第8章シニア世代を競争優位の源泉に変える ポール・アービングミルケン研究所センター・フォー・ザ・フューチャー・オブ・エイジング会長
「超」高齢化がもたらすのは危機ばかりではない年齢差別の蔓延が及ぼす企業や社会への悪影響高齢者が働きやすい施策は他の年代にも恩恵をもたらす先入観を取り払い、機会を創出せよ
第8章シニア世代を競争優位の源泉に変える ポール・アービングミルケン研究所センター・フォー・ザ・フューチャー・オブ・エイジング会長
「超」高齢化がもたらすのは危機ばかりではない私たちは人口動態の激変に直面している。
多くの国々で高齢化、それも「超」高齢化が進行している。
世界的には、2050年までに60歳以上の人口が倍増して20億人を突破し、5歳未満の子どもの数を抜き去ると予測される。
米国では、1日に約1万人が65歳を迎えており、2030年までには、国民の5人に1人が65歳以上になっているだろう。
そして2035年には、米国の歴史上初めて、退職年齢に達した人々が18歳以下を人数で上回ると見込まれる。
年齢構成が変化している理由は、医療の進歩による健康寿命の長期化、出生率の低下など多岐にわたるが、その行き着くところは、数十年後には世界の人口構成は現在とは大きく異なっている、という一点に集約される。
公的セクターと民間セクターの両方において、すでに一部の人々はこの状況に目を留めて警告を発している。
ベン・バーナンキはFRB(連邦準備制度理事会)議長の1期目、大不況が迫り来る中で「今後、数多くの要因が経済と社会に影響を及ぼすだろうが、ほぼ確実に言えるのは、人口の高齢化ほど広範な影響を持つ要因はほかにないということだ」と述べた。
2010年にはS&P(スタンダード・アンド・プアーズ)が「国家経済の健全性、財政、政策決定の先行きに最も大きな影響を及ぼすのは、世界人口の高齢化の不可逆的な速さでの進行だろう」という予測を示した。
このような社会の変化は間違いなく仕事にも変化をもたらすはずである。
米国人の多くは老後への蓄えが不十分なため、長く働きたい、あるいはそうせざるをえない人々が増えている。
ほどなく、10歳代から80歳代までの実に5世代が、労働力を構成するようになるだろう。
企業にその備えはできているだろうか。
端的に答えるなら「ノー」である。
高齢化は人材採用、報酬・福利厚生の制度、製品・サービスの開発、イノベーションの実現、オフィスや工場の設計、さらには業務体制に至るまで、事業運営のあらゆる側面に影響を与えるはずだが、なぜか、このメッセージは浸透していない。
高齢化によって未曽有の変化が起きそうであるにもかかわらず、企業リーダーは概して、その全貌を理解するために必要な時間も資源も投入していないのである。
そのうえ、人口の高齢化がもたらす影響について考えている人々は一般に、チャンスではなく危機が近づいていると受け止める。
高齢層の持つ勤労者や消費者としての可能性を見過ごしているのだ。
ところが実際には、寿命の伸びは世界的な経済成長に寄与する。
今日の高齢層は、上の世代と比べておおむね健康状態がよく活動的であり、学び、働き、貢献し続けることによって老後のあり方を変えつつある。
職場には、情緒の安定、複雑な問題を解決するスキル、奥行きのある発想、組織を泳ぐノウハウなどをもたらす。
彼らは若年労働者の足りない部分を補い、その指導や支援は業績向上や世代間の協働に役立つ。
第一線を退いてからの仕事、ボランティア、市民活動や社交の場では、経験や問題解決力が社会の福利に寄与する。
公的セクターでは政策立案者が行動を起こし始めている。
米国では「高齢者に優しい」コミュニティづくり、インフラ改善に向けた戦略立案、健康増進と疾病予防といった取り組みが行われている。
同時に、各種年金など従来型の収入源が枯渇する中、老後資金の確保に向けた新たな投資手法の考案も進められている。
ただし、これらの取り組みはいまだ緒に就いたばかりであり、政府の変革ペースが緩やかであることを踏まえると、進展には何年も要するだろう。
対照的に民間企業は、慣習や姿勢を即座に変えられる独特な立場にある。
変革は容易ではないだろうが、高齢社員についての先入観を断ち切って人口構成の変化に適応する企業は、多大な利益を手にし、新たな投資収益機会をもたらすとともに、社員と顧客の生活を向上させるだろう。
筆者は経営管理、会社法、取締役会に関わる職務に長年携わってきた。
この経験に基づき、さらには、アリエル・バーンスタイン、ケビン・プロフをはじめとするミルケン研究所センター・フォー・ザ・フューチャー・オブ・エイジングの職員とともに、実施した研究に依拠して、何世代にもわたる社員たちが活きいきと働く環境づくりに向けて、「高齢化対応戦略」を構築するためのフレームワークを設けた。
高齢化対応戦略は大まかに述べて、対内的な活動(人材の採用や流出防止、あらゆる年齢層の才能発掘)と、対外的な活動(顧客や利害関係者に向けて、自社とその製品やサービスをどう位置付けるか)という2つの柱で構成すべきである。
まずは、高齢化がもたらす事業機会をリーダー層が見逃しているように思われるため、その理由を掘り下げたい。
年齢差別の蔓延が及ぼす企業や社会への悪影響世界の人口構成が変化し、かなりの高齢化が進行している点については、ほぼ見解が一致している。
それが社会に及ぼす影響はおおむね好ましくないものだろう、という意見も支配的である。
米国会計検査院は、高齢化は成長の鈍化、生産性の低下、社会への依存の高まりにつながると警告している。
議会予算局の報告書は、高齢化に伴う福祉予算の膨張は収入に対する支出の比率を高め、財政赤字の増大をもたらすと予測する。
世界銀行は、世界経済の潜在力が損なわれるとの見通しの下、2018年には「先進諸国と新興諸国、両方における高齢化という逆風により、労働力の供給減と生産性の伸びの鈍化が見込まれる」と懸念を表明した。
このような予測は、高齢勤労者は社会にとってお荷物だという考え方を助長する。
以上のような暗い見通しの根幹を成すのは何だろうか。
経済学者は往々にして「依存人口比率」、すなわち生産年齢人口に対する従属年齢人口(一般には15歳未満と65歳以上を指す)の比率を引き合いに出す。
依存人口比率という概念の前提には、「高齢者は通常、生産活動に従事せず、晩年はもっぱら年金を受け取るだけである」という見方がある。
この前提が正しいなら、高齢化の進展(「シルバー・ツナミ」という造語すらできている)への深刻な懸念も、もっともだといえる。
病気を抱え、孤独で社会とのつながりを持たず、困窮し、認知能力の衰えた人々がすさまじい数に上るという見通しは、たしかに暗いものである。
しかし、以上のような見方は事実を正しく反映していない。
たしかに高齢者の中には、身体能力や認知能力が衰えた人々、あるいは活きいきとしたライフスタイルを維持できない人々もいる。
しかし、それよりはるかに多くの高齢者が、健康で活動的な生活を長く送ることができるし、またそうしたいと考えることにより、仕事や生産性に関する見通しの前提を打ち消している。
スタンフォード大学センター・オン・ロンジェビティのローラ・カーステンセンと同僚の研究によると、今日では60歳代の勤労者は、一般に経験豊富で健康状態がよく、仕事への満足度は若い同僚よりも高い例が多いという。
職業倫理と会社への忠誠心がともに強い。
やる気にあふれ、物知りで、世の中の難題解決に長け、出世よりも有意義な貢献に関心がある。
人々を束ねて情報や組織理念を共有する傾向は、若者よりも強い。
とはいえ、頑固な年齢差別が蔓延しているせいで、誤った受け止め方が根強く残っている。
後ろ向きのステレオタイプが職場に伝染し、若者志向の文化における高齢者の評価を下げ、高齢勤労者の前向きな姿勢がかき消されてしまう。
高齢者は折に触れて、採用、昇進、ひいてはボランティアの機会さえも、自分たちに回ってくるのは最後だと思い知る。
AARP(全米退職者協会)の調査によると、45〜74歳の勤労者のおよそ3人に2人が、職場での年齢差別を見たり経験したりしたと回答している。
そのうちの実に92%が、年齢差別は「非常に一般的」または「まあまあ一般的」だと述べている。
サンフランシスコ連邦準備銀行の調査も、この結果を裏付けている。
4万通の履歴書の分析からは、年齢の高い応募者に対する年齢差別はごく一般的であり、女性に対しては特にその傾向が強いという、説得力のあるエビデンスが見つかったのだ。
このような傾向を示す企業の典型例であるIBMは、目下、年齢層の高い社員を過小評価したり辞めさせたりする悪習があったとして、申し立てを受けている。
それだけではない。
デロイトが発表した「グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド2018」によると、アンケートに回答した事業リーダーや人事責任者の20%が、競争の足を引っ張り、若手の成長を妨げる存在として高齢社員を見ていたという。
この報告書は「今日の職場には、年齢に対する偏見という深刻な問題が潜んでいるようだ」と結論付け、「対処を怠れば、『社風と雇用慣行が年齢への偏見に蝕まれている』という認識が広まり、企業のブランドと社会資本に打撃が及びかねない」と警鐘を鳴らす。
メディアや広告は、えてして高齢者を定番のやり方で揶揄するため、そのせいで高齢化を否定的にとらえる風潮が増幅される。
典型例は、非常用ペンダントを扱うライフアラート社による1980年代の広告である。
高齢女性の「転んで起き上がれない!」というフレーズは、いまなお語り草になっている。
最近ではイートレード証券やポストメイトの広告が、高齢者差別だとして批判の的になっている。
美容製品の「アンチエイジング」効果をマーケティング目的で喧伝するのも、「加齢は当然、忌むべきものだ」とほのめかすわけだから、露骨ではないにせよ、やはり害がある。
このような風潮に抗う企業もある。
TモバイルUSのCEOであるジョン・レジャーは、55歳以上の顧客向けサービスの宣伝に際して年齢に関するステレオタイプに言及した。
電話のボタンの大きさを強調して「ベビーブーム世代はテクノロジーにうとい」と暗に匂わせた、競合他社によるマーケティングキャンペーンを、熟年層を馬鹿にしたものだと批判したのだ。
「これ以上ないほどの侮蔑である。
他の通信会社はベビーブーム世代を、インターネットの仕組みを理解できない時代遅れの人々だと見なしている。
インターネットを発明したのは彼らであることを、ご存じないようだ」しかし、たいていの場合、企業は若者のほうにはるかに多くの投資を振り向け、50代以上を対象にした研修は行わない。
それどころか、多くの企業は年齢の高い社員についてはまったく考慮しない。
このような状況について、AARPのCEOジョー・アン・ジェンキンスは指摘する。
「今日では、性別、人種、性的指向をもとに誰かを無視、冷笑、ステレオタイプ化することは、社会的に容認されない。
だから年齢に関しても、そのようなことは許容されるはずがない」この数十年間に、企業は社内の女性、有色人種、LGBTが自社にもたらす経済的、社会的恩恵に気づくようになった。
この層を対象にした優遇措置は継続しなくてはならない。
企業が正真正銘の平等を達成するまでの道のりが長いのは、誰の目にも明らかである。
しかも、高齢者を含む形での多様性の実現は、長らく先延ばしにされてきた。
マーサーのシニアパートナーで、マルチナショナル・クライアント・グループのグローバルリーダーを務めるパトリシア・ミリガンの言葉を引きたい。
「最も称賛される多国籍企業においても、高齢者だけは、多様性や包摂といった施策の対象になっていない。
企業内にはLGBT、各民族・人種、女性、身体障害者、退役軍人など、ありとあらゆる会があるが、高齢社員の会だけはいまだにない」高齢者が働きやすい施策は他の年代にも恩恵をもたらすどうすれば固定観念などの組織上の障壁を排除し、社内の健康で有能な高齢者を活用できるのだろうか。
昨今ではベストプラクティスが生まれてきており、一部の企業では状況が著しく前進している。
以下に、各社が戦略を立てる際に、具体的にどのような変革を検討すべきかを紹介する。
勤務体制の見直し最初に、全員が土日を除く朝9時から夕方5時まで同じ場所で働くという、時代遅れの発想を問い直す必要がある。
「全員が65歳までに完全に引退するのが当然」という考えも捨て去るべきである。
代わりに高齢者の能力や意向に合わせて、工夫を凝らしたメンター制度、パートタイム勤務、フレックス勤務、長期休暇制度を設けるのが望ましい。
引退準備やキャリア転換の支援、コーチング、カウンセリング、再雇用などの機会を提供すると、社員が張り切り、仕事の生産性が上がる。
実際、高齢勤労者の多くは「フレックス勤務や段階的退職といった制度が利用できるなら、給与面で妥協してもよい」と述べている。
一部の企業はすでに伝統的な働き方に縛られない施策を用意し、成果が上がるよう新しい環境を設けている。
ドラッグストアチェーンのCVSは、高齢者向けに、季節ごとに異なる地域の店舗で就業できる「避寒者」制度を用意した。
ホーム・デポは、建設会社や工務店の退職者を何千人も雇い、売り場で彼らの経験を存分に活用している。
50代以上が職員の半数を占める米国国立衛生研究所(NIH)は、この年齢層を対象とした就職説明会で積極的に人材を探し、フレックス勤務、テレワーク、フィットネス教室などの特典や福利厚生を提供している。
スチールケースは、徐々に勤務時間を短くしていく段階的退職制度を設けている。
ミシュランは、退職者を再雇用し、プロジェクトの監督、地域社会との関係構築、社員への助言や手助けに当たらせている。
ブルックスブラザーズは、機械やプロセスの設計について、年長の社員に相談するほか、高齢社員がより柔軟に働けるよう、仕事の割り振りを改めている。
職場環境を再考する人間工学の観点から環境を改善し、高齢者に優しい職場を用意するのが望ましい。
予防や緩和を怠ったせいで、社員が体のどこかに痛みを抱え、業務に集中できないなどという状況は防ぐべきであるし、ささやかな変更でさえも、健康や安全、生産性の増進に役立つ。
たとえば、ゼロックスは社員の高齢化を踏まえて、筋骨格疾患を減らすための人間工学トレーニングを導入している。
BMWと日産自動車は、高齢者が作業しやすいように製造ラインに変更を加えている。
具体的には、高さの調整や回転ができるバーバー椅子、改良型ツール、複雑な作業や重荷を担う「コボット」(協働ロボット)などを導入した。
幸いにも、高齢社員の仕事のしやすさに配慮した施策は、若手にも恩恵をもたらす。
年齢構成への配慮最後に、部門やチームの年齢構成に配慮し、折に触れて状況を確認する必要がある。
多くの企業は、現在はさておき近い将来、5世代にわたる社員をマネジメントする必要に迫られるはずだが、悪しき偏見がこれを難しくしかねない。
たとえば、どの世代も有意義な仕事をしたいと望む一方で、「他の世代は稼ぐためだけに働いている」と考えている、という研究結果がある。
企業は社員間に共通の価値観を見出せるよう、注意すべきである。
KPMGの元ヒューマンリソース担当副会長ブルース・ファウは、こう述べる。
「ミレニアル世代に重点を置いた雇用戦略を追求する企業は、ピントを外しており、時間と資金を無駄にしている。
あらゆる世代を雇い、長く働いて力を出し切ってもらうための施策に的を絞ったほうが、はるかに効果的だろう」世代の異なる社員同士が補い学び合うような仕組みをつくると、企業にとって長期的な繁栄への道が開ける。
若い世代は、年長者からの助言により恩恵を受ける。
世代間の協働を通して、若手の活力やスピードと、年長者の知恵や経験が結び付いてこそ、その会社の人的資源は将来有望だといえる。
PNCフィナンシャル・サービシズ・グループは、商品のターゲット層のよりよい理解を通して金融市場での競争力を高めるために、多世代チームを活用している。
巨大製薬会社のファイザーは、多世代間の協働のメリットを引き出す狙いで「シニアインターン」制度を試行してきた。
テクノロジー業界では、エアビーアンドビーが、熟練支配人の視点で若手を指導してもらうために、ホテル業界の大立者チップ・コンリーを招聘した。
製品・サービスのイノベーションや設計のあらゆる局面で、若手とベテランを組ませると、業務に熟達する機会を生み出すことができる。
世代間のつながり、メンタリング、訓練、チームづくりを促進すると、孤立を防ぎ、壁を打ち破るうえで役に立つ。
このような取り組みに乗り出す際には、まずは、あらゆる世代の社員と意見を交わそう。
そして、目標、興味関心、ニーズ、悩みなどについて互いに話し合うよう、背中を押すとよい。
若手も高齢者も、仕事に関して似たような不安や願いを持っている。
かたや違いもあり、それらを全社的によりよく理解する必要がある。
世代間の交流機会や、高齢者と若手がスキル向上や指導を通して互いに助け合う場を探すとよい。
結局のところ、誰もが仕事をする必要に迫られ、またそうしたいと考えているなら、ともに働く術を学ばなくてはならないだろう。
はっきりさせておくが、フレックス勤務からチーム構成に至るまで、ここで紹介してきた変革は皆、業務プロセスの再調整を必要とし、その中には社内に深く根付いたプロセスも含まれるはずである。
リーダーは「我が社の従来の健康保険、病休、介護、休暇などの制度は、時短社員に適しているだろうか」「業績評価制度は、高齢者の強みを正当に評価して褒賞を与えているだろうか」と疑問を投げかけなくてはいけない。
目下のところは大多数の企業が、チームの成功ではなく、個人の成果に重点を置いている。
これでは、助言や指導、顧客や同僚との深い関係性の構築、対立の解消など、従来型の評価制度では把握しにくいタイプの価値をもたらす社員を、うかつにも不利に扱ってしまいかねない。
これに関しても、年配者向けの施策が他の社員にも恩恵をもたらす。
たとえば、チーム単位の業績評価を行うと、低収入家庭の出身者を引き上げる効果があるという。
先入観を取り払い、機会を創出せよすでにおわかりのように、筆者は高齢になっても働くことの利点を強く信じ、企業リーダーが競争優位を築くうえでは高齢化を味方につけられるはずだと考えている。
他方、この戦略に伴う課題も認識している。
高齢化を味方につけるとは、社風の大変革に乗り出すことを意味しており、これはトップ主導で行わなくてはならない。
とはいえ人口構成の変化はすでに進行しており、この現実を無視するという選択肢はもはやありえない。
CEOと上級幹部は、人事、製品開発、マーケティングの各責任者、投資家、現状では無関心かもしれない他の多くの利害関係者とともに、この問題を最重要課題に据える必要があるだろう。
そのためには、胆力と粘り強さが求められる。
リーダー層は勇気を出して「年齢が上がるにつれてテクノロジーにうとくなる、という前提は受け入れない」「新規施策には若手だけを登用しよう、という思い付きは退ける」と宣言しなくてはいけない。
この長期的な課題に関して確実に前進を遂げるには、困難なだけでなく、場合によっては人心を得られない決断を下す必要があるだろう。
とりわけ、リーダーが目先の成果や要望に追い立てられている状況では、障壁は高くなる。
しかし、これこそが偉大なるリーダーが取る行動ではないだろうか。
産業界には企業文化の変革、事業機会の創出、成長の促進に向けた大がかりな運動を推進する機会が訪れている。
その過程で企業は、高齢層だけでなく、全年齢層の人生を充実させ、さらには今後の世代の見通しを明るくするだろう。
21世紀の人口構成は変化しており、そこに秘められた可能性を開花させるための以上のような変革は、企業リーダーにとって次の大きな試金石となるはずである。
コメント