はじめに
一瞬の気づかいが、一生の武器になる。
すべての人間関係がうまくいく「人付き合い」で一番大切なこととは?私はコーチ、セラピスト、自己啓発書の著者という顔をもっていますが、本業は歯科医。
北海道の帯広で「いのうえ歯科医院」の院長をしています。いのうえ歯科医院には、日本各地から患者さんが来てくださいます。
それは、高いレベルの医療技術を提供していることに加えて、ひとりひとりの患者さんへの気づかいを大切にしているからだと実感しています。
しかし、気づかいといっても難しいことではありません。
たとえば、入れ歯をつくりたいという高齢の女性が来たら、「最高に若返る入れ歯をつくるからね」と笑顔で声をかけます。
このようにして、相手がよろこんだり、笑ったりすることを話して、歯科医を前に緊張している患者さんの心をほぐしてあげるのです。
すると、患者さんはリラックスし、どんな治療を受けたいか、本音を話してくれます。本音がちゃんと聞ければ、いい治療ができます。
「相手の心をほぐす」という「気づかい」がいい結果を生んだ場面をたくさん経験してきたため、私は、「人生の質は気づかいによって高まる」と信じています。
気づかいから生まれる5つのメリット「気づかい」とは、辞書的にいえば、「いろいろ気をつかうこと」となるのでしょう。私自身は次のように定義しています。
気づかい=相手に対する愛情、思いやり、感謝の気持ちを行動にあらわすこと
ここでいう行動とは、たとえば、感謝の気持ちを「ありがとうございます」と言葉にしたり、手紙やプレゼントを贈って気持ちを形にしたりすることです。
気づかいがうまくできるようになると、次の5つのメリットが得られます。
①人から好かれる②近道をして成長できる③チャンスが増える④人生で成功できる⑤心ゆたかに生きられる
①人から好かれる
気づかいとは、相手への思いやりや愛情を行動であらわすことなので、気づかいのできる人はまちがいなく人に好かれます。
「この人は、私にすごく関心をもってくれている」「こんな些細なことまで気づいてくれる」という印象を抱いてもらえれば、「またお会いしたいな」「この人に○○さんを紹介したいな」など、人とのご縁に恵まれる機会が増えます。
②近道をして成長できる
たとえば、もしあなたが新人で「仕事がなかなか身につかない」という状況だとしても、気づかいができれば、必ず誰かがあなたを見ていてくれて、手を差しのべてくれます。かわいがられる人になると、いろいろなことを教えてもらえて成長のスピードが速くなり、成長の近道が拓けます。
③チャンスが増える
気づかいをするときは、見返りを求めてはいけません。しかし、不思議なことに、見返りを求めずに気づかいをし続けていると、仕事が増えたりご縁に恵まれたりするなど、チャンスが確実に増えるのです。
④人生で成功できる
人間の能力を指数化したものにIQ(IntelligenceQuotient:知能指数)があります。しかし、IQの高い人間が必ずしも人生で成功するわけではありません。
むしろ、SQの高い人のほうが、成功するといわれています。SQとは、SocialIntelligenceQuotientの頭文字を取ったもので、「生き方の知能指数」「社会的指数」などと訳され、人と関わる力や社会性の高さを示します。
相手の感情を理解するとともに自分の行動が相手に及ぼす影響も考え、対人関係を円滑にする能力のことです。私は気づかいの能力に長けている人はSQも高いと思います。つまり、「気づかいのできる人は成功する」のです。
⑤心ゆたかに生きられる
気づかいは、されるとうれしいものです。だから、感謝されます。感謝されれば、うれしい。それは自分のよろこびにもなるのです。つまり、気づかいをすればするほど、自分の中によろこびが増え、心ゆたかに生きられるようになるのです。
本書では、この5つを手にできる気づかいの具体的なメソッドをまとめました。気づかいは、「よろこび」の化身「私は気が利かない性格だから、気づかいができない」と悩まれる人がいます。
まずは、「相手によろこんでもらいたい」という気持ちを行動で表現するなら、どんなことができるか考えてみてください。どんな仕事も相手によろこんでもらえると成功します。
断言します。「気づかい」は習慣にすることで誰でも身につけられます。
「相手によろこんでもらいたい」「幸せになってもらいたい」と考え、行動に移している人は成功するのです。どんなビジネスも、その商品やサービスの価値にお客さんがよろこびを感じてくれれば、うまくいきます。
歯科医院の場合なら、「歯並びがきれいになってすごくよかった。うれしい」と思ってもらえれば、また、何かあったときには来院してくださいます。
ラーメン店なら、「ここの味噌ラーメン、とてもおいしかった。幸せな気持ちになる」と思ってもらえれば、「また、来よう」と思ってもらえます。
「大事な友達にも教えてあげよう」と口コミで広がる可能性も大きいです。ビジネスでの成功は、「相手によろこんでもらえるかどうか」で決まります。相手によろこんでもらうには相手がよろこぶ気づかいをすることです。
相手のよろこびポイントを知るためには、相手に関心をもち、何をしたらこの人はよろこんでくれるのか、常に考えアンテナを張っておきましょう。
たとえば、お客様とのさりげない会話の中で、「来月、結婚記念日で妻と旅行に行くんですよ」という話になったら、「そうですか。記念日はいつですか」「○月×日です」「おめでとうございます。結婚何年目ですか」「○年です」「すごいですね。私も長続きするように頑張ります」
そんな会話の中で、相手の情報をさりげなく聞き出します。もちろん、話のキャッチボールの中で相手が話したくなさそうであれば、無理に聞き出さなくてもいいのです。
結婚記念日がわかった場合は、高くなくてもいいから、ちょっとしたお花やお菓子を結婚記念日当日にご自宅にお送りすれば、奥さまにもよろこんでもらえます。
なぜなら、奥さまは普段、自分のパートナーがどんな仕事をしているかわかりません。贈り物が届けば、取引先に大切にされていることがわかって、奥さまとしては気持ちがいいものです。
奥さまがよろこんでくれると、自分が贈り物をもらったときよりもよろこばれ、気づかいのできる人だと思われます。
気づかいは、このように何気ない会話の中から相手がよろこぶことをキャッチし、形にしていくことが大切です。
気づかいを身につけるための3つのポイントでは、「気づかい」を身につけるために、具体的に何をすればいいのでしょうか。
ポイントは次の3つです。
①「自分がうれしいと感じること」を相手にする②相手の立場になって「うれしいと感じてもらえること」を考える③周囲を観察し「人は何によろこびを感じるか」を学んでいく
①「自分がうれしいと感じること」を相手にする
最初のポイントは、「自分が何をされたらうれしいか」を考え、自分がうれしいと感じることを相手にすることです。
「混んでいる電車の中で席を譲られたらうれしい」のであれば、席を譲る。「おいしいお菓子をもらったらうれしい」のであれば、お菓子を贈る。「ほめられるとうれしい」のであれば、相手をほめる。「待ち合わせに遅れないで来てくれることがうれしい」のであれば、時間に遅れない。
「『ありがとう』と言ってもらえるとうれしい」のであれば、「ありがとう」と言う。答えは自分の中にあります。
自分を見つめ、「何をしてもらえばうれしいと感じるか」を洗い出しましょう。
②相手の立場になって「うれしいと感じてもらえること」を考える
ただ、人は十人十色ですから、ときには「お菓子をもらってもうれしくない」というAさんがいるかもしれません。
そのときに登場するのが2つ目のポイントです。
相手の立場になって「うれしいと感じてもらえること」を考えるのです。
Aさんは何であればよろこんでくれるのかを考えてみる。普段から、愛情をもって相手を観察していると「よろこびポイント」がわかってくるはずです。
もし、わからなければ、直接聞いてもいいでしょう。
「甘いものは苦手なんですか?」「そうですね…。甘いものより、お酒が好きなんですよ」Aさんはこう答えるかもしれません。
その場合は、次からお酒を贈ればいいのです。
③周囲を観察し「人は何によろこびを感じるか」を学んでいく
ポイント3は、周囲を観察し「人は何によろこびを感じるか」を学んでいくこと。そして、その真似をすることです。真似するといっても、最初はうまくできないことのほうが多いと思います。
しかし、小さなことを少しずつでものいいので、「続ける」ことを目標にして真似をしてみてください。すると、自分にあった方法も見つかり、あなたにしかできない気づかいが生まれるはずです。
本書ではこの3つのポイントを押さえながら、私が自分の人生を通して感じたり、実践したりしてきた「本物の気づかい」を具体的にお伝えしていきます。
誰にでもできるかんたんなことばかりです。
最初はひとつでもふたつでもいいので、できれば、継続してやってみてください。そのうちに、自然と気づかいができるようになります。
一人でも多くの方が、本書によって「本物の気づかい」を身につけ、質の高い人生を手に入れることを願っています。
2020年12月井上裕之
第1章「なぜか好かれる」気づかい今の時代に必要な気づかいとは?もらった相手を感動させるお礼状お礼が遅れたときのベストアンサーは「手書き」「ありがとう」は魔法の言葉「自分だったらどう思うか」を考える気づかいはタイミングがすべて「よろこんでもらう」ことで、すべてうまくいく「外見」よりも「人柄」をほめる待ち合わせは「5分前に着いたふり」をする「連絡のない遅刻」は相手の人生の時間を奪う行為筋トレは自分への最大の気づかい
今の時代に必要な気づかいとは?
ビジネスでの接待や過剰な関わりが少なくなっている現代においては、気づかいの判断基準が難しく、「余計なことになるなら、しないほうがいいかも」と思ってしまうシーンが少なくありません。
このような状況では、気づかいは「難しい」「ハードルが高い」ように思えます。
しかし、いくら世の中やビジネスで簡素化・簡略化が進んでも、人は何かをしてもらったり、してもらったことにお返しがあったりすれば、よろこびを感じます。これは、人の心理なので、変わることはありません。
そのため、「人の心理は、社会や自分の都合に合わせて無視しないほうがいい」というのが私の考えです。小さなことでいいので、絶やさずに気づかいを続けてみてください。
たとえば、贈り物をする際は、実際に手に取り、どんなものかを確認してから送る仕事が息づまっている同僚に、缶コーヒーの差し入れをする上司が確認する資料に、付せんでひとこと添える誰よりも早く誕生日のメッセージを送る些細なことでも「ありがとう」を欠かさず伝えるなど、ちょっとした手間を惜しまないように心がけてみるのです。
私は、「気づかい」の反対は「手抜き」だとも考えています。だから、「手を抜いた」と後から思いそうなことがあるならば、すべて行動に移します。
ちょっとした手間はかかりますが、多くの時間とお金がかかることではありません。こうした小さな積み重ねが、将来大きな結果となって返ってくるはずです。
もらった相手を感動させるお礼状何かをしてもらったり、品物をもらったりしたときは、すぐにお礼をするのが、もっとも大切なビジネス上の気づかいです。
私は、歯科医として、2日間にわたって複数のインプラントの手術をすることがあります。一番多いときは寝ないで24症例したこともあります。
このようなときには、インプラントのシステムを製造している医療機器メーカー・京セラの社員の方々が終日、見学をされに来ます。
手術が朝の4時、5時までかかれば、その時間まで見学されています。見学をされた京セラの方々は、必ず、あとでお礼のメールや手紙を送ってくれます。
しかも、通りいっぺんのメッセージではありません。一般的に、お礼のメール、メッセージで多いのは、次のような定型的なものではないでしょうか。
【一般的なお礼メール】
井上裕之院長殿いつもお世話になっております。
株式会社△△の▲▲です。
昨日はお忙しい中、貴重な手術を見せていただき、誠にありがとうございました。とても素晴らしい手術でした。また機会がありましたら見学させていただきたいです。
今後ともどうぞよろしくお願いします。このお礼のメッセージも悪くはないですが、普通です。京セラの方々は次のようなメールを送ってくれます。
【京セラの方々からのお礼メール】井上裕之院長殿
今回も素晴らしい手術を見学させていただき、ありがとうございました。先生の手術の素晴らしさは、チーム全体が何をすべきかが理解されている点です。
チーム全体の総和が、このインプラントの手術の美しさとスピードを実現しているのだと私たちは思います。先生とのお時間の中で教えていただいた医療や人に対する考え方は、私たちのフィロソフィーとも共通しています。
そのため、フィロソフィーを深く理解する上でもとても役に立つものでした。歯科医は職人です。職人は自分の技術についてほめられるとうれしいものです。
しかも、見た目の美しさやスピードは、インプラント手術の重要なポイントです。その点が優れていると言われたらなおさらうれしいのです。
また深夜にもかかわらず、すぐにお礼のメールがあったことに感動しました。見学に来られた方の中には、後日お手紙で感想を送ってくださった方もいます。
その手紙は心がこもっていて、とても感動しました。仮にメールの内容が普通だとしても、メールの早さには価値があり、素晴らしいことです。
先ほど紹介したメールをもらったとき、本当に胸が熱くなって、親しい人に見せたくなりました。高価なプレゼントをもらうよりも感動がありました。
この事例は、内容もスピードも満たされています。あらためて、このメールの何が素晴らしいのか、ポイントを考えてみました。それは、人をよろこばせる次の3点が書かれているからにほかなりません。
- 事象に対する感想(手術に参加できてよかった)
- 相手をほめたたえる内容(手術の美しさとスピードを実現している)
- 得たものや学びになったこと(フィロソフィーを深く理解する上で役立った)
言葉を伝えることは、コストのかかるものではありません。相手を思って言葉を使うことで、いくらでも相手によろこんでもらうことができます。
お礼を言葉にする際には、この3つの内容を意識することをおすすめします。お礼が遅れたときのベストアンサーは「手書き」お礼のメールや手紙はいつ出せばいいでしょうか。
お礼はスピードが命なので、早ければ早いほど、相手にいい印象を与えられます。ビジネスマナーでは、何かをいただいたり、してもらったりしたら、遅くとも3日以内にお礼をすることになっています。
とはいっても、すぐにお礼のメッセージを出せないときもあります。そんなとき、スピードに劣らないお礼をするにはどうすればいいのでしょうか。
それは、手書きの手紙を書くことです。なぜ、手書きがいいのか。印刷された文章と、手書きの文字を比べれば、違いが一目瞭然です。
手書きの文章には心を込めて書いた温かみがにじみ出て、より思いが伝わるからです。だから、たとえ字が下手でも手書きがいいのです。
手書きの手紙を作成するときのポイントは次の3つです。
- 自分なりに丁寧に書く
- 心を込める
- 相手がよろこぶ内容を綴る
(『もらった相手を感動させるお礼状』、『面談のお礼は必ずその日のうちに送る』参照)また、せっかく手書きで書くのなら、筆記用具などにもこだわるといいでしょう。
ペンは、ボールペンよりも万年筆のほうがおすすめです。万年筆は、筆圧によってインクの出方が変わります。
思いを込めて強く書けば、インクが多めに出て紙ににじみますし、軽やかな気持ちでペンを滑らせれば、さらさらとした文字になります。
万年筆で書くと、言葉だけでなく、文字の見た目としても思いが伝わるのです。便せんは万年筆用を選ぶと、インクが紙にきれいににじんで味が出ます。
季節感のある柄が描かれた便せんであれば、なおさら、相手によろこばれます。手紙でも、細部まで気をくばれば、必ず思いが伝わります。
かつて、こうした気づかいある手紙の書き方を知人の若い人に教えたことがあります。その人は、以来、お中元やお歳暮には、私が話した通りに手書きの手紙を添えて送ってきてくれます。
「わざわざありがとう」と、うれしい気持ちになります。気づかいができれば、人に好かれ、職場では上司にかわいがられます。
社内でも、同じように気づかいができているのでしょう。その人は若くして出世をしました。手紙の形式にこだわらずに、ユーモアを交えた手紙もいいと思います。
ある教授の夫人からもらった手紙には、こう書かれていました。主人は自粛期間で大学には行っていないのですが、家にはおらず、どこで自粛しているのやら。
ですが、井上先生からいただいたアスパラを楽しみにして、家で食事をするようになりました。これで、今後は家で自粛してくれると思っています。ユーモアのあるお礼状は相手を楽しい気分にさせます。
さらにオリジナリティも出るため、単なる形式的なお礼状とは違い、文字だけでも相手と心の交流ができるように思うのです。
お礼状と一緒に品物を贈ると印象に残るもしお礼が遅れてしまったら、場合によっては品物を贈るとよろこんでもらえます。
「あのときの感動をお手紙だけじゃなく、形にしたいと思いまして、地元で評判のお菓子を贈らせていただきました」「涼しいと評判のマスクがあって、〇〇さんにお渡しできたらいいなと思って、お手紙に添えてお贈りさせていただきます」
お礼が遅れてしまった失礼に対しては、ちょっとしたことですが、このような手紙を添えて品物を贈るだけで、あなたの印象を大きく変えることができます。
「ありがとう」は魔法の言葉
「ありがとう」は気くばりに満ちた最大のコミュニケーションツールです。「ありがとう」を言った数だけ、お互いの関係が良好になります。
「ありがとう」を言う側は、何かを受け取ったりしてもらったことに対して感謝を伝えて、気持ちがよくなります。言われる側は、「自分の言ったこと(やったこと)を認めてもらえた」「わかってもらえた」ことで、自己肯定感が高くなります。
このように、言う側にも言われる側にもいいことがあるので、「ありがとう」は何回も口にしたほうがいい言葉なのです。
プレゼントをもらったとき…助けてもらったとき…励ましてもらったとき…自分が落としたものを拾ってもらったとき…席を譲ってもらったとき…など、「ありがとう」を言うシチュエーションはたくさんあります。
ビジネスであれば、サービスや商品を購入してもらったときにも欠かせない言葉です。しかし、「ありがとう」を言うべきなのに、言い忘れてしまいがちなときがあります。それは、怒られたり、指摘されたりしたときです。
怒られたときや、何か間違いを指摘されたときに、ふくれたり、落ち込んだりするのではなく、すぐに「気づきになりました。ありがとうございます」と言うようしてみてください。
叱ったり、間違いを指摘したりするのは、相手があなたに何かを教えようとしているからです。自分の間違いに気づき、それをあらためたときに、人は成長します。
その成長の機会を与えてくれたことに対して、「ありがとうございます」と感謝を伝えてみるのです。
怒ったり指摘してくれたりした人に感謝をすれば、「素直な人」「成長の伸びしろのある人」という印象を与えることができます。すると、「また何かあれば教えてあげよう」と思ってもらえて、成長するチャンスに恵まれます。
「3つの組み合わせ」でありがとうを深く伝える
何かしてもらったときに、反射的に「ありがとう」と伝えることは大切です。
「ありがとう」の気持ちをより丁寧に、相手の心に深く届くようにしたいときには、次の3つの組み合わせを意識してみてください。
「○○さん(相手の名前)」+「○○してくれて(感謝する事柄)」+「ありがとう」
【例】
- 「井川さん、素敵な誕生日プレゼントをありがとうございました」
- 「田中さん、気づきを与えていただき、ありがとうございました」
- 「渡辺さま、商品をお買い上げいただき、ありがとうございました」
心理学では相手の名前を呼ぶことで、自分への好感度が上がることがわかっています(ネームコーリング効果)。また、何に対して感謝するのかをつけ加えたほうが丁寧な印象を与えられます。
そのため、「相手の名前」+「感謝する事柄」+「ありがとう」、この3つの組み合わせを意識することで、感謝の気持ちをより深く伝えることができるのです。
直接、「ありがとう」を口頭で伝えるときには、最大級の感謝の気持ちを込めて言うようにします。心がこもっていれば、相手の心にもより響きます。
相手がよろこぶ「ありがとう」の伝え方
仕事をメールなどで依頼されたときも、感謝を伝える絶好の機会です。
「お引き受けします!」と返事をするとき、私は必ずポジティブな自分の気持ちを言葉にして添えるようにしています。
- 「ありがとうございます。すごくうれしいです」
- 「ありがとうございます。ちょうど、その企画をやりたかったんです」
- 「ありがとうございます。エネルギーをもてあまして困っていたところです」
- 「ありがとうございます。よろこんでやらせていただきます」
- 「ありがとうございます。その仕事、楽しみたいです」
つまり、「ありがとう(感謝の言葉)」+「うれしい(ポジティブな気持ち)」を伝えているのです。
ポジティブな気持ちをひとこと添えるだけで、相手のテンションが上がります。「そんな風に思ってくれてうれしい」という気持ちにもなるでしょう。相手のテンションを上げたり、よろこんでもらえたりすれば、必ずいい成果につながります。
「自分だったらどう思うか」を考える
「相手はどうすればよろこんでくれるのか」を知りたいのであれば、「私はどうすればよろこぶのか」を考えればいいのです。
「相手に最高のおもてなしをしたい」のであれば、「私はどんなおもてなしだったら『最高のおもてなし』と感じるか」を考えます。これはビジネスでも同じです。
「どうやったら、お客さんはこの商品を買ってくれるのか」を知りたければ、「この商品がどうだったら、私は買うのか」を考える。
「成功哲学って何だろう」と知りたければ、「私はどんなときにうまくいったんだろう」と考える。たいていのことは、自分の中に答えがあります。
自分に置き換えたときに、されたら嫌だと思うことはしないようにします。もし、自分と相手の価値観に大きな違いがあるのであれば、まず相手を尊重します。
そして、自分の価値観を押しつけないで、相手が不快に思うことはしないようにします。自分と相手は違って当たり前です。
もし、相手を尊重するだけではわかり合えないのなら、話し合いをして決めていくことです。そうすれば、すれ違いや勘違いなく、互いに思いやることのできる関係になっていきます。
気づかいはタイミングがすべて気づかいをするときはタイミングがすべてです。同じことでも、タイミングがよければ、気づかいの効果が何倍にもなります。
私の経営する歯科医院のスタッフに冠婚葬祭や自宅の新築祝いなどがあった際は、必ずお金を包みます。
新婚旅行に出発するときは、お小遣いを渡しますし、「遠方へ引っ越す」と聞けば、餞別(旅行や転居、転任など長期の離別の際に、別れの印として贈る金品のこと)を渡します。
結婚式や葬儀に参列するときは当日に渡しますが、新築祝いや引っ越し、新婚旅行などのときは早めにお祝いを渡すようにしています。
お祝いをもらうタイミングを自分のこととして考えてみてください。遅くお祝いをもらうのと、早めにもらうのとでは、どちらがうれしいでしょうか。
自宅を建てたときや新婚旅行へ行くときは、何かと物入りですから、早めにもらったほうがよりありがたいのではないでしょうか。お祝いごとは、いいタイミングでもらったほうが、よろこびも大きくなります。
「誕生日、おめでとう」とSNSに書き込まれるにしても、0時を回ってすぐのほうが、2、3日過ぎてからもらうよりも、感動は大きくなります。このことは、恋愛に例えると、とてもわかりやすいです(笑)。
たとえば、誕生日直前の夜11時59分に彼女に電話をかけて、「君の〇歳はあと1分で終わるね。1年間ありがとう」とお礼を言い、0時を迎えたら、「お誕生日おめでとう。誰よりも早くお祝いを伝えられてうれしいよ」と言えたら、愛情も深まるでしょう。
気づかいでは、タイミング(=最適な時間)を意識することで、相手の感動の深さを変えられるのです。すると、結果として相手との距離を縮めることもできます。
何か相手にしてあげよう、と思ったときには、「自分が最高にうれしいタイミング」で相手にやってあげます。もし、そのタイミングがずれていると感じるならば、それは繰り返しながら、自分で学習していきます。
「だめだったから、今度はもっとこうしよう」と繰り返していくうちに、タイミングはわかるようになるものです。もし、どうしてもタイミングがわからない場合は、次のようにします。
- やらないよりはやる
- 基本は遅いよりも「早め」を心がける
やらないよりはやるやらなければ、何も変わりません。トライすれば、失敗したとしても、「失敗」という経験から学び、成長があります。
ただし、「何も考えずに行動」はNGです。
まずは、どんなタイミングがいいのか考えてみて、それでも、迷ったり悩んだりするのであれば、「とりあえず行動」に移します。
②基本は遅いよりも「早め」を心がける
気づかいの基本は遅いよりも「早め」です。取引先の方の誕生日が日曜日で、会社のメールでお祝いが伝えられないならば、前々日の金曜日に「明後日はお誕生日ですね。おめでとうございます」と伝えます。
何ごとも習慣です。気づかいのタイミングがつかめるようになると、人生でチャンスをつかむタイミングもわかってきます。
「よろこんでもらう」ことで、すべてうまくいくお客様相手でも、社内の上司や部下、同僚でも、家族、恋人でも、相手によろこんでもらうことをすれば、すべてうまくいきます。
よろこんでもらうためには、「ほかとは違う行動」で相手を感動させることが大切です。私は洋服が好きでよく購入します。ひいきにしているショップがいくつかあります。
そのひとつにFASCINATE(ファッシネイト)という大阪のセレクトショップがあり、とても気に入っています。品揃えが好みに合っていることもありますが、それ以上に経営者である徳永剛さんの気づかいに感動しているからです。
あるとき、夜10時半頃にこんなメールを彼に送りました。
「そろそろセールの時期になるけれど、何かおすすめの商品はありますか?」すると、2時間もしないうちに、彼からリストが送られてきたのです。
この返信の早さとリストの内容に、私は感動しました。
リストには、20着ほどの商品が挙げられ、商品の説明はもちろんのこと、なぜ私にオススメなのか、ポイントが細かく書いてありました。期待していた以上の充実したリストでした。
お店に行かなくても、洋服のイメージがつかめるし、すぐに対応してくれるのは、多忙な私にとって本当にありがたいのです。「ほかとは違う、すごい!」と、とても感動しました。
徳永さんの例では、ほかとは違う「早いレスポンス」「相手が求める以上のサービス(この場合は、リスト作成)」が感動につながったのです。
相手が恐縮したら、気持ちが軽くなる対応をする別の日のことです。FASCINATEの受注会でイタリア製のブーツを予約しました。
ところが、たまたま別の海外サイトで同じものがかなり安く販売されていたのを見つけました。
私は「悪いな」と思いながらも、徳永さんに電話をして、「ブーツをキャンセルしてもいいですか?ほかのサイトで安く売っていたから」と正直に伝えました。
すると、「今でしたら全然大丈夫ですよ。井上先生にはいつもよくしてもらっていますし」と気持ちよく即答してくれました。
私は恐縮して「申し訳ない。次のシーズンには何か買いますから」と、お返事すると「いえ、気をつかわれないでください」と言ってくれて、そのちょっとしたひとことが気持ちいいのです。
重荷になるようなことは一切言ってこない。だから、「次もまた買おう」という気が起きます。その思いやりを受けて、私はスタッフのみなさまに地元のお菓子を「お詫び」として贈りました。
このように相手が「悪いな」と恐縮しているときこそ、「全然大丈夫です」「全然問題ないですよ」と相手の気持ちを軽くする対応が相手をよろこばせる気づかいだと実感しました。
損をして得をとる先ほどご紹介したブーツの件について、徳永さんは、「今回はキャンセルできないんですよ」と言うこともできたはずです。
でも、その場合、私は高いブーツを買って損をすることになります。「あの店は融通が利かない」と悪い印象が残って、「次からは買わない」という選択をするかもしれません。
また、徳永さんは「キャンセルをしたい」と言われたときに、「そうですか。じゃあ、今回だけはいいですよ」ともったいぶることもできたはずです。
しかし実際は、即答で、笑顔が見えそうな声で「全然大丈夫ですよ」と言ってくれました。
「徳永さんはほかにもこう言えたのではないか…」と想像すると、なお彼の行動に感動して、うれしくなり「次回も買おう」と思うのです。
「損をして得をとれ」という言葉があります。徳永さんは、これが自然にできています。実業家の斎藤一人さんは、次のように言っています。
「断られたときが勝負です。ニコッと笑顔で、『じゃあ、また何かあったら、よろしくお願いします』と、感じよく言えばいいのです。
(略)仕事をいっぱいとってくる、ではなく、どんどん、どんどん断られながら、ずーっと耕して、耕していくと、そこに根が張っていき、〝いいお得意様〟になる」(『眼力』サンマーク出版)どんなときもお客さんのことを気づかって感じよく対応することが次につながるのです。
「外見」よりも「人柄」をほめる人はほめられるとうれしいものです。
はじめて会ったときも、ちょっと相手をほめると、印象に残りやすくなります。
では、ビジネスで相手をほめるときは、何をほめればいいのでしょうか。
私の周囲のおもてなしのプロに話を聞くと、「人は自分の持ち物や容姿をほめられるよりも、人柄をほめられたほうがよろこぶ」と言います。
「そのネクタイ素敵ですね」「とてもおきれいで、一緒にいるとドキドキします」と言われるよりも、「ふとした優しさにいつも癒されます」とほめられたほうが、よろこんでもらえると言います。
あるインターネットサイトの調査で、「好きな異性に褒められたいのは『外見』VS『内面』どっち?」という問いに対して、男女ともに半数以上が、「内面」と答えています(DOKUJO2015年)。
人は、外見よりも「内面」「人柄」をほめられたい傾向があるのです。とはいえ、はじめて会った人に対して、「いい性格ですね」とは言いにくいものです。
はじめて会ったときなら、相手を深く探る必要はありません。自分が感じた中で、相手に対するポジティブな印象を言葉にするようにします。
たとえば、「お話ししていて、とても明るい方だという印象を持ちました」「一緒にいて、元気がもらえました」「清潔感のある方だと思いました」「いろいろ準備をしてくださって、きめ細やかな方だなと思いました」あまり深くほめすぎると、わざとらしいので、さらっとほめるのがコツです。
待ち合わせは「5分前に着いたふり」をする待ち合わせ場所に時間通りに着いたのに、すでに相手が着いている。そんなシチュエーションはよくありますよね。そのときに「どのくらいお待ちになりましたか」と聞くとします。
「今日は、道がすいていたので、20分前に到着していたんですよ」相手がこう答えたら、自分は遅刻していなくても、「待たせてしまった。申し訳ない」とプレッシャーを感じてしまいますよね。
私は待ち合わせはいつも早めに行きます。早めに到着して近くで待ちます。
そして、待ち合わせ時間の5分前になったら、集合場所に行って、「着いたばかり」のふりをします。あるいは、相手が到着するのが見えたら移動して、「私もいま来たところです」と言うこともあります。
「10分前」だと「長く待ってもらっちゃった」という感じがしますし「2、3分前」だとギリギリすぎて、わざとらしい。「5分」がちょうどいい時間です。「5分前に着いた」ふりをするのはちょっとの気づかいです。
しかし、これによって、相手に居心地悪さを感じさせずに済みます。むしろ、無意識に「感じがいい」という印象を与えることができます。
少しずつ「感じがいい」瞬間を積み重ねることで、あなたの印象は「感じがいい人」になります。待ち合わせ時間に遅れるか、早めに行くかは、相手の印象を大きく左右します。
数回遅れると、「あの人は時間にだらしがない」という悪い印象を植えつけてしまいます。仕事の能力とは関係ないところで評価されてしまうのでもったいないことです。
いつも早めに到着するようにして、「5分前に着いた」ふりをする気づかいで、自分も相手も気持ちのいい状態になることを、ぜひ心がけてみてください。
「連絡のない遅刻」は相手の人生の時間を奪う行為
かつて、「飛行機が遅れて遅刻します」という理由で、よく打ち合わせに遅れてくるスタッフがいました。飛行機の遅延はよくあることです。
それならば、飛行機が多少遅れても間に合うように早めの便を予約しておくか、もしくは、できるだけ前日に着いておくようにするべきです。
「電車が10分遅れて遅刻しました」これもよくあることです。だとすれば、電車がたとえ遅れてもオンタイムに到着できるように、早めに待ち合わせ場所に到着しておくべきだと思います。
東京であれば、鉄道の遅延が「見える化」されていて、どの路線が遅れやすいか毎年発表されています(国土交通省、東京圏の鉄道路線の遅延「見える化」)。
見ると、多いのは中央・総武線各駅停車(三鷹~千葉)で平日20日間のうち、19日も遅延した日があることがわかります。ほとんどが30分未満の遅延です。
遅れやすい電車を利用するのであれば、電車が多少遅延しても打ち合わせに遅れないように、早めに現場に着いておきます。
私はこうしたすき間時間には、資料や本を読むなど、やるべきことをいつも用意していて、決して時間を無駄にしません。
「自分がされたらどう思うか」という視点で考えるもし、どうしても遅れそうなときは、遅れる時間がたとえ1分であっても、「遅れるとわかった時点」で連絡を入れます。
「間に合うかどうか微妙なとき」も同様です。私は電話か、LINEやMessengerなどのSNSで先方に伝えます。基本は「自分がされたらどう思うか」という視点で考えることです。
やってもらって、自分がうれしいと思う行動を先取りして、相手に行うのが気づかいです。
早めに「20分遅れそう」と連絡をもらえれば、その20分を有効に使ってメールを数本打ったり、報告書に目を通すこともできます。
連絡がなく、いつ到着するかわからない状態で待つと、集中して何かをすることができません。連絡のない遅刻は相手の人生の貴重な時間を奪うことにほかなりません。
普段の気づかいは人間関係の結びつきを強固にするただし、こう言うと「私は、遅刻されても気にならない。だから、自分が遅刻するときも連絡を入れない」という人もいます。
ビジネスでは、こうしたずぼらな考え方は通用しません。
「精度の高い仕事になっているか」「関係性を良好にする行動か」という視点が必要になってくるのです。
いつも精度の高い仕事をし、人間関係に気をくばっていれば、失敗をしたとしても、責められることはなく、自然と人間関係は良好になります。
私は定期的に動画を配信していて、そのための収録を東京で行っています。めったにないのですが、あるとき、収録の日にちを「一週間後」と勘違いしていたことがありました。
当日、私が収録スタジオに来ないため、スタッフから電話で連絡がありました(ス=スタッフ、井=井上)。
ス「どうされましたか?」井「えっ?」ス「今、スタジオでスタンバイしています」井「来週だと思っていました。申し訳ない」ス「大丈夫です。借りたスタジオはなんとかします。井上先生に何かあったかと思って心配しました。ほっとしました、よかったです」
当日のキャンセルになってしまったのにもかかわらず、スタッフは私をひとことも責めませんでした。
さらに、「リマインドのメールを送らず、申し訳ございませんでした」と言っていただきました。その言葉は、思いやりにあふれていました。なぜ、このような対応をしてくれたのか。
それは、普段、時間に几帳面で、「遅れるときは必ず連絡を入れる」という気づかいを私自身が習慣にしていたからだと思います。
普段の心掛けによって人間関係は強固になり、たまの遅刻や勘違いによって大きなひびが入ることはないのです。
「相手の時間を使う」ことを気づかう遅刻もそうですが、「相手の時間を使う」ことに対して、気づかうことも大切です。時間は有限です。
ものはお金で買えますが、時間はどんな大富豪であっても買えません。そのため、私は価値があることだけに時間を使うべきという考えです。
たとえば、午後3時から取引先で打ち合わせがあるとします。社内の人と待ち合わせをするのに、人によっては15分も20分も前に集合時間を設定するケースがあります。
「余裕をもって、早めに待ち合わせをしましょう」ということなのでしょう。「余裕」は各自が持って集まればいいことです。事前に打ち合わせが必要なら話は別です。
そうではないのなら、5分前の集合で十分です。ビジネスではちょっとした打ち合わせが少なくありません。打ち合わせをするということは、参加者の時間を使うことにほかなりません。
「本当に必要な打ち合わせか」「打ち合わせのために確保する時間は長すぎないか」を検討することは、参加者への大切な気づかいだと思います。
筋トレは自分への最大の気づかい
対相手はもちろんですが、自分に対する気づかいも大切です。自分に対する気づかいの中でも、私がもっとも大切にしているのは、ボディ・コンディショニングです。
カラダを鍛えることが、私のミッション(歯科医師として、作家として、世界最高レベルにあること)と直結しているからです。
肉体を鍛えることは、次の3つのメリットがあります。
- ①健康が維持できる
- ②「健康管理ができる」=「仕事に対して管理する習慣がある」と印象づけることができ、相手に信頼や安心感を与えられる
- ③若々しさや力強さなど見た目の好印象を与えることができる
世界のエグゼクティブがジムに行くのを習慣にしているのは、こうしたメリットがあるからです。
人の上に立つ人として成功したいのであれば、肉体のトレーニングは必須です。そのため、週3回、パーソナルトレーナーによるマンツーマンのトレーニングを受けています。
場合によっては、トレーニングメニューを送ってもらい、家でこなすこともあります。送られてきたメニューを見ると、ときどき「正直、これ、負荷が大きいなぁ…」と思うこともあります。
多くの人は、こうした場合、「負荷が大きいから、今回はメニューより軽めにやっておき、今度、ジムに行ったときに、トレーナーに相談してみよう」と考えがちです。
私の場合は、どんなに大変なメニューであっても、変えずにそのままやります。
たとえ、「もう1回このバーベルを上げるのは無理」と思ったとしても、あきらめません。必ず、上げます。それが私のためにメニューを考えてくれたトレーナーへの気づかいにもなると思うからです。
もし、軽めにしたいのであれば、メニューはそのままこなした上で、次にジムでトレーナーに会ったときに、「今回のメニューは、負荷が大きかった。このままでいいか、減らすか相談したい」と提案します。「メニューを変えずにやる」理由は2つあります。
ひとつは、大変だからといって、途中であきらめることは、私にとって「負け」を意味するからです。もうひとつは、「やるべきことを相談なしに勝手に変えない」「やるべきことをやる」という習慣を大切にしているからです。
特に、トレーニングは、私にとってミッションに直結しています。
「ミッションを達成するためにやるべき」とトレーナーと共に決めたことを、自分の主観的な考え方で一方的にやらないという判断はできません。
また先述したように、「トレーナーの立場を尊重したい」という気づかいを体現するためにもメニューを変えずにトレーニングをします。
私が成果を上げれば、その分、トレーナーの価値も上がり、トレーナーは、「最高のトレーニングを提供しよう」という気持ちでいてくれます。
寝不足などで体調がベストコンディションでないときは、トレーニングメニューに負担を感じることもありますが、相手(トレーナー)の期待に応えることで、相手も気持ちよく仕事ができるのであれば、お互いに成長し合える関係として深いつながりができます。こうしてお互いを思い合う気づかいは、素晴らしい成果を生むのです。
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