第7章実践!ウケるトーク
悪い例をウケるトークに変えてみよう!第4章から第6章において、ウケるトークの探し方、作り方、話し方をそれぞれ紹介してきました。ここで少しおさらいをすると、まず第4章では「ウケるトークの探し方」ということで、ネタ探しの便利なツール「アニキとタケシがカコ住食」を紹介しました。これを覚えておくと、過去の記憶からネタを探すときなど便利ですし、毎日の何気ない生活の中に「ネタ探し」という良い刺激をもたらすことでしょう。このツールを使ってネタを探したら、次はそのネタで笑いを起こすために「緊張」を「緩和」させてあげます。緊張の状態を作るためにはきちんと「フリ」を作ってあげましょう。笑いには「オチ」よりも「フリ」が大事です。笑いの構造が分かったところで、あなたのトークを相手が受け入れるには何が必要か?ということで、「共感」に関する話をしました。「共感」できない話は受け入れられません。つまり、バランスのいい「緊張の緩和」と、聞き手に「共感」してもらうことが、ウケるトークを成功させるための秘訣なんです。続いて、第5章では「ウケるトークの作り方」を説明しました。まず、探してきたネタは「5W1H1D」にまとめます。そうすることで、自分の頭の中も整理され、聞き手へ正確に情報を伝えることができるようになります。まとめたら、自分がこのネタのどこを面白いと思ったのか?「共感」して欲しい部分を強調しましょう。「共感」を入れてトークの方向性を決めたら、「起承転結」に沿って話を作っていきます。このとき、「起承転」が「フリ」で、「結」が「オチ」になります。そうしてトークを「起承転結」にまとめたら、不足している部分を「補足説明」したり、より面白くできる部分を「脚色」したり、聞き手に邪魔な情報を「削除」してあげることで、よりウケるトークへと作り上げていきます。第6章では、「ウケるトークの話し方」について述べました。豊かな表現方法として、「比喩」を使い物事をより実感できるようにしたり、「擬態法」を使いトーク内容に臨場感をもたらせたりすることが可能になります。ほかにも、臨場感あふれるトークに有効な「登場人物の演じ分け」や、「声の出し方やテンポ」を変えて状況をリアルに伝える方法、さらにトークは口だけでなく「顔の表情や体の動き」も大事だということを紹介しました。さて、ここまで読んできて、どんな感想をお持ちになったでしょうか?さっそくネタを探してウケるトークを作ってみたくなったのではありませんか?でも、イチから作るのはまだ待ってください!この第7章で、「ウケるトーク術」を完全に自分のものにしてからにしましょう。というわけで、この章では、第2章で紹介したエピソードトークの悪い例の中から2つを取り上げ、これまで見てきたさまざまなテクニックを用いて、ウケるトークへと大変身させてみようと思います。実践!ウケるトーク「料理下手な彼女」こちらは第2章のウケない理由に書いてある、「塩と砂糖を間違えて甘い玉子焼きを作ってきた彼女」の話です。もう一度読んでみてください。「料理下手な彼女」【改良前】「俺の彼女、すんげぇ料理が下手なんだよ。だけど、本人はそれ自覚してなくて、たまに手料理の弁当を持ってくるわけ!フツー何回か作ってたら、ウマくなるはずじゃん?でもまぁ、たまにウマいときもあるんだけどね。それで、ある日のデートでも弁当作ってきてくれて、その中に玉子焼きが入ってたんだけど、なぜか甘い玉子焼きなんだよ。多分彼女さ、塩と砂糖を間違えて入れたんだよね。まぁ少し甘い程度だったから、食えないことはなかったけどさ。ほかにもさ、夏場に刺身を入れてきて、あれはヤバかった!デート中、お腹を壊して大変だったよ。本当につらかった」ここでは、玉子焼きよりも気になる「真夏の刺身」の話を掘り下げて、作り替えてみます。ネタを5W1H1Dに整理する漠然としたネタを、いつ?どこで?だれが?……と整理していきましょう。「真夏の刺身」の話を5W1H1Dに整理すると、次のように分けることができます。いつ?(When)真夏どこで?(Where)デート中だれが?(Who)俺が何を?(What)お腹をどうした?(Do)壊したなぜ?(Why)料理下手な彼女のせいでどのように?(How)弁当に刺身を入れてきた5W1H1Dに整理することで、話の骨格が見えてきました。この話の要点は、「真夏のデートで、料理下手な彼女が作ってきた弁当に、刺身が入っていたので、それを食べた俺は、デート中ずっとお腹を壊していた」となります。ネタに自分の気持ちを入れる5W1H1Dに整理しただけでは、ただ事実を伝えているだけに過ぎません。このネタのどこが面白いのか?つまり、どこに共感してほしいのかを考えましょう。5W1H1Dの骨格に魂を込めてやる作業が、ネタに自分の気持ちを入れるということです。これにより、トークの方向性が決まる、大事な作業です。この話の場合は、彼女が料理下手という「災難」と、我慢して食べるしかない「状況」でしょうか。これらを聞き手に共感してもらえるように、トークを作っ
ていきます。ネタを起承転結にまとめる5W1H1Dで話の骨格を作り、共感ポイントを決めて話に魂を込めたら、ネタを起承転結にまとめます。これは、骨格と魂を持った話に、血や肉を与えていく作業とも言えます。この話では、「起」が彼女の紹介、「承」が自分と彼女の関係性、「転」が真夏の刺身の話、「結」が食べた結果報告、といった感じになります。これを具体的に書いていくと、次のような構成になります。〔起〕俺は料理下手な彼女と付き合っている。〔承〕本人は全くそれを自覚しておらず、俺も言うに言えない。〔転〕ある夏の日、手作り弁当を持ってきてくれたが、その中に刺身が入っていた。〔結〕明らかに痛んだ色やニオイだったが我慢して食べた。案の定お腹を壊した。ネタを5W1H1Dに整理して、共感ポイントを入れ、それを起承転結にまとめられたら、もうほぼ完成です。あとは、第6章でお話ししたように、説明が必要な部分の「補足説明」、より面白くするための「脚色」、不要な部分の「削除」、表現方法を面白くする「比喩」、聞き手にインパクトを与える「擬態法」などを使って、もっとウケるように加工していきます。
足りない部分を補足説明するまず「補足説明」ですが、ここでは彼女がどのくらい料理下手かということを、聞き手に教えてあげる必要があります。そのために、「甘い玉子焼き」を具体例として入れてあげましょう。そして、それを超える事件が「真夏の刺身」だという風に持っていくことで、聞き手の期待をあおることができます。さらに、その「真夏の刺身」は、どんな場所で食べたのか?刺身自体はどんな感じだったのか?なども、詳しく話をしてあげる必要があります。というわけで、ここで「補足説明」することは次の通りです。*彼女は、塩と砂糖を間違えて甘い玉子焼きを作ってくるほどの、料理下手。*真夏の刺身を食べたのは、山登りデートの頂上付近。お昼ごはんとして。*刺身は、マグロの赤身3切れで、見た目はどす黒く、ニオイも変だった。より面白く脚色する次に「脚色」ですが、ここで大事なのは、彼女の料理下手を大げさにアピールすることです。そこで、「デートのたびにマズい弁当を持ってくる」とか、「毎回もれなくマズい」といった脚色を加えていきます。さらに、実際は多少甘い程度の玉子焼きを、「超甘~い玉子焼き」にしちゃいましょう。このようにして、「脚色」をしていくと、次のようになります。*本当は、毎回弁当を作ってくるわけじゃない→デートのたびにマズい弁当を持ってくる*手料理の中には、食べられるものもある→毎回もれなくマズい*塩と砂糖を間違えて、多少甘い玉子焼き→超甘~い玉子焼き*刺身を食べてお腹を壊したのは、帰宅後だった→食べた直後、すぐお腹を壊すこれで、「補足説明」と「脚色」はできました。不要な部分についての「削除」ですが、これは一度ネタを完成させてから、見ていきましょう。続いては、「比喩」「擬態法」を使えるところはないか?について考えていきます。より面白い表現方法に変えていきましょう。比喩を使うまず「比喩」ですが、「超甘~い玉子焼きの味」だったり「真夏に刺身を持ってくる彼女の気持ち」だったりを、何かに例えてあげることができるでしょう。さらに、「そんな彼女と付き合っている自分の状況」も例えることができそうです。というわけで、「比喩」を使うとこんな感じになります。*超甘~い玉子焼きの味→「まるで芋ようかん食ってるみたい!」*真夏に刺身を持ってくる彼女の気持ち→「この女、俺に保険金かけてんじゃねーの?」*そんな彼女と付き合っている自分の状況→「命がいくつあっても足りない!」「比喩」は、毎回必ずしも入れなければならないものではありません。自分の中で、入れたくないときや入れる必要がないときは、無理して比喩を入れなくてもいいでしょう。擬態法を使う次に「擬態法」です。これは慣れてくればオリジナル性のある擬音を作ってもいいのですが、まずは初級編ということで、メジャーな音を入れてあげましょう。あまりにオリジナルな擬音が過ぎると、ストーリーよりもその音ばかり気になって、話に集中できないという状況にもなりかねません。というわけで、今回の話にシンプルな「擬態法」を使うと、次のような表現になります。*照りつける太陽→かんかん照り(太陽が照りつける様子を擬態語で表す)*弁当箱のフタを開ける→パカッとフタを開ける(フタを開ける音を擬音語で表す)*弁当から変なニオイ→むわ~んって変なニオイ(腐ってるニオイを擬態語で表す)登場人物を演じ分ける続いて「登場人物の演じ分け」をさせましょう。ここでの登場人物は、話し手(彼)と料理下手な彼女の2人です。この2人の心理状態の違いを描くセリフを入れていけば、聞き手が共感しやすくなるでしょ
う。「食べたくない彼氏」と「それに気付かない彼女」といった感じでしょうか。*食べたくない彼氏→「うわ~イヤだな~」(食べたくないという心の叫び)*気付かない彼女→「早起きして作ったの、エヘッ!」(料理が下手という自覚なし)ここまできたら、ネタとしては完成です。今までの作業を踏まえて「真夏の刺身」の話を作ると、次のような感じになります。「真夏の刺身」【改良版】「俺の彼女、すんげぇ料理が下手なんだよ。だけど、本人はそれ全然自覚してなくて、デートのたびに手料理の弁当を持ってくるわけ!フツーそんなに毎回毎回作ってたら、もっとウマくなるはずじゃん?でも毎回もれなくマズいわけ(笑)。前なんか、玉子焼きを作ってきてくれたんだけど、明らかに塩と砂糖を間違えてて、超甘~い玉子焼きなんだよね。芋ようかん食ってんのかって思ったもん!まぁでも調味料を間違えるくらいなら、大したことじゃなくてさ。一番ひどかったのは、真夏に持ってきた刺身ね。その日は、朝から山登り行こうって話になって、頂上でお昼食べたいねって言ってたんだよ。それでさ、かんかん照りの中、頂上まで行ったらさ、案の定、弁当が出てきて。『うわ~イヤだなぁ~』って内心思いながらパカッってフタ開けたら、その瞬間に、むわ~んって変なニオイがしてきてさ。『何?このニオイ?』って弁当見たら、マグロの刺身が端の方に3切れあってさ。明らかにニオイもそこからなんだよ。色もどす黒く変化してるし。それでさ、パッて彼女見たらさ、『早起きして作ったの、エヘッ!』って笑顔で言われて。『この女、俺に保険金かけてんじゃねーの?』って本気で疑ったもん!彼女ずっと見てるし、仕方ないから食べたよ!結果は……言うまでもないだろ!山小屋のトイレ独占状態だったよ。いやぁ~本当に料理下手な彼女と付き合うと、命がいくつあっても足りないよ!」こんな感じでしょうか。あとは、話し手の持ち時間や聞き手の世代によって、長さや話し方などは調整してください。ここでは、順を追って作っているので特に「削除」すべき文章はありません。基本的には、起承転結まで行ければ、あとは加工するだけなのでどうにでもなります。続いては、実際に話すときのふくらまし方、「声の出し方やテンポ」「動き」について見ていきます。声の出し方やテンポを変えるまず「声の出し方やテンポ」ですが、この話は「じわじわとしたホラー」に近いと思います。殺人鬼に追いかけられるような激しいものではなく、呪いや祟りのような感じでしょうか。って、それは彼女に失礼ですね。それでも、聞き手に楽しんでもらうためです!他人が話したら単なる悪口になりますが、彼氏が自分で言う分には大丈夫でしょう。「真夏の刺身」という呪いが襲ってきた、という気持ちで、静かな恐怖を演出しましょう。その際に有効なのは、前半と後半のギャップです。前半は、「彼女の紹介」なので、料理下手な彼女を愚痴っぽく、嫌味にならない程度に少し明るめに紹介しましょう。そして、後半の「真夏の刺身」の本題は、トーンを少し変えて、「笑いじゃ済まされない出来事が……」という感じで聞き手の興味を引きつけましょう。*前半は、料理下手な彼女への愚痴っぽい感じ。明るくテンション高めなテンポ。*本題の「真夏の刺身」は、少しトーンを変えて、じわじわと迫りくるホラー風に。動きでフォローする最後に、トークにプラスして「動き」でフォローできるところは、できるだけ取り入れてあげる作業です。ここでも注意が必要なのは、トークに合った動きをするということです。間違った動きや変な動きで、話の中身以外に気になるところを作らないようにしましょう。動きはあくまでも添え物(おまけ)だと考えてください。この話で動きが必要なところは、次の通りです。*弁当箱をパカッと開けたときの動き→手で弁当箱のフタを取る仕草*むわ~んと変なニオイがしたとき→手で鼻をつまむ仕草*パッて彼女を見たら→彼女を振り返る仕草多くの場合、動きは「擬態法」のあるところが付けやすいでしょう。なので、擬態法に注目して見てみるといいかもしれません。以上で、料理下手な彼女の「真夏の刺身編」は完成です。ネタの作り方、ネタの話し方について、どう感じましたか?自分でもできそうな気がしたのではないでしょうか?仕組みさえ覚えれば、だれでもこのくらいの話は作れるし話せるんです!さぁ、この仕組みをしっかりと覚えるために、もう1例ほど変身させてみましょう。実践!ウケるトーク「調子乗りの友達」こちらは第2章のウケない理由に挙げた、「掃除の時間に、調子に乗った友達が、間違えて先生を驚かした」というトーク例です。こんな話でした。
「調子乗りの友達と厳しい先生」【改良前】「これは自分が小学生のころの話です。当時の担任の先生がすごく厳しい人だったんですけど、小学校のときって遊びたい盛りじゃないですか?だから掃除の時間とかもサボって遊んでまして、その遊び仲間の1人の体をトイレットペーパーで巻いて遊んでたんですね。そいつもかなり調子乗りの友達だったんで、喜んで巻かれてて。それで、その格好した友達が掃除用具棚の中に隠れて、開けたやつを驚かそうって話になって。そしたら、そのときちょうど先生が来て、掃除しろって怒られまして、その先生が掃除用具棚を開けたんです。すると、その友達は生徒が開けたと思ってるので、勢いよく飛び出てきて!それを見た普段厳しい先生が、驚いて変な声を出したって話です」もう一度読んでいただくと分かるのですが、これは、「お調子者の友達が怒られた」話なのか?それとも「普段は厳しい先生が変な声を出した」話なのか?話し手は、何を面白いと感じたのか、自分の気持ちが入っていません。なので、聞き手はどちらに感情移入や共感をしていいのかが分からないんです。そこで、ここではこのネタを2つの視点から、それぞれ話を作ってみましょう。それによって、話の内容やオチの付け方が変わってきます。まず、「調子乗りの友達」というタイトルで、お調子者の友達が怒られた話を作ってみます。ネタを5W1H1Dに整理する「調子乗りの友達」の話を5W1H1Dに整理すると、次のように分けることができます。いつ?(When)小学校の掃除時間どこで?(Where)教室でだれが?(Who)トイレットペーパーを全身に巻いた友達が何を?(What)先生をどうした?(Do)怒らせたなぜ?(Why)間違って先生を驚かしたからどのように?(How)掃除用具棚から飛び出てきてここでは、調子乗りの友達が主人公なので、「だれが?(Who)」は、「トイレットペーパーを全身に巻いた友達が」です。整理すると、「小学校の掃除時間、教室で、トイレットペーパーを全身に巻いた友達が、掃除用具棚から飛び出してきて、生徒と間違って先生を驚かし、こっぴどく怒られた」となります。ネタに自分の気持ちを入れるこのネタのどこを面白いと思ったのか?共感してほしいポイントを考えます。この話の場合は、掃除をサボって遊んでいた友達、しかも全身にトイレットペーパーを巻いてフザけるような調子乗りな奴だから、先生に怒られても自業自得だ!という方向に持っていくのがいいと思います。ネタを起承転結にまとめる共感ポイントを決めたら、ネタを起承転結にまとめます。この話では、「起」が友達の紹介、「承」が友達のキャラ紹介、「転」が掃除をサボった話、「結」がその後の結末、といった感じになります。これを具体的に書いていくと、次のような構成になります。〔起〕小学生のころ、すごく調子乗りな友達がいた。〔承〕(どのくらい調子乗りか分かるエピソードを1~2つ)〔転〕ある日の掃除時間、その友達は掃除をサボって、掃除用具棚に隠れていた。しかもトイレットペーパーを全身に巻いて。そこへ何も知らない先生がやってきて掃除用具棚のドアを開けた。〔結〕するとその友達が飛び出してきて、先生ビックリ!友達はこっぴどく怒られた。ここまでで話はほぼ完成です。あとは、例によって補足説明、脚色、削除、比喩、擬態法を使い、より面白くなるよう仕上げていきます。足りない部分を補足説明するまずは友達がどのくらい調子乗りかということを、聞き手に教えてあげる必要があります。そのために、「調子乗りエピソード」を具体例として入れてあげましょう。それによって、「そんな調子乗りな奴だから、ただ掃除をサボっているだけではなく、全身にトイレットペーパーを巻いてはしゃいでいる」ということを、聞き手に共感させることができるのです。さらに、どんな風に先生に怒られたのか?というのも、詳しく説明してあげる必要があります。というわけで、ここで「補足説明」することは次の通りです。*友達は、女子だけ体育館に集合っていうときに、ついて行っちゃうような奴。*先生に思いっ切りビンタされて、「フザけたことしてないで、掃除しろ!」と怒られた。より面白く脚色する次に「脚色」ですが、ここで大事なのは、調子乗りの友達を大げさにアピールすることです。本当は、みんなで一緒にサボっていて先生に叱られたみたいですが、ここはその友達1人がサボって、先生に叱られたことにしてみます。さらに、全身にトイレットペーパーを巻いたのも自主的にやったことにしてしまいましょう。このようにして、その友達が調子に乗っている感じが際立つように「脚色」をしていきます。
*話し手も含め何人かでサボっていた→その友達1人がサボっていたことにする*みんなでその友達をトイレットペーパーで巻いた→その友達が自分でその格好になったことにするこれで、「補足説明」と「脚色」はできました。続いては、「比喩」「擬態法」を使えるところはないか?を考えていきます。より面白い表現方法に変えていきましょう。比喩を使う「比喩」を考えると、「トイレットペーパーを巻いた格好」だったり「テンションの落差」だったりを、何かに例えてあげることができるでしょう。この話に「比喩」を使うとこんな感じになります。*トイレットペーパーを巻いた格好→ミイラ*テンションの落差→まるで午前中結婚式で午後から葬式みたいな擬態法を使う次に「擬態法」ですが、今回は少しだけオリジナルな擬音に挑戦してみましょう。友達が先生にビンタをされる音なんかは、面白くできるんじゃないでしょうか。*トイレットペーパーを巻く→トイレットペーパーをぐるっぐるに巻く(かなり巻いた様子を擬態語で表す)*テンションが上がる→テンションがガァ~って上がる(テンションが上がった様子を擬態語で表す)*ビンタをされて→ビンタを「バッツァ~~ン」ってされて(ビンタの凄まじさを擬音語で表す)
登場人物を演じ分ける続いて「登場人物の演じ分け」をさせましょう。ここでの主な登場人物と言えば、調子乗りの友達と担任の先生の2人です。*調子乗りの友達→「ミイラだ~ミイラだ~」(ふざけた軽いトーンで)*担任の先生→「フザけたことしてないで、掃除しろ!」(厳しく怒った口調で)今までの作業を踏まえて「調子乗りの友達」の話を作ると、次のような感じになります。「調子乗りの友達」【改良版】「小学5年生のころ、同級生に山田君というすごい調子乗りの友達がいたんですよ。どのくらい調子乗りかって言うと、保健の時間に『女子だけ体育館に集合』とかっていうときに、こっそりついて行って怒られるような奴なんですけど。そんな山田君、ある日、掃除の時間に、掃除をサボって自分の顔から足まで全身をトイレットペーパーでぐるっぐる巻きにして『ミイラだ~ミイラだ~』とか言ってフザけてたんです。僕らは担任の先生に怒られるの嫌だし、ちゃんと掃除してたんですけど、山田君はテンションがガァ~って上がっちゃって、ミイラの格好のまま、掃除用具棚に隠れだして、友達を驚かそうとしていたんですね。そこへ偶然、担任の先生がやってきて。『みんな~、真面目に掃除してるかぁ?』なんて言いながら。その先生、自分もホウキを取ろうと、山田君が入っている掃除用具棚をカチャって開けたんです。そしたら、その山田君は、同級生が開けたと思ってるから、中から『ワ~ッ!』って飛び出してきたんですよ。人がいるはずないところから、人が出てきたらビックリしますよね?先生も『うわっ!』ってビックリして!その瞬間、先生、条件反射っていうか、防衛本能ですかね?山田君を思いっきりビンタして(笑)。教室中に「バッツァ~~ン』ってすごい音が響いたんですけど。先生から、『フザけたことしてないで、掃除しろ!』ってこっぴどく怒られて。掃除終わりの授業中、山田君、ミイラに使ってたトイレットペーパーを水で濡らして、静かぁ~に、ビンタされた頬の部分をずっと冷やしてました。そのテンションの落差たるや、まるで午前中結婚式で午後から葬式みたいな、急降下でしたよ!」こんな感じでしょうか。あとは、「真夏の刺身」の話と同じで、長さや話し方などは調整してください。さらに、こちらも、実際に話すときの膨らまし方、「声の出し方やテンポ」「動き」について見ていきます。声の出し方やテンポを変える「声の出し方やテンポ」ですが、この話は「自業自得を笑おう」というものです。調子に乗り過ぎた友達が、先生にビンタされ、テンションが下がったという状況を面白おかしく話してあげればいいでしょう。終始、明るくハキハキと話してもらって構いません。*友達の自業自得を笑いものにする感じで、終始明るくハキハキと話す。動きでフォローする最後に、トークのときに動きを入れてあげる作業です。この話で動きが必要なところは、次の通りです。*トイレットペーパーでぐるっぐる巻き→手で巻いていく仕草*テンションがガァ~って上がっちゃって→手を上げる仕草*中から「ワッ~!」って飛び出して→ミイラのように両腕を前に突き出す仕草*思いっきりビンタして→手でビンタの仕草*頬の部分を冷やしてた→手で頬を触る仕草以上で、「調子乗りの友達」は完成です。これで、自業自得な感じがよく表されるようになったと思います。実践!ウケるトーク「厳しい先生」続いて、同じ話を、今度は驚かされた先生を主人公に「厳しい先生」というタイトルで話を作ってみましょう。ネタを5W1H1Dに整理するいつ?(When)小学校の掃除時間どこで?(Where)教室でだれが?(Who)普段厳しい担任の先生が
何を?(What)変な声をどうした?(Do)上げたなぜ?(Why)生徒が間違って先生を驚かしたからどのように?(How)掃除用具棚から飛び出てきて整理すると、「小学校の掃除時間、教室で、普段厳しい担任の先生が、掃除用具棚から飛び出してきた生徒に驚いて、変な声を上げた」となります。ネタに自分の気持ちを入れるこの話の場合は、「普段厳しい先生が、ビックリしてキャラと違う変な声を上げた」というところが面白い部分です。そこを聞き手に共感してもらえるように、トークを作っていきましょう。ネタを起承転結にまとめる〔起〕小学生のころ、担任の川島先生というとても厳しい先生がいた。〔承〕(どのくらい厳しいか分かるエピソードを1~2つ)〔転〕ある日、友達が掃除をサボって掃除用具棚に隠れていたら、偶然その先生がドアを開けた。〔結〕友達が出てきて先生ビックリ!キャラと違う変な声を上げた。足りない部分を補足説明するどのくらい厳しい先生なのか「補足説明」してあげましょう。*授業中、少しでも私語とかしたら、授業を中止して出て行くくらい厳しい。*怒るとすぐに顔が真っ赤になるから、生徒からはトマトってあだ名で呼ばれていた。より面白く脚色する次に、そんな厳しい先生が驚いた際のキャラとの違い(ギャップ)を「脚色」します。*変な声を出した→女っぽい、ひ弱な、変な声を出した*ビックリした→ビックリして腰を抜かした比喩を使う「比喩」「擬態法」を使えるところはないか?を考えていきます。*顔が真っ赤になる→トマト(あだ名に比喩が使われている)擬態法を使う*腰を抜かす→へなへなへなって腰を抜かして(腰を抜かした様子を擬態で表す)登場人物を演じ分けるさらに、厳しい先生と掃除をサボった生徒の「登場人物の演じ分け」をさせましょう。*厳しい先生→「真面目に掃除してるのか?」(厳しい口調で)*調子乗りの友達→「ワッ~!」って飛び出して(ふざけた軽いトーンで)*厳しい先生→「はぁあ~~」って女みたいな声(ひ弱なヘタレな感じで)今までの作業を踏まえて「厳しい先生」の話を作ると、次のような感じになります。「厳しい先生」【改良版】「小学5年生のころ、担任の川島先生っていう、とても厳しい先生がいたんです。どのくらい厳しいかと言うと、授業中に、生徒が少しでも余計なおしゃべりをしたら、授業を中止して出て行くほどで、生徒からは裏で『トマト』って呼ばれてました。なぜなら、怒るとすぐに顔が真っ赤になるからなんですけど。ある日、掃除の時間に、掃除をサボってた生徒がいたんですね。僕らは担任の先生に怒られるの嫌だし、ちゃんと掃除してたんですけど。その生徒は、掃除用具棚に隠れて、ほかの生徒を驚かそうとしていたんです。そこへ偶然、トマトがやってきて、『真面目に掃除してるのか?』なんて言いながら、自分もホウキを取ろうと、生徒が入っている掃除用具棚をカチャって開けたんです。
そしたら、その生徒は、同級生が開けたと思ってるから、中から『ワ~ッ!』って飛び出してきたんですよ。人がいるはずないところから、人が出てきたらビックリしますよね?そしたら、トマトが、僕らの前では出したことないような『はぁあ~~』って女みたいな変な声を出して!さらに、へなへなへなって腰抜かして、教室にへたり込んだんです。それ以来、その先生のあだ名が『プチトマト』に格下げされました」不要な部分を削除するこの話を読んで、気付いた人もいると思いますが、ここではミイラのくだりは、「削除」しています。なぜなら、この話の主人公は「厳しい先生」であり、その先生がキャラと違う変な声を出したというところを伝えたかったからです。ここでミイラの友達の詳細を入れてしまうと、その友達の方に注意が行ってしまったり、ミイラが出てきたら、だれでも変な声を上げて驚くだろうという風に解釈をされ、厳しい先生が変な声を上げたという面白さを共感してくれない可能性が出てくるからです。では、実際に話すときのふくらまし方、「声の出し方やテンポ」「動き」について見ていきます。声の出し方やテンポを変える*厳しい先生が驚いたときのギャップを笑いものにする感じで、終始明るくハキハキと話す。動きでフォローする*中から「ワッ~!」って飛び出して→驚かすような仕草*顔が真っ赤→指で顔を指す仕草*へなへなへなって腰抜かして→へたり込む仕草以上で、「厳しい先生」の話は完成です。「調子乗りの友達」とは全く違う話になったことが分かるでしょう。このように、仕組みが分かれば、1つのネタから複数の切り口でトークを作ることが可能になります。ぜひ、みなさんもこの方法で、どんどんウケるトークを生み出していってください!
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