PART3捨てる技術
多数の瑣末なことを容赦なく切り捨てる
第1章で紹介した、クローゼットのたとえを思い出してほしい。
ここまで読み進めたあなたは、クローゼットの洋服をひととおり点検し終わった状態だ。すべての洋服をチェックし、「いるもの」と「いらないもの」に分類した。
だが、「いらないもの」の入った袋を今すぐ捨てる勇気はあるだろうか?「絶対やるべきこと」を決めるのは、エッセンシャル思考の第一歩だ。
それができたら、次は「やらなくてもいいこと」をきっぱりと捨てなくてはならない。
PART3では、本当に重要なことをやりとげるために、不要なものごとを「捨てる」技術を紹介しよう。
うまく捨てる技術があれば、同僚や上司や顧客の反感を買うどころか、むしろ賞賛されるようになるはずだ。
古い洋服を捨てるのは、簡単ではない。いざ捨てようとすると「やっぱりもったいない」という気持ちにつきまとわれる。
この立派な肩パッド入りジャケット、いつか必要になったらどうしよう?不安に感じるのも無理はない。
心理学の研究によると、人は自分が所有しているものを実際より高く評価しがちである。手もとにあるという理由だけで、捨てられない気持ちになるのだ。
古めかしい肩パッド入りジャケットと決別するためには、こう考えてみるといい。
「これをまだ持っていなかったら、今からお金を出して買うだろうか?」買うと言いきれないなら、それは必要ではない。
仕事でも生活でも同じだ。
「もしもこの話が来ていなかったら、自分から積極的にチャンスを求めに行くだろうか?」もちろん、洋服を捨てるほど簡単な話ではない。
だが、転がり込んできたチャンスにノーと言うことができなければ、ただ成り行きに流されるだけで終わってしまう。
考えるべきは「どれを引き受けようか?」ではない。「何にノーと言うか?」である。捨てるべきものを問うとき、自分の優先事項がはっきりと見えてくる。
自分の本当の使命が明らかになり、個人だけでなく組織全体のために最高の仕事ができるようになる。
仕事や人生の決定打となるブレイクスルーは、不要なものを切り捨てることから始まるのだ。
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