2.ボイトレの謎を解く鍵共鳴ボイトレ法のルーツ2.1.声が見える?!SonyMusicで働いていた当時「声の位置が見える」事を発見しました。そのきっかけは6人の女の子にジャズを練習させてデビューをさせようという企画に参加した時の事です。一人ずつ曲のKeyを設定している時に、「発声の位置が目で見えてしまった」のです。初めは13才のMAちゃんです。歌のレベルはすぐにでもデビューできる実力であり、お芝居もこなすマルチタレントでした。そんな彼女の歌っている姿を見ていた時、「変だな?MAちゃん口から声が鳴っているように見えないぞ、顔面の上の方から声が響いているように見える!」と気付いたのです。「おかしいな?」と思いました。だって普通は口から歌っているはずですよね?!2番目に歌い始めたのは〇〇ちゃんです。6人中、歌の実力は下位に位置していました。ピアノの演奏に合わせて歌い始めます。明らかに口から歌っていました。この時点でハッキリ声が見えていました。「そうそう口からこうやって歌っているのが普通だよな?!」と思う訳ですよ。次に3人目、6人中1番歌の上手いKAちゃんが歌い始めました。明らかに鼻の高さから声が響いているのが見えてしまったのです。そう6人中即デビューできる歌の実力の3人は顔面の上から歌って見えました。歌が惜しい3人は明らかに口から歌っていたのです。私は仕事が終わって自宅に飛んで帰り、声の位置を顔面の目のあたりに上げてみました。顔面の声の鳴っている位置が上方に移動する感覚が分かります。その時に声は高めの音程に鳴っていました。そして続いていつものように口から声を出すと声は低めの音程に鳴っています。「ん?顔面の中で声の鳴っている位置が動いている感覚が分るぞ!この感覚は何だ?」。歌の上手い3人は顔面の上の方から声が鳴っていた、下手な3人は口から歌っていた。「それはピッチ※に関係するのでは?」。要するにチューニングが合ってないから歌が下手に聴こえている?!「人間もチューニングができるのか?」。※ピッチとは音程の微細なずれ※お陰様でこのプロジェクトから4人デビュー致しました。私は日頃より音楽を感覚だけでなく数学的に捉えるようになっていました。それは物事には原因と仕組みがあるという考え方です。ですから「共鳴の位置が見える」ことを発見した時にそれを「歌の基準」と捉えた
のです。そしてその時ボイストレーニングの練習法で何をすれば良いか、一瞬で半分ぐらいイメージが閃いてしまいました。残りの半分はボイトレ教室を始めてから解明していく事になるのですが…、やっと満足できる研究を完成させることができたのです。☆声優志望の方へデビューできるほど歌が上手いアーティストで、「かつぜつ」などに問題を感じたことはありませんでした。また彼らの普段の話し声は輪郭のある明瞭度の高い声であり、喉が枯れやすいなどの悩みを聴いたことがありません。その理由は歌っている時だけではなく、普段の会話でも発声の位置が高いことにあります。それが声の障害に無縁な発声メカニズムを持つ人間、言い換えるなら「生まれつき歌が上手い人」のヒントです。これから「生まれつき歌が上手い人」という言葉をキーワードを繰り返し使って行きますが、声優志望の皆さんにとっても重要なキーワードとなります。「声の仕事をするプロの前提条件を備えた人」と読み換えて下さい。発声のメカニズムを解いて言えることは、「歌が上手い人は、声優としても頭角を現せる前提条件を備えていた人」なのです。その前提条件と方法を声優志望者の皆さんへ伝えることが本書の目的です。答えは5.頭式呼吸の章で明かしております。ここから「歌中心」の説明になります。
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