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第4章安心の笑い難易度★★

第4章安心の笑い難易度★★緊張を利用し、あなたの言動で笑わせたい相手に安心感を与えて笑いを生む技術(1)「安心の笑い」では、相手をどういう感情にさせることによって、どういう理屈で、笑いを取れるのだろうか?自分の言動で、人に「良かった~」「助かった~」などと、思わせることができたら、あなたは、相手に安心感を与えられたと言えるでしょう。

そして、安心感を与えることができれば、基本的に笑いが生まれやすくなります。

この笑いのことを本書では「安心の笑い」と呼びます。

緊張と緩和安心感を与えることでどうして笑いが起こるのか?それは、安心感が生まれる=幸せということで、警戒心がなくなるためです。

だから、人間は、安心すると自然と笑いやすくなるのです。

みなさんはお化け屋敷から出た時、安心して笑ってしまった経験はありませんか?ジェットコースターから降りた時、思わず笑顔になったことはないでしょうか?人は、恐怖や不安という緊張状態から解放されると、自然と笑いやすくなるのです。

これを利用しましょう。

笑いを起こすため、緊張感を漂わせ、そして安心感を与えるのです。

人は「緊張状態」が「緩和」した瞬間、安心して笑うのです。

(2)「安心の笑い」は、どういう相手や場に適しているのだろうか?安心を与えるためには、緊張感が漂ってなくてはいけません。

そこに緊張感がなければ、まず緊張感を漂わせるところから始めなくてはなりません。

笑わせる相手との関係性によっては、その緊張感を作ることが難しい場合もあるでしょう。

例えば目上の人や初対面の人に対して、緊張感を自分から与えるのは、難しいかもしれません。

場もそうです。

緊張感とは真逆のシチュエーション――例えば、大勢の人がいるパーティ会場で、全体に対して、緊張感を漂わせるのは難しいかもしれません。

「安心の笑い」は、緊張感を漂わせることが可能な相手や場を選ぶのが良いでしょう。

(3)「安心の笑い」を取る方法緊張感を漂わせる「安心の笑い」を取るには、先ほども書いたように、まずは緊張感を漂わせなければなりません。

どのようなやり方で、その場に緊張感を漂わせることができるのでしょうか?それは、相手の心を動かすことです。

例えば次のような方法があります。

・相手を怖がらせることで、緊張する瞬間を作る・相手を心配させることで、緊張する瞬間を作る・相手をドキドキさせることで、緊張する瞬間を作るまた、元から緊張感が流れている場を利用する方法もあります。

例えば、次のような場所や場面です。

・病院・お見合い・発表会【例1】学校で、先生が生徒に怒っている状況先生「次、やったらタダじゃおかないからな!!」生徒「はい、すみませんでした」先生「次から気をつけるんだぞ」生徒「はい!」先生「本当に反省してるのか!」(先生の頭に蝶々がとまる)先生「……どう?可愛い?」生徒「(笑)」これは、生徒の「先生に怒られている緊張」が、先生の頭にとまった蝶々によって「緩和」されて起きた笑いです。

頭に蝶々がとまった時点で笑いが起きる場合もありますし、先生の一言で笑う可能性もあります。

【例2】夜中、廃校で高校生2人が話している高校生1「もう夜中の2時か」高校生2「でも、まだ家に帰りたくねーなー」高校生1「確かに」高校生2「だろ」高校生1「おい、今、なんか聞こえなかった?」高校生2「え、嘘でしょ」高校生1「静かにして、聞こえるかも」高校生2「………」高校生1「………」高校生1(オナラをする)「あ、俺のオナラの音だった」高校生2「ビックリさせんなよ(笑)」これは、夜中の廃校で、高校生1の「おい、今、なんか聞こえなかった?」という発言で、緊張感を漂わせ、さらに「静かにして、聞こえるかも」で、緊張感を高めています。

そこで、オナラをすることで、緊張感が緩和され、笑いが起きています。

オナラの時点で笑いが起きる場合もありますし、高校生1の「あ、俺のオナラの音だった」の一言で笑うこともあります。

「安心の笑い」は単独では存在し得ないここまでの説明で、何か気づきませんか?実は、この「安心の笑い」は、それだけでは存在していないのです。

「共感の笑い」や「自虐の笑い」「裏切りの笑い」は、別の種類の笑いと交わりつつも、それぞれ個々に存在しているものでした。

しかし、この「安心の笑い」は、常に「裏切りの笑い」の中に入り込んでいるものなのです。

「安心の笑い」は、「裏切りの笑い」+「安心の笑い」でしか、成り立たないのです。

先ほどの例を使って説明しましょう。

【例】学校で、先生が生徒に怒っている状況先生「次、やったらタダじゃおかないからな!!」生徒「はい、すみませんでした」先生「次から気をつけるんだぞ」生徒「はい!」先生「本当に反省してるのか!」(先生の頭に蝶々がとまる)先生の頭に蝶々がとまった状況でも、先生は怒っているので、生徒は、先生が蝶々を手で払いのけるだろうと予想します。

それを先生が裏切って、先生「……どう?可愛い?」と返すことで、生徒から「裏切りの笑い」+「安心の笑い」を取っているのです。

こちらの例もそうです。

【例】夜中、廃校で高校生2人が話している高校生1「もう夜中の2時か」高校生2「でも、まだ家に帰りたくねーなー」高校生1「確かに」高校生2「だろ」高校生1「おい、今、なんか聞こえなかった?」高校生2「え、嘘でしょ」高校生1「静かにして、聞こえるかも」高校生2「………」高校生1「………」高校生1(オナラをする)「あ、俺のオナラの音だった」高校生2「ビックリさせんなよ(笑)」高校生1が、「おい、今、なんか聞こえなかった?」と言った時点で、高校生2は、夜中の廃校という状況もあり、霊的な何かだと予想をします。

それを高校生1は裏切って、高校生1「あ、俺のオナラの音だった」と言うことで、「裏切りの笑い」+「安心の笑い」を取っているのです。

第3者がいなくても成り立つ「裏切りの笑い」第3章で、「裏切りの笑い」は、裏切る人(第1者)裏切られる人(第2者)笑わせたい相手(第3者)が必要と述べてきました。

しかし、先の2つの例は、裏切る人(第1者)裏切られる人と笑わせたい相手が一緒(第2者)になっています。

実は、「裏切りの笑い」に「安心の笑い」が入っている場合に限り、「裏切られる人」と「笑わせたい相手」が一緒でも、笑いは生まれるのです。

何故かというと、裏切りに対しリアクション(驚き、怒り、悲しみ、困惑、など)を起こすよりも、安心感の方が勝ち、「安心の笑い」が生まれるためです。

他の例も見てみましょう。

【例1】学校の体育館裏に、男子生徒が別の男子生徒を呼び出した時男子生徒1「ごめん」男子生徒2「どうしたの?休み時間に体育館裏なんかに呼び出して」男子生徒1「お前に、どうしても伝えたいことがあって」男子生徒2「え?それって……まさか」男子生徒1「実は……」男子生徒2「………」男子生徒1「英語の教科書、貸してほしいんだ」男子生徒2「告白じゃないんだ(笑)」告白かと思ったらそうではなかったという「裏切りの笑い」と、男子生徒が別の男子生徒から告白されるかも……という気まずい緊張感を作ってからの安心感を与える「安心の笑い」が入っているので、裏切られる人と笑わせる相手が同一人物でも成り立ちます。

【例2】中年男性2が、中年男性1を面接している状況中年男性1「よろしくお願いします」中年男性2「野田さんは、何をやられていた方なんですか?」中年男性1「実は私……ムショ帰りなんです」中年男性2「えっ?」中年男性1「ず~っと長いこと、ムショにいました」中年男性2「そ、そうなんですか」中年男性1「税務署ですけど」中年男性2「そっちか(笑)」ムショ=刑務所にいたと思わせて、実は税務署にいたという「裏切りの笑い」と、刑務所に入っていたという緊張感を作ってからの安心感を与える「安心の笑い」が入っているので、裏切られる人と笑わせる相手が同一人物でも成り立つのです。

(4)「安心の笑い」で、できるだけ大きな笑いを取るには?「安心の笑い」で、できるだけ大きな笑いを取るには、どうしたらいいのでしょうか?それは、相手が感じる安心の度合いを上げること……ではありません。

実は「安心の笑い」を大きくする確実な方法は、ありません。

先ほどから述べているように、「安心の笑い」は、それだけでは存在していないものだからです。

「安心の笑い」「裏切りの笑い」+他の笑いの種類で大きな笑いを取るでは、「自虐の笑い」を足してみましょう。

【例】男性1が貧乏の自虐(男性2人で飲んでいた後の会計時)男性1「1人2300円か」男性2「あ、俺、大きいのしかないからとりあえず出しちゃうわ」(一万円札を出す)男性1「え、ちょっと待って」男性2「どうした?」男性1「一万円札って、実在するのか」男性2「初めて見たの(笑)」お気付きでしょうか?貧乏という「自虐の笑い」の中に、「裏切りの笑い」「安心の笑い」も入っています。

それは、男性1「え、ちょっと待って」という台詞が入ることで、男性2の心の中で「どうしたんだろう?」「何かあった?」というような緊張感が出てきます。

だから、男性2「どうした?」と男性2は聞き返します。

そこに、男性1「一万円札って、実在するのか」という「自虐の笑い」と、「そんなことかよ(笑)」という「裏切りの笑い」「安心の笑い」が加わり、男性2の緊張感が緩和され、男性2「初めて見たの(笑)」と、笑いに繋がるわけです。

仮に、今の会話にこういう緊張感がなかったとします。

【例】男性1「1人2300円か」男性2「あ、俺大きいのしかないからとりあえず出しちゃうわ」(一万円札を出す)男性1「一万円札って、実在するのか」男性2「え!?何?」というように、笑いが流れる可能性があります。

もし笑いが流れず、「自虐の笑い」になったとしても、「裏切りの笑い」と「安心の笑い」が足されていないので、笑いは少ないでしょう。

「安心の笑い」がある場所には、常に「裏切りの笑い」もあるはずです。

(5)「安心の笑い」を取る時の注意点緊張を作りすぎると笑いは減る緊張に対して安心を与えることができれば、「安心の笑い」が取れると説明しましたが、必ず笑いが増幅するのでしょうか?いいえ。

例外もあります。

あまりに緊張を作りすぎた場合、笑いを減少させることもあるでしょう。

先ほどの例を使って説明しましょう。

【例】学校で、先生が生徒に怒っている状況先生「次、やったらタダじゃおかないからな!!」生徒「はい、すみませんでした」先生「次から気をつけるんだぞ」生徒「はい!」先生「本当に反省してるのか!」(先生の頭に蝶々がとまる)先生「……どう?可愛い?」生徒「(笑)」◆あまりに緊張を作りすぎた場合【例】学校で、先生が生徒に怒っている状況先生「次、やったらタダじゃおかねーからな!マジで殺してやろうか」生徒「す、すみませんでした」先生「(生徒を引っぱたく)おい、土下座して謝れよ」生徒「はい!(土下座する)」先生「次、やったら、二度と立てねー身体にしてやるからな!!」(先生の頭に蝶々がとまる)先生「……どう?可愛い?」生徒「………」これでは、笑いにはならないですよね。

なぜなら、頭に蝶々がとまって「どう?可愛い?」と聞いたぐらいでは、その手前の緊張に対して安心感が生まれないからです。

逆に、「どう?可愛い?」という質問に対しても恐怖を感じ、いっそう緊張してしまうかもしれません。

(6)まとめお笑いの養成所などで最初に習う教えに「緊張と緩和」という考え方があります。

これは、ドイツの哲学者カントの「笑いとは張り詰められていた予期が突如として無に変わることから起きる情緒である」という理論や、桂枝雀の「緊張状態から緩和状態(解放される)になると笑いが起きる」という説明と同じことです。

お笑いネタのコントの設定では、お葬式、手術室、飛び降り自殺、銀行強盗、取調室などをよく見ますよね。

これらの設定が選ばれるのは、そこにすでに緊張感があり、わざわざ緊張感を漂わせる必要がなく「安心の笑い」を生みやすいからです。

「安心の笑い」のメリットは、リスクが低いことです。

なぜなら、安心を与えるので、たとえ笑いにならなくても、相手は嬉しいのです。

何かに失敗した時、気まずい時、怒られた時……緊張感が漂う場は、もしかしたら笑いを取るチャンスかもしれません。

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