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第2章 古いデータを思いきって削除しよう

この章からは、整理手順を【ステップ】の番号順に紹介していきます。共有するデータの多い会社員向けの整理方法を例に書いています。

保管場所には自分以外アクセスしない、かつ不要なデータはためていないという個人の方は、第2章は流し読みしていただいて大丈夫です。データの分け方は、第3章から記載しています。

目次

◆事前準備

さて、自分のデータであればすぐに作業に取りかかれます。会社のデータの場合は、まずは上司に整理の許可を取りましょう。同僚への説明はそのあとです。

ポイントは、

  • 数か月かけて段階的に整理すること
  • データの削除は、必ず事前に周知し、利用しているメンバー全員がチェックできる十分な時間を確保すること
  • できる限り、利用者の手間を取らせないように配慮すること

です。

複数人が利用している場合、利用メンバー全員に確認を取らなければなりません。その際の手間は、通常業務にプラスして発生するわけですから、配慮するのは当然です。

ただし、利用者に周知するのは、まだ先の話です。最初の段階では、こっそり上司の許可だけ取ってください。理由はのちほど……。

【ステップ1】整理前のデータの全体容量をチェックし、記録する。

会社の業務として時間をもらって対応するのなら、成果報告が必要です。いわば、お片づけの結果です。モノと違って見えにくいので、数字を報告に使いましょう。

見た目で結果が出る仕事なので、数字を出すまでもなく「きれいになったね!」といわれるようなら、数字報告自体が不要になるかもしれません。

【ステップ2】全データの最終アクセス履歴をチェックし、記録する。

Word、Excel、PowerPointなどはもちろん、写真や画像など、保管されているすべてのデータの最終アクセス日時を確認します。

量が多い場合は、画面キャプチャをとって保存するとラクです。この目的は2つあります。

  • 整理する自分が、タイトルを見て中身が判断できるのかどうかをチェックする
  • 長い間アクセスがない、削除候補のデータを見つける

【ステップ3】データの中身を確認する。

タイトルだけでは中身が判別できないものが多いでしょう。実際に中を見て、アクセス日時通りの過去のデータなのかをチェックします。自分がデータにアクセスすると、最終アクセス日時が更新されてしまいます。

ステップ2の画面キャプチャは、この時に最終アクセス日時が更新されてしまうことを考えて、保存してもらいました。

さて、ここまでの作業で下準備は整いました。

次は、保管場所に手を加えていく作業に移ります。

【ステップ4】「削除予定フォルダ」を作り、明らかに古いデータを移動させる。

さて、いよいよ実際のデータ整理に取りかかります。まずは、過去数年間アクセス履歴のないデータからです。

明らかに不要だったり、用途がわからなかったり、もはや必要かどうかの判断がつかないデータを「削除予定フォルダ」に移動させます(私は、これらを総称して「化石データ」と呼んでいました……)。

ここで、重要なポイントがあります。

①削除予定フォルダは、整理を行う、各フォルダごとに設置する。

……保管しているデータの量にもよりますが、チェックする利用者にとっては、各フォルダごとにあった方が見やすいです。

②明らかに不要だろうと思われるデータは、利用者に周知しないで移動させる

……ステップ2で最終アクセス履歴の記録を取ったことを覚えていますか?利用者に周知すると、削除されたら困るといわんばかりに、みんなが一斉にデータにアクセスします。

片づけ前に周知をしなかった理由は、最終アクセス履歴を更新させないためです。

【ステップ5】利用するメンバー全員に、一度目の周知をする。

下準備ができたら、利用メンバーに周知します。上司に伝えたのと同じ内容でお伝えしましょう。

あくまでも、全部こちらで対応します、可能な限りお手間は取らせません、チェックだけしてね、と下手に出ましょう。

たとえごちゃついていたとしても、人は見慣れたものが変わるのを好ましくは思わないはずです。結果が想像できない場合は、なおさらです。

利用するメンバーには、

  • データの整理を始めること
  • すでに、過去〇年間で誰も利用していなかったデータは、削除予定フォルダに移動させていること(仕事によって保管年数は異なるかと思いますので、ご自分の仕事に当てはめて考えてみてください。参考までに、私は3年間と定めました)
  • 万が一使用しているデータを削除しないためにも、必要かどうかの判断は全員で行うので、協力をお願いすること
  • チェックが終わるまでは削除はしないので、安心してほしいということ

これらを伝えていきましょう。

【ステップ6】削除予定フォルダに移動させたものをチェックしてもらう。

利用者全員に周知をしたあとは、間髪入れずに次のステップへ進みます。チェック方法は、チェックしてもらうデータの分量、仕事のスタイルに合わせて伝えるようにしましょう。

Excelなどで一覧表を作って全員が確認できるようにしてもいいですし、数が少なければ「毎朝3つずつ移動させたデータの詳細をメールで送信します。私に返信してください」というように少しずつ進める方法もあります。

Excelでもメールでも、必要だという理由を確認するようにしてください。

☆ワンポイントアドバイス☆

Excelでリストを作る時は、次の項目を載せておきます。

①移動させたデータのタイトル②保管されていた場所のリンク③移動先(今回の場合は、削除予定フォルダです)④チェックしてもらうメンバーの氏名一覧利用メンバーがチェックしたあと、プルダウンで●を選択できるようにするなどして、残すものだけ選んでもらうようにしましょう。

直接書き込んでもらうと収拾がつかなくなるので、シンプルに〇×形式などで判断できるようにしておいた方が無難です。過去数年単位で誰も触らなかったデータが必要だと判断される例は、非常に稀です。

また、リストの保管場所は共有ドライブにしておき、アクセス用のURLをメールで案内するにとどめ、Excelそのものを添付することは避けましょう。

添付したExcelに各々が記入して返信してくると、集計の手間がかかるからです。データの分量にもよりますが、確認時間は2週間から1か月程度は設けておくようにしましょう。

最終的にチェックが終わったあと、3か月程度は振り返ってみることができるように、フォルダ自体を残して置いてあげるとよいです。

リストを作るまでもない場合は、直接、フォルダの中で確認してもらいましょう。私は、整理するフォルダのデータ容量によっては、こちらの方法を選択しました。また、チェックをお願いする際に、気をつけなければならないことがあります。

「削除予定フォルダ」の中に必要なデータがあっても、決して自分たちで元のフォルダに移動させないことです。

直接フォルダ内のチェックをお願いした時は、あとで適切なフォルダに移動させる旨を伝え、必要なものにはタイトルに共通の記号などをつけてわかるようにしてもらっていました。

タイトルには、<使います>などとことばを入れてもらってもよいのですが、数が多いと大変です。

簡単に入力できる記号を決めて、全員に使ってもらいました。

◎でも、☆彡でも、あとで戻すデータだとわかれば、何でもかまいません。くれぐれも、タイトル自体についている記号を使うのは避けるよう注意しましょう。

ちなみに、私が整理した際は「★」と「■」と【】がタイトルに多用されていたので、最初から「(^^♪」を使ってもらいました。

「(^^♪」は「かお」と入力して変換すれば出てくるのでラクです(さすがに「(^^♪」を会社で使う資料のタイトルに入れている猛者はいませんでした)。

この部分は、個人の方も同じ手順を踏むことをおすすめめします。

いったん削除予定フォルダに入れたものを、あとで「やっぱりこれは取っておこう」と元に戻してしまうのを避けるためです。

部屋の片づけで、ゴミ袋に入れたものを捨てる前に取り出してしまう心理と同じです。

削除するデータと、それを選んだ理由が確認できれば「やっぱり必要だから取っておこう」がなくなります。

また少数派ですが「自分の席の横で一緒にチェックして!」という人もいました。

その時は、1日10分間と決めて、1週間ぐらい空き時間に座席の横にお邪魔したこともあります。

自分ひとりで判断ができないから見てほしいというよりも、誰かと一緒だったらサボらないでちゃんとやるから、というパーソナルトレーニングのような感覚でお願いされました。

【ステップ★番外編】

お片づけあるあるの対処方法Q.必要だから戻してほしいと言われたデータの数が、あまりに多い場合はどうすればいいですか?A.必要だと判断した人たちに、個別に、必要だという理由を確認します。

このステップで移動させるのは、過去数年にわたり、誰も必要としなかったデータです。

最終アクセス日時をチェックしたのは、必要かどうかを客観的に判断することができるからです。

「必要だと判断された理由を教えていただけますか?」と、ストレートに確認しましょう。

おそらく、聞かれた人は、こう返答するはずです。

「いつか使うかもしれないから」「他の部署からたまに聞かれるから」私もさんざん言われました。モノの片づけと同じ理屈ですね。さて、その場合はこういう風に確認してみましょう。

「いつか使うかもしれないから

」↓

「最後に使った日が××××年の×月なんですが、今後どういった時にお使いになると想定していらっしゃいますか?」

日々新しい情報がどんどん出てくる中で、過去のデータにいったいどれほどの価値があるのでしょうか?もちろん、過去の販売実績など、数字として必要なものは存在します。

そういったデータは保管が必要です。しかし、実際には、それ以外のデータも膨大に保管されているはずです。本当に必要かどうか、あらためて確認してもらいましょう。

「他の部署からたまに聞かれるから」

「うちの部署で必要がないのであれば、必要とする部署の方にお渡しして、そちらで保管いただいてもよろしいでしょうか」

残すかどうかの判断基準は、今、あるいは将来、自分たちに必要なのかという点です。よその部署が必要なら、必要な人たちに渡してしまいましょう。

だいたい、他の部署の方たちも、本当に自分たちの仕事に必要なものはちゃんと保管しています。

たまに聞かれるデータというのは、雑談レベルで「昔のあれ、どんな流れだったっけ?」とか「持っていたら共有してほしいんだけど」というような必要性の薄いものがほとんどです。

自分たちで保管するほどのものではないけど、あったらいいな、なかったら別にいいや、という程度です。

共有でも個人でも、微妙なデータの保管理由の第1位は「いつか使うかもしれないから」だと思います。

でも、そのいつかは、たぶん一生来ないでしょう。

万が一、必要な時がきてしまった場合は、その時の最新のデータを探せばいいのです。情報には鮮度があります。新しくてよいもの、より正確なデータは、毎日どんどん更新されます。

保管する情報も、アップデートしていきましょう。

(もちろん、学術的に過去の情報を必要としている方たちや、写真などの思い出のデータは例外です)

【ステップ7】重複しているデータを削除予定フォルダに移動させる。

次に「削除予定フォルダ」行きを逃れた、残りのデータの移動に手をつけていきます。

もうチェックが終わったデータと混ざらないように「削除予定フォルダ」はセカンドバージョン(_ver2をつけるなど)を新たに作成しましょう。

個人の方は、自分で判別がつくなら、前回のフォルダにそのまま追加で移動させてしまってもOKです。

今回移動させるのは、主に重複しているデータです。

例えば、データの管理手法でよく使われているのが「_ver2.0」や「_20220202」など、バージョンや日付をつける方法。

データによっては両方つけられていることもあります。

また、なぜかバージョン、日付が同じでもタイトルに【新】とか、【最新版】などつけて差別化しているタイプもよくあります(私のいた会社だけではないと思います……)。

最新版以外は全部移動させてしまってください。

そもそも最新版=その時点での完成形です。

そこに至るまでの過去版は、最新版を作る過程の産物であり、もはやその役割を終えています。

もちろん、現在進行形のプロジェクト資料などについては、新旧チェックしながら進めているケースがあるため除外します。

こちらも、移動させ終わったら一覧表を作るなどして、みんなにチェックしてもらいましょう。

一覧表には、なぜ移動させたのか(「同じタイトルでver3.0版があるため、若い番号は全部移動させました」など)を書いておきましょう。

【ステップ8】残ったデータのチェック(タイトルと中身を把握しよう)。

さて、移動後、みんながデータをチェックしている間にやることがあります。それは、新フォルダのカテゴリ(=分類のこと)と、フォルダの名前を決めることです。

この時点で、だいぶ化石データの数も減り、まあまあ見やすい状態になっているかと思います。

残っているデータの内容を見直して、カテゴリ分けできるように、内容と利用者をある程度把握しておきましょう。

第2章のまとめ

  • データを削除する前に、全体用量のチェックと、最終アクセス履歴をチェックする
  • 削除予定のフォルダを作り、明らかに古いデータや重複するデータを移動させる
  • 移動させたデータを処分していいか、利用しているメンバーに確認する。
  • 残したデータの中身をチェック、把握する
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