はじめに人が社会で暮らしていく上では、人間関係を円滑にすることが求められます。誰だってひとりでは生きていけません。職場の仲間、ご近所の人たち、家族や友人たち、ほかにもママ友、サークルや趣味の仲間などなど、私たちはあらゆる人々とのつき合いのなかで、日々の生活を営んでいるのです。そこで大切になるのが、「気づかい」ではないでしょうか。あなたの周りにも気づかい上手な人がいると思います。他人の気持ちをしっかりと捉え、さり気なく気くばりができる……、いつも一緒にいる人を心地よくさせてくれるような、そんな人です。おそらく、みんなからも好かれている人だと思います。あなたは、「私には、あの人のような気づかいはとてもできないわ」と、感心しているかもしれません。でも、本当にそうでしょうか?ある人には特別な才能があって、それが自分にはないものだと、本気で思っていますか?いいえ、そんなはずはありません。気づかいは、元々その人がもっている才能や性格によるものではないのです。ちょっとした注意と努力、わずかな心がけ、少しの勇気……。気づかいとは、そんな誰にでも手に入れられる「技術」なのです。この本は、そんな誰にでも身につけられる気づかいのテクニックを紹介する内容になっています。基本的な心構えにはじまり、日常会話でのポイント、身なりやしぐさで好印象を与えるコツ、さらに対人関係をより向上させるために必要なワザをまとめました。簡単に実践できて、すぐに役立つテクニックを厳選しているので、今日から取り入れてほしいと思います。ひとつひとつは些細なことかもしれませんが、「気づかいの達人」と呼ばれる人たちは、きっとこのような細かいことを積み重ねているだけだと思います。「ローマは一日にしてならず」の言葉通り、今すぐ気づかいの達人になるのは無理かもしれません。でも、この本に書かれていることをひとつずつ実践していけば、あなたは、気づかい上手で品格のある素敵な人に、確実に変身していることでしょう。
もくじはじめに第1章【基本編】気づかい上手になるための心構えTOPIC1まずは自分自身に対しての気づかいから始めることこそ第一歩TOPIC2人を思いやることの基本は、相手をリスペクトすることにありTOPIC3相手の考えを想像して半歩だけ先回りすることTOPIC4小さなこと、当たり前のことを丁寧にコツコツやることを心がけるTOPIC5自分の感情をストレートに表さず、どんな時でも心を平静に保つTOPIC6自分のモノサシだけで判断せず、価値観の違う人から多くを学ぶコラム●一流CAの気くばりテクVol・1クレームの対応には、提案を盛り込むのがベター大人の常識&マナーQuizPart1第2章【会話編】ちょっとした工夫で印象アップTOPIC7日常のあいさつに、しっかりと気持ちを込めることが大切TOPIC8相手の立場を考えて簡単に答えられる声かけをTOPIC9相手の名前を呼ぶことで、親近感と信頼が生まれやすくなるTOPIC10相手には自慢話をさせて、自分は失敗談を語るのがベターTOPIC11興味のない話題に対しても「わからない」と聞き流さないTOPIC12「すみません」が口グセになると、真意が伝わりにくくなるTOPIC13会話中には優しく視線を合わせて、相手に安心感を与えるTOPIC14話を興味深く聞いているというシグナルを出して相手に伝えるTOPIC15人があまり気づいていない部分をほめると、一気に距離が縮まるTOPIC16会話をより盛り上げる質問力の磨き方とは?コラム●一流CAの気くばりテクVol・2自分の思い込みだけで先回りをし過ぎてはいけない大人の常識&マナーQuizPart2第3章【外見・しぐさ編】好印象を与えるひと工夫TOPIC17無防備な状態の時にも、見られていることを意識するTOPIC18美しい立ち姿と座り姿を身につけて、姿勢のよさをアピールTOPIC19後ろ姿と歩き姿も重要。リズミカルにゆっくり歩こうTOPIC20メリハリのある動作を心がけ、立ち居ふる舞いを美しく見せるTOPIC21鼻先からつま先まで、まっすぐに相手に体を向けるTOPIC22相手に見えていない場合でも、手を抜かずにお辞儀をするTOPIC23場にふさわしい、清潔で機能的な身なりを心がけるTOPIC24小さな声は相手を不安にする。腹式呼吸をマスターしようTOPIC25色彩が及ぼす心理的な効果を知り、着こなしに活用してみるコラム●一流CAの気くばりテクVol・3自分の声を録音して、客観的に聞いてみる大人の常識&マナーQuizPart3第4章【中級編】対人関係が飛躍的に向上する鉄則TOPIC26他人の悪口や愚痴には同調せず、やんわりと否定するTOPIC27気乗りしない誘いを受けても、頭ごなしにノーと言わないTOPIC28人にお願いをする時は、相手への配慮を示すTOPIC29初対面であっても臆せず、話題を提供する努力をTOPIC30孤立している人を助けてあげるよう配慮する
TOPIC31嫌いな人に対しても感情を表には出さず、フェアな関係を築くTOPIC32気難しい相手に対しては、大人の態度でサラリと対応TOPIC33決して見返りを求めないギブアンドギブの精神を貫いてTOPIC34気づかいのブロックを外すワンフレーズをマスターしようコラム●一流CAの気くばりテクVOl・4全員にカードを手渡しする機長の気づかいの理由は?大人の常識&マナーQuizPart4第5章【上級編】細やかな配慮で示す、ワンランク上の気づかいTOPIC35読む人に負担を与えないメールを。件名を工夫し、シンプルにTOPIC36言いにくいことを伝えるには、相手を傷つけない工夫をするTOPIC37プレゼントをする際は、日頃からリサーチしておくTOPIC38相手が断りやすそうな誘い方を身につけるTOPIC39待ち合わせ場所に気の利いたスポットを選ぶTOPIC40想像力を働かせることで、一歩先行く気づかいができるTOPIC41「見ていない」フリや無言の行為が、一流の気づかいになることもTOPIC42相手のタイプによって違う気づかいのポイントを捉えるコラム●一流CAの気くばりテクVOl・5品格を感じさせる、万年筆での手書き文字大人の常識&マナーQuizPart5第6章【特別編】今さら聞けない大人の常識&マナー集TOPIC43一大イベントだけに重要な結婚式のマナーTOPIC44感謝の気持ちを示すお中元&お歳暮のマナーTOPIC45一緒に喜びをわかち合うお祝いごとのマナーTOPIC46対人関係には欠かせないお葬式のマナーTOPIC47日本人としてマスターしたい和食の基本マナーTOPIC48知っていそうで意外に知らない洋食の基本マナーTOPIC49自宅にお客様を迎えるおもてなしのマナーコラム●一流CAの気くばりテクVOl・6お客様の物は「宝物」だと思って扱う大人の常識&マナーQuizPart6おわりに
TOPIC2人を思いやることの基本は、相手をリスペクトすることにありж自分がしたいことではなく、相手が何を求めているか気づかいができる人は、ずばり「相手の立場や考えを思いやる」ことができる人だと言ってもいいでしょう。気づかいは、常に相手ありきです。相手が何を考え、何を求めているかを的確に判断し、その人が喜びを感じて満足感が得られるように行動すること。一言で言うなら、気づかいの定義は、そのようなものではないでしょうか。つまり、いくらあなたが相手を気づかったつもりでも、その行動が的はずれなものであっては意味がないのです。相手が何を考え、何を求めているのか、それを前提にしなければ、本当の気づかいをすることはできません。こう書くと、とても難しいことのように思えるかもしれませんが、決してそうではありません。基本は相手をリスペクト(尊敬)することにあるのです。相手をリスペクトするということは、その人の立場や仕事、性格や趣味、嗜好など、あらゆる面に対してしっかり配慮するということです。ж「優しくする」のと「気づかいをする」ことは微妙に違う勘違いしてはいけないのは、相手を思いやることは、「優しく接する」や「親切にする」ということとは微妙に異なるという点です。たとえば、重い荷物を持っている高齢の人がいたとします。そこで、すかさず「お手伝いしましょう」と声をかけてしまうのは、決してよいアプローチとは言えません。高齢の人ほど、プライドをもっているものです。あなたが善意で手助けを申し出たとはいえ、「自分に体力がないように思われてしまった」と相手を傷つけてしまう可能性もあるのです。こんな時は、まず「こんにちは、お疲れ様です」などと声をかけて、「この先に階段があるので、よろしければお持ちしましょうか」とか、一言理由を加えると、相手が厚意を受けやすくなるはず。その人は、自分の力で荷物を運びたいと思って一生懸命に頑張っているのかもしれません。自分の善意を優先せず、まずは相手をリスペクトすることが大切というのは、こういうことなのです。
コラム一流CAの気くばりテクVol.1クレームの対応には、提案を盛り込むのがベター「お客様からのクレームとして、私たちがもっとも対応に困るのは、ほかのお客様に対するクレームです。たとえば、『子どもの泣き声がうるさい』とか『パソコンのキーボードを叩く音が気になる』など、いろいろなパターンがあります。でも、明らかなマナー違反ならともかく、原則としてほかのお客様に対してのご要望は、そのまま相手に伝えることは失礼に当たるものです。こんな時は、不快な思いをしているお客様の気持ちをくみ取り、その原因となっている相手の方にお伝えするのですが、提案を盛り込んだ形にするのがベターなのです。たとえば、『お子様の具合がよろしくないようですね。何かお持ちしましょうか?』とか、直接クレームの内容を伝えなくても、私たちが声をかけることで、『泣き声がうるさくて、すみません』などと気づいてくれる場合が多いのです。どのようなクレームであれ、具体的な行動を何も起こさないのは問題があります。たとえ、満足な結果に結びつかなかったとしても、なんらかの提案を盛り込んだ対応をしていれば、ご不満を感じた方のお気持ちも収まることが大いにあるのです。その方のお気持ちをくみ取り、どうしたらいいかを懸命に考えることが、問題解決につながるのだと私は思っています」(国際線CA/Y・Kさん)
大人の常識&マナーQuizPart1解答&解説は次ページに!Q1上司の自宅に招かれました。この場合、到着する時間としてもっともふさわしいのは、次のうちのどれでしょうか?A.約束の時間の5分前B.約束の時間ぴったりC.約束の時間より5分遅れD.約束の時間より10分遅れQ2遅刻しそうになり、駅のホームで会社へ電話をかけようとしたところに電車がきました。この場合の行動として適切なものを、下記より選んでください。A.きた電車に乗り、会社の最寄り駅で下車してから電話する。B.電車を1本遅らせて、すぐ会社へ電話する。C.乗車後、車内から会社へメールで報告する。D.乗車後、車内から会社へ電話で報告する。
大人の常識&マナーQuizPart1解答&解説Q1正解はC(約束の時間より5分遅れ)ビジネスで訪問するなら、約束の時間の5分前がベストですが、プライベートの場合は、約束の時間より少し遅めのほうがいいのです。来客を迎えるので、相手は部屋の片づけなどの準備に追われており、約束の時間より早めに到着するのはマナー違反となります。ただし、10分以上の遅れとなると、失礼に当たるので、必ず連絡を入れるようにしましょう。Q2正解はB(電車を遅らせて電話する)少しでも早く到着したいからと、連絡を後回しにしてはいけません。もちろん、車内での電話はマナー違反ですし、遅刻の連絡をメールでするのもNG。この場合、会社には迅速に遅刻の旨を伝えることと、対応が相談できるようにメールではなく、電話で連絡することが優先。したがって、B以外の行動はすべて不適格ということになります。
TOPIC7日常のあいさつに、しっかりと気持ちを込めることが大切жあいさつがきちんとできない人には、気づかいなど無理気づかいとか、コミュニケーションを語る以前に、社会で誰もが最低限のこととして、守らなければいけないこと。それが「あいさつ」ではないでしょうか。あいさつは、コミュニケーションの初歩です。家庭において、あるいは幼稚園や保育園でも、あいさつをしっかりすることを教えていると思います。もちろん、朝出勤して、無言のままでデスクに座るということはさすがにあまりないでしょう。しかし、「おはようございます」という時に、ただ機械的に声を発してはいませんか?今朝の自分が、家族や同僚にどうあいさつしたか、を思い出してください。あなたは笑顔でしたか?はっきり聞き取れる発音でしたか?その時の姿勢はどうでしたか?おそらく、あまり覚えていない人がほとんどだと思います。日常的なあいさつは、すっかり習慣になってしまって、無意識にかわしているため、あまり記憶に残っていないものです。小さな声でボソッとあいさつしたり、無表情でただ声を発しただけという人も少なくないのではないでしょうか。でも、あいさつを大切にすることは、人間関係の基本として、とても重要なことです。そもそも、あいさつがきちんとできない人に、他人への気づかいができるとは、到底思えません。ж心の中で相手に気持ちを語りかけてあいさつをするそこで、あいさつする時には、気持ちを込めるように意識してみてください。「おはようございます」と言う時には、「今日も一緒に仕事を頑張りましょう。よろしくお願いします」という気持ちを込めるように。仕事を終えて「お疲れ様でした」とあいさつする時は、「お先に帰りますが、また明日もよろしくお願いします」と、心の中で相手に語りかけるのです。「いただきます」「ありがとう」と言う時にも、心から感謝の気持ちを込めるようにしましょう。気持ちが入れば、表情も自然と笑顔になれるはずです。気持ちを込めることで声もはっきり出ることでしょう。姿勢もよくなるかもしれません。それに、相手に気持ちよくあいさつされれば、誰だって気分が悪くなることはないでしょう。いつも元気に、ハキハキとあいさつをされれば、なんとなく好感をもつものです。つい気を許してしまうかもしれません。あいさつは、誰にでもできるコミュニケーションです。だからこそ、簡単に差をつけることができるのです。それに、元気よく心を込めてあいさつをすることで、自分も晴れやかな気持ちになれて一石二鳥ではないでしょうか。まずは、コミュニケーションの初歩であるあいさつをきちんとすることが、気づかいの第一歩。今日から、ぜひ始めてください。
TOPIC6自分のモノサシだけで判断せず、価値観の違う人から多くを学ぶж自分の価値観に縛られると気づかいがムダになることも気づかいの基本は、まず相手ありきです。だからこそ、自分の基準で「こうしてあげたほうがいいだろう」と判断してしまうことは危険です。たとえば、お酒の席でグラスが空いている人がいれば、普通は「何か、お代わりを頼みましょうか?」と声をかけたほうがいいと思われますが、なかにはそういう気づかいをされるのを嫌う人もいます。また、中座して帰りたいと思っている人にとっては、逆に迷惑かもしれません。人の価値観は、それぞれ違います。常識や自分の経験など、「自分のモノサシ」だけで物事を判断してしまうと、せっかくの気づかいも、まったく的はずれなものになってしまうことになります。そこで、自分とは異なる価値観、自分とは違うタイプの人に接して、彼らの考えや価値観を普段から学び、尊重することをオススメします。社会的な地位の高い人でなくても、自分よりはるかに年少の人であっても、学べることはたくさんあります。常に謙虚な気持ちで他人と接し、「こんな考え方もあるのか」と、大いに感じ取ってください。結果、自分の価値観がすべてではないことに気がつくはずです。☝Point謙虚な気持ちで自分と価値観の異なる人と接する
TOPIC5自分の感情をストレートに表さず、どんな時でも心を平静に保つжイライラした気分を表に出すと人に緊張を与える人間である以上、誰にでも感情の起伏はあります。体調を崩すこともあるし、心配ごとを抱えている場合もあるでしょう。家族や恋人との間でトラブルでもあれば、職場でもついイライラしてしまうものです。でも、そんなふうに嫌な気分を常に表に出してしまうと、周囲の人に余計な緊張を与えてしまいます。「何か心配ごとでもあるのかな」とか「今日は機嫌が悪いんだな」などと、相手に思わせるようでは、気づかいをするどころか、人を不快にさせてしまうことにもなりかねません。気づかいをしようという側の人間が、他人に気をつかわせるようであれば本末転倒です。でも、気分が落ち込んだり、ストレスがたまったりすることは避けられません。そこで、上手に気分転換やストレス解消ができる方法を身につけておくことも大切。映画を観るとかスポーツをする、あるいはカラオケでもいいでしょう。落ち込んだ気分を自分なりの方法でリフレッシュするなどして、感情を表に出さないように普段から意識するようにしましょう。☝Pointイライラした気分をリフレッシュする方法を体得する
TOPIC4小さなこと、当たり前のことを丁寧にコツコツやることを心がけるж慣れた作業だからと、つい油断をするとミスが出る仕事にしても、日常の行動にしても、毎日続けて慣れていることに対して、人はついつい油断をしてしまうものです。慣れた作業ならば、特に意識しなくても、体が覚えているので、簡単にできるかもしれません。しかし、そんな状態では油断をするために気が緩んでしまい、注意力や集中力が散漫になりがちで、思わぬミスをしてしまうことがあります。人に気づかいをする上では、こうした気の緩みは大敵です。気づかいができる人は、常に相手のことをよく観察し、ちょっとした動作や言動からその人の気持ちを察して行動しているのです。それには人並み以上の集中力と注意力が必要になります。つまり、日常生活において、集中力や注意力を養うクセをつけていないと、他人に気をくばれる人にはなかなかなれないのではないでしょうか。朝の身支度や掃除や炊事などの家事、あるいは職場で毎日やっている作業など、当たり前のことや小さなことを、毎日丁寧にコツコツと集中してやっていくことで、人を気づかう基礎能力を養えるのです。☝Point日常の家事などを丁寧に行うことで注意力が身につく
TOPIC3相手の考えを想像して半歩だけ先回りすることжタイミングが遅れると気づかいがムダになることも相手が何を考え、何を求めているのか、を常に考えて行動することが大切だと、前TOPICで述べました。でも、気づかいに大切なのはタイミングです。「この人は、こうしてほしいのかな」と察知できたとしても、一歩タイミングが遅れただけで、無意味になってしまうことがあるからです。そこで、先回りすることが基本になるのですが、先回りし過ぎても逆効果な場合があるので、コツは「半歩だけ先回りする」こと。サービス業などで日本特有のおもてなしとして、外国人に高く評価されるのが、「言葉にする前に気持ちを察する」接客態度だと言われます。たとえばこんなケース。夏場に入ったレストランで冷房が効き過ぎていたので、店員さんに「少し温度を上げて」と言おうとしたら、向こうがそれを察して「寒くありませんか?」と声をかけてくれた……まさに絶妙な「半歩先」の気づかいと言えます。この店員さんは、寒そうにしている態度を見て、察してくれたのです。この「半歩先」を常に目指して、タイミングをはかって気づかいをしたいものですね。☝Point相手をよく観察して気持ちを察することが大事
相手の様子をよく観察して、その人が本当に助けを必要としているのか、頑張ってはいるけれど、本当は誰かに助けてもらいたいと思っているのか、この点をしっかり見極めてから声をかけることも大切です。気づかいは、自分本位でしてはいけません。見返りを求めてはダメなのです。人によっては、他人に気をつかわれたくないという場合もあります。そんな時にも、「せっかく気をつかってあげたのに……」と思ってはいけないのです。あくまで相手のことを考えることが第一で、「自分が何をしたいか」ではないことを念頭においてください。☝Point相手をリスペクトし、プライドを傷つけないようにする
TOPIC1まずは自分自身に対しての気づかいから始めることこそ第一歩жたとえ上手な気づかいをしても、不潔な身なりではダメ気づかいができる人になるための第一歩として、まず何をするべきだと思いますか?意外かもしれませんが、それは自分自身に気をつかうことなのです。たとえ、どんな気づかいのテクニックを駆使したとしても、その人の身なりが不潔だったり、姿勢が悪かったり、あるいは声がボソボソであったりしたならどうでしょうか?せっかく上手に気をくばっていたとしても、相手にきちんと気持ちが伝わるのか、疑問だと言わざるを得ません。自分に対しての気づかいができない人が、他人をどんなに気づかったところで、説得力はありません。自分を大切にしない人が、果たして他人を大切にできるのか、相手はしっかり見ています。相手に不快感を与えない清潔な身なり、明るい笑顔、ピンと背筋が伸びた姿勢、丁寧な言葉づかい……。ひとつひとつ、心がけていきましょう。まずは、鏡の前に立ち、自分自身のことをしっかりチェックしてください。他人を気づかうことができる、品格をもった人になるためには、最初に自分自身への気づかいから始めることこそがスタートなのです。☝Point自分を大切にしない人は、他人も大切にできない
TOPIC8相手の立場を考えて簡単に答えられる声かけをж相手につい考えさせてしまうような声かけは禁物たとえば、体調を崩して仕事を休んだ人が、翌日に出勤したとします。「おはよう、昨日はどうしたの?」と聞いてしまうと、相手は一から説明しなくてはいけないし、プライバシーに関わるのであまり答えたくない場合もあると思います。でも、「もう、出てきて大丈夫?」と聞けば、相手は「ハイ、もう大丈夫です」と答えるだけで済みます。このような、あいさつの後に続ける会話では、なるべく相手に負担をかけないような工夫が望まれます。休暇を取って旅行に出かけた人が、出勤して会社におみやげを持ってきた場合、「へえ、岩手に行ったんですか。中尊寺は見ました?」はOK。でも、「岩手はどうでした?」だと、相手はいろいろと説明しなくてはいけません。「面白かったよ」とか、軽く答えられる人ならいいのですが、生真面目な人だと、「楽しかったけど、○○はちょっと期待はずれで……」などと真剣に答えてしまうかもしれません。このような、相手に考えさせるような質問は、もっとじっくり会話ができる機会にするべき。原則としては、あいさつに続ける一言では、YESかNOで答えられるような聞き方をするのがいいでしょう。☝PointYESかNOで答えられる聞き方がベター
TOPIC9相手の名前を呼ぶことで、親近感と信頼が生まれやすくなるж名前を呼ぶことの効果は、心理学でも認められているセールスで好成績をあげている営業マンは、「相手の名前を呼ぶこと」を常に意識しているという話をよく聞きます。ホテルや老舗のお店などでも、お客様を名前で呼ぶことを徹底しているところが多いようです。常に名前を呼ばれると、なんとなく特別扱いされているような感じになりませんか?人には、「自分のことを認めてほしい」と思う心理があり、心理学ではこれを「承認欲求」と呼ぶそうです。相手の名前を呼ぶという行為には、この承認欲求を満たす効果があることが、心理学で認められているのです。好成績の営業マンも、この心理を利用しているのかもしれません。ビジネスでは、取引先で「社長」や「部長」などと役職名で相手を呼ぶことも多いですが、単に相手を役職名だけで呼ばずに「鈴木社長」「山田部長」などと、必ず名前をつけて呼ぶことが望ましいでしょう。親近感が湧き、パートナーという意識が芽生えやすいはずです。相手の名前を呼ぶだけで、距離感は確実に縮まります。ビジネスに限らず、対人関係の基本として覚えておいてください。☝Point相手の名前を呼ぶことで親近感が湧く
TOPIC10相手には自慢話をさせて、自分は失敗談を語るのがベターжあえて相手の自慢したがっている話をふるのが大人他人と会話する時、「自慢話をしてはいけない」ということは多くの人が理解できることだと思います。誰だって他人の自慢話を延々と聞かされると、正直いい気持ちはしません。それでも、「息子さん、志望校に合格したんですってね。おめでとうございます。すごいですね」などと、あえて相手が自慢したがっていそうな話題をふってあげるのが、品格のある大人と言えるでしょう。逆に、自分の失敗談を素直に打ち明けて、周囲に好感を与えることもできます。「海外旅行でパスポートを忘れそうになった……」とか「食べ放題の店でつい食べ過ぎた……」といった失敗談を聞かされると、つい人間味を感じて親近感をもつものです。自慢話はしないけど、自分の失敗談は隠したい、という人も多いのですが、距離を縮めたいと思う相手には、失敗談が有効なケースもあります。ただし、下品な失敗談やシャレにならない話題は避けたいもの。相手に微笑ましいと思われる、ドジな体験など、自分の失敗談を素直に打ち明ければ、相手の心もほぐれて円滑にコミュニケーションができるでしょう。☝Point失敗談を素直に語って親近感をもたせる
TOPIC11興味のない話題に対しても「わからない」と聞き流さないж興味がなくても質問をして相手に話をさせてあげる自分にまったく興味のない話題をふられたら、あなたはどうしますか?たとえば、プロ野球の話で「今年はどこが優勝すると思う?」と聞かれた時、野球に興味がないなら、「すみません。私、野球はわかりません」と答えるでしょうか。でも、相手は野球好きで、本当は野球の話がしたいのです。こんな時は、「野球は詳しくないですが、○○さんはどのチームのファンですか?」などと聞いてあげるといいのです。すると、「もちろん、巨人ファンだよ」などと、嬉しそうに話を進めるはず。野球に興味がなくても、質問はできるでしょう。話題が音楽でも釣りでも同じことです。趣味の話などは、興味のない人にとっては、あまりピンとこないのは事実。それでも、「わからない」「知らない」と言わずに、「私は詳しくないけど、○○ってすごいんですか?」などと、質問をすることで、相手に気持ちよく話をさせてあげる。これが聞き上手になるコツです。そこで相手が乗ってきたら、質問を重ねてあげましょう。「今の巨人では、どんな選手が活躍しているのですか?」などと、突っ込んだ質問をすれば、相手はますます気分よく会話ができるはずです。☝Point知らない話題でも質問をする姿勢が大切
TOPIC12「すみません」が口グセになると、真意が伝わりにくくなるж便利な言葉だけに、ついつい多用してしまうけど……普段はあまり意識していないと思いますが、「すみません」という言葉をかなり多くの人が無意識のうちに多用しているはずです。たとえば、歩いていて人とぶつかった時、お店に入って店員さんを呼ぶ時、あるいは人に何かを頼む時……。今日のあなたの行動をふり返ってみてください。おそらく、何度か「すみません」という言葉を使っているのではないでしょうか。「すみません」というのはとても便利な言葉で、「失礼します」「ごめんなさい」「おそれ入ります」「どうもありがとう」「お願いします」といった、さまざまな意味に使うことができます。便利な言葉だけに、とりあえず「すみません」と言っておけば間違いないということで、ついつい多用してしまっているはず。もはや口グセのようになっていて、ことあるごとに「すみません」と言ってしまう人もいると思います。ж印象が軽くなってしまい、真意が伝わらないしかし、言われた側の気持ちとしては、たくさんの意味をもつ言葉だけに、「相手の感情を受け取りにくい」言葉でもあります。「すみません」だと、どうしても印象が軽くなってしまうのです。たとえば、あなたが電車で足を踏まれたとします。「すみません」と「ごめんなさい」では、謝られたほうとしては受ける印象が違うでしょう。レストランで店員さんを呼ぶ場合には「すみません」ではなく、「お願いします」と言ったほうがいいですし、何かをしてもらった時には、「ありがとう」とお礼を言ったほうが、より気持ちが伝わるはずです。特に注意が必要なのは、ビジネスでのクレーム対応など、相手にお詫びをする場合です。こんな時に、いつものクセで「すみません」と言ってしまったら、相手は「軽くあしらわれた」という悪い印象をもってしまいます。やはり、相手にお詫びをする時には、「誠に申し訳ありません」と丁寧に謝罪をするべきです。そこで普段から、「すみません」と言いそうになったら、いったんやめるようにして、その代わりにどんな言葉がふさわしいか、よく考えてみるクセをつけることをオススメします。「おそれ入ります」がいいのか、「失礼します」と言うべきか、場合に応じて置き換える言葉をその都度考えるクセをつけましょう。やってみれば、これは意外に難しいことだと気づくはずです。常に相手の気持ちを考えて、便利な「すみません」を封印するのです。そして代わりの言葉に置き換えることこそ習慣にすれば、気持ちが相手に伝わる素敵な一言が身につけられるようになるでしょう。
☝Point「すみません」の置き換え言葉を考えるクセをつける
TOPIC13会話中には優しく視線を合わせて、相手に安心感を与えるж視線を合わせないと相手に不安感や不信を与えてしまう日本人は、会話する相手と視線を合わせることが苦手だと言われます。一説には、昔の日本では身分の高い人を直接見てはいけないという習慣があった名残だとも言われますが、国際社会では相手と目を合わせないことは、マナー違反とされています。会話中に視線を合わさないのは、相手に不安を与えるばかりか、「自分に自信がない」「隠しごとがある」「嘘をついている」などという誤解を招く行為だと思われるようです。逆に、会話中に相手を見つめることで、相手に安心感を与えることが心理学的にも明らかにされており、日本人としても、なるべく相手と視線を合わせて会話することを心がけたほうがいいでしょう。ただし、あまり相手の目をしっかり見ようと意識するあまり、ジロジロと凝視してしまっては、まるで猜疑心をもっているような印象を与えてしまって逆効果です。そこで、なるべく優しく見つめるようにしましょう。コツは、口元に微笑みをたたえて、口角を引き上げること。つまり、優しい笑顔とともに視線を合わせることがポイントです。最初は難しいかもしれませんが、鏡を見ながらトレーニングしてみてください。☝Point優しい笑顔とともに視線を合わせるのがコツ
TOPIC14話を興味深く聞いているというシグナルを出して相手に伝えるж同意の言葉と相づち、さらに内容に応じた表情で伝える会話している時、相手が自分の話をちゃんと聞いてくれているか、不安になることはありませんか?視線を合わせることも重要ですが、より安心感を与えるためには、「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」というシグナルを出すことが大切です。「そうですね」「そんなことがありましたか……」という共感の言葉を返したり、タイミングよく相づちを打ったりすることで、興味深く相手の話を聞いている姿勢をアピールできます。さらに表情も重要です。いくら相づちを打っても、そっけない表情で聞いていたのでは、気持ちが伝わりません。愉快な話題の時は一緒に笑う、辛い話を聞いているなら、こちらも辛そうな表情を浮かべて、「それは辛かったでしょうね」と、相手の状況を察する言葉で対応すれば、あなたが真剣に耳を傾けていることがしっかり伝わるでしょう。人は、話をしっかり聞いてもらうだけでも癒されるもの。途中で自分の意見をはさまず、同意や共感の言葉だけに留めて、内容に応じた表情を浮かべて相づちを打つ。これをマスターするだけでも、十分相手には安心感を与えられるはずです。☝Point自分の意見をはさまずに共感の言葉だけに留める
TOPIC15人があまり気づいていない部分をほめると、一気に距離が縮まるж明らかな相手のこだわりポイントなら誰でも話題にするかも初対面の人やあまり親しくない相手と会話する時、話題を見つけるのは難しいかもしれません。そんな時は、相手のこだわりポイントを見つけてほめるのが有効です。ネクタイ、時計、バッグなど身につけているもので、見ためだけでもその人のこだわりがわかる場合があります。「その腕時計、とても素敵ですね」などと言ってきっかけを作れば、相手も喜んで話を進めてくれるでしょう。ただ、明らかにこだわりがわかる部分は、誰でも話題にするかもしれません。品格のある気づかいというのは、なかなか他人が気づかないような部分に着目してほめることではないでしょうか。たとえば、体格や身のこなしで運動神経がよさそうな人には、「何かスポーツをされているのですか?」と聞いてみるとか、知的な印象を漂わせている人なら、読書や映画の話題をふってみるとか、外見でも「笑顔が素敵ですね」だと平凡なので、「とても深みのあるお声ですね」とか、「手の表情が豊かですね」という独自の視点でのほめ言葉のほうがベター。そのためには、相手を深く観察することが近道となります。☝Point相手をより深く観察して、気づいてあげる
TOPIC16会話をより盛り上げる質問力の磨き方とは?ж自分が知りたいではなく、「あなたを知りたい」質問を会話をする時は、上手な質問をしてあげることが重要になります。質問をするということは、相手の話に興味をもっているというメッセージにもなり、質問されたほうは、相手に好感をもちます。ただし、注意しなければいけないポイントがあります。それは、「自分が知りたい」ではなく、「あなたを知りたい」という質問でなくてはいけないということです。具体的に説明しましょう。たとえば、次のような場合。友人が新しい素敵な洋服を着ていたとします。A=「それ、新しい服でしょう。どこで買ったの?」B=「いつもセンスいいね。どうやって選んでいるの?」ж相手に「私のことを知りたいのだ」と思わせる質問をAの質問は、一言で簡単に答えられるタイプの質問であり、最初の質問には適しています。ところが、続けて「どこのブランド?」「いくらしたの?」などと矢継ぎ早に聞いてしまったら、相手はどう思うでしょう?この手の質問は、自分が知りたい事実や情報を絞り込むためのものであり、あまりしつこく続けられると、新聞記者の取材や、警察官の取り調べのような印象を相手に与えることがあります。対して、Bの質問は相手に洋服選びのこだわりを聞いているものです。相手は自分の気持ちを話すことになるので、「私のことを知りたいのだ」という印象をもちます。Aの質問では、事実を答えるだけですが、Bの質問では、自分が思っていることや大事にしていることを幅広く答える必要があるからです。ほかにも、「どうしてこのブランドが好きなの?」とか、「ブルーの服をよく着ているよね。どうしてブルーが好きなの?」なども、Bタイプの質問で、相手を知りたいというメッセージが伝えられます。жクローズド・クエスチョンとオープン・クエスチョンを使い分けるAの質問は、「クローズド・クエスチョン」と呼ばれるもので、YESかNO、または一言で答えられる性質の質問です。対してBの質問は「オープン・クエスチョン」と呼ばれます。会話の入り口には、クローズド・クエスチョンのほうが適していますが、意識してオープン・クエスチョンをすることにより、相手の気持ちをほぐして会話をより弾ませることができるでしょう。簡単なオープン・クエスチョンのコツは、相手が詳しい話題、話したそうな話題を選んで質問すること。そのためには、普段からなるべく相手の趣味や嗜好をよく知っておくことも必要になるでしょう。
TOPIC16会話をより盛り上げる質問力の磨き方とは?ж自分が知りたいではなく、「あなたを知りたい」質問を会話をする時は、上手な質問をしてあげることが重要になります。質問をするということは、相手の話に興味をもっているというメッセージにもなり、質問されたほうは、相手に好感をもちます。ただし、注意しなければいけないポイントがあります。それは、「自分が知りたい」ではなく、「あなたを知りたい」という質問でなくてはいけないということです。具体的に説明しましょう。たとえば、次のような場合。友人が新しい素敵な洋服を着ていたとします。A=「それ、新しい服でしょう。どこで買ったの?」B=「いつもセンスいいね。どうやって選んでいるの?」ж相手に「私のことを知りたいのだ」と思わせる質問をAの質問は、一言で簡単に答えられるタイプの質問であり、最初の質問には適しています。ところが、続けて「どこのブランド?」「いくらしたの?」などと矢継ぎ早に聞いてしまったら、相手はどう思うでしょう?この手の質問は、自分が知りたい事実や情報を絞り込むためのものであり、あまりしつこく続けられると、新聞記者の取材や、警察官の取り調べのような印象を相手に与えることがあります。対して、Bの質問は相手に洋服選びのこだわりを聞いているものです。相手は自分の気持ちを話すことになるので、「私のことを知りたいのだ」という印象をもちます。Aの質問では、事実を答えるだけですが、Bの質問では、自分が思っていることや大事にしていることを幅広く答える必要があるからです。ほかにも、「どうしてこのブランドが好きなの?」とか、「ブルーの服をよく着ているよね。どうしてブルーが好きなの?」なども、Bタイプの質問で、相手を知りたいというメッセージが伝えられます。жクローズド・クエスチョンとオープン・クエスチョンを使い分けるAの質問は、「クローズド・クエスチョン」と呼ばれるもので、YESかNO、または一言で答えられる性質の質問です。対してBの質問は「オープン・クエスチョン」と呼ばれます。会話の入り口には、クローズド・クエスチョンのほうが適していますが、意識してオープン・クエスチョンをすることにより、相手の気持ちをほぐして会話をより弾ませることができるでしょう。簡単なオープン・クエスチョンのコツは、相手が詳しい話題、話したそうな話題を選んで質問すること。そのためには、普段からなるべく相手の趣味や嗜好をよく知っておくことも必要になるでしょう。
☝Point普段から相手を知り、質問のネタを探しておく
コラム一流CAの気くばりテクVol.2自分の思い込みだけで先回りをし過ぎてはいけない「相手が頼んでもいないことを、勝手に判断してやってしまうのは、気づかいとは言えません。ある時、レストランでこんなことがありました。食事中に急用のメールが入ったため、やむを得ず席を立って電話を入れ、戻ってみると私の皿が下げられていました。同席していた後輩のCAが、私の食事が終わったものと思い込んで、下げてもらったそうです。ところが、私は肉料理のソースをパンにつけて食べるのが好きなので、本当はまだ皿を下げてほしくはなかったのです。確かに中座した私がいけないのだし、私の楽しみもあまり行儀がいいものとは言えないので、彼女に文句を言うことはありませんでした。でも、これが機内で食事中のお客様であったとしたら、どうでしょう?お客様の食事の楽しみ方も人それぞれです。食べ終わった食器をさっさと下げて片づけてほしいという方ばかりではありません。コーヒーを飲みながら、後でパンを追加で食べたい方もいらっしゃるでしょう。こちらの一方的な決めつけでサービスするのはいけないのです。本当の気づかいとは、決して先回りをし過ぎず、相手に喜んでいただけるように、求められていることと、そのタイミングを的確に見極めることが必要なのだと思います」(国際線チーフパーサー/S・Jさん)
大人の常識&マナーQuizPart2解答&解説は次ページに!Q1格式のあるレストランで食事中に、トイレに行きたくなってしまいました。この場合、次のうち、どのように行動するのがベストでしょうか?A.マナー違反なので、なるべく我慢する。B.「ちょっとお手洗いに」と告げて、席を立つ。C.「失礼します」とだけ告げて、席を立つ。D.「電話をしてきます」とごまかして席を立つ。Q2会社で課長宛の電話を受けましたが、あいにく課長は福岡へ出張中です。この場合の返答として、もっともふさわしいのはどれでしょうか?A.課長は外出しておりますが、お急ぎでしょうか?B.課長は出張で福岡におりますが、明日の午後には戻ります。C.課長は外出しておりますが、どのようなご用件でしょうか?D.課長は出張中ですが、ご伝言を承りましょうか?
大人の常識&マナーQuizPart2解答&解説Q1正解はC(「失礼します」とだけ告げる)格式のあるレストランとはいえ、トイレに立つのがNGではありませんので、我慢する必要はないでしょう。ただ、「お手洗いに」とはっきり言ってしまうのは食事中の相手に対しては失礼。「電話をかけるために中座」も、食事中は避けるべき。この場合、Cのように、席を立つ理由をはっきり告げないことは問題ありませんし、スマートな対応と言えます。Q2正解はA(「お急ぎでしょうか?」と聞く)Bのように出張日程などの情報をあまりに開示してしまうのはNGです。怪しげな相手ならCの対応でもいいのですが、やはり不躾な印象を与えてしまいます。Aのように緊急の用件かどうかを確認するのがマナー上手。Dの場合、こちらから、伝言を促すのはやや高飛車な印象です。相手に「伝言をお願いします」と言われてからの対応でいいでしょう。
TOPIC17無防備な状態の時にも、見られていることを意識するжいつ見られてもいいように常に気を抜かずに人と会話している時に表情が大切であることをTOPIC14で述べました。表情は感情を伝える「機能」をもっているので、表情によって自分の気持ちが相手に伝わるからです。でも、人と接している場合は、表情を意識することができても、意外に重要なのが、人と接していない時の表情なのです。職場ではいつも明るい笑顔を絶やさない人が、偶然街で見かけた時に、とても暗い表情で声をかけられなかったという経験をしたことがありませんか?あるいは行きつけのお店の感じのいい店員さんが、仕事を終わって帰る時に見かけたら、すごく恐い顔をして歩いていたとか……。そんな無防備な時にこそ、人の「素顔」が見えてしまうのです。自分だって、いつ他人に見られているかわかりません。いつ、どんな時でも、気を抜かずに、誰かに見られていることを意識するようにしましょう。あなたの不機嫌な表情を見て、人をガッカリさせてはいけません。人は常にあなたの「素顔」を見ているものだということをお忘れなく。☝Point他人は常にあなたの「素顔」を見ている
TOPIC18美しい立ち姿と座り姿を身につけて、姿勢のよさをアピールж悪い姿勢は相手を不快にさせ、失礼な態度とも受け取られる背筋がピンと伸びた立ち姿。そんな凛とした姿勢のよさは相手に好印象を与えます。逆に、背中の丸まった悪い姿勢で人に接していたのでは、印象が悪いばかりか、相手に不快な印象を与えてしまい、失礼な態度にもなりかねません。イスに座った時も、背もたれによりかかっていると、どことなく怠惰な印象を与えてしまうものです。また、女性であれば、脚をしっかり閉じていないとだらしなく見えるので、印象が悪くなります。立ち姿を美しくして、相手に好印象を与えるには、次の2つのコツをマスターすること。まずは、お尻に力を入れて、膝とつま先が同じ方向を向くように揃えてください。次に、背筋と膝の裏を伸ばすように意識して立つこと。これだけです。この2つのポイントを意識するだけでも、立ち姿が大きく変わるはずです。特に大切なのは膝です。気をつけていないと意外に膝は曲がりやすいので、膝の裏側を常に意識するだけでも、かなり立ち姿が違ってくるようです。жいい座り方を心がけることでトレーニングにもなる座り方にもコツがあります。イスの背もたれには決してよりかからず、浅めに腰かけて背筋を伸ばすように意識してください。この時、膝頭をぴったりつけて揃えることが大切です。膝頭を揃えると脚をきっちり閉じることができます。いつもこの座り方を意識して実践していると、腿の筋肉や腹筋のトレーニングにもなり、全身のスタイルもよくなると言われていますので一石二鳥です。また、脚は横に滑らせて、斜めに流すのが美しい座り姿のコツ。背もたれによりかからないだけでなく、腰かけた時には背筋をしっかり伸ばすことも忘れてはいけません。まずは鏡の前で立ったり座ったりして、最初に自分の姿をチェックしてみるのもいいでしょう。正面だけでなく、横向きでも見てみるのがポイントです。
立ち姿の左右のバランスはどうでしょうか?立った時に膝は曲がっていませんか?背筋は伸びていますか?座った時に膝頭はちゃんとついていますか?こうしてあらためてチェックしてみると、今まで気づいていなかった自分の姿勢のクセも見つかることが多いはずです。凛とした、隙のない立ち姿と座り姿をマスターしておけば、いつでも相手に好印象を与えることができます。姿勢のきれいな人を前にすると、こちらも気分がいいものです。自分の立ち姿、座り姿のクセをしっかり直して、美しい姿勢を身につけましょう。☝Point鏡の前で自分の姿勢のクセをチェックしておく
TOPIC19後ろ姿と歩き姿も重要。リズミカルにゆっくり歩こうж美しい姿勢でも、寝グセや洋服のシワがあれば台無しに姿勢をチェックする場合、鏡の前に立ったら、必ず後ろ姿も確認してみてください。後ろ姿は意外な盲点で、前から見た姿には気をつけていても、なかなか後ろ姿までは意識していないものです。だからこそ、後ろ姿には素のままの自分が出てしまうこともあります。後ろ姿に何か欠点があれば、かえって印象に残ってしまうかもしれません。後ろ姿のチェックポイントとしては、背筋をきれいに伸ばすことはもちろん、髪の毛の寝グセや洋服のシミやシワなどもしっかり確認しておきたいもの。こういう細かいことが、意外に目立ってしまって、しっかり他人に見られてしまうのです。また、歩く姿勢も重要。いくらエレガントな姿勢を身につけても、歩き方が悪ければ台無しです。膝裏を伸ばし、首が前に出ないように背中と頭がまっすぐになるように意識して歩きましょう。この時、肩甲骨をよせて下げるようにすると、背筋が伸びて美しく歩けるようになります。大きな音を立てないように、リズミカルに歩くと、より効果的です。ただし、セカセカと歩くのは禁物。ゆっくりとテンポよく歩くと優雅に見えます。☝Pointセカセカ歩かず、ゆっくりとテンポよく歩く
TOPIC20メリハリのある動作を心がけ、立ち居ふる舞いを美しく見せるжひとつの動作を確実にやり終えてから次の動作に入る姿勢と歩き方を身につけたら、さらに立ち居ふる舞いを美しく見せる動作を体得しましょう。基本は、「動作に区切りをつける」ことです。つまり、ひとつの動作を確実に終えてから、次の動作に移ることが大切。たとえば、コーヒーを飲みながら会話する場合に、スプーンで砂糖を溶かしながら話を続けず、いったんスプーンを置いてから、あらためて話に戻るようにするのです。細かいことですが、このほうが丁寧な印象を与えますし、複数のことをかけもちでやろうとすると、思わぬ失敗をすることもあります。また、動作の最後をゆっくりと静かに行うことを意識してください。たとえば、相手に何かを渡す時など、相手が受け取る間際に、ゆっくりと丁寧に渡すようにしましょう。手元も意外に見られていますので、指先をしっかり揃えるように意識します。指が開いているとだらしなく見えますし、指を揃えるだけで美しい動作に見えるものです。このような細かい動作に気をくばっていれば、相手に「きちんとした人だな」という印象を与えるだけでなく、心地よさを感じてもらえるはずです。☝Point動作の最後をゆっくり丁寧に行うことを意識する
TOPIC21鼻先からつま先まで、まっすぐに相手に体を向けるж関心をもっていない相手には、つま先がソッポを向く心理学では、本音を隠しているつもりでも、思わぬ動作にそれが表れることがあると認められています。たとえば、人は好ましいと感じる相手がいれば、無意識につま先が相手のほうを向くのだと言います。逆に、相手への関心が薄い場合は、無意識につま先が外側を向いてしまうらしいのです。確かに、体が正面を向いているのに、つま先が横を向いていたら不自然な感じがしますし、ビジネスシーンでも上司に呼ばれた時など、顔だけを向けて返事をした場合と、全身をしっかり上司に向けて返事をした場合では、だいぶ印象が変わるでしょう。このことから、鼻先からつま先まで、しっかり相手にまっすぐ向けることで、相手の話をしっかり聞いている姿勢をアピールできるとも言えます。実際に、自分のほうをまっすぐ向かずに話を聞いている相手には、なんとなく不信感を抱いてしまうものです。「相手の正面にしっかり体を向けて、話を聞く」。これをしっかりと徹底するだけでも、相手の信頼を得ることができるのではないでしょうか。☝Point相手にしっかり体を向けると、信頼を得られる
TOPIC22相手に見えていない場合でも、手を抜かずにお辞儀をするж相手に見えなくてもお辞儀をするトップセールスマン百貨店など、サービス業ではお客様にお辞儀をする姿勢をしっかりと練習させると言います。「お辞儀」は一瞬の動作ではありますが、そこには「あなたを大切に思っています」「あなたに感謝しています」という気持ちを込めることができます。日本人は伝統的にこの「お辞儀」という動作を大切にしてきました。あるトップセールスマンの例ですが、彼は訪問販売でセールスを断られた時に、インターホン越しにしっかりとお辞儀をするというのです。その姿は相手には見えないのですが、時間を割いて話を聞いてくれた相手に、感謝の気持ちを示すためだとか。さすがに、好成績を残している人だけに、立派な心がけと言えるでしょう。誰も見ていないところでは、人はつい手抜きをしてしまうものですが、そんな姿勢では、気づかいは身につきません。誰も見ていないからこそ、本当の素顔が表れるのです。お辞儀は言葉以上に心が伝わる行為とも言えます。誰も見ていないところでも、常にお辞儀がしっかりできるような人であれば、ちゃんとした気づかいができる人に違いありません。☝Point誰も見ていないところで、本当の素顔が顔を出す
TOPIC23場にふさわしい、清潔で機能的な身なりを心がけるж特にビジネスでは、清潔感と機能性、ふさわしさが求められる「人を見ためで判断するのはよくない」とはよく言うものの、裏返せば見ためで判断されてしまうことが多いからこそ、こういう戒めがあるのだとも言えます。確かに、身だしなみが悪いばかりに、職場での評価が下がってしまうというケースも少なくないでしょう。本人は、「見ためでなく仕事の能力で評価してほしい」と思っているかもしれませんが、逆に身だしなみを整えることで評価が上がるのであれば、そこから始めるのも有効なのではないでしょうか。では、具体的にビジネスシーンにおいて、どのような身だしなみが求められているのでしょう。ポイントは3つ考えられます。まずは①清潔感。これはビジネスに限らず、対人関係全般で大切なことです。特にポイントとなるのは、靴やツメ。そのような先端部分にも手を抜かないことがコツです。このような部分は、意外に他人に見られがちだからです。ツメが伸びていたり、靴が汚れていたりしたら、いくらスーツをビシッと決めていてもマイナスな印象を与えるので注意しましょう。ж見ためだけでなく、「におい」をケアすることも重要次のポイントは②機能性です。仕事をする上で支障が出るような服装を身につけてはいけないという意味です。タイト過ぎるスカートやミュールなどの歩きにくい靴、あるいはしゃがんだ時に胸元が見えそうな服装も問題です。デスクワークであれば、座りジワができやすいような素材も機能的とは言えません。もう一点、重要なのが③場にふさわしい服装であること。たとえば、オフィスワークなのに派手なメイクをしていたり、アパレル関係の会社でブランドイメージにそぐわない服装だったり、あるいは撮影スタジオなど、ジーンズ姿で働く人も多い職場でスーツ姿だったりすれば、どれも違和感をもたれてしまうでしょう。ほかに、たとえ服装がきちんとしていても、髪型が遊び人風だったり、水商売風の派手な感じであれば、違和感がかなりあります。また、見ためだけでなく、「におい」にも注意が必要です。ニンニクなどのにおいが強い料理を食べた時や、タバコのにおいにもケアが必要でしょう。ブレスケアアイテムなどをバッグに忍ばせておくのもいいかもしれません。最近はタバコのにおいを毛嫌いする人も多いので、喫煙する人は普段からしっかりケアしておきましょう。
身だしなみを整えることにより、相手に安心感を与えられます。大きな気づかいとなるので、3つのポイントを頭に入れて、常日頃から意識してみてください。☝Point身だしなみを整えることで、相手に安心感を与えられる
TOPIC24小さな声は相手を不安にする。腹式呼吸をマスターしようж相手の印象を大きく左右するのは「声の出し方」「外見」とは微妙に異なるかもしれませんが、相手に与える印象を大きく左右するのは、じつは「声の出し方」なのです。声が大きいと、「元気な人」というアピールができますし、その人の「自信」も表せます。逆に声が小さいと、元気がなく、自信がなさそうな印象を与えてしまうのです。これは損をするばかりでなく、相手に不安を感じさせるので、気づかいとしても失格です。地声の大きさは簡単には変わりませんが、腹式呼吸をマスターすれば、お腹から声が出るので、相手にはっきり伝わるし、喉を痛めることもありません。お腹から出す声は、相手に対する「響き」が格段に違います。同じ内容の話をしても、お腹から声を出せば、相手に声の振動が届くので、より深くアピールできるのです。声の出し方を変えるだけで、相手の反応が変わってくるので、こちらのメッセージが届いていることが実感できるはずです。そうなると自分にも自信がつき、話をすることが楽しくなるでしょう。まさに好循環です。腹式呼吸は誰でも身につけられるものなので、是非練習してみてください。☝Pointお腹から声を出すと、相手に対するアピールが違う
TOPIC25色彩が及ぼす心理的な効果を知り、着こなしに活用してみるж政治家たちも意識している色の心理的な効果見ための印象は、「色」によっても大きく左右されます。服装で色彩が与える心理的な効果を活用するのも有効と言えるでしょう。たとえば、「白」は清潔な印象を与える色で、人間関係を円滑にする効果があると言われます。「赤」は積極的なイメージ、「青」は誠実で信頼を与える色で、知的なイメージでもあります。「黄」は明るくフレンドリーな印象を与えるので、特に初対面の相手に親しみを感じてほしい時には適しています。このように色が人に与える効果は広く認知されていて、政治家たちも、色の心理的な効果をネクタイに活用したりしているのです。アメリカのオバマ大統領は、普段は民主党のシンボルカラーである、ブルー系のネクタイをしていることが多いのですが、彼には、赤いネクタイのイメージが強いのではないでしょうか。実際に、重要な演説の時などはよく赤いネクタイを身につけています。赤は自分を強くアピールするのに最適な色であり、積極性とともに、リーダーシップを象徴する色でもあります。赤い服を身につけると、自分の気持ちを高める効果もあるので、ビジネスで勝負をかけたい時などにもふさわしいかもしれません。ж市民の前では黄色いネクタイをする安倍首相日本の安倍晋三首相も、色の効果をかなり意識していると思われます。国会での答弁などではブルー系のネクタイをすることが多いのですが、おそらく、誠実さと信頼感のある印象を与えるのが狙いでしょう。しかし、街頭演説など、一般市民の目に直接ふれる時の安倍首相は、必ずと言っていいほど黄色系のネクタイをしているのです。2014年の衆議院議員選挙ポスターや東京五輪の招致演説でも黄色系のネクタイをしていました。明るさや希望、フレンドリーさを象徴する黄を一般市民の目にふれる場所で身につけるのは、極めて理にかなっていると言えます。オバマ大統領や安倍首相が、色の心理的な効果を意識していることは、疑う余地がないでしょう。服装を選ぶ時には、そんな色の効果を意識して、場に応じた着こなしに活用するのもオススメです。ただし、色の心理効果には、青は「消極的」、黄は「未熟」など、マイナスの要素があることにも注意が必要です。また、特にビジネスでは、あくまで相手目線で選ぶことも忘れずに。たとえば、勝負のプレゼンだということで、赤いネクタイをしてアピールしようと思っても、その企業のライバル会社のシンボルカラーが赤であったとしたら、ネクタイを見て、先方の担当者は不快な思いを抱くかもしれません。これでは逆効果です。そんな失敗をしないように、自分本位ではなく、相手の立場で色を考えることも意識してください。
☝Point色の効果を意識しつつ、相手目線で選ぶこと
コラム一流CAの気くばりテクVol.3自分の声を録音して、客観的に聞いてみる「私たちCAは、研修の時にサービスする際の自分の声を録音して聞くという時間を設けています。自分の声を客観的に聞くと、イメージしているのとかなりギャップがあるので、『えっ、私ってこんな声なの!?』と、結構みんなガッカリしますね(笑)。ただ、滑舌が悪かったり、声が小さ過ぎたりとか、早口過ぎて聞き取れないのは業務上で問題がありますので、しっかり訓練をします。一般的にも、声が聞き取りにくいと、相手にストレスを与えてしまうし、その方の印象も悪くなるので、声の出し方は重要です。話し方にクセがあるのも、相手がそれを気にしてしまって、肝心なことが伝わらない原因になるので注意が必要。せっかく、相手に気づかいをして会話をしていても、話し方や声で悪い印象を与えてしまってはもったいないですよね。そこで、皆さんも一度自分の声を録音して客観的に聞いてみることをオススメします。自分の声が相手にどう聞こえているのか、声の高さや大きさ、スピードはどうか、自分のクセや傾向もつかんでおきましょう。また、高齢の方相手にはゆっくりめの低い声で、若い方には少し高めの声などと、相手によって声の出し方に変化をつけるのが理想的です」(国内線CA/N・Mさん)
大人の常識&マナーQuizPart3解答&解説は次ページに!Q1パーティーで人を紹介され、名刺交換をしました。珍しい名前で、読み方がよく聞き取れなかったのですが、この場合、どうするのがふさわしいでしょう?A.名刺を凝視するのは失礼なので、そのまましまう。B.その場で、相手に読み方を確認する。C.本人には聞かず、紹介者にそっと聞く。D.その場は受け流し、後から自分で調べる。Q2紅茶やコーヒーにミルクや砂糖を入れて飲む場合、スプーンでかき混ぜるしぐさとして美しいのは、次のうちどれでしょう?A.時計回りに円を描いてスプーンを動かす。B.反時計回りに円を描いてスプーンを動かす。C.手前→奥とタテ方向にスプーンを動かす。D.左→右と横方向にスプーンを動かす。
大人の常識&マナーQuizPart3解答&解説Q1正解はB(その場で相手に確認する)いただいた名刺を凝視するのはマナー違反ではなく、むしろロクに見ないでしまってしまうほうが失礼です。パーティーなどの席では、名前の読み方や社名、住所など名刺をきっかけに会話がはずむこともあるので、この場合は相手にその場で確認するのがベター。CとDはマナー違反ではないのですが、相手に対する態度としては疑問が残ります。Q2正解はC(タテ方向に動かす)AやBのようにグルグルと円を描くようにかき混ぜると溶かしやすいし、そうする人が多いのですが、じつは、あまり美しくありません。Cのように、手前から奥へと、指先を軽く動かすようにしてかき混ぜるのが、もっとも優雅に見える所作です。Dのように左右に動かすのは、飲み物をこぼしてしまいやすいので、あまりオススメできません。
TOPIC26他人の悪口や愚痴には同調せず、やんわりと否定するж他人の悪口が大好きな人も多いが、同調しない仲間同士で集まった時、その場にいない人の悪口や不満、愚痴などを話す人も少なくないでしょう。残念ながら、他人の悪口が好きな人は多いのです。しかし、こんな場合は決して同調せず、会話には加わらない態度を通したほうがいいでしょう。「ねえ、そう思わない?」と同意を求められても、「そうかなぁ、私は別にそう思わないけど……」とやんわり否定するのがベター。こういう対応を何度かしているうちに、「この人はこういう話が嫌いなのかな」という認識が相手にも生まれるはずです。人の悪口や愚痴を言うのは、確かにストレスの発散になるのかもしれません。でも、言われた人の気持ちはどうでしょう。自分がそのターゲットになったと想像したら、誰でも不愉快なはずです。それに、他人の悪口というのは、往々にして一方的な偏見や思い込みがベースになっているものです。かといって、正面切って反論してしまうと場が荒れます。あくまで、やんわりと否定して決して同調しないことで、人間関係をスムーズに保ちながら、あなたが偏見の防波堤になってあげてください。☝Point同意を求められても決して同調しない
TOPIC27気乗りしない誘いを受けても、頭ごなしにノーと言わないж断るのは簡単でも、誘ってくれた相手に配慮するつき合いの浅い相手から食事の誘いを受けたけど、あまり気乗りがしない……。あるいは、自分の趣味とは合わないイベントなどに誘われた時など、「できればお断りしたい」と思ったら、どう返事をしていますか?理由をつけてお断りするのは簡単なのですが、せっかく声をかけてくれた相手にも配慮が必要です。こんな場合はノーと即答するのは避けて、拒絶感をあまり感じさせずに断るように心がけましょう。たとえば、誘いを受けたらまず「どうもありがとうございます」とお礼をして、「でも、今月はちょっとスケジュールが立て込んでしまっているんです……」などと言いながら、予定を確認するフリをします。「ごめんなさい。予定が入ってしまっていて、すごく残念です」と詫びながら、お断りをしてはどうでしょう。誘いには感謝しつつ、今回は都合が合わなかったという形にすれば、相手にも拒絶されたという印象が残らないはずです。「私、そういうのは興味ないんです」と、ストレートに本音で対応してしまうのはよくありません。気乗りしない誘いにも、大人の対応でスマートに切り抜けるようにしたいものです。☝Point誘いには感謝し、今回は都合が合わなかったことに
TOPIC28人にお願いをする時は、相手への配慮を示すж相手が目下であっても「お願いする」という意識で人にお願いをする時は、何をおいても相手に配慮を示すことが肝心です。つまり、相手の生活サイクルや時間の都合など、相手側の立場に合わせて考えないといけません。直接会ってお願いをするのであれば、なるべく相手の職場や自宅に近い、相手にとって都合のいい場所で、しかも迷惑にならない時間を選ぶことが大前提です。ただ、相手が職場の部下や後輩など、自分が目上の立場である場合だと、部下を呼びつけたり、メールや電話で簡単に頼んでしまうことはありませんか?自分が目上の立場でも、相手に何かを頼む以上は、「あくまでお願いする」という意識をもちたいものです。また、お願いをした後は、相手を信頼して任せることも大切。ちゃんと頼んだことができているか心配になっても、「あれは、こうしないとダメだからね」などと、途中であれこれ注文をつけたり、しつこく進捗を確認するのもNGです。相手に頼んだ以上、その人のやり方にクビを突っ込むのは、信頼関係を崩す原因になります。相手にやってもらいたくて頼んでいるのですから、信頼して任せることが礼儀というものです。☝Pointお願いした以上は、口出しをせずに任せる
TOPIC29初対面であっても臆せず、話題を提供する努力をж質問攻めにしてしまうと相手は警戒する初対面の相手だと、緊張してしまうし、会話がはずまないことも多いと思います。そこで、初対面の相手と会話する時のコツをお教えしましょう。ありがちな失敗は、「インタビュアー」になってしまうことです。初対面とはいえ、相手のことを知りたいと思うあまり、質問攻めのようになってしまってはマナー違反。得体の知れない相手にあれこれ聞かれたら、通常は警戒心が働くものです。まずは、こちらから心を開いて、自分は何が好きとか、趣味は何であるとか、「この前○○に行ってきたんですよ」など、内容はなんでもいいので、相手より先に自分のことを話してみるのがルールだと思ってください。ただし、あまりに自分の話ばかりをしていてもいけません。頃合いを見計らって、相手にも話をふるように。この場合、相手との共通点が何かひとつでもあれば、糸口になります。出身地や住んでいる街が近いとか、学生時代の部活、趣味や好きな音楽とかテレビ番組とか血液型でも、なんでもいいのです。ひとつのきっかけでお互いの距離がグンと縮まれば、一気に親近感が湧いてくるものですから。ж話題作りに「きどにたてかけし衣食住」の法則を活用しよう参考までに、話題に困った時には「きどにたてかけし衣食住」の法則も覚えておきましょう。つまり、「き(気候)・ど(道楽、趣味)・に(ニュース)・た(旅)・て(テレビ)・か(家庭)・け(健康)・し(仕事)・衣(衣服)・食(食べ物)・住(住所・住居)」のどれかを話題にすれば、会話が広がるというものです。これに縛られる必要はないですが、困った時のために覚えておくといいでしょう。
また、初対面の相手との会話で心がけたいのは、相手の話すスピードやペース、波長にこちらが合わせることも重要なテクニックです。ゆっくりと話す相手には、こちらもそのペースに合わせてゆっくりめに。早口の相手であれば、基本は聞き役に回って、とにかく相手のペースを崩さないように適度に相づちを打ちましょう。もし、無口な人なら、こちらが無理して一方的に話すことはありません。そんな時は沈黙が気まずいとは思いますが、相手のほうはあまり気にならないものです。沈黙に焦るあまり、意味のない質問をしてしまって会話が迷走してしまうよりは、むしろ黙っているほうがいいでしょう。沈黙を利用するのも一種のテクニックなのです。沈黙が生まれると、その後に相手が本当に話したいことを話してくれることもあります。間を置くことで、ワンクッション入ることにより、お互いのペースが安定して会話が落ち着く効果もあるので、決して沈黙をおそれずに、それを活かすというワザも覚えましょう。☝Point相手のペースや波長に合わせるテクニックを体得
TOPIC30孤立している人を助けてあげるよう配慮するж会話に加わりやすいように導いてあげること人づき合いがあまり得意でない人は、ビジネスでのチームや仲よしグループの中でも、なんとなく居心地が悪そうだったりします。大勢で会話していても、その人だけが無口だったり、会話に加われないことがあったなら、助け舟を出してあげたいもの。まずは孤立している人がいないかどうかに目くばりし、会話の流れを見て、「そういえば、○○さんのお宅はどうなの?」などと、会話に加わりやすいように導いてあげるといいでしょう。グループ内で孤立している人は、単に人見知りとか、控えめの性格というより、なんらかの悩みを抱えている場合もあります。たとえば、仕事や対人関係で悩んでいるのかもしれないし、グループ内に苦手な人がいることも考えられます。よく観察していれば、そんな気配を感じることもできるはずなので、もしそんな様子があれば、じっくり悩みを聞いてあげるのもいいでしょう。孤立している人がいたら、友人同士の人間関係にヒビが入ることもあります。何より、本人が可哀想ですから、そのような人がいないか、常に目くばりをして、発見したら早めに声をかけてあげてください。☝Point孤立している人を発見したらなるべく声をかける
TOPIC31嫌いな人に対しても感情を表には出さず、フェアな関係を築くж相手によって態度が違うと、信用できない人と思われる人間同士ですから、どうしても相性のよくない場合もあります。「別に嫌な人ではないのだけど、自分とは合わない」ことは、誰にでもあるでしょう。でも、合わない相手だからと、それをはっきり表に出してしまうのは感心しません。相手によってあまりにも態度が違うのでは、信用できない人間だと思われてしまいます。やはり、人の好き嫌いを表に出さないことが、気づかいある大人の態度と言えるでしょう。ただし、無理をして合わない人に取り入ったりすることはありません。1日に1~2回話しかける程度で十分です。長話をする必要もありません。とにかく、自分から話しかけることで、相手に敵意をもっていないことをアピールすればいいのです。友人グループ内の人なら、顔を合わせた時に1回とか、職場の同僚なら1日に1回でもいいでしょう。仲よしにならなくても、まったく話をしないのでは溝を深めます。特に同じ職場であれば、まったく関わりをもたないのも不自然ですので、苦手な人に対しても自分から声かけし、溝を深めないことが、品格のある気づかいと言えるでしょう。☝Point苦手な人でも、1回は自分から話しかける
TOPIC32気難しい相手に対しては、大人の態度でサラリと対応ж感情の起伏が激しい人には、子どもをあやす感覚で接するあなたの周囲にも、感情の起伏が激しいタイプの人がいませんか?そういう人は、機嫌がいい時はいいのですが、ひとたび機嫌が悪いと、周囲の人に噛みついたりして、正直つき合いにくいですよね。こういうタイプの人を相手にするのは、ちょっと疲れます。機嫌が悪い時はなんとかなだめようとしても、多分難しいでしょう。こんな人には、あくまで大人の態度を決め込み、「この人はこういう人なんだな」と、クールに見守るような感覚で接するのがいいでしょう。その人がどんなに怒っていようが、自分が大人の感覚でいると、子どもをあやすような感覚でつき合えるものです。また、プライドが高くて気難しい人の場合は、その人が得意な分野に対して、「自分はこれが苦手なんです」という立場で接するのが得策です。ゴルフ好きな人には、「じつは私、パットが全然入らなくて……」とか、スタイル自慢の女性には、「どうすれば、そのスタイルを維持できるの?」などと聞けば、気をよくしてアドバイスしてくれるはず。そんな大人の態度で接すれば、気難しい相手ともうまく関係を築けるものなのです。☝Point大人の態度で接すれば、うまく関係を築ける
TOPIC33決して見返りを求めないギブアンドギブの精神を貫いてж「ギブアンドテイク」ではなく、「ギブアンドギブ」を実践ビジネスの世界は、「ギブアンドテイク」の精神、つまり、相手に利益をもたらすと同時に自分も利益を得ることで成り立っていると言えるでしょう。人間関係においても、他人に何かをしてもらったら、なんらかのお返しをするのが当然です。しかし、これをはき違えて損得ばかりを気にして「見返りのない人とはつき合わない」と曲解している人もいるようです。ビジネスならともかく、普段の人間関係においてこれでは寂しい気がします。決して見返りを求めない「ギブアンドギブ」の精神こそ、理想ではないでしょうか。そもそも、気づかいというものは、「その人にしてあげたいからする」もので、見返りがほしくてするものではないはずです。「相手に喜んでほしい」「相手を助けてあげたい」「相手をいい気分にしてあげたい」これだけでいいのです。自分の仕事が早く片づいたなら、他人の仕事をどんどん手伝ってあげましょう。別に何かを返してもらわなくてもいいのです。でも、ギブアンドギブの精神を貫いて行動していれば、いざという時に「この人のためなら」と相手も動いてくれる可能性は大きいのではないでしょうか。☝Point「してあげたいからする」行為に、見返りはいらない
TOPIC34気づかいのブロックを外すワンフレーズをマスターしようжブロックをかけるのがクセになると、抜け出せなくなる気づかいをしようと思っても、なかなか上手にできない、という人は、「こんなことをしても余計なお世話かもしれない」とか、「かえって迷惑かも……」などと、自分で勝手に心にブロックをかけている場合が多いかもしれません。確かに、相手や状況によっては、余計なお世話になってしまうこともあります。だからこそ、相手をしっかり観察することが必要だということはTOPIC3で説明しました。でも、気づかいにブロックをかけることがクセになってしまうと、抜け出すのが難しくなります。そこで、ブロックしている自分の気持ちをあえて相手に伝えてしまうことで、その不安を解消することが有効です。つまり、次のような一言を最初につけ加えることがオススメです。ж先回りして本音をさらけ出すワンフレーズが効果的「余計なことかもしれないと思ったのですが……」「かえってご迷惑かもしれないのですが……」「私ではお役に立てないかもしれませんが……」などといったワンフレーズを先に口にすることで、先回りして自分の本音をさらけ出してしまうのです。そうすれば、自分も楽になるばかりか、相手への配慮が伝わる効果もあります。こちらの本音が伝われば、相手がもし、本当は厚意を断りたいと思っている場合にも、正直に答えやすくなるのです。
友人同士であっても、元気がなさそうに見える人がいたら、「おせっかいかもしれないんだけど、最近、なんだか元気がないんじゃない?何か心配ごとでもあるの?」などと声をかけると、相手を気にかけていることが伝わります。もしふれてほしくなかったとしても、「自分を気にかけてくれているんだ」という、あなたの配慮が必ず伝わるはずです。心にブロックがあること自体は、決して悪いことではないのです。相手のことを深く思うからこそ、不安が生まれるのですから。ただ、その不安は、「相手に何かをしてあげたい」という気持ち以上に、「自分が相手にどう思われてしまうか?」という気持ちが勝ってしまっているから生まれるということも言えるでしょう。気づかいがうまくできない時は、自分の心のうちを見つめ、心にブロックがかかっているかどうかをまずは確認してください。そして、少しだけ勇気を出して、自分の本音を隠さずに言ってしまいましょう。先に紹介した、そんな本音を伝えるワンフレーズの術をいったん覚えてしまえば、とても心が楽になり、いつでも素直に気づかいができる、達人の域に近づけるはずです。☝Point本音をさらけ出すフレーズが、心を楽にする
コラム一流CAの気くばりテクvol.4全員にカードを手渡しする機長の気づかいの理由は?「私たちが尊敬する、ある機長のお話です。彼は一緒にフライトするスタッフ全員にいつも気くばりをしてくれることで知られています。『今日もフライトよろしく』と書いた手書きのカードを渡してくれたり、あるいはキャンディーなどのお菓子を全員にフライト前に手渡ししてくれるのです。機長の仕事は大変な激務で、フライトにおける責任は重大なものがあります。そんな中で、このような気くばりをしてくれるような機長は、なかなかいません。フライト中はコックピットにいて私たちには機長の姿は見えません。大きな機体になると、CAも大勢乗りますし、機長とまったく顔を合わせないこともあるのです。でも、カードなどを手渡しすることで、必ず全員とコミュニケーションを取ることになります。多分、それが目的なのでしょう。そんな気くばりのおかげで、私たちも機長を身近な存在に感じられるので、乗務中に何かあった場合にも、機長にコンタクトがしやすくなるのです。きっと、そこまで考えての行為なのでしょう。ちょっとした物でも、何かを手渡しすると、相手に心が伝わります。手書きのカードというアイディアも、メール全盛の現代にはかえって新鮮で、とてもいいと思いますね」(国際線CA/T・Sさん)
大人の常識&マナーQuizPart4解答&解説は次ページに!Q1ホテルでルームサービスを頼み、部屋で食事をしました。食べ終わったら、どのようにするのが正しいマナーでしょうか?次のうちから選んでください。A.食器にナプキンをかぶせ、ワゴンのまま廊下に出す。B.片づけやすいように皿を重ね、ワゴンのまま廊下に出す。C.食べ終えたことを連絡して、部屋まで下げにきてもらう。D.連絡はせず、下げにきてくれるのを部屋で待つ。Q2上司の指示通りに企画書を作ったところ、「オレの指示と違う」と怒られました。でも、完全な上司の勘違いで、別の企画書への指示と混同している様子。この場合、どのようにするのがいいでしょう?A.「お言葉ですが……」と、間違いをきっぱりと指摘する。B.「あの、それは別の企画書では……」と、やんわりと指摘する。C.「申し訳ありません」と謝罪し、再提出の際に指摘する。D.「私も最初は間違えました……」と、自分もミスしたフリで指摘する。
大人の常識&マナーQuizPart4解答&解説Q1正解はA(ナプキンをかぶせて廊下に出す)食べたものを室内にずっと置いておくのは不衛生ですし、室内ににおいが残ってしまうのも不快なのでDは×。ワゴンごと廊下に出しておけば片づけてもらえるので、こちらから連絡をするのは、「早く下げてほしい」と要求するようにも受け取れ、スマートさに欠けます。また、皿を重ねたり、きれいに拭いたりすることも不要です。Q2正解はD(自分もミスしたフリで指摘)会社はタテ社会ですが、上司が間違っていることが明らかなら、イエスマンではいけません。こういった場合には、きちんと訂正することも大切。でも、上司に恥をかかせないように配慮を。Aは強過ぎる態度ですし、BやCだと、上司もバツが悪いはず。「じつは私も間違えかけました」などの言葉で指摘するのが、もっとも角が立たないでしょう。
TOPIC35読む人に負担を与えないメールを。件名を工夫し、シンプルにж用件が伝わるようにコンパクトでシンプルなメールをビジネスではもちろん、プライベートでも、やたらに長文のメールやダラダラと続いて何が言いたいのかよくわからない内容のメールは、ちょっと読むのが面倒になってしまいます。そんなメールをもらったほうは、つい返信するのが億劫に感じて、時には放置してしまうこともあるかもしれません。そんなことにならないよう、メールを送る時にも、相手の負担とならないような気づかいをするべきです。メールの基本は、用件がしっかり伝わるように、「短く、シンプルにまとめること」。これに尽きます。ビジネスにおいては、1日に100通以上のメールに目を通すという人も珍しくありません。プライベートでも、たとえば、仕事と家事や育児などを両立させているような忙しい人なら、メールを読むのも貴重な時間となります。そんな人たちにも、短い時間でしっかり読んでもらえるよう、文面を工夫しなくてはいけません。ж件名だけで内容や緊急性がわかるのがベストたとえば、件名のつけ方もポイント。「次回打ち合わせの件」や「保護者会のお知らせ」などと、内容がはっきりわかることも重要ですが、緊急の場合には「本日15時までに承認をお願いします」とか、「明日必着の件」などと、「いつまでに何をしてほしいのか」を伝えるだけでも緊急性が伝わり、相手も優先順位をつけやすいので便利です。ビジネスでも、プライベートでも「相手がメールを開く前に、察しがつく」件名をつけることができればベストでしょう。プライベートなメールでは、用件を伝えるだけでは味けない感じもしますので、少しはジョークを交えたり、相手のキャラクターに合わせて遊び心を交えるのもいいと思います。ただし、長文メールにならないようにしましょう。「相手のことを思って送っている」ことを伝えることは重要ですが、たとえ、丁寧に心のこもったメールを送ったとしても、「簡単な返事では悪いかな」と相手に思わせたら逆効果です。たとえば、本を紹介してもらった相手に、読後のお礼をする場合、長々とメールで感想を書き連ねる必要はありません。「この前教えてもらった本、読み終えました。すごく面白かったです。どうもありがとう」といった感じで十分だと思います。メールはあくまで連絡手段と割りきり、本当に伝えたいこと、相手に届けたいあなたの思いは相手に実際に会った時に、直接伝えることこそがコミュニケーションの原則だと、肝に銘じておきましょう。メールにばかり頼り過ぎず、直のコミュニケーションをあくまで重視することを忘れないでください。
☝Point本当に大切な思いは、直接会った時に伝えよう
TOPIC36言いにくいことを伝えるには、相手を傷つけない工夫をするж相手が劣等感や反発心を抱かないように伝える方法誰かに注意をしたり、指導をしたりする場合には、言い方も難しいと思います。そんな時は、厳しいことを言わなくてはならないし、相手の成長のためにも必要なことなのですが、厳しいことをストレートに言うばかりでは、相手は自信を失い、かえって成長する意欲をそいでしまうこともあります。ナイーブな人であれば、自分が必要とされていないかのように勘違いしてしまって、ひどく落ち込んでしまうこともあるのです。こんな時は、命令口調を避けて、相手が劣等感や反発心を抱くことのないような気づかいが必要でしょう。たとえば、いきなり本題から入らずに、「ほめる」ことからスタートし、ねぎらいの気持ちを示してから、本題に入るのがベター。この場合、「○○しなきゃダメ」という言い方でなく、「せっかく○○なんだから、宝のもちぐされだよ」などという伝え方がいいでしょう。「宝のもちぐされ」は相手を認めている言葉なので、相手は助言を素直に受け止めやすくなります。また、最後に「よし、頑張っていこう」などと、励ましのフレーズをつけ加えて終えるのが、相手を前向きにさせるコツです。☝Pointほめることから入って、励ましの言葉で終えるのがコツ
TOPIC37プレゼントをする際は、日頃からリサーチしておくж日本酒が大好きでもワインは飲まない人もいるプレゼントを贈る際は、喜んでいただけるように日頃からリサーチをしておくことが大事です。お酒好きな人でも、日本酒は好きだけどワインは飲まないとか、焼酎には目がないのにウイスキーは嫌いということもあります。大の甘党という人でも、健康のために好物を控えているというケースもあるでしょう。そんなタイミングで上等な和菓子を贈っても、かえって迷惑になってしまいます。特に異性に贈る場合は、ネクタイやネックレスなどの身につけるアイテムは避けるべき。家庭のある人なら、家族全員で楽しめる食べ物などがいいでしょう。また、自宅を訪問する機会があれば、「和のテイストを好む」とか、「ファンシーな家具が好き」などと、インテリアのテイストをチェックしておけば、相手の趣味に合ったものを贈ることもできるので、忘れずにメモなどをしておくとベストです。また、子どものいる人なら、本人より子ども向けのプレゼントを贈ると喜ばれることもあります。プレゼント選びは、相手を深く知っておくことが基本です。日頃の観察を怠りなく、喜んでもらえる物を選びましょう。☝Point自宅を訪問した時に、相手の嗜好をチェック
TOPIC38相手が断りやすそうな誘い方を身につけるж断るのに「申し訳ない」気持ちにさせてしまってはいけない食事などに誘う場合、相手の人に必要以上に気をつかわせないようにすることも大切です。あまり張りきり過ぎても相手の負担になります。たとえば、なかなか予約が取れない人気レストランを首尾よく押さえたとしても、もし相手の都合が悪ければ、断るのに気が重くなりますし、「申し訳ない」という気持ちにさせてしまっては本末転倒です。スケジュールが合わなくても、相手が気軽に断れるような誘い方をするのが上手な気づかい。たとえば、「お食事にいきませんか?」より、「タイ料理の××というレストランにいこうと思うのですが、ご一緒にいかがですか?」のほうが、「その店なら行ったことあるから」とか「タイ料理はちょっと苦手で……」などと、断る理由もつけやすいはずです。この場合、お店をはっきり提示して誘うのもポイントです。値段もイメージできるし、「高級過ぎて気が重いな」とか、「その店はカジュアル過ぎて趣味が合わない」などと相手が思えば、イエスかノーの判断もしやすいでしょう。こちらが誘う場合は、受けてもらえばラッキーと割りきり、イエスの返事を期待し過ぎないスタンスでいるのが原則です。☝Pointイエスの返事を期待し過ぎないスタンスで誘う
TOPIC39待ち合わせ場所に気の利いたスポットを選ぶж店内が狭かったり、人の出入りが激しい店は落ち着かない誰かと待ち合わせをする場合、お互いにわかりやすいスポットを選ぶのが原則ですが、それだけでは品格のある大人としては不十分です。たとえば、駅の改札などはポピュラーな待ち合わせ場所ですが、やむを得ず、相手を待たせてしまうケースも想定しなくてはいけません。駅によっては、冷暖房が効いていないところや、時間のつぶしようもないところもあり、問題が出てくる場合もあります。また、お互いに、正確な時間が読みにくいケースでは、カフェなどで待ち合わせることも多いでしょう。でも、店内がとても狭かったり、客の出入りが激しい店だと、待っているほうは落ち着きません。待ち時間が長くなれば、お茶1杯では居づらくなることもあります。そこでオススメなのは、座るスペースのある書店です。気になっていた本を手に取ったりして、案外楽しく時間が過ごせるものです。ほかに、駅構内のギャラリースペースや展示コーナーなども、時間を気にせずに済みます。そんな具合に、気の利いた待ち合わせ場所が指定できるよう、普段からリサーチしておくのも上級な気づかいです。☝Point快適に待ち時間を過ごせる場所をリサーチしておく
TOPIC40想像力を働かせることで、一歩先行く気づかいができるж予定変更で迷惑をかけた相手の恋人にまで配慮ワンランク上の気づかいをするには、何が必要か。難しいですが、たとえば、「想像力を働かせる」ことが、それに該当するものでしょう。ある女性の体験ですが、取引先にトラブルがあり、緊急の仕事を頼まれたそうです。その人は恋人とデートの約束があったのですが、緊急事態なので事情を告げてデートをキャンセルし、仕事に臨みました。後日、取引先の人から、「先日のお礼です。仕事で疲れたお体を、少しだけ癒してあげてください」とのメッセージつきで、入浴剤セットが送られてきたのだとか。さらに、「我々のために予定を変更してくださった方にお渡しください」と、恋人の分のプレゼントまで用意されていたのです。まさか、恋人のことまで気にかけてくれるとは思わず、彼女がとても感激したのは言うまでもありません。先方には当日にプライベートな約束があったことはそれとなく話したそうですが、この想像力こそ、一歩先行く気づかいと言えるでしょう。そんな風に、相手の周囲にまで目をくばれることが、ワンランク上の気づかいなのです。☝Point相手の周囲にまで目をくばることが大切
TOPIC41「見ていない」フリや無言の行為が、一流の気づかいになることもж「先日、〇〇でお見かけしましたよ」と言うのはNGたとえば、街で知人を見かけた時など、後日その人に会った時に「先日、○○でお見かけしました」と言うのは避けたほうが無難です。それがプライベートな場であれば、安易に口にしないようにするのがマナー。ビジネスシーンであっても、何か社外秘に関わる行動であった可能性もあります。極端なケースでは「ライバル社からの引き抜き話のための秘密の会合」だったかもしれません。だからこそ、こういうことをうっかり口にしないことも、上手な気づかいと言えるのです。また、ある居酒屋での話です。妻を亡くした男性客がひとりでビールを飲みながら、妻の生前の写真を手にして涙を流していることに店員が気づきました。その店員は黙ってもうひとつのグラスを用意して持っていったそうです。おつまみの注文を取るのもはばかられたのか、「オーダーの時はお呼びください」とメモを渡しました。やがて、そのグラスが、亡き妻の分であることに気づいた男性は、店員の気づかいに感激したとのことです。そんな無言のさりげない行為こそが、一流の気づかいなのではないでしょうか。☝Point無言の行為が、言葉を尽くした気づかいに勝ることも
TOPIC42相手のタイプによって違う気づかいのポイントを捉えるжコーチングによる性格分類法を使って気づかいに活用してみるまったく同じことをしても、人によって「本当にありがとう」と感謝されることもあれば、逆に「こういうことはあまりしないでほしい」などと、かえって相手の負担になってしまうこともあります。人にはさまざまなタイプがあるので、気づかいをする時には、相手の本当の気持ちを察することが必要になるのです。コミュニケーション技法のコーチングなどで使われている性格の分類法の4タイプを活用して、相手のタイプに応じた気づかいのポイントを知っておくと参考になります。「この人の性格は明らかにこのタイプだな」などと分析し、コミュニケーションに活用してみてください。жリーダータイプの人には、結論から先に伝えるまず①コントローラータイプ。行動力があり、情熱的で喜怒哀楽がはっきりしている。せっかちで断定的な言動が目立つという人です。パワフルな人なので、回りくどいやり方は通用しません。このタイプの人は、ストレートなコミュニケーションを好みますから、はっきりした声で結論から先に伝えるのがベターです。言い訳を嫌う性格なので、失敗したら素直に謝りましょう。次は②プロモータータイプ。盛り上げ上手で話好き。仕事は早いけど、やや大雑把な一面がある人。このタイプは相手を乗せるのが得意なほめ上手ですが、自分もほめられるのが大好きな人ですので、長所を見つけてうまくほめてあげるのがいいでしょう。細かいことを要求されるのは苦手なので、何か頼みごとをする時は、要点だけを伝えて細かい部分は任せてあげたほうがスムーズです。また、人前で恥をかかせられると激怒する傾向があり、注意などをする場合は、ふたりだけの時にしたほうがいいでしょう。続いて③サポータータイプ。目立つことを嫌い、縁の下の力持ち的なポジションで実力を発揮します。心優しい性格ですが、時に緊張して萎縮してしまうのが欠点。目立たない部分でサポートしてくれることが多いので、それに気づいて感謝してあげるのが望ましいです。困っていても我慢してしまうので、「お手伝いしましょう」とか「お困りではありませんか?」とフォローすることで、より信頼が高まるでしょう。最後は④アナライザータイプ。喜怒哀楽をあまり表さない、物静かな人で、豊富な知識をもっています。論理的な話し方をしますが、相手に伝わりにくいこともしばしば。不機嫌そうに見えますが、相手の話を論理的に納得すれば素直に対応してくれます。このタイプの人には、話の途中で口をはさんだりせず、じっくりと聞いてあげることがベストです。
☝Point相手の性格に応じて、気づかいのパターンを変える
コラム一流CAの気くばりテクVol.5品格を感じさせる、万年筆での手書き文字「メール全盛の現代では、手書きの文字でコミュニケーションをする機会が以前より減ってしまったように思います。でも、だからこそ、手書きの重みが高まり、手書きの文字に込められた心が、より伝わるようになっているのではないでしょうか。私は、はがきやカード、年賀状などには、必ず自筆で一言書き添えるように意識をしています。その際、ボールペンではなく万年筆を使うのが、私のこだわりです。じつは、とても美しい文字を書く先輩のCAがいて、彼女のマネをして私も万年筆を使うようになったのです。やはり、万年筆で書いた文字は見ためが明らかに違います。特別な雰囲気がありますし、筆跡がきれいだと、さらに品格を感じさせます。私の先輩は、顔立ちも美しい人ですが、文字だけを見ても美しい人だという印象を与えていると思います。でも、彼女は元々字がヘタで、ご主人のすすめでペン習字を習ったのだそうです。今の彼女の美しい文字は、そんな努力の結果だったのです。そこまでは私にはマネできませんが、手書きの文字に心を込めるという習慣だけは、彼女のマネをしつつ、自分なりのやり方でずっと続けています」(国際線CA/E・Iさん)
大人の常識&マナーQuizPart5解答&解説は次ページに!Q1誕生祝いに、夫が料亭を予約してくれました。和室の個室の席に通されましたが、この場合、あなたはどの席に座るのがマナーとしてはふさわしいでしょうか?A.夫を床の間側の上座に座らせる。B.自分が床の間側の上座に座る。C.どちらでもいいのでふたりで話し合う。D.座の上下がないよう、座卓を並び替えてもらう。Q2取引先との商談が不調に終わり、見送る段になって「見送りは結構です」と先方に言われました。この場合の見送り方として、どのようにするのがいいでしょう?A.応接室を出たところで、お礼を言って見送る。B.エレベーターホールの手前でお礼を言って見送る。C.エレベーターが閉まるまで、お辞儀しながら見送る。D.一緒にエレベーターに乗り、玄関ホールまで見送る。
大人の常識&マナーQuizPart5解答&解説Q1正解はA(夫を上座に座らせる)欧米にはレディーファーストの概念がありますが、和のマナーでは、男性や目上の人が上座に座るのが原則です。夫婦間のことなので、Cのように話し合うのも悪くはないのですが、さり気なく下座にさっと席をとるのが、女性としてはスマートな行為。Dのように、自分たちのワガママで店の人に負担をかけるのは、もってのほかです。Q2正解はC(エレベーターが閉まるまで)たとえ商談が不調に終わっても、丁寧に見送るのが原則。相手の姿が見えなくなるまでお辞儀をするのが礼儀です。Dのほうがより丁寧ですが、「見送りは結構」という相手に対して、少しやり過ぎという感じがします。ただ、頻繁に顔を合わせ、親交の長い取引先の方に、「見送りは結構」と言われた場合は、応接室の外で見送っても大丈夫でしょう。
TOPIC43一大イベントだけに重要な結婚式のマナーж招待状の返事は1週間以内に出すのがマナー結婚式の招待状が届いたら、1週間以内に返事を出すのがマナー。親しい友人からの招待状なら、返信する前に電話やメールで返事をしてもOKですが、招待状の返信は忘れずに。やむを得ない事情で返事を出すのが遅れた場合は、詫びを入れた上で、電話でお祝いの言葉と出欠を伝えるようにしましょう。女性の服装は、昼間の式であれば肌の露出を控えたアフタヌーンドレス、夜は光沢のある素材で胸元や背中の開いたイブニングドレスで、アクセサリーを際立たせるようにしましょう。白は花嫁の色とされているため、全体的に白っぽい印象にならないように配慮するのが基本です。女性の足元は、つま先を覆ったパンプスがベスト。ミュールやブーツなどカジュアルなアイテムは避けましょう。ただし、披露宴でなく、二次会やレストランウェディングであれば、カジュアルなアイテムを選ぶのも問題ありません。メイクは、肌色に近いファンデーションで、口紅は淡い色調かベージュ系などの控えめなトーンで。アイシャドウは控え、アイラインやマスカラはごく薄めに。香水をつけ過ぎるのはタブーです。ж披露宴の席でお酌をして回るのはマナー違反ご祝儀は必ず袱紗に入れて持参します。ご祝儀袋は、正面を受付担当者に向けて差し出し、お祝いの言葉を忘れずに伝えて渡します。お祝い金は、割りきれる偶数を避け、奇数がよいと言われますが、夫婦一対のイメージを示すということで、「2万円」は例外的に問題ないとされています。ご祝儀は新札が原則ですが、どうしても用意できなかった場合は、なるべくシワの少ないお札を選び、アイロンをかけるなどして対処します。夫婦で出席する場合は、2名分のご祝儀を用意します。新郎新婦との関係や年齢などにもよりますが、一般的には、金額は2人で5万円を目安と考えればいいでしょう。知らない人が同じテーブルにいたら、席についてすぐ自己紹介するのがマナー。初対面の相手でも、楽しく会話を楽しめるように努めるのが品格ある大人の態度です。また、披露宴でお酌をして会場を回る人も見かけますが、これはマナー違反。披露宴では招待されている立場なので、お酌をするのは会場のスタッフに任せましょう。スピーチをする場合は不吉なことや別れ、再婚を連想させる忌み言葉はすべてNGなので十分に配慮してください。「また」「再び」「欠ける」「重ねて」「戻る」「薄い」「いろいろ」「しばしば」など、意外にたくさんありますので、事前によく調べて入念にチェックしておきましょう。なお、談笑する場合でも、忌み言葉は避けたほうが無難です。
☝Point当日の服装と忌み言葉には特に注意をする
TOPIC44感謝の気持ちを示すお中元&お歳暮のマナーж上司が転勤してもすぐに贈るのをやめるのはよくないお中元は7月15日頃までは「御中元」、以降、立秋までは「暑中御伺」、その後は「残暑御伺」と表書きするのが正式(地域によって異説あり)。7月上旬から15日頃までに送るのがマナーですが、時期を逃したら「暑中御伺」または「残暑御伺」と表書きして贈っても構いません。お歳暮は、12月初旬から20日頃までを目安にしましょう(地域によって異説あり)。贈り物の金額は、おつき合いの深さや世間の相場を考慮して決めますが、上司は3000円前後、仲人さんには5000円前後、親戚や知人であれば、3000~5000円程度が相場と言えるでしょう。お世話になっていた人と疎遠になり、お互いに気兼ねするような場合は贈るのをやめても構いません。ただ、上司が転勤で異動になった場合など、急に贈り物をやめてしまうのは打算的な態度と思われるので、その先1年間は贈り続けるのがいいでしょう。お中元やお歳暮をいただいたら、遅くとも3日以内に礼状を出します。食べ物の場合は、まだ食べていなくても、届いたらすぐにお礼の電話を入れるのがマナーです。☝Point金額の相場を知り、早めのお礼を心がける
TOPIC45一緒に喜びをわかち合うお祝いごとのマナーжユリやシクラメンなどお祝いごとにふさわしくない花もあるお祝いに花を贈るなら、晴れやかな印象のあるバラ、ラン、アンスリウムなどが一般的です。花粉が飛びやすいユリなどは花粉で洋服を汚してしまう可能性があり、シクラメンも「死」と「苦」を連想するのでNG。キクはお悔やみのイメージが強いので避けます。長寿祝いの品には、マフラーやマッサージ器などを贈ることが多いのですが、お年寄り扱いされるのを歓迎しない人もいるので、本人の気持ちを重視して選びたいもの。釣りやカメラ、ガーデニング、旅行、音楽鑑賞、ウォーキングといった、本人の趣味に関連したアイテムを贈るのもいいと思います。新築や新居のお祝いには、インテリアや家具などが適していますが、ほかの人とかち合ってしまうこともあるので、キッチン用品や観葉植物、酒類などの普段づかいの物を贈るのも喜ばれます。商品券を贈るのもOK。商品券の場合の相場は友人なら5000円くらい、親族なら1~3万円くらいを目安にしましょう。また、新居や新築祝いに贈る場合、真っ赤な色の品物や、ストーブ、ライターなどは火事を連想させるのでNGです。☝Pointお祝いごとにふさわしくないアイテムを知っておく
TOPIC46対人関係には欠かせないお葬式のマナーж故人が職場の同僚や上司の場合は会社の指示に従うこと親しい人が亡くなったら、急いで駆けつけたいもの。故人の交友関係は遺族が把握しきれないケースもあるので、積極的に連絡の手伝いをしましょう。ただし、故人が職場の上司や同僚であれば、勝手に弔問はせずに会社の指示にしたがいます。もし、急な訃報を耳にしたら、腕時計や貴金属を外し、金具が目立つような派手なデザインのバッグなどは紙袋にしまうように。光る素材のインナーなど派手な服装だった場合は、黒いカーディガンやブラウスで隠すようにしましょう。濃い化粧やマニキュアも落とします。着替える時間がない場合は、「このような格好で申し訳ありませんが、お悔やみを言わせてください」とお詫びの言葉を添えるようにしてください。
ж香典の相場は友人や職場の同僚なら5000~1万円香典の額は贈り主の年齢や故人とのおつき合いの深さによって異なります。一応の目安として香典の相場は、友人や職場仲間であれば、5000~1万円、親族には1~5万円を包みます。ただし、4は「死」、9は「苦」を連想させるため、9000円や4万円は避けるように。不祝儀袋は故人の宗教に合わせて選びますが、「御霊前」の表書きはどの宗教でも共通して使えるものです。水引は銀か黒白の結び切りに。ハスの花の図柄は仏教のもので、神道やキリスト教では使えません。氏名はできれば薄墨で書くようにしましょう。香典で使うお札は、新札より古い紙幣がよいとされますが、あまりボロボロなお札では失礼に当たります。ちなみに近年では、古札のかわりに新札に縦に1本折り目をつけて渡してもよいと言われています。弔電やお悔やみでは、忌み言葉にも注意してください。「重ね重ね」「くれぐれも」などはいわゆる重ね言葉で、不幸が重なるということで忌み言葉になっています。また、「たびたび」も不幸が再びくるという意味があるのでタブー。「天寿をまっとうし」という表現も、あくまで遺族が使う言葉ですので、使ってはいけません。また、注意したいのが仏教用語。「ご冥福をお祈りします」「成仏なさってください」などは、キリスト教や神道の葬儀で使うのはNGです。参列者には、通常なら「けがれ」を払うために清めの塩が渡されます。これは自宅の玄関前で、家族に胸、背中、足元の順にかけてもらうのが正しいやり方(自分でかけても可)。身を清めて気持ちも切り替えるという意味で、訃報の悲しみをリセットする意味もありますが、最近では人の死を「けがれ」とは考えないという風潮もあり、清めの塩を参列者に渡さない場合も多くなっているようです。☝Point葬儀や弔電で使えない言葉もある
TOPIC47日本人としてマスターしたい和食の基本マナーж和食の基本は「箸づかい」。箸のタブーを覚えておこう和食のマナーでは、まず「箸づかい」が重要。箸を食べ物に突き刺す「刺し箸」、器を箸で引き寄せる「寄せ箸」、箸先をなめる「ねぶり箸」、料理の上で箸を迷わせる「迷い箸」など、すべてタブーなので覚えておきましょう。また、割り箸をタテに持って左右に割るのもいけません。箸先を左に向けて、横一文字に持って上下に割るのが正式です。食べる時に茶碗は左手に持ちますが、刺身や焼き魚、天ぷらなどが盛りつけてある皿を持ってはいけません。天つゆの入った小鉢やしょうゆの入った小皿なら持ってもOKです。手のひらより大きな皿は持たないのが原則ですが、御飯を盛った丼は例外。また、特に女性の場合、左手を受け皿にように添えて食べる人がいますが、これもマナー違反です。ふたつきの料理が出てきた場合は、最初にすべてのふたを開けます。食べ終わったら、ふたは元通りに。この時、ふたをさかさまにしてかぶせる人がいますが、これは間違いです。また、しょうゆや汁などをこぼしてしまった場合に、おしぼりで拭いてしまうのもダメです。おしぼりは手を拭くためのものなので、それ以外に使ってはいけません。☝Point箸づかいのタブーや左手の使い方にも注意する
TOPIC48知っていそうで意外に知らない洋食の基本マナーжスープを飲み終わる前にパンを食べ始めるのはダメイスから立ち上がるのも座るのも、必ず左側からと決まっています。荷物は自分の席の右側の足元に置きます。空いたイスに置くのはマナー違反です。着席したら、ナプキンを取ってひざの上に広げます。全部を広げず、二つ折りにして折り山を手前にして置きましょう。フルコースでは、パンはスープを飲み終わってから食べ始めるのが原則。スープの途中でパンが運ばれても、スープを飲みながらパンを食べてはいけません。フランスパンやロールパンは、ちぎってからバターをつけて。先にバターをぬるのはNGです。殻つきエビはフォークで身を押さえながら、殻と身の間にナイフを入れて殻から外します。外した身は皿の手前に置き、左側から切り分けて食べましょう。もし、フィンガーボウルが出されたら、手で食べてもOK。汚れた指の第二関節までをフィンガーボウルの水に浸すようにして、洗い終わったらナプキンで拭きます。料理を食べ終わったら、フォークを上向きにして、ナイフと揃えてお皿の右側に斜めに置きます。ナプキンはきれいにたたまずにテーブルの上に。そうすることで「たたみ忘れるほどおいしかった」という意味になります。☝Point席に座ってから立つまで、気を抜かずにマナーを守る
TOPIC49自宅にお客様を迎えるおもてなしのマナーж玄関とトイレの掃除は特に念入りに行う気持ちよく迎えるために、掃除はもちろん、お茶やお菓子の用意をはじめ、お花を飾るのもいいでしょう。掃除はインターホンや玄関、トイレは特に念入りに。トイレットペーパーの残量も確認しておきます。飲み物は日本茶、紅茶、コーヒーと数種を用意しておき、お客様の好みに応じて出すこと。お茶菓子の好みがわからない場合は、季節の和菓子が見ためも美しく、季節感を演出できるのでオススメです。玄関でお客様を迎える時は、エプロンは外すのがマナー。部屋に案内する際に、後ろ姿をお客様に見せないよう、体を斜めにして自分は壁側を歩き、お客様には廊下の中央を歩いていただくように。部屋に案内したら、もてなす側がたびたび席を立ったりせず、お客様をひとりにしないように配慮します。お菓子はお客様から見て左側、お茶は右側になるように並べます。絵柄入りの茶碗であれば、絵柄をお客様に向けて、茶たくに木目が入っている場合は、木目がお客様と平行になるように置きましょう。жお茶菓子に手をつけていない場合は、3回までおすすめする2杯めをお出しするなら、1杯めと同じではなく、別の飲み物をお出しするのが基本。もし、お茶菓子に手をつけていなければ、3回まではおすすめしますが、それ以上は無理強いになってしまうのでマナー違反と心得ましょう。予想以上に長居をされて困った場合は、「この後のご予定はございますか?」「お時間は大丈夫でしょうか?」などとさりげなく切り出します。ただ、迷惑そうな表情が顔に出ないように注意してください。後にこちらの予定が入っているなら、「誠に申し訳ありません。じつは、20時から用事がありまして……」と告げても大丈夫。ただし、相手が目上の人の場合は控えるべきです。原則としては、相手が気分を害することのないように、それとなくこちらの気持ちをにおわせて、やんわりと帰りを促すのがマナーです。見送りをする時には、自宅が一戸建てなら門の外まで。マンションであれば、エレベーターの前、あるいは階段の前まででいいでしょう。ただし、相手が目上の人であれば、マンションの場合でもエントランスの前まで出て行き、お客様の姿が見えなくなるまで見送るのがベストです。お迎えの時より、見送りに礼を尽くすのがおもてなしの基本なので、お客様が気持ちよく帰ることができるような言葉をかけましょう。「今日は本当に楽しかったです。ありがとうございます。また、お出でくださるのを楽しみにしております」など、楽しい時間を過ごせた感謝の気持ちを言葉にして伝えてください。
☝Point見送り時こそ最大限の礼を尽くすのがマナー
コラム一流CAの気くばりテクVol.6お客様の物は「宝物」だと思って扱う「新人時代に訓練を受けた頃、先輩CAから厳しく言われたのが、『お客様の物はどんな物でも宝物と思って扱いなさい』ということでした。たとえ、ボールペン1本であっても、形見の品かもしれないし、大切な人からプレゼントされた物かもしれません。荷物を収納スペースにしまう時にも、可能な限り、丁寧に対応します。ある時、カメラ用の三脚を収納したCAの不注意で、別のお客様の荷物を三脚の脚で汚してしまったことがありました。そのCAは三脚を収納することに精一杯で、別のお客様の荷物に配慮していなかったのです。さらに三脚の脚の向きを確認していないという二重のミスを犯していました。これではお客様の荷物に対する気づかいとして失格です。『宝物をお預かりしている』と思っていれば、彼女もこんな失敗はしなかったでしょう。バッグをお預かりする時にも、『この中に宝物が入っている』と思えば、もっと注意深く、最大限の配慮ができるはずなのです。こんな心がけは決して大げさだとは思いません。私たちが大切に荷物を扱うしぐさが、お客様に安心感を与えるのだと、私はずっと信じています」(国際線CA/R・Wさん)
大人の常識&マナーQuizPart6解答&解説は次ページに!Q1寿司屋で軍艦巻きを食べる場合、しょうゆのつけ方としてもっともふさわしいやり方は、次のうちのどれでしょう?A.斜めに倒して、海苔にしょうゆをつける。B.軍艦巻き下部のシャリにしょうゆをつける。C.ガリにしょうゆをつけてネタにぬって食べる。D.しょうゆをつけずに、そのまま食べる。Q2お世話になっている取引先の部長が、転勤することになりました。お祝いの品を贈りたいと思いますが、転勤の事情はわかりません。この場合、表書きにはなんと書くのがもっともふさわしいでしょう?A.「御祝」とだけ書く。B.「御転勤御祝」と書く。C.「御栄転御祝」と書く。D.「御就任御祝」と書く。
大人の常識&マナーQuizPart6解答&解説Q1正解はC(ガリにつけてネタにぬる)※(諸説のひとつ。Aを正解とする説もあります)シャリにしょうゆをぬると崩れてしまうので、ネタにつけるのがベターです。Aの場合、ネタがたくさんのっていると、ボロボロこぼれてしまう可能性があるため、あまりオススメできません。軍艦巻きの場合はCの方法がもっともスマート。または、しょうゆをはけでぬってから出してもらうように、注文時にお店の人に相談してみるのもOKです。Q2正解はD(「御就任御祝」と書く)表書きは、転勤が「栄転」なのか「左遷」なのかによって変わります。左遷された人に「御栄転御祝」と書いて贈ってしまえば、嫌味とも取られかねません。転勤の事情が不明ならば、のしはつけずに、「御就任御祝」と半紙に書いて貼るのがいいでしょう。Aの「御祝」なら、どちらでも無難なように見えますが、「御祝」を使うのは栄転の場合のみです。
おわりにいかがでしたか?これまで、自分が見過ごしてきたこと、注意を払っていなかったことが、対人関係の上ではいかに重要なことなのか、あらためて思い知らされたという人も多いのではないでしょうか?でも、これまで目を向けていなかったということは、今後のあなたには、大きく向上するチャンスがあるということにもなります。品格のある気づかいができる人は、話していても癒されるような、不思議な魅力をもっています。周囲からも好かれて、一目おかれている人ばかりだと思います。「私もこんな人になりたい!」と思ったかもしれません。でも、そんな人に憧れていたのは、もはや過去のあなたです。本書を読んでおわかりいただけたと思うのですが、気づかいのテクニックといっても、特別難しいことではないのです。すべてあなたの気持ち次第で、体得できるものばかりです。本書に書かれていることを、ゆっくりとひとつずつ、実践してみてください。これからは、あなた自身が「品格のある、素敵な人ね!」と、他人の羨望を集めるような、そんな存在になっていることでしょう!
【参考文献一覧】『仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホン』(三上ナナエ/すばる舎)『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』(能町光香/クロスメディア・パブリッシング)『「また会いたい!」と言われる女の気くばりのルール』(里岡美津奈/明日香出版社)『人を引きつける「気配り」の基本』(山下勝也/ぱる出版)『女のマナー常識555』(幸運社編/PHP研究所)『大人の気くばり&マナー950』(岩下宣子監修/永岡書店)
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