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第6章明日から定時で帰る「ちょいスイッチABC」を押すトレーニング個人編

時間管理何から始めればいいか迷ったときは金曜日に「大きな仕事」を2つ書き出す最短距離の仕事を実現するには、「時間削減」ではなく、「何をするのか」を考えるようにしましょう。

そのためにまずは、成果につながる最大の仕事を見つけ出し、最優先させることです。

「ビッグロックの法則」というものがあります。

入れ物に小さな石と大きな岩をランダムに入れていったら大きな岩が入らなくなるので、先に大きな岩を入れてから、小さい石を入れていく、という手法です。

時間管理でも、これと同じことが言えます。

大きな仕事(ビッグロック)を最優先して時間割を決め、残りの時間で細かいタスクを詰めていくと最短距離で成果を出せます。

5%社員は、このプロセスを実現するために、金曜日に「一週間で最も重要な2つのタスク」をメモしていました。

5%社員は休み前の金曜日の午後に15分程度の内省をする習慣があり、直近一週間の予定を振り返っていました。

その内省タイムでは、成果につながらなかったタスクの抽出に加えて、成果を出し続けるために取りかかるべき「重要タスク」を見つけ出していたのです。

この行動は、無駄を削って効率を高めるだけでなく、中長期にわたって成果を出すために重要なタスク(=ビッグロック)を優先させる「効果第一主義」の表れです。

ビッグロックがなぜ2つなのかを複数の5%社員に尋ねたところ、「コンスタントに行動改善するため」「行動ハードルを上げないため」との回答が返ってきました。

ビッグロックを3つも4つも書き出してしまうと、精神的なプレッシャーが高まってしまうそうです。

たしかに、一気に3つ以上の大型案件があると全部こなせなさそうですが、2つほどなら継続できる確信を持てるように感じました。

また、なぜビッグロックを書き出すのが金曜日なのかも確認したところ、「月曜に気持ちよく出社するため」「月曜の初動を早めるため」と教えてくれました。

休みの前に仕事の優先順位がクリアになっていると、「月曜に鬱々と出社」といった精神的負担が軽くなるそうです。

また、やるべきことが月曜の朝一で明確になっていると、心地よくスタートダッシュがきれるとも考えていました。

社内で一目置かれている5%社員は、95%社員よりも1・3倍の仕事が割り込んできます。

しかし実は、この「割り込み仕事」が5%社員の作業効率を上げることがわかったのです。

割り込んできた仕事が多くなればなるほど、5%社員は優先順位や手順を見直していきます。

重要度の低い作業をやめたり、定型業務は稼働に余裕があるメンバーに委ねたりして、生産性を上げていたのです。

割り込み仕事があることについて、「そんなときこそ、時間と精神のバッファ(余裕)を持つよう心がけるようになった」「そんなときこそ、不要だと思っていた業務をやめる勇気を持てた」とも発言していました。

5%社員に限らず、多くのビジネスパーソンが多くの仕事を抱えています。

しかし、闇雲にタスク処理をするだけではいくら時間があっても足りません。

5%社員のように、「来週のビッグロック」をメモする習慣があれば、雪だるま式にタスクが増えても、的確に対応・処理できるのです。

時間管理集中が続きにくいときは45分単位で仕事をこなす5%社員は、時間に区切りをつけて作業をします。

作業が途中でも区切りの時間がきたら、手を止めて休憩。

その後にまたスタートダッシュをきってサクサク進めます。

しかしこの目的は、処理能力スピードを高めるだけではありません。

スピードに加えて、より多くの仕事をこなすことを目指しています。

そのために、集中時間を長く保つ工夫として、時間に区切りをつけて作業をしているのです。

5%社員の時間の区切りは、「45分単位」が多数派でした。

45分仕事をしたら、一度立ち上がって大きく深呼吸したり、トイレ休憩や水分補給したりするシーンをよく見かけました。

「どれだけのことをできたか」よりも、「集中した45分を何回積み重ねられたか」を意識していました。

仕事を時間内に終わらせるためには、速さだけではなく、量をこなさないといけません。

だから、より多くの量をより速く処理する「100%の能力を発揮できる時間」を設ける必要があります。

しかし、集中力やエネルギーには限界があるので、連続して4時間も5時間も作業をすることは困難です。

3時間集中した時間を過ごせたとしても、それを何度も繰り返せるかというと現実的には難しいでしょう。

39社に行動実験を行い、「休憩せずに5時間の作業を行うチーム」と「45分おきに休憩を入れて作業したチーム」で、その成果を比較しました。

すると、後者のほうが処理能力は1・2倍~1・5倍も高かったのです。

45分ごとに休憩を入れたチームの人は、「体力」や「やる気」などに頼らず、100%のパフォーマンスを出す時間を1分でも長くしようと意識していたのです。

充実感に満たされたとしても、だらだらと作業をしていたら成果に直結しません。

多くの仕事を時間内に終わらせるためには、「集中力」と「エネルギー」のコントロールをしなくてはいけないのです。

時間管理仕事が目的だと頑張れないときは報酬を声に出して言う「どうしても気分が乗らず、作業をテンポよく進められない」「やろうと思えばいくらでもできる作業が続いている」など、仕組み化では解決できない効率の問題があると思います。

そんなときは、「この作業が終わったらケーキを食べる」など、ご褒美を用意してみてください。

ときにはご褒美で「早く完了させよう」と自分を動かすこともアリです。

ご褒美は、なるべく声に出して、自分の潜在意識に直接訴えることがおすすめです。

また、周りに宣言すれば、行動を起こさざるを得ない状況をつくることもできます。

ご褒美が目的になれば、やろうと思えばいくらでもできる作業で100%の精度を目指すことより、作業を終わらせることへの優先度を上げることができます。

時間管理忙しくて達成感が得られないときは「承認」される仕組みをつくるクライアント企業総計17万人の従業員を対象に「働きがい」についてアンケートをとり、キーワードをAI分析で抽出しました。

そのキーワードは、時代の変化とともに変わっていきます。

たとえば、働き方改革が叫ばれ始めた2017年は、「時間」「残業」「休日」「家族との時間」といったキーワードが頻出しました。

2018年と2019年には、「承認」「達成」「自由」という言葉が最もあげられ、効率よりも効果を気にするビジネスパーソンが増えたことを確認できました。

2020年から2022年は、コロナ禍で約67%のビジネスパーソンがテレワークを経験。

「目の前にいない部下を評価することは難しい」と訴えていた管理職が続出しました。

また、会社に行くことが仕事ではないと気づき始めたビジネスパーソンも多く、働くことで、社会にどのような価値を還元するかを考える人が急増しました。

実際、2021年の働きがい調査「働きがいを感じるときはいつですか?」の自由記入設問で頻出したキーワードベスト3は「承認」「達成」「貢献」でした。

2018年と2019年は「承認」「達成」「自由」だったのに対し、コロナ禍を経て「自由」が「貢献」に代わったのです。

これらのキーワードを勝ち取るためには、会社・上司から認められる成果を出すなど、達成・貢献をして初めて承認され、「君には任せて大丈夫」という意味で自由を与えられる流れをつくる必要があります。

この流れを生み出すために5%社員は、まず上司との目標づくりに力を入れます。

目標は、どんな立場の人でも納得ができるように、定性ではなく定量であることが大切だと考えていました。

年間評価の項目に従い、それを達成するための行動を、具体化かつ細分化して定量ゴールとして設定していたのです。

その行動目標は、週ごとに落とし込まれていきます。

こうして作成された行動目標を達成すれば、上司から認められ、自分だけでなく上司も達成感を得ることができます。

5%社員は、上司に細かい管理(マイクロマネジメント)をさせず、自分の納得する方法で確実に目標を達成したいと思っています。

そのために、行動目標の進捗を自ら上司に見せていました。

95%社員と違う点は、「進捗が順調でないときも見せること」です。

うまくいっている報告だけだと、上司はむしろ不安になります。

順調でないことも報告すれば、上司を安心させ、場合によっては協力者を巻き込むこともできます。

5%社員は進捗の報告を通して、上司と周りを巻き込んで、組織内でも影響力を持つ存在となっていきます。

「承認」されるために上司と行動目標をつくり、進捗状況を可視化することで上司と周囲の信頼を得て、「自由」なやり方で目標を「達成」し、会社に「貢献」します。

こうして5%社員は、働きがい調査で抽出されたキーワードの「承認」「達成」「自由」「貢献」を自らのものにしているのです。

自制心コントロールあっという間に時間が過ぎると感じるときはアナログ時計で逆算思考を促す丁寧で遅い仕事をすることがない5%社員は、常に締め切りを意識し、間に合わせるための段取りをしています。

計画が何の問題もなくスムーズに進むことは希であると考える5%社員は、多少のバッファを持ちながら締め切りよりも少し早く終えようとしています。

こうした期限を意識することで締め切り効果がはたらき、業務処理スピードが高まります。

その締め切りは、「何日まで」「何時まで」とするのではなく、「あと何日」「あと何時間」というように、「残り時間を意識したカウント」でした。

期限から逆算して、あとどれくらい時間があるかを確認し、必要最低限の作業と、あきらめるべき作業をこまめに判断していたのです。

また、期限までの残り時間を前頭葉に強く意識させるために、時間を視覚に訴えさせていました。

その視覚効果をもたらしているのが机の上に置いていた「アナログ時計」です。

デジタル時計は瞬時に時間がわかり、パソコンやスマホでもすぐに確認することができて便利です。

しかし、「残り時間を直感的に理解するには、アナログ時計のほうがいい」と5%社員は発言していました。

たしかに、時計の短針や長針が見えていたほうが、残り時間がパッとわかりますし、秒針や長針の動きは、「締め切りに近づいている」というちょっとした緊張感を生んでくれます。

5%社員は、こうした逆算思考のタイムマネジメントに加えて、目と脳を刺激する工夫で作業効率を高めていたのです。

自制心コントロール意志が弱くて長続きしないと思ったときは行動目標と締め切りを周囲3人に宣言するやるべきタスクを理解しても気分が乗らずに、タスクに取りかかるのが遅くなる経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。

しかし、気分が乗るまで待っていたら、スタートが遅れてしまい納期に遅れてしまいます。

だから、5%社員はやる気に頼ることはありません。

やる気の有無にかかわらず行動を開始するスイッチを入れるように工夫していました。

具体的に言うと、5%社員は、得意ではないタスクの行動目標とその完了期限(締め切り)を明確にします。

「なんとなく今月中に終わればいいかな」と曖昧な締め切りを設定するのではなく、「4月28日16時に完了」「期限まであと○日」など、厳格に期限を設定していたのです。

期限が明確になると、本能的にそれを死守しようというスイッチが入って仕事に取りかからざるを得ない状況になり、集中できるのです。

これを「締め切り効果」と呼びます。

さらに行動を強化して確実に実行するために、周囲のメンバーの力を借りていました。

タスクの行動目標と締め切りを周囲のメンバー3人に伝え、「宣言効果」を活用していたのです。

「宣言効果」とは、周囲の人に行動目標とその達成期限を共有して、その目標を達成しやすくする効果です。

複数名のメンバーに目標と期限を宣言することで、「ばかにされたくない」という心理がはたらき、自分にプレッシャーをかけることができます。

5%社員は、期限を決めて本能的に仕事をスタートさせる「締め切り効果」と、周囲の目を気にして行動を強化する「宣言効果」を活用して、自制心をコントロールしていたのです。

5%社員の時間術を2・2万人に試した再現実験でも、すべての行動に期限を設けました。

そして、その実験内容と進捗を社内で広く共有することで、「締め切り効果」と「宣言効果」の2つを実践してもらえるようにしました。

その結果、「締め切り効果」と「宣言効果」を活用した95%社員からは、「効果を実感できた」「意外とよかった」というコメントが多く寄せられました。

自制心コントロール完璧を求めすぎて動けないときは週に1回トイレ掃除をする完璧主義の人は潔癖症が多いそうですが、潔癖症は、意外にも掃除が苦手だそうです。

「高潔すぎて汚れを見たくない」「完璧すぎてモノを簡単に捨てられない」などの心情を抱くようです。

そうした完璧主義で潔癖症の人には、トイレ掃除がおすすめです。

これは5%社員が実践していたことで、「トイレ掃除は、実は自己肯定感を高めるのにいい」との発言がありました。

多くの人がやりたがらないトイレ掃除を率先してすることができれば、達成感があり、自己肯定感が高まるというのです。

また富裕層にも、「トイレだけは自分で掃除する」という人が多くいます。

完璧すぎて動けないときは、トイレ掃除で達成感と自己肯定感を得て、行動力のスイッチを入れてみてはどうでしょうか。

集中力アップテレワークで集中しにくいときはヘッドホンを活用する集中力を高めるためには、精神をリラックスさせることも必要です。

5%社員は休憩時に心地よい音楽を聴き、適度な湿度を保ち、観葉植物を見るなど、快適性に配慮して集中力を高めていました。

ノイズキャンセリング・ヘッドホンで、ハイレゾ音源の曲を聴いてリラックスする5%社員もいました。

ハイレゾ音源とは、CDには収録しきれなかったアーティストの息づかいや、ライブの空気感など、細かい音の機微やニュアンスも感じとれる高音質データのことです。

作業をする際、聴覚も重要です。

耳を疲れさせないためには、ノイズキャンセリング・ヘッドホンが活躍します。

テレワークでは、雑音や騒音を無意識に聞き続けると脳が疲れてしまいます。

「昼間の騒音は夜寝るときにも影響を与える」と発言した5%社員がいました。

そのため、テレワーク環境では無音(ノイズキャンセリング)にしている5%社員もいました。

また、「左脳を使ってバリバリ仕事をこなしていくのは無音のほうが適している」とも言っていました。

マイク付きヘッドホンであれば、そのままオンライン会議に参加することもできます。

そのほうが聴覚を疲れさせず、集中して作業を継続させることができるそうです。

集中力アップ集中力が続かないと悩むときは通知設定を変える私たちは、感情値の高いものに集中力を奪われます。

感情値とは、喜んだり怒ったり悲しんだりといった感情をAIで分析する際に表される数値のことです。

仕事で嫌なことがあったら怒りの感情値が高まり、応援している野球チームが勝ったと聞いたら、喜びの感情値がグッと高まります。

情報収集などの目的で、仕事でTwitterやFacebookを使う人もいると思います。

仕事中にSNSを開くことを否定はしませんが、そこでタイムラインのさまざまな情報が目に入ってくると、感情値が高まって集中力が奪われてしまいます。

そうすると、本来こなすべき仕事が終わらなくなってしまうのです。

仕事用にTwitterのDM(ダイレクトメッセージ)を使っているのであれば、それをメールやチャットに転送させて処理するくらいの切り分けが必要です。

ビジネスとプライベートの境目を曖昧にしていると、仕事をしているのか楽しんでいるのかがわからなくなり、仕事の時間をコントロールする意識が薄れてしまいます。

5%社員は、SNSに時間を費やすと集中力を奪われるということを理解し、仕事中はSNSをブロックする仕組みをつくっています。

たとえば、スマホではソーシャルアプリのアイコンはホーム画面のトップページに置かず、二画面目もしくは三画面目に配置していました。

一方で、仕事で使うビジネス用のアプリや緊急連絡をもらうときのメッセージアプリはトップページに配置しているのです。

ソーシャルアプリや動画視聴アプリなどのプライベートで使うアイコンはスクロールしないと目に入ってこない仕組みをつくって、気が散るのを防いでいました。

このように仕組みを設けて行動を制限することは可能です。

ある5%社員は、「Windows10や11であれば、仮想デスクトップを使ってビジネス用とプライベート用を分けるといいですよ」と教えてくれました。

SlackやTeams(チームズ)といったビジネスチャットアプリについても、5%社員は、重要度の高いメッセージにすぐ気がつく仕組みをつくっていました。

通知設定を変更し、重要な人物からの投稿や、重要なキーワードを含む投稿があったときに通知がくる設定にしたり、自分宛の連絡(@を付けたメンション投稿)は確実に通知がくるように設定したりしていたのです。

また、自分宛のメールやチャットへの返信は15分以内に行う傾向があります。

ただし迅速に返信することにこだわって、いつも通知に気をとられているようなことはしません。

先に述べたとおり、重要な連絡のときだけ通知がくる設定にしています。

確認したい事柄を適切な頻度で確認し、迅速に対応する――そうすることでチーム全体のパフォーマンスが高まることを、5%社員は知っているのです。

作業効率アップ思い出すことが億劫になったと感じたときは文字を手書きする一日で約7割の情報を忘れる人間にとって、メモを取る行為は知的生産性を高める有効な手段です。

また、相手の話を聞いてメモを取るという姿勢を見せることで、相手への関心や尊敬を示し、良好な人間関係を構築することもできます。

ただし、メモを取ることが目的であってはいけません、メモを見返して、書いた内容を後で振り返る習慣がないと効果がないことは第5章で説明したとおりです(こちら参照)。

5%社員のメモの取り方を確認したところ、意外にも手書き派が多く驚きました。

パソコンやスマホで効率よく入力しているように思っていましたが、パソコンのキーボードの横にメモ帳が置いてあったり、スマホやタブレットにタッチペンで入力していたりする5%社員も少なくありません。

ヒアリングしたところ、5%社員は2つのことを意識していました。

まず1つ目は、相手への敬意です。

人の話を聞きながらメモを取るという行為は、その人に対して敬意を示すことになります。

メモを取る様子を見せることを通じて、相手を巻き込んでいるのです。

2つ目は、運動記憶を意識していたことです。

体のどこかの筋肉を動かしながら記憶すると、記憶定着率が高まります。

たとえば、手を動かして書きながら情報インプットしていると、その間はほかのことが頭に入ってこなくて雑音が入りにくいので、集中して情報を頭の中に入れることができます。

また、書くことで情報を整理できるという効果も生まれます。

文字化する際に左脳が使われロジカルな思考になるので、冷静かつ客観的に物事を見直すことができます。

さらに、情報をまとめる中で、何が重要か、相手に何を伝えるべきかといったことを考えることで、インプットの強弱がつけられます。

このように、書くという動作一つとっても、その効果を意識して少し工夫するだけで、アウトプットの質を高めながら作業時間を減らすことができるのです。

作業効率アップ文字入力の速さに限界を感じたときは音声入力をマスターするパソコンのキーボードやスマホのフリック入力を用いて高速に文字入力を行う人が増えています。

キーボードの配列を記憶し、キーボードを見ずに打鍵できれば効率的です。

またスマホの小さい画面ならば、キーボードよりフリック入力のほうが適しているでしょう。

そしてさらに速く入力するには、音声入力という手段があります。

パソコンやスマホのマイクに向かって話すだけで、漢字変換までしてくれます。

いくらキーボードのタッチが速い人でも音声入力にはかなわないでしょう。

音声入力はあとで修正や校正が必要になりますが、それでもキーボードやフリック入力よりも速さで勝ります。

5%社員も、多くの人がスマホに話しかけてメモを取っており、日々進化する音声入力の精度に驚いていました。

私も音声入力を多用します。

実際、この書籍も半分以上を音声で入力しました。

誤変換や句読点は後で修正していますが、それでも音声入力のほうが圧倒的に速いのです。

音声入力のおかげで、私は一年間に10冊のビジネス書を執筆することができました(1冊8万字として、10冊で80万字を話して音声入力した計算になります)。

音声を認識する機能や漢字変換、自動的に句読点を入れる機能などは、一度使ってみることをおすすめします。

Zoomなどのオンライン会議の増加とともに、マイクを所有するビジネスパーソンが増えています。

そのマイクを、ぜひ音声入力にも活用してみてください。

作業効率アップ文章チェックを誰かに任せたいときは自動校正を活用するもちろん誤字脱字が残った書類を顧客や取引先に提出してはいけません。

メールやチャットでも、誤字で相手を不快にさせるわけにはいきません。

かといって、一字一句を丁寧に確認していたら時間がかかってしまいます。

作業効率を高めるうえでは、誤字脱字を気にせずに先へ先へと書き続けるほうがスピードが上がります。

一文を書くたびに読み返していると、スピードは確実に落ちます。

そんなときはITツールを使って自動校正をする仕組みをつくりましょう。

OutlookやWordには文章校正とスペルチェックの機能が入っていますから、それを活用すれば、失敗確率が下がります。

大量の文章を書くときは、書く人とチェックする人を分けたほうが効率は上がります。

実際、私も多くのビジネス書を執筆していますが、私自身は執筆に専念し、誤字脱字のチェックやですます調など文体の統一などはリモートアシスタントにやってもらっています。

もし私が原稿を何度も読み返し、誤字脱字を気にしながら作業していたら、これまでの半分も出版することはできなかったでしょう。

5%社員は、文章チェックを同僚に手伝ってもらうこともありますが、会社という組織の中では、そうしたことに業務時間を割くことは少々難しいかもしれません。

そこで、先ほど紹介した文章校正の機能を使ったり、有料の文章校正サービスを利用したりしています。

後者は決して安くはありませんが、自分でやったり同僚に相談したりしている時間を考えれば、その投資は効果が高いと捉えています。

5%社員は、時間生産性が上がる手段には、お金や時間を正しく投資するのです。

インプット気分転換しながら学びたいと思ったときは散歩しながら本を聴く休憩の間にほんの少しでも体を動かせば、血流がよくなり、また、ドーパミンが出て心と体が健康になります。

作業の合間にオフィスや自宅の周りを軽く歩くだけでも適度な運動となり、深い呼吸で酸素を肺に入れることでリフレッシュ効果も得られます。

通勤の際、家や会社の一駅手前で降りて歩いてみるのもおすすめです。

5%社員の中には、通勤時や帰宅時に散歩をルーティーンにしている人が複数いました。

ランニングとなると汗をかいて着替えたりしなければいけないので、行動ハードルが上がりますが、普段着で有酸素運動ができるウォーキングは気軽にできると発言する5%社員もいました。

好きな音楽をかけながらウォーキングするのは気分が高まり、気持ちがいいものです。

特に朝、気分を高めて仕事に取りかかると初動が早まるのでおすすめです。

5%社員はウォーキング中にどんな音楽を聴いているかをヒアリングしたところ、ノイズキャンセリングをオンにしている人、クラシックをBGMにしている人、ラジオを聴きながら歩いている人など、多種多様でした。

意外だったのはオーディオブックを聴いている人の多さです。

オーディオブックとは書籍をナレーターや声優が読み上げてくれる音声サービスで、Amazonが提供するオーディブルやオトバンクが提供するaudiobook.jpが有名です。

月額課金で聴き放題というサービスもあります。

5%社員がオーディオブックを聴く理由としては、有酸素運動と学習を同時に行えるという「ながら勉強」のメリットをあげるほかに、「書籍の内容が効率的に頭に入るのでいい」と答える人もいました。

また、5%社員の多くが通常の速さではなく、1・2倍~1・5倍の速さで再生していることがわかりました。

「多少早回しで再生するほうが集中して聴くので頭の中に入りやすい」と発言する5%社員が多数いました。

オーディオブックを聴くことが目的なのではなく、効率的にインプットしてその後の行動に活かそうとしている姿勢を感じました。

休憩時間をつくり有酸素運動でリフレッシュしながら心と体の調子を整え、オーディオブックで効率的にインプットして知的好奇心を探ることで、休憩後のスタートダッシュを実現できます。

インプット時間がない中で動画チェックしたいときは倍速再生機能を活用する動画を視聴するときも倍速再生がおすすめです。

社内の講座や研修をeラーニング形式で受講できるようにする企業が急増しています。

ZoomやTeamsでオンライン研修を受け、その動画を後で視聴して復習するのです。

それでも、忙しいと動画を視聴する時間がなかなかとれません。

学習してもそれが記憶定着しなければ行動に活かすことができないのと同様に、オンライン研修に参加しても、それを復習して自分の業務に活かせなければ受講した意味はありません。

そこでおすすめなのが、動画を倍速再生アプリで視聴することです。

パソコンやスマホのフリーアプリを使えば、eラーニングの動画コンテンツを自分の好みの速度で再生できます。

ウォーキングしながらオーディオブックを聴く(前項参照)のと同様に、1・2倍~1・5倍の速度で一気に視聴してしまうのです。

短い時間で視聴できるだけでなく、速いスピードで視聴するほうが記憶に定着しやすくなります。

5%社員の中には、最初は2倍速で、2回目は1・5倍速で視聴するという強者もいました。

再生速度を変えることで脳に負荷をかけ、確実に記憶させるのです。

倍速再生には、次のような方法があります。

①ブラウザで倍速再生する②動画をダウンロードして倍速再生する③Microsoft365ユーザーならStreamを使う④OneDriveやSharePointで倍速再生するこれらはネットで検索すると、すぐにやり方がわかります。

ぜひ、自分に合った方法で倍速機能を活用してみてください。

アウトプットプレゼンがうまくいかないときは「間」で場の空気を変えるアウトプットとは、インプットしたものを、伝わる情報に加工編集することです。

目的は学びを外に出すことではなく、それによって相手に行動を促すことです。

相手を思い通りに動かすためには、どのようなアウトプットをすると効果的なのでしょうか。

プレゼンテーションを例に、具体的に紹介していきましょう。

プレゼンテーションは、早口で話すよりも、適度な間をおいて話すほうが相手に伝わります。

5%社員のプレゼンテーションを見ると、スムーズで聞き心地がよく、少し余裕を感じられるような話し方で相手を魅了していました。

パワポを使ってプレゼンするときはスライドが切り替わるときに1秒ほどの間をおいてから話すことで、スライドの切り替えと話題の切り替えをシンクロさせていました。

ただし、パワポのスライドをめくる際の1秒程度の間であれば心地よいですが、そこで沈黙が3秒続くと不安に変わり、5秒続くと恐怖に変わります。

5%社員はこうしたタイミングの重要さをよく知っているので、5秒間の沈黙、つまり恐怖はつくりません。

とはいえ、プレゼン中にパソコンが固まったり、スライドがめくれなくなったり、あるいは会場で雑音や大きな音がしたり、製品デモンストレーションがうまく動作しなかったりなど、トラブルは頻繁に発生するものです。

5%社員はそんなときも、手を動かしながら口を止めないよう心がけています。

たとえば、何か物音がしたら、その様子を口で説明して落ち着きを取り戻します。

スライドめくりがうまくいかないときは「スライドがめくれませんので少々お待ちください」と状況を声に出して説明していました。

アナウンサーが実況中継するように、目に入ってくるものについて話せるように訓練すれば、すぐにそういった対応ができるようになるでしょう。

アウトプット自分の思いが伝わりにくいと感じたときは3秒ジェスチャー3選コロナ禍に浸透したテレワークにおいて、多くのビジネスパーソンがオンラインコミュニケーションに苦しみました。

「会って話せば伝わることが、オンライン会議やチャットでは伝わらない」「あれ、これ、それと言われても、何を指しているのかわからない」「オンライン会議でビデオオンにする人が少ないため、互いの感情を読みとることができず、その結果、過剰な気づかいが生まれて発言が少なくなる」といった状況が各社で頻発したのです。

5%社員はそうした状況でも相手に伝わるコミュニケーションを目指し、さまざまな手法を試しました。

たとえば社内会議では冒頭の雑談で共通点を見つけ、感情共有をしたうえで会議の本題に入ったりしていました。

こうしたときに重要なのが、非言語コミュニケーション――言葉に頼らずに表情やジェスチャーによって自分の意図と感情を伝えていくことです。

とりわけ日本の大手企業では過剰な気づかいが蔓延し、資料と会議の時間が増える傾向があったため、余計な気づかいを減らすカジュアルな会話が求められました。

非言語コミュニケーションであるジェスチャーのうち、5%社員が実践していたものを3つ紹介します。

1つ目は指の動きです。

話をするとき、カメラの前で指先を動かしながら話すと感情豊かに映り、少なくとも自分が怒っていないことが伝わります。

指の動きを見せようとすると、画面に自分の顔と手が映り、その動きがよくわかることから、参加者の目線を集める効果もあるようです。

そして、何かを言い切るときは指を縦に動かして断言することで、相手を説得していました。

2つ目は首の動きです。

相手の話をしっかり聞いていることを示すためには、首を大きく縦に振ってうなずくのが効果的であることは、既刊『トップ5%リーダーの習慣』でも紹介しました。

5%社員はさらに多くの人を巻き込むために、自分の発言やプレゼンテーションの際、首を縦に振り、大きくうなずきながら話します。

「こうすることで自信を持っている様子が伝わり、相手の信頼を得やすくなる効果がある」と考えていました。

3つ目はあごの動きです。

首を単に上下に振るだけではなく、あごを引いたり突き出したりすることで、自分の姿勢を相手に伝えることができます。

あごを少し上げれば、ただ聞いているだけでなく自分でも考えていることが相手に伝わります。

逆にあごを少し引くと、緊張感を持って聞いている様子が伝わります。

テレワークはサボっていると思われがちですが、オンライン会議などでしっかりと気を引き締めて話を聞いている様子を見せれば、その本気度と情熱が相手に伝わります。

指と首、そしてあごのちょっとした動きによって自分の感情を豊かに表現でき、かつ自分が本気で聞く姿勢や考える姿勢を見せることで、誤解がなくなるどころか、共感が生まれるのです。

 

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