16感謝の心から始まります「運」の良い人と悪い人を見てきました。
とくに「運気」を上げていく人は、感謝の心があふれていました。
「運気」をさげる人には感謝の心がありませんでした。
いつも不満で心に怒気を含んでいました。
ちょっと声をかけると、会社の悪口や上司への批判が噴き出してきました。
感謝の心がある人は、会社の自慢話をしました。
わが社の製品には良いところがあると、いくつも製品の利点や特長を教えてくれました。
しかも、問題に気づかず満足したままかと思ったら、そうではありませんでした。
とても謙虚で、まだまだですと、もっと良くするための問題点や研究課題も披露してくれました。
部下のことを誉めました。
いい人がたくさんいると言いました。
彼らのお蔭でいい仕事ができると嬉しそうでした。
そしてもっと成長してほしいと願っていました。
営業力をレベルアップすること、品質管理を徹底すること、納期を守ること、安全対策を実行することなど、部下一人ひとりの課題について具体的な指導をしていました。
基本的に、上司という立場になれた人は「運」の良い人です。
もちろん、努力の結果であり、仕事ができたから上司になれたのです。
しかし、努力をしても結果を出しても上司になれない人はいます。
こういう人は「運」の悪い人としか言いようがありません。
原因はありそうでした。
感謝の心がありませんでした。
世の中が悪い、会社が悪い、周りの人が悪いという考えでした。
なぜか人の支援がなく、誰も手助けしないのです。
「運」の良い人は多くの人が支援してくれています。
助けをたくさんもらっているのです。
感謝の心がある人は、仕事があることも、食事ができることもありがたいと感謝しています。
小さなことにも「お蔭様」でありがたいと思っています。
人に対しても、物に対しても「ありがとうございます」と感謝の言葉を伝えています。
感謝された人も、物も、嬉しくなり、もっと応援しようとします。
これからは、今日一日を生きていることを感謝しましょう。
「運気」をあげていく人は、感謝の心があふれていました。
人にも、物にも、「ありがとうございます」と感謝の心を伝えましょう。
17人間学の高い価値観を学ぼうあなたは精神的に強いほうでしょうか。
多くの上司からは自分は弱いほうだという答えを聞きます。
気が弱くて、思い通りに部下を動かせないと悩む上司が増えています。
会社の方針や上の命令を伝えても部下がなかなか納得せず、部下に反発されてうまく収拾できずに、間に挟まりノイローゼになる人もいます。
やさしくて簡単にできることには、部下も反発しません。
困難な課題や高い目標には、部下の抵抗があります。
それを引っ張って前へ進むのが上司の力量となります。
しかし、この力量を高める方法はなかなかありません。
上司としての失敗や成功を踏まえた経験を積むことで少しずつ身につけていくしかありません。
そこで、「運気」のある人が、実行していることを紹介します。
人間学を学び、己の人間を磨いているのです。
すなわち上司としてある前に、ひとりの人間としていかにあるべきかを学ぶことです。
渋沢栄一という実業家がいました。
明治時代に近代産業を数多く起こした人です。
第一国立銀行(現、みずほ銀行)、東京証券取引所、東京ガス、キリンビール、帝国ホテルなど、500社にのぼる多種多様の企業の設立に関わりました。
彼は、毎日、「論語」を読んで、人としていかにあるべきかを学んだそうです。
道徳を離れた商才は、欺瞞であり永続しないと自らを戒めました。
公益にかなうものなら己を捨てて従うという信念を持っていました。
精神的にとても強い人でした。
新しいことをやろうとすると、とても無理だと言う人や、これまでの利権を失う人がいて反対が起こります。
しかし、勇気を持って行動し実現していきました。
渋沢栄一にかぎらず、優れた業績を残した経済人は、人間学を学んでいます。
人間学を学ぶ方法は、本書11章で詳しくお伝えします。
人間学の高い価値観を学ぶと、くよくよしなくなり精神的に強くなります。
簡単にあきらめないで、実現するまで粘り強く取り組むようになります。
「運気」のある人は、己の人間を磨いています。
人間学の高い価値観を学ぶと、精神的に強くなり粘りが出てきます。
18「脚下照顧」の帰属意識を持ちましょう腰が定まっていないと、「運」は開けません。
上司として、どのように腰を定めるか。
部下はあなたを見ています。
今の会社、そして今の仕事に腹を据えて全力を尽くすことです。
朝起きて、さあ今日も全力で仕事に取り組むぞと、燃える気持ちで一日が始まれば「運」は必ず開けていきます。
ところがなかなかそうはいきません。
ふつうはなんとなく惰性でやっている人が多いのではないでしょうか。
なかには、会社の雰囲気になじめない、仕事が自分に合わないと思いながら生活のため嫌々やっている人もいるでしょう。
腰が定まらない上司を見ている部下は、力を出し切れるでしょうか。
会社や仕事が合わないと思うなら、転職してください。
嫌な思いで仕事をするよりずっと精神衛生上良いはずです。
部下に対しても迷惑をかけずに済みます。
嫌というほどでもないが、なんとなく気が入らないという人が多いようです。
禅の「脚下照顧」という教えがあります。
足もとの履物をよく見なさいという意味です。
お堂に上がるときバラバラに脱ぐ人、そろえる人がいます。
つまりなにごとも自分のやっていることを顧みなさいというわけです。
深い意味では、自分のよって立つところは何かを考えなさいと教えています。
この会社で仕事があり、部下がいて、生活ができる。
会社を守り大切にしていこうという思いが帰属意識です。
会社と仕事は人生そのものだと真剣に思えたとき、腰が定まってきたといえましょう。
会社の大きさにもよるでしょうが、自分が会社を背負って立つという気概を持ちましょう。
部や課など、部門を支え引っ張るのは自分だという強い責任感を持ちましょう。
そういう上司のもとでは、部下も帰属意識が強くなり力量を発揮します。
会社と仕事に腹を据えて全力を尽くせば、「運」は開けます。
会社を守り大切にしようという思いが「脚下照顧」であり帰属意識です。
19自責の精神を持とう一生懸命に取り組んでも、うまくいかないことがあります。
自分が原因でそうなったときは、ごくふつうに自分の責任だと反省できます。
ところが、部下や上司など周りの人が原因でミスやクレームが起きることがあります。
あなたはこういうときどんな気持ちになりますか。
「ちゃんとやってくれよ」その相手を責めたくなります。
そういう気持ちを「他責の精神」といいます。
そうではなく、自分の配慮が足りなかったと考えるのが「自責の精神」です。
「自責」でものごとを見ていくと、謙虚になれます。
そうすると、自分はどう行動すればミスを防げたかを考えます。
自分の行動を客観的に分析できます。
部下のミスを防ぐために、細かく指導すればよかったなど、改善点に気づきます。
他責の気持ちが強く、部下を追及するだけだと改善点が見えなくなります。
結局、部下が悪かっただけで終わります。
自分が何をすれば良かったかが見えてこないのです。
自責ですと、問題発見を自分に求めますから、自分で動けることを発見できます。
もちろん、ものごとは自分の責任だけではなく、相手の責任も厳然としてあります。
ですから、むやみに自責にこだわることはありません。
とくに責任感が強い人、自分を責めすぎる人は、鬱病になりがちですから気をつけてください。
ここでは暗く陰鬱な自責ではなく、健康な明るい自責の精神を学んでください。
他人にも責任はあります。
直接にものごとをおこなった人が責任をとるのは当たり前でしょう。
しかし、その人だけに責任を求めていたら、自分は何も動けないし、動かなくてもよいことになります。
それではせっかくの改善点が見えず、成長のチャンスも逃してしまいます。
自分にできることはなかったのかと考えることが、明るい「自責の精神」です。
部下のミスは自分の責任、上級上司の失敗は自分の補佐が足りなかったと見ることです。
無理をせず自然にこう思える人は、人間としての器が大きくなり「運」を開きます。
「自責の精神」を持つと謙虚になれ、改善点に気づき成長できます。
相手の責任も厳然としてあり、自責が過ぎないようにしましょう。
20利他の精神は心の器を大きくします自分のためなら行動する。
損するならやりたくない。
これが自然な感情でしょう。
でも、この気持ちが出過ぎてしまうと、自分さえよければ他はどうでもいいという自己中心の卑しい行動になってしまいます。
こういう人は狭い心の持ち主です。
世の中は持ちつ持たれつ、という言葉があります。
お互いに助け合いましょうという意味です。
自分の利益だけを追求していると、チームや会社全体が良くなりません。
そこで、「利他の精神」が大事になります。
言うのは簡単ですが、心の広さと崇高な犠牲的精神がないと実践できません。
身近な例でいえば、同僚の仕事の手伝いです。
あなたは段取りをしっかりやって、早く仕事が終わりました。
次の仕事に取りかかろうとしたら、同僚の仕事が遅れていました。
このままではチーム全体の仕事が遅れます。
そこで自分の次の仕事は後回しにして同僚を手伝いました。
自分が損するようですが、結果的にチーム全体が良くなります。
自分の仕事だけでなく、公けの利益を意識した行動は次元の高い利他の精神です。
倉庫に不要なものが積まれ、棚の一部が乱雑でした。
倉庫が狭くなり、出入りが窮屈で必要なものを探すのに時間がかかっていました。
ある課長は利他の精神を学び行動しました。
時間を作り倉庫を整理したのです。
30分のときもあれば1時間ほど作業したこともありました。
早起きして、早く出社し時間を作りました。
休日の半日を使ったこともありました。
倉庫を使いやすくなったと、部下はもちろん、社長も部長も喜びました。
誰もがやらなくてはと思っていたことでしたが、まず自分がやろうと課長は行動したのだそうです。
自分が犠牲になったようですが、皆が便利になり利益を受けたことで課長は満足でした。
ある社長は駅前広場や公園のトイレを掃除しました。
社員も喜んで手伝いました。
公共の場をきれいに気持ちよく使ってもらえたら幸せだという人たちでした。
心の器を大きくしましょう。
みんなのため、損しても行動できる人をめざしましょう。
心を広くして、損しても相手に譲る犠牲的精神は崇高です。
次元の高い利他の精神とは、みんなのために、自分が損しても行動できることです。
プラス思考の活用法とマイナス思考の活用法プラス思考か、マイナス思考か、あなたはどちらですか。
こう質問すると、8割の人がマイナス思考でした。
そしてできればプラス思考になりたいと願っていました。
人前に立つと失敗をイメージして、ドキドキし始めてうまく話せなくなる人がいました。
社長から、プロジェクトへの参加を打診されたとき、断ってチャンスを逃したと後悔した係長がいました。
ムリかも、苦手なことはやりたくないと、マイナス思考に働いたからだそうです。
こういう経験をした人は多いようです。
ほとんどの人が、マイナス思考よりプラス思考のほうが良いことだと認めていました。
ただなかなかプラス思考になれない悩みがありました。
でも、マイナス思考にも良いことがあります。
身を守るために、「うまくいかなかったら」と考えてマイナス思考となるのです。
ダメな場合、できない場合を考えるわけです。
リスクや危険を察知し予防を準備する意味では、このマイナス思考はとても大切なことです。
問題なのは、そこで思考を停止することがいけないのです。
失敗しそうだから、危険だから、ムリだから止めておこうでは思考停止です。
失敗しないためにはどうするか、ムリなら可能にするためには、危険なら安全にやろうと、思考を前に進めると、マイナス思考を有効活用できます。
プラス思考は、「できる、やれる、大丈夫だ」と考えることですが、根拠なく行動していると判断が甘くなり、準備がおろそかになり失敗します。
「思考は現実化する」という教えがあります。
失敗を考えていると失敗するし、成功を考えていると成功するという法則です。
潜在意識の働きが行動を支配するためです。
プラス思考が良いのは、「できる」と思うことでいろいろ工夫するようになるからです。
「できない」と思えば、行動も努力もしない、何もやりません。
プラス思考とマイナス思考の特性をよく理解して行動しましょう。
マイナス思考は、リスクを予防する良い効果もあります。
プラス思考の利点は、できる方法を模索するところです。
22潜在意識の活用法潜在意識は、オーストリアの精神分析学者、精神科医、ジークムント・フロイト(1856〜1939)が発見しました。
この潜在意識は、無意識の意識といわれ、われわれは自覚しないで生活しています。
もう一つ、顕在意識といわれる意識があります。
表面の意識で、自覚できる意識です。
やりたくない仕事だと思うことや、面白いからやってみようとふつうに感じる意識です。
潜在意識は、心の奥深くに隠れています。
ですから自分ではどういう意識があるのかに、気づくことがほとんどありません。
しかもこの潜在意識が顕在意識を支配し、行動を決定づけているといわれています。
潜在意識の中に、うまくいく、成功するという意識があれば、顕在意識はうまくいく方法を考え出し、成功させるための行動をとるのです。
失敗する潜在意識があれば、力量があるのに顕在意識は失敗する行動をとります。
スポーツでもメダル候補が、考えられないミスでメダルを逃す光景を見たことがあると思います。
ですからスポーツではメンタルトレーニングが重要視されています。
潜在意識は顕在意識を支配しますが、面白いことに顕在意識の意識をすなおに受け入れます。
つまり頭に浮かんだプラス思考とマイナス思考が潜在意識に影響するのです。
ものごとをプラスに考えれば、潜在意識に入り込み、支配する顕在意識をプラスに行動させます。
マイナス思考をすると、マイナスに行動させるのです。
潜在意識の活用には、成功イメージを心に描くとよいのです。
野球ならホームランを打っているイメージ、営業ならお客様が喜んで商品を買ってくれるイメージ、工場でトラブルが起きたら無事解決しているイメージなど、良いイメージを描きましょう。
手軽にできる方法として、瞑想法があります。
毎夜、就寝の5分前に、目を閉じて大きく息を吸い、ゆっくりと細く息を吐きます。
繰り返して心を落ち着かせ、仕事や私生活でうまくいっているイメージを思い浮かべてください。
プラスの言葉を、「できる」「うまくいく」「ついている」など短く繰り返しましょう。
潜在意識に良いイメージを入れ、メンタルトレーニングをしましょう。
瞑想して、プラスの言葉、「できる」「ついている」などを言いましょう。
23高い志は「運」を呼び込みます仕事をするときに、だいたいでいいだろう、ある程度でいいと思っていませんか。
あまり頑張ってもきりがないと、そこそこで妥協していませんか。
こういう気持ちで仕事に取り組んでいる人は、志が低い人です。
日本の技術は世界最高とよく言われます。
テレビでも紹介されます。
旋盤加工や溶接加工、研磨技術など、下町の中小企業が持っていて、世界の国々から引き合いがあります。
ホテルや旅館のおもてなしもそうです。
レベルの高いおもてなしを提供できる企業は、数年先まで予約が入っているといいます。
行列のできる飲食店があります。
1時間待ちしてもそれを食べたいからです。
特別な食べ物ではありません。
ラーメンや、ハンバーグなどのごくふつうの食べ物なのです。
そこへは外国からもツアーを組んで食べに来るのです。
わたしも評判を聞いて並んで食べました。
とてもおいしくて並ぶだけの価値があり、すごいと思いました。
成功している光景を見ると、すごい「運」に恵まれていると思います。
でも簡単にこうなったのではありません。
高い志があったのです。
もっと良いものをめざし、高い技術、感動のおもてなし、おいしさを求め続けたのです。
決してこれぐらいでいいだろうと妥協をしなかったからです。
上司がどういう意識でふだん仕事に取り組むかで大きな違いが出てきます。
高い志があれば、自分はもとより部下に対しても仕事の妥協を許しません。
簡単に満足せず、もっとより良くしていくにはどうすればよいかを常に模索します。
徐々に、技術やサービスや商品の品質が磨き上げられ、他の追随を許さない状況を生み出します。
それを見て多くの人はすごい「運」を呼び寄せたと見るのです。
しかし現実は厳しい。
高い志を持ってもすぐには達成できません。
焦る必要もなくあきらめてもいけない。
ただ志を持ち続け一歩一歩と前進することが「運」を呼び込みます。
だいたいでいいだろう、ある程度でいいと思う人は志が低い人です。
高い志があれば、技術やサービスや商品が他の追随を許さない品質に磨き上げられます。
24顧客満足と感動を呼び起こそうお客様が、商品やサービスを買って良かったと思うことを「顧客満足」といいます。
お客様が、買って損したと思ったら、次は買ってはくれません。
これをどれだけ深く意識して行動できているでしょうか。
イギリスの経済学者、アダム・スミスは経済学の父と言われ、「国富論」(1776年)を発表しました。
富は物にあるのではなく、国民が労働によって生み出す付加価値だと唱えました。
江戸時代の石田梅岩は、これより37年前に「都鄙問答」という書物で、物に付加価値をつけて流通させるのが商人の役割であると説きました。
そしてその付加価値、つまり富を生み出すのは、天下の人々(お客様)だというのです。
価値はお客様が決めるという思想です。
経営学の神様と言われるピーター・ドラッカーは、経営とは「顧客の創造である」と喝破しました。
そして顧客が購入するものは、財やサービスそのものではなく、それらが提供するもの、すなわち効用であると、説いています。
お客様は、商品に対して期待しているものを得られなかったら満足できません。
そこで品質管理をしっかりおこないます。
不良品が出ないようにします。
サービスの質を高めます。
良い接客とは何かを考え工夫します。
ある工場で、これまで取引のなかったお客様から短い納期の生産を依頼されました。
お客様は他の数社の工場からは無理だと断られていたのでした。
ここの工場長は、こういうときこそ、われわれの技術と力を示すときだと部下に協力を求めました。
そして予定より早くに生産を完了し納品できました。
お客様は、ギリギリ間に合えば助かると思っていたところ、思いもかけない早い納品でびっくりし、その努力に感動したのです。
その後、そのお客様との取引は拡大しました。
お客様の満足はもちろんのこと、それ以上のことをして感動を呼ぶ仕事をめざしましょう。
車が故障で、すぐ代車を届けてくれた中古車店。
おむつを使い切り困っていたら、数枚手渡してくれた看護師さん。
期待以上の対応に、お客様や患者様は感動しました。
アダム・スミス、石田梅岩、ピーター・ドラッカーも、顧客満足を説いています。
お客様の満足はもちろん、期待以上のことをして感動を呼ぶ仕事をめざそう。
コラム尽きない上司の悩み解決術①新入社員を辞めさせないためには新入社員が定着しないで困るという悩みをよく聞きます厚生労働省の統計でも3年以内に高卒で4割、大卒で3割ていどが辞めています。
定着率を高めようと、福利厚生や、長期間の新人教育など努力をされているようです。
それでも辞める新人が多く、ある会社は1年未満で採用者の半分以上が辞めると困っていました。
新卒をあきらめて、中途採用のみにしている会社もありました。
ところで、新卒者にはそれなりの辞める理由があるのです。
彼らは学生時代にどういう教育を受けてきたのかを考えてみましょう。
つまり正解か、不正解かを教わっています。
正しい答えであれば、○です。
それに当てはまらないものは間違いであり、不正解で、×なのです。
現実社会には、正解でもなく、不正解でもない答えが数多く存在していることは習っていません。
△の存在を知らないで社会に出てきます。
就職して、先輩や上司に出会います。
理想とする先輩や上司像に照らして、○なのか、×なのかを判断してしまいます。
理想に近い○と言える上司や先輩はどれだけいるでしょうか。
上司は○ではなさそうだから、やはり×だったと判断します。
ですから、○の上司がいる会社へ転職しようと辞めるのです。
新人は、会社も仕事もお客様も、○×思考で対応します。
ものごとを○か×で考え、×だと思ったら躊躇なく○を探そうと次の行動に移ります。
会社も仕事も人間関係も、理想の○でなくても、ダメな×でもなく、ほんとうは△なのです。
ですから、△を○に近づけていく努力が大切だと、新人には教えましょう。
仕事の知識や技能だけを教えていると、その内容が自分に合っていて○なのか、×なのかを考えます。
○×思考の結果、×だと判断した人が辞めていくようです。
上司や仕事の魅力は1年や2年では分かりません。
5年10年と年月を重ねていくことで見えてくるものがあることを教えてください。
会社も人も仕事も、型にはまった理想ではなく、現実を見れば良い面と悪い面があり、△の状態で存在していることを教えましょう。
新人の○×思考には注意が必要です。
コメント