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第一話目に見えない三つの報酬/能力・仕事・成長

第一話目に見えない三つの報酬仕事の報酬とは何か。

本日は、このテーマで話をしたいと思います。では、なぜ、このテーマか。この問いが、ビジネスマンにとって、極めて大切な問いだからです。例えば、あるビジネスマンに、聞いてみる。

「なぜ、そんなに一生懸命、働いているのですか」「そんなに一生懸命働くことによって、どんな報酬を得ているのですか」「あなたにとって、仕事の報酬とは何ですか」この問いに対して、いかなる答えをするか。

それによって、そのビジネスマンが、これから歩むであろう道が、分かれる。

もし、この問いに対して、「仕事の報酬は、給料や収入だ」と答えるならば、残念ながら、そのビジネスマンは、大切なものが見えていない。

そして、その結果、どれほど一生懸命に働いても、本当に大切な報酬を得ることなく、歩むことになる。

だから、「分かれ道」。だから、この問いが、「分かれ道」となる、大切な問いなのです。そして、この問いは、マネジャーや経営者にとっても、極めて大切な問い。

例えば、夜遅くまで一生懸命に働いてくれる部下や社員が、いる。

彼らに「毎日、夜遅くまで、ご苦労さま」と声をかけた後、「なぜ、そんなに一生懸命に働いてくれるのか」と聞いたとする。

それに対して、もし、部下や社員が、笑顔で、「ええ、この会社は、給料が良いですから」と答えたとする。これは、マネジャーや経営者にとって、悩ましい瞬間。

たしかに、「部下や社員を養う」という意味では、そのマネジャーや経営者は、「甲斐性」が、ある。けれども、何かが、寂しい。

しかし、もし、部下や社員が、真顔で、「ええ、この会社では、大切なものが得られますから」と答えたとする。

これは、マネジャーや経営者にとって、素晴らしい瞬間。そのマネジャーや経営者は、部下や社員に対して、本当に大切な報酬を、与えている。

では、その「本当に大切な報酬」とは、何か。「目に見えない報酬」です。

「仕事の報酬とは何か」と問われると、しばしば、我々は、「給料」や「収入」というものを頭に描いてしまう。

たしかに、それも「仕事の報酬」。また、ときに、我々は、「役職」や「地位」などを考えてしまう。たしかに、それも「仕事の報酬」。

しかし、これらは、いずれも、「目に見える報酬」です。そして、我々は、いつも、「目に見えるもの」に目を奪われてしまう。

「目に見えるもの」だけを見つめてしまう。しかし、仕事には、実は、「目に見えない報酬」がある。目には見えないけれども、決して見失ってはならない、大切な報酬がある。

「収入」や「地位」とは違った、それらとは決して比較することのできない、大切な報酬があります。では、その「目に見えない報酬」とは、何か。

「三つの報酬」です。

最初に、その三つを、短い言葉で述べておきましょう。

第一が、「能力」。一生懸命に仕事をすると、職業人としての「能力」が身につく。良い仕事を残そうとする努力を通じて、職業人としての「能力」が磨かれる。そのことは、まぎれもなく、「仕事の報酬」です。

第二が、「仕事」。一生懸命に仕事をすると、良い「仕事」を残すことができる。職業人としての能力を磨くことによって、優れた「仕事」を残すことができる。それもまた、素晴らしい「仕事の報酬」です。

そして、第三が、「成長」。一生懸命に仕事をすると、人間として「成長」できる。仕事の困難と悪戦苦闘し、仕事の仲間と切磋琢磨することによって、一人の人間として「成長」していくことができる。それは、ある意味で、「最高の報酬」です。すなわち、「能力」「仕事」「成長」それが、「目に見えない三つの報酬」です。

そして、我々は、「仕事の報酬」というものを考えるとき、「収入」や「地位」といった「目に見える報酬」ではなく、これらの「目に見えない報酬」に目を向けることが極めて大切です。

なぜなら、「報酬」というものには、二つの種類があるからです。

  • 一つは、「自ら求めて得るべき報酬」。
  • 一つは、「結果として与えられる報酬」。

その二つです。

しかし、我々は、この二つを、しばしば混同してしまう。

例えば、「収入」や「地位」。これは、そもそも、「自ら求めて得るべき報酬」ではありません。良い仕事、優れた仕事を成したとき、「結果として与えられる報酬」です。

これに対して、「能力」「仕事」「成長」というものは、「自ら求めて得るべき報酬」です。仕事を通じて、それをいかに得ることができるか。それを、日々、考え続けるべき報酬です。我々は、その二つの違いを深く理解しておかなければなりません。

なぜなら、いま、世の中には、このことに関する「錯誤」が溢れているからです。

例えば、「キャリア・アップ」のブーム。いま、世を挙げて、これが一つの大きなブームとなっています。書店には、「キャリア・アップ」についての本が並んでいる。いかに自分の商品価値を高め、それを収入に結びつけることができるか。そして、有利な職業に転職することができるか。そういった問題意識に応える本です。

また、雑誌では、頻繁に「キャリア・アップ特集」が組まれている。そして、それらの雑誌の中には、給料の良い会社はどこか、年俸の高い職種は何か、待遇の良い企業はどこか、人気のある職業は何か、そういった情報が溢れています。

こうした本や雑誌が煽り立てる「キャリア・アップ」のブームの中で、我々は、無意識に、一つの「錯誤」に巻き込まれてしまいます。

「収入」や「地位」というものが、「結果として与えられる報酬」であることを忘れ、「自ら求めて得るべき報酬」であると考えてしまうのです。

そして、しばしば、我々は、それを得るための「うまい方法」があると、無意識に思ってしまうのです。

しかし、それは、明らかな「錯誤」です。我々が、真に「仕事の報酬」というものを求めるならば、自ら求めて得るべきは、「能力」「仕事」「成長」という三つの報酬。

その「目に見えない三つの報酬」をこそ、深く、求めなければならない。なぜか。

それらの報酬を求めないかぎり、「仕事」の本当の喜びは、決して得られないからです。いま、なぜ、我々は、「働く」ということに、喜びを感じなくなってしまったのか。

それは、我々が、「目に見える報酬」に目を奪われ、「目に見えない報酬」を見失ってしまったからです。

そうであるならば、我々は、その見失ってしまったものを、深く、見つめなければならない。そして、それを、深く、求めなければならない。

されば、「目に見えない三つの報酬」。「能力」「仕事」「成長」その三つの報酬とは、何か。その三つの報酬を、いかに得るか。そのことについて、これから話していきましょう。

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