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第7章eメール・書面でクレーム対応をするときには

目次

第7章eメール・書面でクレーム対応をするときには

29クレーム対応を文書で行うときの注意点クレーム文書への対応は電話・訪問が基本対面や電話のほかに、手紙やファクスなどの文書によるクレームもあります。

文書によるクレームは、メールや電話ほどの手軽さがないため、お客さまの思いが強いケースもあります。

一方、その内容が文字として書かれているので、お客さまの主張が汲み取りやすいという特徴もあります。

しかし、文面からお客さまのお怒りの原因とお怒りの大きさを正しくつかむことはむずかしいものです。

最初の「読み取り」が甘いと、そのあとの「解決策」や「代替案」が的外れになってしまい、クレーム対応どころか、お客さまのお怒りを増大させる原因になります。

そのため、文書によるクレームを受けた場合は、一度、お客さまのところに直接電話をし、その後、必要に応じて訪問し、クレームを出された心情や内容の確認を行った上で対応することが基本です。

それでも文書での対応が必要な場合しかし、最終的にお客さまから「書面で回答してほしい」という強いご要望があるときや、クレームがメールで寄せられて、お客さまの連絡先がわからないときには、やはり文書で回答する必要があります。

文書の場合、対面や電話でのクレームと違い、即座の対応ではなく、時間をかけて対応を検討できます。

同僚や上司、時にはほかの部署の関係者と十分協議して内容を決めていきます。

文書の形式や文字の間違いなどがないように推敲を重ね、準備万端に整えて対応しましょう。

内容や文書が稚拙な場合、クレームが激化することも少なくありません。

自分の判断だけで作成し、お客さまに送付することはつつしんでください。

クレームが文書で寄せられた場合、とくにメール対応で悩まれる方が多いので、本章ではクレームeメールの対応を中心に紹介していきます。

30eメールでクレーム対応をするときのポイントはとくに4つのポイントに気をつけるeメールでのクレーム対応には接客能力だけでは対応できない文書読解力やビジネス文書作成能力も要求されます。

対面や電話でのクレーム対応とは別の、特有なビジネススキルです。

メールでの対応ポイントは次の4つです。

①対応は早く。

メールボックス内で埋もれさせない(返信は24時間以内)②冷静に対応する(感情的に返信しない)③対面のクレーム対応以上によく調べてから返信する(うかつに判断しない)④ひな型に頼りすぎない(頼りすぎると、手を抜いていると思われる)返信は遅くとも24時間以内にトラブル発生後、何日も音沙汰なしでは、お客さまの不満は倍増していきます。

お客さまから寄せられたクレームに対して迅速に対応している、という態度を示すことが大切です。

とくにメールでクレームが寄せられた場合は、お客さまが要求する対応速度が速いため、遅くとも24時間以内、できれば数時間以内に、最新のレスポンスを返すことが望ましいでしょう。

お客さまからのクレームeメールがメールボックス内で埋もれてしまうと、さらなるクレーム・トラブルを招きます。

組織対応も含め、メールの対応漏れがないことを確認することが必要です。

お客さまからのクレームに対してすぐに解決策を提示できない場合でも、まずは、「承りました。

回答は後日させていただきます」というようなメールを1通、必ず返すようにしましょう。

それだけでも、お客さまはメール(苦情)がこちらに届いていることがわかるので、とても安心されます。

また、別の担当者から回答をする場合には、お客さまに対して「メールを受信したことの確認」とともに、「別の担当者から返答すること」をご連絡します。

その際に、返答期限の目安もお伝えするとなお親切です。

メールは常にチェックしている人もいれば、1日に数回という人もいます。

あるいは出張などで見られない場合もあります。

相手の利用頻度を踏まえた対応を心がけ、必要に応じて到着確認(電話)も行いましょう。

ひと呼吸を置いて冷静に対応しよう

メールでクレームが寄せられる場合、面と向かってはおっしゃらないような激しい文章を書いてくるお客さまがいます。

文字だけを読むと、口頭や対面のときよりも内容が厳しく感じられることがあります。

そういうときは「大変お困りになられたんだな」ととらえて、ひと呼吸を置きます。

万一、ムッとしてしまったら、すぐに返信をせず、しばらく時間を置いて気分を落ち着かせてから電話を差し上げましょう。

激しい文章を書いていらっしゃるお客さまでも、実際に電話を差し上げてみると、実はとても穏やかな方の場合があるので、手順通り対応することが基本です。

31eメール対応でクレームを激化させないためにはクレームを激化させてしまう3つのパターンeメールでのクレーム対応も、対面の場合と原則は同じです。

その点を理解していないと、クレームは拡大してしまいます。

クレームを激化させてしまう人のパターンとして、次の3つが挙げられます。

①相手への感謝の念がない「いつもご利用いただきまして、ありがとうございます」などのお客さまへの感謝の念を示す挨拶なしに、いきなり説明から入ってしまうパターンです。

②相手の困っている事実がつかめていない相手が何に困っているかを理解できていない、もしくはきちんとわかっていることが文章で示せていないパターンです。

③相手の期待を超えていない「申し訳ございません」のひと言もない、自社の事情やできない理由ばかりを書き連ねている、調査し尽くしていない、など誠意を尽くしていることが感じられない文章になっているパターンです。

心情理解と誠意を伝えつつ、事実を書くメールでの文章は、冷たかったり、ともすれば激しく怒っていたりするように感じられるものです。

対面やお電話の場合より、感謝の気持ちや誠意も伝わりにくくなります。

eメールでクレーム対応をする場合には、お客さまの心情を理解しているか、こちらの誠意が伝わるように言葉を尽くしているかを確認しましょう。

少し過剰と思われるぐらいがちょうどいいのです。

もちろんお客さまに事実は事実として確実に伝える必要があります。

事実については、「こういう理由で○○が発生いたしました」「現在、弊社ではこういう対応になっております」など、合理的・客観的に表現し、個人の解釈が入らない表現にします。

送信する前に必ずチェックしようメールを出す前に、自分の書いた文章で本当に読み手が誤解しないかどうか、必ずチェックするよう心がけます。

一度は声に出して読むようにしましょう。

声に出して聞いてみて、一方的な内容になっていないか、こちらの主張が強すぎないか、責任を回避するような文章になっていないかをチェックします。

また、書いた文章を印刷して自分で文面を読み、さらに「このお客さまに、この文面を送るのでチェックしてほしい」と上司などにダブルチェックをお願いすることが基本です。

当然、書面で出すことを重く受け止めなければなりません。

安易に出さずに、法務担当部署にも書面・内容のチェックを受けてから出すようにしましょう。

32クレーム対応eメールの書き方を知っておこう4つの手順で書こうクレーム対応eメールも、手順を守れば、上手に書くことができます。

メールの文面は、対面時の対応と、ほぼ同じ順に書いていきます。

①組織を代表し、取引のお礼とお詫びを、お客さまの心情を踏まえた言葉で書く→②事実の確認→③可能であれば解決策のご提案→④重ねてのお詫びとお礼、です。

この場合も、機械的に手順通りに書けばよいのではなく、お伝えしたいことが正しく伝わっているかをよく確認しながら書きます。

お客さまを心配していることや、申し訳なく思っている気持ち、くわしく調査した結果などが正しく伝わるように書くことが重要です。

33当方に責任があるとき、ない・わからないときの書き方「」「当方に責任がある」場合には、次の点に気をつけて文章を書きます。

①日ごろの取引へのお礼と、本件に関するお詫びまず、件名に「お詫び」と書きます。

冒頭で組織を代表して日ごろの取引へのお礼を伝え、文章の冒頭ではっきりと謝罪します。

その際、お客さまがどんなお気持ちで、どれだけ時間をかけてeメールを書いたのか、などの情景を思い浮かべながら誠意を込めて書きます(文例は「「当方に責任がある」場合のeメールの書き方例(本文)」〔*〕参照)。

②当方の落ち度・責任について書くお客さまからのクレームを受けて全力で調べた結果について、事の経緯を含めて書き、判明した落ち度・責任について重ねてお詫びの気持ちを伝えます。

③解決策の提示最大限、お客さまのご不便を早期に解消できるように、ご提案・解決策として、真剣に検討した内容を書きます。

④再発防止の決意と重ねてのお詫び二度と同じミスを犯さないため、社内体制の整備やチェック体制など、今後の対処方法や再発防止策を盛り込み、重ねてお詫びの言葉を書きます。

*ご参考までに、書面での「お詫び状」の文例を「納期遅延についてのお詫び状(書面)の文例」〔*〕に掲載。

「」eメールでのクレームに多いのが、「当方に責任がない・わからない」場合です。

この場合は、対応に非常に苦労します。

お客さまの心情を踏まえ、お困りの点の解消を最優先で考えて書きます(文例は「「当方に責任があるかわからない」場合のeメールの書き方例(本文)」〔*〕参照)。

①「ご心配」「お手間」をおかけしたことへのお詫び組織を代表して日ごろの取引のお礼を述べ、「ご心配をおかけしたこと」、「お手間をおかけしたこと」に対してお詫びします。

その際は当方に責任がある場合と同様に、お客さまのお困りの様子を思い浮かべながら書きます。

②事実確認とお客さまの正当性を疑っていないことをあらためて表明まず、お客さまがお困りの事実を当方が正しく認識していることをお伝えします(「○○が壊れており、××ができなくてお困りとのことでございますね」)。

また、こ

ちらが全力を尽くして調べた内容を書きます(「調査の結果、△△でございました」)。

その際、こちらがお客さまのお申し出を不当であると考えていることが伝わってしまう文章ではいけません。

③でき得る解決策のご提案をするこちらに責任があるかどうかを判断できない場合、積極的に解決に動きにくいものです。

しかし、お客さまがお困りである事実は変わりません。

よって、お客さまのご不便の解消を最優先にし、でき得る解決策を提案します。

自分一人で判断せず、上司にも相談しましょう。

懸命に検討したことが文面からわかるように書きます。

④重ねてのお礼、お詫び、お願い最後にお礼、お詫び、お願いなどを重ねて述べて、メールを終えます。

文書対応でクレームを招かないために①お名前、肩書などを、絶対に間違えない②件名はこちらの意図がわかるように書く③報告の場合は「ご報告」、当方のミスがあって釈明する場合は「お詫び」と書く④誤字・脱字がないようしっかり確認する日本語を正しく使えているか?日本語がおかしいと、お客さまが軽く扱われていると感じ、クレームが大きくなる。

[よくある間違い]×了解しました。

○承知いたしました。

ひな型を使うときは、思い込みに気をつける「このお話ならこのひな型でOK!」という思い込みで使うと、お客さまの言っていることと返信の文面がかみ合わなくなり、クレームが大きくなることがある。

ひな型の使用には注意しよう。

メールで誠意を見せるには「自分たちで調べられることはとことん調べ尽くして書いた」という文章からは、熱意がにじみ出る。

こちらの熱意が伝わる文章になっているとクレームは解決しやすくなる。

「フォルダ」分けをして管理するお客さまとの「対応履歴」の管理にはメールソフトの受信トレイの中を「対応済み」「対応中」「未対応」などに大分類し、その中にさらに個人別の小さなフォルダをつくるのも手。

「書面」のお詫び状の「件名」は本文より大きめに書面のお詫びの件名は、本文より大きい字ではっきりと「○○のお詫び」と書く。

さまざまな人に回覧されることも想定し本件に関係ない人にも内容がひと目でわかるような表題にしよう。

手書きの「お詫び状」で誠意を伝える何十通と簡単に複製でき、文例集から簡単に

つくることができるパソコンのお詫び状を好意的に受け取らない方もいる。

手書きで一文字ずつ丁寧に書いたお詫び状は誠意が伝わり、読んだあとの印象もよくなる。

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