こんな間違った休息法では、疲れはとれない首や肩のこりをとりのぞき、ゆるめていくことが、魅力的な「いい声」を出し、好感度の高い話し方をする会話力をアップさせる第一歩。ただ、ここで言う「緊張をとってゆるめる」とは、単にダランと力を抜くこととイコールではありません。たとえば、仕事でクタクタになって帰宅したあと、ソファーにドカッと腰かけている人を思い浮かべてみてください。本人は休息して、力を抜いているつもりでも、たんに姿勢を崩しているだけで、首や肩の筋肉の緊張までほどけているとはかぎりません。リラックスというと、単に姿勢を崩すことだとイメージしていませんでしたか?じつはそこに大きな誤解があるのです。
では、本当のリラックスとはどういう状態か?ヨットの帆にたとえて、考えてみましょう。ヨットは、風をはらんで帆がフワッと広がったときに勢いよく動きだします。帆をピンとはりすぎてマストが壊れてしまっても、シワがよってたるんだままでもヨットは進みません。ヨットの帆がはりすぎている状態が「過緊張」だとしたら、ダランとたるんでシワがよっている状態は「弛緩」に当たります。緊張しすぎていても、弛緩しすぎていても、どちらもヨットは思い通りに動いてくれません。帆がちょうどいい塩梅ではられているとき、効率よく前に進むように、私たちの体も緊張しすぎず、弛緩しすぎず……どちらにも偏っていないバランスになったとき、とてもラクに動き、声が出せます。つまり、私の言う「リラックス」は、もっとも効率よく体が働いている状態とも言えます。なにしろ私たちの体は、じっとしていてもエネルギーを消費しています。過度に緊張している人は、休んでいるときも緊張が抜けていないため、ゆったり休んだつもりでもエネルギーを浪費しているのです。しっかり休息をとっても疲れが抜けない、すぐに風邪を引いたり、熱が出たりしてしまうという人が、これに当たります。過度に緊張せず、かといってゆるみすぎずに、体が心地よく動かせれば、疲れもあまりたまりません。それがこの本で目指す、本当のリラックスした状態なのです。首の緊張を手放し、体をリセットする決め手は?リラックスを得るためのカギを握るのが、「首の緊張」です。さっそく、首の緊張を解除するためのとっておきのエクササイズ、「ライダウン」を紹介していきます。「ライダウン」は、心身の過緊張を解放させる「アレクサンダー・テクニーク」の基本の一つです。直訳すると「下に横たわる」となり、日本では「計画的休息」と訳されています。計画的?こんな変わった名前がついているのは、ただあお向けに寝そべるだけでは体の緊張が手放せないからです。体の奥にたまった疲れをとり、深部の筋肉の緊張をとるには、まさに計画的に、意識して体を横たえ、首を中心に体の余計な緊張をとりのぞいていく必要があるのです。次のやり方で行なってみましょう。レッスン1ライダウン首がラクに感じる高さになるよう、床に本を数冊積み重ねます。床に座った状態でゆっくり息を吐いてから、あお向けになります。本の上に頭を乗せます。腰が反って床から浮かないよう、背中~腰を床にあずけます。また、首がラクであるかを確認します。両ひざをくの字に曲げて立て、お尻の近くに持っていきます。足裏は床にラクにつけます。目はなるべく開けて口を閉じて、5~10分ほど鼻呼吸をします。*リラックスした状態を意識できるよう、実践中は寝てしまわないように心がけてください。*背中が痛いようであれば、ヨガマットなどを敷いてください。背中が沈んで丸まってしまう、やわらかいベッドの上は避けてください。*つらく感じることがあったら、無理をせず中止してください。首がラクになった状態かうまく実感できない人は、次のイラスト1、2を参考にして、本の厚さを調節しましょう。
本の厚さが足りないと、イラスト1のようにあごが出て、首が山なりに反ってしまうはずです。のどはラクかもしれませんが、首の後ろあたりに緊張が感じられるでしょう。また、イラスト2にあるように、本を厚く重ねすぎても首が内側に丸まって、のどがしめつけられてしまいます。ですから、高すぎず低すぎず……首の前側も後ろ側もラクになり、首の緊張から解放されるちょうどいい高さを見つける必要があります。そうすると、首から背骨、腰にかけて自然なカーブが生まれ、ラクに呼吸できるようになります。首のまわりがこっているという自覚がない人も、ライダウンをして、緊張の根本原因である首まわりを、まずリラックスさせてください。この「ライダウン」をはじめ、本書で紹介しているアレクサンダー・テクニークをより正確に学びたい方は、「著者略歴」で紹介している協会にお問い合せください。「計画的に横たわる」だけで、身長がのび、肩こり・腰痛も改善!私たちは、日常のなかで無意識に首をすくめていることが多くあります。それが長年にわたって習慣化され、「不安や恐怖→首のすくみや緊張」が条件反射のように体に染みついていきます。それが〝首のこり〟や〝ねこ背〟となって表れます。本人は自覚していなくても、心の不安や恐怖がセットになって心身に記憶されるのです。そもそも、日常のなかで首の緊張を意識し、とりのぞこうなんて、ほとんどの人が考えたことがなかったはず。疲れがたまると、また新しい疲れを呼びこみ、慢性疲労を引き起こします。「疲れた、疲れた」と口にしている人も、首という大事な部分のケアをおざなりにしているわけですから、疲れがとれないのは当然と言えるのです。首の過緊張に目を向け、すぐに疲れてしまう体の使い方を見直すことで、こうした疲れのループから抜けだしていきましょう。ただ漫然と横たわっているだけでは、終えたあとにだるさが残り、起き上がるのが億劫に感じられますが、ライダウンがうまくいくと、起き上がる際に体が軽く感じられます。心の緊張も解放されていくため、続けるほどに心身が本当にゆったりとした安心感を得ることができます。朝、目覚めたら5~10分、ライダウンする習慣をつけてください。そうすると、心の緊張も解除され、「さて、やるかな」という気力がふつふつと静かに湧いてきます。無理にテンションを上げなくても自然と前向きになり、充実した一日を過ごせるでしょう。できれば起床後のほか、お風呂上がり、就寝前などにも実行することをおすすめします。忙しいときは5分でも十分。とても気持ちのよいエクササイズなので、慣れてきたら10~15分を目安に行ないましょう。意識して「何もしない時間」をつくるだけで、体は変化していきます。ライダウンを終えたら、次の点に注意してゆっくり起き上がってください。レッスン2ライダウンからの起き上がり方
このライダウンを続けていくと、身長が0・5~1㎝ほどのびたり、腰痛や肩こり、お腹の調子が整ったり、さまざまな効果が期待できます。これは、乾いて固まっていたスポンジが、水を含むとジワーッと広がっていくように、緊張で縮こまっていた体がゆるんでいくことで、本来の体のサイズに戻ることを意味します。ライダウンで、縮んだ筋肉と一緒に骨格ものびていくため、姿勢がよくなり、筋肉のつき方がしなやかになっていきます。また、背中全体を床にあずけ、立てひざをすることで、腰の一帯もはりから解放され、反り腰が改善されます。腰痛になりやすい人は、イスに座るとき、歩くときなど、極端に腰を反らせた状態になっていることが多いため、そのクセが寝ているときにも残り、睡眠時に十分に腰の緊張を解放できていません。ですから、ライダウンで意識して腰の不要な反りをなくし、負荷のかからない状態で横たわることが、腰をいたわることになるのです。口・あご・のどの緊張をゆるめ、呼吸をラクにしよう次は、日常生活をラクに過ごすことができ、疲れ知らずになれるエクササイズを紹介します。毎日行なっていることは、やり方に問題があると、その繰り返しのなかで体調が悪くなったり、骨格がゆがんだりしてしまいます。実際、ストレスがたまってくると、首やあご、肋骨など横隔膜から上の一帯が固くなり、呼吸が浅くなってきます。そうなると、弱々しくこわばった声しか出ません。その習慣を断ち切っていくために、ストレスフリーのラクな呼吸の仕方、立ち方を体感していくことが大切です。まず、しゃべるときに酷使しているあご・口・のどの緊張を解放させ、声を無理なくラクに出せるようにしましましょう。そこでおすすめしたいのが、「アレクサンダー・テクニーク」の一つ、「ウイスパード・アー」というエクササイズです。「ウイスパード・アー」は、通常の発声練習とは違って、声を出すために必要な最低限の力しか用いません。このエクササイズのポイントは、がんばってやろうとしないこと。ささやく(=ウイスパー)ように「アー」という無音の発声をすることで、つい力んで、緊張しやすい上半身をほぐし、呼吸をスムーズにする効果が得られます。これが、毎日の体調管理やストレスケアに役立つのはもちろん、いい声を出すための土台になっていきます。カラオケですぐのどが枯れる人、のどにしめつけ感がある人、のどがすぐに乾き、風邪を引きやすい人にもおすすめです。レッスン3ウイスパード・アー
息は「下から上へ」で、気持ちをスカッと明るくリセット「ウイスパード・アー」で大事なのは、吐く息が、下から上へ流れていくようにイメージすること。深呼吸というと、ラジオ体操のように胸いっぱいに息を吸い、下に向かって息を吐き出すイメージがあるかもしれません。しかし、そうしたやり方では息を吐くたびに背中が丸まり、気道は狭くなります。そうではなく、吐いた息が上に向かっていくように意識してください。「下から上への流れ」をつくることが大事なのです。実際に息を吐くと、背骨が上下にのび、わずかに長くなります。これで、気道に息が流れていくのが邪魔されなくなります。気持ちもさわやかで前向きになるでしょう。
大事なのは、必要最低限の力を効率よく使うことです。微笑んで息をすると鼻の穴(鼻腔)が自然と開くため、まるでいい香りをかぐような感じで気持ちよく、静かに息が入ってきます。「自分はのどが弱い」「声量がない」とあきらめてきた人は、のどのしめつけや緊張が強い人です。これまでの発想を変え、ウイスパード・アーでラクでのびやかな呼吸を身につけることを優先させていきましょう。コツをつかむ第一歩として、日ごろから「プラスのため息」をつくクセをつけるのもおすすめです。嫌なことがあったとき、意識して「アー」と明るくため息をつくのです。通常のため息は「フーッ」と下へ息を吐き、あごが前に出て、肩が落ち、ねこ背になりますが、「プラスのため息」は、下から上へ向かってゆっくり「アー」と明るく吐き出すようにします。「アー」と上に向かって吐き出すと同時に胸が広がり、気持ちが前向きになっていくのがわかります。心のモヤモヤが消え、やる気が湧いてくるでしょう。心地よくって肩こりからも解放される「モンキー」の立ち方立ち方で意識したいのは、上半身と下半身のバランスです。首の一帯が緊張でこわばると、肩や背中全体が硬直化して、肩に力が入った状態になります。まずは、こうした肩を中心にした上半身の緊張を解く必要があります。その一方で、土台となる足や腰といった下半身はどっしりと安定して、それぞれが連動していることが求められます。上半身はムダな力を手放して、体を緊張から解放させ、下半身は安定させる……この状態は、古典芸能や古武術の世界では「上虚下実」と呼ばれ、いい姿勢の基本とされてきました。下半身を安定させようと、足や腰に無理に力を入れても安定は生まれません。この点がイメージしにくい場合、意外にも、「サル(モンキー)」の動きを思い浮かべるとピンとくるでしょう。サルが二足歩行をするとき、ヒトのようには背筋をピンとのばして立つことができず、やや前傾し、ひざを曲げているはずです。この状態に、「ラクで力強い立ち方」のコツが隠されています。このほうが直立するよりも優位で、動きだしやすいのです。スポーツでも、テニス選手がボールを待つときの構えは、「モンキー」の立ち方になっているはずです。こうした立ち方を体感するのにもってこいなのがアレクサンダー・テクニークの一つ、「モンキー」の立ち方。この立ち方こそ、上虚下実の状態であり、「もっとも声の出しやすい姿勢」なのです。実際にそのコツをつかんでいきましょう。
レッスン4「モンキー」の立ち方両足を肩幅より少し広げて立ち、首をラクにします。首と背筋を一直線にしたまま、股関節からおじぎをします。それから、ひざを曲げます。背中・腕・足のすべての広がりや長さをイメージします。腕は肩からラクにぶら下がるようにし、胸郭が広がるようにします。*の姿勢をつくったとき、のど・骨盤・ひざを結んだ線が井桁(平行四辺形)状になるのが理想です。井桁とは、井戸の縁を木材で井の字型に組んだものを指します。一般的な「気をつけ」の姿勢では、背中が反って体全体が緊張してしまうため、リラックスして発声できません。
「モンキー」の立ち方のように「ひざをゆるく曲げた前傾姿勢」をとることで、首や背骨に負担がかからず、横隔膜やインナーマッスルである大腰筋を使ってのびのびと、ラクに発声できるようになるのです。本来、体がラクに使える立ち方なのですが、普段しない動きなので、最初はなかなかうまくいかず大変だと感じる人も多いでしょう。その場合、まだ余計な力が入っているサインだと思い、これまで紹介してきた「ライダウン」や「ウイスパード・アー」など、体の緊張をとるエクササイズにとり組んでください。「ライダウン」で首が緊張から解放されたあとに「モンキー」の立ち方をするのが、特におすすめです。次第に姿勢がキープできるようになり、相乗効果で本来のリラックスがとりもどせます。足腰も安定してくるため、立ったままでもいいバランスが保て、30分くらい立っていてもあまり疲れずにいられるようになるでしょう。一日3分、毎朝行なうと、上虚下実が自然とでき、パワフルに過ごせます。「モンキー」の立ち方には、古武術の極意が隠されているそれにしても、なぜ「おサルさんの姿勢」が、全身のリラックスをとりもどすことにつながるのでしょうか?ヒトは二足で直立歩行するようになった過程で脳を大きく進化させ、サルの仲間にはない知性を手に入れることができたと言われています。ただ、直立歩行は重力に逆らう行為ですから、体の構造上、筋肉には余計な緊張を強いることになります。その意味で、ヒトはまだ本当の意味で立ててはいないという見方もあります。直立することで生まれた余計な緊張をいったん解除しないことには、ヒトが本来持っている体の動きは出しにくい面があるのです。「モンキー」の立ち方が有効なのは、1、頭から背中~腰にかけてのライン2、ひざから足首にかけてのラインこの2つが平行になることで、体に「井桁のつながり」が生まれるためです。ここでは前のイラストに示したように、井桁の四辺がボルトでゆるくつながれた状態をイメージしてください。一辺を引っぱると他の辺も一緒に動き、四角い形をしていた井桁は細長い形に変化するでしょう。一つひとつが連動しているため、体の一部分を動かしても井桁=体全体が連動して同時に動きだすわけです。こうした井桁の動きについては、古武術の研究者である甲野善紀氏が以前から着目されてきました。4本の辺を同時に動かせるようになると、体全体が素早く動きます。古武術では、相手が気配を感じないまま、その相手の懐に飛びこむこともできるといいます。わかりやすく言えば、それは動物の動きに近いでしょう。「モンキー」の立ち方をおすすめするのも、全身を使ってラクに声を出すヒントになる姿勢だからです。頭、首、肩、胸、背中、腕、脚の動きが一体となるため、体の緊張が最小限に抑えられます。自然な動きをとりもどすには、ヒトが生きていくなかで間違って身につけてきたものをいったんリセットする必要があるということです。それが発声について学ぶ際の秘訣とも言えるでしょう。横隔膜を使うと、しっかり深く呼吸できる次は、豊かで強い声を出しやすくなる「呼吸」にトライしましょう。先ほどの「ウイスパード・アー」は体の過緊張をほどき、口・のど・あごを自由にし、無理なく声を出すのが目的でした。ここで紹介する「ロウソク消し呼吸」は、呼吸に欠かせない横隔膜への刺激を目的にしています。横隔膜は、胸部と腹部を隔てる筋肉で、呼吸の際に大事な働きをする「呼吸筋」の一つです。横隔膜をしっかり動かせば、肺にたくさんの空気が自然に入ってくるので、深い呼吸ができ、全身に酸素を送りやすくなります。声を出す場合も同様です。呼吸する際に横隔膜が効果的に動かせれば発声しやすくなり、のどの負担は減っていきます。レッスン5ロウソク消し呼吸「モンキー」の立ち方をします。片方の手の親指を立てて口から10㎝ほど離して置きます。立てた親指をロウソクに見立て、火を一気に吹き消すつもりで「フッ」と息を強く吹きかけます。間をとりながら落ち着いて、このロウソク消しを5回繰り返します。*夢中になってやりすぎないこと。コツは、一回一回のロウソク消しを確実に行なうこと。「うまく消せなかったら罰ゲームがある!」くらいの緊張感を持ってやると、横隔膜が刺激されやすくなります。誕生日のケーキのロウソクをひと吹きで消すシ
ーンを思い浮かべてもいいでしょう。「ロウソク消し呼吸」がうまくできない人は、横隔膜がきちんと動いていません。息を吐き出すときのみぞおちと肋骨の下部の動きを確認してください。横隔膜があるみぞおちの一帯に手を当ててみてください。勢いよくフーッ!と息を吐いたとき、みぞおちに当てた手が、強く押し返されるはずです。これが横隔膜が動いているサインです。勢いをつけずに、弱く長く息を吐くと、お腹はへこみますが、みぞおちはほとんど動きません。「ロウソク消し呼吸」のように強い息を一気に吐き出すことで、横隔膜が刺激できるのです。また、ロウソクの火を消そうとすると口が丸くすぼみ、口輪筋という唇のまわりの筋肉が使われます。普段はあまり意識されませんが、呼吸の際にそうやって口輪筋をしめることで、「フーッ」という、強くて太い息がまとまって送り出せるようになるのです。息を強く吐けるようになると、その分、人を惹きつける力強い声が出るようになります。声量のない人は、口輪筋や横隔膜、下腹がうまく使えていないことが多いのです。
横隔膜を使うと、驚くほど力強い声が出るこの「ロウソク消し呼吸」を繰り返し行なったら、「モンキー」の立ち方のまま、同じ要領で発声にもトライしてみましょう。横隔膜を刺激して十分に声が出やすくなっているところで発声をしていくことで、のどに負担をかけず、横隔膜を効果的に響かせるコツがつかめます。最初にやってほしいのは、「ウッ」という、犬が「ワンッ!」とほえるような短い発声です。ロウソク消し呼吸と口輪筋の使い方が同じですから、そのままスムーズに移行できるはずです。以下の流れで発声してみてください。横隔膜が刺激される発声法ということで、そのまま、「横隔膜サウンド」と名づけています。レッスン6横隔膜サウンド
の「ワァ」という発声は、「ウッ」と同じ口の形のまま、口を横に広げず、あごを少し下ろすようにします。慣れてきたら母音を一つ増やし、「ウッ」「イッ」「ワァ」と短く切って、3~4回程度発声してください。全身がうまく使えているときは、口のまわりのほか、胸や鼻の響きも感じられ、ラクによく響く声が出るようになります。逆に、こうした響きがうまく感じられないときは、無理に発声せず、「ウイスパード・アー」で体の緊張を手放してください。声を出しながら「あまり心地よくないなあ」と感じたら、まだ体が固く、のどをしめているサインだと理解するといいでしょう。体の緊張は、上半身に集まりやすい傾向があります。あれも必要、これも必要とプラスしていくのではなく、むしろそれまでに必要以上に身につけてしまったものをそぎ落としていくことで緊張はとれ、声はどんどんと蘇り、自由に話せるようになっていくのです。
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