MENU

第2章まずは良い人間関係を築こう

いじる・いじられる人間関係を作るなぜお笑い芸人は「いじり上手」「いじられ上手」なのか?この章では、その理由について述べていきたいと思います。いじり・いじられのテクニック以前に、実はここが重要なポイントなんです。私たちは普段、他人との間で何気なく「いじったり」「いじられたり」していますが、そのことによって、実際には相手を傷付けたり、自分が傷付いたりしています。しかし、バラエティ番組で同じようなことをしている芸人さんの場合は、傷付いている感じがしません。ひどいいじられ方をしても、ニコニコしています。また、お互いに悪口を言い合い、表向きは怒っていても、再び一緒にテレビに出ていたりしています。それはいったいなぜか?お金のため?それが仕事だから?もちろん、それもあるでしょうが、一番の理由は、人間関係が上手く作れているからなんです。良い人間関係が築けているということは、お互いのことをきちんと理解し合っているということです。なので、変ないじり方をすることもないですし、いじられた相手も本気で怒るようなことはしません。お笑い芸人から「いじり・いじられ術」を学ぶ前に、彼らが常日頃からやっている、良い人間関係の築き方を学びましょう。最初は挨拶から始めよう挨拶が大事です。そんなことを書くと、「何をいまさら!」とツッコミを受けそうですが、あなた自身、そして周りの人は、きちんと挨拶ができていますか?朝、会社で上司と会って「おはようございます!」、同僚や部下に対して「おはよう!元気?」などと、挨拶ができていますか?たかが挨拶と侮ることなかれ!「いじる」「いじられる」の人間関係を作る基本は、挨拶から始まります。実際、芸能界は挨拶が基本です。皆、番組に出演する前は、共演者の楽屋を訪れて挨拶をしますし、番組以外でも見かけたら挨拶をしに行きます。例えそれがプライベートであっても、状況を見て挨拶をしに行くんです。事前にきちんと挨拶をして人間関係を作っているからこそ、番組内で相手の悪口を言ったり、頭を叩いたりしても笑って許されるわけです。もちろん、バラエティ番組はテレビなので、ショー的要素が詰まっています。実社会で、いくら良い人間関係を作っているからといって、相手の頭を叩いたりしては怒りを買ってしまうだけでしょう。ただ、きちんと挨拶をすることによって、「いじり方」「いじられ方」は良くなっていきます。あなたがもし、上司に変ないじられ方をされているなら、そんな上司にほど、元気に挨拶をしてみてください。上司の見方は確実に変わります。挨拶をしないで、なるべくコミュニケーションを取らないように避けていると、いつまで経っても同じような「変な」いじられ方のままです。挨拶ひとつで自分を知ってもらうチャンスが訪れます。そこから話すきっかけが生まれ、相手を知ることにつながっていくんです。そのためにも、笑顔で元気な挨拶を心掛けてください。挨拶プラスひとことが大事きちんと挨拶ができるようになったら、もう一歩踏み出してみましょう。しかし、そこでいきなり「いじれ」というわけではありません。相手の気持ちや状況があるので、いきなりの「いじり」は危険です。挨拶の後、沈黙になりそのままフェードアウト……。そんなことにならないように、挨拶の後のひとことに気を配ろうという話です。その際、よく使えるのが「季節ネタ」「時事ネタ」「褒めいじり」です。まず一番無難なのは、「季節ネタ」でしょう。「おはようございます」の後に、「寒いですね」とか「雨、大丈夫でした?」とか、お互いが共感しやすい気候の話題で相手の出方を見ます。あくまで挨拶程度なので、そこから爆笑トークを展開する必要はありません。相手の反応次第で、簡単に切り上げて結構です。次が「時事ネタ」。こちらは季節ネタより情報収集が必要です。ニュースをチェックして、その日の話題になりやすいものを選ばなければなりません。さらに、理想としては、話し相手の興味を引くものをチョイスできればなお良いでしょう。例えば、巨人ファンの上司なら、「野球開幕しましたね」と切り出すよりも、「今季の巨人はどうなんですか?」と言ってあげると、より効果的です。相手のことをよく観察できていれば、踏み込んだネタを、そうでなければ、トップニュースを話題にするのが良いでしょう。最後に、「褒めいじり」についてです。これについて詳しくは第4章で紹介しますが、簡単に言えば「褒める」ということです。挨拶の後に相手を褒めてあげるという、「季節ネタ」「時事ネタ」よりも、もっと相手の立場に立ったひとことです。トーク番組などでゲストを迎えたMCがまず最初に行うのもこの方法です。ゲストを気持ち良くさせて、番組に協力してもらいたい──そんな気持ちから、MCは最初にゲストを褒めることが多いんです。「髪、切りました?カッコいいですね」「そのネクタイ、おしゃれですね!」などなど、挨拶の後、ひとこと褒めてあげましょう。褒められて嫌な気持ちになる人はいないはずです。いずれにしても、挨拶だけで終わるのはもったいない!挨拶にひとこと加えるだけで、相手はあなたという人間を理解して、印象がグッと良くなります。これを普段から心掛けておくことで、「いじり・いじられる」良い人間関係を築くことができるんです。

空気を読む力を付けよう良い人間関係を築くための基本は、「挨拶+ひとこと」だという話をしました。ご理解いただけたら、第3章以降は、いよいよ「いじり・いじられ術」の具体的な話に入っていきます。しかし、その前に、良い人間関係を築くために、一番重要なことに関してお話しします。それは、「空気を読む力」についてです。芸人さんは空気を読む力がズバ抜けています。ボケるところできちんとボケ、ツッコむところできちんとツッコむ。空気を読んで、わざとスベるなんてこともあるくらいです。では、芸人さんはどうやって空気を読んでいるのでしょうか?ここでは、芸人さんがバラエティ番組でやっている「空気の読み方」を紹介しましょう。芸人さんにとって、バラエティ番組で空気を読むということは、出演者と良い人間関係を築きながら、自分を最大限にアピールできる場を確保するということなんです。これは、ビジネスにも置き換えることが可能です。空気を読むために、まずは集団の特徴をいち早く把握することが重要です。その集団ではどんな価値観が共有されていて、だれがどの程度の権力を持っているのか?ビジネスの場で言うと、この部署や会議では何を目標としてみんなが働いているのか?上司の権限や部下の裁量はどの程度なのか?をいち早く把握するということです。次に、周りの人の表情やしぐさに注目します。バラエティ番組では、MCがゲストに話を振る際に、相手に目線を送って、話があるかどうかを確かめたりもします。逆に自分が何か発言したいときには、MCに目を合わせにいってアピールしたりもします。ビジネスの場でもそれは同じです。人は言葉以外にも、表情やしぐさからさまざまなサインを出しています。例えば、あなたがプレゼンの最中に、聞き手が時計をチラチラ見たり、背もたれにもたれて腕組みをしたりしていたら、それは退屈に感じている可能性が高いと言えます。言葉だけに頼らず、相手の表情やしぐさに目を向ける習慣を付けてください。最後に、その場の流れを想像する力を身に付けましょう。芸人さんは、だれがどんなトークや動きをして、どういう方向に流れが展開していくのかを読み取り、それに関連して自分の立ち位置を決めています。みんながAのことで議論しているのに、全く関係のないBの発言をしても、放送でカットされてしまうだけです。ビジネスの場でも、場の流れを想像することは大切です。例えば、あなたが初めての営業先に行くとき、何を目的に行くのか?どういう段取りで自分の商品を売り込むのか?などなど、きちんと場の流れを想像できていますか?良い流れを想像し、その通りに展開できれば成果も上がることでしょう。以上見てきたように、ビジネスの場でも、空気を読むということは大事なことです。真の「いじり上手」「いじられ上手」は、「空気を読める人」でしょう。ふざけてはいけない場でボケてしまったり、その人には禁句な言葉を言ってしまったり、そういう状況で空気を読めない言動によって、価値を下げてしまうのは避けたいものです。これから「いじり術」「いじられ術」を学んだとしても、むやみやたらと使うのではなく、空気を読んでそのテクニックを使う必要があります。ただ、私が言いたいのは、「重苦しい空気のときは、いじったりいじられたりするな」というマイナスな意味ではありません。重苦しい空気のときに、違う方向に話を導くべく、いじることができる人は信頼されます。自分自身がわざといじられて、違う方向に向けるのも良いでしょう。バラエティ番組内で重苦しい空気という場面は滅多にありませんが、空気を読む力を持っている彼らのテクニックを学ぶことにより、上司との沈黙や会議での行き詰まりなど、重苦しい空気を変える手段として、次章以降で紹介する「いじり術」「いじられ術」をどんどん活用してほしいと思います。

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次