティブな言葉を浴びて、少しずつ心がすり減っていく感覚になってしまったのです。

もちろんその人にも、決まった施策の実行力や、周りを巻き込むリーダーシップなど、よい面はたくさんありました。

ただ、そこでわたしが気づいたことは、「自分は感情的になりすぎず、論理的に議論できる人と働きたいんだ」という大事な価値観でした。

また、その価値観が自分にとってすごく重要だと気づき、「働く人を自分の意思で選べる環境を選びたい」と、会社を辞めて独立するに至りました。

これは、転職して新たな問題に直面しなければ、決して気づけなかったことです。

結果として、その会社では長く勤め続けることができませんでしたが、わたしは「自分の大事な価値観に気づかせてくれた最高の失敗だった」と思っています(むしろ成功だった、とすら思っていますが)。

「失敗」は短期的にみると痛いですし、敬遠されることが多いように思います。

しかし、「失敗」をあえて「自己分析のチャンスだ」と捉えられたら、これまでよりも少し前向きに人生に活かせるかもしれません。

失敗は「最高の自己分析」です。

成功も、失敗も、すべて「自分を観察する機会」と思えたら、必ず自分にとって居心地のよい場所に近づいていけるはずです。

「自分を知る力」が人生を楽しくする本書でお伝えした「本当の自己分析=自分を知る練習」をするようになってから、わたしは「人生って、自分が主役の映画を見ているみたいだ」と思うようになりました。

どんな物語でも「最初から順風満帆で、すべてを持っていて、一度も失敗しない主人公」はいませんし、仮にいたとしても、ストーリーとしての面白さには欠けますよね。

最初は弱かった主人公でも、さまざまな仲間との出会いや経験によって学び、人生を自分の力で上向きにしていく。

そんなストーリーが「自分の人生」でも再現できたら最高に面白いな、と思うのです。

とくに、「しんどいかも」「つらいな」「これからどうしよう」とネガティブな思いがよぎったときほど、過去に同じようなネガティブな状況がなかったか、思い返してみていただきたいです。

すると、どうでしょう?いくら「どん底」に思える時期があっても、その谷の後には多かれ少なかれ山ができていたことでしょう。

それを思い出しただけでも、「今のネガティブが一生続くわけはない」と冷静になることができ、少しホッとするのではないでしょうか。

自己分析ができれば、どんな壁だって怖くないわたしたちの人生は映画のように波瀾万丈です。

これからもっと深い谷がやってくるかもしれないし、もっと高い山に登れるかもしれません。

ですが、本書を読んだあなたは、「自己分析スキル」という、人生を切り拓くひとつの強力な武器を手に入れました。

自分の現状を見つめることができれば、その先は自分の意志で「山」をつくる行動が起こせるからです。

もし仕事がうまくいかなくなって自信をなくしても、「自分の特徴を求めてくれる環境が他にないか、探してみよう」と次の仕事を探す選択肢ができる。

もし家族とぶつかって悩んでも、「家族が大事にしている価値観は何だろうか」と話し合ってみることができる。

もし信頼していたパートナーの裏切りで心が傷ついても、「自分はその人と生きる人生を選び続けるのか」と冷静に問うことができる。

「自分を見つめて分析する力」は、きっとこの先のあなたを力強く支えてくれるはずです。

また、どん底に思える谷底の時期に、あなたを救ってくれるものは「居場所」です。

自分の特徴を「強み」として活かすことができて、自分の大事な「価値観」を満たすことができる。

自分のままで活躍できて尊重される。

そんな安全基地のような「居場所」があれば、わたしたちは何度でも傷を癒し、立ち上がることができるでしょう。

本書では、「今いる場所に不安がある方」や「自分の強みがわからずにいる方」に少しでも「自分」を知ってよりよい決断ができるような「本当の自己分析」をお伝えしてきました。

本書のメソッドが、これからの仕事、お金、暮らし方、趣味、同僚・家族・友人・恋人・パートナーとの人間関係など、人生のあらゆる場面でモヤモヤしたとき、すぐに立ち返って「自分」を幸せにする生き方を選べる一助になれば、と心から願っています。

おわりに「わたしの居場所なんて、どこにもない」実は、わたし自身、ほんの数年前まで、そんなことを思っていました。

どこにいても評価されなかったり、誰かと心を通わせることができず、ずっと自分の中に強い「劣等感」や「孤独感」を感じて生きていたからです。

子どもの頃は学校の勉強にサッパリついていけなくて「自分は頭のネジが足りない不良品だ」と本気で思っていたし、厳しかった家庭の中で親の顔色をうかがって生きていたので「自分の価値観」よりも「親の価値観」をつねに優先してきました。

そんなふうに育ってきたからなのか、「自分なんていても役に立たない」とか「自分以外の人の意見のほうが価値がある」なんて思い込みがすっかり出来上がってしまったのです。

そうしてできた根深い思い込みは、大人になってもずっと続きました。

もうすでに生まれてきてしまったのに、「居場所がない」と感じてしまう。

そのことが、わたしにとっては「生きる意味」がわからなくなってしまうくらい、本当に苦しいことでした。

しかし、この本を書いている今は、「わたしには、心から幸せを感じる居場所がいくつもあるな」と心底思えるようになりました。

一体、この数年で、何がそんなにも変わったのでしょうか?その答えは、「自分を正しく知ること」ができるようになったことだ、とわたしは思っています。

「自分を正しく知ること」というのが、本書でお伝えしてきた「自分の価値観と強み」の理解でした。

わたしはそれまで、仕事でも、プライベートでも「自分の大事な価値観」を知らなかったから、合わない環境から逃げられなかった。

「自分の特徴の活かし方」を知らなかったから、評価される場所を選べなかった。

言葉にするとたったそれだけのことだったんだな、と、今ならよくわかります。

今思えば、ずっと「本当の自分」と向き合うのが怖かったのかもしれません。

たとえば「時間に縛られるのが嫌だ」「朝決められた時間に会社に行きたくない」「休みの日を誰かに決められたくない」という価値観を認めてしまったら、社会人として失格の烙印が押されてしまう気がして。

たとえば「物事をネガティブに考える」という性格を認めてしまったら、人が離れていってしまう気がして。

「本当の自分」は弱いもので、汚いもので、見苦しいものだ。

そんな自分の存在を認めてしまうと絶対に自分に絶望して、生きていくのがつらくなる。

きっと心のどこかでそう思っていたから、「自分を知ること」を避けてきました。

だけど、蓋を開けてみれば、それはまったくの逆でした。

「本当の自分」を知って存在を認めたことで、とても気持ちが楽になったのです。

無理やり「好きになろう、褒めよう」としたわけではありません。

ただ、「こんな自分がいるんだな」と認識した、それだけです。

「わたしは、休日を誰かに決められない生活がしたいって思ってるんだな…それを実現する方法って実際あるのかな?」「わたしは本当にネガティブに偏るんだな…おかげで自虐ネタが無限に思いつくから、Twitterでつぶやいてみよ」こんなふうに自分の本音や特徴を直視したことで、よい意味で諦めがついたのか、「じゃあそれを踏まえてどうしようかな」と、自然と前を向けるようになっていました。

あぁ、「自分を知る」って、勝手に力んでいたけれど、「自分を好きになること」でも「自分を嫌いになること」でもないんだなぁ、と思ったものです。

「自己分析」は「嫌な自分に絶望するしんどいもの」というイメージから、自分に前を向かせてくれるツールなんだと、価値観が180度変わった瞬間でした。

それから数年の年月を経た今、気づけば会社を辞めて、「自己分析」を教える人になっているのですから、人生は何が起こるかわかりません。

しかも、子どもの頃にずっとコンプレックスだった「授業についていけなかったこと」が今は逆に、「初心者にも寄り添ってくれて説明がわかりやすい!」と強みになっていたり、「人形みたいにしゃべらないね」とからかわれていた傾聴の姿勢が、「人の話をよく聞いてるね」と評価されるポイントにある日突然変わったり。

やっぱり人生は映画よりも、何が起こるかわかりません。

もはや何が「強み」になるのか、わたし自身にさえわかっていない部分もあります。

でも、間違いなくわたしの人生が好転したきっかけは、強みや価値観を含めて「自分を知ったこと」(そしていい意味で諦めたこと)からでした。

本書を通じてあなたにも、その「きっかけ」を届けられたら、と願っています。

あなたが心から幸せに笑える「居場所」を1つでもつくることができますように。

ときに「自分がどうしたいかわからない…」と泣きたくなったとき、コーチのように寄り添って「本当のあなた」を引き出す一冊になりますように。

いつもあなたのことを応援しています。

土谷愛

著者紹介土谷愛〈つちたにあい〉強み発掘コンサルタント。

自己分析講座「アドバンテージゲーム」主宰。

内気な性格で学校になじめず、劣等感たっぷりの幼少期を過ごす。

就活では約100社に落ち続け、やっとの思いで営業マンとして就職するも売上はビリ。

しかし、同僚の何気ない一言から自分の「強み」を見つけ、営業成績トップに。

最年少管理職への昇進や転職にも成功。

強みを知ることで人生が好転した経験から「強みを活かせば、誰もが輝ける」と確信し、28歳で強み発掘コンサルタントとして独立。

独自のメソッドを詰め込んだ自己分析講座は、「強みを知って人生が変わった!」「自分らしく働けるようになり、収入も増えた」「長年の悩みが消え、自分を好きになった」と、幅広い層から支持を得ている。

口コミで評判が広がり、公式メルマガの読者数は累計7000名を超える。

著書に『自分だけの強みが遊ぶように見つかる適職の地図』(かんき出版)『特別なスキルがなくてもできる月収+10万円こっそり副業術』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

自分を知る練習2022年12月30日発行著者土谷愛©AiTsuchitani2022発行者小澤源太郎責任編集株式会社プライム涌光電話0332032850(編集部)発行所株式会社青春出版社〒1620056東京都新宿区若松町121電話0332071916(営業部)http://www.seishun.co.jp/電子版データ制作株式会社スマートゲート※本作品の全部または一部を、著作権者ならびに株式会社青春出版社に無断で複製(コピー)、転載、改ざん、公衆送信(ホームページなどへの掲載を含む)することを禁じます。

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