うつくしいものを美しいと思えるあなたの心が美しい──相田みつを
すぐに憧れよう
人に憧れ、その人について知り、そして今度は他の人にその憧れの人のことを褒めて語る。そこにエネルギーが生まれます。
私には憧れの人、尊敬する人がたくさんいますが、「素晴らしい考えの○□さんが言うには……」、「○□さんの本にこんな素晴らしいことが書いてありました」と語ると、今度は私に興味を持って、「すごい」と言ってくださる方が出てきました。
私としては憧れの人のことを語っているだけなのですが、憧れのパワーはそういう恩恵をもたらします。
すごい人だけではなく、身近な人にもどんどん憧れていきましょう。成功する人はみんなミーハーなところがあります。憧れの人からいろんなことを学びます。憧れの人は、探せば身近にもたくさんいるはずです。
多少「惚れっぽい」性格にして、今日も誰かに「簡単に」憧れましょう。そして、憧れの人を語りましょう。きっとステキな成長が待っていることでしょう。
憧れの人を語る
〈例1〉
あなた「先日、講演家の○○さんという人が、夜、寝る前と朝、起きた瞬間にイメージした夢が叶いやすいって言ってたのよ」
相手「へぇ、そうなんだ」
あなた「その先生が面白い方でね」
相手「すごい物知りですね!」
あなた「受け売りですよ〜(笑)でも、ありがとうございます」
〈例2〉
あなた「この前、講演で○△さんという人が、ブローチなど光り物を付けるといいって言ってたんですよ」
相手「へぇ、そうなんですね」
あなた「輝いていると運が上がるんですって♪」
相手「そういえば、最近あなたキラキラしてるね!」
あなた「ワァ、ありがとうございます!」
POINT
憧れの人を語る時、あなたがパワースポットになります。
褒め倒す
以前、大阪で大成功されているYさんという経営者の方とお話しする機会がありました。そういう方に会うと私はすぐに、「成功の秘訣は?」と聞いてしまうのですが、その方は、こう答えていました──。
Yさん「それはな……人を褒め倒すことや」
私「そうなんですね!ボクも褒めることを意識して褒めまくっています」
Yさん「いや、褒めまくるんちゃうねん!褒め倒さなアカンねん」
私「……どう違うんですか?」
Yさん「人はな、特に日本人は褒められると謙遜するやろ。謙遜されたぐらいで褒めることをやめたらアカンねん。相手が降参するまで褒める。それが褒め倒すっちゅうことや、ガハハハ」
私「な、なるほど……」
Yさん「ワシはな、1日に500億人ぐらいは褒めとるで」
私「すごいですね!(地球の人口より多い……さすが大阪人!)」
Yさん「ワシは、東京と大阪に会社があるから新幹線で行ったり来たりしてるんよ。そこで隣りに座った人を褒め倒すっちゅう、ゲームをしてんねん」
私「そ、それはすごいですね(私にはできそうもない……)」
Yさん「グリーン車だと隣りがおらんし、もったいないから指定席で移動してるんやけど、例えば、隣りにサラリーマンの兄ちゃんが座ったとするよな。そこで一言、〝おっ、ええ男が乗ってきたな。こんなハンサムが日本を背負って立つんやったら日本は安泰やな!〟と言うわけや」
私「ええ!?それは相手の方も驚くでしょう?」
Yさん「そやな。たいがい、えらいとこに座ったなちゅう顔で、空いてる席に移ろうとするんよ(笑)。でも、指定席やから車掌さん来んと移れんやろ?そこでまたワシの褒め褒め攻撃や」
私「まだ褒めるんですね?」
Yさん「東京から乗ったら、だいたい新横浜ぐらいまでは怪訝な顔されるわな。でもちょうどその頃、売り子さんが来るんよ。ワシはコーヒー頼んで、支払いの時にわざと小銭をばらまく(笑)。隣りの兄ちゃんは拾わざるをえんわな。拾ってくれたらすかさず、〝ありがとう!兄ちゃん、やっぱ親切やな!〟と言う。ほとんどここらあたりで、〝さっきからなんですか!?〟と笑って心を開いてくるわけや」
私「おお~!」
Yさん「そんなこんなでずーっと褒め倒してたら、その兄ちゃん、名古屋で降りる予定でも、〝本当にありがとうございます!もうちょっとお話聞きたいので大阪までご一緒してもいいですか?〟と延長しおんねん(笑)。
で、大阪まで行って、〝じゃあ名古屋帰ります!何かお役に立てることがあったら何でも言ってください!〟と名刺を渡すんよ」
私「ええ~すごいですね!」
Yさん「そんな風にして社員になったのがたくさんおんねん。ワシは経営は詳しくないけど頭脳明晰な社員がたくさんおるから、会社はうまくいっとるんや」──と、Yさんは言っていました。
ちょっと難易度が高くて私にはとてもマネできそうにはありませんが、褒めるというパワーでここまで人を動かすとは……。
私はその時、できる範囲でもいいから「褒め倒そう!!」と誓ったのでした。
謙遜されても気にせず褒め続ける!
あなた「ステキですね!」
相手「そんなことないですよ」
あなた「特に~~が魅力的だと思ったんです」
相手「またまた~」
あなた「やはりセンスがいいですね」
相手「何も出ませんよ(笑)」
あなた「想像以上にステキで感動でした!」
相手「……そうですか?」
あなた「はい、最高です!♪」
という風に、本当に心からそう思っていたら謙遜されても揺らぎません。一貫して、褒めることをやめないのが褒めマスターの姿勢です。
POINT
謙遜されるのは当たり前。謙遜されても否定せずにスルーする。
「褒め脳」を作る
Yさんと話をしていると、本当に自分がスーパースターにでもなったのではないかというぐらいに褒められます。
Yさん「勇希ちゃんは声がいいから、なに喋っても成功するよ」
私「ええ!?そうですか?」
昔、自分でテープに録音した声を聞いて「自分ってこんな声してるの!?」と大ショックを受けたことがありますが、そんな風に言われるとそんな気にもなってきます。
しかも何年たったあとでも、その褒められた言葉とシーンを覚えていて、今もボクを勇気付けてくれています。
Yさんは、カフェで話をしている時も、ウエイトレスさんのお姉さんに
「笑顔がステキですね。おっと影を踏んでた、ごめんね♪」とお茶目にナンパではなく、声をかけています。
「ワシは女性の髪型だけでも7万通りぐらい褒め言葉がある」
とおっしゃっていますが、つい数字の単位を何万倍にも増やしてしまうというのは大阪人の性でしょうか?
夜、寝る前に「地球人は素晴らしい!」と何回か言って寝るということですが、それで500億人ぐらい褒めたことになるそうです(笑)一日中、人を褒めることを意識する。
それで、「褒め脳」ができあがるのです。ぜひ人を褒めることを、もっと気楽に気負わず楽しくやってみてください。きっと人生に花が咲き、ますますハッピーな気持ちで過ごすことができるでしょう。
会話をすべて褒め言葉にする──友人とお茶している時。
相手「オーガニックスムージーください」
あなた「健康的ですね!」
相手「美味しいのよぉ~」
あなた「それであなたは美肌なんだね」
相手「ありがとう!」
あなた「気持ちがいい空間ね」
相手「いいところよね」
あなた「店員さんも感じいいし」
──隣りで赤ちゃんが泣き出す。
あなた「元気でかわいい赤ちゃんね」
赤ちゃんのママ「すみません」
あなた「赤ちゃんは泣くのが仕事だもんね」
──雨が降り出す。
あなた「恵みの雨だわ、道路が埃っぽかったからよかった」
相手「傘を持って来てないわ」
あなた「イケメンが相合傘してくれるかもね(笑)」
POINT
いいことを見つけようとすると見つかるものです。褒めにくい状況でも褒められるようになったり、楽しもうとするあなたは輝いて見えますよ。
一期一会のご縁にまで「褒めるという愛」を
飲食店や、サービスエリアのトイレ掃除の人を褒めたり、感謝の言葉を伝えたり、誰も恥ずかしくてできないことをすることで、あなたの心の壁は一つずつ壊れ、扉は開いていきます。
自分に何の得にもならない一期一会のご縁にまで、「褒めるという愛」を与える。
もし神様がいたとしたら、そんな人を放っておくでしょうか?必ず、運や良い出来事として自分にその恩恵が返ってくると信じましょう。
もちろん、それは根拠のないことではなく、潜在意識的に「褒めるということは、自分に心の余裕があり、満たされているから人を認めているのだ」という状態を表します。
お金についても同じことが言えます。
やみくもに自分の自信の無さを埋めるために浪費するお金は返ってきませんが、人に対して豊かさを与える気持ちで気分良く支払うと、「自分は豊かなんだ」と潜在意識は思い込み、自分をさらにどんどん豊かにしていきます。
お坊さんが駅前などで、網代笠という帽子を深くかぶり、器を持って立っている光景を見たことがありませんか?それは「托鉢」という行で、なにも「お金を恵んでくれ」と言っているのではなく、元々はお釈迦様が弟子に申しつけた修行の一環なのです。
お釈迦様は、「一番貧しくお金に困っている人のところに行って、施しを受けてきなさい」と言いました。弟子は不思議に思いながら貧しい家を回りますが、追い払われてしまいます。
お釈迦様に「お金持ちのところに行ったらどうでしょう?」と尋ねたところ、「貧しきものは、人に施しをしてこなかったから因果の法則により貧しくなってしまっているのだ。まずは与えることを経験し、その貧しさから救い出すために托鉢の行があるのだ。行ってきなさい」と言いました。
利害関係のない人を褒めていると、自分自身のことも好きになり、自信が湧き、人からもどんどん好かれ、豊かになり、褒められていく人生が待っています。
人を褒めている人は朗らかで若く、人から好かれて豊かに見えることでしょう。まずは、与える。そこから人生は花咲くように開いていきます。
私の講座のある生徒さんも、そういうことを実践したそうで、次のようなエピソードを送っていただきました。良いと思ったら褒めるは、ずっとやってます。
先日長野へ行く途中、立ち寄ったパーキングエリアのトイレでの褒め愛です。たっくさんトイレがあるのにゴミ一つ落ちていない。光がキレイに差して明るく清々しいのです。
折り紙細工が飾られ、絵はがきが洗面台に額に入れられて一つ一つに飾られていました。ここはすごい!ふと、振り返るとお掃除のおばさまがいました。
すかさず、「素晴らしいトイレでした。使わせていただきありがとうございました。トイレの美しさに感動しました」と、褒め言葉を贈りました。
すると、おばさまがにっこり笑って、「ありがとうございます。20年も昔のトイレなんですよ」と教えてくれて、衝撃的でした。とてもそんなに古く感じませんでした。
ディズニーランドとか高級ホテルより美しさを感じたのは、仕事に誠意を持って使う人のために力を尽くしているからと気づきました。みつをさんみたいに、美しいものを美しいと感じられる自分でいたいと思いました。ステキなお話ですね。
利害関係のない人を褒めるサービスエリアやデパートで、トイレ掃除の方に感謝の言葉をかけてみよう。
「綺麗にしていただいて、ありがとうございます!」そんなことはあまり言われることはないでしょうから、最初はびっくりされると思いますが、「ありがとうございます」と言ってくれるでしょう。
何とも言えない豊かな気持ちを味わってください。それが、あなたに豊かさをもたらします。
POINT
最初は本当に恥ずかしいものです。でも、何度もトライしてください。そして、そんな自分も褒めましょう。
お礼状で褒める
ランチェスター経営で有名な竹田陽一さんの『1枚のはがきで売上げを伸ばす方法』(あさ出版、2016年)を読みました。
そこには、こう書かれていました。
「お客様の命の次に大事なお金をいただいておきながら、ハガキ1枚出さないなんて、なんたることか」お恥ずかしい!本当にそうだなと大反省し、それからハガキを出すようになりました。
ただお礼状を出すのもいいのですが、褒め言葉を必ず付け加えることにしています。
「先日は講座にご参加くださいましてありがとうございました!とっても愛情溢れる○□さんにお会いできまして幸せでした。手相鑑定もこれからお楽しみくださいね♪ありがとうございます」といった感じですが、シンプルで短い文章でOKです。
メールはとても便利で、気軽に出せますが、手書きのハガキはそこに時間とお金が多少なりともかかっています。そんなひと手間が、相手の心を打つのです。
また、メールはそのまま流れていってしまいますが、ハガキは手元に置いてくださる方が多いものです。何年か経って、それを見つけ、また思い出してくれる。メールではなかなかそうはいきませんよね。
出した手紙をブログに載せてくださることがありますが、メールでそんなことはあまりないことですよね♪ぜひ、「お礼状で褒める」をやってみてください!最近会った人に、褒めハガキを書いてみましょう手紙には、一言でも褒め言葉を入れる。
POINT
筆文字でなくても手書きは想いが伝わります。お礼状の場合は営業手紙ではなく、純粋にお礼と褒めることだけを意識しよう。
怒っている人を鎮める『謝罪と感謝』
私は美大に行くために広島の予備校に通っていたのですが、お小遣い稼ぎに平和公園で似顔絵を描いていたことがありました。
何の気なしに出店していたのですが、ある日、上下白スーツの男性が4~5人のお仲間とやって来て、話しかけてきました。
「おら、兄ちゃん、ショバ代(場所代)払ろうとんか?」そう、それはヤ◯ザの方々だったのです。
広島なので、かなりネイティブな方々です(笑)
「ええ!?場所代いるんだったんですね、世間知らずですみません。教えてくださりありがとうございます。勉強になりました!」と持ち前の(?)ニコニコ笑顔で感謝の言葉を次々と言っていると、それが功を奏したのか、ヤ◯ザの方々は、
「おう、兄ちゃんもがんばれよ。もっとあっちの方でやりゃぁええけぇの!」と、笑顔でその場を去っていかれました。
公共の場なのに、なぜその方々にお金を請求されるのかは分かりませんでしたが、当時としては必死でその場を乗り切ろうとしたのです。人の怒りを鎮めるには、「謝罪と感謝」です。
相手があまりにも怒っていたら、相手がして来るよりも自分を追い込んでいくと、なぜか今度はこちらをかばってくれるようになります。
ぜひ、ピンチの時にはお試しください!褒め上手は謝り上手──送った商品が壊れていた時。
相手「商品が壊れてるぞ!どうなってんだ!?」
あなた「大変申し訳ございません!すぐに新しいものをお送りいたします」
相手「もう間に合わないよ!」
あなた「申し訳ございません!ここまで能力が低いと自分でもがっかりします。なんとお詫びを言っていいものか……」
相手「……」
あなた「こんな不注意でお客様を不愉快な気持ちにさせてしまい、そして商品を使うことも間に合わないとは……販売員として私は最低の人間です」
相手「……まぁまぁ、人間だから、そんなこともあるだろう」
あなた「いえ、こんなバカなミスをするとは。本当に申し訳ありません!」
相手「分かってくれたらいいんだよ。配送中に壊れたのかもしれないしな」
あなた「私の梱包の仕方が悪かったのです。お客様の貴重なものを丁寧に扱えなかった全ては私の責任です」
相手「いやぁ……宅急便の運び方が雑だったのかもな」
あなた「本当に申し訳ありません!すぐに頑丈に梱包して私がお届けいたします。すぐにお知らせくださいまして、心より感謝しています。愛あるお言葉に感動いたしました!」
相手「いつもよくやってくれてるのは分かってるよ。また買う時はよろしく頼むよ」
POINT
謝罪をする時は、どんなに理不尽だと思ってもまずは誠心誠意に謝ることが大切です。そして、「教えていただいた」ことに感謝を述べましょう。
嫉妬するより、その対象を褒める
もし、人が成功しているのを見て、嫉妬心が芽生えたら……。人が欲しいものを手にしているのを見て、嫉妬心が芽生えたら……。人が苦労なくお金を手にしていていることに、嫉妬心が芽生えたら……。
「羨ましい」、「悔しい」、「なんで自分はこうなんだ?」そんなエネルギーでは、良いものを受け取ることはできないでしょう。
でも、少しでも嫉妬心が芽生えたら、実はその時が「褒め」のチャンスなのです!今度は、人が手にしているものを「自分もそれが欲しい」ということだけにフォーカスするのです。
人が成功しているのを見て、嫉妬心が芽生えたら──、「成功って素晴らしい!」と思う。人が欲しいもの(例えば家)を手にしていることに、嫉妬心が芽生えたら──、「ステキな家って素晴らしい!」と思う。人が苦労なくお金を手にしているのを知って、嫉妬心が芽生えたら──、「苦労なく手にするお金って、素晴らしい」と思う。
友だちにカッコいい彼氏がいたら、「カッコいい彼氏って、いいよね」と思う。
心から欲しいものだけに目を向けて褒めると、本当に気分が良くなるものです。もちろん、それだけではありません。潜在意識はその波動に同調し、そのうちにあなたにも同じ幸せが訪れることでしょう。日常生活で羨ましさを感じたら、ぜひ「愛するものだけにフォーカスする」をやってみてくださいね。
嫉妬心が芽生えたら、褒める
友人「〇○さんは親がお金出してくれて、家を建てるんだって!」
あなた「いいなぁ。お金持ちだもんね。私は片親だしそんなアテ全くないよ〜」
友人「あるところにはあるのね」あなた「でも家を建てるとしたら、子どもが大きくなった時に部屋も必要だし、5LDKは欲しいな♪」
友人「そんなに必要?」
あなた「豪邸建てるのが夢なの♪庭は芝生で、景色も良くて、白い建物……ガレージに3台は高級車置きたいなぁ」
友人「あなたは夢見る少女ね」
あなた「少女って言ってくれてありがとう!(笑)」
POINT
羨ましさを感じるたびに褒めていたら、世の中は褒めることだらけだということに気がつくでしょう。
豊かそうに見えると伝わる「菩薩褒め」
「人は見た目が100%」というのは大げさかもしれませんが、実際、破れたジャージを着て、髪もボサボサで汚れた靴を履いていて不機嫌な顔をしている人が言う言葉と、綺麗なパリッとした明るく清潔感のある身なりをしていて、豊かそうな笑顔の人の言葉の、どちらをあなたは聞きたいと思うでしょうか?やはり、身なりや見た目もとても大切です。
仏教で一番、位の高い仏様が如来。教えの象徴、物言わぬ仏ということですが、その如来の教えを伝えるのは菩薩の役目と言われています。
菩薩は如来や大仏様と違って、とてもきらびやかで、ネックレスやピアスなどのアクセサリーをジャラジャラ付け、黄金の冠などをかぶっています。
人に情報をスムーズに伝達するには、やはり洒落っ気も大切ということなのです。
「褒めてもなかなか受け取ってもらえないなぁ」という時は、ちょっと意識的に『豊かそうな身なり』をしてみるのはいかがでしょうか?綺麗な、豊かそうな身なりをすることは何も自分を誇示するためではなく、人にスムーズに話や褒め言葉を伝えられるようになる、相手への愛情なのです。
ちょっと抵抗もあるかもしれませんが、非常に効果てきめんに話が伝わるようになりますので、ぜひ試してみてください。
豊かそうな身なりをする明るい色の服、パリッとした清潔感のある服を選ぶ。安くてもいいのでブローチなどの光物も効果的です。
POINT
最初はユニクロやH&Mなどの量販店のものでも十分です。同じ値段でも高そうに見えるものを買いましょう。
イタリア人のつもりで口説くように褒める
イタリアが舞台の映画を観ていましたら、あるランチパーティーで主人公のアメリカ人女性を甘い言葉で口説くイタリア人男性が出てきました。
女性が甘い言葉にウットリして聞いていると、その男性の隣りにはなんと奥さまが!奥さまも普通に聞いていたのですが、日本でそんなことをしたら奥さまはカンカンでしょう。
主人公のアメリカ人女性は唖然として、「これがイタリアかぁ……」という顔をしていましたが、イタリアのほとんどの男性がそんな感じです。
私がイタリア旅行に行った時も、6歳ぐらいの子どもがあるマダムに向かって服を褒めていましたし、両替所のおじさんに至っては、両替にやって来るすべての女性に、「Seipropriobella!!(美人ですねぇ!!)』と言っていました。
イタリアには、「女性を見たら口説かなくてはいけない」という法律があるのかもしれません!(笑)実際、男性も女性も恋をした時に出現する脳内物質ドーパミンは、褒められて嬉しかった時も同じだけ分泌されるということです。
やはり、恋愛も「褒める」が基本です。ステキな人にはステキと言いましょう♪イタリア人のように、まるで挨拶のように。
恋が発展するかもしれませんよ!♥
イタリアーノな褒め方をする──あなた(男性の場合)が好きな女性とお茶をしている時。
あなた「貴女はステキですねぇ♥」
女性「ありがとうございます……」
あなた「こんなステキな方と一瞬でも過ごせて、今日一日幸せです♥」
女性「またまたぁ……」あなた「あなたが話すたびに、花が咲くようです♥」
女性「恥ずかしいですよぉ」
あなた「笑顔から愛が溢れています……アッ、つい見とれてしまってごめんなさい!」
女性「あなたって、面白い方ね」
あなた「あなたといるだけで、世の中の音が鳥のさえずりに聞こえ、すべての色彩が輝いて見えてきます……♥」
POINT
でも、ここで奥さまが登場するというオチはやめましょうね!(笑)
心がこもっていないと伝わらないのか?
心がこもっていない言葉は、まったく効果がないのでしょうか?もちろん、心からの褒め言葉が一番に決まっていますが、あまり心をこめよう、ちゃんと100%思っていないと褒めてはダメだ、と気負わなくて大丈夫です。
では、試しに私がありったけの心をこめて書いてみます。「あなたって素晴らしい!!」次に、まったく心をこめないで書いてみます。
「あなたって素晴らしい!!」……違いが分かりましたでしょうか?もし分かったら、あなたは超能力者です♪心が先というよりも、実は「言葉が先」なのです。
「君はスゴイ!」と言われても「君はダメだ!」と言われても、どちらもそのあとの行動は言葉に大きく影響を受けるのです。
どうしても褒めるのが難しい相手には、心がこもっているかどうかは意識せず、まずは感謝の言葉を投げかけてもいいかもしれません。
前述したように、言葉を先に口にすると、脳はその理由を勝手に検索してくれるのです。
「素晴らしい!」と言うと、「なぜ素晴らしいのか?」ということを自然と思いつくのです。イライラしないで、根気よく言葉で褒めましょう。
その褒め言葉が伝わった時には、それが大きな絆となり、いつしか心をこめて伝えている自分に気がつくことでしょう。
褒めにくい相手には、そう思っていなくても褒める──パパと反抗期のお嬢さまとの会話。
パパ「おまえは素晴らしい子なんだよ」
お嬢さま「はぁ?何が?」
パパ「とにかく、そう思うんだ」
お嬢さま「うるさいんだけど……」
パパ「仲間思いじゃないか!(不良仲間のようだが……)」
お嬢さま「……まぁ、そうだけど」
パパ「優しい子だしな」
お嬢さま「……別に優しくないよ」
パパ「(思い出して)小さい頃、近所のいじめられっ子をかばっていたじゃないか」
お嬢さま「そんなこと、よく覚えてんね」
パパ「そんなお前を、パパは誇りに思ってるんだよ!」
お嬢さま「今日はどうしちゃったの、パパ?……でも、ありがとう」
POINT
直接言うことに抵抗がある場合は、最初は心の中だけでもいいから、「素晴らしい、素晴らしい」と練習のように呟きましょう。そこから何か思いつき、道が開けてきます。
褒めて、認めて、才能を引き出す
私の父は元々は舞台美術作家で、昔、NHKで放映された人形劇『ひょっこりひょうたん島』なども手がけていました。
現在は絵画教室を運営していますが、その影響もあって私も美術の道に進むことになりました。日本の美大をいくつか受験したのですが、すべて落ちてしまい、海外留学に興味を持ちました。
海外の美大は日本の受験と違って自分の好きな画風で、好きな手法で、好きなサイズの絵を教授に持っていき、「教授がOKしたら入学」というスタイルでしたので、自由度も高く、自分には合っているなと思い、オーストリア・ウィーン国立応用美術大学という美大を受験しました。
運良く、当時の教授の好みに合ったのでしょう、トップ合格となりました。ところが、その教授がかなりの癇癪持ちだったのです。
私はこのように写実的な絵を描いて合格したのですが、海外はモダンアートが主流の世界。
さまざまなモダンアーティストに憧れ、私の作風も変化していきました。
しかし、教授はかなりの保守派でした。
だからこそ最初のボクの絵を気に入ってくれたのですが、私のモダンアートを見ると、いつも「ユーキ!どうしてそんなダメなアートばかりを描くんだ!そんなことはさっさと止めて、ちゃんと描け!」、「お前はどうして最初のような作風で描かないんだ!?」と、私を見るたびに難癖をつけてくるようになりました。
いま思うと、現代アートの歴史も知らずに表面的にマネていただけなので、その教授が言うことはもっともだったのですが、反骨精神はあっても根性のない私は、その教授がイヤになり、学校にも行かなくなり、やる気も萎えて、その美大を中退してしまいました。
アート界の荒波で成功するためには、そんなことにめげずにしがみついていくぐらいの覚悟が必要だったのかもしれませんが、「君はすごい才能があって、かつチャレンジ精神もあるんだな!?先生は君の写実的な絵の能力ももっと見てみたいなぁ!」ともし言ってくれていたら、やる気も出て、言うことも聞いたかもしれません。
そういった苦い体験から、「自分は何か教える立場になりたい!その時は頭ごなしに叱ったり注意したりするのではなく、褒めて、認めて、才能を引き出す教え方をしたい!」と強く思うようになりました。
その体験のおかげで今、講師として日本全国で活動できるようになったのだと思います。
ですから、教授には今ではとても感謝しているのです。
褒めてからアドバイスする
〈例1〉
否定する伝え方上司「最近ミスが多いぞ。
おちゃらけてばかりいないで、細かい確認はちゃんとやってくれ」部下「……すみません」〈例2〉褒める伝え方上司「いつも良くやってくれてるね」部下「ありがとうございます!」上司「君がいると、社内に活気が出て明るくなるよ」部下「それは嬉しいです!」上司「さらにグレードアップして、細かいところまで目が行き届く仕事も期待してるよ」部下「はい、ありがとうございます!」POINT最後まで褒められた感覚を残して、伝える。
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