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第9章 選択する 最善の行動を選ぶ

さまざまな作業に追われる日々の仕事において、ある特定の時間に何をするべきかはどうやって選んでいけばよいのだろう。答えは簡単だ。

「把握する」「見極める」「整理する」「更新する」ステップを実行したあとに残っている選択肢の中から、直感を信じて行動を選択していけばいい。

ここまでGTDを実践してきたあなたなら、自分の直感に自信をもつことができるはずだ。

逆に「把握する」から「更新する」までのプロセスを事前にこなしていない人は、実際に行動を起こすときに自信をもって決断を下すことができない。

ほかにやるべきことがないだろうか、と心配しながら、おそるおそる思いつくことの中から行動を選んでいくことになってしまうからだ。

第2章(88〜96ページ)で概要を説明したように、行動を選択するにあたって非常に役に立つモデルが三つある。

  • 四つの基準で現在の行動を選ぶモデル
  • 1日の仕事を三つのカテゴリーで評価するモデル
  • 上(つのレベルで仕事を評価するモデル

この三つのモデルは、典型的なトップダウンのアプローチとは逆の順番で示されている。GTDの根本的な考え方と同様に、ここでもボトムアップのアプローチが有効だ。つまり、もっとも現実的なレベルから見ていくのだ。

目次

四つの基準で現在の行動を選ぶモデル

そのときどきにおいてとるべき行動は、次の四つの基準を順番に考慮することではっきりしてくる。

  1. そのときの状況
  2. 使える時間
  3. 使えるエネルギー
  4. 優先度

これらの判断基準をシステムにどのように取り入れていけば、最大限に活用できるだろうか。それぞれの基準を詳しく見ていこう。

そのときの状況

そのときにやることで最初に考えなければならないのは、その場所でそこにあるものを使ちてできるのは何かということだ。

電話が使えるときもあるし、話し合う必要のある人がそこにいる場合もあるだろう。何かを買おうとしているなら、それを売っている店にいなければならない。すでに説明したように、行動のリマインダーを状況ごとに整理する理由はそこにある。

「@電話」「@自宅」「@パソコン」「@買い物・雑用」「@協議事項(ジョー)」「@協議事項(スタッフ会議)」といった具合だ。

行動を選択する際に、このように「状況」で分類されたリストがあれば便利だろう。

一つのToDoリストにさまざまな状況でとれる行動がごちゃまぜになっていると、いちいち全部をチェックし直さなければならないからだ。

たとえば、クライアントとの会議で先方の事務所に着いたところ、会議が15分遅れると伝えられたとする。

その場合、「@電話」のリストが手元にあると時間を有効活用できるはずだ。行動のリマインダーを状況別に整理することのメリットはもう一つある。

その″気になること″をリストに入れる時点で、次の物理的行動は何かという重要な判断をやらぎるをえない、という点だ。

私の行動リストはすべて状況別になっているので、リストに入れるときには必ず「次にとるべき行動」を考えなければならない。

パソコンが必要か、電話がいるか、店に行かなければならないか、妻と直接話さねばならないか、といつたことをそのつど判断することになる。

状況をよく考えていない「@雑用」というリストを作っている人がいるが、こういう人は次にとるべき行動を考えずにリストに入れてしまっている。

私がクライアントを指導するときは、インボックスの中身を見極める段階で状況別のリストを作ってもらっている。

そうすることで、各プロジェクトを前に進めるために必要な、具体的な行動がおのずと明らかになるからだ。

独自のカテゴリー分け

GTDを日常的に実践するようになると、自分の生活の状況に応じたカテゴリーを考案できるようになってくる。

ツールや物理的な場所ごとに分類するのはもっとも一般的な方法だが、リマインダーを振り分けるための自分なりの基準はいろいろとあるものだ。

私は長期の旅行に出る前に、一時的に「@旅行前」というカテゴリーを作り、出発前にこなさなければならないすべてのものを行動のリストから移動させている。こうしておけば、旅行に出発するまではこのカテゴリーのみをレビューすればいいからだ。

新しく本を書くときは執筆モードに入らないといけない場合もある。

こういった行動は「@パソコン」に入っているが、ノートパソコンで処理できるその他の雑務とは区別しておきたいタイミングもある(集中的に追い込みをかけるときなどだ)。

そこで「@執筆」の行動リストを作って分けておくと、何をすればよいかの全体像がわかって安心できるし、生産的になれる。

現在、私はパソコンを使わなくてはいけない行動を、インターネットの接続が必要なものとそうでないもの、それからネット検索だけが必要なもの(興味のあるものをウェブで調べるなど)に分けて整理している。

私が指導したクライアントの中には、「@頭を使わなくてもいいタスク」「@5分以下で片付けられるもの」といったカテゴリーを効果的に使って整理をしている人もいた。

「@財務」「@家族」「@管理」のように、人生や仕事におけるテーマによってリマインダーを分別するとやりやすいという人もいる。

また最近は、その行動をとったときに感じる気持ちに応じてカテゴリー分けをすると素晴らしい恩恵が得られると話してくれた人がいた。「@奉仕」「@生活の安定」「@富の構築」などだ。

次にとるべき行動リストの「正しい」分類方法というものはなくて、自分に合った方法を見つければいいし、人生の変化とともにシステムも変化していく可能性が高いことを知ちておこう。

まだGTDに慣れていない人には、こういった詳細な分類は必要ないし、なんだか大変そうだなと思ってしまうかもしれない。

だが、人生と仕事における約束や責任を果たすためにすべての「次にとるべき行動」を見極めていくと、100を超える項目がリストに並んでいても不思議ではない。

優れた整理システムを活用して素晴らしい成果を得るには、ある程度の分類ができている必要がある。

*l次にとるべき行動のリマインダーが、「時間」「脳の労力」「場所」「必要なツール」「感情」「人生の側面」「目標とプロジェクト」などあらゆる角度から見渡せるのが理想的だが、どこまで細かく分類するべきかについては考慮すべきだ。

行動をシステムに移すために複雑な思考や多大な労力を要するのでは、やる気が失せてしまうだろう。

リストやカテゴリーの管理に使えるアプリケーションの機能は増えつづけているが、労力に見合つた価値が得られるかどうかを考えるべきだ。

状況による分類方法は、スプレッドシートが登場した当時でも可能であつた。カラムやマクロを使つてできるからだ。

だが、「兄に電話する」というリマインダーだけのためにその機能を使う必要があるかといえば疑問だろう。

使える時間

行動を選択する際の次の基準は、どれだけ時間の余裕があるかだ。10分後に会議が始まるときと、2〜3時間余裕があるときでは、まったく違う行動を選択することになるだろう。

カレンダーと時計をチェックし、どれだけ時間が使えるかを把握しておけば便利なのは言うまでもない。

さらにそこですべての行動のリマインダーを見直すことができれば、そのときにするべき行動を割り振っていく作業は格段にラクになる。会議まであと10分という状況なら、10分でできることを探せばいいわけだ。

時間がかかる行動ばかりがリストに並んでいたり、次にとるべき行動がなかつたりしたら、その場でできることは何もないという可能性もある。

こういった短時間でできる行動もいつかはこなさなくてはならないのだから、1日のうちに不意に訪れる「スキマ時間」を有効活用できるようにしておくと生産的だろう。

また、ものすごく頭を使う仕事をしていたため、気分を変えて簡単なものを片付けたい、ということもあるだろう。

そんなときは、さつと終わらせることのできる簡単な作業のリストを消化すればよい。

レストランの予約を変更する、誕生日を迎えた友人に電話する、鳥のエサを注文する、近くの店や薬局で買い物を済ませる、といつた具合だ。

使えるエネルギー

気力や体力は、作業環境を整えたり、集中することである程度は高めることはできる。

しかし、予算会議をぶっつづけでやった日の最後に契約を取りたい顧客に電話をかけたり、人事評価の見直しをしたり、人生の伴侶に慎重を要する話題を切り出したりするのは賢い選択ではないだろう。

航空会社に電話をかけて予約の変更をしたり、領収書をさっと処理したり、ベランダに出て夕陽を見たり、業界誌に目を通したり、デスクの引き出しを整理したりするほうがいいに決まっている。

GTDのプロセスを経ることによって「次にとるべき行動」がリストになっていると、さまざまな長さの時間を有効活用できるだけでなく、エネルギーのレベルに応じて生産性を発揮していくことができる。

精神的エネルギーや創造性のエネルギーが低い状態でもできることをリストにしておくと大変便利だ。どちらかが低いときに、そこに書かれていることをやっていけばいい。

軽い読み物(雑誌、記事、カタログ、ウェブ検索など)、不要なファイルの選別、パソコンのバックアップ、植木の水やりやホチキスの針の交換など、いつかはやらなければならないこまごまとしたことは無数にある。

GTDできっちり整理をする理由の一つもここにある。

これをやっておくことで、ベストコンデイションでないときでも生産的な活動を続けられるからだ。

エネルギーが低下しているときに、読むものの整理がついておらず、領収書が散乱していて、ファイルがごちゃごちゃでインボックスが機能不全に陥っていれば、そこから今できることをすぐに見つけるのは難しい。

結局何も手をつけることができなくて、気分はいつそう落ち込んでしまう。エネルギーを回復する特効薬の一つは、「済んでいないこと」を片付けてしまうことである。

エネルギーがないときでも「済んでいないこと」を片付けられるよう、簡単な作業のリストをいつでも参照できる状態にしておこう。今何をすべきか選択するための三つの基準を見てきた。

ここまででもGTDの整理システムがいかに重要かがわかつてもらえたと思う。

「把握する」から「整理する」までのステップは常にできるとは限らないし、いつでもやる気に満ちあふれているわけでもないだろう。だからこそ、必ず事前に済ませておく必要があるのだ。

そうすれば、「水のような心」を保ちつつ、状況を考慮したうえで、適切な行動を自信をもって選択していくことができるようになる。

優先度

そのときの状況、使える時間、使えるエネルギーを考慮したあとにはじめて、それぞれの「優先度」を考慮することができる。

「残った選択肢の中でいちばん重要なのは何か」と考え、直感を信じて行動を選択していこう。

クライアントからはよく、「どうやつて優先度を決めるのか」という質問を受ける。手に負える以上のことが目の前にあって難儀している人たちに共通している疑間だ。

そのような状態だとどうしても片付かないものが出てくるが、どれを外すかの線引きが難しいのである。もちろん、優先度を決めるのはそれほど簡単な話ではない。

1日が終わったときに、その日できなかったことについて納得するには、自分が負っている責任や目標、価値観を意識的に見極めておく必要がある。

しかし、そこには組織や他者の目標や価値観、方向性、それぞれの関係の重要性などがしばしば複雑に絡みあっている。

これはすでに述べた「六つのレベルで仕事を評価するモデル」で対応が可能だ。このモデルについてものちほど詳しく見ていこう。

1日の仕事を三つのカテゴリーで評価するモデル

優先度を決めるということは、何かがほかのものよりも重要だという判断をすることだ。だが、何と比較してそれを判断するのか?答えは「仕事」――自分自身や他者と約束した行動である。

この点においては、今から紹介していく「仕事」を評価するための二つのモデルが必要になる。

GTDの手法は実務において実践することが多いが、ここで言う「仕事」とは、プライベートと仕事の両方においてこなさなければならないものすべてを意味している。最近は、日々の仕事そのものにおいて、昔とはやや異なる努力が求められている。

優れた生産性を発揮するためのシステムを作るには、そのあたりもきちんと押さえておく必要があるだろう。

まず私たちが普段行なっている仕事は、次の3種類に分けられることを理解しておこう。

  • あらかじめ決まっている仕事
  • 予定外の仕事
  • 仕事を見極めるための仕事

今何をするべきかの行動を選択する際には、これらの仕事のうちのどれかを選ぶことになる。

つまり、あらかじめ作っておいたリストから選んで行動するか、目の前に突然降つてきたことを片付けるか。

あるいはインボックスを処理して必要な行動を見極め、その場で実行したり、リストに入れて将来行動できるようにするかだ。

問題は、多くの人が2番目の「予定外の仕事」に忙殺されてしまっていることだ。目の前に現れる仕事を再優先でやってしまい、ほかのものを放置してしまうのだ。

月曜日の午前10時26分にあなたが会社にいたとしよう。大事なクライアントから突然電話がきて30分話し込み、とったメモは3枚になった。約30分後の11時には、スタツフ会議に出ないといけない。

昨夜は妻の両親と外出し、少々疲れ気味だ(義父にあとで話さないといけないことがあったはずだ、何だったかな……)。

たった今、アシスタントが速達で届いた二つの国際郵便をデスクの上に置いていった。そして、緊急の会議の案件が三つあるがどうしますかとも言っていた。

2日後には会社の戦略を練る大きな会議が控えていて、考えをまとめておかないといけない。そういえば車で会社に向かっていたとき、エンジンオイルのランプが点灯していた。

朝、上司とすれ違ったときに、昨日のメールに対する意見を午後3時の会議前に聞かせてほしいと言われたが、どうするべきだろうか……。

「月曜日の午前10時26分のこのような状況」に対して、あなたの整理システムはうまく機能してくれるだろうか。

あなたが頭の中にまだいろいろなものを溜め込んでいて、重要なものだけをリストにしているなら、おそらくそれを望むことはかなわないだろう。

多くの人にとって、やるべきことを見極め、整理し、見直し、何をしたらいいかよくわからない仕事を意識して定義するよりも、急に降ってきた仕事や緊急の要件に追われていたほうがラクなようである。

仕事に忙殺されるのは簡単だ。未処理のことや雑多な仕事がデスクの上やメールの受信箱、頭の中にあふれている状態ではとくにそうである。

実際、人生や仕事においては、多くのことが突然目の前に現れる。そしてたいていは、それが最優先事項となる。

確かに現代では、新たに舞い込んでくるさまざまな仕事を手際よく片付ける能力がプロフェッショナルに求められている。

上司が現れてちょっと話がしたいと声をかけられれば、無視するわけにはいかないだろう。部長から何かを頼まれれば、それが最優先事項になる。

得意先の要求を満たせないことが明らかになったら、その問題を真っ先に解決しないといけないはずだ。あるいは、子どもが突然ひどい風邪にやられることもあるだろう。こうしたことは、仕方がないことではある。

だが、リストにあるほかの行動をレビューし、ときには他者と協議して調整していかないと、頭の中のもやもやはどんどん膨らんでいき、それが堪えがたいストレスとなってしまう。

仕事において健全な精神状態を保つには、今しなくてもいいことをきちんと把握し、それらについて安心していなくてはならない。

それには、インボックスの中身を定期的に見極めて仕事の内容を明らかにし、あらゆるリストを適切な間隔でレビューしていく必要がある。

すべてのやるべきことを把握したうえで、入ってきた仕事をほかの仕事より優先させるのなら何のもない。それが最善の行動だからだ。

しかし、ほとんどの人は、すべての「やるべきこと」について望んでいる結果と次にとるべき行動を明らかにする作業をしていない。

やるべきことが曖味なまま、とりあえず緊急性が高そうに見えるものばかりやっているとストレスは溜まる一方だ。

実際のところ、多くの人にストレスとパフォーマンスの低下をもたらしているのが、これらの「予定外の仕事」なのだ。

自分がやるべきことをすべて把握しており、何をしなくていいかについて安心していれば、「予定外の仕事」についても的確な判断を下すことができる。

そうした状態であれば「予定外の仕事」も、ストレスではなくて、新たな創造性を発揮できる「機会」となることを知るべきだろう。

予定外のことがストレスになってしまうもう一つの理由は、突然降つてきた仕事や、そのときにやっている行動について、うまくリマインダーを設定する自信がないためだ。

整理システムがうまく機能していないため、インボックスに簡単なメモを入れても、それをあとで確実に見直すという確信がもてていないのだ。

仕方がないので今やっている仕事を中断し、邪魔が入ったことに不満を言いつつも、急な仕事を片付けるしかなくなってしまう。

インボックスと行動リストを見直さない状態が長く続くとほかにも問題が出てくる。その中のどれかが急に「緊急にやるべきもの」として浮上してきてしまうのだ。

そうなると、長いあいだ見直さずに準備を怠っていたために、さらなる負荷を抱え込むことになる。やるべき仕事がどんどん入ってくることを言い訳にして、仕事を見極めたり、リストを整備することを怠る人は多い。本当の意味で重要ではないものを、日の前にあるという理由だけでやつていくのは簡単だ。

インボックスや整理システムが機能していなければなおさらである。

やるべきことを積み残している状況を、「臨機応変にやるから大丈夫」という言葉でごまかしていてはこういうときにこそ、GTDのスキルが重要になる。

「仕事の終わり」を明確にし、膨大な「気になること」を管理する方法を教わってきた人は稀だ。

しかし、入ってきたものをすみやかに処理して適切なシステムに移すことを学び、習慣にしてしまえば、誰もが自分の直感を信頼して行動を選択することができるようになる。

つまり、これをやめてこちらをやろうといったことを、自信をもって判断することができるようになるのだ。

状況に応じて行動を調整する

GTDに慣れてくると、あるタスクから別のタスクヘと自在に切り替えができるようになる。

インボックスの中身を見極めているときに、アシスタントが来て緊急の用を告げたらどうすればよいだろうか。簡単なことだ。

インボックスやメールは逃げたりしないし、作業はいつでも再開できるので、そちらを先にやればいい。

電話で待たされているときは、行動リストをレビューして、電話のあとにすることをさっと把握することもできるだろう。

自宅のリビングで動き回る赤ちゃんを見ていて、何かあったらすぐに対応できるようにしておきたいときは、あまり集中する必要がない行動(簡単なウェブ検索など)を片付けるようにすればいい。

会議が始まるまでの時間は、「@読む/評価」のファイルに入れてきたものを読むのにもってこいだ。

突然上司に話しかけられて、次のミーティングまでの時間が12分に縮まってしまったときも、その時間に合わせて行動を選べばいい。

ある時間にできる「仕事」は一つしかない。問題は、自分が下したそのときの判断が正しかったと納得できるかどうかだ。

では、納得するためにはどうすればよいか。そのために重要なのはすべての選択肢を「事前に」考慮しておくことだ。

それができていれば、あとは直感で判断していけばいい。予定外に舞い込んできた仕事と、ほかのこととどちらが重要か。どれだけのあいだ、レビューをしていなくても、行動をきちんと選択していけるか。そのあたりを見極めていく必要がある。

仕事が予定外のことで中断されるのを嫌う人は多い。しかし、予定外の出来事は人生には付きものだ。

空き時間にやる整理済みのことと、突然舞い込んでくることのさばき方に慣れてくると、てきぱきとタスクを切り替えていけるようになる。

電話会議の空き時間にメールを処理したりできるようになるわけだ。

最近の研究では、人はマルチタスクができない(一度に二つ以上のことに意識を集中させることができない)とわかってきた。それをしようとすると、パフォーマンスが大きく低下してしまう。

頭の中のものを外へ出すための受け皿を用意していないために、「済んでいないこと」が頭に詰まってしまっている状態は、マルチタスクを行なっているのと同じことだ。これでは精神がまいってしまい、ストレスを抱え込むことになる。

だが「済んでいないこと」を、それが途中であっても頭の外のどこかへ移すことができるようになれば、一つの物事から別の物事へと適切に意識を切り替えることができるようになる。

そうなれば、一度に4人の相手に立ち向かう武道家(注意の矛先を素早く切り替えているだけのことだ)のように正確な対応ができるようになる。予定外のことを次々にこなしていける人は、確かに優秀だ。

しかし、システムを随時更新・管理することを怠り、目の前のことだけにかまけていると、パフォーマンスはいずれ落ちてくる。

ときには、それ以外のこと(つまり仕事のためにシステムを整備することだ)を優先させなければならない。

そのあたりの判断ができるようになるには、人生と仕事をさまざまなレベルで見渡せるようになっておく必要がある。

手をつけやすいからという理由で、予定外の仕事をやってはいけない。ほかと照らし合わせてベストの選択であるときのみ、そちらを優先させよう。

六つのレベルで仕事を評価するモデル

これまでも仕事をさまざまなレベルで見直す必要性を説いてきた。私が考えるに、仕事は次の六つのレベルでも振り返ることができる。

  • Horizonレベル5:ー人生の目的とその在り方
  • Horizonレベル4:ー長期的な構想
  • Horizonレベル3:1〜2年後の目標
  • Horizonレベル2:重点的に取り組む分野、責任分野
  • Horizonレベル1:現在のプロジェクト
  • 地面レベルー・現在の行動

これらは重要度が高い順に並べられている。右に行くほど重要になり、左のレベルはその右のレベルから大きな影響を受ける。

極端な例だが、人生における目標や価値観と、かけなければならない電話が相容れないものだった場合、電話をかければ自分を曲げることになる。

今の仕事が1年後に望んでいる状態と違う方向を向いているなら、現在の役割や力を入れる分野を見直す必要があるだろう。このモデルについてもうすこし考えてみよう。

まずは電話の例をボトムアップで見ていこう。かけないといけない電話(次にとるべき行動)は、契約(プロジェクト)に関するものだ。

プロジェクトが成功すれば、売上(責任)が伸び、販売力(仕事上の目標)の強化につながる可能性がある。会社が展開を目指している市場に参入できるからだ(組織の構想)。

そしてそれが、経済面や仕事に関して望んでいる状態に自分を近づけてくれる(人生の目的)。逆の方向でも考えてみよう。

特定の分野の才能を活かし、運命を切り開いていきたいとあなたが考えたとする(人生の目的)。

そのために、あなたは事業を立ち上げた(組織の構想)。

その事業には、営業上の短期目標がある(仕事上の目標)。

それらの目標を達成するためにあなたが果たさなければならない役目があり(責任)、短期的に達成しなければならないこともある(プロジェクト)。

そして各プロジェクトにおいては、時間ができたときにすみやかに実行すべきことがある(次にとるべき行動)。

ゆとりをもって生産性を発揮していくもっとも健全な方法は、このようにすべてのレベルをバランスよく管理していくことである。

「解決していないこと」「済んでいないこと」「やるべきこと」を各レベルにおいて明らかにしていくことが重要だ。

現在の状況を客観的に評価し、すべてのレベルで管理が行き届いているという自信がもてない限り、新たな場所を目指すのは難しい。

メールにどんな内容が書かれているだろうか。子どもに関して始めるべきプロジェクトや済ませるべきプロジェクトがあるだろうか。現在の職務において何をする必要があるだろうか。

数カ月、数年後にどこが変わっていなければならないか、どんなことを達成していたいのか。

これらはすべてあなたの頭の中にある「気になること」だが、大きな目標や潜在的な願望を明らかにするには、より深く自分の内面を見つめていく必要がある。

あらゆるレベルで現実を把握しておくことには、驚くようなメリットがある。現状を認識すること自体が、大きな力になるのだ。

自分の経済的状況を把握したり、買収を考えている会社の実態を調べたり、人間関係の問題で誰が誰に何を言ったかという事実を明らかにするだけでも、現状を大きく前進させることができる。

やるべきことを片付けて気分をすっきりさせるには、自分が意識を向けているすべてのことをさまざまなレベルで認識し、適切に管理していく必要がある。

それができなければ、ストレスフリーで存分に生産性を発揮していくことはできない

ボトムアップで進める

生産性を高める仕組みを生活に取り入れるには、普通はトップダウンで考え、現状をそれにあったものにしていくのが理にかなっているように思える。

  • なぜ自分がこの世界にいるのか。
  • その目的を達成するために、どんな人生や仕事、ライフスタイルが望ましいか。
  • そのためにどんな職種に就き、どんな人と関係を作っていくべきか。
  • それらを実現するためにやらなければならないことは何か。
  • そのそれぞれについて、行動していけることは何か。

しかし実際には、いつでも、どのレベルにおいても優先順位を考えていくことはできる。私も折に触れて各レベルに意識を向け、現状への認識を高めてきた。

常に展望を考え、日標を見直し、プロジェクトを見極め、とるべき行動について判断を下してきたのだ。大切なのは、自分とシステムのバランスを保つために、その機会を逃さないことである。

すべてのことが一段上のレベルに影響されることを考えれば、いちばん上のレベルについて最初に決めるのが合理的ということになる。

仕事の優先順位を決めたあとに、その仕事をやるべきではないことがわかったら、時間とエネルギーのムダだろう。

その時間とエネルギーは、本当にやりたい次の行動を見極めるのに費やすべきだったものだ。ただ、これには問題がある。

実行レベル(現在のプロジェクトと行動)がそれなりに管理できている人でない限り、トップダウンではすっきりとした結論が出てこないことが多いのだ。

そのような理由によって、私はボトムアップから始めることを進めている。

私の指導では両方のアプローチを教えてきたが、長い目で見ると、現実に近い部分をきっちり把握し、そこから上に目を向けていくほうが確実なようだ。

ボトムアップがうまくいく最大の理由は、現実に関して頭の中が整理され、自分にとってより大きな意義のある目標や、漠然とした将来像について考えやすくなるからである。

私が指導した企業幹部はほぼ例外なく、大量のメール、会議、出張、プロジェクトにおけるトラブルなどといった、日々生じているさまざまなことに悩まされていた。

しかしそれらをうまく整理できるようになると、一段上の視点―家庭、キャリア、人生など―から何に集中すべきか、何に目を向けるべきかを考えられるようになった。

まずは現在に目を向けて、「気になること」を片付けていこう。

そうすることで、自分にとって本当に意味があることが何なのかが見えてきて、より効果的に物事に対処できるようになるのだ。

Horizonレベル5(人生の目的とその在り方)が優先度を考える際にもっとも重要な基準であることは確かだ。だが、それだけを考えていればいいというものでもない。

すべてのレベル(特に地面レベルとHorizonレベル1)から現状を見直すことで、さらに大きな目標に取り組む余裕が出てくるはずだ。

乗っている船が沈みそうなときに、どちらの方角を向いているかなど構ちていられないのと同じである。

現実的に考えると、ボトムアップのアプローチは生産的でバランスのとれた快適な人生を送るために非常に重要な視点なのだ。

・地面レベル

最初に考えるべきは、行動リストが完璧かどうかということだ(実はこれ自体、かなり大変な作業である)。

気になることのすべてを把握し、その目的を明らかにする作業をしていると、忘れていたものやおかしな場所にまぎれ込んでいるもの、気づいていなかったものなどがたくさん出てくる。

カレンダー以外の、人や会議に関する協議事項を含めた「次にとるべき行動」と「連絡待ち」の総数が50件より少ない人は、おそらくすべてを把握しきれていない。

第2章で述べたステップやアドバイスをすべて実行できた人は安心していいが、それ以外の人は一定の時間を割いて第4章から第6章までをきちんと実践してみることをお勧めする。

このレベルでの管理が軌道に乗ってくれば、ごく自然に正しい優先順位が見えてくる。これはほかの方法では決して体験できないことだ。

・Horizonレベル1 このレベルでやることは「プロジェクトリスト」を完成させることだ。

そこにはあなたがやるべきことで、達成するのに一つ以上の行動ステップが必要なことがすべて収まっているだろうか。

このリストは週単位の生活における枠組みとなり、これを管理することにより、長期的なことを考えやすくなる。

仕事と人生に関してこのレベルでやりたいことをすべてリストにできた人は、これまで気づかなかった、新たに起こすべき行動なども見つけることができるだろう。

このリストを常に更新していくことができれば、使える時間があるときに何をするべきかの判断にも自信がもてるようになる。

客観的なかたちでこのようなリストを整備し、使える状態にしている人はごく稀だ。

ただ、今まで述べてきたように、時間が空いたときにこれらのリストが手元にないと、今、何をするべきかを効果的に判断していくことはできない。

GTDのシステムがすでに稼働しているなら、「プロジェクトリスト」がしかるべき場所に整理されているはずだ。

私が指導するクライアントの場合、やるべきことすべてを把握し、見極め、整理して信頼できるリストが完成するまで、通常10時間から15時間程度はかかる。

日の前のやるべきことに完全に没頭できている「水のような心」の境地に達するにあたって、このレベルの視点は特に重要だ。

「気になること」を整理していくと、それに対してどう行動していくべきかがわかりにくいこともよくあるはずだ。

たとえば息子が数学の先生とあわない、会社で新しい手法の導入がなかなかうまく進まない、資金集めの担当者に疑間がある、といったことである。

そのようなときは、それぞれについて求めるべき結果(プロジェクト)を見極め、次にとるべき行動を信頼できるシステムに預けていく必要がある。このレベルでの対応を確実に実践していくことが、GTDをマスターするために不可欠なのだ。

・Horizonレベル2このレベルでは、「自分が負っている責任」を明らかにしていく。

あなたは今、どんな立場にあるだろうか。会社の仕事に関しては現在の地位と職務、プライベートに関しては家庭や地域における役割、また自分自身についてやらなければならないことがこれにあたる。

すでに役割のいくつかは把握していて、どこかに書き出しているかもしれない。

最近新しい役職に就いたばかりで、責任の範囲を示す合意書や契約書があるという人は、そこから始めるといいだろう。過去に人生の目標や価値観を明らかにしたことがある人は、それも加えるといい。

次にやってほしいのは、「重点的に取り組む分野」のリスト作りである。

「仕事」と「プライベート」の二つの下位リストに分けてもいいが、その場合、どちらも同じように定期的にレビューする必要がある。このリストは自己管理のチェックリストの中でも最も有用なものの一つだ。

これについては、「プロジェクトリスト」のように週一で更新する必要はない。もうすこし長めの間隔でレビューすることに意味があるリストだ。

仕事や人生の重要な分野における変化のスピードを考慮し、lヵ月から3ヵ月ごとにレビューして、新しいプロジェクトを見つけるトリガーにするといいだろう。

あなたが仕事で大きな責任を負ちている分野は四つから七つくらいあるはずだ。プライベートについても同じくらいあるだろう。

仕事に関しては、人材育成、経営改善、長期計画、管理支援、カスタマーサービス、マーケティングなどが考えられる。人によっては設備管理、労働環境、品質管理、資産管理などを担当しているケースもあるだろう。

自ら事業を営んでいるなら、大きな組織で専門的な仕事をしている人より多くの分野に目を向けなければならないはずだ。

仕事以外では、子育て、夫婦関係、宗教関連、健康管理、ボランティア活動、家の管理、家計、自己開発、創作・表現活動などが典型的な例だ。このような分野はさらにわかりやすく分類していくことが可能だ。

「子育て」なら、それぞれの子どもに分けてチェックリストを作ることもできる。

「マーケティング」なら「プログラム設計」「リサーチ」「ソーシャルメディア」などに分類できるだろう。

「重点的に取り組む分野」のリストを作るのは、すべてのプロジェクトと次にとるべき行動を明らかにし、責任を果たしていけるようにするためだ。

このリストを見ながら、何をすべきで何をすべきではないかを客観的に評価していけば、「プロジェクトリスト」に加えるべきものが必ず見つかる。

うまくいっていると思える分野がある一方で、停滞していて新しいプロジェクトが必要だと思える分野も見えてくるだろう。

「重点的に取り組む分野」のリストは、すでに説明した「トリガーリスト」の、より高い視点からのバージョンだと思ってもらいたい。

過去30年間に私が指導してきたクライアントは例外なく、このリストによって少なくとも二つか三つは取り組みが不十分な分野を見つけてきた。

たとえば「人材管理」が役割の一つである管理職や幹部のほとんどは、「バックオフィスのシステムを改める」「リーダー的人材の雇用を考慮する」「人事評価システムを改める」といったプロジェクトに気づくことが多い。

プライベートでの責任を明らかにしたところ、「ョガの講座を調べる」「子どもの夏休みの活動の予定を組む」などのプロジェクトが見つかってくるだろう。

「今、何をするべきか」について正しく判断するには、すべてのレベルにおいて自分と他者の間でなされている合意についても考える必要がある。

仕事において責任を負っている分野のチェックリストを最新に保つことができればゆとりをもつことができるが、それだけをしていればいいという人はほとんどいないはずだヽ新たに期待されていることや、期待されている内容が変化していることを正確に把握しつづけるには、他者とのコミュニケーションが欠かせないことを覚えておこう。

こういつたレベルの視点から物事を考え、システムを整えることができれば、多忙な状況でもやるべきことを的確に判断し、その判断を信頼できるようになるだろう。

・Horizonレベル3〜5「地面」「Horizonレベル1」「Horizonレベル2」の三つのレベルは、主に現在の状況に関係する「行動」「プロジェクト」「負っている責任」を扱っている。

Horizonレベル3〜5のレベルでは、将来の展望、目指している方向、長期的な目標などについて考えていく。これらについても項目を書き出していく必要があるだろう。

このレベルで考えなければならないのは、「現在目指している場所と、そこにどのように到達したいか」である。

仕事における1年後の目標(Horizonレベル3)、キャリアについての長期的な構想(Horizonレベル4)、人生の目的とその在り方(Horizonレベル5)などを考えていくのだ。

ここでこれらの三つのレベルをまとめてしまったのは、厳密に線引きするのが難しいからだ。

また、GTDの主眼はシステムを機能させることであって、日標や構想を明らかにするのは本来の目的ではないからでもある。そのようなわけで、ここでは軽く扱う程度にしておく。

ただ、これらのレベルについてじっくり考えれば、事業戦略、組織の発展、キャリア展望、人生の方向や価値観といった大きな問題に関して深い洞察が得られるだろう。

GTDに関してこれらのレベルで考えなければならないのは、現在の仕事の基準となっているあなたの価値観は何かということだ。

このレベルで考えた結果、目指している方向や目標の修正が必要になることもあるかもしれない。

少なくとも今の仕事をどのようにとらえるか、仕事で何が重要かといったことに関して、何らかの示唆が得られるはずだ。

今から1年後から1年半後に何をしているか、どんな立場になっているかを考えるには、何が必要だろう。

やや抽象的なこれらのレベルでは、いったん手放したほうがいいものについても気づくかもしれない。目指している場所に向かうために、自分に必要な人や環境についても考えてみよう。

変化の激しい現在の労働環境では、仕事そのものが変化しつづけている。そのような状況で確実に成果を出していくためのプロジェクトも考える必要があるだろう。

プライベートに関してこれらのレベルで考えるべきなのは、「個人的な目標を上司(またはもっと上の人間)にはっきり告げておくべきではないか」「この先2年間、子どもたちはどんなことに取り組めばいいだろうか。

そのために自分が変えなければならないところはどこか」「健康上の問題が見つかったが、どう対処していけばいいだろうか」といったことだろう。

もっと長期的な視点でも考えてみよう。

「自分のキャリアはどんな状態にあるべきか」「環境の変化に会社はどのような動きを見せているか。自分にはどんな影響があるか」。

こうした1年後から5年後の展望を尋ねると、誰もが異なったビジョンをもっていることがわかる。それらのビジョンはいずれも本人にとっては重要なものだ。

何年か前のことになるが、大手の銀行に勤めている人を指導したことがあった。数力月かけてGTDを導入し、日々の行動のリストが管理できるようになった彼は、自らハイテク企業を立ち上げることにした。

はじめは二の足を踏んでいたが、「地面」のレベルから自分のやりたいことを固めていったところ、次第に展望がはっきりしてきて、このレベルで考えているときにごく自然に「起業」という結論が出たのだ。

最近、聞いたところによると、彼はこの事業で大成功しているらしい。1年より長い展望(結婚、子ども、キャリア、会社、創作活動、趣味など)については、未来の目標を考えたときに今できることは何か、と考えることが大切だ。

具体的には次のようなことだ。

  • 会社の長期的な目標は何か。
  • その目標に寄与するために自分がやるべきプロジェクトは何か。
  • 自分の長期的な目標は何か。
  • その目標を達成するためにどんなプロジェクトをやるべきか。
  • 将来起こることで、行動の選択肢に影響を与える可能性のあるものは何か。

ここで念を押しておくが、新たな目標を設定したり、自分の基準を引き上げたりすることを説いているのではない。それよりも、現在置かれた状況の中でどのような可能性が存在するかに目を向けてほしいのだ。

はっきりとでもぼんやりとでもそれが存在するのであれば、それらに適切に対処していくことが未来への道を切り拓くために重要になってくるはずだ。

これらのレベルで思考を進めていくと、いろいろ気になることも出てくる。

いくつか例を挙げよう。

会社の軸足がシフトすることで仕事の内容も変わってくる。

  • 独自の研修プログラムを作るより専門の企業に依頼したほうがいいだろうか。
  • キャリアに関して自分はどこに向かっていきたいのか。
  • 1年後に別の仕事をしていたいなら、今から何をやるべきか。
  • 昇進したり、部署が変わったりした場合のことも考えておかないと。
  • グローバル化の流れの中で、会社は今どこに向かっているのか。
  • 今後は海外に出張する機会も増えそうだ。
  • 自分のライフスタイルも考えて、キャリアの展望を見直す必要がありそうだ。
  • ライフスタイルやニーズの見直しもしなければならない。
  • 子どもが大きくなれば、手もかからなくなってくる。
  • 投資や老後の生活設計についても真剣に考えないといけない。
  • もっとも上のレベルでは、極めて根本的なことについても考える必要がある。
  • 会社の存在意義は何か。
  • 自分の存在意義は何か。
  • 選択の基準となっている自分の価値観や、会社における役割は何か。

これらの壮大な疑間は、無数の自己啓発本のテーマになっていることでもある。「なぜ」という問いは、私たちの誰もが抱えている難しい問題だ。

人生と仕事のあらゆる分野がはっきりしていて、すべての整理がついていたとしても、もつとも深い部分で自分が望んでいること、周囲から求められていることに関してすこしでも迷いがあるならば、心が安まることはけっしてないだろう。

思い浮かんできたことを頭から追い出そう

数分でいいので時間を作り、本章を読んでいるときに思い浮かんだことをメモしてもらいたい。より高いレベルであなたの心のアンテナに引っかかったことがあれば、書き出すことによって頭から追い出してしまおう。

それらのメモを見て、本当に行動を起こすべきかどうかを見極めてみよう。行動する必要がないならゴミ箱に入れ、行動の必要があるものは「いつかやる/多分やるリスト」に書き加えよう。

「将来の夢・目標」など、専用のファイルを作ってもいい。

将来に関する行動や展望を把握する作業を、もっとちゃんとやつてみたいと思う人もいるかもしれない。

共同経営者と新たに事業計画書を作ったり、配偶者と2人の将来に関するアイデアを書き出したり、今後3年間のキャリアについて具体的なロードマップを作ったりすることもできる。

こうした考察に関して、誰かに直接指導してもらつてもいいだろう。

思い浮かんできたことは「プロジェクトリスト」に入れて、「次にとるべき行動」を決めてしまおう。

そして、その場で実行するか、誰かに任せるか、リマインダーを適切なリストに入れるといい。そこまで終えたら、特定のプロジェクトに関してより深く考え、具体的な肉付けをしていきたいと思う人もいるかもしれない。

そのあたりを次章で見ていこう。

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