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第2章こうすれば早起きが出来る

目次

朝と夜の時間割をつくる

前章で早起きのメリットを説明しました。いかがでしたでしょうか。朝型の生活を送ると得られるさまざまな利点を、お伝え出来ていれば幸いです。

この章では、早寝早起きを実際に行うにはどうすればいいか、具体的に話を進めていきます。最初のコツは、朝と夜の時間の使い方を時間割にして書き出してみるということです。

そして朝型の生活を送るためには、夜の活動をすべて朝の時間帯にスライドすることが大切です。

時間割をつくり、今までの生活習慣を可視化してみると、いかに普段の活動が夜に傾いているのかが把握できると思います。

あるビジネスパーソンの時間割は、次のような感じだとします。

・朝7時起床。支度をして8時に出発。9時に出社。

・21時もしくは22時まで残業、または飲み会。23時に帰宅。

・風呂に入ってから、テレビやスマホを見てゴロゴロ。深夜1時過ぎに就寝。

・睡眠時間は毎日5時間半から6時間程度。慢性的な睡眠不足と疲労感に悩まされる。

このような一日の時間割を、例えば次のように改善するとします。

・朝5時起床。支度をして6時に出発。7時に出社。

・19時には退社。20時に帰宅。食事と風呂を済ませて、22時に就寝。

・睡眠時間は毎日7時間。

このような時間割にするためには、どこをどう改めればよいでしょうか。

それを知るためにも、まずは自分の現在の時間の使い方を書き出してみてください。

そして紙に書き出す際は、出来るだけ詳しく書いていきましょう。

どこかに時間をかけ過ぎたり、時間を無駄にしたりしていないか、帰宅後に行っているもので朝にシフトできるものはないかなどと考えながらチェックしていきます。

例えば、帰宅後に本や新聞を読んでいるなら、それを翌朝に行えないかと考えます。

尚、読書や勉強は家でも出来ますが、朝、会社近くのカフェなどで行うことをお勧めします。

家でやっても同じじゃないかといわれそうですが、家にいるとやるべきこと、気になることなどが次々と現れて、結局、朝の貴重な時間を無駄に使ってしまいがちだからです。

書き出した紙を見て、時間の使い方をあれこれ考え、試行錯誤してみてください。そしてあなたに合ったオーダーメイドの時間割をつくりましょう。

朝の2時間=ゴールデンタイム

今まで7時に起きていた方には、私は5時に起きることを勧めています。もちろん6時でも構わないのですが、5時起床のほうがお勧めです。

その理由を説明します。

第1章でも触れたように、朝の時間を活用すれば優先順位の高い仕事に集中して取り組むことが出来ます。

また、仕事以外のこと、例えば副業や起業に向けた準備をすることも出来ます。英語の学習や資格試験の勉強も出来るでしょう。

さらに、人との交流範囲を広げて新しい出会いを見つける可能性も増やすことが出来ます。

このようにいろいろなチャンスに恵まれている朝の自由な時間を2時間は確保したいというのが、5時起床をお勧めする理由です。

仮に起床してから外出するまでの支度に1時間かかるとします。また、通勤にも1時間かかるとします。始業時刻は9時という企業に勤めているとします。

この場合、もし6時に起床する生活であれば、始業前の自由な時間は1時間しか確保できません。1時間では、早起きのメリットが充分味わえず、もったいないのです。

実際に経験すればわかりますが、1時間と2時間では、得られるものが大きく違ってきます。可能なら始業前の自由な時間を、毎朝2時間たっぷり味わっていただきたいと思います。

起床してから外出するまでの支度がもっと短時間で済むとか、さらに通勤時間が短いなどの理由で、6時に起きても始業前に2時間確保できるという人もいると思います。

そのような場合でも、5時には起床して朝の自由な時間帯をさらに長く確保するほうが、より充実した朝の時間を過ごすことが出来るでしょう。

仮に5時に起きて支度と通勤を経て、6時にオフィスに到着できるのであれば、始業前に3時間もの貴重な時間が確保できます。

ただし、始業前に出来るだけ長時間を確保するほうがよいといっても、3時や4時に起床するというのは現実的ではありません。

あまりに早い時間に起床するとなると、就寝時間を相当早めるか、睡眠時間を短くするかしかありません。

どちらも続けるのが難しい条件です。早起きの生活が続かなくなります。

無理のない就寝時間を維持しながら、朝の自由な時間を2時間味わうために、可能なら5時起床を習慣にしましょう。

適切な睡眠時間を知る

朝の5時に起床するためには、夜何時に就寝すればよいでしょうか。それは人によって異なります。なぜなら、適切な睡眠時間は人によって異なるからです。

早寝早起きを習慣にするには、まず自分に合った睡眠時間が何時間であるのかを知る必要があります。そのためには、自分自身でそれを見つけることです。

参考までに、日本人の平均睡眠時間をご紹介しましょう。

経済協力開発機構(OECD)による2019年の調査によれば、15歳から64歳までの日本人の平均睡眠時間は7時間22分で、加盟国中、最短だったそうです。

なお、OECD加盟諸国の平均は8時間以上で、日本人の平均よりだいぶ多いものでした。

ただ、こういったデータ類は参考にはなるものの、人によって必要な睡眠時間は異なるのが当然であり、一般化して一律にあてはめるのには無理があります。

自分に合った睡眠時間を知るためには、やはり自分で調べて体験することが大切です。そのやり方ですが、次のような方法をお勧めします。

数週間から1か月程度を使って、実際に自分が何時間寝たのかを記録してください。

・24時に寝て5時に起きる。睡眠時間は5時間

・23時に寝て5時に起きる。睡眠時間は6時間

・22時に寝て5時に起きる。睡眠時間は7時間

・21時に寝て5時に起きる。睡眠時間は8時間

このように、ある一定期間を使っていろいろな睡眠時間のパターンを試してください。

すると、毎日7時間眠ればスッキリして日中も眠くならない、毎日5時間では疲れが残っており日中も眠い、毎日8時間も寝る必要はなくその前に自然と目が覚める、などといった自分の傾向が見えてきます。

なお、適切な睡眠時間を見つけるうえで、ひとつ注意すべき点があります。それは、最初は睡眠負債を抱えている可能性が高いということです。

睡眠負債とは、日ごろの睡眠不足が蓄積されて慢性的に睡眠時間が足りていない状態のことをいいます。睡眠負債を抱えた状態で適切な睡眠時間を知ろうとしても、おそらくうまくいきません。

慢性的に睡眠が不足しているので、その状態でたとえ何時間寝たとしても、やはりまだ眠いということになりかねないからです。

これを回避するために、週末や連休などを利用して、まずは普段よりも多く寝ることを心がけましょう。

たっぷりと睡眠を取り、日ごろの睡眠負債をなくすことが大切です。

そのあとで、自分に合った睡眠時間を知るために、いくつかのパターンで就寝時間を試してみるのがよい方法です。

さらに、見出した睡眠時間が、本当に自分に合ったものであるのかどうかを確認する方法があります。

自分にとって適切な睡眠時間が7時間ではないかと考えたら、7時間寝た日の日中に眠気が来ないかどうか、チェックするのです。

そして、毎日7時間睡眠を続けていて、大きな疲労を感じないようであれば、適切な睡眠時間を得ているといえるでしょう。眠気や疲労を感じないか確認してみてください。

逆に日中に強い眠気を感じたり、大きな疲労を感じたりすることがあれば、もう一度自分に合った睡眠時間を確認する必要があります。

ベッドに入る時刻を固定する

適切な睡眠時間がわかったら、毎朝5時に起きることを考えて、就寝時刻を設定します。私自身や私のまわりにいる多くの人たちの睡眠時間は7時間です。

7時間寝て、毎朝5時に起きるためには、22時に寝る必要があります。まず、この「22時に寝ること」を固定してください。

これは早起きを習慣にするための、とても重要なコツなのです。朝型の生活をしようとする人は、最初毎朝5時に起きることに必死になります。

しかし、ここに早起きを続けられない誤解が潜んでいます。がんばらなければならないのは、毎朝5時に起きることではなくて、毎晩22時に寝ることです。

毎晩22時に寝ることさえ出来れば、あとは適切な7時間の睡眠時間を取って、朝の5時にスッキリと目覚めることが出来るのです。

睡眠時間を削って、睡眠負債を増やしながら毎朝5時に起きようとしても、長く続きません。

仮に朝の5時に起きる生活を続けたとしても、ベッドに入る時間が、ある日は23時、別の日は24時と違っていれば睡眠不足となり、頭は冴えずに集中力を欠くことになります。

繰り返しますが、起床時刻ではなく就寝時刻を固定してください。22時に寝て5時に起きることを実践していけば、朝型の生活は2、3週間もすれば習慣になります。

習慣になれば、それが当たり前のリズムになります。

自分のリズムになってしまえば、早起きをするのに固い意志を必要とするなどということはありません。なお、ここでは仮に睡眠時間を7時間として話を進めています。

しかし先にも触れたように、適切な睡眠時間は人によって異なります。いろいろなパターンを試してみた結果、どうしても8時間必要だという人もいることでしょう。その場合は、8時間の睡眠時間を優先してください。

22時に寝て5時に起きることを優先させると、睡眠負債が溜まり、眠気と疲労でせっかくの朝型の生活が無意味になります。

8時間の睡眠時間が必要となると、21時に寝て5時に起きるという生活になるかもしれません。ただし会社で働いている人が、毎晩21時に就寝するのは難しいことだと思います。

その場合は、例えば21時半に寝て、5時半に起きるというリズムをつくります。もしくは、朝の活動時間を1時間短縮して、22時に寝て6時に起きるとしてもいいでしょう。

適切な睡眠時間だけでなく、朝の支度にかかる時間、通勤時間、会社の始業時刻など、朝の時間割は個人の事情によることが多くなります。

「22時に就寝、5時に起床の7時間睡眠で朝の自由な時間を2時間取る」、これをベースにしながら、それぞれの事情によって微調整を加えていくのがよいと思います。

無理のないように就寝時刻を固定してください。それが自分にあった体内リズムをつくることにつながります。

夜の時間配分を決める

毎日22時に寝るためには、夜の時間配分をしっかりと決めておくことが大切です。

例えば19時以前に退社して20時前に帰宅、食事と風呂を済ませて、22時に就寝といった流れになりますが、もう少し具体的に見ていきましょう。

私の生活スケジュールを交えつつ、ご説明します。20時前に帰宅したら、食事を取って、風呂に入ります。風呂は一時的に体温を上げて頭をクリアにする効果があります。

また、入浴すると体の深部の体温が一度上がって、その後下がります。この下がったときが寝付きやすいといわれています。

そのため、寝る直前の入浴は避けて、できれば就寝の1時間前くらいには済ませておきたいところです。残りの時間は翌朝の準備と、就寝時刻までのリラックスに使います。

私は朝バタバタしないように、翌日に着る服を夜のうちに準備したり、少し時間に余裕があるときは、ちょっとした洗濯をしたりします。

また、翌日のために簡単な朝食の準備をすることもあります。そして21時を過ぎたら部屋を間接照明にして眠気を促します。

私の場合、21時以降は、テレビ、パソコン、スマホなどにはいっさい触れません。電話で誰かと話すこともなければ、メッセージを返信することもありません。

多くの人が、寝る直前までスマホでメッセージを送ったり、動画を見たりしています。これらは眠気を促すどころか、反対に頭を冴えさせてしまいます。

寝る時間に頭が覚醒していると、睡眠時間がどうしても減ってしまい睡眠不足になりがちです。

適切な睡眠時間を確保するためにも、21時を過ぎたら電子デバイス類から離れることをお勧めします。

また家での飲酒もなるべく避けたいところです。私は、晩酌や寝酒の一杯を含めて、家ではいっさいアルコールを飲みません。アルコールを飲んでいると、ついつい夜の時間配分が狂います。

早く寝るために飲酒する人がいますが、あまりお勧めしません。

たしかに少量の飲酒は寝付きをよくすると聞きますが、就寝時刻を一定にするほうが寝付きにも健康にもいいと思います。

また飲酒をすると夜中や早朝に目が覚めることがあります。これは睡眠中に体内からアルコール分が抜け、そこで脳が覚醒してしまうからだそうです。

アルコールに頼らず、寝付きをよくするよう心がけましょう。22時に寝るためには、夜はこなすべきことがたくさんあり、相当に多忙となります。

そのうえ、晩酌もする、テレビも長時間見る、友だちにメッセージも送る、SNSも見るということでは、とても就寝時間を固定することは出来ません。

ベッドに入る時刻を固定し、それを習慣化するために、夜の時間帯ではやることを最小限に絞り、「何を何時にするのか」という時間の配分を決めることが大切です。

上司と真剣に話し合う

夜の時間配分に沿って自分の行動を円滑に進めるためには、19時には退社することが重要になります。

現在の日本では「働き方改革」の流れもあって、夜遅くまで残業することを改めるようになってきています。

朝早く出社して夜も早く退社することは、基本的には受け入れられる方向にあると思います。

しかし表面上はそうであっても、職場によっては相変わらず「残業をするのが美徳」という傾向があるかもしれません。

現に私の在籍した会社も夜遅くまで残業するところであったことは、すでに触れた通りです。こういう場合には、次のやり方で現状を打破していく必要があると思います。

それは、「コンフォートゾーンを抜け出す」ということです。コンフォート(comfort)とは、快適さという意味です。コンフォートゾーンとは自分にとって都合がよく居心地のよい所ということです。

ここでは、コンフォートゾーンという言葉を「勇気を発揮しなくても済む、楽が出来る場所」くらいの意味で使っています。

残業を美徳もしくは当たり前のこととしている職場では、早く帰るのには勇気が要ります。

上司や同僚の目を気にしながら、毎日早々に仕事を切り上げて帰宅の途につくのは難しいことかもしれません。

そのような職場にいると、上司や同僚に合わせて適当な時間まで残業をしていることが、自分にとって実は楽であり、コンフォートゾーンにいることになります。

しかし、コンフォートゾーンに留まっていては現在の生活を変えることは出来ませんし、朝型の生活スタイルにして自己肯定感を高めていくことも出来ません。もっとも、朝型の生活を奨励してくれる職場であれば問題ありません。

また成果が出ていればどのような勤務スタイルでも構わないという理解のある会社も、とくに問題はありません。

そうではなく、19時以降であっても席にいなければならないような会社で働いている場合には、やはり職場の上司と相談する必要が出てくると思います。なかなか相談しにくいことかもしれません。

私も当時の上司に「2時間早く出社するので、2時間早く帰っていいですか」と相談したときには、とても勇気が要りました。

しかし今にして思えば、そのような申し出をしてコンフォートゾーンを抜け出さなければ、現在の私は存在しませんでした。

また職場はチームで動いているものですので、会議の設定時間などで、19時の退社が阻まれることも充分に考えられます。

2時間早く出社して、自分の仕事の責任を果たしていても会議を欠席して帰宅することは出来ません。自分の都合だけで一方的に主張しにくいことが、職場には当然あります。

しかし、そういうことがあっても、自分で自分の時間をコントロールしたいのであれば、繰り返しになりますが、上司と真剣に話をする必要があると感じます。

例えば、会議はなるべく就業時間内に設定したいと提案するのもひとつの手です。このような話し合いを避けている限り、早寝早起きによって自分のもつパフォーマンスを最大限に発揮することは出来ません。

上司とのコミュニケーションによって、19時には退出できるようにしておくことが大切です。

朝の支度をてきぱきとこなす

夜の時間配分が決まり、19時前に退社するための上司とのコミュニケーションも無事に取れました。あとは朝の支度をいかに円滑に進めるかを考えましょう。

先ほども触れたように、私は21時を過ぎたらスマホを触りません。スマホのアラームを朝の5時にセットして居間に置きっぱなしにします。

寝室には置きません。自分の手の届かないところに目覚ましを置いておくのは、重要なポイントです。翌朝、布団から出て歩くことで、ぼんやりとでも、目が覚めることになります。

続いて、風呂場でシャワーを浴びます。これでかなり目が覚めます。髪を乾かし、朝ご飯を食べて歯をみがき、着替えれば、いつでも外出出来ます。

全部で30分から40分あれば充分です。この一連の動きをルーティーンにしてしまえば、二度寝をすることはありません。

外出のためにスーツなどに着替えてから、再び布団に入ることはまずありません。5時にアラームを止めに行くことから、着替えまでを一気にやってしまうことがコツです。

その後は、その日のスケジュールによって変わります。人と会ってモーニングをする予定の日は朝食を食べずに外出します。

そうでないときは、前の晩の21時以降はスマホを見ていないので、メッセージの返信やSNSのチェックなどを行うこともあります。また曜日によっては、朝起きてからシャワーを浴びずにそのままランニングに出る日もあります。

目覚めてからたっぷりとランニングで体を動かし、朝の日を浴びます。その後にシャワーで汗を流し身支度をしても、まだ7時前です。とても爽快な気分になります。朝の時間帯も夜の時間帯と同様、やることをルーティーン化することです。

そうすれば焦ることもなく円滑に支度が出来、気持ちよく一日のスタートを切ることが出来ます。

「電車で寝ない」を習慣化する

朝の支度が順調に済むようになったら、次は通勤電車での注意点も知っておきましょう。通勤電車での過ごし方については、大切なポイントがふたつあります。

ひとつは電車の中で寝ないこと、もうひとつは電車の中でいつもやることを決めておくことです。

まず電車の中での居眠りについて考えてみましょう。朝型の生活を送るようになると、かなり空いている電車に乗ることが出来ます。路線によっては座れることもあるでしょう。

座っている人の中でよく見かけるのは、朝から居眠りをしている姿です。仮に5時に起床し支度をして外出、6時過ぎの電車に乗っているとします。

その時間帯で居眠りをしてしまうということは、睡眠が不足している何よりの証拠です。朝の電車で居眠りをしてしまう人は、自分に合った睡眠時間が確保できているかを再度確認する必要があります。

一日に6時間眠れば大丈夫だと思っている人の、本当に適切な睡眠時間が実は7時間だったというのはよくあることです。忙しい人であればあるほど、適切な睡眠時間を短く見積もる傾向があります。

また勤勉な日本人の気質には、「睡眠イコール休憩」であって、「休憩イコール悪」と感じる気持ちがあるのかもしれません。

睡眠はエネルギーを貯めるためのプラスの行為であり、「悪」などといった負の行為でないのは当たり前のことです。くれぐれも自分に合った睡眠時間を取るようにしましょう。そうすれば、朝の通勤電車での居眠りはなくなります。

一方、帰りの電車の中ではどうでしょうか。仕事をしてきて疲れているので、眠気が来るのは当然のことです。

しかし、ここでも居眠りをするのはお勧め出来ません。ここで睡眠を取ってしまうと、22時の就寝時にすんなりと睡眠に入ることが出来なくなることがあります。

数分であれば別ですが、数十分から1時間近くにわたり車内で座りながら居眠りをすると、これはすでに仮眠を取っているのと同じことになります。

そうなると夜の適正な睡眠時間が崩れて眠りが浅くなり、睡眠の質が下がります。とくに眠気が訪れる帰りの電車では、出来れば座らずに別のことへ意識を向けたほうがよいでしょう。

そのためにも、行きの電車と帰りの電車の両方で毎日やることをあらかじめ決めてしまうのが、習慣化しやすい方法だと思います。

英語の学習、読書、資格の勉強、メモに書きながら仕事についての「ひとりブレーンストーミング」、起業のためのアイデア出しなど、出来ることはたくさんあります。

また夜の自宅での時間帯はスマホの使用を制限して、朝と晩の通勤時間帯だけ、SNSなどで友人とやり取りをする人もいます。

通勤時間が片道で1時間だとすれば、往復の2時間を使って相当なことが出来ます。一年365日のうち、出勤する日数が240日程度だとしましょう。

すると、一年間の通勤時間は480時間になります。オフィスでの就業時間が一日に8時間だとすると、480時間÷8時間=60となり、一年間に費やす通勤時間は60日分の勤務時間に相当します。

60日分もの勤務時間に相当する時間を無駄にするのは、実にもったいないことです。

何か通勤時間に行うことをひとつ決めて、それを継続していくと大きな成果が得られると思います。

短時間の昼寝を活用する

ランチの時間に人と会う予定がなければ、オフィスで昼食を取る人も多いと思います。家から持参したお弁当や外で買ったものを自分のデスクで食べることもあるでしょう。お昼休みが1時間であれば、オフィスで昼食を取ったあとも、割と時間が残ります。

そういうときにお勧めするのが、短時間の昼寝です。毎朝5時に起きて、早い時間から集中して優先順位の高い仕事をこなしていくと、お昼頃には少し疲れが出ます。

また食事を済ませたあとは、胃に血液が集中するので頭がボーッとしてしまい眠気がくる。そんなことはないでしょうか。

そのようなときに、私は自分の机の前でイスに座ったまま10分から15分程度の短時間の昼寝をします。

この短時間の昼寝を取ると、午後からがもう一度、新たな一日のスタートという気持ちになり、とても気分よく仕事に取り組むことが出来るのです。

ただし職場での昼寝には、いくつかの注意が必要です。まず、短時間を超えて本格的に寝てしまうのはよくありません。

30分を超える昼寝は夜の睡眠に影響すると指摘する意見もあります。また食後に30分を超える昼寝をしてしまうと、昼休みが終わってもそのまま寝ていることになりかねません。

これは職場で許されることではありません。

10分程度で目がパッと覚めることに自信がない人は、スマホのアラームをセットしておくといいでしょう。

冬場は30分多く寝て対応する

早起きしようとしていてもうまく出来ないのは、先にも触れたように睡眠が不足していて、睡眠負債が蓄積されているからです。

これを回避するには、自分に合った睡眠時間を確保して、毎日の生活を規則正しく送ることです。ただし睡眠時間が充分に足りていても、起きることが出来なくなる要因が、実はもうひとつあります。

それは冬場の寒さです。冬は昼間の時間が短く、気温も低くなります。日が出ている時間が短く寒さを感じると、人間はそれだけ疲れやすくなります。夏場よりも冬場のほうが、同じ活動をしていても、私たちはより疲労を感じやすくなるのです。

ちなみに、日本列島全体の平均値で見ると、夏場の日照時間は14時間50分で、冬場の日照時間は9時間45分とされています。夏と冬では5時間もの差があります。

暗くて寒い、冬の朝5時に起きるのは大変なことです。しかし、ここで起床時間を遅くすると、せっかくつくりあげた生活の習慣が崩れてしまいます。それを防ぐために、私は、冬は30分早く寝ることにしています。

21時半に寝て5時に起きるという生活です。睡眠時間を増やして、疲れやすい冬場の体力を維持することに努めます。その代わりに起床時間は守るという生活を送ります。

冬の寒い日に早起きするのが大変になるのは、当たり前のことです。

こういう場合には無理をしないで、全体の睡眠時間を増やすことで対処するといいでしょう。

余談ですが、スペインに旅行に行ったときに昼間の時間と人間のやる気は大いに関係することを身をもって経験したことがありました。

日本では冬でも朝の7時には日が出ていて、仕事をするには支障のない明るさを得られます。一方、スペインは朝の8時近くになっても外は真っ暗で、驚いたことがありました。

その旅行中も朝の5時に起きていましたが、朝の7時になっても8時近くになっても外は真夜中のようで、なんのやる気も起きませんでした。

ようやく日が出てきて明るくなるのが8時過ぎで、10時になってはじめて朝ご飯を食べるような生活ぶりです。

日本では朝から活発に動いている私も、スペインにいる間は、活動をしようという気がまったく起きませんでした。

人間のやる気と日の出、日の入りは密接な関係にあるのだと感じました。かつて電気のなかった時代、人間は日の出とともに起きて、日没とともに休むという生活を送っていました。

これはとても理にかなったことなのだと改めて思います。なお冬場の過ごし方とは別に、体調不良の場合は迷わず睡眠時間を増やしてください。

体調が悪いときにも厳格に22時に就寝、5時に起床という生活を送る必要はありません。この場合、就寝時間を早くすることで、全体の睡眠時間を普段よりも増やすのがコツです。

少しでも体調がおかしい、風邪をひいたかもしれないと感じたら、職場を定時で退社して出来るだけ早く寝るようにしましょう。

早起きの目的を明確にする

早起きをしようと決心して朝の5時に起きるようになったものの、何をしていいのかわからないという人がいます。

そういう人は早起きしても家でテレビを見るだけで、結局、何をするわけでもなく、時間になれば会社に出勤するという生活を送ります。

そのうち早朝のテレビにも飽きて、二度寝をしたり、早起き自体をやめてしまったりします。意外とこういうパターンで早起きの習慣から脱落していく人が多いのです。

なぜうまくいかないかというと、早起き自体を目的にしているからです。「はじめに」でも触れたように、早起きそのものは目的ではありません。何かの目的を実現するための手段として、早起きがあります。

ですから早起きをしようとするなら、なんのために朝型の生活にするのかという目的をまず設定する必要があるのです。

そして、設定した目的やそれを叶えるための目標をクリアしていくことで、自己肯定感が徐々に高まっていきます。

自己への肯定感を高めていき、自分の人生をよりよいものにするためには、まずは早起きをして何を実現したいのかを確認することが必要です。

そうかといって、早起きをする目的を、難しく考える必要はまったくありません。

そもそも早起きの生活をしようかと検討している人は、頭の中ですでになんらかの問題意識や、何かを変えたいという意志をもっているはずです。

例えば、次のような感じかもしれません。

・毎日遅くまで残業して疲れが溜まっている。会社に早く行って早く帰りたい。

・仕事がまったく面白くない。新しいことを習得して別の仕事に就きたい。

・とにかく満員電車が嫌だ。このストレスがずっと続くかと思うとつらい。

・上司に認められてさらに昇進したい。もっとパフォーマンスを上げたい。

・英語を完全にマスターして、外資系企業に転職したい。

・朝活などの「第3の場所」を見出して、人脈を広げたい。

・毎朝、趣味の読書に没頭したい。いずれは自分で小説を書きたい。

・人の役に立ちたい。早朝でも出来るボランティアに参加したい。

・ダイエットもしくは健康維持のために、毎日1時間はジョギングしたい。

・集中力を上げるために、朝日をたっぷりと浴び、瞑想をして心身を落ちつけたい。

まず、「今の自分の生活で解決したいと思っていることは何か」という視点で、自分の課題を見つめます。

さらに、「その課題は朝の時間を使ったら解決できるだろうか」と考えます。

朝の2時間を使って解決に近づいていけるのであれば、それを早起きの目的にすればいいのです。

他人がやっていることを単に真似るとか、人から見て格好よく思われるからなどといった理由で、目的を設定しないほうがいいでしょう。

他人は関係ありません。自分の課題を解決するために早起きをするのが、もっとも現実的で効果的、かつ朝型の生活が定着する要因になります。

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