活用状況に応じた作成概要を決める
マニュアルに記述する項目を洗い出す手法としては M&TPOや5WlHがある
◎M&丁POでシチュエーションを決める
マニュアルの作成準備が終わると、マニュアルの原 稿執筆の段階に入ります。
このとき前章で洗い出したマニュアルの活用シチュ エーションに応じて、適切なマニュアルの記述の仕方、 記述の順序、難易度またはマニュアルの装丁などをど のようにするのかを検討します。
シチュエーションの項目としては、前章では5Wl Hで洗い出しましたが、ここでは「M&TPO」で検討 してみます。
すなわち「Man(誰が使うのか?)、Time(いつ使 うのか?)、Plκe(どこで使うのか?)、OccasiOn(ど ういう場合に使うのか?)」という項目で明確にして みます(もちろん、5WlHで整理してもかまわない)。
>仕事を行なうときの 状況により、仕事に 求められる内容が異 なってくる。
すなわ ちマニュアルは状況 対応型のルールであ る >マニュアルが「使い づらい」「使いもの にならない」という 声が多いが、使用状 況にマニュアルの内 容が合っていない、 マニュアルの内容が 具体的でないという 理由が多い
◎誰が使うのか 一 Man?
同じ内容の仕事に関するマニュアルであっても、活 用する人の特性によって記述の仕方などが変わってく るので、誰を対象にしてマニュアルを作成するのかを決めます。
たとえば、ある会社の組立職場で組み付け作業を行 なっている社員とパート社員がいたとします。
パート 社員は定着率が低いため作業経験は浅く、組み付け部 品についての知識も少なく、かつ図面が読めない状況 とします。
一方、社員はほとんどが工業高校などの卒業生であ り、社歴はまだ4、 5年ですが、図面も部品の知識も あるとします。
このような状況で、この職場で新しい製品の組立作 業が行なわれるようになった場合、どのような組立マ ニュアルを作成すればよいでしょうか? 若手社員にわかるように、図面ベースで技術的な面 の情報も加えたような組立マニュアルにするのか、ま たはパート社員向けに図面を使わずに素人でもわかる ものをつくるのか、マニュアルを使う人を誰にするの かによって、マニュアルの内容は異なってきます。
この例のように、 1つのマニュアルでも社員向けか パート向けかという技術知識の違い、または初心者向 けなのか、中級者あるいはベテラン向けなのかという 経験度合いの違いなどにより記述の仕方を変えます。
マニュアルが成果に結びつくには、マニュアルを活 用する人を特定して、その人のレベルに応じた記述内 容にすることが大切です。
◎いつ使うのか ― 丁ime?
次に、マニュアルを活用する時間という軸で、シチュエーションを検討します。
仕事の順序から見て、「段 取り。
正味仕事の“いつ”」「1日。
1カ月。
1年のな かでの“いつ”」などの面で検討します。
このような「いつ」のシチュエーションで、使いや すいマニュアルの要件を洗い出します。
ここでは段取 り作業について考えてみます。
仕事は段取り作業(段取り作業は、さらに前段取り と後段取りに分けられる)と正味仕事に分けられます。
マニュアルを作成するときにも、この両者の作業を明 確に分けて作成するとよいでしょう。
一般的には段取り作業マニュアルの整備は、正味作 業のマニュアル作成に比べて立ち遅れている傾向があ ります。
段取り人分といわれるように、段取りの良し 悪しで仕事の効率は大きく左右されるものです。
また、段取りは正味作業に比べると作業の難易度が 高い場合が多いものです。
必要なノウハウも高度なも のが多いため、職場の特定の人しか行なえない場合も 多く、これが仕事の効率を阻害している面もあります。
段取り作業の手順を明確にし、 4M&:Tに準じて実施 項目と急所を明確にして、効率的に、より多くの人が 行なえるようにしたいものです。
さらに、マニュアルを活用するといっても、常時活 用する項目と、たまに発生する項目がある場合には、 それらを同列に扱うと使い勝手が悪くなります。
明確 に区分して記述することにより、使い勝手は向上しま す。
か段取り八分とは、「段 取りをきちんとやれ ば、仕事は80%進捗 したようなものだ。
仕事の出来ばえ(質) は、80%段取りで決 まる」ということを 意味している >4M&ITとは、「Man (人)、Machine(設 備機械)、Material (材料)、Method(方 法)、lnformation(情 報)、Time(時間)」
◎どのような場所か ― Place?
マニュアルの作成に関しては、マニュアルを使用す る場所も大切な要素です。
それぞれの条件に応じた内 容の具体化、携帯性や天候対応などを考慮します。
サービスや販売などで、お客様と直接接する店頭や サービス現場で使用する場合には、網羅的なマニュア ルというより、よく出てくる問題、問い合わせなどに 特化した、すぐ回答できるマニュアルが必須です。
ま た、必要な個所がすぐ探せるように、索引の充実も重 要です。
使用場所が屋外の場合には、マニュアルの装丁面で の配慮も必要です。
すなわち、必要に応じ携帯性を配 慮したコンパクトなサイズにするとか、雨天でも使用 する場合には、耐水性への配慮(耐水用紙の使用、表 紙をビニール張りにするなど)が必要でしょう。
場所に応じた装丁の 検討項目として、天 候条件、作業の状況 や環境、求められる 取扱性、携帯性など ある。
これらの条件 の影響度合いにより 装丁方法を決める
◎どのような場合か-Occasion?
マニュアルはいろいろな状況下で活用されます。
たとえば次のような状況があります。
曜裂E劃講 オフイスや現場で、 1人でじっくりと定型的な仕事 をする通常の状況などです。
このような状況下で使用 するマニュアルは、詳細な業務手順やポイントを網羅 的に記述したものがよいでしょう。
非定型的な企画仕事や創造仕事など課題解決型の業 務を行なう状況などです。
このような状況下で使用す るマニュアルは、企画や課題解決を行なうための基本 的な手順や参考となる考え方、チェックリストなどを 盛り込むとよいでしょう。
事故時や災害時、またクレームや不良などの発生時 などへ対応する状況です。
このような状況下で使用す るマニュアルは、手順を明確にシンプルに表現し、絶 対にやらなければならないこと、逆に絶対に行なって はならないことなどを、図や写真などでビジュアルに 表現するとよいでしょう。
またこれらのマニュアルは、即応性を高めるために、 他のページやマニュアルの引用などもなくして、状況 に応じた一連の作業がすぐ見えるような内容のマニュ アルにしたり、状況別にマニュアルを分冊にする(冊 子にする)のもよいでしょう。
わかりやすいマニュアルを書く
読みやすく、わかりやすいマニュアルにするための 基本的なルールや作法を知っておく
◎読み手を意識した記述をする
よいマニュアルは、仕事の目的や前提に合致した内 容、手順や急所などの中身の充実が不可欠なのは当然 ですが、それらを読み手に確実に、容易に、かつ迅速 に理解させる工夫も大切です。
記述に際しては、「わかりやすい」「読みやすい」「活 用しやすい」を基本に進めてください。
◎「わかりやすい」マニュアルのポイント
わかりやすいマニュアルとは、読んだときにどのよ うな行動をとればいいかが、ひと目で迷わずにわかる ということです。
① 記述の順序はわかりやすさの第一歩です。
重要な 点や結論を最初に述べるのが原則です。
理由や経緯、 解説などから記述して、最後に重要な点や結論が述 べられていては、わかりやすいマニュアルとはなり ません。
② 利用者の知識レベル、業務経験の度合いなど読み 手のレベルに合わせた記述にします。
すなわち、記 述を詳細なものにするのか、ポイントのみの記述に
》よく使われる文章の 構成法には、「起承 転結法」がある。
「起」 で、ある行動、体験 を述べ、「承」で具 体的な説明、「転」 で話を転じて内容の 深掘をして、「結」 で話の結論を述べる 方法である。
>「起承転結法」は、 マニュアルの文章構 成としては、冗長で あまり向いていないするのか、どの程度、専門用語で説明するのかなど について配慮します。
③ 用語は利用者が的確に理解できることが大切です。
統一性のある用語を使用し、むずかしい用語などに は解説を付けるとよいでしょう。
④ 利用者が明解に理解できるように、あいまいな表 現を避けます。
◎「読みやすい」マニュアルのポイント
マニュアルは、読みやすい記述にして、読み手が確 実かつ迅速に理解して、行動に結びつくことが大切で す。
① 長い文章は読みづらいものです。
1つのセンテン ス(文章の始まりから句点「。
」まで)は長くても 50字程度に抑えるとよいでしょう。
② 文章間の接続詞を吟味して、論理性が明快になる ようにします。
C)1つの章・項などのボリュームが多く、何ページ も文章が続く記述もわかりづらいものです。
長くて も1ページ、できれば半ページごとに、項などの項 目立てをして、区切りを入れると読みやすくなりま す。
④ lつのテーマが複数のページにわたると読みづら いものです。
1つのテーマは、できるだけ1ページ で完結するようにします。
⑤ 他のページの参照は極力避けましょう。
とくに緊 急時や顧客との対応中に用いるようなマニュアルは
句読点とは、文の論 理的関係を明確にし 読みやすくかつ理解 しやすくするために 切れ目や終止を示す 「。
」「、」の符号。
使 用基準は明確に決ま ってはいない
行動の迅速性が求められるので、重複記述をしても 参照は避けることが肝要です。
③ 用いる漢字は常用漢字(義務教育で学ぶ漢字はお おむね常用漢字で、1981年10月1日に内閣告示第1 号「常用漢字表」により発表された1945字)に限定 するのがよいでしょう。
⑦ 日本語はあいまいになりがちな構造をもっていま す。
とくに主語と述語の位置関係が定型化していな いために、意味不明瞭になる場合が多くなります。
主語と述語はできるだけ近づけましょう。
③ 外来語は片仮名で表記します。
一般化していない 外来語は避けましょう。
しかし、 「 関連などでは、 かえって日本語ではじっくりこない場合があります。
このような場合は、「フオーマット(様式)」などの ように、外来語の後にカッコ書きで日本語訳を追加 するとわかりやすくなります。
③ 文章の結び(文体)として「です。
ます調」と「で ある調」があります。
両方の文体が混在していると 読みづらいものです。
また、マニュアルの用途から 見た使い分けが必要です。
「です。
ます調」はていねいな語調なので、読み手 は親しみを感じます。
一方「である調」は断定的で あり、決まりごとを明確に指示する場合に適してい ます。
⑩ 文章だけでは理解しづらい内容も、図解すると意 味を理解しやすく、全体像を把握するのにも役立ち ます。
写真をそのままマニュアルに入れる環境が整ってき
諄「常用漢字」は、一 般の社会生活で読み やすく、わかりやす い日本語を書き表わ すための目安である。
「教育漢字」は常用 漢字のうち、小学校 の6年間で学習する 1,006字の漢字(イ ンターンシップ)
第2部サンプル4参 照→244ベージ(イ ンターンシップ) >第2部サンプル2参 照-205ページ(図 解) >図解としては、イラ スト、フローチャー ト、グラフ、図、表 がある >第2部サンプル1参 照→189ページ(写 真)ました。
わかりやすいマニュアルにするために、大い に活用したいものです。
◎「活用しやすい」マニユアルのポイント
活用しやすいマニュアルにするためには、マニュア ルを開いたとき、すぐ必要なページを探せて活用でき ることが大切です。
次いで、該当部分を見て、読んで、 すぐ行動のイメージとポイントがわかり、行動に移せ るような明確な記述が欠かせません。
具体的には次の ような点を留意します。
① 必要な事柄が、マニュアルのどこに記述してある かがわかりづらいマニュアルは、マニュアルとして 失格です。
わかりやすくするために、通常はマニュアルの先 頭に目次を付けます。
目次は、あまり細かすぎても 全体を把握しづらく、検索しづらくなります。
適度 な詳しさにすることが必要です。
ボリュームのあるマニュアル(章。
節。
項などの 数が多いマニュアル)では、巻頭に章または節レベ ルの概略の目次をのせ、各章(または各節)の先頭 に詳細なその章または節の目次を載せるのもよいで しょう。
② ボリュームのあるマニュアルの場合は、巻末にキ ーヮードを五十音順に並べた索引を付けると便利で す。
マニュアルの活用の状況として、索引の多用が想 定される場合は、索引を巻頭に置きます。
レロ次としては本支に あるすべての章・ 節・項などを表わす のが望ましい
しかし、巻頭に索引があると、マニュアルが重い イメージとなるので、活用にはよく検討することが 必要です。
③ 多くの業務は、定常的な業務と併せて、例外的な 業務が発生します。
「どこまでが定常業務で、どのような場合が例外的 な業務なのか」をはっきりさせ、そのうえで例外業 務と認定する責任権限を明確にすることが必要です。
そして、例外的業務の取り扱い方、対応手順を明 確にして、これに対応する責任権限も明確に決めま す。
④ 具体的な作業を行なうとき、手順と急所をセット にして記述するのが、活用しやすいマニュアルのポ イントです。
手順が長い作業や業務の場合は、基本手順として 概略の全体がわかるものと、基本手順を分解して詳 細手順としたものに階層化して分けるとよいでしょ つ。
⑤ マニュアルの規模が大きくなる場合は、業務分類 に対応したマニュアル体系表を作成するとよいでし よつ。
〈例外の扱い方の 愕」〉 0担当者が例外業務 と認識したら、管 理者に報告し指示 を仰ぐ 0例外業務の発生パ ターンを整理して、 それぞれに対応手 順を設定する
書いたマニユアルをチェックする
出来上がったマニュアルは検証を経て不備を修正し、 初めて使えるようになる
◎チェック(検証)の体制づくりも重要
マニュアル原稿は、内容面、活用面、表記面などで 不備な点を多く抱えているものです。
「マニュアルの チェック」を十分に行ない、完成度を高めます。
チェックには、マニュアルの発行承認などの責任権 限に関連した制度的なものと、非制度的なものがあり ます。
マニュアルにもとづいて全員が方向(ベクトル)を 合わせ、効率のよい業務を進めるには、マニュアルが 誰もが納得する形で、組織のなかで認知される承認体 制が必要です。
すなわち制度的な承認体制です。
制度的な承認とし ては、マニュアルの階層や重要度に応じて承認者を設 定するとよいでしょう。
承認者が誰であるかを組織の 規程上で明確にします。
これに対し、非制度的なチェック体制としては、作 成者や使用者など適切な人が内容・記述面などの確認、 見直しを行なうチェックです。
非制度的なチェックは、作成者の自己チェックと、 使用者や同僚など第三者によるチェックがあります。
第2部サンプル2参 照→216ベージ(承 認)
「承認」とは、間違 っていないとか、事 実・真実であると認 めて受け入れること で、通常は組織とし てこれを判断する
◎チェックのやり方もさまざまに工夫する
チェックでは、原稿の文章上での確認と、現地。
現 物。
現状での検証の両面があります。
文章の記述面でのチェックでは、誤字・脱字、文章 のわかりやすさ。
正確さなど記述上のミスや問題につ いて、自己チェックと上司チェックの組み合わせで防 ぎましょう。
チェックは、人を替えて行なうのが原則です。
自己 チェックで行なう場合は、原稿の完成直後に読み直し チェックを行なっても、なかなかミスや問題点に気づ かないので、一晩おいて、翌日にチェックします。
パ ソコンの画面上ではミスや問題点に気づきにくいので、 プリントアウトしたものでチェックするなどの工夫も 必要です。
また、内容面のミスや問題点についてのチェックは、 その作業についていちばん詳しい人が行ないます。
チェックの基本は、 トレースチェックです。
すなわ ち対象となっている業務や作業を職場や現場で観察し たり、また実際にマニュアルに従って行なってみて確 認します。
〈チェックの工夫〉 ●声を出して読む 0透明な定規をずら しながら、1行ず つ確実に読む 0赤鉛筆などで重要 点にゾマークを付 けながら読む
◎マニュアル・チェックリストでもれを防ぐ
マニュアルの確認や検証のためにはマニュアル・チ ェックリストをつくるともれなくチェックできます。
チェックリストでは記述上のチェック項目、内容面 のチェック項目について一覧化します。
トチェックリストは記 述面や内容・構成面 のほかに、それぞれ の業務の遂行上で重 要な業務の固有知識 や技術のチェック項 目を追加するとよい
マニユアルを周知する
関係者に周知・教育を十分にしないと、せっかくの よいマニュアルも活かされない
◎マニュアルを活かすには周知が必要
マニュアルがあるのに、それを知らずに仕事をして、 問題を起こしたという笑えない事例が多々あります。
マニュアルの新規制定や改訂・廃止の場合は、次節 で紹介する登録管理を行ない、その情報を速やかに通 知するとともに、いつから、どの業務。
作業・サービ スから適用するのかを明示して周知します。
マニュアルの改定の 場合には、周知もれ が多い。
周知もれの 要因の1つに周知の タイミングが遅く、 作業の実行時に間に △わなかったという のがある
◎周知の方法を工夫する
業務。
作業・サービスによっては、マニュアルを配 付し、担当者がそれを読むだけでは、そのとおり実施 するのがむずかしいケースもあります。
このような場合は、マニュアルの制定。
改訂時に説 明会などを開いたり、さらには必要に応じて実地訓練 を行ないます。
重要な業務。
作業・サービスに関しては、資格制度 をつくり、マニュアルに従って確実に実行できること を試験などで確認して、資格の付与・登録などを行な います。
実地訓練の1つであ るロール・プレイイ ングとは、仕事上の 場面を設定して、メ ンバーにその場面に おける役害」(お客様 と受付係、お客と販 売員など)を与え、 演技させる方法。
技 術・技能の習得、知 識と行動の違いの認 識、他人の立場など への理解に役立つ
マニユアルを維持管理する
マニュアルは鮮度が命。
維持管理をきちんと 行なわないと陳腐化する
◎必要な人に確実に受け取つてもらう
作成したマニュアルは、必要な部署に最新の版が確 実に配付されることが必要です。
このため、何を、どこに、何部配付するのかを明確 にします。
◎マニュアルー覧表に登録して管理する
作成されるマニュアルが少なく、活用する人も少数 のうちは大きな管理上の問題はないでしょう。
しかし、マニュアルの運用規模が大きくなるにつれ て、マニュアルをきちんと維持していくために、マニ ュアルの承認、変更、配付、廃棄について明確なルー ルを決めて行なうことが欠かせなくなってきます。
この管理がきちんとできていないと、必要なマニュ アルが配付されてない、古い(旧版)マニュアルを使 って仕事をしていたなどの問題が発生します。
マニュアルを組織として承認したら、マニュアルを 「マニュアルー覧表」などに登録し、今組織にはどの ようなマニュアルが存在するのかを明確にします。
組織が大きく、対象 部署も10以上と多い 場合は、会社のマニ ュアル登録管理部署 を決めて、集中的に 登録管理を行なうの がベターである
第2部サンプル2参 照→216ベージ(改 言T)
そして、あらかじめマニュアルの配付先と配付部数 を決めて、「配付先一覧表」などで明確にし、決めら れた配付先に必要部数配付し、配付した記録も残すと よいでしょう。
配付部数の設定に関しては、配付先での複写を不可 とする方法と、配付先で再配付の管理をしたうえで複 写を認める場合とがあります。
厳格な複写管理が必要な場合は、配付先での複写を 不可とする場合がありますが、通常は運用の利便性を 考えて配付先での複写を認めるほうがよいでしょう。
改訂した新しいマニュアルの表紙には、改訂版であ ることがすぐわかるように、赤色のスタンプで版数を 表示するとよいでしょう。
変更配付を受けた部門の責任者は、旧版のマニュア ルを速やかに廃棄して、誤用の発生を防止します。
配付先での複写の労 力を軽減する必要が ある場合には登録の 主管部署が配付する。
再配付部数が多く、 実務上主管部署が全 部コピーして配付す るのがむずかしい場 合には各配付先が行 なうとよい
◎業務計画とマニュアルの管理を連動させる
このようなマニュアルの改訂は、業務の変更時点で 発生します。
このとき、改訂作業を忘れた、間際にな って必要性に気づき、あたふたと改訂したため改訂内 容にミスが多かったなどの問題を多く発生させていま す。
それぞれの業務の計画時に、マニュアルの改訂計画 も併せて計画するようにしたいものです。
金本人任せではマニュアルが成果に結びつかない マニュアルを周知して技能向上に役立たせようとしても、本人任せ になってしまい、成果に結びつかないこともあります。
食品製造販売業のL社では、マニュアルとその習熟度合いを示す資 格制度をつくりました。
手順書ごとに、マニュアルに従った作業・業務の習熟度に応じて「工 キスパート:教えることができる水準、例外処理、異常処理も的確に できる」「シニア:1人で作業や業務を行なうことができ、スピード や品質も問題ない」「ビギナー:スピードや品質の面で今一歩であり、 教えてもらいながらであればできる」という3段階の資格を設定しま した。
ゆ資格を人事考課にも取り入れてフル活用 L社では、年に4回、管理職が本人の習得状況を確認し、資格認定 するようにしました。
このような制度を運用した結果、マニュアルの 認知度も高まり、マニュアル内容のブラッシュアップも進みました。
さらに、資格を人事考課の要素に取り入れ、社員のモチベーシ∃ン アップを図る活用をしています。
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