スタイリングのルールの基本を覚えよう
スタイリングには多くの方法があります まずは基本のルールを身につけましょう^ まずはここから スタートしてみましよう。
◆何枚か重ねて グリーティングカードを重ね て撮影。中央のカードが王 役ですが、前後にも同じ風 合いのカードを置くことでイ メージを膨らませました。
◆立てて立体的に 同系色の化粧箱にグリーテ ィングカードを立てかけて、 自然な感しにしました。下に 見えているリボンがリアル な感じです。
◆ 白い壁に飾って フェルトの手作リフレーム は、色つきの髪どめゴムを 巻いてメモクリップに。白い 壁に映えてくれます。
◆関連小物と並べて ほかのフレームと、ナチュラ ル素材の色えんぴつを組み 合わせ、自然な感じにスタイ リング。毎日がちょっと楽し そうに見えます。
すべて自分で 組み上げていく楽しさ
写真には昔から「構図」という 考え方があります。仕上がりの 効果を考えた画面の構成といっ た意味で、フレームの中に余白 を取ったり、構成する線の方向 を意識します。屋外の撮影では そのために自分が動き、いろい ろなレンズを使います。しかし、 できないこともあります。たと えば東京タワーの隣りにスカイ ツリーを並べたいと思っても、 それは不可能です。 テーブルフオトは、すべて自 分で組んでいきます。被写体の 並べ方はもちろん、背景に違う 色が似合うと思えば、変えるこ とができます。光の当たり方も 変えられます。同じ被写体でも、 スタイリングひとつでまらたく 別の写真になることもよくあり ます。この、自分で組んでいく ことがテーブルフオトの楽しさ であり、そのポイントになるのがスタイリングなのです。 この章では、スタイリングの 基本的なルールを解説します。 しかしスタイリングはこれがす べてではありませんc想像力し だいでいくらでもかわいい可能 性が広がっていくのです・
◆かわいい系スタイリング
とてもおいそうなイチゴ。いただく前にちょっと撮影。イチゴに合わせ て赤い器と、イチゴ柄のテーブルクロスを用意しました。器に入れた のとは別に、手前に2個イチゴを置いたのがポイントです。
◆ナチュラル系スタイリング
ちよっとおしゃれなデザインのバスケットを王役に、プレーンなミル クピッチャーを手前に置きました。コンクリート壁が王役を引き立て てくれます。露出も抑えめです。
◆リズミカルなスタイリング
白い花を壁に飾りました。ひと つの花ビンにまとめるのではな く、小さな広回ビンに一輪ずつ 飾って見ました。お部屋が生さ 生きしてくるようです。
写真の主役を選んでイメージを作る
写真には主役が必要です。 スタイリングやアングルを工夫したり ピントの合う範囲を調整したりして 見せたい主役が目立つようにしましょう。
写真に主役は必要
「写真がきれいに撮れない」と 悩んでいる人の写真を見てみる と、写真に主役がないことがよ くあります。きれいだと感じた 小物を集めて並べただけでは、 なにを見せたかったのか見てい る人に伝わりません。なにを見 せたいのか? 被写体のどこを 見せたかったのか? を考えて から、スタイリングやアングル を考えていきましょう。
あれもこれもとよくばると
たくさんのものを同じようにフレーム に入れると、互いに反発してなにを 見せたいのかわからなくなります。主 役を決めて並べてください。
主役不在の写真
石けんや小瓶それぞれはかわいいのですが、ただ集めて同 列に並べてしまうと、写真を見た人はどこに視線を持って いけばいいかわからず、なにも感じ取ることができません。
主役がわかる写真
固形石けんのラベルのかわいさを見せるために、上から 近づいて撮影しました。ほかの石けんは脇役として、少し だけ見えるように配置しています。
ピントの位置が 主役を決める
主役をわかりやすくする方法 のひとつに、ピントの位置があ ります。人はピントの合ってい るところを見ようとします。主 役にピントを合わせて、他の被 写体をぼかすと、主役が浮き上 がって見え目立ちます。 ここで気をつけたいのは、ど こまでピントを合わせ、どこか らぼけるようにするかと考える こと。 一見、ぼけた写真はきれ いに見えるような気がしますが、 ぼかすということは見せないと いうことです。ぼかしすぎてし まうと、細部まで気を遣ってス タイリングした意味がなくなっ てしまいます。 ぼけも写真要素のひとつとし て考え、この写真にぼけは入れ ていいのか? 入れないほうが いいのか? を判断しましよう。 ぼけは、写っているものがわか る程度でぼかしましよう。
ピントで主役が変わる
手前のケースにピントを合わせることで、 ケースが王役になりました。バランスよく 見えます。絞りはF28です。
糸巻きにピントを合わせました。しかし糸 巻きを主役にするのなら、もう少し上を狙 ったアングルにしたほうが落ち着きます。
絞りをF18まで絞り込みました。全体は見 えますが、どちらが主役なのかわかりづら くなってしまいました。
◆ピント位置の変更
ピントの位置は、AFポイン トを自動選択ではなく、任 意で選択できるように設定 して変更します。詳しくは P122を参照してください。
背景を変えてかわいさをアップする
テーブルフォトには主役が必要ですが、 背景もそれに負けないぐらい大切です。 いろいろな生地をストックしておくと、 なにかと便利です。
被写体に合った 背景を選ぶ
ここでいう背景とは、被写体 の下に敷く布や紙のこと。もち ろん横から撮影して、壁や窓を 背景にすることもあります。 基本は主役になる被写体と同 系色の色にすることです。赤い 被写体なら、やはり赤系の背景 が合います。また、あまり強い 印象の柄物は主役とケンカする ことがあります。無地や細かな 柄の生地が使いやすいでしょう。 質感にも注意しましょう。素ぼ くなナチュラル系の被写体に、 原色のプラスチック板は合いま せん。 同系色の背景のほか、主役を 浮き立たせる背景もOKです。 白い生地や、麻布などのナチュ ラル系素材は、ほとんどの被写 体に合わせることができます。 ただ、いつも同じ背景ではつま らないので、何枚も背景用の生 地をストックしておきましよう。
赤が印象的なクッキーを赤い和紙に並べてみました。さら さらした感じの質感がクッキーと合っています。鮮やかな 色で、強い印象になりました。
こちらはピンクの柄物の紙に並べました。色が強くないこ ともあり、こちらのほうがやさしい印象になりました。これ も悪くはありません。
布を背景に使う
布を背景に使う場合は、きれ いに、シワがないようにピンと 張ります。もちろん事前にアイ ロンをかけて、きれいにしてお きます。まれに、わざと布にシ ワを作って撮影することもあり ますが、それは上級者向きです。まずはきれいに張ることから始 めましょヽつc 布を留めるには、あまり粘着 力の強くないガムテープか、パ ーマセルテープ(撮影用の粘着 テープ)を使うのが便利です。 大型のクリップでも留められま すが、布を引っかけて破かない ように注意しましよう。
◆布はピンと張る
パーマセルテープで布を留めました。布で天板を 巻くようにすると、ビンと張れます。
◆布のストック
日本フォトスタイリング協会 の布のストツクの一部です。 色別で分けられています。か わいい布を見つけたら手に 入れておきましょう。
◆布はアイロンをかけて使う
アイロンがけの大切さは、これ を見れば一目瞭然。せっかくの かわいい小物も、しわしわの背 景では写真になりません。
紙を背景に使う
紙を背景に使うというと、自 やグレーの大きな撮影用バック 紙を考えるかもしれませんが、 製品撮り(いわゆるブツ撮り)用 でもよく使います。スタイリン グを考えるなら、色や素材にこ だわりましょう。和紙やクラフ ト紙がおすすめですが、ワック スペーパーも意外と便利です。 また、紙はテーブルに敷くだけ でなく、壁に貼っても使えます。
バック紙を壁に貼る
パック紙のストック
これも日本フォトスタ イリング協会のストッ クの一部です。色だけ でなく、表面の質感の 異なる紙がたくさん用 意されています。壁に 貼るときは、たるませ ないようにきれいに貼 ります。
並べ方の基本は自然に見ぇること
テーブルフォトでの被写体の並べ方は いろいろですが、まず、 自然に見える並べ方を 心がけるとうまくいきます。
少し変化を持たせて 自然に見せる
広告用の商品撮りは別ですが、 イメージ優先のテーブルフオト では、わざと崩して並べるのが 普通です。そのほうが自然に見 えるかいです。かといって、本 当になにも考えずにばら撒いて はいけません。考えて、考えて、 自然に見えるように並べてみま しょヽつ。
◆規則的ながら少し崩す
2列に並べましたが、右 は形の違うものを入れ、 左は少しジグザグにし て置きました。きっちり 並べるより自然です。
◆ 自然に見えるように
ハート型のポプリ入れです。斜めに並べつつ、そ れぞれを少し外に向けて置きました。
◆キッチリとは積まない
人気の柄付きマスキングテープです。わざと少し ずらして積むことで自然な感じになりました。
並べるときは斜めに配置
被写体が2つの場合、斜めに 並べるのがルールです。主役・ 脇役を考えて並べましよう。3 つある場合は一く」の字形に、4 つ以上ある場合は「S」字形に並 べると、奥行き感を出しつつ自 然に見えます。左右は逆になっ てもかまいません。主役は手前 の被写体にするのがかんたんで すが、2番めを主役にするなら、 手前の被写体はフレームからは み出すようにすると安定します。
ゆ斜め構図
被写体が2つの場合 は斜めに置くと安定 して見えます。特別 な意図がある場合は 真横(もしくは前後) に並べますが、緊張 した構図になります。
◆くの字構図
3つの場合は「く」の 字形(逆「く」の字 形)に並べると落ち 着きます。この場合、 主役は手前のセット です。2つめ、3つめを フレームからはみ出 すように構図を組む ことで、3つ以上の広 がり感が出ます。
S字構図
S字構図(逆S字構 図)の例です。主役 は手前から2つめに しています。そのため 手前の被写体は大き くフレームからはみ 出させています。淡 い青色のテーブルが 花の色を強調してい ます
方向を意識することでさらに広がりを出す
自然な並べ方ができるようになったら、 次は広がりを意識しましょう。 写真は限られた大きさですが、 表現できる広さはフレームを超えるのです。
画面を超えて 広がるイメージ
ちょつとむずかしい話をしま す。写真で撮影できる範囲は限 られています。では広角レンズ を使って広い範囲を写せば、広 がり感が出るかというと、そう とは限りません。広い範囲が写 ってしまうことで、視覚的な広 がりがそこで止まってしまうこ ともよくあります。 写真でいうところの「構図」の 多くは、この広がり感を表現す るためのものです。「視線の流れ 方」といった言い方もします。 限られた範囲しか写さなくても. それ以上の広がりや世界観が表 現できるのがいい写真だとも言 えます。積み上げて連続性を持 たせたり、被写体の一部をわざ とフレームから切るのも、広が り感を出すというのが主な理由 です。そういつた表現を意識す ると、写真がずいぶん変わって くるはずです。
◆ 少し崩して積む
少しずらして積むこ とで、自然さと同時に 上下方向へ広がる 感じになりました。連 続性がポイントです。
◆ 積み上げ構図
重ねることで上下方 向に広がる感じにな ります。さらにお皿の 左右をフレームから 切ることで、横方向 の広がりも出ます
◆並べ方のパリエーション
上に積むことで、上下に伸びる 感じになります。ラベル位置を 少しずらしています。
2つを積み、奥のビントの外れ た位置にも置いています。これ で奥行き感が強調されます。
たくさんあるという連続性を出 しました。ひとつフタを外したこ とで生き生きしてきました。
線の方向を意識し 広がり感を出す
広がり感を出す上で忘れてな らないのは、画面の中にある線 の方向です。屋外の写真では、 山の稜線であるとか、建物や電 柱などに線を見つけ、それを構 図の中で活かすという方法が取 られます。テーブルフオトでも 基本的に同じです。違いは、そ れを自由に配置できるというこ とです。 下の写真では、花や靴といっ た被写体に線を見ることができ ますが、それが完全な並行では なく、少し開いたように配置し ています。視線は線の方向にそ って流れますから、少し開いて いることによつて、視線も広が っていきます。つまり広がりが 感じられる構図になるのです。 これを並行にすると、そこで閉 じたように見えます。並行に置 くこともありますが、それは違 った効果を狙ってのことです。 この線の使い方は、限りなく あるスタイリング方法のひとつ です。写真を撮りながら、いろ いろな線や空間、広がりを見つ けていつてください。
逆放り投げ構図
左の写真とは逆に、手前が広がるように靴 を置きました。手前を広く空けたこともあり 手前に広がりの感じられる構図になりまし た。靴をそろえて置くとちょっとすましたよ うな感じになります。ちなみに「放り投げ構 図」というのは、「自然にそっと放り投げた ような広がり方」という意味で、撮影した 日本フォトスタイリング協会の窪田さんの 命名です。
放り投げ構図
花柄の布に描かれた枝の線と重ならないように、少し斜めに花を置きました。す ると線の方向が広がり、視線がそれに沿って流れることで広がり感が感じられ る写真になりました。
色の組み合わせでもつとおしやれに見せる
被写体の色の組み合わせはいろいろ ありますが、同系色でまとめることを 覚えましょう。落ち着かせやすく、 おしゃれに見えます。
カップの色をチェック
主役になる被写体にはどんな色が使 われているかチェックして、その色で そろえてみましょう。
同系色
被写体のビンクとほぼ同じ色を組み 合わせました。無条件にフイットしま す。
ビビッドな同系色
少しビビッドなピンクです。強い印象 になりましたが、明るくていい感じで す。
柄の同系色
柄物ですが、柄が小さいため主張が 弱く、三役との組み合わせも悪くはあ りません。
関係のない色
明るい色なのできれいですが、主役と のパランスはいいとはいえません。
◆無難な木目
木目は無難ですが、この場合、主役を 引き立ててもいません。組み合わせと しては、いまひとつです。
主役から1色選んで 組み合わせる
暖色・寒色や反対色など、色 の組み合わせはたくさんありま す。しかしテーブルフォトで実 戦的に色を組み合わせるない、 同系色でまとめるのが基本です。 その色は、主役になる被写体か ら1色を選んで使用するのがか んたんです。これは説明するよ り、上の写真を見たほうがわか りやすいでしょう。ピンクの飾 りのついたカップをいろいろな 色と組み合わせて撮影しました。 水色や黒い木目の背景よりも、 同系色でそろえた写真のほうが 落ち着いて見えるはずです。可 能なら、色の濃さや質感もそろ えましょう。さらにまとまりが よくなります。 ホワイトバランスで色を乗せ る方法を方法を思いつくかもし れませんが、テーブルフオトで はあまり使いません。被写体の 色そのもので合わせましよう。
◆ ピンクでまとめる
モモの花が王役です。それ を引き立てるように、ごく淡 いピンクの和紙を背景に敷 きました。ビンクの柄のコッ プを少し入れてワンポイン トに。
◆ イエローでまとめる
いわゆる生成の色です。 色が淡いために、背景に は自い板を使い、中間にも 白いタオルを入れて、それ ぞれの輪郭が溶けないよ うにしています。
◆ブルーでまとめる
若々しい色です。ブルーの ケースに、プルーのフレー ム、小物入れなどを組み合 わせました。赤い花柄もブ ルーを引き立てています。
◆シアンでまとめる
右のブルーよりもぐっと大 人っぱい雰囲気になりま した。ンアンといっても、全 部をンアンだけにする必 要はないことがわかります。 どう関係させるかが重要 です。
アングルをいろいろと工夫してみる
アングルは、どの高さからどの向きで 撮影するかということ。 斜め上からの俯障が一般的ですが、 変えてみると新鮮になります。
いちばん気持ちよく 見える角度を探す
テーブルフオトは撮影台など に被写体を置くので、普通は斜 め上からの俯瞭で撮影します。 通常はそれでかまいません。し かし背景を窓にして、グラスを 透過光で撮るような場合は、カ メラを下げてほぼ真横から撮る ことになります。いわゆるアイレベルです。また、真上からテ ーブルを見下ろすように撮ると、 意外な写真になることがけつこ うあります。 ひとくちに俯蹴といっても、 アングルを細かくチェックしま しょう。被写体と被写体の重な りやフレームの中で占める面積、 光の具合など、いちばん気持ち よく見えるアングルを探して撮 影してください。
悩んだらヵメラを縦に構えてみる
「悩んだら縦に……」としましたが、 本当は縦位置がテーブルフォトの 標準かもしれません。 縦位置の操作に慣れておきましよう。
主題を明確にしやすい 縦位置
カメラをそのまま構えて撮影 すると横に長い写真になります。 これが横位置です。カメラを縦 に構えると、縦に長い写真にな ります。これが縦位置です。 スナップや風景など屋外の撮 影では横位置が普通ですが、テ ―ブルフオトでは縦位置が極端 に多くなります。理由はいくつ かあります。横に狭いため、テ ーマを明確にしやすいこと。縦 に長いため、奥行きを出しやす いこともあります。なにより、 縦位置は緊張感のある構図にし やすいという点でしょう。横位 置でまとめづらかつたら、縦位 置を試してみましょう。
,,縦位置
縦位置は、なにを見せたいか明確にしやすく、奥行きを表 現しやすいのが特徴です。ビンの模様と花柄のテープル クロスがいいバランスです。
●横位置
横位置は横方向の広 がりを出すのが得意で す。バラの小物を横に 並べて撮影しました。
横でも縦でも 水平は正しく合わせる
縦位置・横位置に関わらず、 水平は正しく合わせましよう。 特に室内が写り込むことの多い テーブルフオトでは、水平が正 しくないと、見ていて不安な写 真になってしまいます。 カメラのフアインダーやモニ ターには、格子線が表示できま すので、これを出しておき、テ ーブルのふちや柱と比較して、 水平を確認します。厳密に合わ せるなら、水準器があると便利 です。
格子線表示
ファインダーなどに格子線を表 示しておくと、水平が合わせや すくなります。
水準器
水準器はカメラに取りつけ、厳 密に水平にすることができます。 数千円で購入できます。
傾いた写真
水平な写真
傾きがほんのわずかでも、水平垂直はすぐにわかってしまい ます。不安なら、少し広めにとっておき、レタッチで修正すると いう方法もあります。
水平が正しいと安定する
こういった斜めからの構図は水平が 合わせづらいのも確かです。この場 合、容器の縁のラインが垂直になっ ていることで確認できます。
被写体との距離を考える
被写体に近づきすぎるとパースが強く なります。ちょっと離れて撮ると まわりの雰囲気も写し込めます。 撮影距離について考えてみましよう。
離れてクールに 近づいてホツトに
被写体との距離は、その被写 体との近しさを表わします。た とえば友だちやペットを撮る場 合、思いきり近づいて撮影する と、仲のいい楽しげな感じの写 真になります。望遠レンズで遠 くから撮れば、クールな印象に なります。 これはテーブルフオトでも基 本的に同じです。近寄って撮れ ば自分が大切にしている感じが 出ますし、離れて撮ればクール な印象になったり、状況や空気 感も写し込みやすくなります。 撮影距離はレンズの焦点距離 にも関係してきます。レンズの 広角側で撮影すると、被写体が 歪んで写ったり(パースが強い)、 広いセットが必要になったりし ます。テーブルフオトでは、被 写体のかわいらしさを写したい ので、ものの形が正しく写るレ ンズの望遠側で撮影します。
◆近づくか?離れるか ‘
広角側で近づいても、望遠側で離れても、被写体をほ ぼ同じ大きさにできます。しかし写り方は違います。
◆近すぎるとビントが合わない
あまり近づきすぎるとビントが合いません。レン ズにはピントの合う限界があるためです。これ を最短撮影距離といいます。
◆撮影距離で変化するパース
レンズを望遠側にして離れて撮影しました(焦点距離: 55mm)。四角い被写体も歪むことがなく、正しい形で撮 影できました。
角で近づく:歪む
レンズを広角側にして、右とほぼ同じ大きさになるよう に近づいて撮影しました(焦点距離:18mm)。パースが 強くなり、背景も広い範囲が写っています。
テーブルフオトは被写体の魅 力を引き出して、よりすてきに、 よりかわいく撮るのが目的です. もしくはスタイリングを工夫し、 おしゃれな生活を表現します^) 被写体のかわいいところを表現 したいならぐぐらと近づいて. おしゃれな空気感を写し撮りた かったらちょつと離れたところ から.撮りたいイメージに合わ せてレンズの望遠側を使って、 撮影距離を伸び縮みさせましよう。
◆箱の上でパーツを セレクト
小さな被写体なので、 近づいて撮影していま すが、焦点距離は50mm (80m m相当)です。
)離れて全体を撮
壁のクリップやカードが主役ですが、テープル まで入り、生活スタイルが見えてきます。
)少し近づいて均等に配
主役が明確になってきました。テーブルフオト で一般的な距離感です。
|もっと近づいて主役を明確に
小物や雑貨のいちばんかわいい部分を探す
テーブルフォトの主れ役いに置一くのは、 高価なものである必要はありません。 ・00 円ショップのグッズでも すてきに撮ることはできるのです。
◆バッグ全体
花のオブジェをつけたいい感じのパ ッグです。ただ、全体を離れて撮った だけではそのよさがわかりづらいてし よつ。
◆飾りをアップで
オブジェをクローズアップし、やわらかい光で撮影しました。パッグ全 体はわからなくなりましたが、かわいさはアップしました。
どんな被写体も 魅力を持つている
すてきにスタイリングされた テーブルフオトを見ると、高価 そうなアンティーク小物が使わ れていることがよくあります。 アンティークだけでなく、宝石 をちりばめたアクセサリーや、 細かな細工が施された工芸品な ど、それだけで写真を支えてく れる存在感があります。では、 そういった小物がないといい写 真は撮れないのでしょうか? ぜんぜんそんなことはありませ ん。 たとえ‐ 00 円ショップで買った 小物でも、無機質なプラスチッ ク製品でも、使い古しの道具で も、すてきに見えるポイントや 撮り方があるものです。それが スタイリングの楽しさなのです。 とりあえずその小物をじつく りと見てください。「キャーーか わいい―」といった感覚的なも のでなく、冷静に理論的に見る
◆トイレットペーパーをかわいく
かわいい花柄のトイレットペーパー。王張しないンンプルなペーパーフ ォルダーに、格子柄のタオルを組み合わせました。
◆コップの模様を印象的に
手書き風のリーフがプリントされたガラスピン。奥に花柄を置いてリー フの将来や可能性をイメージしました。
必要があるかもしれません。ど の角度がいいか、いくつ並べた らいいか、何と組み合わせると 引き立つか、どちらから光を当 てたらいいのか……。それらが 読み解けたら8割がたスタイリ ングは完成です。 写真の世界にはスタイリスト という職業があります。クライ アントのイメージを実現するた め、あちこち駆けずり回って撮 影に使えるものを集めてきます。 それは紙1枚から、大がかりな アンテイーク家具まで千差万別 です。場合によつては気むずし いセレクトショツプのオーナー に何度も頭を下げ、小言を言わ れながら借りてくることもあり ます。撮影現場では、ワンカツ トのために延々とフォトグラフ ァーと議論することもあります。. それでも、思いどおりの写真が 撮れたときには、何物にも代え られない喜びがあります。クラ イアントや読者に「あの写真は いいね」と言われれば、この仕 事をしてきてよかつたな、と思 います‘ テーブルフオトのスタィリン グに凝り始めると、そんな世界 を、少しだけですが、垣間見る ことができます。
02 実践的に学べるフオトスタイリング講座に行こう
フオトスタイリングとは、目の前 にあるものの美しさやかわいさを見 つけ、効果的に並べるテクニック。 普段の生活で目にする写真は、商品 が魅力的に見えるようになにかしら の演出がされています。 ここで紹介する日本フオトスタイ リング協会では、撮りたいものを効 果的に見せる方法を教えています。 本書を読んで、もっと詳しく学びた い人は、フォトスタイリング講座を 受講してみてはどうでしょうか?
暮らしやライフスタイルに関する写真のスタイリングに特化した技術が学べます。東京、大阪、福岡の三大部 市で開催しています。
講義風景。授業は大型モニターを使った講義と、実 際にモチーフをスタイリングする実技で行なわれます。
窪田千紘さんも講師としてスタイリングノウハウや、 最先端のスタイリング情報を教えています。
フ ォ トス タ イ リ ン グ が 学 べ る 日本フォトスタイリング協会 http : //photostyling. j p/ フォトスタイリングとはどういうも のか体験してみたい人向けの「エ ッセンスコース」、「フォトスタイリ ング」の基礎が学べる「フォトス タイリスト2級認定講座」や、短 期間で学ぶ短期集中講座、料理 写真に特化した「料理写真A to Z講座」などが用意されています。 講座に即した課題を投稿・添削 する「受講生専用フォーラム」が 利用でき、家にいながらフォトス タイリングを学べます。
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