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第3章効率が良くなる「1日のスケジュールの組み方」

目次

ルール①アポ設定は自分が主導権を握る

あなたは、仕事で誰かにアポイントを取る際に、「いつが宜しいですか」「いつが空いていますか」と訊いていないでしょうか。もしそのようにしているのであれば、今後はやめてください。

仕事のできる人は、「3日の13時からか15時から、もしくは4日の10時からはいかがですか」という風に、こちら側から候補日を3つほど提示しているはずです。

これは相手がお客様だろうが先輩だろうが関係ありません。もちろんごく僅かな例外はありますが、普段やり取りをする人とのアポイントは、必ず自分が主導権を握るようにしましょう。

主導権を握りながらも、相手にも複数の選択肢の中から選んでもらうので、相手からの心証が悪くなることはありません。

営業マン時代の私は、担当する100社近いお客様をエリア別にグルーピングし、A社とアポを取ったら、エリアの近い同じグループのB社にもアポを取るというようにしていました。また、社内のプロジェクトリーダーや飲み会の幹事なども率先して引き受けましょう。

一見、自ら面倒くさい仕事を増やしているように思われるかもしれませんが、実はリーダーや幹事の役割には、自分の都合で予定を組むことができるようになるというメリットがあります。

さらに、周囲からの信頼や評価を得る絶好のチャンスにもなります。周囲に振り回されるのではなく、自分の影響力を広げる機会にしましょう。自分の予定を自分で管理することができるポジションを早く獲得してしまうことが大切なのです。

ルール②7時間睡眠を確保する

2017年6月に放送されたNHKスペシャル『睡眠負債が危ない』で、興味深いデータが紹介されていました。

国の調査(国民栄養・健康調査)によると、日本人の睡眠時間が年々短くなり続けているそうです。

睡眠時間が6時間以下の人の割合が、平成20年には全体の3割未満だったものが、平成27年には4割近くに急増しているとのことです。逆に、睡眠時間が7時間以上の人の割合は34・5%から26・5%に減っていました。

また、米ペンシルバニア大学などの研究チームは被験者を「徹夜のグループ」と「睡眠時間6時間のグループ」の2つに分け、注意力や集中力の成績がどう変化するのかを調べました。

予想通り「徹夜のグループ」の成績は、初日、2日目と急激に下降しました。一方、「睡眠時間6時間のグループ」は、最初の2日間はほとんど変化がありませんでしたが、その後、徐々に脳の働きが低下していきました。

そして、2週間後には、「徹夜グループ」の二晩経過後とほぼ同じレベルになってしまったのです。つまり、「6時間睡眠を2週間続けた脳は、二晩徹夜した脳とほぼ同じ状態」になってしまうということです。

しかも、「6時間睡眠のグループ」は、脳の働きが衰えていることを自覚することもできないそうです。他にも睡眠不足は、「心」や「体」にも悪影響を及ぼすことは言うまでもありません。

仕事ができる人になるためには、睡眠不足の解消は絶対条件です。

成人の最適な睡眠時間は、7~8時間と言われていますので、1日のスケジュールを決める際に、まずは最低ラインの7時間の睡眠時間を確保してスケジュール帳に記入しましょう。

7時間睡眠で朝から最高のパフォーマンスを上げるためのポイントを3つ紹介します。まず、1つ目は、平日も休日も同じ時間に起床・就寝することです。

7時間睡眠を「習慣化」するためには、平日と休日で生活リズムを変えないようにすることがベースになります。

2つ目は、休日の朝から予定を入れておくことです。

仕事のできる人は「ワークハードプレイハード」と言われ、仕事も遊びも一生懸命な人が多いです。

そもそもオンとオフの区別がなく、何事においても好きなことだけに一生懸命取り組んでいるように思います。

休日の朝に「心技体」を磨く予定を入れておくことで、一定の生活リズムで活動できるようにします。

また、休日を有意義に過ごせている自分を味わうことで、モチベーションの高まりを感じることができるでしょう。

3つ目は、朝から日光とシャワーを浴びることです。

起床したときに頭がボーッとしているのは、副交感神経が優位な状態だからだと言われています。交感神経を働かせるために有効なスイッチは「日光」「シャワー」「水分・栄養」の3つです。

ちなみに私の寝室の窓には、レースのカーテンしかついていません。日の出とともに日光を浴びて、起床の準備を始めます。

ベッドの中で、ついついまどろんでしまうこともありますが、それでもその間に体内時計が調整され、リズムが整えられるという効果が期待できます。

日光を浴びると、体内時計を調整しているメラトニンの分泌が止まり、体内時計がリセットされるのです。

さらに、起床後すぐにシャワーを浴びることで、副交感神経に支配された脳を交感神経に切り替えることができます。

身体を温めて代謝を良くすることで交感神経が活発になり、目覚めが良くなるのです。

また、起床後すぐに、コップ1杯の水を飲むことやフルーツを食べることによって、神経を刺激し、脳を目覚めさせることも有効です。

最も高い生産性が期待できる朝の時間を有効活用するために、朝からトップギアで活動するための仕掛けをしておきましょう。

ルール③出社・退社時間を決める

平日の出社時間と退社時間を決めて、スケジュール帳に記入しましょう。

これが、あなたの人生の貴重な時間の中で、あなたが仕事に「投資」する時間ということになります。

私は、朝8時から夜7時までが理想的な業務時間だと考えていますが、業務内容にもよるので、あなたに合う時間帯を選択してください。

特に大切なポイントは、退社時間は現実的に帰れそうな時間を記入するのではなく、あなたの理想とする退社時間を設定することです。

「この時間に帰ることができたらワクワクする」とあなたが思える時間を設定してください。残業時間の多い人の共通のマインドに「仕事が終わらなければ残業すればいいや」というものがあります。

このマインドが根底にある限り、仕事の生産性は絶対に上がりません。このマインドに陥らないようにするために、出社時間だけでなく退社時間も自分で決めるのです。

1958年、英国の歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソンが提唱した「パーキンソンの法則」では、次のような法則が結論づけられています。

(第一法則)仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する(第二法則)支出の額は、収入の額に達するまで膨張するまさにこの2つの法則と同じことが、現代の私たちの仕事についても当てはまると思うのです。

仕事に「投資」する時間をあらかじめ制限しない限り、仕事の量の膨張を抑えることはできません。また、「消費」する時間をあらかじめ制限しない限り、ムダな時間の「消費」も防ぐことはできないのです。

設定した時間内に仕事を終えることを「習慣化」するためのポイントも、3つ紹介します。

まず、1つ目は、平日の夜に予定を入れることです。

これも休日の朝と同様に、「心技体」を磨く予定が望ましいです。

一般的に、幼児を育てながら働くワーキングママの「ROT(時間生産性)」は非常に高いと言われています。それは保育園にお迎えに行かなければならない時間が決まっているからです。つまり、退社する時間が決まっているからです。

限られた時間の中で結果を出すことを前提に仕事をしているので、「ROT(時間生産性)」が高くなるのです。

2つ目は、上司や同僚に宣言しておくことです。

残業時間の多い人の共通のマインドに「上司が帰らないから帰りづらい」というものがあります。本書を読んでいるこの時間ですら、あなたの人生の寿命時間は確実に減っています。増えることは絶対にありません。

そんな中、あなたの貴重な時間を上司の残業につき合うことに「投資」していていいのでしょうか。それは「投資」ではなく、ただの「消費」です。

帰りづらい気持ちが払拭できないのであれば、「毎週月・水・金曜日は習い事に行きます」などと、先に周囲に宣言してしまいましょう。これが許されない職場なら、本当にあなたがそこにいるべきかを見直す機会と捉えましょう。

3つ目は、利便性の良い場所に住むことです。

私は、新卒で入社した会社の寮に入っていたことがあるのですが、そこは会社から1時間掛かる所にありました。

寮の設備は申し分なく、同期や先輩との交流も楽しかったのですが、それが不規則な生活習慣を生み出す要因にもなっていました。

また、往復2時間の通勤時間を有意義に活用することも試みたのですが、通勤ラッシュの激しい沿線だったため、本を読むことすらできない状況でした。

そこで、社会人2年目からは、通勤30分圏内の所にしか住まないことにしました。

ムダに疲弊する時間を減らすこともできましたし、会社と自宅の間に「心技体」を磨く場所を見つけることで、それらを「習慣化」しやすくもなりました。仮に家賃が上がったとしても、あなたの人生時給を考えれば、安い「投資」と言うことができます。

ルール④すべての予定を45分単位で管理する

集中力が持続する時間の限界は90分間と言われています。これには諸説あり、45分間が限界という説もあるようです。

いずれにしても、集中力を生み出すドーパミンが脳内で分泌され始めるのは、実際にその行動を起こしてから約15分後と言われています。

ですから、30分間集中すれば完了できる見込みの仕事については、45分間のスケジュールを確保しておきましょう。

同様に、75分間集中すれば完了できる見込みの仕事については、90分間のスケジュールを確保しておきます。このように、時間管理の単位は、45分単位で管理することをおススメします。

アポイントも会議もすべての予定を45分単位で設定します。

仮に、予定よりも早くアポイントや会議が終わった場合は、余った時間は「ご褒美タイム」とし、メール対応や電話対応の時間に充てます。

また、集中力が予定通りの時間まで持続しなかった場合は、速やかに他の予定に切り替えましょう。

ただし、人は、面白いと感じることに取り組んでいるとき、脳内でドーパミンが分泌されますので、集中力が持続できなかったということは、その仕事に対する意味づけがまだまだ甘いことを意味します。

その仕事をする「目的」を再度見直してみください。

また、「当初、予定していた時間」と「実際に費やした時間」のギャップがどれくらいあったのかを記録しておくこともおススメします。

もともとのスケジュールの右側に、実際のスケジュールの結果を記入して見比べることを習慣化すると良いでしょう。

なんとなく時間が「消費」されてしまう仕事の進め方になっていたことを自覚し、自分の意外な強みや弱みを発見する手助けにもなるはずです。

あなたの「スケジュールの組み方」を見直す上で、「なんとなく」を「見える化(数値化・言語化)」しておくことは、とても重要な判断材料になるでしょう。

ルール⑤3つの時間割で管理する

あなたが仕事に「投資」すると決めた業務時間を「ナレッジワークタイム」「コラボワークタイム」「ルーティンワークタイム」の3種類の時間割で管理しましょう。

基本、平日は同じ時間割を組み、その時間割の中に予定を入れていきます。従って、あらかじめ時間割を決めて、枠を確保しておくことが大切です。

  1. ナレッジワークタイム
  2. コラボワークタイム
  3. ルーティンワークタイム

この①・②・③の順でスケジュールを組むようにしましょう。

「ナレッジワークタイム」は、原則、午前中に設定します。なぜなら、起床後の3時間が、脳のパフォーマンスが最も高い時間帯だからです。

この時間に、メール返信や電話対応、会議などに時間を消費してしまうと、1日の「ROT(時間生産性)」は下がってしまいます。

例えば、私は、午前中にアポイントを入れることはほとんどありません。事業計画や企画書について考えをまとめる時間に充てています。本書を書く時間も、平日は9時から12時の3時間で設定しました。

昼や夜よりも朝の時間帯に書くほうが圧倒的に生産性が高く、朝の時間の重要性を再認識する機会にもなりました。一方、時には時間割を崩して、丸一日の「ナレッジワークデー」を設定することも有効です。

マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏は、「考える週(ThinkWeek)」という習慣を実践していることでも有名です。

「考える週」とは、仕事を離れ、リフレッシュした状態で、本を大量に読み、最新の技術を学び、クリエイティブなエネルギーを取り戻す1週間のことです。ビル・ゲイツ氏は、年に2回、1週間の「考える週」を設定しています。

この間、社員や友人、さらには家族であっても、彼と連絡を取ることは禁止されています。マイクロソフト社で生まれた重要なイノベーションの多くは、この期間中に生まれたアイデアがベースになっているそうです。

現実的には、1週間の「考える週」を確保することは、特に会社員の方は難しいかもしれません。ただ、ナレッジワークだけに集中する1日を設けるだけでも、「ROT(時間生産性)」を高めることはできるでしょう。

また、可能であれば、執務環境以外の集中できる環境(会議室、カフェ、図書館など)を確保しておきましょう。

私の場合、本書を書く場所は、自宅でも自分のオフィスでもなく、国会図書館や早稲田大学の図書館などを選ぶことが多かったです。

外部情報や音から遮断されている図書館は、執筆活動を行うには最高の場所でした。集中力の高い時間に、集中できる環境で仕事することが、あなたの「ROT(時間生産性)」を高めます。

あなたに合った時間割と場所を探してみてください。

「コラボワークタイム」は、眠気が増幅しやすい午後の時間帯に設定します。

私の場合、例えばお客様とのアポイントは「13時半から15時までの90分間」か「16時から17時半の90分間」で設定するよう固定しています。

14時から設定したり、17時から設定したりと相手の都合に合わせて設定していると、必ずムダな「隙間時間」が生まれてしまいます。それを避けるため、あらかじめアポイント用の時間枠を固定して確保しておくのです。

そうすれば、その複数の時間枠の中から、相手に選択していただくことができ、相手の心証を悪くすることなく、自分の都合の良い時間にアポイントを設定することができるようになります。

「ルーティンワークタイム」は、「ナレッジワークタイム」や「コラボワークタイム」の合間に設定し、気分転換を兼ねて行うようにしましょう。

ファイル整理、書類の作成、テレアポ、メール作成などがルーティンワークに該当します。ただし、ルーティンワークは、自分にしかできない仕事に絞ることが大切です。可能な限り、あなたは、あなたにしかできない仕事に集中しましょう。

これについては、第4章で解説を加えたいと思います。

ルール⑥ランチタイムを戦略的に活用する

NHK文化放送研究所の『2015年国民生活時間調査』によると、平日に昼食をとる時間帯は、国民の42%が「12時から12時半の間」、30%が「12時半から13時の間」と回答しています。

このような混み合う時間帯に昼食をとることの合理性は何1つありません。ランチタイムは、飲食店やコンビニの混雑する時間帯を避けて設定しておきましょう。

もしくは、出社時にあらかじめ昼食を購入しておきましょう。余談ですが、普段の私の朝食は、フルーツとプロテイン入りの牛乳だけです。昼食は体に良い物だけをしっかり食べます。

夕食は宴席になることが多いので、なるべく炭水化物を抜いて、野菜や魚をちょこちょこと食べるようにしています。

実質、しっかり食べることができるのは、ランチしかないので、妥協のないランチタイムを過ごすことができるようになりました。

たまにジャンクフードが食べたくなるときもありますが、「1日1食しか食べられなくても、それを食べるのか」と自分に問い掛けることで、欲求を抑えることができるようになりました。

結果、1回1回の食事に対して感謝の気持ちが湧くようになりましたし、1年間で10キロのダイエットに難なく成功することができました。

実は、これらはすべて、ファスティング(断食)がきっかけになっています。私は月1回程度の軽めのファスティングを「習慣化」しています。

ファスティングをする度に、食事をありがたい機会だと捉えられるようになり、その時間や自分の身体に感謝の気持ちが湧き、本当に身体が喜ぶものだけを食べたいと思うようになったのです。「時間の使い方」でも、この考え方はとても大切です。

自分の「心」が喜ぶことだけに時間を「投資」してほしいのです。また、ランチタイムを惰性で同僚と過ごすのではなく、「ナレッジワークタイム」の延長戦扱いにして、ひとりで考えごとをする時間に使うのも有効です。

他に、ランチタイムの時間の使い方としては、昼食後に15分から20分程度の仮眠をとる「パワーナップ」も、「ROT(時間生産性)」を高める上でおススメです。

「パワーナップ」は、コーネル大学の社会心理学者であるジェームス・マース博士が提唱した睡眠法です。欧米では、すでに多くの企業で導入されていて、アメリカ海兵隊では、パトロール前の「パワーナップ」が義務づけられているほどです。

NASA(米航空宇宙局)が宇宙飛行士に行った実験でも、平均26分の仮眠によって認知能力が34%、注意力が54%アップしたそうです。

私自身は、ひとりになる時間もつくりやすいですし、睡魔に襲われることもないタイプなので、平日のランチタイムには「パワーランチ」を設定するように心掛けています。

「パワーランチ」とは、会議や面談、ビジネスパートナーとの打ち合わせ、顧客との打ち合わせなど、ビジネスに関するミーティングを兼ねたランチのことを言います。

「パワーランチ」にすることで、お客様やビジネスパートナーとの時間をより有意義なものにし、「ROT(時間生産性)」も高めているのです。

とにかくなんとなく決められているから、お昼休みにランチをとるというような「時間の使い方」だけは避けたいものです。

ルール⑦1日15分間の内省の時間を設ける

「深い孤独がなければ、まともな作品はつくれない」これは、有名な画家パブロ・ピカソ氏の言葉ですが、芸術だけでなく、仕事も同じです。

忙しいあなたも、意図的に孤独になる時間を確保することで、より生産性の高いより良い仕事ができるようになるはずです。

その孤独な時間に、自分と向き合う内省の「習慣」をつくりましょう。退社前の15分間、もしくは就寝前の15分間に、この時間を確保しておくことが大切です。

15分間というのは、1日のたった1%の時間に過ぎませんが、この時間が「ROT(時間生産性)」を高める上でとても大きな効力を発揮します。

内省には、大きく分けて3段階あります。

  1. 「過去を振り返る内省」
  2. 「現在を見つめる内省」
  3. 「未来を想像する内省」

です。

内省の順序としては、「未来」から「現在」、そして「過去」へと遡っていき、最後に、成功している「未来」を再びイメージして終えることをおススメします。

「未来を想像する内省」については、本書の第1章で「パッションテスト」や「ミッションテスト」をもとに描いた「未来イメージ」を復唱するだけで構いません。内省の時間の最初に復唱し、翌朝、書き出したものに目を通すだけで大きな効果が期待できます。

「現在を見つめる内省」では、「マインドフルネス瞑想」と「ジャーナリング」を行ってみましょう。近年、アメリカでブームとなっていた「マインドフルネス」が日本でも注目されています。

「マインドフルネス」とは、過去や未来ではなく「今生きているこの瞬間」だけに意識を集中し、そこに先入観や善悪などの判断を一切加えずに、ありのままの現実や心の状態を受け入れ、味わうことです。

これを私は、「今ここ」という時間と空間に感謝して生きることだと理解しています。それでは、「マインドフルネス瞑想」の基本的なプロセスをご紹介します。

詳細は、『世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方ハーバード、Google、Facebookが取りくむマインドフルネス入門』(日本能率協会マネジメントセンター)などをお読みいただければと思います。まず、最初に、自分の呼吸に注意を向けます。

しかし、呼吸に注意を向けていても、数分すると注意がそれ、雑念が湧いてきます。そのことに気づき、改めて呼吸に集中する、これが「マインドフルネス瞑想」の基本的な流れです。

このプロセスを繰り返すことで、注意散漫になりやすい日常生活や仕事の中でも、常に大切なところに立ち返ることができるようになります。

また、「ジャーナリング」は、「書くマインドフルネス」とも言われ、心に浮かんだことを浮かんだまま書き連ねることで内省を促すものです。

米テキサス大学のジェイムズ・ペンベイカー教授の研究によると、失業した知的職業人たちに、5日連続で毎日20分ずつ、自分に向けて、自分の気持ちを書き出す「ジャーナリング」を行ってもらったところ、8ヶ月後の就職率は通常より40%以上高い68・4%という高水準になったそうです。

一方、「ジャーナリング」を行わなかったグループの就職率は27・8%と低水準に終わりました。また、米ミズーリ大学の研究では、49名の大学生が2日連続で2分間の「ジャーナリング」を行った結果、心身の健常性の向上が見られたそうです。

あなたの「ジャーナリング」は、「目標達成習慣化レポート」の「自分への誉め言葉」「周囲への感謝の言葉」の欄に、思い浮かんだものを書き連ねることから始めてみてください。

「過去を振り返る内省」では、「リフレクション」を行います。「リフレクション」は、日々の業務や現場から一旦離れて、自分の積んだ経験を振り返ることを指します。

毎日行う場合は、その日に起こった出来事の真意を探り、その経験における自分のあり方を見つめ直します。

そうすることで、今後同じような状況に直面したときに、より良く対処するための「戦略」「戦術」を見出すことができるのです。

この「リフレクション」の「内省」は、「反省」と似ていますが、似て非なるものです。

「反省」は、自分の失敗体験を中心に振り返り、「何がいけなかったのか」の要因分析をすることです。

二度と同じ失敗を繰り返さないようにするためには必要なプロセスですが、ネガティブな感情も湧きやすくなるものです。

一方、リフレクションの「内省」は、1日の自分のすべてを振り返り、フラットに自分の姿を見つめ直すことです。ニュートラルな感情で、客観的に自分の言動を振り返ります。

「もう一度やり直せるならば、何をどうするのか」を考え、書くことを習慣化しましょう。これも「目標達成習慣化レポート」に書き込んでください。

成功者の共通点の1つに日誌を書いているということが挙げられます。

古くは松下幸之助さんをはじめ、京セラの稲盛和夫さん、ユニクロの柳井正さんなどの超一流の経営者やビジネスパーソンが日誌を書いています。

また、サッカーの本田圭佑選手、長友佑都選手、フィギュアスケートの羽生結弦選手、体操の内村航平選手などの超一流のアスリートも皆、日誌を書いていることで有名です。

例えば、サッカー日本代表の本田圭佑選手は、小学6年生の頃から毎日欠かさず日誌を書き続けています。今では『夢ノート』と呼ばれ、その数は100冊を超えているそうです。

本田選手は、小学校の卒業文集に「世界一のサッカー選手になりたい」と明確な「目標」を描いていましたが、そもそものきっかけは、本田選手の大叔父にあたる本田大三郎さんがノートをつけることを勧めたことにあるそうです。

東京五輪のカヌー代表だった大三郎さんと、その息子でレスリング五輪代表の本田多聞さんによるアドバイスをきっかけに、「習慣化」するようになったそうです。

サッカーのプレーについても細かくメモされているようですが、1つのルールとして、「目標」を過去完了形で描くことというのがあるそうです。

本田選手が、小学校の卒業文集に「自分はセリエAで10番をつけてプレーしている」と書き、それを実際に達成させたことは有名ですが、この内省が、数々の「目標」を達成してきた本田選手の原点なのです。

さらに、日誌を書くことで、「昨日の自分」よりも「今日の自分」が成長できていることを日々自覚することができます。

この自覚の積み重ねが、自信とモチベーションの原動力になります。「過去を振り返る内省」が「未来を創造する」ことにも繋がるのです。そして最後に、明日という現実的な「未来」をイメージして内省を終えてください。

具体的には、「明日の目標」と「明日のタスク」を洗い出し、明日という1日が成功しているイメージを具体的に描いてください。

毎晩、これらを「目標達成習慣化レポート」の翌日分の「今日のタスク」と「今日の目標」欄に書くことを習慣化しましょう。

このように、内省することには、主に3つのメリットがあります。

1つ目は、心身ともに健康になることです。

ストレスが解消され、ネガティブな感情が芽生えにくくなりますし、自己肯定感が醸成され、自信やモチベーションも湧きやすくなります。

2つ目は、集中力が高まることです。本当に大切なものを見失わなくなります。

3つ目は、必要な「戦略」「戦術」を選択しやすくなることです。

心身が健全な状態で、大切なものが何かも分かっているので、「戦略」「戦術」を見誤ることはなくなるでしょう。何も難しいことをする必要はありません。

まずは、ジムのランニングマシンで走りながらでも、ヨガやピラティスをやりながらでも、エステで施術を受けながらでも構いません。

1日の終わりの時間帯に、ひとりで内省する「習慣」を採り入れてみてください。人は、自分と向き合えて始めて、前に進む本当の強さを持つことができるのです。

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