「あなたが集中すること」があなたを作る
「集中の対象が、あなたの生きる環境になる」という法則があります。
もしも、あなたが何に集中することもなく、ルーズな毎日を送っているだけなら、人生にもそれが反映されて、あなたは何者にもなれないでしょう。
テレビを見ることに毎日集中していれば、テレビ番組に詳しくなり、それ以外の知識は得られません。
フィットネスに集中すれば、スリムな体型を保てるでしょう。仕事に集中すれば、仕事の質が高まり、優秀なビジネスパーソンになれるはずです。結婚に集中すれば、幸せな結婚ができる可能性が高くなるかもしれません。
「集中すれば、失敗しない(嫌な目に遭わない、邪魔が入らない)」とは言えません。むしろ、失敗が増えるかもしれません。
しかし、それはリスクを負って、新しいことにチャレンジした結果です。それに、失敗したとしても、適切な集中力が発揮できていれば、対処を誤ることはありません。人間の脳は、情報の選択が得意。適切な対象に集中できれば、とてつもない能力を発揮できるのです。
ですから、どうでもよいことや、目先の仕事にだけ集中している人を見ると、私はとても残念に思うのです。
ただし、「集中する」のは心構えだけで何とかなるものでもありません。集中できるようになる条件がいくつかあるのです。
問題は「集中できないこと」ではない!?
「集中」についての問題とは「集中できないこと」ではありません。例えば、自宅でくつろいでいる時にもあなたは集中力を発揮しています。
テレビ、庭の観葉植物、クルマ、仕事のこと、家族との会話……、と集中の対象が次々に移り変わっているだけなのです。
しかし、このように「気になった時だけ集中して、後は知らない」という状態では、そこで得られる結果もその場だけのものです。
つまり、問題はあれこれ集中の対象が変わってしまうことです。
邪魔が入れば、すぐに途切れる集中力ではダメで、脳の力をフル活用するには〝集中力の継続〟が必須です。
仕事がうまくいかない理由の大半は「充分な集中力が継続しないこと」にあります。成功の理由は、その反対、つまり「充分な集中力を継続したこと」です。
庭の手入れでも、会社の仕事でも同じです、やり遂げたい仕事に対し、充分な集中力を継続して発揮できるかどうかが鍵なのです。
問題を先送りする〝抵抗感〟の正体もう1つの問題は〝抵抗感〟つまり「この仕事はしたくない」という気持ちです。抵抗感が起きると、その結果は「後でやればいいさ」という先送りにつながります。
しかし、「忙しいから」とつぶやきつつ仕事を先送りするのは、本来やるべき仕事から逃れるために、別な仕事で時間を埋めているに過ぎません。
抵抗感が発生するのは「ある行動がその他の行動より難しい」と感じた時です。ですから、どうでもよい仕事をしていれば抵抗感は起こりません。
実際、重要な課題に取り組むより、どうでもよい簡単な仕事を続ける方がずっと簡単です。こうして、日常はどうでもよい細かい仕事で埋め尽くされることになってしまいます。
■仕事を先送りすると、もっとつらくなる
「逃げれば逃げるほど抵抗感は大きくなる」という法則があります。つまり、仕事を先送りすればするほど、さらに取りかかりにくくなるのです。
仕事を先送りすることで抵抗感が弱まるのならよいのですが、実際はその逆。暗雲のような悩みが、どんどん立ち込める一方になるのです。
しかし、幸運なことに、この抵抗感は使い方次第でどうにでもなります。
「逆もまた真なり」で、抵抗感を克服して一度、重要な仕事に取りかかってしまえば、今度は仕事を中断することへの抵抗感が生まれ仕事を続けるのが楽になるはずです。
ここまでをまとめると、仕事のシステムには、抵抗感を克服する方法が入っている必要があるということになります。
常に機能する優れたシステムとは?仕事のシステムは、どんな仕事にも対処できるものでなければなりません。
郵便物には対処できても、1日中届き続けるメールに対して役に立たないシステムであれば、そのシステムは作ってもムダです。
転勤になればもう使えないというのもダメでしょう。いつ、どこで、どんな場合にも対応できるシステムにこそ効果があるのです。そうでないシステムなら、仕事や場所が変わるたびに作り直さなくてはならなくなります。
仕事の効率を上げるには、優れたシステムが必須であり、優れたシステムが構築できるのであれば、時間と費用をかけても絶大なリターンがあります。
しかし現実には、多くの人が形だけ立派な役に立たないシステムを使っています。
システムそのものがなかったり、そもそも目先の仕事で精一杯で、システム構築に目を向けることすらできない人さえいるのです。
優れたシステムが構築できたら、次は、そのシステムが無意識でも作動するようにすることが肝心です。
仕事を前にして「さて、どうするんだったっけ?」と考えてしまうようでは、結局、その仕事が先送りされるか、忘れられるのが関の山だからです。
優れたシステムの持つ特徴とは、一度身についてしまうと「しない」ことにものすごい抵抗感を覚えること。こうしたシステムと習慣が、あなたの成長を支えてくれるのです。
CHAPTER02まとめ
●誰でも集中することはできる。問題は「集中の対象が移り変わること」にある。
●適切な対象に集中できれば、とてつもない能力を発揮できる。
●抵抗感から仕事を先送りすると、抵抗感はさらに大きくなる。
●一度仕事に取りかかってしまえば、今度は仕事を中断することへの抵抗感が生まれる。
●仕事のシステムに必要な要件は「集中力を継続して発揮できる」「抵抗感を克服する方法が入っている」「どんな場合にも対応できる」の3つである。
コメント