

はじめに
――雑談は、普通の会話とは、まったく違う「雑談」って、難しくないですか?
- 何を話せばいいかわからない
- 沈黙が気まずい
- とにかく話が弾まない、続かない
- 初対面の人だと特に緊張する
仮にうまく話せたとしても、
- 薄っぺらい会話ばかりで疲れる
- いつ終わりにしていいかわからない
- 気を使うので疲れる
- 結局、その場限りの関係で終わる
なんてことになりがちですよね?相手が、知ってる人、仲のいい人なら、もちろんいいんです。沈黙も気にならないし、なんならあっというまに時間がたってる。
「雑談」っていうか、おしゃべりですね。これなら全然いい。問題は、そうじゃない相手と話すとき。
- 初対面の人に、ぎこちなく自己紹介
- 1回か2回会っただけの人と、適当に話を合わせなきゃいけない
- 上司や取引先の偉い人に、下手なことを話せない
- 義理の両親・親戚に、「ははは」と愛想笑いを続ける
- ママ友・パパ友から、どうでもいい話を延々聞かされる……
ああ、想像するだけで地獄です。
微妙な関係の人と、なんとなく話さなくちゃいけない状況。これこそがまさに多くの人が苦手な「雑談」です。
なんで、こんなことになるんでしょうか?なにか解決策はないのでしょうか?あります!任せてください!まさにその点を、本書ではお教えします。
○○○申し遅れました、この本を書きました、五百田達成(いおたたつなり)です。
編集者、広告プランナー、心理カウンセラーの経験を活かして、現在は、コミュニケーションのアドバイザーとして、本を書いたり、講演をしたりしています。
この本を手にとってくださり、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします!さて、話を戻しますね。雑談は難しい。できないわけじゃないんだけど、なんかうまくいかない。困る。ストレス。なんで、こんなことになるのでしょうか?理由は簡単。
それは「雑談は、普通の会話とは、まったく違う」からです。大事なことなのでもう一度言いますね。「雑談は、普通の会話とは、まったく違う」だから難しくて当たり前なんです。
たいていの人は、会話というと
- ①友達や仲のいい人との、気を使わない、楽しいおしゃべり
- ②仕事の場面で、きちんと話す、大人としての会話
このふたつぐらいしか、話し方のバリエーションを持っていません。いわゆる、「普通の会話」です。
ですが、雑談とは、このどちらでもない、言ってみれば「第3の会話」です。だから、ほとんどの人が失敗する。
どちらかのやり方で適当にやろうとするから、うまくいかない。
雑談とは、「微妙な間柄の人と、適当に話をしながら、なんとなく仲良くなる」という、とても繊細な会話の方式です。
それなのに、みんな、そのことを知らないで、見よう見まねでやってしまう。なんなら「雑談なんて簡単だよ、適当に話せばいいんでしょ」とばかりに、いい加減にやる。
だから当然、話が弾まないし、疲れる。ちょっとだけ盛り上がっても、全然、次につながらない。
このように、雑談とは、普通の会話とは異なる、まったく別のコミュニケーションなのです。○○○ならば、どうしたらいいか。そうです。これも簡単です。
「雑談に適した話し方」をすればいいだけです。
当たり前ですが、雑談に適した話し方をすれば、雑談はうまくいきます。雑談がうまくなりたければ、「雑談力」を身につけましょう。
- 「えー、でも、雑談に適した話し方なんてあるの?」
- 「あってもいいけど、めんどくさかったらイヤだよ」
ですよね?そう思いますよね?だいじょうぶです。
雑談に適した話し方は、たしかにあります。でもって、それはとても簡単です。本書にまとめたいくつかの簡単なコツを実践すれば、雑談はうまくいきます。
NGな雑談例を避けて、OKな雑談例をそのまま行えば、あら不思議、気詰まりな相手とも、大事な相手ともうまく話せます。
- 天気の話やニュースの話題は雑談に不向き
- 「最近、どう?」って聞いてはダメ
- 共通の話題を探すのは、素人がやること
などなど、初めて聞くかもしれないことが次々と飛び出しますが、びっくりしないで読み進めてみてください。
読み終えるころには、あなたの雑談力は飛躍的に向上していること、間違いなしです。そう、この本を読むだけで、雑談がとてもうまくなるのです。
そうすれば、結果的に、
- 人づきあいがラクになる、疲れなくなる
- 気楽に話が続けられる、サクッと仲良くなれる
- 大事な取引先から、気に入られる、信頼される
- チャンスが次につながり、成果が生まれる
といった効果が得られます。
しかも、雑談力は、身についてしまえば一生モノです。これからずっと、雑談の場で困りません。ラクに話せるし、人気者にもなれる。
それって、よくないですか?けっこう、お得なんじゃないかな、って思うんです(笑)というわけで、長らくお待たせしました、始めていきましょう。
いままで解き明かされることのなかった「雑談」の正体、やっちゃいけないこと・やるべきこと、雑談がうまい人と下手な人の決定的な差……。
「超」雑談力の授業、スタートです!
もくじ
はじめに――雑談は、普通の会話とは、まったく違う
あなたは凡人?達人?雑談力チェックシート
1章基本の7ルールこれさえ知れば怖くない!
ルール1×がんばっておもしろい話をしようとする○ただ会話のラリーを続けるルール2×情報交換をする○気持ちをやりとりするルール3×時事ネタやニュースを話す○エピソードや経験談を話すルール4×否定してアドバイスする○肯定して共感するルール5×質問やあいづちで話を引き出す○大きなリアクションで一緒に楽しむルール6×会話が途切れたら「別の話題」を探す○会話が途切れたら「自分に近い話題」に引き戻すルール7×いつまでも話し続ける○ほどよいところで切り上げる
2章初対面編もう緊張しない。
ドギマギしない。
1×「」○「」2×「」○名前の由来を尋ねる3×「」○「」4×共通の知人を探す○共通の興味を探す5×お互いが知ってる話題を話す○知らないことを教えてもらう6×すぐに「私もです」とアピールする
○しばらく様子を見て、相手に語らせる7×「」○「」8×とことん質問をして、相手に話させる○少し自分の話をしてから、また話を戻す9×手持ち無沙汰に腕を組む○身振り手振りを大きくする10×「」○「」11×「」○「」12×性格を変えて「陽キャ」になる○単に社交のコツを実践する
3章知人/飲み会編人づきあいがラクになる!
13×「」○「」14×見切り発車で話し始める○「」15×「」「」○「」「」16×「」○「」17×「」○「」18×事実(ファクト)で話す○雰囲気(ニュアンス)で話す19×的確なツッコミを入れる○「」、20×オープンクエスチョンで広がりを持たせる○クローズドクエスチョンでリズムをつける21×褒められたら謙遜する○褒められたらお礼を言う
22×「」○「」23×なんとかして話を前に進める○臨機応変に話を前に戻す24×「」○「」25×失礼にならないようがんばって答える○「」26×司会者のように場を仕切る○潤滑油として場をなごませる
4章職場/ビジネス編小さな会話が信頼につながる
27×友達のような対等な関係で話す○先生と生徒のような上下関係で話す28×得意なジャンルを持つ○得意な視点を持つ29×目をそらす○自分から話しかける30×飽きさせないように話題を提供する○目に入る街並みの話をする31×「」○「」32×あらゆる発言に反応する○キーワードを絞って反応をする33×「」○「」34×飲み会で仲良くなる○ランチ・お茶で仲良くなる35×「」○「」36×知人・同業者のうわさ話○芸能人・有名人のうわさ話おわりに――「人に興味が持てない」という病

- 「雑談は何を話せばいいかわからない」
- 「盛り上げようとがんばって話すけど、疲れる」
こう思うこと、ありませんか?ですが、「雑談を盛り上げるためにおもしろい話をしなくてはいけない」というのは、大きな勘違い。
雑談の目的とは、ずばり「人間関係の構築」にあります。
初対面の相手と、とりあえず話を進める。2、3回目ぐらいの人と、もう一歩踏み込んで仲良くなる。
上司とタクシーの中で交わす雑談、取引先との商談前のアイスブレイク。義理の両親との久しぶりの会話、ママ友とのつかず離れずのおしゃべり。
シチュエーションはそれぞれですが、すべての雑談は、会話を通じて、お互いの警戒心を解き、スムーズで円滑な関係にシフトするのが目的です。
「初対面の相手と、どうでもいい話で盛り上がってすっかり意気投合した」「堅物の取引先と、長々と世間話をしているうちに商談がまとまった」
こういう成功談は、まさに、雑談で関係がよくなったから生まれたものです。逆に言うと、人と人は雑談をしさえすれば、仲よくなります。
その際、話の内容は、はっきり言ってどうでもいいのです。ですから、無理におもしろい話をする必要はありませんし、ましてや、「結論」や「オチ」なんて不要です。
むしろ、あってはいけないもの。
- 「わかりやすく結論から話す」
- 「数字やデータを用いて論理的に話す」
なんてことをしたら、雑談は一瞬で終わってしまいます。
雑談が終わったら、関係も終わります。
「要するに」と話をまとめてはいけない人はロボットではありません。人には気持ちがあります。
オチのない話を、苦笑交じりにする。結論の出ない話を、堂々巡りで繰り返す。お互いにそうやって話すことが、「一緒に会話をしている」という実感を生み、「関係が深まった」という安心感につながるのです。
「The show must go on」(直訳で「ショーは続けなければいけない」)という言葉がありますが、雑談も、とにかく続きさえすればいい。
大切なのは「内容」ではなく「ラリー」です。そのためにはどうすればいいか、ということを、次のルール以降でお伝えしていきます。
が、まずは、「雑談におもしろい話や結論は要らない。ただただ、続きさえすればそれでいい」という第1のルールを、しっかりと頭にたたき込んでください。
ポイント
雑談は会話のラリー。とにかく続けばいい

- 「異業種交流会で、中国市場について情報を交換できたので有意義だった」
- 「ママ友から、近くの進学校の教育方針について教えてもらえた」
雑談を「情報交換」ととらえている人がいます。有益な情報を受け取り、差し出す。それこそが実りある雑談、というわけ。これもまた、間違った雑談です。
第1のルールで、「雑談の内容はなんでもいい」とお伝えしましたが、それでも中には「仲良くなりやすい雑談」と「仲良くなりにくい雑談」があります。
「情報交換」は、まさに「仲良くなりにくい雑談」の典型です。たとえば、雑談相手と、お互いの趣味であるゴルフの話題になったとします。
- 「最近いいドライバーを買いまして」
- 「どこ製のですか?」
- 「◎◎製です」
- 「どうしてそれにしたんですか?」
- 「芯を食ったときの飛びが違うと聞いて」
- 「なるほどそうですか。では私も検討してみます」
こういう雑談って、ありますよね。
ですが、こんな会話をしていては、いつまでたってもよい関係は築けません。
それに比べて、次のような雑談はどうでしょう?
- 「最近いいドライバーを買ったので、気持ちよく打ててるんですよ」
- 「わかります!しっくりくるクラブって貴重ですよね」
- 「一旦『これだ!』って思っても、すぐにわからなくなったり。困ったもんですよ」
- 「でもまあ、そうやって難しいからこそ、ゴルフって楽しいんですよね」
- 「そうなんですよー。やめられませんねえ」
この会話には、はっきり言って、大した情報は含まれていません。
それでも、お互いのゴルフ愛がびしびしと伝わってきますし、「今度一緒にラウンド回りましょうか?」という会話にも発展しそうです。
気持ちを伝えると、気持ちが近づくなぜこの雑談が「いい雑談」なのかというと、ふたりが「情報」ではなく「気持ち」をやり取りしているから。
「気持ちいい」「しっくりくる」「困った」「楽しい」「やめられない」……。こういった喜怒哀楽の感情を伝え合うのが、「仲良くなりやすい雑談」の鉄則です。
繰り返しになりますが、人には気持ちがあります。雑談では、その気持ちをやり取りすべき。
調べればわかる冷たい情報ではなく、自分だけが感じた生の気持ちを共有すれば、親密な関係を築けるのは、当然のことです。
「情報」ではなく「気持ち」を話す。これが第2のルールとなります。
ポイント
気持ちをやり取りすると、いい関係ができやすい

- 「今朝、ニュースで見たんですけど」
- 「最近○○が流行ってるらしいですね」
雑談のきっかけとして、その日のニュースや流行ってる時事ネタを持ち出すこと、ありませんか?話のとっかかりとして、誰もが知っていることを話したくなるのは当然です。ですが、これも、雑談力を向上させるためには、避けましょう。
第2のルールで「情報ではなく気持ちを話すべき」とお伝えしましたが、流行の時事ネタやニュースを話のきっかけにすると、会話が上滑りしてしまい、生の感情を話しにくいのです。
- 「今回の台風はひどかったらしいですね。全国各地で被害が出ていると聞きました」
- 「そうらしいですね。大変ですよね」
- 「……」
- 「……」
誰もが知ってるニュースなのに、なぜか話は盛り上がりません。
仮にここで、
- 「政府の対応には怒りを覚えました」
- 「災害には気をつけたいですよね」
と、無理に気持ちを伝えようとしても、どうもうまく言えません。
擬音を使って、エピソードを話す
では、どういう話題を選べば、スムーズに自分の気持ちを伝えられるのでしょうか。正解はずばり、「自分自身のエピソードや体験談を話す」です。
- 「今回の台風、ゴーゴーと風がすごくて。夜、寝られなかったんですよ」
- 「えー、それは大変ですね」
- 「頑丈だと信じてたマンションなんですけど、今回ばかりはヒヤヒヤとしました」
- 「うちも初めて防災リュックをつくりました。がらっと意識が変わりますよね」
このように、台風の話題も自分が実際に体験したことにひもづけて話せば、グッと身近になります。
そうすれば、「信じてた」「意識が変わった」と、自分の感情をありありと伝えることができるというわけ。
この「ありありと」というのが重要で、「ゴーゴーと」「ヒヤヒヤ」など、擬音(オノマトペ)を使うのも効果的です。派手なエピソード、笑える体験談の必要はありません。
ごくごく普通の話でOK。
「体験したこと+感じた気持ち」をセットで話すようにすれば、相手との関係はみるみるうちに良好なものとなります。どこかで読んだような時事ネタではなく、自分のエピソードを話す。
あなた自身が経験したことを話す。これが、第3のルールとなります。
ポイント
実際に体験したことは、気持ちを乗せやすい

さて、第3のルールまでは、「どう話すべきか」についてお伝えしてきました。
次のルールは「どう聞くか」です。
雑談とは「関係を構築するための相互的な作業」ですから、いかにこちらが上手に自分の気持ちを伝えたとしても、それだけでは不十分。
相手の雑談もきちんと聞かなくてはなりません。こちらのほうが苦手という人も少なくないでしょう。どのように話を聞けばいいか。基本は、これまでのルールの応用となります。
つまり相手に「結論やオチを求めず」、ひたすら「会話のラリーを続け」、「相手が気持ちを話すよう」に持っていくということ。
言うのは簡単ですが、これがなかなか難しい。
たとえば次のような雑談はどうでしょうか?
- 「最近、寒くなりましたね」
- 「あ、でも、来週は暖かいみたいですよ(①)」
- 「あ、そうなんですね……。いやー、急な気温の変化で風邪を引いちゃいましたよ」
- 「手洗いとかうがいとかしてます?気をつけたほうがいいですよ(②)」
①その気はなくても、相手の発言を否定・訂正する。②よかれと思って、アドバイスをする。このふたつこそが、間違った話の聞き方のワースト2です。
普段の会話ならOKかもしれませんが、雑談においては完全にNG。
雑談では、多少相手の話が間違っていようと、意見に違いがあろうと、目をつむって話を続けるのが正解となります。
肯定されると、人は気持ちを打ち明ける
- 「最近、寒くなりましたね」「そうですねー。朝晩とか、めっきり冷え込んで(①)」
- 「急な気温の変化で風邪を引いちゃいましたよ」
- 「うわ、それは大変だ(②)」
- 「そうなんですよ。プレゼン前なんで弱っちゃいましたよ(③)」
このように、相手の話を①とことん肯定して、②とにかく共感すると、さらにプラスの効果も生まれます。
それは、③相手が「気持ちを言いやすくなる」ということ。人は、肯定され続けると、つい自分の気持ちを話したくなるのです。
これまで見てきたルールを、あなたがどれだけ守っても、相手は好き勝手に話してくることもあるでしょう。
そういうときこそイライラせずに、否定せず、アドバイスせず、話を聞きましょう。そうすれば相手も次第に落ち着いて、心を開いて、ルールに則った雑談を始めてくれます。
相手の話を聞くときは、とにかく肯定する。とにかく共感する。これが第4のルールとなります。
ポイント
否定とアドバイスは、絶対にしてはいけない

第4のルールでは「聞き方」についてお伝えしました。ですが、これはなにも、「聞き役に徹しなさい、聞き上手になりなさい」ということではありません。
- 「話を聞いてばかりだと、疲れる」
- 「話題を振っても相手が乗ってこない」
このようなモヤモヤした気持ちを抱えたまま、雑談を続けるべきではありません。
「しんどい」「めんどう」と思うような雑談は、雑談ではありません。ここでもう一度、雑談を気楽に考えてください。
第1のルールを思い出しましょう。雑談なんて、話が続けばなんでもいいのです。
ですから「質問力を上げて、うまく話を引き出そう」とか「あいづちに気を遣って、相手が話しやすくなるようにしよう」とか、思わなくてOK。
聞き上手になろうと思わなくていい。むしろ、そういう気遣いをするから、苦手意識が湧くのです。所詮は、雑談です。
気楽にいきましょう。
聞いてるほうはリアクションだけでいいでは、聞く側として、なにもしなくてもいいのでしょうか?
第4のルール「肯定して共感する」に加えてもうひとつ、気をつけるべきなのは、それはリアクションをよくすること、です。
うまくあいづちを打とうとか、上手な質問を考えようとか、そんなヒマがあったら、大きくリアクションをしましょう。
手をたたく、表情を変える、笑う……。そうすることで、相手に「ちゃんと話を聞いてますよ」と伝えることができます。
繰り返しになりますが、雑談とは「気持ちのやり取り」ですから、言葉であれこれ言わなくてもいいのです。身振りや表情で、気持ちを伝えれば、その時点で立派に雑談は成立。相手は安心して、会話を続けることができます。
また、大きなリアクションは、自分自身への暗示にもなります。つまらない話だろうが、出口の見えない話だろうが、大きくリアクションすると、脳がだまされて、「楽しい」と勘違いします。
そうすると、雑談はあなたにとっても楽しいものになり、結果的に会話もはずむというわけです。雑談はどちらか一方が楽しませるものではありません。あなたがプレッシャーを感じる必要はないのです。責任の半分は相手にあるのですから(笑)。
疲れたり、気詰まりな思いをすることがないよう、ある程度「手を抜く」。これが大事な5番目のルールとなります。
ポイント
あいづちよりもリアクションをがんばる

これまで見てきた5つのルールで、正しい雑談のおよその雰囲気はつかめたと思います。
では、そもそも、会話が続かなかったらどうすればいいでしょうか?話がぶっつりと途切れてしまったらどうするのが正解でしょうか?
- 「沈黙が怖いので、いろんな話題で盛り上げようとするけど、疲れる」
- 「上っ面の話ばかりが続くのが、気持ち悪い」
沈黙がイヤなのでいろいろな話題を持ち出すけれど、どれも空振りに終わってまたお互いに黙ってしまう……。雑談における大ピンチです。
ゆっくりとじっくりと雑談する
たしかに話が続くことは大事です。ですが、話が途切れたときに、慌てて他の話題を持ち出すのはよしましょう。
うわべだけの話題を次々に変えて、浅く沈黙を埋めていては、まったく気持ちをやり取りできません。そういうときには、まず、会話のペースを落としましょう。
多少の沈黙を恐れず、ゆっくりと、トーンも抑えて低い声で話すようにします。そうした上で、もう一度基本に立ち返るのです。
基本とはつまり「自分の話をする。気持ちの話をする」ことです。
- 「オリンピック、近いですね」
- 「うまくいくんですかね……」
- 「消費税にも困ったもんですね」
- 「ほんとに……」
- 「……(会話が途切れた)」
- 「……(沈黙がつらい)」
- 「えーと、実は昨日、うちで飼ってる犬が、体調を崩しまして」
- 「あ、犬飼ってるんですか?」
- 「そうなんです、結構な老犬なんですけどね」「いいな~。うちもほんとは飼いたいんですよ」
ニュースや時事ネタなど、自分たちには関係のない、つまり「遠い」話だから、話すことも尽きてくるのです。
盛り上がらないし、沈黙が続く。逆に、自分たちにとって「近い話題」なら、話は簡単に復活します。
自分が体験したこと、思ったことであれば、話が尽きることはありません。沈黙が訪れたら、身近なエピソードをきっかけに気持ちを話すようにする。これが雑談のピンチを救う、大切な第6のルールとなります。
ポイント
沈黙は話が「遠い」サイン。「近い話」に引き戻すべし

第6のルールでは、話が途切れた場合の対処法についてお伝えしましたが、逆の場合はどうでしょう?つまり、思いの外、話が続いてしまったときです。
- 「上司との雑談の切り上げ時がわからない」
- 「ズケズケとプライベートに踏み込んだ質問をされた」
- 「話の流れで、行きたくもないゴルフに誘われてしまった」
たしかに、雑談の目的は、関係の構築です。ですが、これはなにも深い関係を築くべきということではありません。ある程度距離を置きたい場合もあるでしょう。
そこで第7のルールが必要となってきます。
雑談は腹八分で切り上げるのがマナー
一緒にとりとめもない話をすることで、安心感が生まれ、信頼関係が生まれる。雑談とは、まさに人間関係の「入り口」です。が、あくまで「入り口」に過ぎません。
所詮は雑談相手です。家族や恋人ではありません。
上司や取引先が相手でも、会議や仕事の話は別途行うものですから、そこまでディープにつき合う必要はないのです。
雑談は、あくまで、雑談。
関係をほどよい距離でキープするためにも、雑談は「いつか終わるべきもの」と考えておくことがとても大事です。
そうすれば、あなたのストレスはだいぶ軽くなるはずです。雑談の切り上げ方の正解は、「これまで学んだルールを真逆に行う」ことです。
つまり、なるべく気持ちを話さず、リアクションを抑え、話をまとめて、その場を去る。
たとえばこんなイメージです。
- 「おたくの会社、今、大変なんだって?」
- 「いやー、どうでしょう(否定)」
- 「えー?現場も実はしんどいでしょ?」
- 「そういう声は聞きませんけどね(自分の気持ちは言わない)」
- 「社長と副社長の仲、やばいらしいじゃない」
- 「まあサラリーマンも偉くなると、いろいろ大変ってことですね(まとめる)」
- 「あ、うん、まあね」
- 「お時間ありがとうございました!あ、ちょっと、失礼しますね」
このように徐々に雑談を盛り下げていき、最後に「ありがとうございました」とお礼を言って去る。
こうすれば、失礼な印象を与えずに、雑談を切り上げることができます。雑談力のルールを逆利用することで、スムーズに、無難に雑談を終わらせる。これこそが、第7の、そして最後の重要なルールとなります。
ポイント
雑談を上手に終わらせるのも雑談力
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