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第8章 清潔

目次

8.1 清潔とは

清潔とは、整理、整頓、清掃(3S)を維持することである(図表8.1)。

清 潔に進む条件は3Sができていること。

3Sに取り組んでいない、取り組み 始めたばかりで十分でないのであれば、3Sで成果を出してから清潔に進 める。

3Sで成果が出たら、維持が大切になる。

3Sが一時的では意味がな い。

時間とお金をかけて改善したことがもとに戻ったらムダになる。

清潔の目的は現場の力を常に発揮できるようにすることである。

3Sが 維持できていると、作業員はムダな作業をせずによい品物を安全に安定し て作れる。

3Sが自然にできる企業こそ、真の優良企業である。

そのため には全社員が3Sを実践する。

一人くらいいいだろうと考えた瞬間に崩れ る。

特に管理職は率先して取り組む。

工場の協力企業や外注業者、納品業 者も同様である。

工場のルールを徹底させるべく業者に教育する。

清潔は「3Sの維持」と書いたが、維持だけでは疲れるし楽しくない。

「清潔=維持」ではなく、3Sをさらに進化させる「清潔=進化」と考える。

すると3Sの維持もはかれる。

ただし、意思や気持ちだけでは長く続かな い。

決意しただけでは何もしないのと同じこと。

維持するための仕掛けや 仕組みをいかに工夫するかで決まる。

次項では維持する仕掛けとしてイベ ントの企画を紹介する。

8.2 楽しいイベントづくり

3Sが「つらい」「苦しい」というようでは続かない。

3Sの維持を楽し む。

気持ちよく続けられるよう自社に合った楽しい仕掛けを考える。

下記 のイベント例を参考に自分達でイベントを考えて実行する。

私の指導先で はおもしろいアイデアを出してくれたチームがいくつかあった。

ィベント を考える過程も楽しんでほしい。

8.2.1 社内5S見学会

同じ工場とはいえ他の職場はあまり見ないものである。

そこで見学会を 実施することで、多くの違った日で現場を見てもらい、良い点、悪い点を 確認し合う。

社内の他部門、他工場の社員に見てもらうのもよい。

以前の 現場を知っているOB・OGを呼ぶと、違いがわかってもらえる(OB・OG も喜ぶ)。

8.2.2 社外5S見学会

お客様、納入業者、社員の家族、近隣の住民などに見てもらう。

家族に 職場を知ってもらえばコミュニケーションが円滑になるはずだ。

近隣の住 民とのトラブルの抑止力になるかもしれない。

社外の人に感動してもらえ ば、大きな喜びになり、張り合いが出る。

8.2.3 5Sコンテストの実施

自職場の改善事例や進め方などを発表し、お互いに称えあう。

モチベーションアップが目的なので、厳しい評価はしない。

8.2.4 グループ会社が集まる発表会に参加する

グループ会社内や社外の改善事例発表大会に参加する。

他社の取り組み を直接聞くことで、刺激を受ける。

8.2.5 5S写真展

全員が集まる食堂や、廊下などに定点撮影チャートを掲示する。

賞をい くつか設け(大賞、ユニーク賞など)、投票してもらう。

報告会で幹部から 表彰してもらう。

金一封が出ると喜ぶだろう。

5S写真展は割と人気のあ るイベントである。

8265S月間

1年に2回ほど5S月間を設け、垂れ幕や掲示を示す。

5S月間中は、5S コンテストやセミナーなど各種イベントを企画する。

8.2.75Sパトロール

パトロール者は管理職クラス、現場の責任者クラス、5S担当者クラス といろいろな階層で企画する。

図表8.2のようなチェックリストを使い、 各職場を採点し評価する。

報告会で管理職から表彰してもらう。

3Sチェッ クリストは自職場に合うように変えてかまわない。

8.2.8 5S兵庫

全社員を対象に、1人最低1つの5S標語を考える。

選考会を開いて、 優秀作品を選ぶ。

標語の垂れ幕、ポスター、看板などを作成し、日立つ所 に掲示する。

こうしたイベントは5S活性化のため年に1回程度開催する仕組みにするとよい。

ただし、担当者任せにしておくと、担当者が人事異動したとき にイベントが消滅してしまう恐れがある。

そこで、どこの組織が担当し、 いつごろ、どうやるのかを書いたイベントの運営要領を文書化しておけ ば、イベントが継続しやすい。

8日3 身だしなみ

3Sの対象はモノや行為だったが、清潔からは人も対象になる。

人は汚 れの発生源である。

人は汗もかくし、油も出る。

フケも出るし、髪の毛も抜ける。

爪が長いと汚れがモノにつく。

自分自身が周りを汚さないよう、 入浴、洗髪、手洗いを励行し、自分自身を清潔に保つ。

小まめな手洗いと うがいで常にきれいに保てば風邪を引きづらくなり健康によい。

身につけるモノ(作業着、ヘルメット、メガネ、安全靴など)は、いつも 清潔な状態にする。

服装が汚いと周囲の社員の気分が悪くなる。

清潔な服 装を心がけよう。

靴底が汚れていると、その汚れが現場、事務所、会議室 に持ち込まれるので、マットやスリッパなど汚れない工夫を検討する。

多くの工場では身につけるモノの着用ルール(身だしなみ基準)がある。

なければ身だしなみ基準をつくるべきだ。

身だしなみ基準が徹底されるよ うにときどきは読み合わせしてほしい。

特になぜそのようにするのか理由 を確認、しておく(なければ追記する)。

なぜヘルメットのアゴ紐はきちんと とめなければいけないのか、作業着の長袖のボタンは留めるはなぜかな ど、Know Whyが大切であり、身だしなみ基準を守る動機づけになる。

身だしなみは安全に有効である。

8口4 清潔の実習と次回までの課題

8.4.1 実習その1(30分以内)

(1)3S進化のための企画を考える チームごとに企画を1案以上出す。

企画のアイデアをブレインストーミ ングでたくさん出してから、メリットとデメリットを考えて意見を集約す ると進めやすい。

テーマが決まったら具体的な企画を立案する(ねらい、 目的、内容、スケジュール、評価方法、費用、賞金など)。

(2)チームごとに発表し、企画を決める 各チームの発表後に質疑応答を行う。

全員で議論し、どの企画にするか 決める。

企画の詳細検討は事務局一任でよいと思う。

報告会でイベントの 表彰ができるように逆算してスケジュール化する。

8.4.2 実習その2(30分以内)

(1)3Sチェックリストで自分達の職場を自分達で評価する 自職場の1つの工程を対象に採点する。

自分達の職場の評価は甘くなり がちだから、「他の職場の人が評価したらどうだろう?」と意識する。

他 人の評価と自分の評価が乖離しないように気をつける。

評価が低い部分は 撮影しておく。

(2)採点結果と写真を発表する 撮影した写真をプロジェクターに映し、なぜ撮影したのか、どう改善す るかを発表する。

各チームの採点結果は事務局で記録しておく(次回の採 点結果と比較するため)。

8.4.3 自主活動計画立案 本章の内容に対する活動計画をメンバー自身で立てる。

次回(1カ月間 程度)までに自分達で「何をするかのリストをつくり、誰が、いつまでに」 を決める。

次会合の最初に進捗を報告してもらうので、チームリーダーは 進捗を把握しておくこと。

【自主活動計画における必須項目】 ・実習の写真をもとに定点撮影チャートを進める。

・イベントを準備する。

 

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