第5章どうやって「 BtoB」のビジネスを成功させるか
1「ライフサイクル」と「意思決定者」を意識する
B t o Cは「瞬間的」
「輸入ビジネス」は、 B t o Bでと、ここまでお話ししてきました。なかには、 B t o Bのイメージがつかめなかった人もいるかもしれません。
本書のラストとなる本章では、 B t o Bで輸入ビジネスを成功させるための秘訣、取引先の見つけ方などについてお話ししていきます。
「輸入ビジネス」において意識すべきは、商品の「ライフサイクル」です。B t o Bと B t o Cでは、商品のライフサイクルが異なります。B t o Cは個人消費者が対象となりますから、購入する人が「今すぐほしい」商品が好まれる傾向にあります。
そのため仕入れも、「今売れているもの」「すぐ売れるもの」にフォーカスすることになります。「今売れる」「すぐ売れる」のはいいことではありますが、逆にいえば、市場としてはすでに成熟しており、今後の成長が見込めないということでもあります。B t o C向けの商品は、時が経てば、需要は緩やかに下降していくものです。
流行りものの商品は、「たまたま自分の店で見つけてくれた」「衝動買いしてくれた」など、リピートが見込めないお客さまによる購入が少なくありません。流行が終わると、その商品寿命も終わります。
商品寿命がさほど長くないため、「次に売れる商品は何か」を常に探し続けなければなりません。常に追い立てられるような心境でいなくてはならないため、やがて疲弊してしまうでしょう。
輸入ビジネスとして継続するには、 B t o Bがよいとお伝えしてきた理由がイメージできたでしょうか。
B t o Bは「継続的」
ビジネスの相手を「個人消費者」ではなく「企業」にすることで、短期的な満足に惑わされることなく、継続的な取引の中でお互いにどれだけメリットがあるかを基準に、取引先を決めることになります。
あなたから仕入れる取引先も同じです。自分たちにとってどれだけメリットがあるかで判断します。
「価格の安いもの」「流行りもの」でなくても、その商品を扱うことが社会貢献につながったり、自社のイメージアップにつながったりするといった判断をしたら購入に至ります。継続的な取引となることも考えられます。
B t o Bのビジネスは、お互いにとってのメリットを活かすことで安定が望めるうえ、社会的な意義もあるのです。輸入者の信念が、そのままビジネスにつながり、そして息の長いビジネスとなる可能性がある。これが B t o Bと言えるでしょう。
購入の「意思決定者」が異なる
B t o Cの場合、購入の意思決定者は、消費者自身(個人)か、その周りの人であることがほとんどです。そのため、「個人の満足」や「周りの人に薦めたくなる商品」が優先されます。つまり「感情に訴えかける商品」がヒットしやすいということです。
一方、 B t o Bでは企業や団体が取引相手となりますから、購入の意思決定者は「組織の中の誰か」ということになります。担当者本人が「欲しい」と思っているわけではなく、「その商品を購入し、販売することで自社の利益になるのか。利益はさほど出ないとしたら、何かメリットはあるのか」の判断が優先されます。
また、相手が購入に至らない場合は、「価格」が原因であることはあまりなく、「メリットがなかった」という判断によります。
そのため、商品購入のメリットやその商品の売りなどを明確にし、相手の組織内で共有しやすいようアピールすることが重要となります。
いかに「 B」のお客さまを多く見つけ、見つけた相手のそれぞれと継続的に取引していくことが、長く輸入ビジネスを続けていくコツです。
2取引先は「国内展示会」で見つける
「見込み客の選定」と「集客」で悩まずにすむ B t o Bで重要なのが新規顧客の開拓です。日本国内にあまたある企業・団体の中から、あなたが輸入した商品を取り扱いたいと思ってくれる「 B」がどこにいるのかを探すのは至難の業です。
闇雲に電話をかけたり、飛び込み営業をしたりしたところで、冷たくあしらわれるのがオチです。私が提案する新規顧客の開拓法が「国内展示会への出展」です。
第 1章でもお話ししましたが、今は国内でもオンライン展示会が始まっています。オンラインとリアルを同時に開催している展示会も少なくありません。展示会のメリットを知っておき、活用しましょう。
展示会では、「見込み客の選定」と「集客」を運営会社が行ってくれます。こんなにありがたいことはありません。
「何かを買うつもり」のお客さまが集まってきているわけですから、あなたのブースに足を踏み入れた時点で、立派な見込み客となります。何かしらの興味があるから、あなたのブースに足を踏み入れているのです。
商品の説明を熱意たっぷりにすることができれば、無作為に電話営業をしたり、飛び込み営業をしたりするのとは違い、相手も真剣に聞いてくれることでしょう。
オンラインの場合は、データを元に後日アプローチすることが求められますので、参加者のデータを整理し、見込み度合いが高そうな順にアポを取りましょう。
たった数日の展示会期間で、取引先候補は瞬く間に増えます。
お客さまを選り好みしない
「自分が望んだ取引先以外とは取引したくない」と考えるかもしれません。実際、商品への愛が強すぎるばかりに、取引先を選り好みしてしまう人がいます。気持ちはよくわかります。
ただし、輸入ビジネスに限らず、ビジネスは、立ち上げたばかりの頃であればなおさら「売上ありき」です。まずは軌道に乗せること、そして、あなたのビジネスを多くの人に知っていただく必要があります。
お金を生み出さなければ商品を回していくことができません。まず、軌道に乗せるためにも「売上」をあげることが最も重要なのです。
「大手にこだわる」「自分の思いに心の底から共感してくれる取引先にこだわる」など、こんな風にしていきたいというイメージがあるかもしれませんが、「買いたい」と願ってくださる目の前のお客さまを優先しましょう。
商品の価値は、いろいろなお客さまに売っていく中で、お客さまの評価によって高まっていくことがほとんどです。市場に出し、お客さまの反応を見なければ、商品を仕入れた意味がありません。まずは取引先にこだわらず、いろいろなところに流通させてみましょう。
どこでどう跳ねるかわからないのも、 B t o Bの面白さです。私自身、展示会に何度も出展し、そこで出会った「買いたい」と言ってくださるお客さまと取引をしてきました。
その中で、芸能事務所との取引や某大手のキャラクターグッズ会社の OEM制作、産婦人科病院との提携など、商品を介して思いもかけぬ異業種との取引が広がったことがたくさんありました。
これも展示会のメリットと言えるでしょう。意外にも、あらかじめ想定していなかったお客さまのほうが長く、継続して取引できています。お客さまとの出会いは大事にしましょう。
3「オンライン商談」は地方在住者こそチャンスがある
時間的・金銭的コストがゼロになった
私は、福島県の会津若松市で 28年間、輸入ビジネスを行っていました。会津若松市は、空港に出るまで数時間もかかり、新幹線すら通っていない「陸の孤島」です。
大規模な店舗は都市部に集中しているため、仕入れた商品を販売する先を探すにも、商談のたびにわざわざ都市部に片道 3 ~ 4時間ほどかけて出張していました。
わざわざ出向いたのに、具体的な結果の得られなかった日は、なんだかむなしさを覚えたものです。
このように、地方在住者にとって B t o B物販の商談は、時間面・金銭面でかなりのコストがかかり、ハードルが高かったのですが、オンライン会議が普及するに伴い、状況は大きく変わりました。
余分な時間的・金銭的コストをかけることなく、自宅や自社にいながらにして商談ができる環境が整ったのです。
札幌・東京・名古屋・大阪・福岡といった商業の中心地にいなくても、そこに住んでいる人たちと何ら遜色なくビジネス展開ができる時代になったのです。
輸入ビジネスの裾野は大きく広がったといえます。
「パワーバランス」も対等になりやすくなった
地方在住であっても一方的に時間的・金銭的コストがかからなくなったことで、商談の「パワーバランス」が対等になったことも大きな変化です。
日本では、ルール化されているわけではありませんが、 B t o Bビジネスの場合、「どちらの会社へ出向くか」でパワーバランスが生まれます。
本来ならば対等であるはずの「売り手」と「買い手」が、「営業にお伺いする側」と「提案内容を聞いてやる側」となり、商談内容がいつのまにか「買い手有利」に寄ってしまうことも多いのです。
しかし、「オンライン商談」の場は、どちらのホームグラウンドでもありませんから、フラットで対等な話し合いがしやすくなります。
商談がより合理的で公平な場になったことは、地方在住者のみならず、すべての輸入ビジネス初心者にとって大きな追い風です。活用しない手はないでしょう。
4「テレビショッピング」も強力な販売先
「テレビショッピング」にハマるのはどのような商品か
新型コロナウイルスの流行をきっかけに、「おうち時間を充実させよう」という気運が高まりました。それに伴い、家にいながらにして魅力的な商品を買えるテレビショッピングも売上を大きく伸ばしたといいます。
テレビショッピングも、輸入ビジネスにとっては強力な販路となります。活用しない手はありません。テレビショッピングでは「悩みを解決」する商品が好まれます。
番組構成上、視聴者に「こんなお悩みありませんか?」と問いかけ、その悩みに「そうそう。そこに困っているんだ」と共感する人をターゲットにして進行するからです。「問題解決グッズ」を輸入した際には、本当にオススメです。
テレビショッピングの視聴者層は、午前中から 14時ごろまでは高齢者や主婦層が多く、深夜帯になると会社員が多いようです。
1日の大半の視聴者が「高齢者・主婦層」なのですから、この層に届く健康・美容品、宝飾品やキッチン用品、清掃用品が響きやすく、採用されやすくなります。
テレビショッピングは、一般の小売店のように「数ある商品のうちの1つ」という見せ方ではなく、1つの商品だけにフォーカスして紹介してくれます。埋もれる心配が少ないのです。
テレビショッピングに採用してもらうには、商品が「特別」であることが求められる、ということです。今までにない、ほかにはない商品。もしもほかにあるとしても、明確に差別化できる商品。そのような商品がテレビショッピングに向いています。
「テレビに露出する」だけで、商品の PRとしては大きな効果があります。通販は売上目標分の在庫を抱えておく必要がある よいことの多いテレビショッピングですが、デメリットもあります。
テレビショッピングの運営会社は、1つの商品に対し「一点集中」するというビジネスモデルをとっています。商品紹介枠ごとの売上目標が決まっているため、その目標達成のために真摯に取り組む一方で、うまくいったときに在庫切れを起こさないよう、仕入れのロットが大きくなります。
番組によって異なりますが、いくら少なくても販売価格ベースで数百万円は目標設定されているので、その分の在庫が必要になります。
一方、売れなかった場合は当然、返品もあり得ますから、在庫リスクは決して小さくありません。納期に関しても厳守です。遅れた場合はペナルティが課せられる場合があります。
また、顧客情報についても、その番組を制作したテレビ局に帰属するため、買ってくださったお客さまに、その後、別の商品を紹介することもできません。
テレビショッピングは「ある程度、在庫を抱えられるようになった段階で参入する」業界として覚えておきましょう。
5「クラウドファンディング」は一回のみが望ましい
日本では「資金調達」より「販売」の意味合いが強い
クラウドファンディングとは、インターネット上のプラットフォームを利用することで、不特定多数から組織や個人、プロジェクトなどに対し、「支援」という形で資金を集めることができる仕組みです。
出資者は出資後、プロジェクトの実施報告を受けたり、見返りとして商品やサービスを受け取ったりすることができます。
クラウドファンディングの誕生により、金融機関などからの出資が見込めないような案件でも資金調達ができ、ビジネスをスタートさせることができるようになりました。
さらにはプロジェクトの賛同者の数によって、資金集めを兼ねた市場調査ができるというメリットもあります。販売しつつ、マーケットの生の声を集めることができるのは非常に有益です。
しかし、注意したい点が1つあります。
クラウドファンディング本来の仕組みは、「出資してもらうこと」がメインであり、スタートアップのための資金調達や応援したい企業への出資が主な目的でした。
「見返り」の部分はあくまでも、副次的なものにすぎなかったわけです。クラウドファンディングは、今や日本において、小売り( B t o C)化しています。
出資金額に対してほぼ同価値の商品を提供するという「商売」の場、プラットフォームを使ったユーザーへの「直販」という位置づけになっています。
B t o Cの「小売り」のプラットフォームと大差ありません。
そのため、「クラウドファンディングでこれだけの資金を集めました」という実績は、 B t o Bの営業ではアピールポイントになるどころか、「ああ、この人は基本的に B t o Cの事業を営んでいる人なんだな」という印象を持たれかねないのです。クラウドファンディングが B t o Bビジネスの足かせになってしまっては、本末転倒です。
クラウドファンディングは、取り組むにしても「テストマーケティング」にとどめ、「市場に受け入れられるかどうかの 1回だけの確認」程度に抑えておくのが賢明であると私は考えます。
資金集めをしたら後戻りできない
クラウドファンディングでは、資金集め、つまり、商品の予約を始めたら、途中でキャンセルすることはできません。注意が必要です。商品を出品し、目標に達する賛同を得た時点で、その賛同者に対する責任が発生します。もし仮に、商品が輸入できなくなった場合でも、「輸入できませんでした」ではすまされないのです。
B t o B(テレビショッピングを除く)の場合、「困ったときはお互いさま」ということで、納期が遅れたり、納品できなかったりした場合でも意外と寛容に対応してもらえます。
しかし、クラウドファンディングの場合、相手は直接の消費者。「お金だけ集めて、物は届きませんでした」では、下手をすれば詐欺として訴えられるおそれさえあります。現に、「納期が遅れた」「納品されない」というトラブルは後を絶ちません。そのためクラウドファンディングでは、確実に輸入できる商品を出品する必要があります。
6「パブリシティ」で一気に飛躍する
ほかの人がオススメしているように見える 輸入ビジネスで仕入れた商品を多くの人に手にしていただく、もしくは取引先として興味を持ってもらうには、商品の存在を知ってもらうほかありません。
そこで行うのが「パブリシティ」(広報活動の1つ)です。
マスコミに広告費を払って、スペースをつくってもらって宣伝してもらう「広告」とは違い、取り上げてほしい側が提供した情報・材料をもとに、マスコミ自身が「取材した」体でニュース・記事として発信してくれる、というものです。
マスコミの視聴者や読者は、その媒体が主体的に発信したニュース・記事として受け取るので、広告よりも優良な情報として認識されやすくなります。
また、パブリシティには費用がかかりません。
宣伝広告費をかけることなくマスコミに取り上げられ、かつ大衆には「優良な情報」として認識されるのですから、宣伝したい側にとってパブリシティはいいことずくめというわけです。
商品に「社会性」を持たせる
メディアに取り上げてもらう方法は、たった1つです。マスコミにとにかく頻繁に情報を送り続ける、それだけです。記事を作成する記者やメディア担当者は、それこそ 365日、情報を探しています。そのうえ、取材ネタのリサーチ時間は限られています。
そんな状態ですから、有益な記事になりそうな情報提供は、疎まれるどころかむしろ喜ばれる行為なのです。ただし、なんでもかんでも載せてくれるわけではありません。マスコミがニュースや記事にするかどうかの判断基準は、「社会性」があるかどうかです。
テレビ東京の番組「 WBS(ワールドビジネスサテライト)」内の、話題の商品を紹介する「トレンドたまご」というコーナーや夕方のニュース番組で行われる「特集」をイメージしていただくといいでしょう。
旬なニュース、社会情勢をからめた情報を「特集」という形で紹介しています。これを日々行うわけですから、メディアは常にネタを探し続けています。
単に「この商品は素晴らしいんです」と商品のよさを押すより、「この商品は社会にこんな影響を与えるんです」「使うことで社会にこのような効果があるんです」と、商品の存在の社会性を訴求したほうが、マスコミに取り上げてもらう率が高まります。
取り上げられるには、「今、みんなが関心のあること」「お役立ち情報」として発信し続けること。これが何より肝心です。
私のクライアントでも、展示会に出展する前に「日本初上陸の新感覚スポーツ」という触れ込みで情報発信したところ、実際に WBSの「トレンドたまご」に取り上げられた方がいます。
海外メーカーの人間も一緒に来日していたため、輸入品だということもしっかりわかり、その場で実演できたため、話題性も増したのです。展示会出展のタイミングで連絡してみる、というのも 1つのアイデアです。
*** ここまで読み進めてきて、なんとなくであったとしても「これならやれるかも」と感じていただけたのではないでしょうか? 一見難しく見える「輸入ビジネス」ですが、やってみると実にシンプルでとても楽しいビジネスです。
もし、少しでも興味を持ったのであれば、「とりあえず」やってみてください。本書のとおりにやっていただければ、輸入ビジネスに大きな失敗はありません。むしろ、世界的な変革が起きている、このタイミングで始めて、チャンスをつかんでください。本書は、あなたのよきサポートになるはずです。
付録
1 オーダーシート付録
2 パッキングリスト付録
3 インボイス付録
4 B/ L(船荷証券)付録
5 Air Waybill( A W B)サンプル付録
6 原産品申告明細書付録
7 原産地証明書付録
8 海上保険(請求書)付録
9 契約書(表面約款)付録
10 輸入ビジネスでよく使われる英文契約書(裏面「一般条項」の内容例)
奥付
おわりに
私のミッションは、「日本人の国際競争力、国際的価値を世界ナンバー 1にする」ことです。
急激に近づいている「関税フリー時代」に向け、私は「日本人の国際競争力、国際的価値を世界ナンバー 1にする」ことに、残された人生を捧げています。私は実業家として、 28年間、輸入貿易ビジネスを営んできました。
しかし 2004年、ジェトロ認定貿易アドバイザー試験に合格したのを機に、「戦略的輸入ビジネスアドバイザー」として、輸入ビジネスを志す人々のために残りの人生を捧げていく決断をしました。
今、日本は、世界と「競争」するのか、「競合」するのかの選択を迫られています。「日本人の国際競争力、国際的価値を世界ナンバー 1にする」ことは急務であるといえるでしょう。
様々な国々と商取引をしてきた私だからできることは何かを考え、「日本人の国際競争力、国際的価値を世界ナンバー 1にする」べく、私は現在、次のような3つの活動を行っています。
1つ目は、著述活動です。本書を含めて、ここまで 12冊の本を上梓してきました。皆さまの熱い支援のおかげで、いずれもベストセラー、ロングセラーとして読み継がれています。
また輸入ビジネスの最新情報を動画を使って包み隠さずお話ししている無料のムービーマガジンは、読者数 2万 5000人を誇る「日本一の輸入ビジネス必読メルマガ」として高く評価されています。
ぜひお役立てください。
https:// yunyu-bible. com/? p = 213 2つ目は、講演・セミナー活動です。
現在までに、 1万 2000人を超える方に参加していただいています。「本物の輸入ビジネス」は、時がたっても決して色あせることがない。その証でしょう。
オンラインにも対応しています( https:// importpreneurs. jp/ onlinesemi/)。
本書を読んで「リモート輸入ビジネスに挑戦したい」と思った方は、画面越しではありますがぜひ会いに来てください。私は、同志のあなたをとびっきりの笑顔で迎えます。
3つ目は、海外でのコンサルティングです。
あなたと海外の展示会にご一緒し、外国人との交渉の仕方、独占販売権の取得法をすべて、包み隠さずお見せします(海外実践講座 https:// importpreneurs. jp/ projectlegend/)。
これは単なる座学ではなく、海外の展示会の現場に同行し、あなたの要望を実際にその場で実現する様を見せることにより、私の交渉術をそっくりそのまま会得してもらうというものです。
マンツーマンで商品を発掘するだけではなく、クライアントに海外メーカーとの「対人折衝術」という永遠のスキルを与える実践的な講座を通して、これまで 920人もの方々を輸入ビジネスパーソンとして育て上げ、貿易界に送り込んできました。
これからも私は、こうした活動を通して、「輸入ビジネスの教育者」として、輸入ビジネスを志す人々のために、残りの人生を捧げる決意です。
最後になってしまいましたが、本書が世に出るきっかけを与えてくださった方々に心からのお礼を述べさせてください。今回の私の思いを理解し、出版してくださったあさ出版の皆さま。心からの感謝をこめて言わせてください。ありがとうございます。とても充実した気持ちでいっぱいです。私のかけがえのない仲間たちである、インポートプレナーズクラブの皆さま。あなたがたは私のかけがえのない宝物です。あなたがたの声なくしては、この天職を全うすることはできません。いつもどんなに勇気をもらっていることか……。これからも、ともに加速進化しましょう。星の数ほどの感謝をこめて……ありがとう! 私のアドバイスを忠実に実行してくださったクライアントの皆さま。本当にありがとうございます。皆さまの成功は私に大きな確信を与えてくれました。ありったけの感謝をこめて。
講演、セミナーを熱心にお聞きくださった皆さま。あなたがたの熱心に聞いてくださる姿にどのくらい励まされたか……。心からの感謝をこめて言わせてください。ありがとうございます! 陰でなにも言わずに支えてくれた家族。ありったけの愛と感謝をこめて、こう言わせてください。あなたたちは、私のなにものにも代えられない財産です。これからも見守っていてくださいね。そして、最後になってしまいましたが、ここまで一緒にたどり着いたあなた。ありがとうございます。
次はあなたの番です。リモート輸入ビジネスを進める中で、何か困ったことがあったらいつでも、次のメールアドレスにご連絡くださいね。
info@ importpreneurs. com たとえ世界中の人があなたの敵になったとしても、あなたの輸入ビジネスにはいつも大須賀祐がついていますから。
あなただけのオリジナリティあふれる商品が、人々を笑顔にし、あなたのリモート輸入ビジネスが長く成功し続けることを夢見て、筆を置きます。
ありったけの愛と感謝を花束にして――。
マウイ島にて
付録 10輸入ビジネスでよく使われる英文契約書(裏面「一般条項」の内容例)一般条項とは、それぞれのビジネス契約の特色や特殊性にあまり影響されない支払条件や契約期間、解除、秘密保持など、一般的で標準的な条項をいいます。
契約書ではブランクにしておいた部分に、個別契約の内容を入れて完成させるのが一般的です。
General Terms and Conditions We, as Buyer, are pleased to confirm this day our purchase from you, as Seller, subject to all of the TERMS AND CONDITIONS ON THE FACE AND RESERVE SIDE HEREOF. If you find herein anything not in order, please let us know immediately. Otherwise, these terms and conditions shall be considered as expressly accepted by you, and constitute the ENTIRE AGREEMENT between the parties hereto.日本語訳(意訳) 一般条項 この契約書は、輸入者と輸出者の完全な合意を基に成立している。
たとえ事前にこれと違うことに合意もしくは約束等があったとしても、これに書かれていること以外のことは無効となる。
もし合意に達していない条項等があれば、この契約の締結前に連絡すること。
連絡がない場合は、双方ともこの契約に同意したものとする。
ポイント この条項は、この契約書に書かれていることが絶対的なものだということを示しています。
日本の契約書にありがちな曖昧な「円満解決条項」や「別途協議条項」とは全く相いれない欧米諸国の標準的な考え方ですので注意が必要です。
1. NO ADJUSTMENT The price described on the face hereof shall be firm and final and shall not be subject to any adjustment as a result of a change in Seller’ s cost which may occur due to a change in material or labour costs or in freight rate( s) or insurance premium( s) or any increase in tax( es) or duty( ies) or imposition of any new tax( es) or duty( ies).日本語訳(意訳) 1. 調整禁止 この契約書に定められた商品の価格は、契約締結後たとえいかなる事情、たとえば材料費、労賃、船賃、保険料、税金等の高騰があろうとも変えることはできない。
ポイント この条項は輸入者にとって最も重要な条項の1つです。
必ず盛り込みましょう。
採算に直接かかわる生命線ともいえます。
後述する輸出者サイドの Increased Costsと比べるとお互いの立場がはっきりするでしょう。
2. CHARGES All customs duties, taxes, fees, banking charges and other charges incurred on the Goods, containers and/ or documents arising in the countries of shipment and/ or origin shall be borne by Seller.日本語訳(意訳) 2. 諸掛かり 輸出国で発生する、商品、コンテナ、または書類にかかる関税、税金、銀行などの諸費用は、輸出者の負担とする。
ポイント 輸出者の費用負担を、はっきり記しておくものです。
3. SHIPMENT Seller agrees to ship the goods described on the face of this Contract punctually within the period stipulated on the face of this Contract. In the event Seller fails to make timely shipment of the Goods, Buyer may cancel this Contract and claim damages.日本語訳(意訳) 3. 船積み 輸出者は、契約の商品を、この契約書に定められた期限内に出荷しなければならない。
もし輸出者が期限どおりに出荷できない場合は、輸入者はこの契約を破棄し、被った損害の賠償請求ができる。
ポイント 船積み遅れは、輸入者にとっては致命的にもなりうる大きな問題です。
ですから輸入者にとって大きな救済手段となる賠償請求権を輸出者に認めてもらう必要があります。
4. CLAIM Any claim by Buyer, except for latent defects, shall be made in writing as soon as reasonably practicable after arrival of the Goods at their final destination and unpacking and inspection thereof whether by Buyer or any customer of Buyer. Seller shall be responsible for latent defects of the Goods, notwithstanding inspection and acceptance of the Goods, provided that notice of claim shall be made within six( 6) months after the Goods become available for inspection, whether by Buyer or any customer of Buyer.日本語訳(意訳) 4. クレーム 輸入者は、欠陥がある場合は、ただちに発見できないような潜在的欠陥以外は、商品最終到着地着後、輸入者もしくは輸入者の顧客によって、梱包をほどかれてからできるだけ早い段階で文書をもって連絡した場合、損害の賠償を請求できるものとする。
ポイント 輸出者サイドの作成したものは、貨物が届いてから何日以内(例は 6カ月以内)などと規定されていることが多いです。
5. WARRANTY
Seller warrants that: i) the Goods shall fully conform to the description of the Goods on the face hereof and any and all data and materials shown as the basis of this Contract, such as specifications, sample, pattern, drawing, etc. ii) the Goods shall be of good quality, merchantable, be free of any encumbrance, and fit or suitable for the purpose( s) intended by Buyer or Buyer’ s customer( s). Such warranty shall not be deemed to have been waived by reason of inspection and/ or acceptance of the Goods or by the payment thereof by Buyer. If Buyer should find any defect in the Goods and notify Seller of that fact, Buyer shall have the following option( s). i) to require Seller to replace or repair the Goods at Seller’ s expense and risk. ii) to reject the Goods. iii) to cancel the whole or any part of this Contract at any time. In either event, Buyer may require Seller to compensate any loss or damages suffered by Buyer or Buyer’ s customer( s) due to or arising from such defects.日本語訳(意訳) 5. 保証 前者は以下のことを保証する。
輸出者は、輸入者が発注した商品が、この契約書の表面の商品詳細、すべてのデータ、契約の基礎として合意された事柄、たとえば仕様、サンプル、柄、図案その他の要件に完全に合致し、ハイクオリティでかつ商品性があり、手間がなく、輸入者もしくは輸入者の顧客の要求に合致していることを保証する必要がある。
しかも品質保証は、商品の検査や承認受領後などの理由によって、輸出者はその責任をまぬがれることはできない。
もし輸入者が欠陥を発見した場合、次のような選択をすることができる。
ⅰ輸出者負担で交換もしくは修理 ⅱ受取拒否 ⅲいつでも契約の全部もしくは一部の取り消しができる 万が一、前述のことが発生した場合、輸入者はその欠陥により輸入者もしくは輸入者の顧客が被った損害、損失の補償を、輸出者に請求できるものとする。
ポイント これは、かなり輸出者には厳しい内容になっていますが、品質基準が日本に比べて低い国々との取引においては、不可欠な条項です。
6. FORCE MAJEURE Buyer shall not be liable for any delay or failure in taking delivery of all or any part of the Goods, or for any other default in performance of this Contract due to the occurrence of any event of force majeure thereinafter referred to as 〝Force Majeure〟 such as Act of God, war or armed conflict, or any other similar cause which seriously affects Buyer or any of his customers, directly or indirectly, connected with the purchase, resale, transportation, taking delivery of the Goods. In any event of Force Majeure, Buyer shall notify Seller in writing of such event( s) and Buyer may, in its sole discretion and upon notice to Seller, either terminate this Contract or any portion thereof affected by such event( s), or delay performance of this Contract in whole or in part for a reasonable time. If Seller is unable to deliver the Goods in whole or in part as specified on the face of this Contract by similar reason( s) as above-mentioned, without Seller’ s fault, Seller shall immediately notify Buyer in writing of such delay with the reason thereof, and Buyer shall, if requested by Seller, agree to extend the time of shipment until such event( s) shall no longer prevent delivery by Seller. In the event, however, the above-mentioned event( s) cause a delay beyond thirty (30) days, Buyer may, in its sole discretion and upon written notice to Seller, terminate this Contract or portion thereof affected by such event( s), and Seller shall reimburse to Buyer any amount of money paid by Buyer to Seller with respect to any undelivered portion of this Contract.日本語訳(意訳) 6. 不可抗力 輸入者は、輸入者または輸入者である顧客に商品の購入、転売、運送などに直接的、間接的に相当の影響がある天災地変、戦争または武力闘争、あるいはその他の同様な理由などの不可抗力事由(以下、不可抗力という)の発生によって生じる遅延や不履行に対しては、責任を負わないものとする。
輸入者は、なんらかの不可抗力ともいえる事態が起きた時は、輸出者に文書で通知し、契約の全部もしくは一部を取り消すか、もしくは履行の延期をすることができる。
前述と同様の事由で、輸出者が過失ではなく、契約書に沿った受け渡しができない場合は、その理由を付記して文書にて輸入者に連絡し、輸入者は輸出者が要求した場合は、その出来事が輸出者の受け渡しを阻害している間は、船積み延期に同意をする。
ただし 30日を超える遅延が発生する場合は、輸入者はその契約を破棄できるものとし、輸出者は発生した損失、損害の補償をするものとする。
ポイント 輸入者は、輸出者が不可抗力によって契約を履行できないことも想定して、国内の顧客との間にも、念のために不可抗力条項を結んでおく必要があります。
7. DEFAULT If Seller fails to perform any provision of this Contract or any other contract with Buyer or commits a breach of any of the terms, conditions and warranties in this Contract or any other contract with Buyer, or if proceedings in bankruptcy or insolvency or similar proceedings are instituted by or against Seller, or if a trustee or a receiver for Seller is appointed, or if Seller goes into dissolution or liquidation or transfers a substantial part of its business or assets, Buyer may, by giving notice to Seller. i) stop or suspend its performance of this Contract or any other contract with Seller, ii) reject the shipment or taking delivery of the Goods. iii) dispose of the Goods, if delivery has been taken for the account of Seller in such manner as Buyer deems appropriate and allocate the proceeds thereof to the satisfaction of any and all of the losses and damages caused by Seller’ s default, and/ or iv) cancel the whole or any part of this Contract or any other contract with Seller. In any such event, Buyer may recover all losses and damages caused by Seller’ s default, including but not limited to, loss of profit which would have been obtained by Buyer from resale of the Goods and damages caused to any customer purchasing the Goods from Buyer.日本語訳(意訳) 7. 債務不履行 輸出者が、この契約の不履行、契約の条件、保証に違反した時、破産、支払不能、もしくは輸出者が解散、清算に入ったり営業権譲渡または資産譲渡があった場合には、輸入者は文書をもって次の手段を取ることができるものとする。
ⅰこの契約あるいは輸出者とのすべての契約の履行停止 ⅱ商品の船積みあるいは引き取りの拒否 ⅲすでに引き取っている商品を、輸入者サイドで輸出者サイドの勘定で売却し、輸出者の債務不履行で被った損害、損失補てんへの充当
ⅳこの契約または輸出者とのその他のすべての契約の破棄 前述のどの場合でも、輸入者は、輸入者がこの商品を転売することによって得られるはずだった利益(逸失利益)および輸入者から商品の購入を約束していた顧客が被る損失を含み、それだけに限定されない、輸入者が被りうるすべての損失を請求できる。
ポイント この条項があっても輸出者の破産、会社更生法申請などの場合は、その輸出国の法律で規制されるので、注意が必要です。
8. ARBITRATION Any disputes, controversy or difference which may arise between the parties hereto, out of or in relation to or in connection with this Contract, or any breach hereof shall be settled, unless amicably settled without undue delay, by arbitration in Tokyo, Japan in accordance with the rules of procedure of The Japan Commercial Arbitration Association. The arbitral award shall be final and binding upon both parties.日本語訳(意訳) 8. 仲裁 この契約において、契約の違反もしくは当事者間双方の間で生じるすべての紛争、論争、意見の食い違いは、速やかに円満に解決できない場合は、日本の(社)日本商事仲裁協会の仲裁規則に従って解決するものとし、その判断は最終的なものとし双方を拘束するものとする。
ポイント 貿易取引は、本来信頼ベースに行われれば契約書も必要ないのですが、現実には食い違いも多いものです。
紛争が起きた時、どのように収めていくかを決めておくことは、重要でしょう。
9. TRADE TERMS & GOVERNING LAW Trade terms such as FOB, CIF and any other terms which may be used in this Contract shall have the meanings defined and interpreted by the Incoterms 2020 Edition, ICC Publication No. 460, as amended, unless otherwise specifically provided in this Contract. The formation, validity, construction and performance of this Contract shall be governed by and construed in accordance with the laws of Japan.日本語訳(意訳) 9. 貿易条件および準拠法 この契約書で使われている F OB、 CIFなどの貿易条件は、別途定めがない限り、『インコタームズ 2020』、およびその後の改訂版に定義され、解釈された最新改訂版のものとする。
この契約の成立・効力・解釈・履行は日本の法律を適用して判断されるものとする。
ポイント いわゆる準拠法です。
どこの国の法律で判断されるかは、輸入者にとって、重要な条項です。
大須賀 祐(おおすか・ゆう)一般社団法人日本輸入ビジネス機構理事長日本貿易学会正会員ジェトロ認定貿易アドバイザー(現: AIBA認定貿易アドバイザー)株式会社インポートプレナー最高顧問早稲田大学卒。
東証一部上場企業入社後、 3年目で最優秀営業員賞受賞。
しかし国内ビジネスに失望し、会社を退社。
輸入ビジネスに身を投じる。
2004年当時わずか合格率 8. 4%の狭き門「ジェトロ認定貿易アドバイザー」を取得。
現在は輸入ビジネスアドバイザーとして、クライアントとともに年間 100日強を海外で過ごし、全世界的に活躍中。
また中小企業向けに利益倍増のための新規事業戦略としての輸入ビジネスを提唱し大人気を博している。
セミナー受講者は約 12, 000人、海外での実践講座のクライアント数は、 2021年 5月時点で 920名を超え、今なお数多くの成功者を輩出。
その圧倒的な実績によりクライアントからは「輸入の神様」と称されている。
また、輸入ビジネス界に対する多大なる貢献により、歴史と伝統ある日本最大にして最高の権威を有する貿易の学術団体「日本貿易学会」の正会員に推挙され、貿易界の発展にも寄与している。
2019年、輸入ビジネスという考え方を広めるため、一般社団法人日本輸入ビジネス機構理事長に就任。
著書に、『初めてでもよくわかる輸入ビジネスの始め方・儲け方』(日本実業出版社)、『図解 これ 1冊でぜんぶわかる!貿易実務』『これ 1冊でぜんぶわかる!輸入ビジネス【完全版】』(ともに、あさ出版)、『実はとっても簡単!儲かる輸入部門のつくり方・はじめ方』(明日香出版社)などがある。
「株式会社インポートプレナー」の HP https:// importpreneurs. jp/「一般社団法人日本輸入ビジネス機構」の HP https:// jaibo. jp/「世界初! 365日動画でわかる輸入ビジネス」(無料メルマガ) https:// yunyu-bible. com/? p = 213「大須賀祐」の Clubhouse https:// www. joinclubhouse. com/@ yuosukaカバーデザイン/ナカミツデザイン
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