①マニュアルの更新はとても重要
過去に立派なマニュアルを作成したが、現在は全く活用されていないと いう企業も多いというのが実態のようです。
そのような企業で、「なぜ、 マニュアルを活用しないのですか?」と質問すると、「すでにマニュアル に書かれている内容は古いんです。
いまさら活用できません」といった回 答が返ってきます。
確かに内容が古いマニュアルは活用できません。
マニュアルには常に正しいことが記載されていることが理想ですし、そ うでないのならば活用できないといってもよいでしょう。
例えば契約管理システムを使って契約情報を管理する業務を考えてみま しよう。
マニュアルにはその業務で使用している契約管理システムの画面 を示し、操作要領などが解説されているはずです。
ところが契約管理シス テムは現場からのさまざまな要求に応じて、システム部門で日々改良力功日 えられていきます。
そのシステム改良によって画面や操作方法などが変わ った場合、マニュアルもそれに応じて更新していく必要があるわけです。
そこでもし更新を忘れてしまうと、その部分は古いことが書かれているマ ニュアルとなってしまいます。
これが積み重なると全く活用のできないマ ニュアルになってしまうのです。
マニュアルが更新されていないということは、マニュアルが活用できな くなるというだけではありません。
例えば、個人情報管理がこれまでより も厳しくなって、個人情報の利用が規制されたにもかかわらず、マニュア ルを更新せずにいたとしましょう。
そこに新人がマニュアルで業務を勉強 してマニュアル通りのやり方で業務を行ってしまうと、個人情報管理上問 題を発生してしまうということになります。
つまり、更新を怠ると業務上 の問題を発生させてしまうリスクさえあるわけです。
②マニュアルの更新が必要なタイミング
マニュアルを作成するときには活動の担当者が作成状況を管理してくれ ます。
しかし、いったんマニュアルが完成するとそれぞれの部門でマニュ アルを管理していかなければならないのが一般的です。
そこでついつい更 新をおろそかにしがちになるのです。
大切なことは、いつ更新をしなけれ ばならないのかを知っておくことです。
①業務のやり方を見直すべきとき:業務のやり方が変わる時や新しい業務 が増える時はマニュアルを更新していくことが必要です。
具体的には次 のようなタイミングです。
a.製品・サービスの変更:新製品・新サービスの投入、製品・サービ スの一部変更、製品・サービスの廃止 b.業務で使用する設備の更新:生産現場の場合は生産設備や治工具等 の更新、事務系の場合は業務システム、帳票等の更新 c.外部要求の変化:顧客からの要望への対応、関連法令などの変更に よる対応、外部監査での指摘事項対応 d。
内部要求の変化:社内方針の変更、関連部門からの要求への対応 e.業務改善:部門内での業務改善 ②マニュアルの更新の必要性に気づいたとき:業務のやり方は変化しなく ても、次のタイミングでマニュアルを更新しなければなりません。
a.マニュアル上の間違いに気づいたとき:業務手順や業務要領などの 記載内容に誤りがあったとき、更新されていないことに気づいたとき b.マニュアルに加えるべきことに気づいたとき:もっとうまくやるた めのコツ、例外処理などの追加が必要だと気づいたとき。
③マニュアル更新の体制とルールを明確にする
業務のやり方が変わるタイミングや更新の必要性に気づいたときにマニ ュアルを更新しなければなりませんが、自ら進んでマニュアルを更新しよ うという人はなかなかいません。
このため組織的にマニュアルの更新体制 とルールを決めておくことが必要となります。
マニュアル更新のための体 制としては、課または係といった部門ごとに1名のマニュアル管理責任者 を選任するとともに、業務別のマニュアル更新担当者を決めておきます。
このマニュアル更新担当者には、対象業務に詳しい人を選定します。
次に更新のためのルールとそれぞれの人の役割について説明します。
マ ニュアル更新には大きく「随時更新」と「定期更新」の2つがあります。
①随時更新:業務のやり方が変わったときや更新の必要性に気づいたとき に随時更新していくことです。
随時更新の基本は、更新担当者が更新の 必要性に気づいたときに確実にマニュアルを更新し、マニュアル管理責 任者に報告します。
更新を忘れた場合は、更新担当者の責任です。
更新 担当者がマニュアル更新の必要性に気づかなくても、他の人が先に気づ いた場合には更新担当者と管理責任者にそのことを伝え、マニュアルが 確実に更新されるようにします。
その場合には、管理責任者はマニュア ルが更新されたかをフォローすることが必要です。
②定期更新:1年または2年といったタイミングで定期的にマニュアルの 内容を総点検し、最新の内容になるように更新します。
随時更新で確実 にマニュアルが更新されることが理想ですが、実際にはモレが生じます。
それを補うのが定期更新のねらいです。
定期更新はマニュアル管理責任 者が活動の統括的な立場となって、各業務の更新担当者にマニュアル内 容の総点検と更新をしてもらうことになります。
④活用しながら更新する
業務のやり方が変わったとき、マニュアル更新の必要性に気がついたと きにマニュアルを更新しなければなりませんが、どのようにマニュアル更 新の必要性に気がつけばよいのでしょうか。
マニュアルの内容を更新する ためにマニュアルを総点検するという定期更新がありますが、できるだけ 随時更新で常に最新の状態を保っておきたいものです。
マニュアルは更新 するためのものではなく活用するためのものです。
ですからマニュアルを どんどん活用しながら、同時に内容のチェックも行っていくことがよいの です。
月に一度は部門のメンバー全員でマニュアルを活用しながら業務のやり 方を詳細に確認し、同時にもっとよいやり方はないのか議論する時間を設 けている会社があります。
その議論の場ではマニュアルとは違ったやり方 をしている人を見つけ、その人のやり方がよいやり方なのかを議論します。
その人のやり方がマニュアルに書かれているやり方よりもよいものでなけ れば、その人のやり方を直していきます。
一方、マニュアルの内容よりもその人のやり方のほうがよければ、業務 改善と位置づけてマニュアルの内容を更新するとともに、同じ業務を行う メンバーのやり方も変えていくのです。
このようにマニュアルを活用しな がら業務のやり方について議論する場を設けることで、担当者のスキル向 上、業務改善の実施、マニュアルの更新が同時にできるのです。
このほか、実務を行っていて「あ、これはみんなで共有した方がよい」 と感じる場面があります。
いわゆる成功体験、失敗体験などです。
このよ うなことを感じた場合には、すべてマニュアルに反映するようなルールを つくることも必要でしょう。
⑤いらなくなつた部分を積極的に削除する
製品・サービスの新規投入や法改正対応など、マニュアルに書かれるべ き内容は増えていくことが一般的です。
このためマニュアル更新時には新 たな内容を追加していくという傾向が強いようです。
ところがマニュアル の内容が増えれば増えるほど、いざ活用しようという場面で欲しい情報を 探すのに苦労することとなってしまいます。
また追加するばかりでは、不 要となった情報、古くなった情報がマニュアルに残ってしまい、同じ業務 に2つの異なった解説がついてしまうこともあるのです。
このようなことがないように、マニュアルに不要となっている部分はな いか、古くなっている部分がないか判断しながら意識的に削除していくこ とが必要になってきます。
まずは、マニュアルの随時更新時に意識的に削除部分を見つけていきま しょう。
当然ですが製品・サービスが廃上になったときにはその製品・サ ービスに関連する業務の解説部分は削除していかなければなりません。
業 務システムが更新した場合には、新システムの操作要領を追加すると同時 に、1日システムの操作要領の記載部分は削除していかなければなりません。
社内規則の強化や更新などによってマニュアルを更新する際も同様に古い 規則にもとづく解説部分を削除していきます。
このようにマニュアルの更 新をするタイミングの多くは、同時に削除すべきことが発生するときです ので、削除すべき部分をしっかりと見つけることを意識しましょう。
またマニュアルの定期更新時は古い情報、不要となった情報を削除する もっともよいタイミングといえます。
各業務のマニュアル更新担当者が担 当となっているマニュアルを総点検し、現在の業務とあっていない部分や ダブリのある解説などを見つけ出し、どんどん削除、修正をしていきまし よつ。
⑥更新履歴を残す
マニュアルは、業務のやり方に関するよりどころとして、自分の手元に 持っておきたいものです。
このためマニュアルの中から自分の必要な部分 をコピーし、自分だけの資料として活用する人がたくさんいます。
ところ がマニュアルは随時更新されていきますから、正式なマニュアルとコピー されたマニュアルは内容が違ってきてしまうのです。
この状況を避けるた めに、マニュアルを更新するたびに手元に置きたい部分をコピーし直すと いう方法がありますが、必要な部分のページ数が多い場合や、マニュアル をコピーしている人がたくさんいる場合には、困難なときもあります。
こ のようなことに対処するためにはマニュアルの更新履歴を残し、いつ、ど のようにマニュアルが変わったのかが分かるようにしておくことが求めら れます。
業務別にマニュアル更新履歴を管理できるように更新履歴管理表を作成 しておき、マニュアルのはじめのページに差し込んでおきます。
更新履歴 管理表には、更新日、更新者、更新ページ、更新内容、更新理由が書ける 欄を設けておきます。
マニュアルを更新した場合には、小さな更新でも更 新者が全てこの管理表に記載するようにして、いつ、どのような更新が行 われたのかがすぐに分かるようにします。
マニュアルの定期更新を行ったときに更新範囲がマニュアル全般に及ぶ ような場合、マニュアル全体のバージョン管理をするとよいでしょう。
定 期更新日の日付をバージョン情報とし、「○〇年○月版」としてマニュア ルの全ページのヘッダーまたはフッターに小さく記載するのもひとつの方 法です。
この際、更新履歴管理表は新たに作成し直し、新バージョン完成 後からの更新履歴を管理します。
「例えば」と「たとえ」(その3)―
コラム2でtlたと,え(メタファー、アナロジー) の話をしましたが:このメタフア■||(早立て)の 世界には興味深いところがあります:||| 例えば、色には本来温度の違い|よありませんが、 日常的に色を温度に見立てて「暖かい色」「冷た い色」といつま|う .1こ、無意識のうち1こメタファー で色を説明していますこ本憩1議なことに、この暖. .. .|.● .|・||.|| . . かしヽ色というのは、英語でも||”|lrm CO19「:こ言‐ い、英語でも色を温度|こ見立てることが普通|こな| きわ7●ヽ贅す′ ‐| `´ 11●■|`■γ■|‐ ` ■イ ‐. |_― ‐ |また|lilllll「親線」という言葉もメタファーです。
見て―いる先と自分の目の間に本当は線などないの ですが、あたかも線があるように見立て、|それを 視線と0乎んでいます。
やはり英語でも ― ||||■ 綺e6f viSion’と表現されます。
他|こも例|よ多々ありま すが(メタファ■は国が変わっても、同じような 見立て(たとえ)|で使われることが多いようです。
メタファーは言語レベルではなく人間|が直感的に 理解するレベルの話だからなのでし|ようも 電気を蓄積しておくものが電池‐1電気の池)」 と命名されてしヽるように、新しいモノや概念が現 れたとき:|||ヽメタファT奪傭?たネーミングが なされると|:周辺矢0識の翠解グしやすくなります。
マニュアルでも、「これらを●●と呼びます」と| いうよう|こ名づけて包括することがありますが|| その名ブ|けのメタファすが適切かどうかも少し気 |こしでおくべきです(このメ ー タファー|こついて|よ、 『メタファー思考』瀬戸賢■著(講談社現代新書, |こ詳しく説明されています):
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