脱サラ就農の入門書農業で自由を手にするための5ヶ条
目次まえがき第1章 作物をつくる技術を習得する 〇売れる作物のつくりかた 〇技術の学び方第2章 土地を借りる 〇どこで就農するのか? 〇農地を借りる 〇良い農地の情報を入手する方法第3章 野菜を売る技術
〇販売力こそ農家に必要 〇どんな販路で売るのか? 〇販路の組み合わせで稼ぐ第4章 経営者になる 〇開業資金はいくら必要か? 〇「職人と経営者」両輪をまわす 〇キャッシュポイントは無数にある 〇農業のリスクを知ろう第5章 農業で自由を手にする 〇農家的な暮らし 〇農業で自由を手にするあとがき
まえがき 本書を手にされたということは、あなたは農業に興味があるか、もしくは現状に満足できず何か打開策を探しているのではないでしょうか? かつての私もそうでした。大学を卒業後、あたりまえのように就職活動をし、神戸、大阪、東京、名古屋とサラリーマン人生を送っていました。しかし30代後半になった頃、先輩達を見たときに将来の自分が見えてきてしまって、「何かが違う」と。このような閉塞感を感じているのではないでしょうか? 私は41歳の時に、好きなことを仕事にしたい、自分の裁量で仕事をしたいという理由で農業界に飛び込みました。大阪府羽曳野市の「藤井農園」で約1年間修行した後、大阪府泉南郡熊取町にて独立することができました。独立して4年目になりますが、ようやく自分らしい農業を実践できているように感じています。好きな作物をつくり、お客様から「美味しい」と言ってもらえる喜び。YouTubeの運営(2020年12月時点登録者3万人)を通してたくさんの人から「ありがとう」と言ってもらえるうれしさ、やりがいを感じています。プライベートでは結婚をして、仕事もプライベートも、自分のやりたいように「自由に」創り出せるようになったと感じています。私が、この自由な感覚を獲得できたのは「農業」という仕事のおかげです。あなたがもし「農業」という仕事に興味があるのなら、自由な人生を手に入れるチャンスはあります。 本書では脱サラして【農業を手段に】自由を手にするための5か条を解説していきます。実際に私が5年間の農業界で経験したリアルな実情や、農業で自由な生活を手にするために必要な技術、知識をお伝えします。あなたの独立の第一歩への布石になれば幸いです。 自分の頭と身体を使って大自然と向き合う農業という仕事。たくさん稼いで経営者として成功したい方、半自給自足で新鮮な野菜を食べながら、ゆったり暮らしたいという方もいらっしゃるでしょう。農業という産業を利用して、あなたの人生を自由に創造できるよう、この5ヶ条をまずはご理解ください。
第1章 作物をつくる技術を取得する〇売れる作物のつくりかた 当然ですが、農業という仕事の基本的な収入源は「作物をつくって売る」ということです。つまりメーカーなわけで、HONDAが車をつくって売っているのと同じです。なので、農業で収入をあげるためには、まず作物をつくる必要があります。もしかしたら、あなたも小学校の時課題でミニトマトを栽培した経験があるかもしれません。簡単にいうと、たくさんミニトマトを作ればいいわけですが、そう簡単ではありません。家庭菜園で作るミニトマトと、プロが作り販売しているミニトマトは違うと言っていいでしょう。少しだけ専門的な話をすると、作り方によってミニトマトの味は変わります。例えば、雨が降った後の味は水っぽく美味しくないのです。もし、プロ農家がお得意先の八百屋さんにそんなミニトマトを納品したら、きっと「味落ちましたね」なんて言われて今後の取引がなくなってしまう恐れがあります。ですからプロのミニトマト農家は、雨の影響が出ないようにビニールハウス内で栽培することが多いのです。これはほんの一例で、作物によってたくさんの技術が必要になるのです。農家として生きていくためには、この栽培技術を身に付けなければなりません。〇技術の学び方どのようにして栽培技術を学ぶのか?いくつか方法があるので解説していきます。1、農業の学校で学ぶ 農業の学校は大きく分けて2つに分類できます。1つは各道府県が運営している農業大学校。もう1つは企業さんが運営している農業学校です。どちらも農業の基本から就農サポートまで充実したカリキュラムが組まれていますので、費用、期間、形態によってあなたに合ったものを選べば良いでしょう。
2、農園で働きながら学ぶ 私はこのパターンでした。求人情報サイトやハローワークなどから農園に就職して、働きながら農業を学びます。特徴としては、その農園にいい意味でも、悪い意味でも、染まってしまうので、就職した農園の良し悪しに左右されてしまいます。ただ、入ってみないと分からない部分が多いので、合わないと感じたら他の農園に移ることも視野に入れるべきかもしれません。農園選びのポイントとしては、作りたい作物が学べるか?独立支援はしてもらえるのか?を確認してみましょう。3、独学 正直おすすめしませんが、可能性はないこともないです。今でしたらネット上でもYouTubeでも農業技術を学ぶことができるようになりました。また、現在家庭菜園である程度の技術を習得しているのならできるかもしれません。ただ、後ほど解説しますが、農業界は閉鎖的ですので、いざ独立する時に農地を借りる際、人脈や〇〇農園出身などの肩書きがないと大変な苦労をされると思います。
第2章 土地を借りる〇どこで就農するのか? 作物をつくる技術を取得したら、次はいよいよ土地探しが始まります。ここで知っておきたいのは就農する地域によって農業のスタイルは変わってくるということです。その地域の気候、土壌に合った作物選びになります。例えばイチジクは温暖な気候が向いているので、北海道でイチジクを作るのはまず無理でしょう。ですからあなたが作りたい作物があるのなら、その作物が作れる地域を探さなければなりません。特に作物にこだわりがないのなら、住みたい地域を先に選んでから、その地域に合った作物を選ぶのもありかもしれません。〇農地を借りる 就農する地域が決まったら、農地を取得します。方法は、買うか、借りるかになりますが、なるべく資金を使わないように最初の一歩は借りることをおすすめします。ただ、この農地を借りる(買う)ことが、なかなかスムーズにいかないことが多いようです。 具体的には、就農希望地の役所が窓口となり申請し、地域の農業委員会に許可されてやっと農地を借りることができます。農地は農地法という法律によって売買、賃借が制限されていて、自由な取引ができません。新規に借りる人がしっかり管理して農業できるのか?ということが審査されます。各自治体によって多少要件の違いはありますが、私も農地を借りる際は、就農計画などの書類を提出して、やっとのことで農地を借りることができました。農地を借りる際の詳しい手続きは割愛しますが、ネットで検索すればいくらでも出てきますし、各自治体の窓口で教えてくれます。ここで伝えたいのは、多くの新規就農者が農地を借りることに苦労しているという事実です。言い換えれば、農地さえ借りられたら農家になれるとも言えるでしょう。
〇良い農地の情報を入手する方法 農地選びのポイントをいくつか解説していきます。水はけが良い、悪い、粘土質、砂質、日当たりが良い、悪い、猪が出る、水がある、ない、道路と接している、離れているなど、農地選びの要因は無数にあります。私が最初に借りた畑は20年間耕作放棄されていて、木や草がぼうぼうなところを開拓しました。しかし20年の間に溜まった水分は抜けずに、抜本的な土木工事を行う以外に解決する方法がなく、今では耕作していません。まあ農地選びに失敗したわけです。こんな例は全国各地で聞いたことがありますので、ぜひ慎重に探して欲しいのですが、いわゆる良い農地の情報は新規就農者には入ってこないことが多いです。良い農地の情報は地元の有力農家さんの元に集まり、地元の農家さんの中でしか共有されない傾向にあります。当然貸主も代々地元でやっている農家さんに貸す方が安心ですから、当然といったら当然ですよね。ですから、役場から紹介される農地にはあまり期待しないほうがいいでしょう。何かを妥協して、第一歩を踏み出すのもひとつの選択肢です。私の経験でいうと、地域で名前と顔を売って信頼を得ていくと、おのずと優良農地の情報はまわってきますので、じっくり構えて農地を探していくのもいいでしょう。
第3章 野菜を売る技術〇販売力こそ農家に必要 ようやく野菜を作れる環境ができました。あとは種をまいて、育成して、収穫して、販売すれば念願の初収入です。あなたはどこでどのように販売したいですか?渾身のミニトマトを誰に食べてもらって「美味しい」と言ってもらいたいですか?私は農家の仕事の醍醐味は売り方にあると思っています。正確に言うと、年々そのように思えてきました。作物を作ることはあたりまえになります。その作物を誰に、どうやって売っていくのかがとても大事ですし、ぶっちゃけると長年続けていけてる農家は販売がうまいと感じています。つまり、良い野菜を作れるだけでは農家としてやっていけないのです。畑にこもって最高のミニトマトが作れても、販売力のない農家は撤退せざる負えないのです。「食っていけない」のです。この書では農業で自由な人生を実現することがテーマです。そのためには販売する力を身につける必要があります。でも、安心してください、あなたが現在行っている仕事で、身につけたスキルと知識をフル活用すれば、問題ないかと思います。脱サラ農家の強みはまさにココです。〇どの販路を選ぶのか? 現在の農業では販路は無限大とも言えます。かつては市場やJAに出荷していれば安定した農業が行えたのですが、今はそう簡単ではなくなっています。ただし、北海道や長野県などのいわゆる大産地では、今でも市場、JA出荷が主流です。物流量で勝負できるからです。もしあなたが大産地で就農し、まわりと同じ作物をやるのなら、まずは出荷組合に加入して市場、JAさんと取引することをおすすめします。 一方、都市部周辺や大産地ではないところで就農した場合は、市場、JA出荷もできますが、物流量で勝負できないので、より単価を上げていくための販路を開拓する必要があります。直売所(道の駅)、八百屋さん、スーパー、ポケットマルシェなどのネット直販サイト、個人で行うネット販売、マルシェなど販路は無数にあります。あなたがやりたい農業のカタチに合う販路を、開拓していけばいいでしょう。いくつかの販路について解説していきます。
1,直売所(道の駅)での販売 全国各地にあるので、一度は訪れたことがあるのではないでしょうか?地元の野菜やお魚が手ごろな価格で販売されていますし、なにより新鮮さが魅力です。農家にとっては、朝収穫して、その足で納品できるのでとても身近な販売方法になります。私もスタートは直売所でした。 メリットは手軽さと、自分のタイミングで納品できるというところでしょう。デメリットは買取ではないので、売れた分しか収入になりません。強烈な価格競争が起きやすく、いくつかの生産者が同じ作物を並べることになるので、見た目や、農園ブランドの差がない場合は安売り合戦に巻き込まれてしまう可能性があります。農業経営という観点からすると計算できない販売方法とも言えます。2,市場、JA出荷 大生産地で就農した場合は、一番お世話になる販売先です。価格の変動はありますが、基本的に全量買い取ってもらえますので、農業経営は比較的安定するでしょう。規格通りのサイズで野菜をつくる必要はありますが、生産組合に加入することで、産地の先輩農家さんや、JAの営農指導員さんから、栽培技術などは教えてもらえるようです。3,スーパーなどの量販店での販売 消費者が最も野菜を買うのがスーパーです。繁盛しているスーパーに野菜を置くことができれば、日々安定した収入が確保できます。ただし参入するのは簡単ではありません。量販店から求められることは、安定した物量、品質です。実際に私の家内は青ネギをスーパーに納品していますが、契約できた理由は、一年を通して毎週同じ量、同じ品質で納品しますという契約を交わしたからです。春夏秋冬青ネギを生産するためには、冬はビニールハウスで、夏は露地で、害虫や病気の予防をしながら生産し続けることが必要となります。これがものすごく難しいことになってきます。自然が相手の商売で、一年中同じ作物を生産するということは、相当な技術がなくてはできませんし、設備投資も必要となります。スーパーでの契約出荷が可能になれば、農業経営は軌道に乗ったと言えますが、そのハードルはかなり高いと言わざる負えません。
4,ネット販売 近頃、コロナの影響もあり流通量が増えている販売手法です。「ポケットマルシェ」や「食べチョク」などのスマホアプリを通じた直販や、農家自らがホームページなどを通じて販売しています。どちらにせよ、WEB上で農園や作物のアピールをしていくものなので、美味しそうに見える画像の撮り方や、文章で訴求するためのライティング技術は一通り勉強された方が良いでしょう。もしあなたの職歴でWEBマーケティングのスキルがあるならば、ネット通販は「お手の物」かもしれませんね。これほど効率の良い販売手法はありません。畑とネット環境さえあれば成立してしまうのですから。私自身も今後はWEBマーケティングに力を入れていく予定です。どこで畑をしてようが、ネット環境さえあれば販売できる、なんとなく「自由感」ありませんか?実際にネット販売だけで自立している農家さんはいらっしゃいます。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょう。5,マルシェ 逆にコロナの影響で減ってきている販売手法ですが、あなたが対人コミュニケーション能力に優れているのなら、圧倒的に稼げる領域です。簡単に言うと野菜の対面販売です。農家自身が自分の作物を直接売るわけですが、お客さんと楽しく会話できれば「必ず売れます」。極端に言うと、作物の良さというよりは、農家としゃべる時間、空間にお金を払ってくれているように感じることもあります。例えば生命保険の営業とか、ショップの販売員などの経験がある方なら有利な販売方法になるでしょう。ただし一人農業の場合は、販売活動と農園作業の時間管理が重要になってきます。〇販路の組み合わせで稼ぐ 代表的な野菜の販売方法をご紹介しましたが、なんとなくのイメージはつかめてきたのではないでしょうか?実際はいくつかの販路を複合的に利用して収入を得ているケースが多いです。社会情勢や流行りなどによって、また作物によって、販路の優劣は常に変化します。安定的な農業経営を行っていくためには、普段からアンテナを張って、いくつかの販路を開拓しておく必要があることを覚えておきましょう。 私の例でご紹介すると、ミニトマトは個人経営八百屋さん、ネット直販、マルシェ。きゅうりは直売所。菜花、わさび菜は直売所、スーパー。こんなカタチでそれぞれの販路にハマる売り方があるので、試して、改善して、しっくりくる売り方を構築しましょう。
第4章 経営者になる〇開業資金はいくら必要か? この章では気になる「お金」についてお伝えします。まず、農業を始めるにはいくら必要なのか、解説します。一般的には800万円と言われています。小さなビニールハウスで150万円、トラクター200万円、軽トラ、作業場、資材などの設備投資や、一年間の生活費などを考えると妥当な金額でしょう。ただ、やりたい農業の形態によって準備金は変わってきます。例えば、露地栽培のみでトラクター、軽トラは中古で、作業場は空いている小屋を借りる、、、など、なるべく資金をかけずにスタートすることも可能です。資金を得るために新規就農者向けのローンを使うという選択肢もありますので、条件など一度確認してみてはいかがでしょう。 多くの新規就農者が申請しているのが「農業次世代人材投資資金」という名の国からの補助金制度です。準備型と経営開始型があるのですが、簡単に言うと年間最大150万円を最大5年間支給します、というものです。いくつかの条件がありますので、詳しくは農水省のホームページでご確認ください。 実際に農業してみると、予想以上にお金がかかると実感します。土に種をまけば野菜できるじゃん、なんて考えている方多いかもしれませんが、スーパーに並んでいるキレイな野菜は、手をかけ、お金をかけないとできないものです。資金はできるだけ準備しておきたいところですね。 ちなみに私の場合は、100万円程で開業しましたが、まわりの先輩方からかなりのサポートをしてもらったので、レアなケースだと思います。農園の従業員から独立する場合には、人脈や情報などに恵まれている事が多いので、少なめの資金で開業できる可能性があります。本当に先輩農家の方々には感謝しかありません。〇「職人と経営者」両輪をまわす ここまで読まれた方は、おぼろげに農業で生きていくイメージが浮かんでいるのではないでしょうか?ここで少しだけ踏み込んだ内容をお伝えしていきます。まわりの農家さんを注意深く観察していると、「職人タイプ」と
「経営者タイプ」に分類できるように感じます。「職人タイプ」は主に畑に張り付いて、上質な作物の生産に長けている。「経営者タイプ」は畑を従業員に任せて、本人は主に人に会ったり、新規ビジネスの立ち上げや、販路開拓に長けている。私が5年間で学んだことは、どちらもやらなければ続けていけないということです。作物の品質を上げながら、販路開拓と新規ビジネスを立ち上げていく。その両輪を常に回しながら改善していくことが、農業経営にとって大切なことです。撤退していった農園はどちらかの能力が欠けていると分析できます。畑にこもって、最高の野菜が作れても、売れなかったら続けていけないのです。一方、いくら販売が上手でも、作物のクオリティが低かったらリピートはありません。これは永続的に農業を続けていくための秘訣ですので、ぜひ頭に叩き込んでください。〇キャッシュポイントは無数にある「」「」、。「」「」。「」「」。。「」「」。、。。 また「教える」という切り口ではどうでしょう?家庭菜園がうまくいかない方に、プロ農家がアドバイスをする。実は私がYouTubeで取り組んだのはここの分野です。「美味しいミニトマトの作り方」というテーマで無料動画を提供したことによって、視聴者様が増えていき、企業様が広告を付けるようになりました。YouTubeの収益化です。この本も「教える」という切り口ですね。プロ農家が農業で生きていくための秘訣を教える情報に、お客様がお金を払ってくれる。 近頃は、クラウドファンディングに挑戦している農家さんもたくさんいます。例えば、障がい者さんの働く場としてアボカド農園を作る、というプロジェクトで目標金額を達成させ、見事に農園を立ち上げた仲間がいます。成功例をあげたらきりがないほどです。このようにして、野菜を販売すること以外でも、お金を生み出すことは可能です。「農」を使った「なりわい」ですので、あなたのアイデアと行動力で新しい農業のカタチを創造してみてはいかがでしょう。ヒントは、あなたの職歴で培った能力を「農業」とかけ合わせることです。「農業」「培ってきた能力」=無限大。〇農業のリスクを知ろう ポジティブなことばかりお伝えしてきたので、ここでリスクについて解説します。一番のリスクは自然災害でしょう。台風、大雨、干ばつ、異常気温など、近年は気象が極端になってきていると、みなさんも感じられているのではないでしょうか。今までできていた作物ができなくなったとベテラン農家さんも言っています。また2018年の台風21号によって知り合いのビニールハウスがぐちゃぐちゃに破壊されました。国からの支援もありましたが、金銭的、精神的ダメージは計り知れないものでした。
また、見知らぬ土地に移住する場合は、人間関係に悩まされることもあるでしょう。都市部から田舎に移住したけれども、数年後都市部に戻ってきたという事例もよく聞きます。田舎暮らしは簡単ではないようです。 とはいえ、自分で看板掲げて商売するのなら、リスクがあって当たり前だとも言えます。めちゃくちゃに壊されたビニールハウスをもう一度立て直す、ぼろぼろになった畑をもう一度整備する、その精神力は常に試されているのだと思います。特に農業は自然が相手なので、不可抗力によって左右されてしまう事が多いです。しかしながら、国民の食を預かる仕事になるので、国が手厚く保護してくれる産業でもあるのだと思います。〇収入を安定させる 農業での稼ぎ方、リスクを、簡単ではありますが一通りお伝えしました。では自然相手の商売で、永続的に農業を続けていくためのはどうしたら良いか?そのヒントは、代々続く既存農家さんから、ひも解くことができるかもしれません。例え農作物が不作でも農業を続けていけた秘訣、その理由のひとつとして、家賃収入などの不労所得があげられるのではないでしょうか。代々続く農家さんはたくさんの土地を持っていることが多いです。その一部をマンションや、駐車場にして不動産所得を得ているケースが見られます。ですから、天候不順や害虫被害など安定しない農業の中でも、代々農家を続けて来れた理由のひとつになっていると思います。 それって再現性ないでしょ?と思われたかもしれません。それができるのです。少なくとも私はマジで挑戦しています。それはYouTubeでの動画資産の構築、stand.fmでの音声コンテンツ資産の構築、そしてまさにkindle出版によるテキストコンテンツ資産の構築です。不動産資産は簡単には作れませんが、デジタルコンテンツ資産は誰でも作れます。農業しながらでも作れます。実績でいうと、2020年12月時点でのYouTubeからの収益は合計で150万円程になりました。週に2本ほどの動画配信で、毎月変動はあるもののgoogleからお金が振り込まれます。これがどれだけ私の心に平安をもたらしているか。いつも笑って農業できている理由の1つはこの動画資産です。YouTube以外のプラットフォームでもデジタルコンテンツからの収益は期待できます。これから増えていくでしょう。ネット環境さえあれば農業しながらでもコンテンツは作れます。ぜひ挑戦することをおすすめします。この領域のリスクはゼロですから。
第5章 農業で自由を獲得する〇農家的な暮らし 現在あなたが都市部で働くサラリーマンなら、週5日は9時から18時までオフィスで仕事されているのでしょうか。農家の暮らしってなかなかイメージしにくいかもですね。地域、作物、形態によって本当に様々なので一言ではいえないのですが、私の例でいうと、春はミニトマトがメイン作物で、8時から昼まで収穫出荷作業、昼からは潅水、肥料、農薬の散布などの管理作業で日暮れとともに作業を終えます。夏はキュウリがメイン作物で、日の出から収穫出荷作業で、昼間は暑すぎるため昼寝、夕方から日没まで草刈りなどの作業、9時就寝。秋は冬野菜の種まきや定植作業で、9時から17時くらいまで、この時期は比較的のんびりしています。冬はわさび菜、菜花の収穫出荷作業を午前中で終えて、午後からは割とフリーなことが多いので、新規ビジネスの立ち上げや、新しいことを勉強しています。春と夏はほとんど休みなく働いていますが、秋冬はかなりゆったりしています。私の目標として、冬に1か月休んで旅行をしたいので、このような作付け計画にしています。極端に言うと、春夏秋で一年分の収益をあげて、冬はがっつり休みたいのです。このようにして、自分のやりたい暮らし方を中心にすえて、農業に取り組んでいくことが可能です。〇農業で自由を手にする 農業の技術を習得し、農地を確保、機械、資材をそろえる、野菜をつくる、販路を確保、利益を上げる、基本的にはこれの繰り返しですが、そこにYouTube、Instagram、Twitter、音声配信などの情報発信を取り入れて、自分の作物をより多くに人に届ける、新たな農業ビジネスに挑戦する。もしくは農業を通じて地域振興の手助けをしたり、農業体験を通じて子供たちの教育に携わる、、、など、農業という切り口を使って自己実現することも可能です。あなたの人生に「農業」を重ね合わせて、そこに収益を発生させることができれば、まさに「農業で自由を手にする」ことが可能となります。 もちろん簡単ではありません。事業家として自分の納得できる利益をあげなければ、そもそも続けることができません。売り上げが上がらず廃業していった人もいます。近頃思うのは、なんやかんやとキレイごと言っていても、「稼げなくなったら終わりなんだな」ということです。「農業は稼げない」と世間では言われているようですが、確かに効率の悪い産業かも知れません。言い換えると未熟な産業だとも言えるでしょう。だからこそ、あなたが培ってきたスキルや知識を農業界で活かせるのです。未開拓な農業界を、あなたの身体と頭を使って新しい産業へと進化させることが、自由で豊かな人生へと導いてくれるのではないでしょうか。
脱サラ農家の強みは、いい意味で農業に染まっていないことでしょう。サラリーマン時代に培ってきた能力や、ビジネスセンスをいかんなく農業に活かせばいいのです。農業という固定概念を打ち破って、あなたらしい人生を開拓してみませんか?挑戦をお待ちしております。 この書が、あなたの第一歩に役立ったなら幸いです。
あとがき 最後まで読んでいただきありがとうございました。本書では、都市部のサラリーマンが農業を利用して自由を獲得するための、入門書として書かせていただきました。それぞれの項目は基本的なことしか触れていません。全体像を知ってもらい、農家になるまでのロードマップがイメージできればいいなと考えたからです。これからいざ動くという段階になって、きっとたくさんの問題が発生するでしょうし、思うようにはいかずに、心が折れてしまうこともあるでしょう。それは当たり前のことです。厳しいことを言うようですが、そこで挫折するようなら、農家になっても続けるのは不可能です。窮屈だけども安定した生活を捨て、起業して自分らしい人生を歩むことは甘くないのです。しかし、たった一度の人生、自分の力を試したい、自分の描いていた理想の人生を歩みたい、という強い意志と覚悟があるのなら、どんな困難でも楽しんで乗り越えられます。ボコボコにやられている時ですら、「これはネタになるな」なんて、にやりと笑えるのなら、必ずうまくいくのだと思います。 かく言う私も道半ば。まだまだ目指すポジションにはいけてません。だから毎日楽しめているのでしょう。もし、この書を読んで、挑戦を決めたのなら仲間です。ともに農業界で暴れていきましょう!終わり参考農林水産省https://www.maff.go.jp/とまたろう
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